PowerPoint プレゼンテーション

Similar documents
プラザキサ服用上の注意 1. プラザキサは 1 日 2 回内服を守る 自分の判断で服用を中止し ないこと 2. 飲み忘れた場合は 同日中に出来るだけ早く1 回量を服用する 次の服用までに 6 時間以上あけること 3. 服用し忘れた場合でも 2 回量を一度に服用しないこと 4. 鼻血 歯肉出血 皮下出

減量・コース投与期間短縮の基準

新しい経口抗凝固薬 薬剤部 鮎川英明

(Microsoft PowerPoint -

院外処方箋の検査値活用法につ??

Microsoft PowerPoint - 薬物療法専門薬剤師制度_症例サマリー例_HP掲載用.pptx

<4D F736F F D B A814089FC92F982CC82A8926D82E782B95F E31328C8E5F5F E646F63>

糖尿病経口薬 QOL 研究会研究 1 症例報告書 新規 2 型糖尿病患者に対する経口糖尿病薬クラス別の治療効果と QOL の相関についての臨床試験 施設名医師氏名割付群記入年月日 症例登録番号 / 被験者識別コード / 1/12

STEP 1 検査値を使いこなすために 臨床検査の基礎知識 検査の目的は大きく 2 つ 基準範囲とは 95% ( 図 1) 図 1 基準範囲の考え方 2

<4D F736F F D2082A8926D82E782B995B68F E834E838D838A E3132>

葉酸とビタミンQ&A_201607改訂_ indd

スライド 1


Ⅰ. 改訂内容 ( 部変更 ) ペルサンチン 錠 12.5 改 訂 後 改 訂 前 (1) 本剤投与中の患者に本薬の注射剤を追加投与した場合, 本剤の作用が増強され, 副作用が発現するおそれがあるので, 併用しないこと ( 過量投与 の項参照) 本剤投与中の患者に本薬の注射剤を追加投与した場合, 本

日本医薬品安全性学会 COI 開示 筆頭発表者 : 加藤祐太 演題発表に関連し 開示すべき COI 関連の企業などはありません

はじめに この 成人 T 細胞白血病リンパ腫 (ATLL) の治療日記 は を服用される患者さんが 服用状況 体調の変化 検査結果の経過などを記録するための冊子です は 催奇形性があり サリドマイドの同類薬です は 胎児 ( お腹の赤ちゃん ) に障害を起こす可能性があります 生まれてくる赤ちゃんに

2018 年 5 に 総論編 が発出

愛媛県病院薬剤師会 プレアボイド講演会(安永)

スライド 1

症例報告書の記入における注意点 1 必須ではない項目 データ 斜線を引くこと 未取得 / 未測定の項目 2 血圧平均値 小数点以下は切り捨てとする 3 治験薬服薬状況 前回来院 今回来院までの服薬状況を記載する服薬無しの場合は 1 日投与量を 0 錠 とし 0 錠となった日付を特定すること < 演習

用法・用量DB

資料 3 1 医療上の必要性に係る基準 への該当性に関する専門作業班 (WG) の評価 < 代謝 その他 WG> 目次 <その他分野 ( 消化器官用薬 解毒剤 その他 )> 小児分野 医療上の必要性の基準に該当すると考えられた品目 との関係本邦における適応外薬ミコフェノール酸モフェチル ( 要望番号

リクシアナ錠15・30・60mg

1. 重篤な不正出血の発現状況 ( 患者背景 ) (1) 患者背景 ( 子宮腺筋症 子宮筋腫合併例の割合 ) 重篤な不正出血発現例の多くは子宮腺筋症を合併する症例でした 重篤な不正出血を発現した 54 例中 48 例 (88.9%) は 子宮腺筋症を合併する症例でした また 子宮腺筋症 子宮筋腫のい

スライド 1

添付文書の薬物動態情報 ~基本となる3つの薬物動態パラメータを理解する~

より詳細な情報を望まれる場合は 担当の医師または薬剤師におたずねください また 患者向医薬品ガイド 医療専門家向けの 添付文書情報 が医薬品医療機器総合機構のホームページに掲載されています

