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AC 療法について ( アドリアシン + エンドキサン ) おと治療のスケジュール ( 副作用の状況を考慮して 抗がん剤の影響が強く残っていると考えられる場合は 次回の治療開始を延期することがあります ) 作用めやすの時間 イメンドカプセル アロキシ注 1 日目は 抗がん剤の投与開始 60~90 分

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査を実施し 必要に応じ適切な措置を講ずること (2) 本品の警告 効能 効果 性能 用法 用量及び使用方法は以下のとお りであるので 特段の留意をお願いすること なお その他の使用上の注意については 添付文書を参照されたいこと 警告 1 本品投与後に重篤な有害事象の発現が認められていること 及び本品

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割合が10% 前後となっています 新生児期以降は 4-5ヶ月頃から頻度が増加します ( 図 1) 原因菌に関しては 本邦ではインフルエンザ菌が原因となる頻度がもっとも高く 50% 以上を占めています 次いで肺炎球菌が20~30% と多く インフルエンザ菌と肺炎球菌で 原因菌の80% 近くを占めていま

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抗菌薬の殺菌作用抗菌薬の殺菌作用には濃度依存性と時間依存性の 2 種類があり 抗菌薬の効果および用法 用量の設定に大きな影響を与えます 濃度依存性タイプでは 濃度を高めると濃度依存的に殺菌作用を示します 濃度依存性タイプの抗菌薬としては キノロン系薬やアミノ配糖体系薬が挙げられます 一方 時間依存性

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60 秒でわかるプレスリリース 2006 年 4 月 21 日 独立行政法人理化学研究所 敗血症の本質にせまる 新規治療法開発 大きく前進 - 制御性樹状細胞を用い 敗血症の治療に世界で初めて成功 - 敗血症 は 細菌などの微生物による感染が全身に広がって 発熱や機能障害などの急激な炎症反応が引き起

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別紙 1 新型インフルエンザ (1) 定義新型インフルエンザウイルスの感染による感染症である (2) 臨床的特徴咳 鼻汁又は咽頭痛等の気道の炎症に伴う症状に加えて 高熱 (38 以上 ) 熱感 全身倦怠感などがみられる また 消化器症状 ( 下痢 嘔吐 ) を伴うこともある なお 国際的連携のもとに

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補体制御異常による 非典型溶血性尿毒症症候群 ( ) について

補体のはたらき 私たちには からだに侵入した細菌などの外敵を攻撃して感染症などから身を守る免疫システ ムが備わっています この免疫システムの要素の一つが血中に存在する 補体 という物質で 補体 はからだに侵入してきた外敵に穴をあけて破壊します 補体 は 自動車に例えるなら 常にエンジンがかかった状態 アイドリング状態 になっており アクセルとブレーキの役割を担う 補体制御因子によってコントロールされています ひとたび細菌などがからだに侵入すると ブレーキは解除されて アクセルが踏み込まれることで 補体 は活発になり外敵を攻撃します このように 補体 はからだに侵入した外敵を攻撃する のに重要な役割を果たしています 免疫システムの要素の一つである 補体 は細菌などの外敵の侵入に備えて常に アイドリング状態 になっています

補体の活性化のコントロール異常 補体 補体 補体 コントロールされている血管 コントロール異常の血管

今ある症状や病気について 非典型溶血性尿毒症症候群 ahus では 血栓性微小血管症 TMA と呼ばれる病的な状態が 生じ 全身の臓器に損傷や機能障害を引き起こします そしてこのTMAによってさまざまな 症状や合併症が現れます 障害が出やすい臓器 息苦しい 脳 疲労 胃痛 肺 腎臓 胃と腸 頭痛 息苦しい 胃痛 吐き気 下痢 尿変色 頭痛 疲労 これらはTMAによって生じる症状の一つです

非典型溶血性尿毒症症候群 ahus の 診断について ahusは 血栓性微小血管症 TMA の代表的な疾患の一つです TMAをきたす 疾患はいくつかの種類があるため ahusの診断には他の疾患を否定すること が必要です TMAをきたす代表的な疾患 O157などの毒素に よる食中毒 血栓性血小板減少性 紫斑病 TTP 二次性TMA 代謝性 感染症 薬剤性 妊娠関連 自己免疫疾患 膠原病関連 骨髄移植 臓 器移植関連 非典型溶血性尿毒症 症候群 ahus 分娩後や腎移植後のTMAは補体介在性TMAである場合があり その場合はaHUSと診断されます1 1 非典型溶血性尿毒症症候群 ahus 診療ガイド2015. 日腎会誌 2016; 58: 62-75

