2018試行 共通テスト 数学ⅠA 解答例

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4STEP 数学 B( 新課程 ) を解いてみた 平面上のベクトル 6 ベクトルと図形 59 A 2 B 2 = AB 2 - AA æ 1 2 ö = AB1 + AC1 - ç AA1 + AB1 3 3 è 3 3 ø 1

二等辺三角形の性質 (2) 次の図の の大きさを求めなさい () = P=Q P=R Q 68 R P (2) (3) 五角形 は正五角形 = F 50 F (4) = = (5) === = 80 2 二等辺三角形の頂角の外角を 底角を y で表すとき y を の式で表しなさい y 2-5-2

" 01 JJM 予選 4 番 # 四角形 の辺 上に点 があり, 直線 と は平行である.=,=, =5,=,= のとき, を求めよ. ただし,XY で線分 XY の長さを表すものとする. 辺 と辺 の延長線の交点を, 辺 と辺 の延長線の交点を G とする. 5 四角形 は直線 に関して線対称な

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() () () F において, チェバの定理より, = F 5 F F 7 これと条件より, = よって, = すなわち F:F=7:0 F 7 F 0 FO F と直線 について, メネラウスの定理より, = F O 5 7 FO これと条件および () より, = 0 O FO よって, =

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数学 Ⅲ 無限等比級数の問題解答 問 1 次の無限級数の和を求めよ (1) (5) (2) (6) (7) (3) ( 解 )(1) 初項 < 公比 < の無限等比級数より収束し (4) (2) (3) その和は ( 答 ) であるから 初項 < 公比 となっている よって 収束し その和は よって

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STEP 数学 Ⅰ を解いてみた から直線 に下ろした垂線の足を H とすると, H in( 80 ) in より, S H in H 同様にして, S in, S in も成り立つ よって, S in 三角形の面積 ヘロンの公式 in in 辺の長

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平成 25 年度京都数学オリンピック道場 ( 第 1 回 ) H 正三角形 ABC の外接円の,A を含まない弧 BC 上に点 P をとる. このとき, AP = BP + CP となることを示せ. 解説円周角の定理より, 4APC = 4ABC = 60, であるから, 図のよ

A(6, 13) B(1, 1) 65 y C 2 A(2, 1) B( 3, 2) C 66 x + 2y 1 = 0 2 A(1, 1) B(3, 0) P 67 3 A(3, 3) B(1, 2) C(4, 0) (1) ABC G (2) 3 A B C P 6

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平成 30 年度 前期選抜学力検査問題 数学 ( 2 時間目 45 分 ) 受検番号氏名 注 意 1 問題は, 表と裏にあります 2 答えは, すべて解答欄に記入しなさい 1 次の (1)~(7) の問いに答えなさい (1) -3 (-6+4) を計算しなさい 表合計 2 次の (1)~(6) の問

p tn tn したがって, 点 の 座標は p p tn tn tn また, 直線 l と直線 p の交点 の 座標は p p tn p tn よって, 点 の座標 (, ) は p p, tn tn と表され p 4p p 4p 4p tn tn tn より, 点 は放物線 4 p 上を動くこと

T Xclub E 三角関数 が よくわからないときに開く本 例題で式の計算がよくわかる! 改訂版 内容 三角比三角関数正弦定理余弦定理加法定理弧度法 高知工科大学 KOCHI UNIVERSITY OF T ECHNOLOGY 井上昌昭山﨑和雄著 Copyright(C) Masaaki Inou

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解答速報数学 2017 年度大阪医科大学 ( 前期 ) 一般入学試験 1 (1) 0, 8 1 e9 進学塾 0t= $ e e 0t= 11 2e -1 1 = 2 e 0t= -11 dy dx = -2 - t te 3t 2-1 = = ビッグバン dy (2) x

Transcription:

