⑶ 事実関係 損金算入の可否とその理由 商品 A の評価損 4,000,000 円は当期の損金の額に算入されない ❶ 過剰生産による時価の下落は 棚卸資産の評価損の計上が認められる 著しい陳腐化 に該当しない ❷ 1 商品 B の評価損 2,000,000 円は当期の損金の額に算入される ❶ 台風に

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1 Z-68-D 法人税法 第一問 - 解答 - 問 1 ⑴ 資産の評価損の原則的な取扱い 内国法人がその有する資産の評価換えをしてその帳簿価額を減額した場合には その減額した部分の金額は 各事業 年度の損金の額に算入しない ❸ この場合に 減額された金額を損金の額に算入されなかった資産については その事業年度以後の帳簿価額は その 減額がされなかったものとみなす ❶ ⑵ 資産の評価損が認められる特定の事実は 次の区分に応じ それぞれの事実とする ⑴ 次のそれぞれの資産に係る物損等の事実及び法的整理の事実 ❷ 1 棚卸資産 ❷ ( イ ) 災害により著しく損傷したこと ( ロ ) 著しく陳腐化したことなど 2 有価証券 ❷ ( イ ) 取引所売買有価証券等の価額が著しく低下したこと ( ロ ) ( イ ) 以外の有価証券について 発行法人の資産状態が著しく悪化したため その価額が著しく低下したことなど 3 固定資産 ❹ ( イ ) 災害により著しく損傷したこと ( ロ ) 1 年以上いにわたり遊休状態にあること ( ハ ) 本来の用途に使用できないため他の用途に使用されたこと ( ニ ) 所在する場所の状況が著しく変化したことなど 4 他の社の有する固定資産を利用するために支出した繰延資産 その支出の対象となった固定資産につき 3 の事実が生じたことなど ⑵ 会社更生法の規定による更生計画認可の決定により資産の評価換えをしたこと ❷ ⑶ 民事再生法の規定による再生計画認可の決定があったことその他一定の事実が生じた場合において 有する資産につき 適正な評定を行ったこと ❷ -1-

2 ⑶ 事実関係 損金算入の可否とその理由 商品 A の評価損 4,000,000 円は当期の損金の額に算入されない ❶ 過剰生産による時価の下落は 棚卸資産の評価損の計上が認められる 著しい陳腐化 に該当しない ❷ 1 商品 B の評価損 2,000,000 円は当期の損金の額に算入される ❶ 台風による浸水被害は 棚卸資産の評価損の計上が認められる 災害による著しい損傷 に該当する ❷ 2 有価証券 C の評価損 1,500,000 円は当期の損金の額に算入されない ❶ 有価証券 C の期末時価 3,500,000 円は期末帳簿価額 5,000,000 円の 50% 以下となっていないため 取引所売買有価 証券の評価損の計上が認められる 価額の著しい低下 該当しない ❷ 3 機械装置 D の評価損 5,000,000 円は当期の損金の額に算入されない ❶ 商品の製造方法の急速な進歩等により旧式化した機械装置の価値の低下は 固定資産のの評価損の計上が認められ る事実に該当しない ❷ 4-2-

3 問 2 ⑴ 中小法人等とは 次の内国法人をいう 1 期末資本金の額又は出資金の額が 1 億円以下である普通法人で 大法人 ( 資本金の額又は出資金の額が 5 億円以上で ある法人 ) との間にその大法人による完全支配関係がないもの ❸ 2 公益法人等又は協同組合等 ❶ 3 人格のない社団等 ❶ ⑵ 1 制度の概要 ~ 中小法人等の場合 ❷ 青色欠損金の繰越控除の制度は 青色申告書を提出する内国法人について生じた欠損金額について その欠損事業年 度後の事業年度の所得金額から控除することができるというものである この際の控除限度額は 中小法人等について は所得金額相当額となる 2 中小法人等以外の法人の場合 中小法人等以外の法人の場合については 控除限度額が所得金額の 50% 相当額となる ❷ 3 根拠規定 ❼ 内国法人の各事業年度開始の日前 10 年以内に開始した事業年度において生じた欠損金額 ( 既に損金の額に算入された もの及び欠損金の繰戻しによる還付金額の計算の基礎となったものを除く ) がある場合には その欠損金額は その 各事業年度の損金の額に算入する ただし 損金算入学派この規定の適用前の所得金額の 50% 相当額 ( 次の内国法人の それぞれに定める事業年度については所得金額 ) を限度とする 1 中小法人等 各事業年度 2 再生手続き開始の決定等を受けた法人 (1 を除く ) その決定等の日から同日以後 7 年を経過する日までの期間内の日の属する各事業年度 3 新設法人 (1 を除く ) その設立の日から同日以後 7 年を経過する日までの期間内の日の属する各事業年度 -3-

