2018 年版 初めての 年末調整セミナー 概要編 ハッピーニャーゴ 担当講師 : 平賀信幸 社会保険労務士ファイナンシャルプランナー (CFP 1 級 FP 技能士 )

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第11 源泉徴収票及び支払調書の提出

Ⅰ 年の中途で行う年末調整の対象となる人 年末調整は 原則として給与の支払者に 給与所得者の扶養控除等 ( 異動 ) 申告書 ( 以下 扶養控除等申告書 といいます ) を提出している人について その年最後に給与の支払をする時に行うことになっていますので 通常は12 月に行うこととなりますが 次に掲

目次 1. 年末調整とは 2. 平成 30 年分の留意点 3. 給与所得者の扶養控除等 ( 異動 ) 申告書の書き方 4. 給与所得者の配偶者控除等申告書の書き方 5. 給与所得者の保険料控除申告書の書き方 2

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≪第1章 はじめに≫

FX取引に係る確定申告について

平成 29 年版の kyuyo29.xlsb を起動して 前年分データ読込 を実行するとメッセージが出ます 2 つのファイルが同じフォルダにあると平成 27 年版の kyuyo27.xlsb を自動的に認識して メッセージからデータの移行処理が開始されます データ移行についてのご注意 VBA 源泉徴

ものです 3. 提出範囲 支払調書は 一定金額以上のもの等 ( 提出範囲 ) に該当するときに提出が必要となります 主な提出範囲は次のとおりです (1) 給与所得の源泉徴収票年末調整 受給者区分 提出範囲 ( 年間 ) 年末調整をしたもの 法人役員 ( 相談役 顧問など含 150 万円超 む ) 弁

VBA PRO 給与計算 年末調整 システムの年末調整用データの入力 給与所得に対する源泉徴収簿の入力用ユーザーフォーム 年末調整用の所得税源泉徴収簿のフォームでデータを給与と賞与のデータを編集できます 給与明細書の源泉徴収簿フォーム 給与明細の計算 タブの 1 月 から 12 月 のボタンから給与

税法実務コース 所得税 学習スケジュール 回数 学 習 テ ー マ 内 容 第 1 章 テーマ1 所得税の仕組みテーマ2 所得税額の計算テーマ3 非課税所得 所得税の仕組み 税額計算 所得税が課税されないものについて学習します テーマ1 各種所得金額の計算の概要テーマ2 利子所得テーマ3 配当所得

1: とは 居住者の配偶者でその居住者と生計を一にするもの ( 青色事業専従者等に該当する者を除く ) のうち 合計所得金額 ( 2) が 38 万円以下である者 2: 合計所得金額とは 総所得金額 ( 3) と分離短期譲渡所得 分離長期譲渡所得 申告分離課税の上場株式等に係る配当所得の金額 申告分

ワコープラネット/標準テンプレート

5 事業用の車両等を売却 ( 譲渡 ) した場合の売却益 ( 譲渡益 ) 売却損 ( 譲渡損 ) については 事業所得とはならない 総合課税の譲渡所得 ( 土地 建物以外 ) の扱いになり 所有期間 (5 年超か以下か ) によって長期譲渡所得 短期譲渡所得に区分される 6 使用可能期間が1 年未満

Microsoft Word -

PowerPoint プレゼンテーション

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マイナンバーの告知と本人確認(3) サラリーマン(給与)、パート・アルバイト、年金受給者の場合

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目 次 Ⅰ Ⅱ Ⅲ 年末調整とは 1 年末調整を行う理由 4 年末調整のしかた 1 マイナンバー ( 個人番号 ) の受理と本人確認 5 2 扶養控除等 ( 異動 ) 申告書の受理と内容の確認 7 3 配偶者特別控除申告書の受理と内容の確認 13 4 保険料控除申告書の受理と内容の確認 14 5 住

所得控除 基礎控除 配偶者控除などの下記の表に記載されたものをいいます それぞれ一定の要件を満たしている場合は 課税所得金額を計算する際に それぞれの控除が受けられます 個人の県民税 個人の市町村民税 12

