器具 ( 注 1) メスシリンダー メスフラスコ KD 目盛付受器コンセントレーター 窒素ガス乾燥機 (3) 分析法 試料の採取及び保存 環境省 化学物質環境調査における試料採取にあたっての留意事項 に従う 但し 試料に皮膚が触れないように注意する ( 注 2) 試料の前処理及び試料液の調製 ( 注

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器具 ( 注 1) メスシリンダー メスフラスコ KD 目盛付受器コンセントレーター 窒素ガス乾燥機 (3) 分析法 試料の採取及び保存 環境省 化学物質環境調査における試料採取にあたっての留意事項 に従う 但し 試料に皮膚が触れないように注意する ( 注 2) 試料の前処理及び試料液の調製 ( 注 3) 試料水 2 ml に酢酸 12 mg を加えて 1 mm に調製し コンディショニングした固相カートリッジ ( 注 4) をコンセントレーターにセットし 試料を 1 ml/min で通水し抽出する 通水終了後の固相カートリッジに精製水 5 ml を通して洗浄した後 N 2 ガスを 5 分間通気して乾燥する 次いで 5 ml のメタノールで溶出し 2 ml 容なす型フラスコに受ける ロータリーエバポレーター (Water Bath 3 ) にて乾固直前まで濃縮 ( 注 5) し メタノール : 精製水 =1:9 で 1 ml に転溶後 内標準として BPA-d 14 を添加して 試料液とする 空試験液の調製 試料と同じ量の精製水を用い 試料の前処理及び試料液の調製 の項に従って操作し 得られた試料液を空試験液とする 標準液の調製 1. mg を正確に秤取り ( 有効数字 3 桁 ) 1 ml 全量フラスコに入れ メタノールを用いて溶解し 1. mg/ml の標準原液とする BPA-d 16 1.mg を正確に秤取り ( 有効数字 3 桁 ) 1 ml 全量フラスコに入れ メタノールを用いて溶解し 1. mg/ml の内標準原液とする 測定 LC/MS 条件 ( 注 6) LC/MS 機種名 :Agilent 11/API 32 LC 機種 : Agilent 11 カラム : Ascentis TM RP-Amide(Supelco 社製 )(1 cm 2.1 mm 3 µm) カラム温度 : 3 注入量 : 1 µl 移動相 : A: 精製水 B: メタノール 25 min A:9 5 B:1 95 linear gradient 25 34 min A:B=5:95 34 35 min A:5 9 B:9 1 linear gradient 35 45 min A:B=9:1 流量 :.2 ml/min

(MS) 機種 :API 32 LC/MS/MS システムイオンスプレー電圧 :-45 V ネブライザーガス :N 2 ターボガス温度 :7 イオン化法 : ESI(-)-SRM モニターイオン : 151 92 BPA-d 14 241 223 検量線 検量線用標準溶液は 濃度の有効数字が 2 桁以上かつ許容差 ±15% 以下である事を基本とする メタノール : 精製水 =1:9 の溶液とし.1~1 ng/ml の範囲に亘る 4 種類以上の濃度で作成する 各濃度の標準溶液には 1 ng/ml の濃度となるように内標準物質 (BPA-d 14 ) を添加する 内標準物質のみを添加した溶媒ブランクを含めて 5 種類以上の検量線用標準溶液 1 µl を LC/MS/MS に導入して分析する 溶媒ブランク試料からは被検物質のピークが検出されない事を確認する 得られる各クロマトグラムにおいて 標準物質のピーク面積を内標準物質のピーク面積で割って得られる比を計算し 検量線の縦軸とする 分析した検量線用標準溶液に含まれる標準物質の濃度を内標準物質の濃度で割って得られる比を計算し 検量線の横軸とする 重み付けなしで 最小二乗法により 原点を通過する一次の検量線を作成し 関係式及び寄与率 (r 2 ) を計算する 寄与率が.995 以上であることを確認する 各測定点における濃度比の残さを計算し 測定誤差が ±15% 以下であることを確認する 検量線用標準溶液調製の手順例 : ( 用意するもの ) 器具 :1 ml 全量ピペット (6 本 ) 5 ml 全量ピペット (1 本 ) 1 ml 全量ピペット (3 本 ) 5 ml 全量ピペット (1 本 ) 1 ml 全量フラスコ (11 本 ) 標準原液 (1. mg/ml 1 ml 以上 ) BPA-d 14 標準原液 (1. mg/ml 1 ml 以上 ) ( 内標準母液の調製 ) 内標準 (BPA-d 14 ) の標準原液 (1. mg/ml メタノール溶液 ) を 1 ml 全量ピペットと 1 ml の全量フラスコを用いて メタノールで希釈し 1. µg/ml の内標準母液を作成する ( 標準溶液の調製例 ) 標準原液 (1. mg/ml) を 1 ml 全量ピペットと 1 ml の全量フラスコを用いて メタノールで希釈し 1. µg/ml の標準母液 -1 とする 標準母液 -1 を 1 ml 全量ピペットと 1 ml の全量フラスコを用いて メタノールで希釈し 1. ng/ml の標準母液 -2 とする 標準母液 -2 を 1 ml 全量ピペットと 1 ml の全量フラスコを用いて メタノールで希釈し 1. ng/ml の標準母液 -3 とする 標準母液 -1 を 1 ml の全量ピペットで 1 ml 全量フラスコに量り取る 標準母液 -2 を それぞれ 1 5 1 5 ml の全量ピペットで 1 ml 全量フラスコに量り取る 標準母液 -3 を 1 ml の全量ピペットで 1 ml 全量フラスコに量り取る 続いて 1. µg/ml の内標準母液を 1 ml の全量ピペットを用いて 標準母液 -1 2 3 を入れた 1 ml 全量フラスコ ( 計 7 本 ) 及びブランク用 1 ml 全量フラスコに それぞれ加える ( 総計 8 本 ) メタノール: 精製水 =1:9 を 各 1