第 1 問 共通テスト ( 試行調査 018) 数学 Ⅰ 数学 A 解答例 [1] (1) 1 のみを要素としてもつ集合が集合 A の部分集合 であることは, C = {1} とおくと, CÌ Aと表される () 命題 x Î, y Î ならば, x+ yîである が偽であることを示すための反例は, x Î かつ y Î かつ x+ yï から探すと, ( x, y ) = (3-3, 3-1), ( 8, 1- ) となる [] (1) y = f ( x ) のグラフと x 軸の共有点の x 座標が, 方程式 f ( x ) = 0の解を表すので, 図 1 から, 方程式 f ( x ) = 0は異なる つの負の解をもつ () f ( x) = a( x- p) + qに対し, 不等式 f ( x ) > 0 の解がすべての実数となる条件 は, y = f ( x ) のグラフが下に凸で, しかも頂点の y 座標が正の場合である すなわ ち, 図 1 の状態から q の値を変化させるのが必須となり, 操作 A, P, Q から選ぶと, a, p の値は変えず, q の値だけを変化させる 操作 Q だけとなる 次に, 不等式 f ( x ) > 0の解がない条件 は, y = f ( x ) のグラフが上に凸で, しか も頂点の y 座標が負の場合である すなわち, 図 1 の状態から a の値を変化させるのが必須となり, 操作 A, P, Q から選ぶと, p, q の値は変えず, a の値だけを変化させる 操作 A だけとなる [3] 傾斜が 33 のとき, 6cm 以上の踏面 x cm に対し, 18cm 以下の蹴上げは x tan33 となることより, x 6 かつ x tan33 18 まとめると, 6 x 18 である tan33 [4] (1) 三角形 AC が鋭角三角形のとき, 直線 O と円 O の交点のうち点 と異なる点を A とすると, A = R, A C = 90 すると, C = R となり, CA = CA から, sin CA C = R, a R sin CA sin A = () 三角形 AC が鈍角三角形のとき, 線分 D が円 O の直径となるようにとると, D = R, CD = 90 となり, sin DC = a R ここで, 四角形 ADC は円 O に内接するので, CA = 180 - DC これより, sin CA = sin(180 - DC) = sin DC となり, sin A = a, a R R sin A = A O O A A C C D -1- 電送数学舎 018

共通テスト ( 試行調査 018) 数学 Ⅰ 数学 A 解答例 [ コメント ] スタイルが昨年とは変わり, 小問集合のような形になりました [1] は集合と命題に関する設問 A =Æという記述が気になり, 最初の設問を考え過ぎて [] は 次関数のグラフと方程式 不等式の関係で, 基本的です [3] は三角比の定義が題材ですが, 問題文の読解力が最大のポイント 内容を味わっていると [4] は正弦定理の証明で, 教科書に掲載されているものです -- 電送数学舎 018

第 問 共通テスト ( 試行調査 018) 数学 Ⅰ 数学 A 解答例 [1] (1) 右図の直角三角形 AC において, A= 0, AC= 10, C = 10 3 条件より, 点 P, Q, R は同時に移動を開始し, 点 P C R 10 P 10 3 は点 A から毎秒 1 の速さで AC 上, 点 Q は点 から A 0 Q 毎秒 の速さで A 上, 点 R は点 C から毎秒 3 の速さで C 上を移動し, 10 秒後に移動を終了する (i) 移動を開始して 秒後には, AP=, AQ= 0- = 16となり, PQ = + 16-16cos60 = 8, PQ = また, APQ の面積 S は, S = 1 16sin60 = 8 3 (ii) 移動を開始して t 秒後 (0 t 10) には, CP = 10 - t, CR = 3t より, PR = (10 - t) + ( 3 t) = 4t - 0t+ 100 = 4 ( t - ) + y= 4 ( t- ) + のグラフは右図のようになる すると, とり得ない y の範囲は y <, 300 < y, 1 回だけとり得る y の範囲は y =, 100 <y 300, 回だけとり得る y の範囲は <y 100 である これより, PR のとり得ない値は 0 =, 1 回だけとり得る値は = 3, 300 = 10 3, 回だけとり得る値は 80 = 4, 100 = 10 となる (iii) APQ, QR, CRP の面積をそれぞれ S 1, S, S3 とおき, AC の面積を T として, 移動を開始して t 秒後 (0 t 10) には, AP:PC = t :10- t, Q : QA = t : 10 - t, CR : R = t : 10 - t S1 S S3 t(10 -t) これより, = = = となる T T T 100 よって, どんな時刻においても S 1 = S = S 3 である () 右図の直角三角形 AC において, A= 13, AC= 1, C = 1 移動を開始して t 秒後 (0 t 1) には, S 1, S, P S3 は, (1) と同様に考えると, T = 30 から, A S1 = S = S t 1-t 3 = T (1 ) 1 1 = 4 t - t 13 すると, PQR の面積 U は, U = T - t (1 -t ) 3 30 (1 ) 4 = - 8 t - t y 300 100 O Q C 10 R t -3- 電送数学舎 018

