第６学年３組　社会科学習指導案

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1 第 6 学年社会科学習指導案 平成 19 年 10 月 23 日 ( 火曜日 ) 第 2 時限指導者谷藤洋久 1 単元明治維新をつくりあげた人々 (8 時間完了 ) 2 単元について (1) 単元の意義開国後, 討幕派や佐幕派, 公武合体派など新しい国づくりに向けた様々な考えの対立を経て, 政権が幕府から朝廷に移った 明治維新はこうした時代の背景を基に, 新政府による諸改革や文明開化といった歴史的事象を経ることで実現された 政権交代を担ったや, 新政府を主導したら若い武士の働きを比べて, まとめていくことは, 子どもが若い武士の働きに共通する 幕府を倒し, 新政府を樹立する 身分にかかわらず有能な人を登用する 欧米諸国とは対立せず, 学べることは学ぶ という考えを見いだし, 新しい国づくりが進められたことを理解する上で意義深い (2) 系統的にみた位置前単元 江戸文化をつくりあげた人々 では, 国学や蘭学などの新しい学問が起こったことが分かるとともに, 国学や蘭学が広まった背景に, 幕府に対する批判や開国を求めて諸外国が迫ってきたことがあるととらえた 本単元では, 黒船来航後, 開国が現実のこととなり, その対応の仕方に対して幕府への批判が高まり, 幕府から朝廷へ政権交代が行われたことをつかむ そして, 新政府のもと, 廃藩置県や四民平等など諸改革が行われ, 明治維新がつくりあげられたことを理解することができるようにしたい (3) 単元と子どもとの関係単元 三人の武将と全国統一 では, 子どもは織田信長と豊臣秀吉, 徳川家康の働きを比べ, その共通点を基に, 三人の生きた世の中の特色を考える学習を行った その結果, 子どもは 戦乱の世が治まった時代 キリスト教が広まり, 武将たちにとって無視できなくなった時代 身分の区別がはっきりとし, 武士による安定した世の中ができあがった時代 と当時の世の中の特色を熱心に考えることができた こうした子どもの実態を生かし, 政権交代を担ったや, 新政府を主導したら若い武士の働きを比べて, 世の中の特色を考える学習を行っていく 3 目標政権交代を担ったや, 新政府を主導したら若い武士の働きを中心に, 政権が幕府から朝廷に移ったことや廃藩置県や四民平等など新政府が諸改革を行ったことなどについて調べ, 明治維新がつくりあげられたことを理解する 開国後, 新しい国づくりを目指したや, ら若い武士の働きについて興味をもち, それらを意欲的に調べようとしている や, ら若い武士の目指した国づくりについて, その働きの結び付きから, 調べたことを基に考えることができている や, の働きら若い武士を結び付けながら調査して, 調べた過程や結果を目的に応じた方法で表現している や, ら若い武士の働きとその働きの結び付きについて理解している

2 4 単元でとらえたい子どもの姿と手だての有効性 (1) 人物の働きを比べる話し合い活動において, 考えの根拠を示した比べフリップチャートを用いることは, 子どもが人物の働きについて, その意味から結び付きを見付け, 自分の考えを見直す上で有効か, つなぎフリップチャートの記述の内容や話し合いの様子からつかむ (2) 人物の働きをまとめる活動において, 子ども一人一人が人物の働きの関係図をつくることは, 子どもが複数の人物の働きを踏まえて, 世の中の特色について考える上で有効か, まとめフリップチャートの記述の内容や話し合いの様子からつかむ 5 指導計画と評価計画 指導上の留意点 子どもの反応段階時数主な活動指導上の留意点と子どもの反応評価の観点と方法 考えをもつ 1 黒船来航がきっかけとなり, 200 年以上続いていた鎖国をやめ, 開国したことをつかむ 教師の投げ掛け 当時のエピソードを紹介し, アメリカから巨大な軍艦がやってきたことは, 人々にとって, 一大事であったことをとらえることができるようにする 開国後, 世の中はどのように変わったか予想させ, このころの世の中に大きな変化が起こったことを想起できるようにする 開国して, 世の中はどのように変わっただろう 開国して, 欧米諸国と仲良くな れてよかったと思う 鎖国を守れず, 幕府の力が弱く なったと思う 2 開国後, 欧米諸国との間に不 いくつか例を取り上げて, 不平 平等条約が結ばれ, 幕府の対す 等な条約を結んだことが, 人々の る不満が高まったことをつか 生活に影響を与えたことをとら む えることができるようにする ( 例 ) 物価の高騰 一揆の増加 開国して, 世の中が不安になっ た このままで大丈夫だろうか 幕府の政治に不満をもつ人は どのように行動したのだろう 黒船が来航したことをきっかけに我が国が開国したことをつかんだか, 発言やノートの記述からつかむ ( 知識 理解 ) 開国後の世の中を想起できたか, 発言やノートの記述からつかむ ( 関心 意欲 態度 ) 幕府の対する不満が高まったことをつかむことができたか, 発言やノートの記述からつかむ ( 知識 理解 )