4 ⑶ 制度の適用要件 青色欠損金の繰越控除制度は 欠損金の生じた事業年度について青色申告書である確定申告書を提出し かつ その後 において連続して確定申告書を提出している場合であって欠損金額の生じた事業年度に係る帳簿書類の一定の保存をし ている場合に限り 適用する ❹ -4-

5 Z-68-D 法人税法 第二問 - 解答 - 問 1 ⑴1 ⑴ 株主順位 1 Aグループ 2 Cグループ 3 Dグループ 700 株 +50 株 +200 株 =950 株 150 株 +400 株 =550 株 200 株 +200 株 =400 株 ⑵ 同族会社の判定 1 ⑴1+⑴2+⑴3=1,900 株 2 1 =0.95>50% 同族会社に該当する ❶ 2,000 株 2 対象者判定判定過程 使用人兼務役員の判定 B 使用人兼務役員 株主等 常時使用人の職務 50% 超 10% 超 5% 超判定結果 B 使用人兼務役員 C 役員 C 9 月まで役員 10 月以降役員 みなし役員の判定経営に株主等従事 50% 超 10% 超 5% 超判定結果 E みなし役員 E みなし役員 G - - 特殊関係使用人 執行役員は 税法上の使用人に該当し また 経営に従事して いることとはならない Gは取締役の配偶者であるため特殊関係 使用人となる G そのいずれにも該当しない者 判定及び判定過程各 ❶ 8-5-

6 ⑵ 対象者損金不算入額理由 ( 計算過程 ) C は使用人兼務役員ではなく税法上の役員であるため 使用人分給 C 500,000 円 ❶ 与は役員給与とされる 6 月に支給した賞与は定期同額給与でなく 事前確定届出に関する記述がないため 損金不算入となる ❶ D 100,000 円 ❶ 期中に役員給与が増額改定された場合において 増額分を遡及して 一括支給するときは その支給額は定期同額給与に該当しない また 事前確定届出に関する記述がないため 損金不算入となる ❶ F 2,400,000 円 ❶ Fに対する給与は3ヶ月に一度であるため 定期同額給与に該当しない また X 社は同族会社であるため 定期給与を支給しない役員に対して支給する給与は 事前確定届出がない場合には損金不算入となる ❶ G 1,000,000 円 ❶ G は特殊関係使用人に該当する G に対する給与の支給額が適正額 を超える部分については 法 36 により損金不算入となる ⑶ 納税地の所轄税務署長に対し 臨時改定事由 ( 常務取締役就任 ) が生じた日から 1 月を経過する日までに C に対する事前 確定給与の内容に関する届出をする ❶ -6-

7 ⑷ 損金不算入額 役員給与の損金不算入額 1,700,000 円 ( 加算 社外 )❶ 計算過程法 342による損算入額 ( 不相当に高額な部分の金額 ) ⑴ 実質基準額 1 A 18,000,000 円 +1,100,000 円 * ❶-19,000,000 円 =100,000 円 2 B 7,200,000 円 -6,000,000 円 =1,200,000 円 3 H 2,400,000 円 -2,000,000 円 =400,000 円 =1,700,000 円 * Aを被保険者とする養老保険は 保険金の受取人がA 及びAの遺族であるため 役員給与となる また 保険料の年払いは定期同額給与として認められる ⑵ 形式基準額 1 取締役 (18,000,000 円 +1,100,000 円 +2,400,000 円 ❶+8,800,000 円 -500,000 円 + 6,600,000 円 -100,000 円 +2,400,000 円 +4,200,000 円 )-42,000,000 円 = 900,000 円 2 監査役 (2,400,000 円 -2,400,000 円 )-3,600,000 円 <0 円 3 1+2=900,000 円 ⑶ ⑴>⑵ 1,700,000 円 -7-

