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例題 極値を求める / 次数下げ ( x) = -x + 6x - x + 1 とおくと, ( x) = -x + 1x - 1 \ (- 1 ) = -16 <, ( ) = 8 > 1 ここで, ( x) = の解をa, b ( b ) また, 増減表は次のようになる x a b ( x) - + - ( x) ( a ) ( b ) これと1より, 1 < a < < b よって, 最小値は ( a ) ( a ) = a より, - + 1a - 1 = 6 - a < とすると, a = \ + a + 1 ( a ) = -a + 6a - a + 1 = ( a - )( - a + 1a - 1) 1 6-15 - a = より, 最小値は,

例題 極値の条件から求める (1) 別解 ( x) = ax + bx cx より, ( x) = ax + bx + c ( x) = x =1, であることと ( x) の ( x) = a( x - 1)( x - ) ( x) = ax - ax + a + の解が 6 1 と の係数比較より, b = - a, c = 6a a ( x) ax = - ax + 6ax = ( x - x + x) \ 1 \ a a ( 1 ) + ( ) = 5 + = a より, a = \a = これと ( 1 ) + ( ) = よって, b = -, c = 1 1 x の係数が a であることより,

例題 多変数関数の最大 最小別解 変数の基本対称式を使って立式し解いてみた処理や計算が大変だということがわかりました 多変数関数では変数の多い基本対称式で始める方がいいのかもしれません 縦を x, 横を y とすると, 高さは 7 - ( x + y) ここで, x + y = とおくと, が満たすべき必要条件は, < < 7 1 直方体の表面積が であることより, [ xy + x{ 7 - ( x + y) } + y{ 7 - ( x + y) }] xy + x{ 7 - ( x + y) } + y{ 7 - ( x + )} = 15 -( x + y) + 7( x + y) + = 15 = \ y \ xy \ xy = - 7 + 15 xy = v とおくと, v = - 7 + 15 の右辺の判別式 D = - 6 = -11 < より, すべての実数 において v > が成り立つ また, x, y はt についての 次方程式 t - ( x + y) t + xy = すなわち t - t + v = の 実数解だから, 判別式 D = - v ³ \ v x + y あるいは, x >, y > より, ³ xy \ ³ v \ v,より, - 7 + 15 1 \ - 8 + 6 \ 6 1 1かつより, 6 1 よって, が満たすべき条件は, 6 v > はすべての実数 について成り立つが, v も満たさなければならず, 1 v であるためには, 6 でなければならない 1 よって, が満たすべき条件は, 6 となる

したがって, 直方体の体積の式は, = xy{ 7 - ( x y) } より, V v( - ) V + æ1 ö = 7 ç 6 è ø これとより, V = ( - 7 + 15)( 7 - ) 1 6 + æ1 ö \ V = - + - 15 ç 6 è ø V = - + 8-6 V = のとき, 16 =, よって, 増減表は次のようになる V V 1 75 7 - V + 16 75 7-6 æ1 ö ç 6 è ø 75 7 O 1 16 6 5

75 よって,V の最小値は, 最大値は 7 V = のとき, = または 6 = のとき = x + y =,より, v = xy = よって, x, y は, - t + = t の解である \ ( x, y) = ( 1,), (,1 ) また, このとき, 高さ = 7 - ( x + y) = = 6 のとき = x + y = 6,1より, v = xy = よって, x, y は, - 6t + = t の解である \( x, y) = (,) また, このとき, 高さ = 7 - ( x + y) = 1 以上より, 縦, 横, 高さは, その値の小さいものから並べると, 1,, 6

例題 1 接線の本数 補足 : 共有点を 1 つしかもたない 次関数の接線の式と接点 ( x) = ax + bx + cx d ( a ¹ ) の点 ( ( t) ) + ( x) = ( at + bt + c) x - at - bt d より, ( x) - g( x) = ax + bx - ( at + bt) x + at bt g + + ( x) - g( x) = x = をもつとき, ( x) - g( x) = a( x - t) = ax - atx + at x at が 重解 t - であるから, t, における接線の式 ( at + bt) x + at + bt º ax - atx + at x at ax + bx - - \ b = -at, t = のとき - bt = at b = より, ( x) = ax + cx + d ( x) cx d g = + 1 t ¹ のとき t g b - a ( a ¹ ) 上の点 (, d ) = より, ( x) = ax + bx + cx + d ( x) x - - b + ac b - 7a d = a 7a における接線 æ b b bc ö 上の点 ç -, - + d における接線 è a 7a a ø 1はにおいて, b = とした特殊な場合だから,に含まれる よって, ( x) = ax + bx + cx d ( a ¹ ) の接線 g( x) が ( x) + その接点と接線の式はそれぞれ æ b b bc ö ç -, - + d è a 7a a ø 一方, - b + ac a, g( x) = x - y = ( x) の変曲点の x 座標は, ( x) = ( x) = 6 ax + b より, x = - b a æ b b bc ö よって, 変曲点は, ç -, - + d è a 7a a ø したがって, y = と共有点を 1 つしか持たないとき, 7a b - 7a d を満たすから, 次関数 y = ( x) の変曲点における接線は y = ( x) と変曲点のみにおいて共有点をもつ 7