3 考えをもつ 幕府に対する不満をきっか 幕府を倒して, 新しい政府をけに国 ( 幕府 ) のあり方についつくりたい ( 倒幕派 ) と 幕府て意見が分かれたことを知り, をよりよくしたい ( 改革派 ) なその後の世の中を想起する どに意見が分かれたことをとらえ, 自分ならどちらの立場をとる教師の投げ掛けか, 予想するようにする 倒幕派, 幕府改革派 自分なら, どちらの立場をとるか < 倒幕派 > < 幕府改革派 > 弱腰の幕府ではだめだ! 200 年以上も続いている幕新しい人が政権をにぎる府の政治を簡単にあきらべきだ! めていいのか 子どものつぶやき倒幕派 幕府改革派には, どのような人がいたのかな? 開国後の国のあり方について, 当時に身を置き, その後の世の中を想起できたか, 発言やノートの記述からつかむ ( 関心 意欲 態度 ) 3 新しい国 ( 幕府 ) を目指して立ち上がった若い武士を紹介し, どのような働きをしたかを追究する, 学習問題 1を設定する 紹介する人物 < 倒幕派 > < 幕府改革派 > 年表やエピソードなどの資料 を提示して, それぞれの働きの概 要や人柄をつかむようにする 三人はどんな活躍をしたのだ ろう もっと詳しく知りたい! 学習問題 1 開国後, 若い武士はどのような国 ( 幕府 ) づくりを目指したのだろう 自分は と考えが似ている の働きについて, 調べてみよ う 考 4 若い武士がどのような国づ 資料やVTRを準備して, 若い え 5 くりを目指したか, その働きを 武士のはたらきについて調べや を 6 中心に調べる すいような学習環境を整える 広 三人以外にも調べたいという げ 子どもの意見を認め, 取り上げる る 人物に幅をもたせる 若い武士の働きについて予想することができたか, 発言やノートの記述からつかむ ( 関心 意欲 態度 ) 若い武士の働きを的確に調べることできたか, 活用の様子やノートの記述からつかむ ( 技能 表現 )

4 考 子どもが調べる事柄の例 えを : 薩長同盟を結んで : 明治天皇を中心 : はじめて太平洋を 学習問題 1 について, 広 王政復古を実現した とする新政府をつ 横断する アメリカで 自分の考え げ と会談して, くり, 廃藩置県や四 進んだ軍の仕組みを がもてた る 江戸城を平和のうち 民平等などの改革 学び, 幕府に海防のあ か, 比べフ に明け渡し, 明治維新 を行った り方を提案した リップチャ を実現させる 政治や社会の仕 戦いをせずに江戸 ートの記述 不平士族の気持ち 組みを変え, 富国 城を明け渡し, 江戸の からつか を組み, 明治政府に対 強兵 の基, 日本の 街が戦火からまぬが む ( 思考 して反乱を起こした 近代化を進めた れた 判断 ) 調べたことを基に, 比べフリ ップチャートを作成する 子どもがつくる比べフリップチャートの例 西郷 : 薩長同盟 倒幕の力をまとめ て新政府をつくる 大久保 : 富国強兵 欧米に負けない強 い国を目指した 勝 : 太平洋横断 米の軍の仕組みを 幕府に取り入れる 幕府を倒そうと立ち上がった武士たちをひとつにまとめて国づくりを進めたんだ! 薩英戦争で欧米の強さを知った 欧米の政治やしくみを, 国づくりに積極的に取り入れたんだ! このままでは欧米の国々に日本は飲み込まれてしまう 欧米に対抗できる海軍をつくり, 対抗すべきだ 7 検証場面 1 比べフリップチャートを基 に, 若い武士がどのような国づ くりを目指したか, その働きを 小集団で比べ合う 子どもが見いだす人物の働きの共 通点の例 このまま, 幕府政治を続けてはいけない 江戸を戦火から救おうと平和な政権交代を目指した 大政奉還を実現させた 小集団での話し合いを 3 回行 い, 人物の働きの多様な共通点を 見いだせるようにする また, 場 合によっては, 相違点を見いだし て三人の働きの結び付きを考え るようにしてもよい 外国に渡り, 欧米の進んだ技術を自分の目で確かめた このままでは外国に日本は攻め込まれてしまうと危機を感じていた 幕府を倒し, 新しい政府をつくりたいと願っていた 下級武士でも政治の中心となり, 活躍できるようにしたい 人物の働きの共通点を基に, 学習問題 1 について考えを見直すことができたか, つなぎフリップの記述からつかむ ( 思考 判断 )