ml 全量フラスコの標線まで加え それぞれ.1 ng/ml.5 ng/ml 1. ng/ml 5. ng/ml 1. ng/ml 5. ng/ml 及び 1. ng/ml の検量線用標準液とする この標準液中の内標準 (BPA-d 14 ) 濃度は 1. ng/ml である 定量 試料液 1 µl を LC/MS/MS に導入して分析する 得られた被検物質のピーク面積を内標準物質のピーク面積で割った比から 検量線を基にして 被検物質濃度を内標準物質濃度で割った比 (R) を求める 濃度の算出 試料水中濃度 C (ng/l) は次式により算出する C =R Q/V R : 検量線から求めた被検物質濃度を内標物質濃度で割った比 Q : 試料中に添加した内標準の量 (ng)(= 添加する内標準の濃度 (ng/µl) 添加する内標準の容量 (µl)) V : 試料水量 (L) 本分析法に従った場合 以下の数値を使用する Q = 1. (ng) (= 添加する内標準の濃度 (1. ng/µl) 添加した内標準の容量 (1. µl)) V =.2 (L) 即ち C = R 5. (ng/l) である 装置検出下限(IDL) 本分析に用いた LC/MS(Agilent11 /API32) の IDL を下表に示す ( 注 7) 物質 IDL(ng/mL) 試料量 (ml) 最終液量 (ml) IDL 試料換算値 (ng/l).29 2 1..15 測定方法の検出下限(MDL) 定量下限(MQL) ( 注 8) 物質試料量 (ml) 最終液量 (ml) 検出下限値 (ng/l) 定量下限値 (ng/l) 2 1..25.64 (4) 注解 ( 分析上の注意点等 ) ( 注 1) ガラス器具等は 理化学用洗剤で洗浄 水洗 乾燥後 メタノールで洗浄すること ( 注 2) 試料に皮膚が触れると皮膚表面に付着していた が溶出し コンタミネーションの原因になる 本物質は 市販化粧品 ( 主にスキンケア用品など ) に使用されているおそれがあるため コンタミネーションには充分に注意が必要である 今回の分析にあたって開封後 5 年経過した化粧品中 ( パラベン含有を表示 ) からパーセントオーダーのメチルパラベンを検出した

( 注 3) 手が触れたガラス器具等は に汚染されている可能性が高いので 試料液が触れる部位は充分メタノールで洗浄する必要がある 表面に が付着していない手袋を使用すると 突発的な操作ブランクの上昇を抑えることができる ( 注 4) 固相カートリッジは 2 ml の LC/MS 用メタノールと 5 ml の精製水でコンディショニングしたものを使用する ( 注 5) 溶出液を KD 濃縮管に取り N 2 パージにて 1 ml へとメスアップを行った後に内標準を加えて測定しても良い ( 注 6)LC/MS の条件は 本測定に使用した機種 (Agilent11/API32) 特有のものである