申告者と配偶者の合計所得金額の入力フォーム 申告者 ( 給与の支払いを受ける人 ) の事業所得 雑所得 配当所得 不動産所得 その他の所得の収入金額と必要経費を入力して合計所得金額を計算します 申告者の合計所得金額が 900 万円を超えると 配偶者控除または配偶者特別控除の控除額が変動します 申告者

この特例は居住期間が短期間でも その家屋がその人の日常の生活状況などから 生活の本拠として居住しているものであれば適用が受けられます ただし 次のような場合には 適用はありません 1 居住用財産の特例の適用を受けるためのみの目的で入居した場合 2 自己の居住用家屋の新築期間中や改築期間中だけの仮住い

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e-PAP確定申告_【電子申告】第3者作成書類の添付省略

不動産等の売買又は貸付 のあっせん手数料の支払 調書 土地 建物等の売買や貸付の仲介手数料の支払 注 1: 死亡退職による退職手当等の場合には 相続税法による 退職手当等受給者別支払調書 を提出することになります 注 2: 地方税法で提出が義務付けられています 給与支払報告書 及び 特別徴収票 は

変更の場合 1. 年度 スタッフ NO 入力もしくは年末調整検索 ([ ] ボタン ) を行い 対象の年末調整データを表示します 2. 年末調整の明細情報を変更します 3. 登録 (F2) ボタンを押下して 年末調整データを登録します 削除の場合 1. 年度 スタッフ NO 入力もしくは年末調整検索

VBA PRO 源泉徴収票 支払調書 のご利用について VBA PRO 源泉徴収票 支払調書 システムは 年末調整から給与所得の退職所得の源泉徴収票 源泉徴収簿 報酬 料金等の支払調書 不動産の支払調書と法定調書合計表を作成します システムのご利用について VBA PRO 源泉徴収票 支払調書 は

所得控除 基礎控除 配偶者控除などの下記の表に記載されたものをいいます それぞれ一定の要件を満たしている場合は 課税所得金額を計算する際に それぞれの控除が受けられます 個人の県民税 個人の市町村民税 12

スライド 1

[Q1] 復興特別所得税の源泉徴収はいつから行う必要があるのですか 平成 25 年 1 月 1 日から平成 49 年 12 月 31 日までの間に生ずる所得について源泉所得税を徴収する際 復興特別所得税を併せて源泉徴収しなければなりません ( 復興財源確保法第 28 条 ) [Q2] 誰が復興特別所

(2) 源泉分離課税制度源泉分離課税制度とは 他の所得と全く分離して 所得を支払う者 ( 銀行 証券会社等 ) がその所得の支払の際に 一定の税率で所得税を源泉徴収し それだけで所得税の納税が完結するものです 1 対象となる所得代表的なものとして 預金等の利子所得 定期積金の給付補てん金等があります

年末調整システム 御紹介

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Microsoft Word - 資料6-1 個人住民税の特別徴収に係るQ&A(事業者向け)

「給与・年金の方」からの確定申告書作成編

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平成18年分 給与所得の源泉徴収票等の法定調書の作成と提出の手引

平成12年11月18日

東日本大震災により被害を受けた方の入力編

平成 28 年度市民税 県民税申告の手引き 申告書を提出しなければならない人平成 28 年 1 月 1 日現在 幸手市内に住所を有する人 (1 月 2 日以降に幸手市に転入した人は従前の住所地で申告を行ってください ) ただし 次に該当する人は この申告をする必要はありません 1 平成 27 年分の

1 給与 賞与で入力していない金額がある場合の入力方法 ここを 入力するメニューするメニューが変わります チェック! 給与奉行 21 シリーズ [ 年末調整 ]-[ 年末調整処理 ]-[ 年末調整処理 ] メニューの 累計調整項目 で 入力していました 給与奉行 i 8/i シリーズ [ 年末調整

