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1 / 号 07 年 08 解説 相続 贈与 税理 佐藤善恵 贈与税の納税猶予 ( 事業承継税制 にリスクはあるのか? ( 8 略歴 : H4 税理 登録,H 6 阪国税不服審判所国税審判官,H8 阪市 政不服審査会委員 ( 税務第 部会部会 会 代理 京都 学 MBA( ファイナンス会計 京都 学 学院法学研究科博 後期課程単位取得満期退学 書籍 判例裁決から る加算税の実務 ( 税務研究会出版局,H7, Q &A 裁判 審査請求読本 ( 清 社,H7 他多数 はじめに 平成 9 年度税制改正で 上場株式 ( 以下, 単に 株式 に係る相続税 贈与税の納税猶予制度が 直され, 今まで以上に使いやすくなったことは既報のとおりである しかし, 実務上 事業承継税制 の適 を選択するか否かの意思決定をする際は, 改正によってリスクが軽減された といった情報だけで決断することはできない は, 定量的な情報 ( 数値情報, 額的な損得勘定 があってこそ積極的な意思決定が可能となるものである つまり, 税理 がクライアントに対して 定の試算モデルを すことは, 経済的合理性のある判断を促すために不可 である 将来の不確定な要素はさておき, 本稿では, 諸条件を現 制度に固定した上で事業承継税制採 の場合の経済的リスク ( あるいはメリット について試算を った なお, 今年度の税制改正のメリットを最 限に すために贈与税の納税猶予 ( 相続時精算課税併 を前提にする 納税猶予取消時の負担軽減措置 ( 平成 9 年度税制改正 の概要 ( 税額計算 [ 事例 ] ( 経済産業省資料 平成 9 年度経済産業関係税制改正について を元に作成 総議決権株式数 0,000 株, 株 0,000 円, 株価総額 億円 先代経営者は株式全体の/( 億円 を所有しており, 後継者へ当該株式の全株を移転する その他の資産なし 相続 は後継者 名のみ 後継者は0 歳以上であるなど特例の適 条件を満たしているものとする 納付税額は, 先代経営者の が後継者になることを前提 平成 9 年度税制改正で導 された負担軽減措置とは, 納税猶予分の贈与税額 ( 措置

2 / 7 法 70の7 五 を計算する際に相続時精算課税の規定を適 ( 同号ロ して税額を算出するというものである 留意すべきは, 猶予される贈与税額を計算する際 ( つまり, 申告時 に暦年課税か相続時精算課税かを選択するのであり, 猶予取消時に相続時精算課税制度を適 するのではないという点である なお, 暦年課税に戻る規定は設けられていない 相続時精算課税を選択すれば特別控除,500 万円と固定税率 0% の効果が得られるため, 暦年贈与の規定による税額計算 ( 同号イ に べて算出税額は格段に低くなる したがって, 直系親族間承継のケースなどで相続時精算課税の要件を満たす限りは, この制度を選択する が有利である 納税猶予取消しの場合に納付すべき贈与税額 相続時精算課税 ( 相法 の 9 適 (00,000 千円 -5,000 千円 0%= 5,000 千円 先代経営者の相続発 時の相続税額 {(00,000 千円 -6,000 千円 ( * 40%-7,000 千円 }-5,000 千円 ( ** =,600 千円 ( * 基礎控除額 0,000 千円 +6,000 千円,( ** 贈与税額の控除この事例の場合, 納税猶予の適 が終了すれば ( 打ち切られれば, 贈与税額,500 万円と利 税 ( 後述 を 括納付し, その後, 先代経営者の死亡時に同 の相続に係る相続税の計算に 前贈与が取り込まれて相続税額を,60 万円納付することになる よって, 税負担 ( 本税 は合計で4,860 万円である ( 納税猶予の適 終了事由 ( 措置法 70 の 7 5 納税猶予の期限が確定し, 猶予が打ち切られて贈与税額と利 税を納付する必要が じるのは主に次のような場合である