第1回肝炎診療ガイドライン作成委員会議事要旨(案)

リクシアナ錠は 血液を固まりにくくして 血管の中に血栓 ( 血液の塊 ) が できないようにするお薬です リクシアナ錠は 1 日 1 回服用するお薬です 医師の指示通りに毎日きちんと 服用してください しんぼうさいどう 心房細動は 不整脈のひとつです 心房細動になると 心臓が正しいリズムで拍動できな

腎機能を正確に見積もるコツと理論 ~ 投与設計のすべてがここから始まる ~ 阿蘇の雲海 熊本大学薬学部附属育薬フロンティアセンター 臨床薬理分野平田純生

3. 安全性本治験において治験薬が投与された 48 例中 1 例 (14 件 ) に有害事象が認められた いずれの有害事象も治験薬との関連性は あり と判定されたが いずれも軽度 で処置の必要はなく 追跡検査で回復を確認した また 死亡 その他の重篤な有害事象が認められなか ったことから 安全性に問

腎機能を有効かつ安全な薬物療法に活かす

添付文書情報 の検索方法 1. 検索条件を設定の上 検索実行 ボタンをクリックすると検索します 検索結果として 右フレームに該当する医療用医薬品の販売名の一覧が 販売名の昇順で表示されます 2. 右のフレームで参照したい販売名をクリックすると 新しいタブで該当する医療用医薬品の添付文書情報が表示され

PowerPoint プレゼンテーション

薬物動態開発の経緯 特性製品概要臨床成績副作用 mgを空腹時に単回経口投与副作用また 日本人及び白人健康成人男性において アピキサバン 薬物動態薬物動態非臨床試験に関する事項非臨床試験に関する事項1. 血中濃度 (1) 単回投与 (CV185013) 11) 日本人健康成人男性

査を実施し 必要に応じ適切な措置を講ずること (2) 本品の警告 効能 効果 性能 用法 用量及び使用方法は以下のとお りであるので 特段の留意をお願いすること なお その他の使用上の注意については 添付文書を参照されたいこと 警告 1 本品投与後に重篤な有害事象の発現が認められていること 及び本品

ロペラミド塩酸塩カプセル 1mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにロペラミド塩酸塩は 腸管に選択的に作用して 腸管蠕動運動を抑制し また腸管内の水分 電解質の分泌を抑制して吸収を促進することにより下痢症に効果を示す止瀉剤である ロペミン カプセル

TDMを活用した抗菌薬療法

301226更新 (薬局)平成29 年度に実施した個別指導指摘事項(溶け込み)

リクシアナOD錠15mg・30mg・60mg

1)~ 2) 3) 近位筋脱力 CK(CPK) 高値 炎症を伴わない筋線維の壊死 抗 HMG-CoA 還元酵素 (HMGCR) 抗体陽性等を特徴とする免疫性壊死性ミオパチーがあらわれ 投与中止後も持続する例が報告されているので 患者の状態を十分に観察すること なお 免疫抑制剤投与により改善がみられた

5_使用上の注意(37薬効)Web作業用.indd

シプロフロキサシン錠 100mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにシプロフロキサシン塩酸塩は グラム陽性菌 ( ブドウ球菌 レンサ球菌など ) や緑膿菌を含むグラム陰性菌 ( 大腸菌 肺炎球菌など ) に強い抗菌力を示すように広い抗菌スペクトルを

untitled

Microsoft PowerPoint - 【資料6】高齢者の腎機能低下時の薬物投与と薬物相互作用の考え方(大野)3

医薬品の添付文書等を調べる場合 最後に 検索 をクリック ( 下部の 検索 ボタンでも可 ) 特定の文書 ( 添付文書以外の文書 ) の記載内容から調べる場合 検索 をクリック ( 下部の 検索 ボタンでも可 ) 最後に 調べたい医薬品の名称を入力 ( 名称の一部のみの入力でも検索可能

デベルザ錠20mg 適正使用のお願い

ピルシカイニド塩酸塩カプセル 50mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにピルジカイニド塩酸塩水和物は Vaughan Williams らの分類のクラスⅠCに属し 心筋の Na チャンネル抑制作用により抗不整脈作用を示す また 消化管から速やかに