非典型溶血性尿毒症症候群 ( ) の治療法 薬物療法 ( モノクローナル抗体 : ソリリス ユルトミリス ) 血漿療法 ( 血漿交換 血漿輸注 ) 血漿療法は以前から用いられていた治療法でしたが 現在では 年 月にソリリス 年 月にユルトミリス といった 薬物療法が選択できるようになっています

ソリリス / ユルトミリス について ソリリス /ユルトミリス について

非典型溶血性尿毒症症候群 ahus の経過 血栓性微小血管症 TMA を初めて発症して診断後1ヵ月以内に 成人aHUS患者さんの46 で末期腎不全または死亡がみられ さらに末期腎不全がみられなかった成人aHUS患者さんの 47 で57ヵ月 中央値 後に末期腎不全に進行したり 死亡に至ったという報告があります1 TMA症状の 初発時 ESRD または死亡 46% 57/125例 ESRDまたは死亡 長期転帰 ESRD 末期腎不全 47% 32/68例 試験概要 フランス人の成人 16歳以上 ahus患者さん125例および小児ahus患者さん89例の後ろ向き解析 補体制御因子の遺伝子変異が疾患の発症 症状および転帰に及ぼす影響を評価した ahusの初回診断時には成人患者さんの81% 小児患者さんの59%において腎障害が認められた P 0.001 Χ2検定 診断後1ヵ月以内 最終フォローアップ時に新たにESRDまたは死亡が確認された患者 追跡期間の中央値は57ヵ月 範囲 1 353ヵ月 1 Fremeaux-Bacchi V, et al. Clin J Am Soc Nephrol. 2013; 8: 554-562

ソリリス/ユルトミリスの補体制御異常による 非典型溶血性尿毒症症候群 ahus への作用 ソリリス/ユルトミリスは補体の活性化をブロックし コントロール不良な補体の 働きによる血栓性微小血管症 TMA を抑えることでaHUSを治療します 補体制御因子の異常 補体の異常な活性化を抑制できなくなる 活性化した補体が自分の細胞を攻撃してしまう 全身の細い血管内にたくさんの血栓ができて ahusを発症 ソリリス/ユルトミリスは 補体の活性化をブロック してaHUSを治療します

ソリリス とユルトミリス の違いについて ソリリスとユルトミリスの作用機序はどちらも補体を抑制するという点では 類似していますが 異なる点は投与間隔です ソリリスに比べ ユルトミリスでは投与間隔が延長されるので 患者さんの 通院の負担の軽減や利便性の向上が期待できます ただし どちらの薬剤を使って治療を進めるかは 担当医師の判断に基づいて決定 されます

ソリリス とユルトミリス の主な副作用 ソリリス/ユルトミリスの最も重大な副作用として髄膜炎菌感染症があります また 重大な副作用として感染症や注射投与時に起こりうる過敏性反応 infusion reaction が報告されています 髄膜炎菌感染症が疑われる 注意が必要な症状 初期症状は 以下のような一般的な風邪やインフルエンザ 新型コロナウイルスの症状と区別がつきにくい場合がある ので注意が必要です 発熱 吐き気 嘔吐 頭痛 筋肉の痛み 感染症 播種性淋菌感染症 肺炎球菌感染 インフルエンザ 菌感染などの重篤な感染症があらわれることがあり ます その他 髄膜炎菌感染症には以下のような症状があります 錯乱 混乱して考えがまとまらない 物事を理解できない うなじのこわばり 首の後ろが硬直しあごを傾けられない 発疹 出血性皮疹 赤や紫色の斑点状の発疹 光に対する過剰な感覚 光が異様にギラギラ輝いて見える 異常にまぶしく感じる等 点滴静注に伴う過敏性反応 infusion reaction 主な症状は 発熱 悪寒 頭痛 発疹 嘔吐 呼吸困難 血圧低下 アナフィラキシーショックなどです 手足の痛み 重大な副作用として髄膜炎菌感染症等の感染症や点滴静注に伴う 過敏性反応が報告されています

ソリリス の投与スケジュール 18歳未満で体重40kg未満の患者さん 18歳未満の患者さんでは ソリリスは1 4時間かけて点滴で静脈注射 点滴静注 します 投与量は体重区分をもとにした投与計画に従います ソリリス投与 維持期 導入期 300mg 300mg 300mg 900mg 9 8 900mg 7 体重5kg以上 10kg未満 900mg 6 可能であれば 投与開始2週間前 までに接種 体重10kg以上 20kg未満 5 体重20kg以上 30kg未満 4 体重30kg以上 40kg未満 3 髄膜炎菌ワクチン 2 1 900mg 以後2週に 1回点滴静注 以後2週に 1回点滴静注 以後2週に1回点滴静注 300mg 300mg 300mg 以後3週に1回点滴静注 詳細は 髄膜炎菌ワクチンの接種 ページをご参照ください 300mg 300mg 表中の投与量は1回量を示します 体調不良や旅行 ライフイベントなどの都合により医師への相談なしに 治療を中止 延期しないでください