3 / 7 ( 利 税の割合 納税猶予が終了した場合は, 贈与税額とあわせて利 税を納付しなければならないが ( 措置法 70の7 [7], このケースに適 される利 税の割合は現在年 0.8% である ( 注 したがって, 利 税は年あたり8 万円 (,500 万円 0.8% となる また, 利 税額は法定申告期限の翌 からその猶予期限までの期間に応じて計算されるが, 経営贈与承継期間 ( 申告期限後 5 年間 が経過した後に猶予の適 が終了した場合, 定の場合を除き, その5 年間には利 税はかからない ( 注 ( 注 この納税猶予に係る利 税の割合は, 原則年.6% であるが ( 措置法 70の7 [7], 特例基準割合が年 7.% に満たない場合には, 当該特例基準割合が年 7.% に占める割合を乗じて計算した割合 ( この割合に0.% 未満の端数があるときは, これを切り捨てる である ( 措置法 9 5 なお, 特例基準割合は, 平成 6 年 以降については, 銀 の新規の短期貸出約定平均 利を基準に前年の 5 までに財務 が告 する割合に, 年 % の割合を加算した割合である ( 参考 各年の特例基準割合 ( 財務 告 の割合 +% 平成 年 から平成 年 まで 4.5% 平成 4 年 から平成 8 年 まで 4.% 平成 9 年 から平成 9 年 まで 4.4% 平成 0 年 から平成 0 年 まで 4.7% 平成 年 から平成 年 まで 4.5% 平成 年 から平成 5 年 まで 4.% 平成 6 年 から平成 6 年 まで.9% 平成 7 年 から平成 8 年 まで.8% 平成 9 年 から平成 9 年 まで.7% したがって, 今年の利 税の割合は, 以下の算式で求める ( 注 この取扱いは, 平成 7 年 以後の贈与から適 されている ( 平成 5 年度改正 (4 参考

4 4 / 7 上記 ( と同じ事例について, 暦年贈与の規定に基づき納税猶予分の贈与税額を計算 ( 特 例税率適 すると, 猶予取消しの場合に納付すべき贈与税額は約 億 00 万円であり, 利 税は年あたり約 8 万円 ( 億 00 万円 0.8% である 納税猶予取消しにより納付すべき贈与税額 (00,000 千円 -,00 千円 55%-6,400 千円 =0,995 千円 先代経営者の相続発 時の相続税額 0 円 また, 同じ事例について株式を 前贈与せずに全て相続で取得した場合の相続税額は4, 860 万円である つまり, 本税の負担は ( と同じである 先代経営者の相続発 時の相続税額 (00,000 千円 -6,000 千円 ( * 40%-7,000 千円 =48,600 千円 ( * 基礎控除額 0,000 千円 +6,000 千円 試算モデル ( 銭の時間的価値 期間にわたる経済的な有利不利を検討する際, 単に名 の 額で 較してもあまり意味はない 経済的価値には, 名 的な価値 ( 00 万円 などという額 と, 実質的な価値の つがあるからである たとえば,00 万円を貰えるのなら, 誰もが0 年後に00 万円を貰うより今すぐ欲しいと思うであろう 0 年後の00 万円よりも今 の00 万円のほうが価値がある というのが 実質的な価値 の意味であり, それが 銭の時間的な価値である 同じ00 万円の税 を払う場合であっても, 今払うよりも0 年後に払うほうが納税者にとっては有利というのも ( 課税の繰延べ, この考え の裏返しである 将来の 銭的価値を現在の価値 ( 実質的価値 に置き換えるといったいいくらなのか これを表現するためには 割引率 を いる たとえば, 年利 5% で00 万円を 年運 すれば 年後には05 万円 (00.05 になるから, これを逆に, つまり 年後の05 万円の現在価値は00 万円 (05 (+0.05 と考える際の5% が 割引率 ということになる 割引率 5% で 年後の00 万円の現在価値を算出すると, 00/( 万円である 以下, この要領で試算を った なお, 昨今の 利情勢に鑑みれば, 割引率は% 未満が現実的であろうが, ここでは% で試算する ( 前提条件

5 5 / 7 株価総額 億円で 代 (A が株式全体の /( 億円 を所有しているなど, 諸条 件は, 上記 ( の事例と同じで, 次世代への株式移転時も同条件とする 登場 物と年齢 現在 0 年後 0 年後 0 年後死亡 代 (A 75 歳 85 歳 歳 代 (B 50 歳 60 歳 70 歳 - 70 歳 三代 (C 5 歳 5 歳 45 歳 55 歳 70 歳 (45 年後 四代 (D 0 歳 0 歳 0 歳 0 歳 - 贈与税の納税猶予額について相続時精算課税制度を併 する 割引率 %, 利 税の割合 0.8%, 税制等の条件は, 将来にわたって変動しないものとする < 試算 > 納税猶予を 回繰り返したケース > 表の < 試算 > を参照 4 5 現在,AからBに株式( 時価 億円 を贈与した 0 年後にBからCに株式 ( 時価 億円 を贈与した 0 年後にCからDに株式 ( 時価 億円 を贈与した 0 年後にDの代で納税猶予が取り消されて終了した 45 年後にCの死亡により4を相続税で精算した 0 年後の納税猶予終了の際に じる贈与税と利 税の合計は,640 万円 ( 名 であるが実質 額は,70 万円である また,45 年後のCの死亡時に算出される相続税額は, 上記 の ( で したとおり,60 万円 ( 名 であり, 実質 額でいうと869 万円 ( * である 参考 :( *,60 万円 ( 万円したがって,45 年間の税負担実質合計 額は,570 万円である なお, 仮にそれまでの各年において納税猶予が終了したとした場合の負担額 ( 名 と実質 額 も各年の ハ ニ 欄に記載している < 試算 > 納税猶予を 回繰り返して4 年後に終了したケース 参照 表の < 試算 > を および < 試算 > と同じ 4 年後に納税猶予が取り消されて終了した

