特 別 企 画 : アベノミクスに 対 する 群 馬 県 内 企 業 の 意 識 調 査 県 内 企 業 の 39.4%がアベノミクスで 国 内 景 気 を 押 し 上 げと 実 感 ~ 一 方 自 社 業 績 にプラス 影 響 は 21.1% 政 府 には 財 政 の 健 全 化 を 求 める ~ はじめに 2012 年 12 月 に 発 足 した 安 倍 政 権 は 大 胆 な 金 融 政 策 機 動 的 な 財 政 政 策 民 間 投 資 を 喚 起 する 成 長 戦 略 による 経 済 政 策 を 三 本 の 矢 として 掲 げ 金 融 緩 和 や 緊 急 経 済 対 策 などを 実 施 している 同 時 に 日 本 経 済 再 生 本 部 の 産 業 競 争 力 会 議 において 成 長 戦 略 も 議 論 され また 7 月 の 参 議 院 選 挙 を 控 え 各 党 においてもさまざまな 政 策 の 議 論 が 行 われている このような 背 景 を 踏 まえ 帝 国 データバンクでは 安 倍 政 権 の 経 済 政 策 (アベノミクス)に 対 する 企 業 の 見 解 について 調 査 を 実 施 した なお 本 調 査 は TDB 景 気 動 向 調 査 2013 年 5 月 調 査 とともに 行 った 調 査 期 間 は 2013 年 5 月 21 日 ~5 月 31 日 調 査 対 象 は 全 国 2 万 2,910 社 で 有 効 回 答 企 業 数 は 1 万 145 社 ( 回 答 率 44.3%) うち 群 馬 県 の 企 業 は 336 社 で 有 効 回 答 企 業 は 142 社 ( 回 答 率 42.3%) 今 回 の 調 査 は 全 国 調 査 分 から 群 馬 県 の 企 業 分 を 抽 出 分 析 したもの 調 査 結 果 ( 要 旨 ) 1.アベノミクスにより 国 内 景 気 が 押 し 上 げられていると 感 じている 県 内 企 業 は 39.4% 一 方 感 じていない 県 内 企 業 は 42.3%あり 規 模 の 小 さい 企 業 ほど 景 気 浮 揚 効 果 を 感 じて いない 2. 現 時 点 で アベノミクスから 自 社 業 績 に プラスの 影 響 を 受 けている 県 内 企 業 は 21.1%あ るが マイナスの 影 響 を 受 けている 県 内 企 業 も 12.7%ある 3. 期 待 する 政 策 として 43.7%の 県 内 企 業 が 財 政 の 健 全 化 を 期 待 中 長 期 的 な 財 政 再 建 の 工 程 を 明 示 する 必 要 がある また デフレ 円 高 対 策 公 共 事 業 拡 大 規 制 緩 和 環 境 エ ネルギー 政 策 など 幅 広 い 政 策 課 題 が 挙 がった 4. 成 長 戦 略 では 半 数 以 上 の 県 内 企 業 が 環 境 エネルギー 分 野 に 期 待 この 他 介 護 医 療 健 康 農 林 水 産 業 規 制 改 革 分 野 への 期 待 も 高 い 5. 現 在 消 費 増 税 前 の 駆 け 込 み 需 要 が 生 じているのは 全 体 の 1.4% 一 方 今 後 も 駆 け 込 み 需 要 はないと 考 えている 県 内 企 業 は 45.1% 1
1. アベノミクスの 景 気 押 し 上 げ 感 じている 企 業 は 39.4%だが 感 じていない 企 業 は 42.3% 現 状 の 国 内 景 気 が 安 倍 政 権 の 経 済 政 策 (アベノミクス)により 押 し 上 げられていると 感 じる か 尋 ねたところ 感 じている と 回 答 した 県 内 企 業 ( 大 いに 感 じている やや 感 じている の 合 計 )は 142 社 中 56 社 構 成 比 39.4%となった 他 方 感 じていない と 回 答 した 県 内 企 業 ( あまり 感 じていない まったく 感 じていない の 合 計 )は 142 社 中 60 社 構 成 比 42.3%となり 群 馬 県 ではアベノミクスによる 景 気 の 押 し 上 げを 感 じていない 企 業 が 多 かった 特 に 規 模 別 では 大 企 