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66 σ σ (8.1) σ = 0 0 σd = 0 (8.2) (8.2) (8.1) E ρ d = 0... d = 0 (8.3) d 1 NN K K 8.1 d σd σd M = σd = E 2 d (8.4) ρ 2 d = I M = EI ρ 1 ρ = M EI ρ EI

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. µ, v i E i p i µ µv i p i p f µv i, momentum tansfe q p p i p f q p i cos Θ) 4p i sin Θ/) q p i sinθ/) p f p i q z ) q F z dt φ φ z z e cos ρdt d L

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9 5 ( α+ ) = (α + ) α (log ) = α d = α C d = log + C C 5. () d = 4 d = C = C = 3 + C 3 () d = d = C = C = 3 + C 3 =

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1 1.1 [ 1] velocity [/s] 8 4 (1) MKS? (2) MKS? 1.2 [ 2] (1) (42.195k) k 2 (2) (3) k/hr [ 3] t = 0

18 I ( ) (1) I-1,I-2,I-3 (2) (3) I-1 ( ) (100 ) θ ϕ θ ϕ m m l l θ ϕ θ ϕ 2 g (1) (2) 0 (3) θ ϕ (4) (3) θ(t) = A 1 cos(ω 1 t + α 1 ) + A 2 cos(ω 2 t + α

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δ ij δ ij ˆx ˆx ŷ ŷ ẑ ẑ 0, ˆx ŷ ŷ ˆx ẑ, ŷ ẑ ẑ ŷ ẑ, ẑ ˆx ˆx ẑ ŷ, a b a x ˆx + a y ŷ + a z ẑ b x ˆx + b

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() x + y + y + x dy dx = 0 () dy + xy = x dx y + x y ( 5) ( s55906) 0.7. (). 5 (). ( 6) ( s6590) 0.8 m n. 0.9 n n A. ( 6) ( s6590) f A (λ) = det(a λi)

I-2 (100 ) (1) y(x) y dy dx y d2 y dx 2 (a) y + 2y 3y = 9e 2x (b) x 2 y 6y = 5x 4 (2) Bernoulli B n (n = 0, 1, 2,...) x e x 1 = n=0 B 0 B 1 B 2 (3) co

II Karel Švadlenka * [1] 1.1* 5 23 m d2 x dt 2 = cdx kx + mg dt. c, g, k, m 1.2* u = au + bv v = cu + dv v u a, b, c, d R

Transcription:

バットの角度 打球軌道および落下地点の関係 T999 和田真迪 担当教員 飯田晋司

目次 1. はじめに. ボールとバットの衝突 -1 座標系 -ボールとバットの衝突の前後でのボールの速度 3. ボールの軌道の計算 4. おわりに参考文献

はじめに この研究テーマにした理由は 好きな野球での小さい頃からの疑問であるバッテングについて 角度が変わればどう打球に変化が起こるのかが大学で学んだ物理と数学んだ物理と数学を使って判明できると思ったから

ボールとバットの衝突 ŷy ピッチャー バッター ẑ 原点 : バッターの位置 x ˆ 軸 : ピッチャー方向 yˆ 軸 : 鉛直上向き 衝突前のボールの速度 v = v ( cos θ, sin θ,) θ ˆx

ボールとバットの衝突 ˆx X ボールバット Z θ ẑ Y Z X Y Z 軸を鉛直上向きにとり 軸をボールとバットの衝突時のバットに沿った水平方向にとり 軸を軸と軸と直交にとる この座標系での速度ベクトル v θ θ θ θ cos sin v v ˆ ˆ cos sin v X x x X =, =, v = v θ θ θ θ Y v sin cos v v sin cos Z zˆ zˆ v Z yˆ

ボールとバットの衝突 v cosα sinα v X x = v sin α cos α v Y y v cosα sinα v x X = v sinα cos α v y Y,. y軸をバットの中心とボールの中心を結んだ直線 Z 軸はにとり X 軸をy 軸とZ 軸に垂直にとる Z 軸と同じ つの座標系の間の回転角度 αとボールとバットの中心がどれだけずれているかを表す D の間に次の関係式がある cos α = R D + r

ボールとバットの衝突 V, V, V, v, v, v, ω, ω, ω を求める x y z x y z x y z ここではボールとバットの衝突直後のボールの速度と角速度を求める 次の関係式を使う 運動量の保存 mv + MV = mv + MV, mv + MV = mv + MV, mv + MV = mv + MV x x x x y y y y z z z z 跳ね返り係数 ( ) v V = e v V y y N y y 跳ね返り係数は参考文献 [3] に載っていた式を速度の単位 m/s に直して用いる e =.54 ( v V 6.67) 67) / 397.8 N y y 衝突点のまわりの角運動量の保存 Iω mrv = Iω mrv, Iω = Iω, Iω mrv = Iω mrv x z x z y y z x z x ここで ωとω は衝突の前後でのボールの角速度 Iはボールの慣性モーメントを表す x, z 衝突後の方向のボールとバットの相対速度が という条件 v + rω = V, v rω = V x z x z x z