( 注 7) 装置検出下限 (IDL) は 化学物質環境実態調査実施の手引き ( 平成 17 年 3 月 ) に従って 表 1 のとおり算出した 表 1 装置検出下限 (IDL) の算出 (Agilent11/API32) 物質名試料量 (ml) 最終液量 (ml) 注入量濃度 (ng/ml) 装置注入量 (µl) 結果 1(ng/mL) 結果 2(ng/mL) 結果 3(ng/mL) 結果 4(ng/mL) 結果 5(ng/mL) 結果 6(ng/mL) 結果 7(ng/mL) 平均値 (ng/ml) 標準偏差 (ng/ml) IDL(ng/mL) IDL 試料換算値 (ng/l) S/N CV(%) IDL=t(n-1,.5) σn-1 2 2 1..1 1.815.735.935.8.875.799.72.8113.75.29.15 15 9.3 XIC of -MRM (2 pairs): 151./92. amu from Sample 8 (idl.1ppb) of 8228.wiff (Turbo Spray) Max. 413.3 cps. 4 3 19.21 19.26 2 37.73 19.51 32.8 35.51 1 3.39 32.19 39.19 41.61 11.3 18.75 2.84 23.33 26.63 27.1.271.27 3.94.16 6.7 6.41 9.31 14.25 15.32 43.12 XIC of -MRM (2 pairs): 241.2/223. amu from Sample 8 (idl.1ppb) of 8228.wiff (Turbo Spray) Max. 875. cps. 8 6 4 2 23.93 24.3 24.28 図 1 IDL(.1 ng/ml) 測定時のクロマトグラム

( 注 8) 測定方法の検出下限 (MDL) 及び定量下限 (MQL) は 化学物質環境実態調査実施の手引き ( 平成 17 年 3 月 ) により 次のとおり算出した 表 2 測定方法の検出下限 (MDL) 及び定量下限 (MQL) の算出 ( 精製水 ) 物質名 試料量 (ml) 2 標準添加量 (ng).15 試料換算濃度 (ng/l).75 最終液量 (ml) 1. 注入量濃度 (ng/ml).15 装置注入量 (µl) 1 操作ブランク平均 (ng/l) 1.268 無添加平均 (ng/l) 2.268 結果 1(ng/L).798 結果 2(ng/L).849 結果 3(ng/L).761 結果 4(ng/L).93 結果 5(ng/L).917 結果 6(ng/L).933 結果 7(ng/L).828 平均値 (ng/l).8556 標準偏差 (ng/l).64 MDL(ng/L).25 MQL(ng/L).64 S/N 3 CV(%) 7.5 MDL=t(n-1,.5) σn-1 2 MQL=σn-1 1 1 操作ブランク平均 : 試料マトリクスのみがない状態で他は同様の操作を行い測定した値の平均値 2 無添加平均 : MDL 算出用試料に標準を添加していない状態で含まれる濃度の平均値 XIC of -MRM (2 pairs): 151./92. amu from Sample 12 (mdl(.15ng)) of 8229.wiff (Turbo Spray) Max. 86.7 cps. 8 19.17 6 4 14.14 19.36 2 14.26 37.48 38.48 26.9 3.48 31. 33.33 34.36.32 3.4 5.7 8.41 13.97 17.71 22.96 25.53 4.3 42.36 XIC of -MRM (2 pairs): 241.2/223. amu from Sample 12 (mdl(.15ng)) of 8229.wiff (Turbo Spray) Max. 1.3e4 cps. 1.3e4 1.e4 5.. 23.5 23.92 23.98 24.32 26.34 29.38 31.47 37.82 図 2 MDL 測定時 ( 精製水 2 ml に.15 ng 添加 ) のクロマトグラム

