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なごみわしあし
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1 ロシア / トルクメニスタン : 中国市場をめぐる天然ガスパイプラインのジオエコノミクス 2006 年 4 月 12 日調査部本村真澄 1 ロシア中国首脳会談 (3/21) の成果 3 月 21 日北京にてプーチン胡錦涛会談共同声明 : エネルギーは両国の戦略的パートナーシップの主要部分ロシアから中国への原油天然ガスパイプラインプロジェクトの進展に注力エネルギー経済環境等 15 文書に調印 CNPC- ガスプロム : 西東ガスパイプライン建設と 600 億 ~800 億 m3/ 年のガス輸出 ( ロシア全体の 10~12%) CNPC- ロスネフチ :JV 設立石油探鉱から下流事業まで協力協定を深化 CNPC- トランスネフチ : 中国向け石油パイプライン支線の経済性評価の実施 2

2 3 対中国天然ガス供給に関する昨年までのロシアの動き 1999 年 : 訪莫した江沢民主席は西部中ロ国境 50km の境界確定 ( 東部は 2004 年 ) 同年 : ガスプロムが西シベリアから新疆ウイグルへのガスパイプライン計画発表 2005 年 9 月 : 北京を訪問したガスプロムの Medvedev 副社長は CNPC と 2 ルートで天然ガスを中国へ輸出する計画を発表西ルート : 西シベリア新疆ウイグル東ルート : 東シベリア黒竜江省 4

3 ユーラシア大陸の天然ガスパイプライン 5 西ルート Altai ガスパイプライン供給ソース : 西シベリア Nadym-Pur-Tazov 総延長 :2,800km 供給量 :300~400 億 m3/ 年総工費 :50 億ドル操業開始 :2011 年供給先 : 西気東輸ウルムチ付近から上海へ問題点 : 西気東輸の能力は 120 億 m3/ 年新規ライン併走による能力アップ必要西シベリアの供給能力アップの為の新規開発必要中国とのガス価格調整 (LNG 連動と石炭連動 ) 6

4 東ルートガスパイプライン供給ソース : 東シベリアサハリン ( 具体的なガス田名は不明 ) 総延長 : ルート未定供給量 :300~400 億 m3/ 年総工費 :50 億ドル操業開始 :2013 年供給先 : 黒竜江省から遼寧省まで問題点 : コビクタガス田開発問題で開発時期が迷走ガスプロムはコビクタ開発は 2015 年以降との見通しサハリンからのガスに関してロスネフチのコメントなし 7 トルクメニスタンの対抗する動き 4 月 3 日 : ニヤゾフ大統領胡錦涛会談中国への天然ガス供給で合意供給ソース : アムダリア河右岸総延長 :3,000km 供給量 :300 億 m3/ 年 (cf 生産量 630 億 m3@2005) 総工費 : 不明操業開始 :2009 年供給先 : 西気東輸のウルムチ付近から上海へ問題点 : 通過国のウズベキスタンカザフスタンと right of way の協議の必要性トルクメニスタンのアムダリア河右岸の埋蔵量 (50 兆 cf か?) 政府間合意に止まっており実施主体同士の合意なしトルクメニスタン政府の体制 8

5 トルクメニスタンのこれまでの動き (1) 中国へのガスパイプライン計画 Exxon 三菱商事 CNPC が参加 1993 年 ~1995 年に FS 実施現時点では進展なし将来西気東輸に接続かソース ;Amu Daria 河北岸のガス田地帯目的地 ; 中国山東半島総延長 ;6,130km( 西気東輸部分を含む ) 総工費 ;100 億ドル西気東輸ガスパイプライン稼動により再び可能性但し西シベリア産ガスと競合 9 トルクメニスタンのこれまでの動き (2) Trans Caspian Project :1990 年代に対ロシア輸出でなく自主的な欧州市場開拓を目指してのもの 1999 年に Azerbaijan で巨大ガス田が発見されて頓挫 CentGas プロジェクト :2003 年 6 月ルート承認 2005 年 5 月 : ニヤゾフ胡錦涛会談アムダリア右岸に PS 契約で中国がガス開発に参加で合意 300 億 m3/ 年を中国へ供給政府エネルギー関連高官に異変 2005 年 5 月 :Gurbanmuradov 副首相を不正で逮捕後任は Tachnazarov トルクメンガス社長 2005 年 8 月 :Valiyev トルクメンネフチ社長を更迭 10

6 カザフスタンの動き 2005 年 12 月 :Atasu-Alashankou 石油 PL 開通 2006 年 1 月 : 銭其深副主席 ( 当時 ) がカザフ訪問同ルートに併行して天然ガス PL の FS で合意供給ソース : 不明カラチャガナクガス田であれば遠隔地となる供給量 :100 億 m3/ 年, 2012 年から 300 億 m3/ 年総工費 : 不明供給開始 :2009 年 11 カスピ海から中国への石油パイプライン 12