年末調整のしくみ

[2] 株式の場合 (1) 発行会社以外に譲渡した場合株式の譲渡による譲渡所得は 上記の 不動産の場合 と同様に 譲渡収入から取得費および譲渡費用を控除した金額とされます (2) 発行会社に譲渡した場合株式を発行会社に譲渡した場合は 一定の場合を除いて 売却価格を 資本金等の払戻し と 留保利益の分

「給与・年金の方」からの確定申告書作成編

東日本大震災により被害を受けた方の入力編

システムインフォメーション

11 控除対象配偶者 問 平成 29 年度税制改正により 控除対象配偶者の規定が変更になったと聞きましたが どのように変更されたのでしょうか 配偶者控除と給与所得者本人の合計所得金額の関係 問 平成 30 年分以後の配偶者控除について 給与所得者本人の合計所得金額が 1,000 万円


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住民税 所得税の税率国から地方への税源移譲に伴い 平成 19 年度から住民税所得割の税率が 10% に統一され 所得税の税率が 4 段階から 7 段階の累進税率に改正されています 住民税については平成 19 年度分 ( 平成 19 年 6 月納付分 ) 所得税については平成 19 年分 ( 平成 1

私たちの市税

退職金についての市県民税はどうなるの? 私は平成 28 年 4 月に退職しました 勤続 30 年で退職金は 2,100 万円ですがこの退職 金に対する市県民税はいくらですか 通常の市県民税の課税は前年中の所得に対し翌年課税されるしくみになっていますが 退職金に対する課税については 他の所得と分離して

「給与所得が1か所の方」からの確定申告書作成編

市 県民税 ( 住民税 ) 市民税は 県民税と合わせて住民税と呼ばれ 住民のみなさんがそれぞれの税の負担能力に応じて分担し合うという性格をもつ税金で 個人が負担する個人市民税と 会社などが負担する法人市民税があります 市民税には 均等の額によって納めていただく均等割と 個人の所得に応じて納めていただ

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改訂履歴 日付 内容 Ver. 2017/10/2 新規作成

08 アドバイザーコーチ等謝金の所得税源泉徴収について

3 平成 25 年 4 月に給与の支給規程を改訂し 平成 24 年分 10 月にまでさかのぼって実施する こととなり 平成 25 年 4 月の給与支給日に支払うこととなった平成 24 年 10 月から平成 25 年 3 月までの給与改訂差額 A 3 1 給与所得の収入金額の収入すべき時期は 契約又は

Q4 すべての事業主が個人住民税を特別徴収しなければいけないのですか? A4 所得税の源泉徴収義務のある事業主は 従業員の個人住民税を特別徴収することが法令 ( 地方税法及び各市町村の条例 ) により義務付けられています 特別徴収義務者に指定された事業主は 従業員に給与を支払う際に 個人住民税を特別

源泉徴収制度って何ですか? 2. 源泉徴収義務者は どういう人がなるの? 所得税を源泉徴収して国に納付する義務のある者を 源泉徴収義務者 といいます 源泉徴収の対象とされている所得の 支払者 は それが会社や協同組合である場合はもちろん 学校 官公庁であっても また 個人や人格のない社団 財団であっ


源泉徴収票不交付の届出書 源泉徴収票不交付の届出書 源泉徴収票不交付の届出書 ( 英語版 ) 公的年金等の源泉徴収票 ( 及び同合計表 ) 平成 年分公的年金等の源泉徴収票 平成 年分公的年金等の源泉徴収票合計表 公的年金等の源泉徴収票 ( 及び同合計表 )( 平成 28 年 1 月 1 日以後提出

B 事例 1: 日本赤十字社と公益財団法人公益法人協会ともに 所得控除方式 を適用し ffff た場合に還付される税金について 前提 1 寄附先の名称等 ( 弊協会の他に 東日本大震災の義援金として日本赤十字社に寄附したものと仮定 ) 名称金額備考 日本赤十字社 ( 東日本大震災義援金 ) 30,0