業 が 32.1%だったのに 対 して 中 小 企 業 は 44.7%が 景 気 の 押 し 上 げを 感 じておらず とりわけ 小 規 模 企 業 は 54.1% となり 大 企 業 より 22.0 ポイント 高 かった 規 模 の 小 さい 企 業 になるほど アベノミクス による 景 気 浮 揚 効 果 を 感 じていないことが 顕 著 となった 国 内 景 気 の 押 し 上 げを 感 じている 県 内 企 業 からは 円 安 により( 他 業 界 ではあるものの) 自 動 車 産 業 の 復 活 が 目 に 見 えている ( 繊 維 繊 維 製 品 服 飾 品 製 造 業 )や 周 りが 動 き 出 した のを 非 常 に 感 じる モチベーションが 上 がってきているので ( 政 府 自 治 体 には)さらなるバ ックアップを 望 む ( 機 械 器 具 卸 売 業 )といった 金 融 緩 和 政 策 で 生 じた 円 安 株 高 による 実 需 やマインドの 改 善 を 指 摘 する 企 業 は 多 い 他 方 感 じていない 県 内 企 業 からは 円 安 により 原 材 料 エネルギー 費 が 高 騰 している ( 化 学 品 製 造 業 )や 大 企 業 の 輸 出 関 連 銘 柄 の 好 決 算 は 目 立 つものの 地 方 中 小 企 業 にプラ ス 効 果 は 未 だ 波 及 していない ( 機 械 製 造 業 )など 大 企 業 や 都 市 部 富 裕 層 への 恩 恵 が 大 きく 中 小 零 細 企 業 や 地 方 にアベノミクスの 効 果 は 浸 透 していないとする 声 が 多 かった 国 内 景 気 はアベノミクスにより 押 し 上 げられていると 感 じるか 感 じている 大 いに 感 じている やや 感 じている どちらともい えない 感 じていない あまり 感 じていない まったく 感 じていない 分 からない ( 構 成 比 % カッコ 内 社 数 ) 全 国 42.3 (4,295) 5.0 (507) 37.3 (3,788) 20.9 (2,125) 34.3 (3,480) 24.0 (2,439) 10.3 (1,041) 2.4 (245) 100.0 (10,145) 群 馬 39.4 (56) 4.2 (6) 35.2 (50) 17.6 (25) 42.3 (60) 26.1 (37) 16.2 (23) 0.7 (1) 100.0 (142) 大 企 業 50.0 (14) 0.0 (0) 50.0 (14) 17.9 (5) 32.1 (9) 17.9 (5) 14.3 (4) 0.0 (0) 100.0 (28) 中 小 企 業 36.8 (42) 5.3 (6) 31.6 (36) 17.5 (20) 44.7 (51) 28.1 (32) 16.7 (19) 0.9 (1) 100.0 (114) うち 小 規 模 27.0 (10) 2.7 (1) 24.3 (9) 18.9 (7) 54.1 (20) 40.5 (15) 13.5 (5) 0.0 (0) 100.0 (37) 農 林 水 産 50.0 (1) 50.0 (1) 0.0 (0) 0.0 (0) 50.0 (1) 0.0 (0) 50.0 (1) 0.0 (0) 100.0 (2) 金 融 - - - - - - - - - - - - - - - - - - 建 設 16.7 (3) 0.0 (0) 16.7 (3) 33.3 (6) 50.0 (9) 38.9 (7) 11.1 (2) 0.0 (0) 100.0 (18) 不 動 産 66.7 (2) 0.0 (0) 66.7 (2) 0.0 (0) 33.3 (1) 33.3 (1) 0.0 (0) 0.0 (0) 100.0 (3) 製 造 38.5 (20) 5.8 (3) 32.7 (17) 17.3 (9) 44.2 (23) 21.2 (11) 23.1 (12) 0.0 (0) 100.0 (52) 卸 売 47.6 (20) 2.4 (1) 45.2 (19) 16.7 (7) 35.7 (15) 23.8 (10) 11.9 (5) 