ソリリス の投与スケジュール 18歳以上の患者さんと18歳未満で体重40kg以上の患者さん 18歳以上の患者さん ソリリスは 25 45分かけて点滴で静脈注射 点滴静注 します 導入期は週1回 その後 維持期は2週に1回ごと点滴静注します 18歳未満の患者さん ソリリスは 1 4時間かけて点滴で静脈注射 点滴静注 します 投与量は体重区分を もとにした投与計画に従います ソリリス投与 導入期 18歳以上 可能であれば 投与開始2週間前 までに接種 1回投与量900mg 1回投与量1200mg 1回投与量900mg 1回投与量1200mg 9 7 5 4 3 2 1 髄膜炎菌ワクチン 維持期 以後2週に 1回点滴静注 18歳未満 体重40kg以上 詳細は 髄膜炎菌ワクチンの接種 ページをご参照ください 表中の投与量は1回量を示します 体調不良や旅行 ライフイベントなどの都合により医師への相談なしに 治療を中止 延期しないでください

ユルトミリス の投与スケジュール 体重5kg以上20kg未満の患者さん 投与量は体重区分をもとにした投与計画に従います ユルトミリス投与 2回目以降の投与 初回投与 19 15 10kg以上 20kg 未満 11 可能であれば 投与開始2週間前 までに接種 7 5kg以上 10kg未満 3 体重 1 髄膜炎菌ワクチン 300mg 300mg 300mg 300mg 300mg 詳細は 髄膜炎菌ワクチンの接種 ページをご参照ください 以後4週 ごとに 1回投与 表中の投与量は1回量を示します 体調不良や旅行 ライフイベントなどの都合により医師への相談なしに 治療を中止 延期しないでください

ユルトミリス の投与スケジュール 体重20kg以上の患者さん 投与量は体重区分をもとにした投与計画に従います ユルトミリス投与 2回目以降の投与 初回投与 60kg以上 100kg未満 100kg以上 ー 2,100mg ー 1,200mg 2,700mg 2,700mg 3,000mg 3,000mg 3,300mg 詳細は 髄膜炎菌ワクチンの接種 ページをご参照ください 3, 以後8週 ごとに 1回投与 3,000mg ー 3,300mg ー 3,000mg 2,700mg ー ー 2,700mg 2,100mg ー ー 2,400mg 19 可能であれば 投与開始2週間前 までに接種 ー 15 40kg以上 60kg未満 11 30kg以上 40kg未満 2,100mg 7 髄膜炎菌ワクチン 900mg 20kg以上 30kg未満 3 体重 1 3,300mg ー 3, 3, 表中の投与量は1回量を示します 体調不良や旅行 ライフイベントなどの都合により医師への相談なしに 治療を中止 延期しないでください

ソリリス /ユルトミリス の重大な副作用 髄膜炎菌感染症 について 補体は髄膜炎菌感染症の発症を抑えるうえでとても大切な役割を果たしています そのためソリリス/ユルトミリスによって補体の活性化をブロックしてしまうと この感染症の発症リスクが高まるとともに重症化する可能性が示唆されるので 注意が必要です 下記のような症状が現れた場合には すぐに担当医師に連絡してください 髄膜炎菌感染症が疑われる注意が必要な症状 初期症状は 以下のような一般的な風邪やインフルエンザ 新型コロナウ イルスの症状と区別がつきにくい場合があるので注意が必要です 発熱 頭痛 吐き気 嘔吐 筋肉の痛み 乳幼児においては 左記以外の 4 4 下記の症状にもご注意ください 手足が冷たい 顔色が悪い 眠気 低緊張 無反応 目覚めにくい 触れられるのを嫌がる 異常な泣き方 うめき 怒りっぽい 抑えられないふるえ 授乳 食事を嫌がる 呼吸促迫 呼吸が速い 呼吸困難 頭部のこわばり/膨らみ 通常軟らかい部分 その他 髄膜炎菌感染症には以下のような症状があります 錯乱 混乱して考えがまとまらない 物事を理解できない うなじのこわばり 首の後ろが硬直しあごを傾けられない 発疹 出血性皮疹 赤や紫色の斑点状の発疹 光に対する過剰な感覚 光が異様にギラギラ輝いて見える 異常にまぶしく感じる等 手足の痛み