PowerPoint プレゼンテーション

Microsoft Word - K1_ docx

平成23年度税制改正の主要項目

給与所得控除額の改正前後の比較 改正前 改正後 給与等の収入金額給与所得控除額給与等の収入金額給与所得控除額 180 万円以下 収入金額 40% 65 万円に満たない場合は 65 万円 180 万円以下 収入金額 40%-10 万円 55 万円に満たない場合は 55 万円 180 万円超 360 万

医療費控除が変わります!!! 1 領収書の提出等が不要となりました 2 明細書 ( 集計表 ) の提出が必要となりました 3セルフメディケーション税制が創設されました 医療費控除の明細書 ( 集計表 ) を提出することにより 医療費 の領収書の提出又は提示が不要となりました 医療費の領収書は 自宅で

公共債の税金について Q 公共債の利子に対する税金はどのようになっていますか? 平成 28 年 1 月 1 日以後に個人のお客様が支払いを受ける国債や地方債などの特定公社債 ( 注 1) の利子については 申告分離課税の対象となります なお 利子の支払いを受ける際に源泉徴収 ( 注 2) された税金

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Q1 市県民税 ( 住民税 ) とはどんな税金ですか? A1 その年の1 月 1 日現在 市内に住所がある個人に対し 前年中の所得 ( 給与 年金 営業 不動産 譲渡などの所得 ) に応じて課税されます また その年の1 月 1 日現在市内に住所がなくても 市内に事務所 事業所又は家屋敷があれば課税

目次 1. 平成 30 年改正対応 ( 平成 31 年 1 月リリース予定 ) (1) 改正内容 (2) 様式変更 (3) 画面イメージ (4) 帳票イメージ 1-2. 電子申告 (1) 様式変更 (2) メッセージボックスセキュリティ強化 (3) 納付手続き手順の変更 2. 注意事項 1

投資法人の資本の払戻 し直前の税務上の資本 金等の額 投資法人の資本の払戻し 直前の発行済投資口総数 投資法人の資本の払戻し総額 * 一定割合 = 投資法人の税務上の前期末純資産価額 ( 注 3) ( 小数第 3 位未満を切上げ ) ( 注 2) 譲渡収入の金額 = 資本の払戻し額 -みなし配当金額

株式等の譲渡(前年からの繰越損失を譲渡所得及び配当所得等から控除)編

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スライド 1

株式等の譲渡(前年からの繰越損失を譲渡所得及び配当所得から控除)編

住宅借入金等特別控除の入力編

第 8 章 税 金 外国人の方であっても, 一定の要件に当てはまる場合には, 税金を納める必要があります 例えば, 日本国内で働いて得た収入があると, 原則として所得税を納めなければなりません また,1 月 1 日現在で日本に住所がある方は, 前年の所得について課税される住民税を納めなければなりませ

平成19年度市民税のしおり

公共債の税金について Q 公共債の利子に対する税金はどのようになっていますか? 平成 28 年 1 月 1 日以後に個人のお客様が支払いを受ける国債や地方債などの特定公社債 ( 注 1) の利子については 申告分離課税の対象となります なお 利子の支払いを受ける際に源泉徴収 ( 注 2) された税金

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平成 30 年 7 月豪雨により被害を受けられた方の税務上の措置 ( 手続 )FAQ 平成 30 年 7 月広島国税局 平成 30 年 7 月豪雨により被害を受けられた方の税制上の措置 ( 手続 ) 等につきまして 照会の 多い事例を取りまとめましたので 参考としてください 目次 Ⅰ 災害にあった場


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「2 所得税及び復興特別所得税の確定申告書データをお持ちでない方」からの更正の請求書・修正申告書作成編

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所得税算出の流れ Q&A 通信の所得税の流れを詳しく教えてください 改めて以下の図版を見てください は収入から引かれる金額です 引かれる金 額の算出の計算方法をこれから解説します 1 支払金額 ( 給料 賞与 ) 2 給与所得控除後の金額 A 給与所得 所得税算出の流れ B 課税所得 D 所得税 E