y 変曲点 O x 8

例題 1 次関数のグラフの形 (1) 別解 1: 必要条件を活かす ( x) = ax + bx - 18x + 11 ( x) = ax + bx - 18 とおくと, x = - のとき極大値をとることから, (- ) = \ a - b = 6 1 (- + t) + (- 1 t) 1 - の値はt の値にかかわらず一定だから, t = と t = 1 の場合において, (- 1 + ) + (- 1 - ) = (- 1 + 1) + (- 1-1) (- 1) + (- 1) = ( ) + (- ) (- 1) = ( ) + (- ) \ \ \- a + b + 58 = 11-8a + b + 7 よって, (- + t) + (- 1 - t) a = b 1,より, a =, b = 6 つぎに, が成り立つ 1 であるための必要条件は, a =, b = 6 が与えられた条件が成り立つための十分条件であるかについて調べる a =, b = 6 のとき, ( x) = x + 6x - 18x + 11 ( x) = 6x + 1x - 18 = 6( x + )( x -1) より, 増減表は次のようになる x - 1 ( x) + - + ( x) 65 1 よって, x = - のとき極大値, x = 1のとき極小値をとる また, (- 1 + t) + (- 1 - t) = ( - 1 + t) + 6( - 1 + t) - 18( - 1 + t) + 11 + ( - 1 - t) + 6( - 1 - t) - 18( - 1 - t) よって, (- + t) + (- 1 t) = 66 1 - は t の値にかかわらず一定である 以上より, a =, b = 6 が与えられた条件が成り立つための必要十分条件である ゆえに, ( x) = x + 6x - 18x + 11 であり, x = 1のとき極小値をとる + 11

別解 ( x) = ax + bx + cx d y = g + が原点に関して対称であるとすると, g x + g - x 点 ( x, g( x) ) と点 (- x, g( - x) ) の中点は原点であるから, ( ) ( ) = すなわち g ( x) + g( - x) = \ g( x) = -g(- x) \ ax + bx + cx + d = ax - bx + cx - d これが任意の実数 x について成り立つから, b = d = よって, 原点に関して対称な 次関数は y = g( x) = ax + cx これを x 方向に p, y 方向に q 平行移動すると, 原点に対応する点は, 点 ( p, q) に移されるから, 点 ( p, q) に関して対称な 次関数が得られる これを y = h( x) とすると, h ( x) = g( x - p) + q より, y = h( x) = a( x - p) + c( x - p) + q また, y = h( x) は点 ( p, q) に関して対称であるから, ( p - x, h( p - x) ) と ( p + x, h( p + x) ) の中点は ( p, q) である h p + x + h p - x よって, ( ) ( ) = q 以上より, 点 ( p, q) に関して対称な 次関数を h( x) 実数 a ( ¹ ( p + x) + h( p - x) = q \ h y = とすると, a ) と c を用いて, y = h( x) = a( x - p) + c( x - p) + q また, h( p + x) + h( p - x) = q 問題の場合, (- + t) + (- 1 - t) y = ( x) は点 ( 1, (- 1) ) よって, ( x) º h( x) とすると, p = -1 \ h ( x) = a( x + 1) + c( x + 1) + q \ h ( x) = ax + ax + ( a + c) x + a + c + q \ h ( x) = ax + 6ax + a + c h (- ) = より, 1 a + c = 1 が t の値にかかわらず一定であることから, - に関して点対称である ( x) = ax + 6ax + a - 1a = a( x + x - ) = a( x + )( -1) \ h x よって, a > かつ = 1 x のとき関数 ( x) ( ( x) ) と表せる h º は極小値をもつ と表せる また, h ( x) = ax + ax + ( a + c) x + a + c + q = ax + ax - ax -11a + q, ( x) ( x) a =, q = ( x) = x + 6x - 18 + 11 \ x h º より, 1

補足 点 ( p, q) に関して対称な 次関数を h( x) 実数 a ( a ¹ ) と c を用いて, y = h( x) = a( x - p) + c( x - p) + q よって, h ( x) = 6a( x - p) より, h ( p) = y = とすると, と表せる これと y = h( x) = a( x - p) + c( x - p) + q 次関数 y = ( x) の点対称点の x 座標をa とすると, ( a ) = ( a ¹ ) が任意の 次関数を表すことから, となる 11

例題 1 接線 法線 補足 : 点 Q の x 座標の別の求め方 P ( t t + at), とすると, 直線 l : y = ( t + a) x - t 点 Q の x 座標をa ( a ¹ t) とすると, 点 Q は直線 l と曲線 C の交点だから, x = a は方程式 x + ax = ( t + a) x - t, すなわち x - t x + t = の解の 1 つである 他の解は点 P の x 座標 t であり, 点 P が接点であることから, x = t は重解である よって, 解と係数の関係より, t + t + a =, t + ta + ta = -t, t a = -t \a = -t \Q (- t, -8t - at) したがって, 点 Q を通る接線 m の傾きは, (- t ) + a = 1t + a l と m が直交することから, ( + a)( 1t + a) = -1 t \ 6t + 15at + a + 1 = 以下略 1

例題 16 複接線 接するとき重解 の別証明 ( x) と ( x) ( a) g( a) g が x = a で接するならば, = 1 かつ ( a) = g ( a) 1 より, ( x) g( x) = ( x a) p( x) ( x) - g ( x) = p( x) + ( x - a) p ( x) - - \ a これとより, ( a) - g ( ) = だから, p ( a) = \ p( x) = ( x - a) q( x), より, ( x) - g( x) = ( x - a) q( x) 1