6 6 / 年後に B の死亡により を相続税で精算した 45 年後に C の死亡により相続税を負担した これ以降, 現在価値に引き直した実質 額についてだけ取り上げる 4 年後の納税猶予終了時の税負担合計は,4 万円である また,0 年後のB 死亡時の相続税の負担は,5 万円である さらに,45 年後のD 死亡の際の相続税の負担は, 06 万円である したがって,0 年後までに じる税負担合計は4,57 万円 (=,4 万円 +,5 万円,45 年後までをみると7,6 万円 (=4,57 万円 +,06 万円 である < 試算 > 納税猶予を 回適 して 年後に取り消されたケース 参照 表の < 試算 > を 4 5 < 試算 >と同じ 年後に納税猶予が取り消されて終了した 0 年後にAの死亡によりを相続税で精算した 0 年後にBの死亡により相続税を負担した 45 年後にCの死亡により相続税を負担した 年後の納税猶予終了時の税負担合計は,,49 万円である そして,0 年後の相続税の負担は, 万円であり,0 年後,45 年後の相続税の負担は各,98 万円,,06 万円である したがって,0 年後までに じる税負担合計は8,707 万円 (=,49 万円 +, 万円 +,98 万円,45 年後までをみると,8 万円 (=8,707 万円 +,06 万円 である < 試算 4> 納税猶予を全く利 しなかったケース 表の < 試算 4> を参照 0 年後に A の死亡により相続税を負担した 0 年後に B の死亡により相続税を負担した 45 年後に C の死亡により相続税を負担した 0 年後の税負担額は 4,400 万円,0 年後の税負担額は,98 万円,45 年後の税負担額は,06 万円である したがって,0 年後までに じる税負担合計は8,8 万円 (=4,400 万円 +,98 万円,45 年後までをみると,489 万円 (=8,8 万円 +,06 万円 である 試算 4 表へ 4 まとめ < まとめ > 0 年間の税負担実質合計 45 年間の税負担実質合計

7 7 / 7 試算 納税猶予 回,70 万円,570 万円 試算 納税猶予 回 4,57 万円 7,6 万円 試算 納税猶予 回 8,707 万円,8 万円 試算 4 納税猶予 0 回 8,8 万円,489 万円 納税猶予を繰り返すことで株式移転時の課税をスキップすることができるのは従前からのことであるし, 納税猶予を繰り返せば繰り返すほど有利なことも当然である しかし, 今年度の改正で贈与税の納税猶予において相続時精算課税を併 できるようになったことは, 贈与税の納税猶予の位置づけに きな変化をもたらしたのではないか なぜなら, その納税猶予が取り消されたとしても税負担は結果的に相続税の計算に吸収されて単純に相続した場合と等しくなるからである つまり, 利 税の分だけが追加的な経済的負担である そして, 利 税の負担については 銭の時間的価値というファイナンス的思考を取り れると, 実質的には経済的負担といえないケースも多いはずだ なぜなら, 現在, 利 税率は0.8% という低率だからである 仮に対象者が5% で資産運 可能な 段を持っているとするならば, 納税猶予を利 した年数につき, 利 税率の0.8% との差分だけの経済的価値が み出されることになる たとえば, 贈与税額,000 万円を0 年間猶予された場合,,000 (+(5%-0.8% 0 =66 万円が実質的な経済的利益ということになる このことは,000 万円を0.8% で借りて5% で0 年間運 すると考えれば理解しやすいであろう さらに, 後継者が先に死亡すれば猶予税額が免除 ( 措置法 70の7 5 となるメリット ( 不幸な話ではあるが, 経済的にはメリットということになる も忘れてはならない もちろん, 現実の事業承継における前提条件はこのような単純な話では済まない 親 関係, 兄弟関係, 会社の経営状況などの定性的な前提と相まって意思決定が われるべきである しかし, 未来のことは誰にもわからない 良好な親 関係が年 の経過とともに 猿の仲になるといったことも珍しくないのであるから, 将来の不確実性は拭えないという前提のもとで, あえて投資とみなしてチャレンジするという選択肢も有り得るだろう ただし, 租税回避 為については, 為計算否認規定の準 規定が設けられているのであり ( 措置法 70の7 4, 本来の趣旨に沿った適 であるべきことはいうまでもない なお, 株式の価額が上昇し続けるとの仮定をおけば, 早期に贈与で次世代に移転させることで, 相続税の課税価格を贈与時のものに据え置くことができるという点もメリットである いずれにせよ, 事業承継税制 ( 特に贈与税の納税猶予 について, 定性的な要素や将来の制度変更等を無視して経済的側 のみで評価するならばリスクは存在せず, 間をかけるだけのメリットがあるというのが結論である ( 了

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