本資料は 国税分野における社会保障 税番号制度の導入に伴う各種様式の掲載時点での変更点を取りまとめたものです 各種様式に個人番号を記載して提出する場合には それぞれに記載の本人確認書類が必要です なお e-taxで送信する場合には これらの書類は不要です 様式の変更点についての最新情報や国税分野にお

申告所得税関係 手続名 帳票名平成年分セルフメディケーション税制の明細書 ( 次葉 ) 特定証券投資信託に係る配当控除額の計算書 平成 年分給与所得の源泉徴収票 ( 平成 28 年以降用 ) 平成 年分特定口座年間取引報告書 ( 平成 28 年以降用 ) 平成 年分公的年金等の源泉徴収票 ( 平成

ケース 1: 死亡日より後に給与 ( 賞与 ) の支給がない場合 1 年末調整をする [ 年末調整 ]-[ 年末調整処理 ]-[ 年末調整処理 ] メニューを選択します [ 年末調整処理 条件設定 ] 画面で 以下を選択して [OK] ボタンをクリックします 年末調整方法 : 単独年調処理方法 :


6 課税上の取扱い日本の居住者又は日本法人である投資主及び投資法人に関する課税上の一般的な取扱いは 下記のとおりです なお 税法等の改正 税務当局等による解釈 運用の変更により 以下の内容は変更されることがあります また 個々の投資主の固有の事情によっては異なる取扱いが行われることがあります (1)

イ税務署へ確定申告書を提出し 所得税の住宅ローン控除の適用を受けている 退職所得 山林所得がある方 所得税の平均課税の適用を受けている方は 住宅ローン控除申告書を提出することにより控除額が大きくなる場合があります 申告書を提出される方は3 月 15 日 ( 月 ) までに申告してください 申告しなけ

入力に必要な書類(所得税)

目次 帳票出力 1. 源泉徴収簿 2. 給与支払報告書 源泉徴収票 )1 人 4 枚ずつ印刷 3. 給与支払報告書 源泉徴収票 )1 人 2 枚ずつ印刷 4. 給与支払報告書 源泉徴収票 )1 人 1 枚ずつ印刷 5. 年末調整一覧表 6. 年末調整明細表 7. 還付金明細表 8. 過不足税額一覧表

Z-64-A 簿記論〔第一問〕-解 答-

特別徴収制度説明会

システムインフォメーション

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2018 年版 初めての 年末調整セミナー 概要編 ハッピーニャーゴ 担当講師 : 平賀信幸 社会保険労務士ファイナンシャルプランナー (CFP 1 級 FP 技能士 ) 1 https://hiraga-fp.com 2 http://happy-nyargo.hirairaga-fp.com 1

予備知識 1 年末調整とは! 給与所得者の所得税の精算! 個人が 儲けた 所得 分類 非課税所得利子所得 配当所得不動産所得事業所得 給与所得 譲渡所得 雑所得 退職所得 一時所得 山林所得 2

予備知識 2 個人 (1 月 1 日から12 月 31 日 : 暦年 ) で計算 ( 商売 ) 収入金額 ( 成果 )- 必要経費 ( 犠牲 )= もうけ ( 所得 ) 帳簿記入 決算書 利益 ( 会社員などの給与所得者 ) 給与収入 - 給与所得控除 = もうけ ( 給与所得 ) 必要経費は認めてくれないが みたいなものは認めてくれる 収入の範囲で最低 65 万円ある 所得税課税 確定申告 ( 翌年 2 月 16 日 ~3 月 15 日 ) 確定申告?? 多くの会社員が確定申告するのは負担が大きい (>_<) 会社 ( 事業主 ) が払っているため 1 年間に払った給与が分かる! 会社が従業員等に代わって 年末調整 で確定申告の代わりをしてくれる! 3