0.0 (0) 100.0 (42) 小 売 40.0 (2) 0.0 (0) 40.0 (2) 20.0 (1) 40.0 (2) 40.0 (2) 0.0 (0) 0.0 (0) 100.0 (5) 運 輸 倉 庫 40.0 (2) 0.0 (0) 40.0 (2) 20.0 (1) 20.0 (1) 20.0 (1) 0.0 (0) 20.0 (1) 100.0 (5) サービス 40.0 (6) 6.7 (1) 33.3 (5) 6.7 (1) 53.3 (8) 33.3 (5) 20.0 (3) 0.0 (0) 100.0 (15) その 他 - - - - - - - - - - - - - - - - - - 注 1: 網 掛 けは 群 馬 県 平 均 以 上 を 表 す 注 2: 全 国 の 母 数 は 有 効 回 答 企 業 1 万 145 社 群 馬 は142 社 合 計 2
2. アベノミクスの 業 績 への 影 響 プラス 影 響 が 21.1% マイナス 影 響 も 12.7%に 現 時 点 において アベノミクスが 自 社 の 業 績 にどのような 影 響 を 及 ぼしているか 尋 ねたとこ ろ プラスの 影 響 がある と 回 答 した 県 内 企 業 は 21.1%となった 他 方 マイナスの 影 響 が ある と 回 答 した 県 内 企 業 は 12.7%で プラスの 影 響 がある 企 業 より 少 なかった なお これ までと 変 わらない と 回 答 した 県 内 企 業 は 57.0%となり 半 数 超 の 企 業 は 5 月 時 点 で 自 社 業 績 へのアベノミクスによるプラスの 影 響 を 受 けていない 回 答 企 業 からは 円 安 効 果 により 大 手 メーカーからの 受 注 が 増 加 している ( 機 械 器 具 卸 売 業 )や 円 安 となり( 大 手 企 業 の 業 績 が 回 復 したためか) 国 内 における 設 備 投 資 が 増 える 傾 向 にある ( 機 械 製 造 業 )といった 声 が 挙 がった 他 方 海 外 生 産 物 の 仕 入 価 格 が 値 上 がりしている 反 面 競 合 が 厳 しいため 販 売 価 格 は 上 げら れない これ 以 上 の 為 替 変 動 は 事 業 の 継 続 を 不 可 能 にする ( 機 械 器 具 卸 売 業 ) 円 安 のため 仕 入 原 価 が 上 昇 しているが 価 格 転 嫁 が 出 来 ず 粗 利 益 率 がダウンしている ( 飲 食 料 品 卸 売 業 ) など 円 安 によるマイナス 面 を 危 惧 する 声 が 多 く 中 小 企 業 の 業 績 が 改 善 するまでには 至 って いない アベノミクスによる 自 社 業 績 への 影 響 プラスの 影 響 がある マイナスの 影 響 がある これまでと 変 わらない 分 からない ( 構 成 比 % カッコ 内 社 数 ) 合 計 全 国 21.3 (2,156) 14.2 (1,445) 51.4 (5,217) 13.1 (1,327) 100.0 (10,145) 群 馬 21.1 (30) 12.7 (18) 57.0 (81) 9.2 (13) 100.0 (142) 大 企 業 21.4 (6) 14.3 (4) 60.7 (17) 3.6 (1) 100.0 (28) 中 小 企 業 21.1 (24) 12.3 (14) 56.1 (64) 10.5 (12) 100.0 (114) うち 小 規 模 27.0 (10) 8.1 (3) 59.5 (22) 5.4 (2) 100.0 (37) 農 林 水 産 0.0 (0) 0.0 (0) 100.0 (2) 0.0 (0) 100.0 (2) 金 融 - - - - - - - - - - 建 設 11.1 (2) 0.0 (0) 77.8 (14) 11.1 (2) 100.0 (18) 不 動 産 0.0 (0) 0.0 (0) 100.0 (3) 0.0 (0) 100.0 (3) 製 造 25.0 (13) 21.2 (11) 46.2 (24) 7.7 (4) 100.0 (52) 