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図 1.新生児黄疸記録と生後時間によるノモグラム 能が低いからである 8 20 の方が 血清ビリルビン値がより上昇し 体重減少がより大 母乳育児についての文献の中で広く引用されている 2 つの 研究 21,22 きいと報告している 23,24 新生児の飢餓による黄疸は 母乳 では 母乳育児が最適に管理されていれば 母乳で 育児を始めた生後第 1 週の間に見られることが多いが もっ 育てられている新生児と人工乳で育てられている新生児の間 と後の新生児期(生後 28 日間)に起きることもあれば その後 に 生後5日間の血清ビリルビン濃度の差はないと報告して の乳児期でさえも起きる可能性がある飢餓による黄疸の機 いるしかし多くの文献では 母乳で育てられている新生児 序は 非抱合型ビリルビンの腸管での吸収が増加することに 2

よると言われている生後 5 日を過ぎると 飢餓は母乳で育 2 母乳だけで育てるよう推奨されるべきである てられている新生児の腸管における通常でも増加しているビ a. 新生児が嚥下出来るかどうか 誤嚥しないかどうかを リルビン吸収をさらに促進するので 有害なビリルビン濃度 テストする事は不要である母乳育児の開始に先だって何 に達する事がある かを与えることは 児による良好な直接哺乳技術の確立を 遅らせ また充分な母乳産生の確立を遅らせ 飢餓や高ビ 飢餓による黄疸と母乳性黄疸の相互作用 リルビン血症のリスクを高める 母乳育児が軌道に乗らず生後数日間のカロリー摂取が不十 b. 母乳で育っている児は 水や糖水人工乳を補足され 分だと 相対的な飢餓の結果腸管でのビリルビン吸収が増加 るべきでない 高ビリルビン血症の治療の項目の 高ビリ する 17 19 36 41 摂取量の低下は 非抱合型ビリルビンのリザーバ ルビン血症の児に対する栄養補足について を参照 ーとも言うべき胎便の排泄遅延を起こし 胎便から児の血中 へのビリルビン輸送を増加させる 25 搾母乳母乳銀行の母乳 あるいは人工乳 この順序で優 これは児の循環血液中 先される は次のうちの少なくとも一つを満たす場合に限 のビリルビンプールを増やし そのため血中の非抱合型ビリ ルビン濃度が正常よりも高値となる 7 定されるべきである 42,43 i. 母乳育児上の問題の解決を試みた後も 10 以上体 生後第 1 週の終わり頃には成乳が分泌されるようになり 重が減少して十分量を摂取できていないと判断される 腸管でのビリルビン吸収を促進する成乳中の因子が児の循環 ような明らかな適応がある場合 血液中に通常よりはるかに多量のビリルビンを戻すことにな 12,14 ii. 乳汁生成や乳汁移行を増やすよう試みた後も 母乳 るこの結果 生後第 2 週から 3 週に 生後 7 日から 20 日 育児期間に見合うだけの乳汁生成が不足していたり あるいはそれ以降に 血中の非抱合型ビリルビンが異常に増 乳汁移行不全があったりすることが 授乳前後の体重 加し有害となる可能性が生じる母乳育児が最適に行われれ 測定により証明される場合 ば 正常児のこの遅い時期に起きる血清ビリルビン濃度上昇 iii. とくに高ナトリウム血症のような血清電解質の有 を軽減できるかもしれないことは認識しておくべきである 17,18 意な変化および もしくは臨床的な脱水症状 ツルゴ ールの低下 大泉門の陥凹 口腔乾燥など によって 脱水が明らかな場合 核黄疸とビリルビン脳症 3 出産直後からの最適な母乳育児支援 非抱合型高ビリルビン血症が懸念されるのは 血清アルブ a, 母乳育児支援についてトレーニングされた保健医療従 ミンの結合能力を超えて非抱合型ビリルビンが著明に上昇し ビリルビンが血液脳関門を越えて基底核や小脳の神経細胞に ーションエデュケーター 助産師 もしくは医師 がポ 浸入した場合に 核黄疸 や ビリルビン脳症 として知られ ジショニング 抱き方 授乳姿勢 やラッチ 吸い付き方 ているタイプの脳障害を起こす潜在的リスクがあるからであ る 26 31 事者 看護師 ラクテーションコンサルタント ラクテ 吸着 を評価し そこで新生児をビリルビン脳症から守るための高ビ 44,45 必要時に助言することによって は じめから望ましいポジショニングやラッチが出来るよう リルビン血症の治療についての指針を提供する管理指針が作 にする 2,4) 成されてきたこれらについては 次で議論する 4 早めの授乳のサインを教えること a, 口をチュパチュパする 手を口に持ってくる むずか る 声を出すといった児の空腹の最も早めのサインに応え 黄疸の管理 ることを母に教える 有害な可能性のある高ビリルビン血症の回避 る啼泣は空腹の遅めのサインであり しばしばその回の 46,47 泣き出す前に授乳するべきであ 授乳はうまく開始できなかったという結果になる 母乳で育てられている新生児に非抱合型高ビリルビン血症 5 リスクを抱える母子を識別する が増強することを完全に回避することはできないが 母乳で 育てられている新生児を注意深くフォローして 出生時から a. 