5 話し合ったことを基に, 二人の人物から学習問題 1 について考え, つなぎフリップチャートを作成する 子どもがつくるつなぎフリップチャートの例 勝 + 大久保 欧米の政治や仕組 みを取り入れる 勝 + 西郷 平和な政権交代を する 西郷 + 大久保 下級の武士でも政 治に参加 考 8 つなぎフリップチャートを つなぎフリップを分類するキーワード 人物の働 え 分類したり関係付けたりして, 欧米化 政権交代 きの関係図 を 検 人物の働きの関係図を学級全 を基に, 学 ま 証 体で作成する 習問題 2 に と 場 学級全体で作成した図を参 子どもがつくる人物の働きの関係図の例 ついて, 若 め 面 考に, 一人一人で人物の働きの < を中心に考えた図の例 > い武士が生 る 2 関係図を作成する 坂本龍馬に影響 きた時代の特色を考え ることがで 教師の投げ掛け 薩長同盟 薩土同盟 下級武士でも政治に参加できる国をつくる アメリカの政治を知る 五か条のご誓文 きたか, まとめフリップチャートの記述から 人物の働きの関係図に題を付けてみよう つかむ 子どもの反応 ( 思考 判断 ) 題を付けると三人の生きた 幕末 の時代を, ずばり, 言うことができるのでは = 学習問題 2= 若い武士が生きたころは, どのような世の中といえるか 自分が作った人物の働きの関係図を基に, 学習問題 2について自分の考えをもち, まとめフリップチャートを作成する 子どもがつくるまとめフリップチャートの例 欧米に追いつこう とし, どんどん近代 化した時代 幕府や藩をこえて, 新しい政府がつく られた時代

6 6 本時の指導 ( 本時 8/8) (1) 目標幕府改革派の, 倒幕派の, らの働きについて, その結び付きに気付き, 若い武士の生きた世の中の特色を考えることができるようにする ( 思考 判断 ) (2) 本時の検証事項,, らの働きをまとめる活動において, 子ども一人一人が人物の働きの関係図をつくることは, 子どもが複数の人物の働きを踏まえて, 世の中の特色について考える上で有効か, まとめフリップチャートの記述の内容や話し合いの様子からつかむ (3) 準備教師 : 三人の肖像画三人の働きを示したカードまとめフリップチャート ( 話し合って人物の働きをまとめた考えを書くもの ) ホワイトボード子ども : つなぎフリップチャート人物肖像画シール付せん紙 ( 黄色, 緑色 ) (4) 指導過程時間主な学習活動指導上の留意点 2 分 8 分 1 前時の学習を振り返り, 本時の学習を想起する 2 つなぎフリップチャートを分類したり関係付けたりする話し合いを通して, 人物の働きの関係図を学級全体で作成する (1) つなぎフリップチャートを発表し合う 前時につくったつなぎフリップチャートを使って, 若い武士の働きをまとめる話し合いをすることを知らせる 前時に作成したつなぎフリップチャートを 3 人に発表させる 発表が終わったら, 他の子どもが黒板に自分の考えにかかわりのある, 人物肖像画のそばに, つなぎフリップチャートを貼るように指示する 子どもがつなぎフリップチャートを貼った黒板の例 江戸を戦争から守る 欧米で進んでいる工業を取り入れる 欧米のような市民による政治を目指す 欧米と戦っているときでない 幕府から朝廷に政治の実権を渡す 下級武士でも有能な者が政治に参加 欧米とは戦わず国づくりをすすめる 欧米に対抗する強い軍をつくる

7 教師の投げ掛け 貼られたつなぎフリップチャートをみて, 気付くことは? 子どもの反応 よく似た内容のつなぎフリップチャートがいくつも 8 分 あるよ 同じような内容で分けることができそう! (2) 発表し合ったつなぎフリップチャー トを分類したり関係付けたりする話 し合いを行う キーワードに着目して 内容が似通ってい るものはどれ? と投げ掛けて, 子どもの発 言を基につなぎフリップチャートを教師が黒 板に分類していく 分類した黒板から, 幕府改革派 倒幕派 と立場は違うが, 国づくりに対する考え方に似通ったところもあったことを確かめ, 開国後, 世の中全体に新しい国をつくろうとの気運が高まっていたことをおさえる つなぎフリップチャートを分類した黒板の例 勝 + 大久保 欧米で進んでいる工業を取り入れる 勝 + 西郷 欧米と戦っているときでない 勝 + 西郷 勝 + 大久保 勝 + 大久保 欧米に対抗する強い軍をつくる 西郷 + 大久保 欧米とは戦わず国づくりをすすめる 西郷 + 大久保 幕府から朝廷に政治の実権を渡す 西郷 + 勝 江戸を戦争から守る 勝 + 大久保 欧米のような市民による政治を目指す 西郷 + 大久保 欧米に負けない強い国をつくる 西郷 + 大久保 下級武士でも有能な者が政治に参加する 教師の投げ掛け 分けられたつなぎフリップチャートに共通することは? 子どもの反応 欧米に負けないように 欧米に追いつく 幕府による政治をやめる 新政府をつくる 分類したつなぎフリップチャートを見て, 気づくことは? と投げ掛ける そして, 働きをつないだ人物に着目して, 分類した仲間の中に, どれも三人の働きが含まれていることに気付くことができるようにする 16 分 3 子ども一人一人が人物の働きの関係 図を作成する 想起したキーワードを基に, 三人の働きの 関係図をつくるように伝える