助成研究演題 - 平成 27 年度国内共同研究 (39 歳以下 ) 改良型 STOPP を用いた戦略的ポリファーマシー解消法 木村丈司神戸大学医学部附属病院薬剤部主任 スライド 1 スライド 2 スライド1, 2 ポリファーマシーは 言葉の意味だけを捉えると 薬の数が多いというところで注目されがちで

<4D F736F F F696E74202D202888F38DFC AB38ED28FEE95F182CC8BA4974C82C98AD682B782E B D B2E >

タペンタ 錠 25mg タペンタ 錠 50mg タペンタ 錠 100mg に係る 販売名 タペンタ 錠 25mg タペンタ 錠 50mg 医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 有効成分 タペンタ 錠 100mg 製造販売業者 ヤンセンファーマ株式会社 薬効分類 821 提出年月 平成 30 年

ータについては Table 3 に示した 両製剤とも投与後血漿中ロスバスタチン濃度が上昇し 試験製剤で 4.7±.7 時間 標準製剤で 4.6±1. 時間に Tmaxに達した また Cmaxは試験製剤で 6.3±3.13 標準製剤で 6.8±2.49 であった AUCt は試験製剤で 62.24±2

D961H は AstraZeneca R&D Mӧlndal( スウェーデン ) において開発された オメプラゾールの一方の光学異性体 (S- 体 ) のみを含有するプロトンポンプ阻害剤である ネキシウム (D961H の日本における販売名 ) 錠 20 mg 及び 40 mg は を対象として

201601

抗菌薬の殺菌作用抗菌薬の殺菌作用には濃度依存性と時間依存性の 2 種類があり 抗菌薬の効果および用法 用量の設定に大きな影響を与えます 濃度依存性タイプでは 濃度を高めると濃度依存的に殺菌作用を示します 濃度依存性タイプの抗菌薬としては キノロン系薬やアミノ配糖体系薬が挙げられます 一方 時間依存性

使用上の注意 1. 慎重投与 ( 次の患者には慎重に投与すること ) 1 2X X 重要な基本的注意 1TNF 2TNF TNF 3 X - CT X 4TNFB HBsHBcHBs B B B B 5 6TNF 7 8dsDNA d

Microsoft Word - Ⅰ-4.用法用量(2013)

腎薬ニュース第 5 号 (2007 年 6 月 ;2012 年 1 月加筆修正 ) 熊本大学薬学部臨床薬理学分野平田純生 添付文書どおり腎機能に基づいた投与量にしても起こるアシクロビル中毒の原因は? 1. アシクロビル中毒の症状は? 慢性腎臓病 (CKD) 患者に頻発するアシクロビル バラシクロビル

BLF57E002C_ボシュリフ服薬日記_ indd

DRAFT#9 2011

2012 年 1 月 25 日放送 歯性感染症における経口抗菌薬療法 東海大学外科学系口腔外科教授金子明寛 今回は歯性感染症における経口抗菌薬療法と題し歯性感染症からの分離菌および薬 剤感受性を元に歯性感染症の第一選択薬についてお話し致します 抗菌化学療法のポイント歯性感染症原因菌は嫌気性菌および好

Background 日常診療において 手術や手技のために 経口抗凝固療法を一時中断し ヘパリンによるブリッジ療法が用いられることが多々ある しかし ブリッジ療法による血栓塞栓症の予防に対するエビデンスは限定的で 一部の患者群を除き推奨の根拠は乏しいのが現状である

PowerPoint プレゼンテーション

Epilepsy2015

参考 9 大量出血や急速出血に対する対処 2) 投与方法 (1) 使用血液 3) 使用上の注意 (1) 溶血の防止 参考 9 大量出血や急速出血に対する対処 参考 11 慢性貧血患者における代償反応 2) 投与方法 (1) 使用血液 3) 使用上の注意 (1) 溶血の防止 赤血球液 RBC 赤血球液