母児双方の健康リスク因子 母 例えば糖尿病 Rh感 の過度の体重減少を防ぎ生後1ヵ月間の充分な体重増加を保 作 児 例えば頭血腫 早産 ABO不適合による溶血性 証すること 疾患 Fig.1参照 があると 児に著しい高ビリルビン 14,28,32 で 有害な可能性のある高ビリルビン血症を 母乳だけで育てながら 血症を引き起こす可能性が増加する飢餓による黄疸およ 血清ビリルビン濃度を正常かつ安全な閾値に保つために 以 び もしくは母乳性黄疸にこれらの因子が加わると 単独 下の対策が推奨されている のリスク因子では起きないようなより高いビリルビンレ 発見して介入することはできる 26,33 ベルに上昇する可能性があるこのようなリスク因子があ 1 早期の授乳開始 る場合は 適切な母乳育児支援を行うため 出生後早期に a. 母乳育児をできるだけ早期に始める出生後1時間以内 授乳がうまくいっているかどうかのアセスメントを行っ が望ましい帝王切開による出生の場合でも母乳育児は1 たほうがよいある状況下 たとえば眠りがちの児 早期 時間以内に開始することができる 3

産や母子分離 では 乳汁産生をよくし乳汁分泌促進時期 ガイドライン 在胎 35 週以上の新生児における高ビリル 乳汁産生Ⅱ期 の遅れを防ぐために 手や搾乳器による ビン血症の管理に関する AAP のガイドライン(図 2)は 治療 乳房への刺激を早期に指導するといった が推奨される血清総ビリルビンのレベルを示している治療 介入が有益か もしれない レベルは 未熟性や溶血といったリスク因子の数に応じて調 整するこのガイドラインは人工乳で育てられている新生児 b. 後期早産児 訳注参照 は重症高ビリルビン血症のリ と同様に母乳で育てられている新生児に適用される高ビリ スクが高くなるというのは 母乳育児に困難を来すリス ルビン血症の原因が 母乳性黄疸や飢餓によるものであるこ クが高く その結果として 飢餓による黄疸が起こりやす とが明らかであったとしても 母乳で育てられている新生児 く 肝のビリルビン抱合能が未熟であるということとあい であるから血清ビリルビン値が治療推奨上限を超えても構わ まって ビリルビン濃度が上昇するからである35 37 週の早期産児で 乳房からうまく飲み取れていなかったり ビリルビン測定の方法 交換輸血の適応を含む治療方法に関 体重増加が不十分である様子がみられたりしたら 飢餓に する具体的で詳細な情報については AAP のガイドラインを よる黄疸を回避するため 体重増加が確立するまでは授乳 参考とする下記の情報は AAP のガイドラインで示されて 毎に少量の搾母乳 もらい乳または母乳銀行の母乳 また は人工乳の補足が考慮されるべきである 49 ないというエビデンスはない血清ビリルビン測定や経皮的 いる情報への補足である 訳注 元になっているlate preterm infantsという用語は 2005 年に開催されたNICHD National Institute of Child and 治療方法 Development のワークショップで在胎34 36週で生まれた児 1 光線療法 と定義されているが 本稿では35 37週としている 光線療法は母乳だけを飲ませながら行うことができ 補足 との組み合わせや あるいは一時的に母乳栄養を中断して置 換栄養をしながら行うことも可能である血清ビリルビン濃 過度の高ビリルビン血症の治療 度がすでに光線療法の適応基準値を超えてしまっている場合 在胎 35 週以上の新生児における高ビリルビン血症の管理 特に上昇が速い場合は 光線療法を開始することが最善の方 に関する AAP のガイドライン および 2009 年に改訂された 法である補足や母乳育児の中断のみに頼るのはよい方法で ガイドラインを 注意深く読んで利用してもらいたい介入 はないというのは これらの方法でビリルビン値が低下す にもかかわらず 母乳で育てられている新生児の血清ビリル るのには時間がかかるからである光線療法は病院内の母親 ビンが有害な可能性のある濃度にまで上昇してしまった場合 の病室で もしくは母親と児がいっしょにいられるような小 には いくつかの治療の選択肢があるこれらの管理方法は 児科の病室で行うのがよいそうすれば母乳育児は継続可能 組み合わせて用いてもかまわない全ての治療方法が母乳育 である母乳育児を行うため眼帯を外して 30 分までの光線 児の継続と両立しうるものである新生児高ビリルビン血症 療法の中断をすることは 治療効果に影響を与えない光線 に対する光線療法は 状況によっては母児分離になる可能性 療法は不感蒸泄をある程度増加させるが 光線療法中の新生 があることがわかっているので 医師はビリルビン値が AAP 児が一律に経静脈輸液を必要とするわけではない脱水や高 のガイドラインにおける光線療法の推奨基準に達する前に ナトリウム血症 または十分な乳汁摂取ができない場合に適 補足を選択するかもしれない状況によっては 母子同室の 