7 トルクメニスタンカザフスタンロシア (Altai) 契約時期 2006 年 4 月 3 日 2005 年 2006 年 3 月 21 日契約主体両国政府 KazTransGaz-CNPC Gazprom-CNPC 供給開始時期 2009 年 2009 年 2011 年供給量 300 億 m3/ 年 100 億 m3/ 年 300~400 億 m3/ 年供給期間 30 年供給ソースアムダリア河右岸不明西シベリアガス田パイプライン長 3,000km 3,000km 2,800km 総工費不明不明 $50 億ガス価格 $80 未定 ($160?) (1,000m3) ルートウズベクカザフ Atasu-Alashankou Altai- 新疆ウイグル上流権益アクセス可可今後交渉推進要因上流アクセスの保既往ラインに併走エネルギー対話障阻害要因通過国ありガス田は遠隔地上流アクセスの弱さ 13 パイプラインの Geo-Economics パイプラインは長期的固定的排他的な自然独占体 (Natural Monopoly) であり一度建設されるとエネルギーフローはそれを前提として発展して行き (Positive feedback) 後発者の立場は著しく不利になる動的な自己組織化過程 (Krugman,1996) エネルギーフローの独占性を勝ち取るためには競合するパイプラインよりも経済性に勝り地理的位置関係も含め実現可能性に問題がなく且つ早期に建設を実行し得るという条件を提示することが前提国際間においては国内インフラと異なり調停者が不在ロシアはパイプラインルート競争において BTC と Atasu- Alashankou で 2 回敗れており今回は中国ガス市場の獲得に成功したい立場パイプラインのかかる性格は Geo-Politics よりも Geo- Economics のもとで理解されるべき 14

8 15 ロシアの対外的立場 (1) トルクメニスタンに対する立場ロシアへは $60/1,000m 3 でガス (550 億 m 3 / 年 ) 売り切り対欧州への $250/1,000m 3 での供給はロシアが行うトルクメニスタンの対中国アプローチは Altai パイプライン建設の企業間合意により牽制 TAP ラインによるインドへのガス輸出はイランからインド向けラインの支援で牽制カザフスタンに対する立場上と同様 Altai パイプライン建設で牽制中国に対する立場新規ガス市場の確保西ルート先行で東ルートで従来問題化して来たガス価格問題に対する好影響を期待 16

トルクメニスタンとロシアからの天然ガスパイプラインシステムトルクメニスタン :550: 億 m 3 通過量 ( バルト海 :300: 億 m 3) ベラルーシ :400: 億 m 3 ウクライナ :1200: 億 m 3 17 ロシアの対外的立場 (2) 1994 年 12 月 : エネルギー憲章条約採択締結国は開放され競争的な市場へ努力 ( 第 3 条 ) エネルギー原料産品の

9 トルクメニスタンとロシアからの天然ガスパイプラインシステムトルクメニスタン :550: 億 m 3 通過量 ( バルト海 :300: 億 m 3) ベラルーシ :400: 億 m 3 ウクライナ :1200: 億 m 3 17 ロシアの対外的立場 (2) 1994 年 12 月 : エネルギー憲章条約採択締結国は開放され競争的な市場へ努力 ( 第 3 条 ) エネルギー原料産品の通過の自由の原則 ( 第 7 条 ) 出発地及び仕向け地による差別不合理な制限を排除ガスプロムはパイプラインインフラを他のガス生産者に対して開放することを求められるロシアはパイプラインの自由化条項を削除した通過議定書で合意しない限り条約を批准しない方針トルクメニスタンは同条約を批准済み EU はロシアに対して早期批准を求める EU 欧州委員会は共通エネルギー政策立案中最大のエネルギー供給国ロシアと EU 全体で契約中国市場の出現は EU の市場価値を相対化 18

10 ロシアの対外的立場 (3) Reiner Zwitserloot, Wintershall CEO (Interfax, 2006/3/28) 西シベリアのガスは欧州を市場としてきたこれは我々 (EU) のガスだ中国やインドは経済発展のために欧州より高いエネルギーを支払うようになっている我が社の参加する北ヨーロッパガスパイプラインはアジアにガスの競争者が現れたことからその重要性を増している Reiner Hartman, E.On Rurgas Moscow 支社長 (Interfax,2006/4/04) 欧州は最早ロシアのガスの独占的な市場ではない今後は中国インド米国という競争者が現れガスプロムはいずれにも供給できるようになる欧州のガス供給を安定させるには長期契約によること地下貯蔵設備を拡充することが必要である 19 日本への Implication 今後西シベリアでの天然ガス開発活発化ガスプロム : 投資の停滞を克服西シベリアガス開発への外資の参入ザポリヤルノエガス田 :Shell がネオコム層の 50% を保有ウレンゴイガス田 :Wintershall が Achimov 層開発でガスプロムと 50:50 の JV Achimgaz を設立南ルスコエガス田 :E.On,Wintershall が 49% 参加北ヨーロッパガスパイプラインで輸出今後外資の参入余地は増大の可能性 20

11 21

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<4D F736F F F696E74202D B7B967B836C C668DDA2E B93C782DD8EE682E890EA97705D205B8CDD8AB B83685D> ノルウェーとロシアがバレンツ海の境界線問題に合意 2010 年 5 月 20 日調査部宮本善文 1 ポイント 1. ノルウェーの現状埋蔵量と生産量鉱区設定地域政策 2. ノルウェーとロシアは大陸棚の境界線の確定に合意公式発表ロシアとの交渉( 相互の主張交渉方法 ) 埋蔵量 3. 日本企業へのインプリケーション 2 1-(1) 埋蔵量と生産量 (@ 欧州ユーラシア ) 埋蔵量 ( 億