卸 売 26.2 (11) 14.3 (6) 45.2 (19) 14.3 (6) 100.0 (42) 小 売 0.0 (0) 0.0 (0) 100.0 (5) 0.0 (0) 100.0 (5) 運 輸 倉 庫 20.0 (1) 20.0 (1) 40.0 (2) 20.0 (1) 100.0 (5) サービス 20.0 (3) 0.0 (0) 80.0 (12) 0.0 (0) 100.0 (15) その 他 - - - - - - - - - - 注 1: 網 掛 けは 群 馬 県 平 均 以 上 を 表 す 注 2: 全 国 の 母 数 は 有 効 回 答 企 業 1 万 145 社 群 馬 は142 社 3
3. 期 待 する 政 策 財 政 健 全 化 が 4 割 強 で 最 多 デフレ 円 高 公 共 事 業 拡 大 規 制 緩 和 も 期 待 政 府 に 期 待 する 政 策 を 尋 ねたところ 財 政 の 健 全 化 と 回 答 する 県 内 企 業 が 43.7%( 複 数 回 答 以 下 同 )と 4 割 強 に 達 し 最 多 となった 次 いで デフレ 円 高 対 策 (35.9%) 公 共 事 業 拡 大 (31.7%) 規 制 緩 和 (31.0%)が 3 割 を 超 えたほか 環 境 エネルギー 政 策 (26.8%) 雇 用 対 策 (22.5%)などが 続 いた アベノミクスに 財 政 再 建 に 向 けた 第 四 の 矢 を 求 める 声 が 挙 がったが 回 答 企 業 からは 安 心 できる 年 金 制 度 を 確 立 して 欲 しい 老 後 対 策 が 解 決 しないと 国 民 不 安 が 生 じて 景 気 は 良 くな らない (リース 賃 貸 業 ) 他 国 に 支 援 する 余 裕 があれば 資 金 を 自 国 の 低 所 得 者 層 へ 廻 して 欲 しい また 原 発 事 故 を 起 こした 電 力 会 社 の 給 与 体 系 を 被 害 者 たちの 収 入 レベルにまで 引 き 下 げてはどうか ( 紙 類 文 具 書 籍 卸 売 業 )といった 声 が 挙 がった この 他 デフレ 公 共 事 業 雇 用 エネルギーなど 山 積 する 幅 広 い 問 題 を 政 策 課 題 として 政 府 に 期 待 する 意 見 も 多 か った 政 府 に 期 待 する 政 策 ( 複 数 回 答 ) 構 成 比 (%) 回 答 数 ( 社 ) 1 財 政 の 健 全 化 43.7 62 2 デフレ 円 高 対 策 35.9 51 3 公 共 事 業 拡 大 31.7 45 4 規 制 緩 和 31.0 44 5 環 境 エネルギー 政 策 26.8 38 6 雇 用 政 策 22.5 32 7 資 金 繰 り 金 融 円 滑 化 対 策 21.8 31 8 外 交 政 策 16.9 24 高 齢 者 対 策 16.9 24 10 震 災 復 興 16.2 23 注 1: 以 下 販 路 開 拓 支 援 (14.1% 20 社 ) 地 方 分 権 の 推 進 (12.7% 18 社 ) 事 業 承 継 支 援 (12.0% 17 社 ) 海 外 展 開 支 援 (9.9% 14 社 ) 創 業 ベンチャー 支 援 (8.5% 12 社 ) その 他 (1.4% 2 社 ) 特 にな い (0.7% 1 社 ) 注 2: 母 数 は 有 効 回 答 企 業 142 社 4
4. 成 長 戦 略 環 境 エネルギー 分 野 が 最 多 介 護 医 療 健 康 農 林 水 産 業 規 制 改 革 にも 注 目 現 在 日 本 経 済 再 生 本 部 の 産 業 競 争 力 会 議 で 新 たな 成 長 戦 略 が 議 論 されているが 政 府 が 取 り 組 む 成 長 戦 略 においてどのような 分 野 に 期 待 するか 尋 ねたところ 環 境 エネルギー 分 野 と 回 答 した 県 内 企 業 が 56.3%( 複 数 回 答 以 下 同 )で 最 多 となった 東 日 本 大 震 災 後 の 原 発 事 故 などの 影 響 もあり 環 境 エネルギー 分 野 を 半 数 以 上 の 企 業 