応となるだろう一律に経静脈輸液を行なうことは 哺乳意 まま光線療法を行うこともできるかもしれないこの方法は 欲を減退させ経口摂取を減らすかもしれないので推奨されな 補足を行う方法に比べて 母乳育児のプロセスを妨げない可 い母乳で育てられている新生児が光線療法目的で再入院と 能性があるこれらの決定は 個々の臨床的状況と治療の適 なる場合は 母乳育児が中断されることなく継続できるよう 応を考慮に入れて行われるべきであるそして その目的は に母親とともに入院できる病棟に収容されるべきである自 母と子がいっしょにいられるように また 母乳育児が適切 宅での光線療法は可能であるが とくにリスク因子のある児 に行われ継続できるようにすることであり 同時にその状況 においては推奨されない自宅での光線療法は 血清ビリル にたいして必要な治療が効果的に行われるようにすることで ビンがゆっくりと上昇するかもしくは横ばいで 核黄疸のリ ある選択肢には 光線療法 特殊人工乳の一時的な補足 スク因子が全くないような場合であって 生後7日以降に光 母乳育児を一時中断して特殊人工乳による置換栄養を行うこ 線療法を必要とする母乳性黄疸の新生児が稀にそれに該当す とが含まれる黄疸が強くなって特別な治療や入院が必要に るかもしれない なったことと母乳育児を結びつけて 両親が母乳育児を続け ることを嫌がるかもしれない医療従事者はそういった母親 2 光線療法の代替療法 に対して特別な援助を行い その母親が母乳育児を継続する 新生児高ビリルビン血症に対する光線療法は ある状況下 ことの重要性を理解し 母乳育児の一時的な中断が必要とな では母子分離となってしまうので 母乳育児の確立と最終的 った際にも母乳分泌を維持する方法を知ることができるよう な長期母乳育児の成功に関して不利な影響を及ぼす高ビリ にしなければならない 4

総ビリルビンを指標とする直接ビリルビンまたは抱合型ビリルビンを減じてはならない リスク因子=同種免疫性溶血性疾患 G6PD 欠損症* 仮死 著しい傾眠 体温の不安定 敗血症 アシドーシス アルブミン<3.0g/dL(測 定できれば) 在胎 35 週から 37 週 6 日までの状態のよい新生児では 治療のための血清総ビリルビンレベルを中等度リスクラインに合わせる在胎 35 週に近い児ではより低い血清総ビリルビンレベルで介入する選択肢 在胎 37 週 6 日に近い児にとってはより高い血清総ビリルビンレベル で介入する選択肢がある これは病院で通常の光線療法を適応するための選択肢であり 家庭ではこれらよりも 2 3mg/dL 35 50mmol/L 低い血清総ビリルビ ンレベルで行うが リスク因子がある児の場合は家庭での光線療法は行うべきでない 図2 在胎 35 週以上で出生した 入院中の新生児の光線療法のガイドライン このガイドラインは限定された根拠によるものであり 数値はおよそのものであるガイドラインは強化光線療法 intensive phototherapy の適応を示している強化光線療法はそれぞれのカテゴリーでの血清ビリルビンがラインを越えている場合に行 うべきである G6PD グルコース 6 リン酸脱水素酵素 アメリカ小児科学会の許可により複製 4 ルビン血症の治療を行うことが正当化される厳密な値については 母乳で育っている児の血清ビリルビン値を低下させるために用 いくつか不確定な点があり 臨床医はケアの状況 個々の母子の健 いられうる 加水分解乳 エレメンタルフォーミュラ は腸 康面の因子 その児が重症の高ビリルビン血症を起こすリスクを持 管でのビリルビン吸収阻害の点で 通常の人工乳よりも効果的 っているかどうか そして家族の意向について考慮しながら どの とされてきた 加水分解乳はミルクアレルギーや不耐症の誘 時点で特異的な治療を始めるかを判断しなければならない適切な 因となりにくく 両親にとっても 人工乳に切り替えた と捉 リスク調整をした上で 血清総ビリルビン値が AAP の治療閾値 図 えられにくい点で好ましい過剰な人工乳は 頻回の直接授乳 2 に近づいたら 2 3 mg/dl もしくは 34 51 mmol/l くらい低 および母乳産生を高いレベルに維持することを妨げるので避け めの値になったら 光線療法に加えて もしくは光線療法に替え るべきであるもし母に十分な母乳分泌がないか 児の体重減 て 補足もしくは人工乳による置換栄養を行うことは理にかなって 少 10 以上 がみられる場合 あるいは排尿状態から見て母 いるただし これは母乳育児を支援するような方法で行われ か 乳分泌が不十分もしくは児への乳汁移行が不十分と考えられる つ児のフォローが細かくできる場合に限る補足栄養によりビリル 場合は 充分なカロリー摂取のためにより多くの人工乳が与え ビン値が適切に改善していることを確認するため 新生児は綿密に られるべきであるどの母乳代用品が選択されるにせよ 補足 フォローされるべきであるビリルビン測定は 4 6 時間おきに行 はカップもしくは直接授乳と同時に用いるナーシングサプリ われるべきである血清ビリルビン値が リスク因子や児の日齢を メンターなどのデバイスで行われるべきである人工乳首およ 考慮した上で AAP ガイドラインの治療閾値に達していれば 光線 びビン哺乳は可能なら避けるべきである 42 52 42 療法を実施すべきである b. 母乳育児を一時的に中断する場合 a. 直接授乳に加えて補足を行う場合 24 48 時間の間人工栄養のみにして母乳を与えないと 補 牛乳を原料とした人工乳は腸管のビリルビン吸収を妨げると 足する場合と比べて一般的により速やかに血清ビリルビン濃度 11 されてきた したがって 少量の乳児用人工乳による補足は が低下するこれは 特に強度で遷延する母乳性黄疸を呈する 5