8 < 作成の手順 > 1 書き込む内容を黒板に貼られたつなぎフリップチャートや人物の働きカードなどから選ぶ 2 選んだ事柄を付せんに書き込む 3 画用紙 (B5 版 ) に人物肖像画シールや付せんに貼り, 線を結んだり, 枠で囲ったりして, 人物の働きの関係図を作成する 子どもがつくる人物の働きの関係図の例 < を中心につくった図 > 人物の働きをまとめるにあたっては, 次のものを子どもの手元に用意する 人物肖像画シール 黄色の付せん つなぎフリップチャートの内容を書き込むもの 緑色の付せん 人物の働きを書き込むもの 黒板に貼られたつなぎフリップチャートや三人の働きを示すカードの中から, 若い武士はどのような国づくりを目指したか について自分の考えをまとめるのにふさわしいと考えるものを選ぶように指示する 三人の働きの結び付きを意識して, 人物の働きの関係図を作成するように指示する < を中心につくった図 > 坂本龍馬に影響 アメリカで学ぶ 欧米に負けない強い国をつくる 征韓論 薩長同盟 下級武士でも政治に参加できる国をつくる 幕府に軍艦 横須賀に製鉄所 徴兵令 官営工場 薩土同盟 アメリカの政治を知る 五か条のご誓文 < を中心につくった図 > 横須賀に製鉄所 官営工場 徴兵令 欧米で進んでいる工業を取り入れる 欧米に対抗する強い軍をつくる 幕府に軍艦 征韓論 教師の投げ掛け人物の働きの関係図に題を付けてみよう 子どもの反応 3 人の働きは結びついている! 題を付けると三人の生きた時代を, ずばり, 言い表すことができるのでは

9 6 分 = 単元の学習問題 2= 若い武士が生きたころは, どのような世の中といえるか 4 単元の学習問題 2を設定し, それに 子どもはこれまでの学習の終わりに 対する自分の考えをまとめフリップチの人物が活躍したころはどのような時代だとャートに表す いえるだろう との投げ掛けを基に, 学習を振り返る作文を書いてきた 教師が 図に題を付けてみよう と投げ掛けて, 子どもが時代の様子に目を向けることができるようにする 子どもがつくるまとめフリップチャートの例 < を中心に考えた子どもの例 > < を中心に考えた子どもの例 > 欧米に追いつこう とし, どんどん近代 化した時代 幕府や藩をこえて 新しい政府がつく られた時代 5 分 三人とも欧米の国々と戦うことは無理だと考えました このころは, 国力の差をうめるために, 欧米の政治やしくみをどんどん取り入れいって時代だと考えました 5 まとめフリップチャートと人物の働きの関係図を友達に発表する 欧米が日本を飲み込もうとしているとき, みんなが争っている場合でない 身分が低くても有能な人がどんどん政治に参加しみんなが力を合わせて, 国づくりをした時代だと考えました 隣の座席の友達とペアになり, 簡潔に発表し合うように指示する 発表を受けた子どもは, まとめフリップチャートと関係図について感想を述べ, 互いの考えのよさを認め合うようにする 時間があれば, 数人の子どもに, 学級全体の場で発表させ, 活動の内容を共有できるようにする (5) 評価規準 十分満足できる 状況 おおむね満足できる 状況 努力を要する 状況と指導の 手だて 2つのつなぎフリップチャートを基に人物の働きの関係図をつくり, 三人の生きた時代の特色を考えることができている 1つのつなぎフリップチャートを基に人物の働きの関係図をつくり, 三人の生きた時代の特色を考えることができている 三人の働きから, 若い武士の生きた時代の特色を考えることができていない 三人の働き結び付きを確認しながら, ともに図づくりをして, 時代の様子をとらえることができるようにする

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