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あいりてっちがわら
4 years ago
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2 The Lanct 1967;2(7511): ARDS の疾患概念が明確になった初めての報告

3 外傷誤嚥敗血症溺水などを契機に急激な頻呼吸低酸素血症肺コンプラアンスの悪化が出現した 12 症例胸部 Xp では両側びまん性浸潤影を呈しすべての患者で人工呼吸器が導入された普段の治療には反応なく臨床所見や病理所見は IRDS(Infant respiratory Distress Syndrome) に類似していた 12 人のうち 7 人が死亡

4 病理解剖では肺胞充血間質や肺胞間の出血や浮腫大量の肺胞内マクロファージヒアリン膜形成間質の炎症線維化を認めた

Chest 1971;60(3):233-239 ARDS(adult respiratory distress syndrome) と初めて名づけられた 3 例の case

5 Chest 1971;60(3): ARDS(adult respiratory distress syndrome) と初めて名づけられた 3 例の case report 34 歳男性 : アルコール中毒からの外傷 + 誤嚥性肺炎 22 歳男性 : 誤嚥性肺炎 34 歳女性 : 薬物中毒さらに ARDS の原因と管理方法について述べられた

Am J Respir Crit Care Med 1994(149):818-824 ARDS の明白な定義がなく報告される発生率死亡率に大きな違いがあったそのため the American Thoracic Society(ATS) と the European

6 Am J Respir Crit Care Med 1994(149): ARDS の明白な定義がなく報告される発生率死亡率に大きな違いがあったそのため the American Thoracic Society(ATS) と the European Society of Intensive Care Medicine(ESICM) が the National Herat, Lung, and Blood Institute(NHLBI) の協力のもと ARDS の定義を作成するため consensus conference を開いた

7 AECC で提唱された ALI/ARDS 定義小児でも症例報告があるため Adult Respiratory Distress Syndrome から Acute Respiratory Distress Syndrome という名称にもどされた

8 AECC Definition の問題点急性の定義がない ALI の分類の混乱 PEEP による酸素化の変化胸部 Xp 評価の観察者間での違い心不全の評価方法

9 Method1 専門家たちの会議にて the Draft Berlin Definition を作成その有効性を確かめるためにいくつかの研究を参考にし専門家たちの Discussion にて the Final Berlin Definition を作成最後にその有効性について検討

10 Draft Berlin Definition1 急性の定義臨床的損傷新たな呼吸器症状悪化する呼吸器症状を認めて 1 週間以内胸部画像検査胸部 Xp の両側浸潤影又は胸部 CT でも代用可能肺水腫の評価方法 PAWP(the pulmonary artery wedge pressure) による評価を除外臨床データにより心不全や体液過剰だけでは説明できない呼吸不全の存在による主治医の判断

11 Draft Berlin Definition2 Mild ARDS Moderate ARDS Severe ARDS :200mmHg<P/F 比 300mmHg :100mmHg<P/F 比 200mmHg :P/F 比 100mmHg + 胸部 Xp 浸潤影全体の 3/4~4/4 +PEEP 10cmH 2 O +C RS 40ml/cmH 2 O or V E CORR 10L/min 酸素化評価時は PEEP 5cmH 2 O とする

12 Method2 Draft Berlin Definition 検討時の参考研究の条件 1. 大規模多施設の前向きランダム化コホート研究又は ALI 成人患者の優れた Xp 生理的データが含まれている小規模単施設研究 2. AECC definition と Draft Berlin Definition それぞれの基準に適用されている詳細なデータが収集されている研究 3. 著者がこの研究に協力的に情報を提供してくれる 4 つの多施設臨床研究と 3 つの単施設生理学的研究が選出された

N Engl J Med. 2005;353(16): 1685-1693 ALIの発生率 outcomeについての調査 1999.

13 N Engl J Med. 2005;353(16): ALIの発生率 outcomeについての調査 ~ King Country, Washington 周辺の21 病院前向きのpopulation based cohort study

14 年齢とともに ALI 発症率は上昇し死亡率も上昇する ARDS 発症の原因として Sepsis が多くを占めている

15 検討項目 Method3 院内死亡率 90 日死亡率生存者の人工呼吸器使用期間 7 日以内の severe ARDS への移行率胸部 Xp において広範囲の両肺野浸潤影 ( 全肺野の 3/4~ 4/4 程度 ) を小範囲の浸潤影 (2/4) と比較検討 C RS (ml/cmh 2 O) : {V T /(P plat -PEEP)} V E CORR (L/min) : MV(minute ventilation) PaCO 2 /40 Total lung weight(mg) Shut(%) : (PaCO 2 -P E CO 2 )/PaCO 2 C RS : 肺の静的コンプライアンス V E CORR :the corrected expired volume per minute 分時補正呼気ボリューム ( 死腔評価の代替として使用 )