まれなケースに効果的である生後 5 日未満の新生児では 母 についての解明が必要とされているこれからの研究によって得 乳育児を中断して人工乳に置き換えることは 光線療法ほど効 られる知見をもってすれば 高ビリルビン血症を合併した母乳栄 果的ではないであろう 51 この方法を開始するにあたっては 養児に対して 母乳育児を中断することなく血清ビリルビン値を 光線療法を開始する場合と同様に 血清ビリルビン値をリスク 安全な値まで低下させる管理方法を作成することも可能になるで 因子によって調整する必要がある加水分解乳は効果がより優 あろう母乳栄養児に特異的ということではないが ビリルビン れているため推奨される 52 一時的に母乳育児を中断する際に が脳のさまざまな部分に入り込んで神経細胞死を引き起こすにメ は 有効にかつ頻回に手によるもしくは搾乳器による搾乳を行 カニズムについてもより完全に解明されることが求められている うよう母に教え 母乳産生を維持することが非常に重要である これに関する知見があきらかになれば 核黄疸のリスクがより明 母乳育児を再開する時には母乳が十分に供給されることが必要 確になるかもしれない であり 母乳が十分でないと再び血清ビリルビン濃度が上昇す る可能性がある一時的な母乳栄養の中断により速やかにビリ 謝辞 ルビン濃度が低下しない場合や ビリルビン値が上昇し続ける 場合は 光線療法を考慮する必要がある この臨床指針は the Maternal and Child Health Bureau, U.S. Department of Health and Human Services からの補助金の一部 黄疸治療後のフォローアップと評価 を使って作られた委員会はこの臨床指針の草案に対する Jeffrey Maisel 医師 と Thomas Newman 医師の専門的な査読に対して 過度の高ビリルビン血症に対して上記のいずれかで治療した児 深謝する は 血清ビリルビン測定を繰り返し 母乳育児を支援しながら注意 深くフォローされる必要がある なぜなら母乳の不十分な摂取が高 参考文献 ビリルビン血症の再発につながる可能性があるからである 母乳 1. 育児を継続するよう励ますことはもっとも重要なことであるとい うのは これらの児の親のほとんどは母乳育児を継続することが黄 2. 疸の重症化や他の問題を引き起こすかもしれないと心配している 3. からである親たちはそうではないと安心させてもらうことができ る治療の必要があった母乳性黄疸の児であっても 母乳育児を続 4. けることでビリルビン値がさらなる治療介入が必要になるまで上 9 昇することはないであろう 5. 6. 要約と結論 黄疸およびある程度の高ビリルビン血症は 新生児の発達上正常 7. で予期される状況である母乳育児もまた 乳児小児期における 53 正常で予期される状況である 母乳育児と黄疸を同時に 生理的 8. かつ母と子にやさしい方法で管理するということは 児の最適な健 康成長発達を保証するということであり すべての保健医療従 事者の責務である最適なケアを提供し 児にとっての最善の結果 9. を達成するためには ビリルビンと母乳育児両方についての正常と 10. 異常を完全に理解することが必須であるこれらのガイドラインは その管理のための一つの枠組みであるが しかしガイドラインを自 11. 分の判断とともに用いたり それぞれの児の個々のニーズにあわせ てガイドラインを調整したりすることは 医療従事者にゆだねられ 12. ている 研究の必要性 13. これらの推奨は入手できた最新の研究や臨床上の経験に基づい 14. ている母乳で育つ乳児の黄疸については 基礎生理学 生化学 15. 