年末調整とは?? 給与所得者の所得税の精算! 所得税には 復興特別所得税を含めて説明します 個人 もうけ ( 所得 ) 課税 国税 ( 所得税 ) 地方税 ( 住民税 ) 自営業 確定申告 ( 自分で確定申告をして 所得税の精算をする ) 給与所得者 年末調整 ( 会社が所得税の調整をしてくれる ) 所得税は暦年単位 (1 月 1 日 ~12 月 31 日 ) までの 1 年間の所得に対して課税 給与所得者の方は毎月所得税を概算で 源泉徴収されている! ( 例 ) 毎月約 9 千円ほど給与から源泉徴収された 1 月から12 月まで10 万円 ( 概算 ) 年末調整の結果 確定税額 9 万円払い過ぎ 還付 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 最後の給与で調整する 所得税は 概算で毎月徴収し 翌月 10 日までに納付する ( 小規模な事業者は 6か月に1 回納付する特例もある ) そして 12 月最後の給与で実際の所得税の年税額と概算額合計額との差額を調整する 年末調整 4

年末調整事務処理の流れ 11 月頃 税務署から書類が届く 年末調整対象者に以下 123を配布 1 給与所得者の扶養控除等( 異動 ) 申告書 ( 来年用に配布しておくことが多い ) 2 給与所得者の配偶者控除等申告書 3 給与所得者の保険料控除申告書 4 給与所得者の( 特定増改築等 ) 住宅借入金等特別控除申告書 前年以前において確定申告で対応している場合に適用されます 年末調整対象者より 2~4 を回収しチェックする 当年分の 給与所得者の扶養控除等 ( 異動 ) 申告書 を確認する 異動がある場合必ず提出してもらう 原則として 年内最後の給与で年末調整を行うため 12 月最終給与が確定しだい 計算を行い 年末調整をする 5

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遅くとも 11 月には 年末調整の準備を始めましょう! (11 月 ) (12 月 ) (1 月 ) 従業員さんに書類を渡し 期限を設け書類を回収し チェックする 12 月最後の給与で年末調整 1 月 31 日 管轄税務署から一式資料が送付される 賞与 給料 本年最後に支払う給与の確定段階で年末調整を行う 法定調書提出 9

年末調整の対象となる人 年末まで在籍している人は 年末調整の対象とならない人を除いて 年末調整が必要です 特に 給与所得者の扶養控除等 ( 異動 ) 申告書 を出してもらわないと 年末調整ができませんので 対象者には必ず! 出してもらいましょう! 年末調整の対象とならない人 本年中の主たる給与の収入金額が2,000 万円超の人 2か所以上から給与を受けている人で 別の会社に 給与所得者の扶養控除等 ( 異動 ) 申告書 提出している人 年の中途で退職した人で 退職時に年末調整をしていない人 日雇い労働者の人その他 このような方は 退職時に年末調整を行うこととされています 年の途中で死亡退職した人 著しい心身の障害のため年の中途で退職した人 年の途中で 退職したパートの方等で給与総額が 103 万以下で 本年中に再就職等する予定のない方など 10

年末調整計算等の流れ 給与年間収入 ( 通勤手当等の非課税を除く ) - 給与所得控除 = 給与所得 給与所得 - 所得控除 = 課税所得 雑損控除 医療費控除 寄付金控除は年末調整ではできない! 課税所得 税率 = 税額 税額 - 税額控除 - 概算源泉徴収税額 還付? 追徴? 還付? 追徴? 原則 12 月最後の給与で調整! 翌年 1 月 31 日までに 税務署 市町村へ 法定調書 11