16 Method4 Analytic Framework 1. グループ毎の患者特性の分布の決定 2. 補助的変数 ( 胸部 Xp PEEP C RS V E CORR) の有効性の評価 3. Berlin Definitionによる予測死亡率の有効性の評価 4. Berlin DefinitionとAECC definitionの比較死亡率 50% 以上となる severe ARDS 患者の C RS V E CORR の検索死亡率の予測有効性の AUROC(the area under the receiver operating curve) の比較他の P/F 比のカットオフ値最小 PEEP の必要性年齢肺以外の臓器不全の関与に関しては評価していない

17 Result1 Empirical Evaluation of the Draft Definition Clinical database:4188 人 518 人除外 (PEEP について記録不足または PEEP<5cmH 2 O) Physiological database:269 人

18 Result2 Draft Definition では severe ARDS に入る条件が厳しかったためにその分 Moderate ARDS 患者が多くなっていた

19 Result3

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22 Result6 Severe ARDS の中で Higher risk 群 : P/F 比 100mmHg + C RS 20ml/cmH 2 O or V E CORR 133L/min Higher risk 群 : 全体の 15% 死亡率 52% Non-Higher risk 群 : 全体の 13% 死亡率 37% これは統計学的に有意差あり死亡率 50% 以上となる重症 ARDS 患者の C RS V E CORR の境界値と考えられた

23 Comment1 The Final Berlin Definition で胸部 Xp の重症度 PEEP 10cmH 2 O C RS 40ml/cmH 2 O V E CORR 10L/min による重症度分類は死亡率の差異化に関与せず除外されたしかし臨床においては重要なパラメータである

24 Comment2 ARDS は複雑な病理やメカニズムが混在しているが Berlin Definition によって解決されたわけではないこの先治療効果 (anti-il6 ECMO など ) から推定されるメカニズムに対する特異的な基準が改定されるかもしれない今回はいくつかの項目が除外されたが将来的には有用な項目となる可能性もある Berlin Definition をもとにさらなる発展を願う

25 Limitation1 Berlin Definition は死亡率を予測するうえでの有効性は AECC Definition より優れているしかし予後予測ツールとしては違いの程度や AUROC の明白な差は小さく重要ではない (AECC Definition : VS Berlin Definition : 0.577) outcome の予測有効性が疾病定義を評価する唯一の基準でありながら Berlin definition 作成の目的は予後予測ツールではない

26 Limitation2 様々な患者を網羅できていないとすると今回の結果を一般化できない可能性はあるいくつかのデータ (C RS PEEP など ) がいくらかの患者において不足していたコホート選択や情報不足のためのバイアスがかかっているかもしれない

27 Limitation3 胸部 Xp 評価の不正確性や PEEP の独特な使用方法 C RS V E CORR の測定の不正確さのため high risk group を特定できなかったのかもしれないこの研究は ARDS の予後モデルを発展させるものではなく会議によって変数カットオフ値を提唱しただけであるリスク因子や臨床診療が改善することで根本的な ARDS の疫学が変化すればそれぞれのカテゴリーの outcome や比率は変化するかもしれない

28 Conclusion Draft Berlin definition を国際的会議において実現性信頼性有用性に焦点をおいて発展させた補助的な検査値の評価 draft definition の改定 AECC との比較のため 7 つの研究から構成された 2 つのデータベースより臨床的 outcome 胸部 Xp 所見生理学的測定値をもとに Berlin definition を検討した

29 Editorial1 AECC definition をもとに ARDS Network に登録された ARDS 患者に対する low tidal volume ventilation の試験は極めて重要であり死亡率を大幅に減少させた Ventilation with lower tidal volume as compared with traditional tidal volume for acute lung injury and the acute respiratory distress syndrome. N Engl J Med. 2000;342(18): しかし AECC definition は 1 急性の不明確さ 2PEEP による酸素化評価の変動 3 胸部 Xp 評価の不明確さ 4 心不全除外のための PAWP 測定 5ALI の不明確な定義などの問題を抱えていた Berlin Definition はこれらの問題を解決した

30 Editorial2 しかし ARDS 患者はほとんど人工呼吸器管理とされているが P/F 比を測定するときに PEEP が必要とされ非人工呼吸器管理患者は ARDS から除外されてしまう Berlin Definition がそのような患者を危険にさらさないことを祈りたい

31 感想まずたいした改定ではないのではないかと思ったしかしいくつかの項目で定義が明白になったことは研究者臨床医の中での混乱は減るのかなと思ったこの明白になった定義によって ARDS の研究が進みさらに有効的な治療方法が明らかになっていくといいなと思ったまた今回は定義から除外された C RS V E CORR について考えたことなかったが臨床的には重要なパラメータであり今後はこれらも評価項目として検討するのは重要だと思った

ジャーナルクラブ 2016/4/19

ジャーナルクラブ 2016/4/19 聖マリアンナ医科大学救急医学津久田純平 ARDS what is ARDS? ARDS の病態非心原性肺水腫 permability 上昇内皮細胞の障害肺胞上皮細胞の障害肺重量増加有効肺胞換気低下補足心原性肺水腫と混在 : 約 30% 急性 : 曖昧な表現 PAC: 頻度減っている ALI: 軽症ではない Rubenfeld GD, et al. Acute respiratory