条件より, U = 1 なので, 30 - (1 ) 1 8 t - t = となり, t(1 - t) = 144, t - 60t+ 144= 0 共通テスト ( 試行調査 018) 数学 Ⅰ 数学 A 解答例 よって, t = 30 6 となり, この値はともに 0 t 1を満たしている [] (1) x の平均値を x, 標準偏差を s x とおくと, x = 1 (1 + ) = 1. 1 {(1 1.) ( 1.) s x = - + - } = 0., s x = 0. = 0. 同様にして, y = 1., s = 0. y となり, x と y の共分散 sxy は, s 1 xy = {(1-1.)( - 1.) + ( - 1.)(1-1.)} =- 0. これより, 相関係数 r は, r = -0. =-1 となる 0. 0. () ( x, y ) = (1, ), (, ) のとき, y =, s = 0 となるため, r は計算できない (3) 値の組を散布図に表して考えると, 次のように判断できる 0 値の組の個数が のとき, s x ¹ 0 かつ s y ¹ 0 であれば r = 1 または r =-1とな るので, r = 0 になることはない 1 値の組 3 個が ( x, y ) = (1, 3), (, ), (3, 1) のとき r =-1となる 値の組 4 個が ( x, y ) = (1, 1), (, ), (3, 3), (4, 4) のとき r = 1 となる 3 値の組 ( x, y ) = (1, 1) が 1 個で ( x, y ) = (, 0) が 49 個のとき r =-1となる 4 値の組 ( x, y ) = (1, 1) が 0 個で ( x, y ) = (, ) が 0 個のとき r = 1 となる したがって, 誤っているものは である (4) 相関係数 r の値 (-1 r 1) は散布図の点が 直線に沿って分布する 程度を表す そのため, 値の組の個数が のときは, 平面上の異なる 点は必ずある直線上にある ため, (3) の 0 のように r の値は 1 または-1 または値なしのいずれかになる y [ コメント ] [1] は 次関数に関する応用問題 ときどき見かける内容ですが, 同時に頂点を出発し, 同時に隣りの頂点に到着することから, 速さを決定する点がポイントです 面積については, 解答例では内分比に注目して処理していますが, 実際に求めても構いません [] はデータの分析に関する問題で, ほとんどが定性的な内容です ただ, (3) では設問の後の会話文に誘導が与えられているのは要注意です -4- 電送数学舎 018

共通テスト ( 試行調査 018) 数学 Ⅰ 数学 A 解答例 第 3 問 (1) 100 本ずつのくじが入っている つの箱 A, があり, 人の人が順に, どちらかの箱を選んで, もとに戻さずに引く 1 番目の人がくじを引いた箱が A, である事象をそれぞれ A, とし, 1 番目の人が当たりくじを引く事象を W とおく なお, P( A) = P( ) = 1 とする まず, 箱 A には 10 本, 箱 には 本の当たりくじが入っている場合を考えると, 10 1 A W = =, P 1 ( W ) = = となり, 100 10 100 0 P( A W ) = 1 1 = 1, P( W ) = 1 1 = 1 10 0 0 40 これより, P( W ) = 1 + 1 = 3 である 0 40 40 すると, 1 番目が当たりくじを引いたという条件の下で, その箱が A, である条件付き確率は, それぞれ 1 40 W A = =, P 1 40 1 W ( ) = = となる 0 3 3 40 3 3 (i) 1 番目が当たりくじを引いた後, 番目が同じ箱を選び当たりくじを引く確率 9 ( ) 4 9 1 4 99 99 3 99 3 99 (ii) 1 番目が当たりくじを引いた後, 番目が異なる箱を選び当たりくじを引く確率 ( ) 10 1 1 1 100 100 3 0 3 0 1 () 次に, 箱 A には 10 本, 箱 には 本の当たりくじが入っている場合を考えると, 10 1 A W = =, P ( W ) = となり, 100 10 100 P( A W ) = 1 1 = 1, P( W ) = 1 = 10 0 100 00 これより, P( W ) = 1 + = 1 であり, 0 00 00 1 00 10 W A = =, P 00 W ( ) = = 0 1 1 00 1 1 (i) 1 番目が当たりくじを引いた後, 番目が同じ箱を選び当たりくじを引く確率 9 ( ) 6 10 9 6 4 99 99 1 99 1 99 1 (ii) 1 番目が当たりくじを引いた後, 番目が異なる箱を選び当たりくじを引く確率 ( ) 10 10 10 100 100 1 100 1 100 8 (3) さらに, 箱 A には 10 本, 箱 には 6 本の当たりくじが入っている場合を考えると, 10 1 A W = =, P 6 3 ( W ) = = となり, 100 10 100 0 P( A W ) = 1 1 = 1, P( W ) = 1 3 = 3 10 0 0 100 これより, P( W ) = 1 + 3 = であり, 0 100 -- 電送数学舎 018