Lenvatinibの副作用管理と薬薬連携

スライド 1

CQ1: 急性痛風性関節炎の発作 ( 痛風発作 ) に対して第一番目に使用されるお薬 ( 第一選択薬と言います ) としてコルヒチン ステロイド NSAIDs( 消炎鎮痛剤 ) があります しかし どれが最適かについては明らかではないので 検討することが必要と考えられます そこで 急性痛風性関節炎の

未承認薬 適応外薬の要望に対する企業見解 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 会社名要望された医薬品要望内容 CSL ベーリング株式会社要望番号 Ⅱ-175 成分名 (10%) 人免疫グロブリン G ( 一般名 ) プリビジェン (Privigen) 販売名 未承認薬 適応 外薬の分類

Transcription:

地域に根差す薬剤師 ~ 処方箋監査と最新の薬物治療に向き合う ~ 第 1 回 : 疾患別シリーズ DOAC の適正使用 2017.4.22 千葉大学医学部附属病院薬剤部山口洪樹

第 102 回薬剤師国家試験 問 324( 実務 ) 処方 2 に含まれるダビガトランエトキシラートによる重篤な副作用である出血の回避や投与量調節のために考慮すべき検査項目は何か? 1. 血清クレアチニン 2.AST 3. 白血球数 4.PT-INR 5. 脳性 Na 利尿ペプチド値

2011 年プラザキサ発売 納豆食べて OK! PT-INR モニタリング不要!

経口抗凝固薬の歴史 2011 年 2012 年 2013 年 2014 年 2015 年 プラザキサ ( 心房細動 ) リクシアナ ( 下肢整形外科術後 ) イグザレルト ( 心房細動 ) エリキュース ( 心房細動 ) リクシアナ ( 静脈血栓症 心房細動 ) イグザレルト ( 静脈血栓症 ) エリキュース ( 静脈血栓症 )

2015 年 6 月国際血栓止血学会 千葉大学病院 NOAC: ではなく DOAC: Novel Oral Anticoagulants Direct Oral Anticoagulants

市販後 消化管出血等による死亡例が報告されたため 安全性速報 ( ブルーレター ) が発出された

ブルーレター根拠症例 (5 例 ) 性別年齢 1 日投与量 発現までの日数 身長 (cm) 体重 (kg) 血清 Cre (mg/dl) egfr/ eccr *1 女性 80 歳代 220mg 12 日 154 38.9 2.21 *2 12.4 - 女性 100 歳代 220mg 150mg 不明不明不明 1.7 *3 21.3 - 抗血栓薬の併用 男性 70 歳代 220mg 5 日不明不明 1.2 *2 46.9 アスピリン 女性 80 歳代 220mg 11 日不明不明 1.15 *2 34.9 アスピリン 女性 80 歳代 220mg 12 日 160 50 1.19 *2 29.7 リマプロスト 禁忌 透析患者を含む高度の腎障害 (Ccr30mL/min 未満 ) の患者 *1: それぞれ 70,80,100 歳として計算 体重データある場合はコッククロフト式で算出 *2: 投与前の血清クレアチニン値 *3: 投与後の血清クレアチニン値

高度腎障害患者に対する DOAC 投与データ NOAC 禁忌腎排泄率 高度腎障害患者の投与データ 1 AUC t1/2 Cmax プラザキサ ( ダビガトラン ) Ccr<30 85% 6.31 倍 2.03 倍 2.11 倍 イグザレルト ( リバーロキサバン ) Ccr<15 33% 1.64 倍 1.14 倍 1.35 倍 エリキュース ( アピキサバン ) Ccr<15 27% 1.38 倍 1.11 倍 1.04 倍 リクシアナ ( エドキサバン ) Ccr<15 48.6% 1.88 倍 1.97 倍 1.08 倍 1: 正常腎機能患者データとの比較データは各薬剤のインタビューフォームおよび承認審査報告書をもとに算出

