次の各問に答えよ [ 問 ] a + 6b - ( a - b ) を計算せよ a + 6b - ( a - b ) = a + 6b - ( a - b ) = a + 6b - ( a - b ) = a + 6b - ( a - b ) = a + 6b - ( + a - b ) + ( +

Similar documents
Microsoft Word - スーパーナビ 第6回 数学.docx

平成 30 年度 前期選抜学力検査問題 数学 ( 2 時間目 45 分 ) 受検番号氏名 注 意 1 問題は, 表と裏にあります 2 答えは, すべて解答欄に記入しなさい 1 次の (1)~(7) の問いに答えなさい (1) -3 (-6+4) を計算しなさい 表合計 2 次の (1)~(6) の問

問 題

Math-quarium 練習問題 + 図形の性質 線分 は の二等分線であるから :=:=:=: よって = = = 線分 は の外角の二等分線であるから :=:=:=: よって :=: したがって == 以上から =+=+= 右の図において, 点 は の外心である α,βを求めよ α β 70

S02 1 図において = =とする このとき = であることを証明せよ と において = 1 = 2 辺 は共通 より 3 辺 (3 組の辺 ) がそれぞれ等しい よって 合同な三角形の対応する角の大きさは等しい ゆえに = である

テレビ講座追加資料1105

FdData中間期末数学2年

平成 31 年度 前期選抜学力検査問題 数学 ( 2 時間目 45 分 ) 受検番号氏名 注 意 1 問題は, 表と裏にあります 2 答えは, すべて解答欄に記入しなさい 1 次の (1)~(7) の問いに答えなさい (1) 3 (-2 2 ) を計算しなさい 表合計 2 次の (1)~(6) の問

20~22.prt

二等辺三角形の性質 (2) 次の図の の大きさを求めなさい () = P=Q P=R Q 68 R P (2) (3) 五角形 は正五角形 = F 50 F (4) = = (5) === = 80 2 二等辺三角形の頂角の外角を 底角を y で表すとき y を の式で表しなさい y 2-5-2

中学 1 年生 e ライブラリ数学教材一覧 学校図書 ( 株 ) 中学 1 年 数学 文字式式の計算 項と係数 中学 1 年 数学 次式 中学 1 年 数学 項のまとめ方 中学 1 年 数学 次式の加法 中学 1 年 数学 77

< D8C6082CC90AB8EBF816989A B A>

( 表紙 )

Math-Aquarium 例題 図形と計量 図形と計量 1 直角三角形と三角比 P 木の先端を P, 根元を Q とする A 地点の目の位置 A' から 木の先端への仰角が 30,A から 7m 離れた AQB=90 と なる B 地点の目の位置 B' から木の先端への仰角が 45 であ るとき,

2015年度 金沢大・理系数学

【】 1次関数の意味

2015年度 岡山大・理系数学

STEP 数学 Ⅰ を解いてみた から直線 に下ろした垂線の足を H とすると, H in( 80 ) in より, S H in H 同様にして, S in, S in も成り立つ よって, S in 三角形の面積 ヘロンの公式 in in 辺の長

Microsoft Word - 201hyouka-tangen-1.doc

PowerPoint プレゼンテーション

< 中 3 分野例題付き公式集 > (1)2 の倍数の判定法は 1 の位が 0 又は偶数 ( 例題 )1~5 までの 5 つの数字を使って 3 ケタの数をつくるとき 2 の倍数は何通りできるか (2)5 の倍数の判定法は 1 の位が 0 又は 5 ( 例題 )1~9 までの 9 個の数字を使って 3

Microsoft Word - 中2数学解答【一問一答i〜n】.doc.pdf

学習指導要領

" 01 JJM 予選 4 番 # 四角形 の辺 上に点 があり, 直線 と は平行である.=,=, =5,=,= のとき, を求めよ. ただし,XY で線分 XY の長さを表すものとする. 辺 と辺 の延長線の交点を, 辺 と辺 の延長線の交点を G とする. 5 四角形 は直線 に関して線対称な

2013年度 九州大・理系数学

2017年度 長崎大・医系数学

丛觙形ㆮ隢穓ㆮ亄ç�›å‹ƒç·ı

英語                                    英-1

【FdData中間期末過去問題】中学数学1年(比例と反比例の応用/点の移動/速さ)