分析法 フローチャート 2 解説 試料水 Oasis HLB 洗浄 乾燥 溶出 濃縮 内標添加 LC/MS 2 ml, 酸性 1 ml/min 精製水 N 2 MeOH エバポレーター ESI(-)-SRM 検量線及びマススペクトル 検量線及びマススペクトル等を次に示す 検量線 検量線 (.1~1 ng/ml) 検量線 (1~1 ng/ml) 面積比 ( 対象物質 / 内標準物質 ) 5. 4. 3. 2. 1.. y = 38.855x R 2 =.9997.5.1 濃度比 ( 対象物質 / 内標準物質 ) 面積比 ( 対象物質 / 内標準物質 ) 4 3 2 1 y = 36.616x R 2 =.9999.5 1 濃度比 ( 対象物質 / 内標準物質 ) 図 3 検量線 ( 内標準物質 1 ng/ml 対象物質.1~1 ng/ml 及び 1~1 ng/ml) マススペクトル -Q1:.134 to 2.195 min from Sample 1 (TuneSampleID) of MT2852214526.wiff (Turbo Spray), Centroided 151. Max. 1.3e6 cps. 151. 1.33e6 1.3e6 1.25e6 1.2e6 1.15e6 1.1e6 1.5e6 1.e6 111. 9.5e5 9.e5 8.5e5 8.e5 7.5e5 7.e5 6.5e5 6.e5 5.5e5 5.e5 4.5e5 4.e5 3.5e5 3.e5 2.5e5 2.e5 11.1 112.9 1.5e5 116.9 151.9 12.9 126.9 1.e5 129. 112. 143. 157. 5.e4 137.9 149. 166.9 17.9 13. 18. 125. 136.9 152.9 162.9 18.9 11. 114. 121.9 126.1 131. 147. 159. 179. 183. 191. 199.1 1 15 11 115 12 125 13 135 14 145 15 155 16 165 17 175 18 185 19 195 2 m/z, amu 図 4 MS スペクトル

-MS2 (151.):.268 to 3.467 min from Sample 1 (TuneSampleID) of MT28522145611.wiff (Turbo Spray), Centroided Max. 4.2e5 cps. 4.2e5 4.e5 91.9 91.9 3.8e5 3.6e5 3.4e5 3.2e5 3.e5 2.8e5 2.6e5 2.4e5 2.2e5 2.e5 1.8e5 1.6e5 1.4e5 1.2e5 1.e5 8.e4 6.e4 4.e4 2.e4 93. 94.9 17.9 121. 119.1 5 6 7 8 9 1 11 12 13 14 15 16 17 18 19 2 m/z, amu 135.9 15.9 図 5 MS/MS スペクトル -Q1:.67 to 1.273 min from Sample 1 (TuneSampleID) of MT28522142712.wiff (Turbo Spray), Centroided 2.7e6 2.6e6 241.2 Max. 2.7e6 cps. 2.4e6 2.2e6 2.e6 1.8e6 1.6e6 1.4e6 1.2e6 1.e6 8.e5 6.e5 4.e5 2.e5 24.2 242.2 255.1 111. 227.2 18. 113. 115. 126.9 134.9 142. 149. 157.1 212.1 219.1 222.1 239.1 253.1 257.1 265.1 283.1 285.1 171. 199.1 21. 237. 169. 177. 185. 267.1 297.1 1 11 12 13 14 15 16 17 18 19 2 21 22 23 24 25 26 27 28 29 3 m/z, amu 図 6 内標準物質 (BPA-d 14 ) MS スペクトル