DOAC の適正使用について

DOAC の作用 強 出血 モニタリングできない 適正 作用 弱 血栓 投与設計が とても重要

添付文書上の用法用量 DOAC 通常用量減量基準低用量 プラザキサ 150mg を 1 日 2 回 Ccr50 未満 ( 考慮 ) P 糖蛋白阻害剤 ( 考慮 ) 出血リスク高い (70 歳以上 消化管出血の既往 )( 考慮 ) 110mg を 1 日 2 回 イグザレルト 15mg を 1 日 1 回 Ccr50 未満クラリスロマイシン エリスロマイシン フルコナゾール 10mg を 1 日 1 回 エリキュース 5mg を 1 日 2 回 80 歳以上 クレアチニン 1.5 以上 体重 60 kg以下のうち 2 項目以上満たすイトラコナゾール ボリコナゾール リトナビル 2.5mg を 1 日 2 回 リクシアナ 60mg を 1 日 1 回 60 kg未満は 30 mgを 1 日 1 回 Ccr50 未満 P 糖蛋白阻害剤 30mg を 1 日 1 回

症例 1 70 代女性内科 イグザレルト錠 15mg 分 1 朝 ( 食後 30 分 ) 1T 7 日分

添付文書上の用法用量 DOAC 通常用量減量基準低用量 プラザキサ 150mg を 1 日 2 回 Ccr50 未満 ( 考慮 ) P 糖蛋白阻害剤 ( 考慮 ) 出血リスク高い (70 歳以上 消化管出血の既往 )( 考慮 ) 110mg を 1 日 2 回 イグザレルト 15mg を 1 日 1 回 Ccr50 未満クラリスロマイシン エリスロマイシン フルコナゾール 10mg を 1 日 1 回 エリキュース 5mg を 1 日 2 回 80 歳以上 クレアチニン 1.5 以上 体重 60 kg以下のうち 2 項目以上満たすイトラコナゾール ボリコナゾール リトナビル 2.5mg を 1 日 2 回 リクシアナ 60mg を 1 日 1 回 60 kg未満は 30 mgを 1 日 1 回 Ccr50 未満 P 糖蛋白阻害剤 30mg を 1 日 1 回

症例 1 70 代女性内科 イグザレルト錠 15mg 分 1 朝 ( 食後 30 分 ) 1T 7 日分 相互作用特に問題なし 腎機能クレアチニン 0.86 egfrcre/1.73m2:49.5 (150cm 48kg 1.4m 2 ) egfrcre/body:40.3ml/min Ccr(CG 式 ):44.8mL/min

イグザレルト錠 腎障害時における血中濃度推移 イグザレルト錠インタビューフォームより 中等度腎障害 (Ccr30-49) で AUC1.5 倍 臨床試験も Ccr50 未満は 10mg に減量されている

症例 1 70 代女性内科 イグザレルト錠 15mg 分 1 朝 ( 食後 30 分 ) 1T 7 日分 相互作用特に問題なし 腎機能クレアチニン 0.86 egfrcre/1.73m2:49.5 (150cm 48kg 1.4m 2 ) egfrcre/body:40.3ml/min Ccr(CG 式 ):44.8mL/min イグザレルト 15mg は過量 10 mg 1 日 1 回への減量を提案 処方変更となった

症例 2 50 代男性内科 プラザキサカプセル 75mg アロプリノール錠 100 mgカルベジロール錠 2.5 mg分 2 朝 夕 ( 食後 30 分 ) ロサルタン K 錠 25mg アミオダロン塩酸塩速崩錠 100 mg分 1 朝 ( 食後 30 分 ) フロセミド錠 20mg 分 2 朝 昼 ( 食後 30 分 ) 4C 2T 4T 7 日分 1T 1T 7 日分 2T 7 日分

添付文書上の用法用量 DOAC 通常用量減量基準低用量 プラザキサ 150mg を 1 日 2 回 Ccr50 未満 ( 考慮 ) P 糖蛋白阻害剤 ( 考慮 ) 出血リスク高い (70 歳以上 消化管出血の既往 )( 考慮 ) 110mg を 1 日 2 回 イグザレルト 15mg を 1 日 1 回 Ccr50 未満クラリスロマイシン エリスロマイシン フルコナゾール 10mg を 1 日 1 回 エリキュース 5mg を 1 日 2 回 80 歳以上 クレアチニン 1.5 以上 体重 60 kg以下のうち 2 項目以上満たすイトラコナゾール ボリコナゾール リトナビル 2.5mg を 1 日 2 回 リクシアナ 60mg を 1 日 1 回 60 kg未満は 30 mgを 1 日 1 回 Ccr50 未満 P 糖蛋白阻害剤 30mg を 1 日 1 回