ユルトミリス患者安全性カード ソリリス /ユルトミリス の重大な副作用 患者安全性カード の提示 ソリリス患者安全性カード 医師向け情報 この患者様は ユルトミリス ラブリズマブ が処方されており 髄膜炎菌感染症 髄膜炎 菌 及び一般的な感染症の発症リスクが増加 医師向け情報 しています が この患者様は ソリリス エクリズマブ 処方されており 髄膜炎菌感染症 髄膜炎菌 本剤は終末補体複合体活性を抑制する抗体製剤です その作 及び一般的な感染症の発症リスクが増加し 用機序のために 本剤を使用すると髄膜炎菌感染症に対し患 ています 者様の抵抗力が低下します 患者安全性カード にはソリリス /ユルトミリス の治療を受ける患者さん および関係する医療従事者に対する安全性ガイダンスが記載されています ソリリス/ユルトミリスの治療を受けている患者さんは このカードを携帯して ください そして ほかの病気の治療にかかわるすべての医師にこのカードを 提示してください ユルトミリス患者安全性カード 本剤は終末補体複合活性を抑制する抗体製剤です その作用 髄膜炎菌感染症は早期の認識及び抗菌薬の治療が行わ 機序のために 本剤を使用すると髄膜炎菌感染症に対し患者 れないと致死的あるいは死亡に至ることがあります 様の抵抗力が低下します 髄膜炎菌感染症が疑われる場合あるいは否定できない場 合には 適切な抗菌薬を用いた治療を直ちに開始してく 髄膜炎菌感染症は早期の認識及び抗菌薬の治療が行わ ださい 詳しい治療法に関する情報は 以下の細菌性髄 れないと致死的あるいは死亡に至ることがあります 膜炎診療ガイドラインを参照ください 髄膜炎菌感染症が疑われる場合あるいは否定できない場 h ttps://www.neurology-jp.org/guidelinem/ 合には 適切な抗菌薬を用いた治療を直ちに開始してく zuimaku_2014.html ださい 詳しい治療法に関する情報は 以下の細菌性髄 第三世代セフェム系 例 セフトリアキソン セフォタ 膜炎診療ガイドラインを参照ください キシム 等 の抗生物質療法が推奨されています h ttps://www.neurology-jp.org/guidelinem/ 緊急で診察した場合は ユルトミリス 治療病院の担 zuimaku_2014.html 当医師に連絡してください 第三世代セファロスポリン系 例 セフトリアキソン セ 本剤の最新の添付文書はこちらからご確認いただけます フォタキシム 等 の抗生物質療法が推奨されています https://www.ultomiris.jp 緊急で診察した場合は ソリリス 治療病院の担当医 師に連絡してください ユルトミリス治療を受けている患者様は このカードを常に携帯し ソリリス患者安全性カード このカードには ユルトミリス治療を受けて いる患者様に重要な安全性情報が記載されて います このカードを常に携帯してください このカードには ソリリス治療を受けてい 本剤治療により 患者様に自然に備わっている感染症に対する抵抗 性が低下することがあります また 髄膜炎菌に対するワクチンを接 る患者様に重要な安全性情報が記載されて 種していたとしても髄膜炎菌感染症を予防できない場合があります います このカードを常に携帯してください 特に髄膜炎菌感染症の場合は 髄膜炎又は敗血症を発症し 急激に 重症化し死亡に至ることがあるため 緊急の治療が必要です 本剤治療により 患者様に自然に備わっている感染症に対する抵抗 以下の症状のいずれかが現れた場合 性が低下することがあります また 1.髄膜炎菌に対するワクチンを接 直ちに担当医師に連絡してください 種していたとしても髄膜炎菌感染症を予防できない場合があります 2. 担当医師と連絡が取れない場合にはすぐに救急車を呼び 特に髄膜炎菌感染症の場合は 髄膜炎又は敗血症を発症し 急激に このカードを救急救命室のスタッフに提示してください 重症化し死亡に至ることがあるため 緊急の治療が必要です 以下の症状のいずれかが現れた場合 髄膜炎菌感染症が疑われる注意が必要な症状 1. 直ちに担当医師に連絡してください 初期症状は 以下のような一般的な風邪やインフルエンザの 2. 担当医師と連絡が取れない場合にはすぐに救急車を呼び 症状と区別がつきにくい場合があるので注意が必要です このカードを救急救命室のスタッフに提示してください 発熱 頭痛 髄膜炎菌感染症が疑われる注意が必要な症状 吐き気 嘔吐 初期症状は 以下のような一般的な風邪やインフルエンザの 筋肉の痛み 症状と区別がつきにくい場合があるので注意が必要です ソリリス 治療を受けている患者様は このカードを常に携帯し ユルトミリス治療 かかりつけ 病院 患者様 の治療にあたる医師全員に このカードを提示してください 担当医師 患者名 電話及びメール ソリリス治療 かかりつけ 病院 緊急時受診可能医療機関 担当医師 病院名 電話及びメール 連絡先医師名 電話 緊急時受診可能医療機関 緊急時受診可能病院をあらかじめ担当医師と相談してください 病院名 連絡先医師名 電話 緊急時受診可能病院をあらかじめ担当医師と相談してください 発熱 注意すべき症状のいずれかが認められた場合は 直ちに担当医師または緊急時受診可能医療機関に連絡してください その他 髄膜炎菌感染症には以下のような症状があります 頭痛 錯乱 混乱して考えがまとまらない 物事を理解できない うなじのこわばり 首の後ろが硬直しあごを傾けられない 発疹 出血性皮疹 赤や紫色の斑点状の発疹 光に対する過剰な感覚 光が異様にギラギラ輝いて見え その他 髄膜炎菌感染症には以下のような症状があります る 異常にまぶしく感じる等 錯乱 混乱して考えがまとまらない 物事を理解できない 手足の痛み うなじのこわばり 首の後ろが硬直しあごを傾けられない 吐き気 嘔吐 筋肉の痛み 担当医師または緊急時受診可能医療機関と連絡が取れない場合 すぐに救急車を呼び 患者安全性カードを救急救命室 のスタッフに提示してください 発疹 出血性皮疹 患者様 の治療にあたる医師全員に このカードを提示してください 本剤の最新の添付文書はこちらからご確認いただけます http://www.soliris.jp/product/index.html 患者名 注 意 す べ き 症 状 の い ず れ か が 認 められ た 場 光に対する過剰な感覚 光が異様にギラギラ輝いて見え 髄膜炎菌感染症が疑われる場合は できるだけ速やかに抗菌薬 第三世代セフェム系など の投与が行われます る 異常にまぶしく感じる等 合は 直ちに医療機関を受診し このカードを 手足の痛み 提示してください 担当医師と連絡が取れない場合 すぐに救急 注 意 す べ き 症 状 の い ず れ か車を呼び が 認 められ た場 このカードを救急救命室のスタッフ 合は 直ちに医療機関を受診し このカードを に提示してください