<8D828D5A838A817C A77425F91E6318FCD2E6D6364>

図形と証明 1 対頂角 a = b ( 証明 ) a+ c= 180 なので a = c b+ c= 180 なので b = c 1 2 1,2 から a = b a と b のように 交わる直線の向かい合う角を対頂角といいます 等しいことは 当然のように見えますが 証明とは

Taro-1803 平行線と線分の比

. 角の二等分線と調和平均 平面上に点 を端点とする線分 と を重ならないようにとる, とし とする の二等分線が線分 と交わる点を とし 点 から に垂直に引いた直線が線分 と交わる点 とする 線分 の長さを求めてみよう 点 から に垂直な直線と および との交点をそれぞれ, Dとする つの直角三

中2テスト06

平成 25 年度京都数学オリンピック道場 ( 第 1 回 ) H 正三角形 ABC の外接円の,A を含まない弧 BC 上に点 P をとる. このとき, AP = BP + CP となることを示せ. 解説円周角の定理より, 4APC = 4ABC = 60, であるから, 図のよ

2014年度 センター試験・数学ⅡB

2015-2017年度 2次数学セレクション(複素数)解答解説

1 次の (1) から (4) までの各問いに答えなさい (1) ' を計算しなさい (2)2#(-5 2 ) を計算しなさい 中数 A 1

2016年度 筑波大・理系数学

() () () F において, チェバの定理より, = F 5 F F 7 これと条件より, = よって, = すなわち F:F=7:0 F 7 F 0 FO F と直線 について, メネラウスの定理より, = F O 5 7 FO これと条件および () より, = 0 O FO よって, =

学習指導要領

2014年度 千葉大・医系数学

2018試行 共通テスト 数学ⅠA 解答例

学習指導要領

座標軸以外の直線のまわりの回転体の体積 ( バウムクーヘン分割公式 ) の問題の解答 立体の体積の求め方 図 1 の立体の体積 V を求める方法を考えてみる 図 1 図 1 のように 軸の から までの長さを 等分する そして とおく とすると となる 図 1 のように のときの 軸に垂直な平面 に

重要例題113

Microsoft Word - 町田・全 H30学力スタ 別紙1 1年 数学Ⅰ.doc

平成 3 0 年度前期選抜学力検査 数学 ( 1 0 時 ~ 1 0 時 4 5 分, 4 5 分間 ) 問題用紙 注 意 1. 開始 の合図があるまで開いてはいけません 2. 答えは, すべて解答用紙に書きなさい 3. 問題は, からまでで, 6 ページにわたって印刷してあります 4. 開始 の合

学習指導要領

PowerPoint プレゼンテーション

学習指導要領

【】三平方の定理

中学 3 年数学 ( 東京書籍 ) 単元別コンテンツ一覧 単元ドリル教材解説教材 確認問題ライブラリ (OP) プリント教材 教材数 :17 問題数 : 基本 145, 標準 145, 挑戦 145 多項式と単項式の乗法 除法 式の展開 乗法公式などの問題を収録 解説教材 :6 確認問題 :6 単項

2017年度 千葉大・理系数学

2011年度 筑波大・理系数学

中学 1 年数学 ( 東京書籍 ) 単元別コンテンツ一覧 単元ドリル教材解説教材 確認問題ライブラリ (OP) プリント教材 教材数 :8 問題数 : 基本 40, 標準 40, 挑戦 40 正の数 負の数などの問題を収録 解説教材 :3 確認問題 :3 数直線 数の大小と絶対値などの解説 確認問題

相加平均 相乗平均 調和平均が表す比 台形 の上底 下底 の長さをそれぞれ, とするとき 各平均により 台形の高さ はどのように比に分けられるだろうか 相乗平均は 相似な つの台形になるから台形の高さ を : の 比に分ける また 相加平均は は : の比に分けます 調和平均は 対角線 と の交点を

二次関数 1 二次関数とは ともなって変化する 2 つの数 ( 変数 ) x, y があります x y つの変数 x, y が, 表のように変化するとき y は x の二次関数 といいます また,2 つの変数を式に表すと, 2 y x となりま

立体切断⑹-2回切り

ピタゴラスの定理の証明4

頻出問題の解法 4. 絶対値を含む関数 4.1 絶対値を含む関数 絶対値を含む関数の扱い方関数 X = { X ( X 0 のとき ) X ( X <0 のとき ) であるから, 絶対値の 中身 の符号の変わり目で変数の範囲を場合分けし, 絶対値記号をはずす 例 y= x 2 2 x = x ( x