年末調整が本当に終わるのは 翌年 1 月?! 年末調整の計算は 原則として 12 月の最終給与で終わりますが まだ その後始末が残っています 年末調整の結果を 翌年 1 月末までに 税務署や市町村に報告する仕事が残っているのです 先ずは! 給与支払報告書 源泉徴収票 受給者交付用を除き マイナンバーの記載が必要! 給与支払報告書 ( 源泉徴収票 ) は 4 枚複写または 3 枚複写 4 枚複写 1 枚目 2 枚目 給与支払報告書 ( 個人明細書 ) 3 枚目 源泉徴収票 ( 税務署提出用 ) 4 枚目 源泉徴収票 ( 受給者交付用 ) 3 枚複写 1 枚目 2 枚目 給与支払報告書 ( 個人明細書 ) 3 枚目 源泉徴収票 ( 受給者交付用 ) 給与支払報告書 (2 枚 ) 同じ市町村に住む従業員のものと合わせ 総括表につけて 市町村へ提出源泉徴収票 ( 税務署提出用 ) 管轄の税務署へ提出 12

給与所得の源泉徴収票を提出する人 年末調整をした場合 受給者の区分 (1) 法人 ( 人格のない社団等を含みます ) の役員 ( 取締役 執行役 会計参与 監査役 理事 監事 清算人 顧問等である者 ) 及び現に役員をしていなくても平成 30 年度中に役員であった者 (2) 弁護士 司法書士 土地家屋調査士 公認会計士 税理士 弁理士 海事代理士 建築士等 ( 所得税法第 204 条第 1 項第 2 号に規定する者 ) 提出範囲 平成 30 年中の給与等の支払金額が 150 万円を超えるもの 平成 30 年中の給与等の支払金額が 250 万円を超えるもの (3) 上記 (1) 及び (2) 以外の者平成 30 年中の給与等の支払金額が 500 万円を超えるもの 年末調整をしなかった場合 (4) 給与所得者の扶養控除等申告書 ] を提出した者 イ平成 30 年中に退職した者 災害により被害を受けたため 平成 30 年中の給与所得に対する源泉徴収税額の徴収猶予又は還付を受けた者 ロ主たる給与等の金額が 2000 万円を超えるため 年末調整をしなかった者 (5) 給与所得者の扶養控除等申告書 を提出しなかった者 ( 月額表または日額表の乙欄若しくは丙欄適用者 ) 平成 30 年中の給与等の支払金額が 250 万円を超えるものただし 法人の役員の場合には 50 万円を超えるもの 全部 平成 30 年中の給与等の支払金額が 50 万円を超えるもの 13

次に その他の法定調書 法定調書合計表 年末調整関係の法定調書 (1 月末までに提出 ) 法定調書 給与所得の源泉徴収票 退職所得の源泉徴収票 特別徴収票 報酬 料金 契約金及び賞金の支払調書 不動産の使用料等の支払調書 不動産等の譲受けの対価の支払調書 不動産等の売買又は貸付けのあっせん手料の支払調書 法定調書合計表 提出する法定調書がない場合であっても 法定調書合計表は必ず提出! 給与支払報告書総括表市町 退職所得の源泉徴収票 特別徴収票村へ 税務署へ 14

給与支払報告書 源泉徴収票以外の年末調整関係法定調書 退職所得の源泉徴収票 特別徴収票退職者に退職金を支払った場合に記入します 退職後 1 箇月以内に受給者に渡します なお 税務署 市町村への提出は 役員以外不要です 報酬 料金 契約金及び賞金の支払調書税理士さん 外交員さん等に報酬を支払った場合などに作成します ( 色々なケースがありますが 税理士等の報酬は 支払金額が年間 5 万円以下の場合は 税務署への提出は不要です ) 不動産等の使用料等の支払調書法人等が不動産の使用料を支払った場合に作成します 支払金額が年間 15 万円以下は税務署への提出は不要 なお 法人に支払う場合は 権利金 更新料等のみ 家賃や賃借料は対象外 不動産等の譲受けの対価の支払調書法人等が不動産を譲り受けた場合に作成します ( 同一の者への年間支払額が 100 万円以下の場合提出する必要はありません ) 不動産等の売買又は貸付けのあっせん手数料の支払調書法人等が不動産等の売買又は貸付のあっせん手数料の支払いをした場合に記入します なお 同一の者への年間支払金額が 15 万円以下は税務署への提出は不要です 15