髄膜炎菌ワクチンの接種 髄膜炎菌感染症のリスクをできるかぎり低下させるために髄膜炎菌ワクチンの接種 が必要です ソリリス /ユルトミリスで初めて非典型溶血性 尿毒症症候群 ahus 治療を開始される方は 初 回 投 与 の 2 週 間 前まで にワクチンを 接 種し ます ただし ワクチン接種前あるいはワクチン接種後 2週間以内にこの薬を投与する必要がある場合 には ワクチン接種後2週間は抗菌薬 感染症の 治療薬 が併用されることがあります 緊急にこの薬を使う場合には 必要に応じワクチン接種後一定期間は抗菌薬が併用され ることがあります ワクチンを接種しても髄膜炎菌感染症を完全に 予防できるわけではありませんので注意してください このワクチン接種には保険が適用されます 髄膜炎菌ワクチンは5年ごとを目安に追加接種することがガイドラインで推奨されています1,2 B型に対するワクチンを希望される場合は 担当医師にご相談ください 1 医療関係者のためのワクチンガイドライン第3版. 環境感染誌 2020; 35(Suppl II. http://www.kankyokansen.org/uploads/uploads/files/jsipc/vaccine-guideline_03.pdf 2020年10月アクセス 2 Centers for Disease Control and Prevention CDC. General best practice guidelines for immunization:altered immunocompetence. 2017: 119-145.