学習指導要領

全都道府県 公立高校入試 数学 単元別

2015年度 京都大・理系数学

学力スタンダード(様式1)

テレビ講座追加資料1105

2018年度 筑波大・理系数学

学習指導要領

2015 年度新中学 3 年数学 春休みの課題 3 年組番氏名

1999年度 センター試験・数学ⅡB

補足 中学で学習したフレミング左手の法則 ( 電 磁 力 ) と関連付けると覚えやすい 電磁力は電流と磁界の外積で表される 力 F 磁 電磁力 F li 右ねじの回転の向き電 li ( l は導線の長さ ) 補足 有向線分とベクトル有向線分 : 矢印の位

1 次関数 1 次関数の式 1 次の表は, ろうそくを燃やした時間 x 分と残りのろうそくの長さ ycm の関係を表しています 次の問いに答えなさい x( 分 ) y(cm ) (1) 上の表のをうめなさい (2) ろうそくは,5 分間に何 cm 短くなっていく

中学校第 3 学年 数学 A 注 意 1 先生の合図があるまで, 冊子を開かないでください 2 調査問題は,1 ページから 34 ページまであります 3 解答は, すべて解答用紙 ( 解答冊子の 数学 A ) に記入してください 4 解答は,HB または B の黒鉛筆 ( シャープペンシルも可 )

学習指導要領

学習指導要領

数学 ⅡB < 公理 > 公理を論拠に定義を用いて定理を証明する 1 大小関係の公理 順序 (a > b, a = b, a > b 1 つ成立 a > b, b > c a > c 成立 ) 順序と演算 (a > b a + c > b + c (a > b, c > 0 ac > bc) 2 図

埼玉県学力 学習状況調査 ( 中学校 ) 復習シート第 3 学年数学 組 番 号 名 前 ( 数と式 を問う問題 ) 1 次の計算をしなさい レベル 6~8 1 (27x-36y+18) (-9) 答え 2 15x 2 y 5xy 2 3 答え 2 次の各問いに答えなさい レベル 9 10 (1)

数学 Ⅲ 微分法の応用 大学入試問題 ( 教科書程度 ) 1 問 1 (1) 次の各問に答えよ (ⅰ) 極限 を求めよ 年会津大学 ( 前期 ) (ⅱ) 極限値 を求めよ 年愛媛大学 ( 前期 ) (ⅲ) 無限等比級数 が収束するような実数 の範囲と そのときの和を求めよ 年広島市立大学 ( 前期

karisuutyuu25 指導カリキュラム(指導語い・表現)一覧表 数学 中学校用

公式集 数学 Ⅱ B 頭に入っていますか? 8 和積の公式 A + B A B si A + si B si os A + B A B si A si B os si A + B A B os A + os B os os A + B A B os A os B si si 9 三角関数の合成 si

【FdData中間期末過去問題】中学数学3年(二次方程式応用/係数/数/面積・体積/動点)

2017年度 神戸大・理系数学

学習指導要領

平成25年度全国学力・学習状況調査:調査問題の内容/中学校/数学A|国立教育政策研究所 National Institute for Educational Policy Research

2018年度 東京大・理系数学

2019年度 千葉大・理系数学

2011年度 大阪大・理系数学

Microsoft Word - 微分入門.doc

2017年度 京都大・文系数学

< BD96CA E B816989A B A>

2011年度 東京工大・数学

数学 A 図形の性質発展問題 ( 1) ( 平行線と線分比 ) 3 角形の角の 2 等分線の定理 問 1 ABC の内角 Aの 2 等分線が辺 BCと交わる点を Dとする 内角 Aの外角の 2 等分線が辺 BCの延長線と交わる点を Eとする AB:AC=BD:CD AB:AC=BE:EC が成り立つ

4STEP 数学 B( 新課程 ) を解いてみた 平面上のベクトル 6 ベクトルと図形 59 A 2 B 2 = AB 2 - AA æ 1 2 ö = AB1 + AC1 - ç AA1 + AB1 3 3 è 3 3 ø 1

05 年度センター試験数学 ⅡB () において,cos q 0 であるから,P ( cos q, sin q) より, 直線 OP を表す方程式は y sin q sin q x cos q cos q x すなわち, (sin q) x - (cos q) y 0 ( ) ク 点 O,P,Q が

<4D F736F F D2082C282DC82B882AB8FAC8A778D5A94C D828E828F312E646F63>

るかどうか, そして, その予想した事柄を ~は, になる という形で表現できるかどうかをみるものである 正答率は, 48.1% であり, 発展的に考え, 予想した事柄を ~は, になる という形で表現することに課題がある (3) 学習指導に当たって 事柄を予想することを大切にする数や図形について成