-MS2 (241.2): 2.563 to 4.456 min from Sample 1 (TuneSampleID) of MT28522143157.wiff (Turbo Spray), Centroided 1.7e5 Max. 1.7e5 cps. 241. 1.6e5 1.5e5 1.4e5 1.3e5 1.2e5 1.1e5 1.e5 9.e4 8.e4 7.e4 6.e4 5.e4 4.e4 3.e4 222.9 2.e4 1.e4 96.9 142. 5 6 7 8 9 1 11 12 13 14 15 16 17 18 19 2 21 22 23 24 25 m/z, amu 221.9 図 7 内標準物質 (BPA-d 14 ) MS/MS スペクトル 代表的なクロマトグラム XIC of -MRM (2 pairs): 151./92. amu from Sample 17 (std1ppb) of 8228.wiff (Turbo Spray) Max. 3.1e4 cps. 3.e4 19.2 2.e4 1.e4 19.5. 31.56 32.19 38.62 39.5 XIC of -MRM (2 pairs): 241.2/223. amu from Sample 17 (std1ppb) of 8228.wiff (Turbo Spray) Max. 1.1e4 cps. 1.15e4 1.e4 8. 6. 4. 2.. 23.92 24. 1.79 2.66 24.26 26.99 27.37 31.24 図 8 検量線 (:1 ng/ml / BPA-d 14 :1 ng/ml) のクロマトグラム XIC of -MRM (2 pairs): 151./92. amu from Sample 3 (sblk) of 8229.wiff (Turbo Spray) Max. 466.7 cps. 19.17 467 4 3 14.12 2 19.1 1 2.78 14.4 19.36 33.34 36.68 38.2 29.17 3.58 32.14 39.12 9.9 14.43 22.42 25.97 5.3 5.78 7.39 9.7 18.85 24.73 42.34 44.75 XIC of -MRM (2 pairs): 241.2/223. amu from Sample 3 (sblk) of 8229.wiff (Turbo Spray) Max. 95. cps. 95 8 6 4 2 3.11 24.23 17.82 19.55 29.44 31.6 31.49 32.2 35.55 37.8238.21 23.88 23.99 図 9 操作ブランクのクロマトグラムわずかに検出

構造異性体の分離 XIC of -MRM (13 pairs): 151./92. amu from Sample 4 (Std3-MP,EP1ppb&4-MP,EP4ppb26) of SepaMRM15.wiff (Turbo Spray) Max. 4.4e4 cps. 4.e4 2.e4 18.4 18.84. XIC of -MRM (13 pairs): 165./91.9 amu from Sample 4 (Std3-MP,EP1ppb&4-MP,EP4ppb26) of SepaMRM15.wiff (Turbo Spray) Max. 4.5e4 cps. 4.e4 2.e4 2.79 21.16. XIC of -MRM (13 pairs): 241.2/223. amu from Sample 4 (Std3-MP,EP1ppb&4-MP,EP4ppb26) of SepaMRM15.wiff (Turbo Spray) Max. 1.1e4 cps. 1.e4 5. m-mp m-ep p-ep.53. 1.19 18.22 22.12 25.62 33.79 36.76 43.64 図 1 構造異性体の分離 (SRM)(m-MP m-ep1 ng/ml/ p-ep 4 ng/ml) メタ体はパラ体に比べ 3~5 倍感度が悪い 抽出 クリーンアップ等の検討 試料の前処理及び試料液の調製 の項に従って操作し 固相カートリッジによる回収率の比較を行った (n=3 添加量 5 ng) 但し MP: メチルパラベン EP: エチルパラベン n-prop: プロピルパラベン i-prop: イソプロピルパラベン n-bp: ブチルパラベン i-bp: イソブチルパラベン sec-bp:sec- ブチルパラベン n-penp: ペンチルパラベン i-penp: イソペンチルパラベン Hex-P: ヘキシルパラベン HepP: へプチルパラベン OP: オクチルパラベン NP: ノニルパラベン DP: デカニルパラベン PheP: フェニルパラベン BenP: ベンジルパラベンの略とする 23.42 固相抽出検討 AutoPrep EDS-1 Sep-Pak tc18 Sep-Pak PS-2 Oasis HLB Sep-Pak C18 Bond Elute NEXUS GL Pak PLS-3 Sep-Pak NH2 回収率 (%) 16 14 12 1 8 6 4 2 MP EP n-prop i-prop n-bp i-bp sec-bp n-penp i-penp 試験項目 HexP HepP OP NP DP PheP BenP 図 11 固相カートリッジによる回収率の違い