が 成 長 戦 略 として 期 待 していた 次 いで 介 護 医 療 健 康 (35.2%) 農 林 水 産 業 (25.4%) 規 制 改 革 (25.4%) 海 外 戦 略 (23.9%) 研 究 開 発 技 術 革 新 (23.9%)が 上 位 に 挙 がった 回 答 企 業 からは TPP( 環 太 平 洋 戦 略 的 経 済 連 携 協 定 )の 早 期 始 動 を 望 む ( 飲 食 料 品 飼 料 製 造 業 ) 天 下 りの 受 け 皿 となっている 団 体 を 削 減 し 民 間 企 業 への 委 託 を 増 やして 効 率 化 と 経 費 削 減 を 図 るべき ( 情 報 サービス 業 ) 政 府 や 自 治 体 がイニシアチブをとって 海 外 へ の 日 本 ブランドの 売 込 みを 強 化 すべき ( 鉄 鋼 非 鉄 鉱 業 )といった 声 が 挙 がった 期 待 する 成 長 戦 略 の 分 野 ( 複 数 回 答 ) 構 成 比 (%) 回 答 数 ( 社 ) 1 環 境 エネルギー 56.3 80 2 介 護 医 療 健 康 35.2 50 3 農 林 水 産 業 25.4 36 規 制 改 革 25.4 36 5 海 外 戦 略 23.9 34 研 究 開 発 技 術 革 新 23.9 34 7 雇 用 関 連 ( 高 齢 者 や 女 性 若 者 の 活 用 等 ) 21.1 30 8 観 光 振 興 19.7 28 9 資 源 確 保 戦 略 の 推 進 18.3 26 10 海 外 との 経 済 連 携 の 推 進 15.5 22 注 1: 以 下 地 球 温 暖 化 対 策 (11.3% 16 社 ) イノベーション 関 連 政 策 (9.9% 14 社 ) IT 関 連 政 策 (9.2% 13 社 ) クールジャパンの 推 進 (7.0% 10 社 ) インフラ 輸 出 戦 略 の 推 進 (5.6% 8 社 ) その 他 (4.2% 6 社 ) 注 2: 母 数 は 有 効 回 答 企 業 142 社 5
5. 駆 け 込 み 需 要 すでにある 企 業 は 1.4%だが 今 後 出 てくる と 考 える 企 業 は 35.2% 2014 年 4 月 に 消 費 税 率 が 現 行 の 5%から 8%に 2015 年 10 月 に 10%へと 引 き 上 げられること が 予 定 されているが 自 社 の 事 業 において 現 在 駆 け 込 み 需 要 と 思 われる 需 要 の 変 化 がみら れるか 尋 ねたところ すでに 駆 け 込 み 需 要 がある と 回 答 した 県 内 企 業 は 1.4%にとどまった 駆 け 込 み 需 要 は 建 設 など 特 定 の 業 界 で 現 れているものの 多 くの 業 界 では 顕 在 化 していない 一 方 で 今 後 出 てくると 考 える 業 界 であっても 駆 け 込 み 後 の 需 要 の 反 動 減 を 懸 念 している 企 業 もある 駆 け 込 み 需 要 の 有 無 ( 構 成 比 % カッコ 内 社 数 ) すでに 駆 け 込 み 需 要 がある ( 現 在 はないが) 今 後 出 てくる ( 現 在 も 今 後 も) 駆 け 込 み 需 要 は ない 分 からない 合 計 全 国 4.1 (420) 38.1 (3,866) 39.4 (3,995) 18.4 (1,864) 100.0 (10,145) 群 馬 1.4 (2) 35.2 (50) 45.1 (64) 18.3 (26) 100.0 (142) 大 企 業 3.6 (1) 35.7 (10) 42.9 (12) 17.9 (5) 100.0 (28) 中 小 企 業 0.9 (1) 35.1 (40) 45.6 (52) 18.4 (21) 100.0 (114) うち 小 規 模 2.7 (1) 29.7 (11) 45.9 (17) 21.6 (8) 100.0 (37) 農 林 水 産 0.0 (0) 0.0 (0) 100.0 (2) 0.0 (0) 100.0 (2) 金 融 - - - - - - - - - - 建 設 11.1 (2) 38.9 (7) 