ボールとバットの衝突 衝突後のボールとバットの速度と角速度を求める 運動量の保存の式 ( mv + MV = mv + MV ) と y y y y ( ) 跳ね返り係数 ( v V = e v V ) の 式を用いる y y N y y V = y m (1 + e ) v + ( M me ) V N y N y m+ M m(1 + e ) v + ( M me ) V N y N y V = = ( ) + を跳ね返り係数 ( v V e v V ) に代入 y y y N y y m M v = y ( m Me ) v + M(1 + e ) V N y N y m + n

ボールとバットの衝突 衝突後のボールとバットの速度と角速度を求める 運動量の保存の式( mv + MV = mv + MV ) と x x x x 衝突後の x方向のボールとバットの相対速度が という条件 ( v + r ω = V ) の 式を用いる ( M+ mv ) x + Mrω z = mv x + MV x v x z x 運動量の保存の式( mv + MV = mv + MV ) と z z z z 衝突後の x方向のボールとバットの相対速度が という条件 ( v r ω = V ) の 式を用いる v z x z ( M + mv ) z Mrω x = mv z + MV z

ボールとバットの衝突 衝突後のボールとバットの速度と角速度を求める ( M+ mv ) z Mrω x = mv z + MV z と衝突点のまわりのボールの角運動量の保存 ( I ω mrv = I ω mrv ) を連立方程式と考えて解く x z x z v = z IMrω + IMV + v m( Mr + I) x z z mmr + ( m + M ) I V = z m I r ω + miv + MV ( I + mr ) x z z mmr + ( m + M) I ω = x ( m + M) Iω + mmrv ( v ) x z z mmr + ( m + M) I

ボールとバットの衝突 衝突後のボールとバットの速度と角速度を求める ( M + m) v x Mrω z = mv x + MV x と衝突点のまわりのボールの角運動量の保存 ( Iω mrv = I ω mrv ) を連立方程式と考えて解く z x z x v = v x IMrω + IMV + v m( Mr + I ) z x x mmr + ( m + M) I V = x m I r ω + miv + MV ( I + mr ) z x x mmr + ( m + M) I ω = z ( m + M) Iω + mmr( V v ) z x x mmr + ( m + M ) I

ボールの軌道の計算 ボールにはたらく力 FGは重力 FDは進む向きと逆向きに働く抵抗力 F M はボールが回転によって上向きにいこうとするマグナス力 vは速さ ωは角速度である ボールの運動方程式は dv ( t ) m = F + F + F dt D M g

ボールの軌道の計算 ボールの運動方程式で用いたた FF, D M は参考文献 3 よりそれぞれとし 1 F = 1 D C D ρ Av( t) v ( t) FM = C L ρ Av()( t ω() t v ()) t F g はボールに働く重力である F g = (, mg,) ρは空気の密度, A= πr はボールの断面積, C D とC L は参考文献 3 に載っている値を用いる [3]M.K. McBeath et.al, Paradoxical pop-ups, Am. J. Phys. 76, 73( 8)

ボールの軌道の計算 3 m =.1446 kg, r =.363 m, R =.3 m, A =.4144 m, ρ = 1.13 kg/m, ω = 16 rad/s, g = 9.8 m/s. ω ボールの初速度を v = 35 m/s 入射角をθ = 8.6 とする v = v cos θ, v = v sin θ, v = xˆ yˆ zˆ θ v ボールの角速度は ω =, ω =, ω = ω xˆ yˆ zˆ バットは速さV = 4.4444 m/sで 水平から上向きに θ =1 で振る xˆ 1 V = V cos θ, V = V sin θ 1 yˆ 1 V θ 1 初期値をxˆ() =, yˆ() = 1.8 m, zˆ () = とする

打球の軌道と落下地点 θ の値は 1~ + 1で 刻みで表し D の値を変更していく D =.6m 5 1 8 4 6 1 1 4 5 1 5 1 ω =, ω =, ω = ω xˆ yˆ zˆ

打球の軌道と落下地点 1 5 5 1 D=.5m 4 6 8 1 1 4 5 1

打球の軌道と落下地点 1 5 D=.5m 1 1 8 6 4 1 4 5 5 1

ω 打球の落下地点 ボールの角速度を変化させ スライダーを想定してみる 6 4 1 8 ω =, ω = ω, ω = 1 xˆ yˆ zˆ D = 6.6m 1 1 8 6 4 D =.5m

打球の落下地点 4 6 8 1 1 D=.5m Dの値が.6mのとき どのθ についても飛距離が最大である

打球の飛距離と D の関係 飛距離 θ = 1 8 1 θ = 1 6 1 4 θ = 1 1 1.1. 3.3 4.4 5.5 D

おわりに ストレートとスライダーを想定して行った結果 ライト方向に打つ場合も レフト方向に打つ場合も最大の飛距離となるDの値はあまり変わらなかった 考えうる回転すべてで研究を行ってみたかった

ご静聴ありがとうございま す