表 3 固相からの回収率 (%) Auto Prep EDS-1 Sep-Pak C18 Sep-Pak tc18 Bond Elute Nexus Sep-Pak PS-2 GL Pak PLS-3 Waters Oasis Sep-Pak NH2 MP 79 8 92 99 93 91 86 9 EP 75 11 98 11 13 18 98 13 n-prop 55 52 82 58 54 55 51 5 i-prop 81 88 48 1 97 93 88 6 n-bp 147 136 134 147 139 143 129 8 i-bp 11 113 15 133 114 129 117 7 sec-bp 81 9 82 11 99 98 92 6 n-penp 121 9 82 114 19 12 15 5 i-penp 92 84 67 96 12 18 89 3 HexP 93 62 6 92 14 96 92 32 HepP 7 32 4 66 84 8 73 14 OP 61 32 44 57 81 77 76 47 NP 28 1 16 21 22 36 25 2 DP 5 44 47 5 45 57 46 46 PheP 98 92 82 11 95 99 8 8 BenP 97 85 75 96 91 92 7 8 低濃度添加回収試験 精製水 河川水 ( 紀の川 ) 及び海水 ( 紀の川河口 ) への標準物質添加回収実験結果を表 4 に示す 表 4 添加回収実験結果 試料名 試料量 添加量 測定回数 検出濃度 回収率 変動係数 (ml) (ng) (ng/l) (%) (%) 精製水 2 無添加 5.268 --- --- 2.15 7.856 78 7.5 2 1. 5 5.4 95 5.5 河川水 2 無添加 3.571 --- --- 2 1. 3 5.61 11 6. 海水 2 無添加 3 3.25 --- --- 2 1. 3 7.95 94 4.4 分解性スクリーニング試験結果 分解性スクリーニング試験結果を表 5 に示す 表 5 分解性スクリーニング試験結果 ph 初期濃度 (ng/ml) 1 時間後の残存率 (%) 5 日後の残存率暗所 (%) 明所 (%) 5 1. 1 1 7 1. 98 1 99 9 1. 1 1

環境試料分析例 XIC of -MRM (13 pairs): 151./92. amu from Sample 18 (SampleKinokawaUpX2-2) of SampleMRM222.wiff (Turbo Spray) Max. 54. cps. 5 4 3 2 1 2..6 14.97 19.75 13.17 13.9 35.65 37.48 39.21 3.64 5.9 6.57 11.21 15.25 31.16 33.25 9.7 19.31 26.5 24.9 27.46 2.98 23.54 41.7 43.42 XIC of -MRM (13 pairs): 241.2/223. amu from Sample 18 (SampleKinokawaUpX2-2) of SampleMRM222.wiff (Turbo Spray) Max. 35. cps. 3 24.28 2 1 1.83 3.63 3.97 7.4 7.9 11.77 13.74 15.59 18.44 21.75 2.19 5.69 2.16 26.58 27.77 31.28 33.17 34.4 38.65 41.12 41.59 44.46 図 12 河川水 ( 紀の川にて.571 ng/l 検出時 ) のクロマトグラム XIC of -MRM (13 pairs): 151./92. amu from Sample 21 (SampleKinokawaDownX2-1238) of SampleMRM222.wiff (Turbo Spray) Max. 194. cps. 194 19.79 15 14.99 1 5 3.2 7.35 13.92 8.2 11.51 37.51 38.19 4.94 9.52 39.27 6.8 15.42 19.3 2.22 24.41 25.47 26.89 3.66 32.64 34.5 35.51 4.98 42.42 XIC of -MRM (13 pairs): 241.2/223. amu from Sample 21 (SampleKinokawaDownX2-1238) of SampleMRM222.wiff (Turbo Spray) Max. 315. cps. 3 24.26 2 1 19.11 2.2 5.21 8.33 1.14 13.42 22.52 7.71 15.85 22.4 24.5 26.55 図 13. 海水 ( 紀の川河口部にて 3.25 ng/l 検出時 ) のクロマトグラム河川水 ( 紀の川 ) 海水 ( 紀の川河口 ) から検出した 添加回収試験のクロマトグラム XIC of -MRM (13 pairs): 151./92. amu from Sample 1 (Rec.1ppm1uL/2mlX2-1) of RecMRM222.wiff (Turbo Spray) Max. 5813.3 cps. 19.8 5813 5 4 3 2 1 15.6 16.57 19.21 25.21 31.18 32.85 33.73 34.41 37.54 38.55 XIC of -MRM (13 pairs): 241.2/223. amu from Sample 1 (Rec.1ppm1uL/2mlX2-1) of RecMRM222.wiff (Turbo Spray) Max. 69. cps. 69 6 24.28 4 2 2.16 2.59 2. 図 14 精製水 2 ml に 1. ng 添加したクロマトグラム