共通テスト ( 試行調査 018) 数学 Ⅰ 数学 A 解答例 1 W A = =, P 3 3 W ( ) = = 0 8 100 8 (i) 1 番目が当たりくじを引いた後, 番目が同じ箱を選び当たりくじを引く確率 9 ( ) 9 3 99 99 8 99 8 99 66 (ii) 1 番目が当たりくじを引いた後, 番目が異なる箱を選び当たりくじを引く確率 6 ( ) 10 6 3 10 3 100 100 8 100 8 100 40 まとめると, 番目が当たりの確率を大きくするには, 箱 に入っている当たりくじの本数が 本のときは同じ箱, 6 本のときも同じ箱, 本のときは異なる箱を選べばよい すると, 正しい組合せは 1 である [ コメント ] 興味深い確率の問題ですが, ボリュームがかなりのものとなっています この点も考えると, この問題では, 会話文は読み飛ばすというのが肝要でしょう なお, (3) に関しては選択肢をみて, 一般的にではなく, 具体的に当たりが 6 本の場合を計算しています -6- 電送数学舎 018

共通テスト ( 試行調査 018) 数学 Ⅰ 数学 A 解答例 第 4 問 (1) 天秤ばかりの皿 A に M g の物体 X と 8g の分銅 1 個をのせ, 皿 に 3g の分銅 個をのせると釣り合ったことより,, M + 8 1= 3, M = () M = 1 のとき, 皿 に 3g の分銅 3 個をのせ, 皿 A に1g の物体 X と 8g の分銅 1 個のせると, 1+ 8 1= 3 3 1となり, 天秤ばかりは釣り合う ここで, 1の両辺を M 倍すると, M + 8 M = 3 3M となり, M がどのような自然数であっても, 皿 A に M g の物体 X と 8g の分銅 M 個をのせ, 皿 に 3g の分銅 3M 個をのせると釣り合う (3) M = 0 のとき, 皿 A に 0g の物体 X と 8g の分銅 p 個をのせ, 皿 に 3g の分銅 q 個をのせると釣り合ったことより, 0 + 3p= 8q が成り立つ を満たす自然数 ( p, q) の組で p の値が最小のものは ( p, q ) = (4, 4) であり, 0 + 3 4 = 8 4, 3 - ( 4) + 8 4= 0 3 すると, 方程式 3x+ 8y= 0 4を満たすすべての整数解は, 3から, 3( x+ 4) + 8( y- 4) = 0, 3( x+ 4) =-8( y- 4) 3 と 8 は互いに素なので, 4の解は整数 n を用いて, ( x+ 4, y- 4) = (8 n, - 3 n), ( x, y) = (- 4+ 8 n, 4-3 n) (4) M = のとき, 皿 A, 皿 にg の物体 X と 種類の分銅をのせて釣り合ったと すると, x, y を整数として以下の方程式が成り立つ 0 3g と14g : 3x+ 14y= 1 3g と 1g : 3x+ 1y= 8g と14g : 8x+ 14y= 3 8g と 1g : 8x+ 1y= すると, 3x+ 14y= は ( x, y ) = (, - 1), 8x+ 1y= は ( x, y ) = (-, 3) で 満たされる ところが, 3x+ 1y= の左辺は 3 の倍数, 8x+ 1y= の左辺は の倍数なので, 方程式を満たす ( x, y) は存在しない これより, 天秤ばかりが釣り合わないのは 1 と である () 皿 A に M g の物体 X, 皿 に 3g の分銅 x 個, 8g の分銅 y 個をのせると釣り合っ たとする ただし, x, y は 0 以上の整数である このとき, M = 3x+ 8y (i) y = 0 のとき M = 3x となり, M は 0 以上の 3 の倍数すべてを表す (ii) y = 1 のとき M = 3x+ 8= 3( x+ ) + となり, M は 8 以上で 3 で割ると 余るすべての数を表す (iii) y = のとき M = 3x+ 16= 3( x+ ) + 1となり, M は 16 以上で 3 で割ると 1 余るすべての数を表す -- 電送数学舎 018