プラザキサ相互作用データ 併用薬 AUC Cmax 添付文書指示 ケトコナゾール 253% 249% 禁忌 イトラコナゾール - - 禁忌 ベラパミル ( 単回 ) 投与 1 時間後 243% 279% 3 日間はプラザキサの 2 時間以上あとに服用 (AUC118% Cmax112%) ベラパミル (4 日間以降 ) 投与 1 時間後 154% 163% 110mg1 日 2 回を考慮 アミオダロン 158% 150% 110mg1 日 2 回を考慮 シクロスポリン - - 110mg1 日 2 回を考慮 タクロリムス - - 110mg1 日 2 回を考慮 ネルフィナビル - - 110mg1 日 2 回を考慮 サキナビル - - 110mg1 日 2 回を考慮 リトナビル - - 110mg1 日 2 回を考慮 プラザキサインタビューフォームおよび承認審査資料から作成

症例 2 50 代男性内科 千葉大学病院 プラザキサカプセル 75mg アロプリノール錠 100 mgカルベジロール錠 2.5 mg分 2 朝 夕 ( 食後 30 分 ) ロサルタン K 錠 25mg アミオダロン塩酸塩速崩錠 100 mg分 1 朝 ( 食後 30 分 ) フロセミド錠 20mg 分 2 朝 昼 ( 食後 30 分 ) 4C 2T 4T 7 日分 1T 1T 7 日分 2T 7 日分 腎機能 問題なし相互作用 アミオダロン内服中 プラザキサ 150mg 2 回は過量 110 mg 1 日 2 回への減量を提案 処方変更となった

症例 3 50 代男性内科 プラザキサカプセル 110mg 分 2 朝 夕 ( 食後 30 分 ) ベラパミル塩酸塩錠 40mg 分 3 朝 昼 夕 ( 食後 30 分 ) 2C 7 日分 3T 7 日分

プラザキサ相互作用データ 併用薬 AUC Cmax 添付文書指示 ケトコナゾール 253% 249% 禁忌 イトラコナゾール - - 禁忌 ベラパミル ( 単回 ) 投与 1 時間後 243% 279% 3 日間はプラザキサの 2 時間以上あとに服用 (AUC118% Cmax112%) ベラパミル (4 日間以降 ) 投与 1 時間後 154% 163% 110mg1 日 2 回を考慮 アミオダロン 158% 150% 110mg1 日 2 回を考慮 シクロスポリン - - 110mg1 日 2 回を考慮 タクロリムス - - 110mg1 日 2 回を考慮 ネルフィナビル - - 110mg1 日 2 回を考慮 サキナビル - - 110mg1 日 2 回を考慮 リトナビル - - 110mg1 日 2 回を考慮 プラザキサインタビューフォームおよび承認審査資料から作成

症例 3 60 代男性内科 プラザキサカプセル 110mg 分 2 朝 夕 ( 食後 30 分 ) ベラパミル塩酸塩錠 40mg 分 3 朝 昼 夕 ( 食後 30 分 ) 2C 7 日分 3T 7 日分 腎機能 問題なし相互作用 ベラパミル開始にともなう一時的な血中濃度上昇の可能性がある 医師と協議しリクシアナ 30mg へ変更となった