XIC of -MRM (13 pairs): 151./92. amu from Sample 1 (SampleKinokawaUp+.1ppm1uLX2-1) of RecMRM222.wiff (Turbo Spray) Max. 2966.7 cps. 19.78 2967 25 2 15 1 15.2 5 2.7 3.64 5.78 6.59 7.6 11.21 11.97 15.76 17.49 22.53 25.3 25.46 26.85 3.6 3.82 33.87 34.97 38.16 38.65 39.33 41.17 43.21 XIC of -MRM (13 pairs): 241.2/223. amu from Sample 1 (SampleKinokawaUp+.1ppm1uLX2-1) of RecMRM222.wiff (Turbo Spray) Max. 41. cps. 4 3 2 1 4.35 7.87 8.61 9.78 12.2 14.14 14.83 16.38 19.51 24.25 22.72 23.41 図 15 河川水 ( 紀の川 )2 ml に 1. ng 添加したクロマトグラム XIC of -MRM (13 pairs): 151./92. amu from Sample 13 (SampleKinokawaDown+.1ppm1uLX2-1237) of RecMRM222.wiff (Turbo Spray) Max. 4546.7 cps. 4547 4 3 19.75 2 15.1 1 13.82 6.79 7.86 1.8 11.4 XIC of -MRM (13 pairs): 241.2/223. amu from Sample 13 (SampleKinokawaDown+.1ppm1uLX2-1237) of RecMRM222.wiff (Turbo Spray) Max. 4. cps. 4 24.27 3 2 1 19.5 4.12 4.89 6.55 9.44 9.91 1.61 12.43 15.98 17.83 22. 23.43 27.4 37.78 図 16 海水 ( 紀の川 )2 ml に 1. ng 添加したクロマトグラム 評価 本法により 水試料中 の.25 ng/l レベルの検出 (.64 ng/l レベルで定量 ) が可能である 参考文献 環境省環境安全課 :LC/MS を用いた化学物質分析法開発マニュアル 担当者氏名 連絡先 担当 和歌山県環境衛生研究センター 住所 64-8272 和歌山市砂山南 3-3-45 TEL:73-423-957 FAX:73-423-8798 担当者 高良 浩司 麓 岳文 E-mail: takara_k1@pref.wakayama.lg.jp fumoto_t1@pref.wakayama.lg.jp

Methyl 4-Hydroxybenzoate This method provides procedures for the determination of methyl 4-hydroxybenzoate in water samples by liquid chromatography/tandem quadrupole mass spectrometry (LC/MS/MS). This analysis will need to be careful about contamination. Two hundred milliliters of water sample is adjusted at 1 mm with 12 mg of acetic acid, and applied to Oasis HLB plus cartridge at the flow rate of 1mL/min or less. Methyl 4-hydroxybenzoate is eluted with 5 ml of methanol. The eluate is dried up by evaporator, and exchanged to 1. ml of 1% methanol-water solution. Bisphenol A-d 14 1 ng is added to the sample solution as a internal standard. The analytes are determined in the multiple-reaction-monitoring(mrm) mode as the precursor/product ion pair of m/z 151/92 for methyl 4-hydroxybenzoate and m/z 241/223 for the internal standard bisphenol A-d 14. The method detection limit (MDL) and the method quantification limit (MQL) is.25 and.64 ng/l, respectively. The average of recoveries (N=3) from 1. ng methyl 4-hydroxybenzoate added surface water from the sea and the river are 94% and 11%, and the relative standard deviation are 4.4% and 6.%, respectively. Using this method, the concentrations of methyl 4-hydroxybenzoate in sea and river water sampled in Wakayama city were determined. The concentrations were 3.25 and.57 ng/l, respectively. Water 2 ml Acetic acid Solid Phase Extraction Cartridge Oasis HLB Elution Methanol LC/MS/MS-MRM ESI-Negative

物質名分析法フローチャート備考 4- ヒドロキシ 安息香酸メチ ル 水試料 2 ml 抽出 洗浄 酸性 固相カートリッジ 精製水 Oasis HLB LC/MS/MS-SRM 負イオンカラム Ascentis RP-amide 乾燥溶出濃縮 N 2 ガスメタノール 5 ml エバポレーター 長さ 1 mm 内径 内標添加 BPA-d 14 LC/MS/MS-SRM ESI, 負イオンモード 粒径 2.1 mm 3 µm 検出下限 水質.25 ng/l