共通テスト ( 試行調査 018) 数学 Ⅰ 数学 A 解答例 (i)(ii)(iii) より, を満たす M は 16 以上のすべての自然数を表すことができる よって, 1 以下の自然数でを満たさない M は, M = 1,, 4,,, 10, 13 と なり, その個数は, また最大数は 13 である 同様に考えると, 0 以上の整数 x, y に対し, N = 3x+ 018y 6については, (iv) y = 0 のとき N = 3xとなり, N は 0 以上の 3 の倍数すべてを表す (v) y = 1 のとき N = 3x+ 018= 3( x+ 6) + となり, N は 018 以上で 3 で 割ると 余るすべての数を表す (vi) y = のとき N = 3x+ 4036= 3( x+ 134) + 1となり, N は 4036 以上で 3 で 割ると 1 余るすべての数を表す (iv)(v)(vi) より, 6を満たす N は 4036 以上のすべての自然数を表すことができる よって, 6を満たさない N の最大値は, 403 以下の自然数で, 3 で割ると 1 余る最大な数より, 4036-3 = 4033 となる [ コメント ] 整数の応用問題です 同じような設問が続くので, ミスをしないように粘り強く取り組む必要があります (4) では, 丁寧に記すと長くなるので, 立式説明は簡略にしました また, () については, ここでも誘導が設問の後に与えられている点に要注意です なお, この設問はそれなりに有名で, たとえば 000 年の阪大 理系で類題が出題されています 誘導はなしですが -8- 電送数学舎 018

共通テスト ( 試行調査 018) 数学 Ⅰ 数学 A 解答例 第 問 (1) 正三角形 AC の外接円の弧 C 上に点 X があるとき, 線分 AX 上に X = X となる点 をとると, AX= A + X = A + X 1 ここで, A と CX において, A = CX, A= C また, X は正三角形より, X = 60 となり, AC- C = X - C, A = CX よって, A と CX は合同になり, A = CX 1より, AX= X+ CX 3 () 辺 QR を最大辺とする PQR について, 右図のように辺 PQ を 1 辺とする正三角形 PQS, およびその外接円を描く ここで, 弧 PQ 上に点 T をとると, 3から, PT + QT = ST, PT + QT + RT = ST + RT これより, 点 Y が弧 PQ 上にあるとき, PY + QY + RY = SY + RY 4 また, 点 Y が弧 PQ 上にないときには, 与えられた定理より, PY + QY + RY > SY + RY 4から, PY + QY + RY SY + RY PQ 上にあるときである このとき, SY + RY SR から PY + QY + RY が 最小になる点 Y の位置は, 右図のように, 点 R と点 S を通る直線と弧 PQ の交点となる ここで, SYP = SYQ = 60 に着目すると, こ の点 Y の位置について, 次式が成り立つ PYR = QYP = RYQ = 10 となり, 等号が成立するのは, 点 Y が弧 なお, QPR > 180-60 = 10 のときは, 直線 RS と弧 PQ は交わらないので, 上記の点 Y の位置は QPR 10 の場合に対応する さて, 右図のような QPR > 10 の場合について, 同様に考えると, PY + QY + RY が最小と なる点 Y は点 P に一致することがわかる すなわち, 点 Y は, PQR の 3 つの辺のうち, 最も長い辺を除く つの辺の交点である S Q S S Q Q P T T P P Y X A C R R R -9- 電送数学舎 018

共通テスト ( 試行調査 018) 数学 Ⅰ 数学 A 解答例 [ コメント ] 平面図形の計量問題です 有名な題材ですので, 経験があれば, 最後の設問も含めて完答は可能です なお, (1) の証明は問題文ではスキップされていましたが, 解答例では記述しておきました -10- 電送数学舎 018