DOAC の適正使用のために 1 過量投与 禁忌の回避 腎機能 相互作用 体格等 安全性確保のための減量または薬剤変更を推奨

症例 4 70 代男性内科 イグザレルト錠 10mg 分 1 朝 ( 食後 30 分 ) 1T 7 日分

添付文書上の用法用量 DOAC 通常用量減量基準低用量 プラザキサ 150mg を 1 日 2 回 Ccr50 未満 ( 考慮 ) P 糖蛋白阻害剤 ( 考慮 ) 出血リスク高い (70 歳以上 消化管出血の既往 )( 考慮 ) 110mg を 1 日 2 回 イグザレルト 15mg を 1 日 1 回 Ccr50 未満クラリスロマイシン エリスロマイシン フルコナゾール 10mg を 1 日 1 回 エリキュース 5mg を 1 日 2 回 80 歳以上 クレアチニン 1.5 以上 体重 60 kg以下のうち 2 項目以上満たすイトラコナゾール ボリコナゾール リトナビル 2.5mg を 1 日 2 回 リクシアナ 60mg を 1 日 1 回 60 kg未満は 30 mgを 1 日 1 回 Ccr50 未満 P 糖蛋白阻害剤 30mg を 1 日 1 回

症例 4 70 代男性内科 イグザレルト錠 10mg 分 1 朝 ( 食後 30 分 ) 1T 7 日分 相互作用 問題なし腎機能 クレアチニン 0.88 egfrcre/1.73m2:71.8 (170cm 63kg 1.73m 2 ) egfrcre/body:65.7ml/min Ccr(CG 式 ):68.6mL/min イグザレルト 10mg 1 回は過小 15 mg 1 日 1 回への増量を提案 処方変更となった

DOAC の適正使用のために 2 過小投与の回避 腎機能 相互作用 体格等 有効性確保のための増量を推奨

DOAC の適正使用のために 3 服薬指導 モニタリング

出血時の対応 ( 大出血 ) 激しい頭痛 マヒろれつが回らない 喀血吐血 血尿 血便 ( 黒色便 赤い鮮血便 ) ( エリキュース適正使用ガイドより引用 ) 頭蓋内出血 消化管出血の可能性があるため速やかに受診

出血時の対応 ( 小出血 ) 鼻血のとき 怪我や打撲で出血したとき ( エリキュース適正使用ガイドより引用 ) 圧迫止血を行い 出血が気になる場合は医療機関へ連絡また 自己判断で休薬しない

症例 650 代男性 ( ワルファリン服用中 ) (g/dl) 12 10 8 6 4 2 0 10.1 10.6 10.8 9.2 ヘモグロビン値の推移 3 月 15 日 3 月 27 日 3 月 24 日 4 月 7 日 4 月 28 日 4 月 29 日 4 月 30 日 5 月 1 日 5 月 3 日

症例 650 代男性 ( ワルファリン服用中 ) (g/dl) 12 10 8 6 4 2 0 10.1 9.2 10.6 10.8 消化管出血のため緊急入院 ヘモグロビン値の推移 6.6 7.7 9.3 10 10.1 3 月 15 日 3 月 27 日 3 月 24 日 4 月 7 日 4 月 28 日 4 月 29 日 4 月 30 日 5 月 1 日 5 月 3 日

貧血の Grade 分類 (CTCAE ver4.0) Grade 定義 ヘモグロビン値 (g/dl) 1 軽症 : 治療を要さない基準値下限 ~10.0 2 中等症 : 非侵襲的治療を要する <10.0~8.0 3 重症 : 入院を要する 8.0 未満 or 輸血を要する 4 生命を脅かす 生命を脅かすor 緊急処置を要する 5 死亡

まとめ DOAC はモニタリング法が確立していないた め 投与設計が非常に重要 薬剤師は患者のリスクを考慮し 医師と協議した上で DOAC の用量調節または他の DOAC への変更を提案していく 副作用の重篤化回避のために 適切な患者指導 出血のモニタリングを行う

補足 :DOAC の投与量 ( 静脈血栓塞栓症 ) DOAC 高用量通常量低用量 プラザキサ イグザレルト エリキュース リクシアナ 15 mg 2 回 21 日間 10 mg 2 回 7 日間 なし 適応なし 15 mg 1 回 10 mg 1 回 ( 相互作用の場合 ) 5 mg 2 回 2.5 mg 2 回 ( 相互作用の場合 ) 60mg 1 回 60 kg未満は 30 mg 1 回 30 mg 1 回