33.3 (6) 16.7 (3) 100.0 (18) 不 動 産 0.0 (0) 0.0 (0) 66.7 (2) 33.3 (1) 100.0 (3) 製 造 0.0 (0) 21.2 (11) 59.6 (31) 19.2 (10) 100.0 (52) 卸 売 0.0 (0) 57.1 (24) 28.6 (12) 14.3 (6) 100.0 (42) 小 売 0.0 (0) 80.0 (4) 0.0 (0) 20.0 (1) 100.0 (5) 運 輸 倉 庫 0.0 (0) 60.0 (3) 0.0 (0) 40.0 (2) 100.0 (5) サービス 0.0 (0) 6.7 (1) 73.3 (11) 20.0 (3) 100.0 (15) その 他 - - - - - - - - - - 注 1: 網 掛 けは 群 馬 県 平 均 以 上 を 表 す 注 2: 全 国 の 母 数 は 有 効 回 答 企 業 1 万 145 社 群 馬 は142 社 6
まとめ 政 府 と 日 銀 は 異 次 元 金 融 緩 和 や 緊 急 経 済 対 策 など 拡 張 的 な 財 政 金 融 政 策 を 矢 継 ぎ 早 に 実 施 している それにより 株 価 や 為 替 レートなど 金 融 市 場 が 大 きく 変 動 したものの 5 月 中 は 円 安 株 高 が 続 き 企 業 の 景 況 感 や 消 費 マインドも 改 善 してきた さらに 民 間 投 資 を 喚 起 す る 成 長 戦 略 の 素 案 が 公 表 され 7 月 の 参 議 院 選 挙 を 前 に 経 済 政 策 論 議 が 活 発 である しかし 現 状 では アベノミクスによる 国 内 景 気 の 押 し 上 げ 効 果 を 実 感 している 県 内 企 業 は 大 企 業 や 恩 恵 を 受 けやすい 業 界 が 中 心 となっている さらに 自 社 業 績 への 影 響 となると プ ラスの 影 響 を 受 けている 県 内 企 業 は 全 体 の 21.1% マイナスの 影 響 は 12.7%で 半 数 以 上 の 県 内 企 業 はこれまでと 変 わりないと 回 答 特 に 円 安 による 輸 入 品 や 燃 料 の 価 格 高 騰 が 収 益 を 圧 迫 する 要 因 となっている 企 業 が 多 いことが 分 かった また 消 費 税 率 の 引 き 上 げを 前 に 建 設 や 不 動 産 など 駆 け 込 み 需 要 が 発 生 している 業 界 もあるが 現 状 では 一 部 にとどまっている 他 方 企 業 は 第 四 の 矢 として 政 府 に 財 政 の 健 全 化 を 求 めていることも 明 らかとなった 6 月 14 日 に 閣 議 決 定 された 骨 太 方 針 では 2020 年 度 までにプライマリーバランスを 黒 字 化 する ことを 掲 げているが その 実 現 に 向 けたプロセスが 企 業 マインドを 持 続 的 に 改 善 させる 一 因 と なる アベノミクスの 第 一 の 矢 ( 大 胆 な 金 融 政 策 )と 第 二 の 矢 ( 機 動 的 な 財 政 政 策 )はすでに 放 た れたが 第 三 の 矢 ( 民 間 投 資 を 喚 起 する 成 長 戦 略 )はこれからが 本 番 である デフレ 脱 却 と 景 気 回 復 をもたらし 企 業 業 績 を 回 復 させる 好 循 環 を 促 すために 中 小 企 業 や 地 方 経 済 にも 配 慮 したきめ 細 かい 政 策 の 実 施 が 望 まれる 内 容 に 関 する 問 い 合 わせ 先 ( 株 ) 帝 国 データバンク 担 当 : 岡 崎 TEL 027-386-4041 FAX 027-386-4040 当 レポートの 著 作 権 は 株 式 会 社 帝 国 データバンクに 帰 属 します 当 レポートはプレスリリース 用 資 料 として 作 成 しております 報 道 目 的 以 外 の 利 用 につきましては 著 作 権 法 の 範 囲 内 でご 利 用 い ただき 私 的 利 用 を 超 えた 複 製 および 転 載 を 固 く 禁 じます 7