臨床的な管理などまだまだ理解を深めるための研究の余地がたく さん残っている腸管におけるビリルビン吸収の特異的なメカニ 16. ズムや ビリルビンの吸収を促進する母乳中の物質の化学的組成 6 Gartner LM, Herschel M. Jaundice and breastfeeding. Pediatr Clin North Am 2001;48:389 399. Management of hyperbilirubinemia in the newborn infant 35 or more weeks of gestation. Pediatrics 2004;114:297 316. Gartner L. Hyperbilirubinemia and breastfeeding. In: Hale TW, Hartmann PE, eds. Textbook on Lactation. Pharmasoft Publishing, Amarillo, TX, 2007. Maisels MJ, Bhutani VK, Bogen D,et al. Hyperbilirubinemia in the newborn infant > or = 35 weeks gestation: an update with clarifications. Pediatrics 2009;124:1193 1198. Ip S, Chung M, Kulig J, et al. An evidence-based review of important issues concerning neonatal hyperbilirubinemia. Pediatrics 2004;114:e130 e153. Kaplan M, Muraca M, Hammerman C, et al. Imbalance between production and conjugation of bilirubin: A fundamental concept in the mechanism of neonatal jaundice. Pediatrics 2002;110:e47. Gartner LM, Lee KS, Vaisman S, et al. Development of bilirubin transport and metabolism in the newborn rhesus monkey. J Pediatr 1977;90:513 531. Bhutani VK, Johnson L, Sivieri EM. Predictive ability of a predischarge hour-specific serum bilirubin for subsequent significant hyperbilirubinemia in healthy term and nearterm newborns. Pediatrics 1999;103:6 14. Gartner LM, Arias IM. Studies of prolonged neonatal jaundice in the breast-fed infant. J Pediatr 1966;68:54 66. Alonso EM, Whitington PF, Whitington SH, et al. Enterohepatic circulation of nonconjugated bilirubin in rats fed with human milk. J Pediatr 1991;118:425 430. Gartner LM, Lee KS, Moscioni AD. Effect of milk feeding on intestinal bilirubin absorption in the rat. J Pediatr 1983;103: 464 471. Dewey KG, Nommsen-Rivers LA, Heinig MJ, et al. Risk factors for suboptimal infant breastfeeding behavior, delayed onset of lactation, and excess neonatal weight loss. Pediatrics 2003;112:607 619. Manganaro R, Mami C, Marrone T, et al. Incidence of dehydration and hypernatremia in exclusively breast-fed infants. J Pediatr 2001;139:673 675. Nommsen-Rivers LA, Dewey KG. Growth of breastfed infants. Breastfeed Med 2009;4(Suppl 1):S45 S49. Bloomer JR, Barrett PV, Rodkey FL, et al. Studies on the mechanism of fasting hyperbilirubinemia. Gastroenterology 1971;61:479 487. White GL Jr, Nelson JA, Pedersen DM, et al. Fasting and gender (and altitude?) influence reference intervals for serum bilirubin in

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