非典型溶血性尿毒症症候群 ahus 治療の選択肢 ソリリス /ユルトミリス ahusは再発を繰り返し 透析の導入や死亡のリスクのある難治性の疾患です1 ahusの治療は1980年代から血漿療法 血漿交換/血漿輸注 が 中心でしたが 2013年にソリリスがaHUSの治療薬として承認され ました2 ソリリスについては 長期の有効性も報告されており 再発の抑制が 期待されています3-5 さらに2020年にはソリリスと同じ作用機序の長時間作用型の治療薬 ユルトミリスが承認され 治療の選択肢が広がりました 一方 ソリリス/ユルトミリスの重大な副作用として 髄膜炎菌感染症が報告されていま す 治療に際しては ソリリス/ユルトミリスについて担当医師より十分な説明を受けて ください 私たち医師は 効果や安全性に加えて 患者さんの仕事や学校など 社会生活への影響も 考慮し 治療法を選択しています 1 難病情報センター https://www.nanbyou.or.jp/entry/3847 2020年10月アクセス 2 非典型溶血性尿毒症症候群 ahus 診療ガイド2015. 日腎会誌 2016; 58: 62-75. 3 Licht C, et al. Kidney Int. 2015; 87: 1061-1073 利益相反 本試験はAlexion Pharmaceuticals, Inc.の支援のもと実施されました 4 Fakhouri F, et al. Am J Kidney Dis. 2016; 68: 84-93 利益相反 本試験はAlexion Pharmaceuticals, Inc.の支援のもと実施されました 5 Greenbaum LA, et al. Kidney Int. 2016; 89: 701-711 利益相反 本試験はAlexion Pharmaceuticals, Inc.の支援のもと実施されました

非典型溶血性尿毒症症候群 ahus とソリリス / ユルトミリス をもっとよく知っていただくために ahusと診断された患者さん ソリリス/ユルトミリスで治療を始められる患者さんに配布 される冊子です エーエイチユーエス 補体制御異常による非典型溶血性尿毒症症候群 ahus で ソリリス を投与される方へ A PATIENT S JOURNEY A CHILD S JOURNEY 非典型溶血性尿毒症症候群 非典型溶血性尿毒症症候群 エーエイチユーエス ahus と付き合うために 監修 杏林大学 第一内科 腎臓 リウマチ膠原病内科 教授 アレクシオンファーマ合同会社 メディカル インフォメーション センター 150-0013 東京都渋谷区恵比寿 1-18-14 恵比寿ファーストスクエア フリーダイアル 0120-577657 受付時間 9:00 18:00 日 祝日及び当社休業日を除く HUS004-1806 要 伸也 先 生 ひ て ん け い よ う け つ せ い に ょ う ど く し ょ う し ょ う こ う ぐ ん エーエイチユーエス なん ahus って何だろう 医療機関名 監修 国立成育医療研究センター 器官病態系内科部 腎臓 リウマチ 膠原病科 医長 石倉 健 司 先 生 アレクシオンファーマ合同会社 メディカル インフォメーション センター 150-0013 東京都渋谷区恵比寿1-18-14 恵比寿ファーストスクエア フリーダイアル 0120-577657 受付時間 9:00 18:00 日 祝日及び当社休業日を除く ahus-ptb-1712 ahusの疾患情報や患者会について紹介されているウェブサイトです ahus Source TM http://www.ahussource.jp/patient/ ahus kids Japan 小児非典型溶血性尿毒症症候群患者会 https://ahuskidsjapan.jimdo.com/

ソリリス /ユルトミリス の 臨床データ 医療従事者閲覧用 ソリリス ユルトミリス の臨床データ /

ソリリス の臨床データ ソリリス投与の患者さんの血小板数の推移 ソリリス投与の患者さんのeGFRの変化 ソリリス投与から1週間で 血小板数は増加しました ソリリス投与の患者さんでは egfrの15ml/min/1.73m 2 以上の増加が 投与から26週で47 2年で59 の患者さんで 認められました 109/L 100 160 90 80 120 70 100 60 割合 血小板数のベースラインからの 平均変化量 140 80 40 60 47% 10/17例 8/17例 30 40 20 20 0 50 59% 10 0 4 8 12 16 20 24 28 32 36 40 44 48 52 56 60 64 68 72 76 80 84 88 92 96 100104 ソリリス 投与期間 週 0 26週時 2年時 ソリリス 投与からの期間 egfr 推算糸球体濾過量 Licht C, et al. Kidney Int. 2015; 87: 1061-1073 利益相反 本試験はAlexion Pharmaceuticals, Inc.の支援のもと実施されました 試験概要は裏面をご参照ください

第 Ⅱ 相長期 ( 年 ) 投与試験 ( 試験 )[ 海外データ ] 目的 : 対象 : 方法 : 試験方法 : 評価項目 : 主要評価項目 : 追加主要評価項目 : 副次評価項目 : 解析計画 : 安全性 有害事象は全例 (17 例 ) で報告され ソリリス 関連の可能性ありまたはおそらく関連ありと判定された事象は主に嘔吐 3 例 (18%) 悪心 2 例 (12%) 白血球減少症 2 例 (12%) でした 重篤な有害事象は 全例 (17 例 ) に発現し ソリリス 関連の可能性ありと判定された事象は 進行性高血圧 2 例 (12%) 無症候性細菌尿 1 例 (6%) 高血圧 1 例 (6%) でした 投与中止例は 6 例 ( ソリリス に関連のない事象 1 例 プロトコール逸脱 1 例 腎機能悪化 2 例を含む ) でした