8 問 2 税務上調整すべき金額 計算過程 本社事務所減価償却超過額 796,000 円 ( 加算 留保 )❶ 本社事務所 ⑴ 償却限度額 J 工場建物減価償却超過額 8,102,947 円 ( 加算 留保 )❶ (240,000,000 円 +800,000 円 ) =1,204,000 円 ⑵ 償却超過額 (1,200,000 円 +800,000 円 )-⑴=796,000 円 エレベーター減価償却超過額 455,200 円 ( 加算 留保 )❶ 上棟式費用 借入金利子で前期仮勘定処理をしたものは取得価額に算入する 登録免許税 落成式費用は損金算入することが出来る ただし 登録免許税は会社経理で取得価額としているため調整しない ❶ J 工場建物 ⑴ 見積耐用年数 (10,500,000 円 +240,000 円 +5,500,000 円 ) 50% 2,500,000 円 簡便法 ❶ (24 年 -11 年 )+11 年 20%= 年 ⑵ 償却限度額 (10,500,000 円 +240,000 円 +5,500,000 円 +2,500,000 円 ) =837,053 円 ⑶ 償却超過額 (700,000 円 +240,000 円 +5,500,000 円 +2,500,000 円 )-⑵=8,102,947 円 エレベーター ⑴ 見積耐用年数 (204 月 -56 月 )+56 月 20%=159.2 月 ❶ 月 12= 年 ⑵ 償却限度額 (3,300,000 円 +300,000 円 ) =184,800 ⑶ 償却超過額 (300,000 円 +340,000 円 )-⑵=455,200 円 -8-

9 問 3 ⑴1 X 社の完全子会社である丁社は戊社株式の 96% を有しており その他の者の有する残りの株式が5% 未満であり かつ 戊社役員が付与されたストックオプションの行使により取得したものであるため その4% 分を除いて完全支配関係の判定をすることとなる したがって X 社と戊社は完全支配関係にある ❶ 2 甲社 乙社 丁社 ❶ 3 会社名 判定理由 乙社の従業員持株会が乙社株式の 5% 以上を取得したため ❶ 乙社 ❶ ⑵ 区分税務上調整すべき金額計算過程 譲渡直前の帳簿価額が 1,000 万円未満であり 譲渡損益調整資産に 該当しないため ❶ K 調整すべき金額なし L L 建物譲渡損益調整勘定繰入 7,200,000 円 ( 加算 留保 )❶ L 建物譲渡損益調整勘定戻入 150,000 円 ( 減算 留保 )❶ 28,000,000 円 -20,800,000 円 =7,200,000 円 7,200,000 円 6 月 24 年 12 =150,000 円 -9-

10 ⑵ 続き 区分税務上調整すべき金額計算過程 22,000,000 円 -18,000,000 円 =4,000,000 円 M M 株式譲渡損益調整勘定繰入 4,000,000 円 ( 減算 留保 )❶ ⑶ 区分税務上調整すべき金額計算過程 乙社は当期において X 社との間に完全支配関係がなくなったため 前期において生じた譲渡損益勘定の残額を全額戻し入れる 7,200,000 円 -150,000 円 =7,050,000 円 6 L 建物譲渡損益調整勘定戻入 7,050,000 円 ( 減算 留保 )❶ 完全支配関係がある甲社に対する資産の譲渡であり 譲渡益が生じ ているが 棚卸資産は譲渡損駅調整資産に該当しない ❶ 7 調整すべき金額なし 譲渡損益調整資産である M 株式を 譲渡先である甲社が丙社に再譲 渡したため 譲渡分に応じた譲渡損益調整勘定の戻し入れを行う こ の場合 譲渡損益調整資産である M 株式から譲渡したものとする 8 M 株式譲渡損益調整勘定戻入 3,000,000 円 ( 加算 留保 )❶ 4,000,000 円 1,500 株 =3,000,000 円 2,000 株 -10-