ユルトミリス の臨床データ 補体阻害剤未治療の12歳以上の ahus患者さんを対象とした臨床試験 Day 183までのTMA完全奏効は 53.6% 30/56例 で達成されました ユルトミリス 投与患者さんの血小板数の推移 ユルトミリス 投与患者さんのeGFRの推移 血小板数の正常化は83.9% 47/56例 で達成されました egfrの平均値はベースライン時の15.86ml/min/1.73m2から 初期評価期間の終了時には51.83mL/min/1.73m2に増加しました 109/L 平均値±95 CI 285 ml/min/1.73m2 70 270 平均値±95 CI 60 255 240 50 225 195 egfr 血小板数 210 180 165 150 135 40 30 20 120 105 10 90 75 BL 8 15 22 29 43 57 71 85 n 56 53 54 52 51 51 51 51 49 99 113 127 141 155 169 46 48 47 45 46 183 日 0 BL 8 15 22 29 43 57 71 85 55 55 54 54 52 51 52 51 50 観察期間 50 99 113 127 141 155 169 46 50 49 47 45 183 日 観察期間 48 n 49 48 egfr 推算糸球体濾過量 CI 信頼区間 社内資料 補体阻害剤未治療の非典型溶血性尿毒症症候群患者を対象とした国際共同第Ⅲ相試験 ALXN1210-aHUS-311 2020年9月25日承認 CTD2.7.2.2 2.7.6.1 Rondeau E, et al. Kidney Int. 2020; 97; 1287-1296 利益相反 著者にAlexion Pharmaceuticals, Inc.の社員が含まれる 著者にAlexion Pharmaceuticals, Inc.より顧問料 講演料 研究助成金等を受領している者が含まれる 試験概要は裏面をご参照ください

国際共同第 Ⅲ 相試験 ( 補体阻害剤未治療の 歳以上の 患者を対象とした非盲検非対照試験 : 試験 ) 目 対 方 的 :[ 主要目的 ] [ 副次目的 ] 象 : 法 : 評価項目 : 主要評価項目 : 副次評価項目 : 解析計画 : 安全性 継続期間 (52 週データカットオフ日まで ) データカットオフ日時点 ( 投与期間の中央値 74.07 週 ) において 副作用発現率は 34.5%(20/58 例 ) でした 主な副作用は頭痛および関節痛が各 5.2%( 各 3/58 例 ) リンパ球減少症 悪心 嘔吐 アラニンアミノトランスフェラーゼ増加 γ- グルタミルトランスフェラーゼ増加 上腹部痛 四肢痛が各 3.4%( 各 2/58 例 ) でした 重篤な有害事象は 33 例 ( 肺炎 高血圧が各 3 例 敗血症性ショック 尿路感染 非典型溶血性尿毒症症候群 悪性高血圧が各 2 例など ) に認められました 初期評価期間中に死亡が 4 例 ( 敗血症性ショック 2 例 大脳動脈血栓症 1 例 頭蓋内出血 1 例 ) に認められましたが ユルトミリス との関連なしと判断されました 継続期間中の死亡は認められませんでした 有害事象による投与中止例は 3 例 ( 自己免疫性溶血性貧血 免疫性血小板減少性紫斑病 頭蓋内出血が各 1 例 ) に認められ うち 1 例 ( 免疫性血小板減少性紫斑病 ) はユルトミリス との因果関係を否定できませんでした データカットオフ日の時点で 髄膜炎菌感染症の報告はありませんでしたが 本剤の投与により髄膜炎菌感染症に対する免疫機能が低下する可能性があるためご注意ください