11 ⑷ 税務上調整すべき金額 計算過程 土地圧縮積立金認定損 40,000,000 円 ( 減算 留保 )❶ 土地圧縮積立金積立超過額 17,250,000 円 ( 加算 留保 )❶ P 土地譲渡損益調整勘定繰入 15,250,000 円 ( 減算 留保 )❶ P 土地 ⑴ 譲渡経費 300,000 円 ⑵ 償却超過額 58,000,000 円 -(20,000,000 円 +300,000 円 ) = ,000,000 円 ⑶ 圧縮基礎取得価額 350m2 5 58,000,000 円 >70,000,000 円 2,800m2 =43,750,000 円 ⑷ 積立限度額 ⑶ %=22,750,000 円 ⑸ 積立超過額 40,000,000 円 -⑷=17,250,000 円 ⑹ 譲渡損益調整勘定繰入 58,000,000 円 -20,000,000 円 -⑷=15,250,000 円 -11-

12 問 4 別表五( 一 ) 利益積立金額の計算に関する明細書 Ⅰ 利益積立金額の計算に関する明細書 区 分 期首現在利益積立金額 減 当期の増減 増 差引翌期首現在利益積立金額 本社事務所 796, ,000❶ J 工場用建物 8,102,947 8,102,947❶ エレベーター 455, ,200❶ L 工場用建物譲渡損益調整勘定 7,050,000 7,050,000❶ 0 M 株式譲渡損益調整勘定 4,000,000❶ 3,000,000 1,000,000❶ P 土地譲渡損益調整勘定 15,250,000 15,250,000❶ 土地圧縮積立金 40,000,000 40,000,000❶ 繰越利益剰余金 40,000,000 40,000,000❶ 土地圧縮積立金認定損 40,000,000 40,000,000 土地圧縮積立金積立超過額 17,250,000 17,250,000❶ -12-

13 法人税法 総評 第一問 昨年と同様 用語の定義 手続き等 個別論点として重要理論が問われた出題であった ここ数年の問題と比べて 易しく感じられたことと思う 問 1 ⑴については 基本的な箇所であり確実に得点してほしい ⑵については 解答の作り方に多少工夫がいるが 個別理論集のまま記述してもよい ⑶については 計算でなじみのある論点なので完答してほしい配点は 30 点としてあるが 少なくとも 20 点以上の得点が望まれる 問 2 法 571の記述を中心とした問題であり 最重要理論ということからも 高得点が求められる ⑵は問題文の要求どおり 中小法人等とそれ以外に区分して記述する必要がある 配点は 20 点としてあるが 15 点程度の得点が望まれる 第二問 昨年同様 個別問題形式での出題となった 問 1 同族会社の判定 役員の判定から役員給与の損金不算入にいたる一連の内容が網羅されていた 資料の多さや読み取り難さもあって相当時間を使ったのではないだろうか 法 34 2の形式基準まで完答するのは困難である 問 2 減価償却資産の取得価額 中古資産の耐用年数など各資産において必ず細かな論点が用意されているため 最終値を合わせるのは困難である 問 3 グループ法人税制の 特に譲渡損益調整勘定に関する調整が多く問われている 前期の取引もあり 資料の読み取りを誤ると大きく失点する問題であった 未学習論点もあるため 取れる箇所を確実に得点してほしい問題である 問 4 上記問 1~3の調整項目についての別表五 ( 一 )Ⅰを記載する 各問での調整項目が正しく出来ていないと得点できないと思われるが 特に前期から当期にかけての処理が必要となる問 3の項目については 注意が必要である ボーダーライン合格確実ライン合計 理論 35 点 /50 点 45 点 /50 点ボーダーライン :61 点 計算 26 点 /50 点 33 点 /50 点 合格確実ライン :75 点 -13-

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