ユルトミリス の臨床データ 18歳未満のaHUS患者さんを対象とした 臨床試験 補体阻害剤未治療の患者さん Day 183までのTMA完全奏効は 77.8% 14/18例 で達成されました ユルトミリス投与患者さんのTMA完全奏効達成 までの期間 TMA完全奏効達成までの期間 中央値 は30日 95 CI 22.0 88.0 で その範囲は初回投与後15日から351日でした % egfrの平均値はベースライン時の26.4ml/min/1.73m2 から初期評価期間の終了時には108.5mL/min/1.73m2に 増加しました 継続期間では Day 407まで試験を継続した 14例で100mL/min/1.73m2超を維持していました ml/min/1.73m2 100 300 打ち切り例 平均値±SD 250 80 200 60 egfr TMA完全奏効を達成した患者の割合 ユルトミリス投与患者さんのeGFRの推移 40 150 100 20 50 0 0 BL 8 15 22 29 43 57 71 85 99 113 127 141 155 169 183 211 239 267 295 323 3 3 3 2 1 日 351 BL 8 15 22 29 43 57 71 n 18 18 17 17 17 16 17 16 観察期間 n 18 18 18 15 11 8 6 egfr 推算糸球体濾過量 5 5 3 3 3 3 3 3 3 85 99 113 127 141 155 169 16 17 16 17 16 183 日 観察期間 1 16 17 17 透析を受けている患者の egfr は 10mL/min/1.73m として補完した 2 社内資料 非典型溶血性尿毒症症候群の小児患者を対象とした国際共同第Ⅲ相試験 ALXN1210-aHUS-312 2020年9月25日承認 CTD2.7.2.2 2.7.6.2 試験概要は裏面をご参照ください

国際共同第 Ⅲ 相試験 ( 歳未満の 患者を対象とした非盲検非対照試験 : 試験 ) 目的 :[ 主要目的 ] [ 副次目的 ] 対象 : 方法 : 評価項目 : 主要評価項目 : 副次評価項目 : 解析計画 : 安全性 継続期間 (52 週データカットオフ日まで ) < コホート 1> データカットオフ日時点 ( 投与期間の中央値 82.40 週 ) において 副作用発現率は 47.6%(10/21 例 ) で 主な副作用は高血圧で 9.5%(2/21 例 ) でした 有害事象発現率は 100%(21/21 例 ) で 主な有害事象は発熱 47.6%(10/21 例 ) 下痢 嘔吐 上咽頭炎 頭痛が各 33.3%( 各 7/21 例 ) 腹痛 高血圧が各 28.6%( 各 6/21 例 ) でした 重篤な有害事象は 14 例 ( ウイルス性胃腸炎 腹痛が各 2 例など ) に認められまし た 死亡は認められませんでした 有害事象による投与中止例は 1 例 ( 高血圧クリーゼおよび貧血 ) でした < コホート 2> データカットオフ日時点 ( 投与期間の中央値 50.29 週 ) において 副作用発現率は 20.0%(2/10 例 ) でした 有害事象発現率は 100%(10/10 例 ) で 主な有害事象は上気道感染 40.0%(4/10 例 ) 口腔咽頭痛 30.0%(3/10 例 ) 上咽頭炎 中耳炎 咽頭炎 ウイルス性上気道感染が各 20.0%( 各 2/10 例 ) でした 重篤な有害事象は 1 例 ( 上気道感染 肺炎 気管支炎 ) に認められました 死亡例 有害事象による投与中止例は認められませんでした データカットオフ日の時点で コホート 1 またはコホート 2 において髄膜炎菌感染症の報告はありませんでしたが 本剤の投与により髄膜炎菌感染症に対する免疫機能が低下する可能性があるためご注意ください

ユルトミリス の臨床データ 18歳未満のaHUS患者さんを対象とした 臨床試験 エクリズマブ治療歴のある患者さん ユルトミリス投与患者さんの血小板数の推移 ユルトミリス投与患者さんのeGFRの推移 26週間の初期評価期間中および継続期間の52週完了時まで 血小板数は安定していました 26週間の初期評価期間中および継続期間の最終評価時まで 10例全例のeGFRは安定していました ml/min/1.73m2 495 465 435 405 375 345 315 285 255 225 195 165 135 105 75 45 15 15 45 175 平均値±SD 平均値±SD 150 125 egfr 血小板数 109/L 100 75 50 25 BL 15 29 43 57 71 85 99 113 127 141 155 169 183 8 22 239 n 10 10 7 10 10 10 10 10 10 10 9 8 10 10 10 10 10 観察期間 egfr 推算糸球体濾過量 295 10 351 10 407 日 3 BL 8 15 22 29 43 57 71 85 99 113 127 141 155 169 10 10 9 9 10 183 日 観察期間 n 10 10 10 10 9 10 10 10 10 10 10 透析を受けている患者の egfr は 10mL/min/1.73m2 として補完した 社内資料 非典型溶血性尿毒症症候群の小児患者を対象とした国際共同第Ⅲ相試験 ALXN1210-aHUS-312 2020年9月25日承認 CTD2.7.2.2 2.7.6.2

製造販売元 文献請求先及び問い合わせ先 メディカル インフォメーション センター フリーダイアル 0120-577657 受付時間 9 00 18 00 土 日 祝日及び当社休業日を除く HUS034-2010 2020年10月作成