2017年度 金沢大・理系数学

中1数学 移行措置資料

数学 Ⅲ 無限等比級数の問題解答 問 1 次の無限級数の和を求めよ (1) (5) (2) (6) (7) (3) ( 解 )(1) 初項 < 公比 < の無限等比級数より収束し (4) (2) (3) その和は ( 答 ) であるから 初項 < 公比 となっている よって 収束し その和は よって

3 学校教育におけるJSLカリキュラム(中学校編)(数学科)4.授業事例 事例10 2年 図形と合同「円周角の定理」

Transcription:

平成 3 年度都立高校数学入試問題解説 田中保成 次の各問に答えよ [ 問 ] - 3 + 8 を計算せよ 9-3 + 8 9 = - 3 3 9 + 8 = - 9 9 + 8 = - 9 9 + 8 9 = - + 8 9 = - + 8 = - + 8 = - + 8 = 8 - = A. - -

次の各問に答えよ [ 問 ] a + 6b - ( a - b ) を計算せよ a + 6b - ( a - b ) = a + 6b - ( a - b ) = a + 6b - ( a - b ) = a + 6b - ( a - b ) = a + 6b - ( + a - b ) + ( + ) + + ( - ) - - ( + ) - - ( - ) + = a + 6b - a + b = a - a + 6b + b = a - a + 6b + b = ( a - a ) + ( 6b + b ) = ( a - a ) + ( 6 b + b ) = { ( - ) a } + { ( 6 + ) b } = { ( - ) a } + { ( 8 ) b } = ( - a ) + ( 8 b ) = ( - a ) + ( 8b ) = - a + 8b = - a + 8b A. - a + 8b - -

次の各問に答えよ [ 問 3] ( 5 - ) を計算せよ ( 5 - ) ( a - b ) = a - ab + b = ( 5 ) - ( 5 )( ) + ( ) = ( 5 ) ( 5 ) - ( 5 ) ( ) + ( ) ( ) = 5 5-5 + = 5-5 + = 5-5 + = 5-5 + = 5 + - 5 = 6-5 A. 6-5 - 3 -

次の各問に答えよ [ 問 ] 一次方程式 3x - 8 = 7( x + ) を解け 3x - 8 = 7( x + ) 3x - 8 = 7 ( x + ) 3x - 8 = ( 7 x + 7 ) 3x - 8 = ( 7x + 8 ) 3x - 8 = 7x + 8 3x - 8 + 8 = 7x + 8 + 8 3x = 7x + 8 + 8 3x = 7x + 36 3x - 7x = 7x - 7x + 36 3x - 7x = 36 3 x - 7 x = 36 ( 3-7 ) x = 36 { - ( 7-3 ) } x = 36 { - ( ) } x = 36 ( - ) x = 36 ( - ) ( + x ) = 36 ( + ) ( + ) + ( + ) ( - ) - ( - ) ( + ) - ( - ) ( - ) + - -

( - ) ( + x ) ( - ) = ( + 36 ) ( - ) + 9 x 36 = - + x 9 = - + x = - 9 x = - 9 A. x = - 9-5 -

次の各問に答えよ [ 問 5] 連立方程式 { x + y = 5x + 9y = 6 を解け x + y = () { 5x + 9y = 6 () { x + y = () 5x + 9y = 6 () と 5 の最小公倍数は 5 () 5 ( x + y ) 5 = 5 ( x 5 + y 5 ) = 5 ( x 5 + y 5 ) = 5 ( 5 x + 5 y ) = 5 ( 5 x + 0 y ) = 5 ( 5x + 0y ) = 5 5x + 0y = 5 (3) (3) - () 5x + 0y = 5 - ) 5x + 9y = 6 y = - x 5-5 = 0 y 0-9 = 5-6 = - y = - () () を () に代入 x + y = x + y = x + ( - ) = - 6 -

x + ( - ) = + ( + ) + x + ( - ) = + ( - ) - - ( + ) - x - = - ( - ) + x - + = + x = 3 A. x = 3, y = - - 7 -

次の各問に答えよ [ 問 6] 二次方程式 x - 7x = 0 を解け x - 7x = 0 x x - 7 x = 0 ( x - 7 ) x = 0 x = 0 のとき左辺 = ( 0-7 ) 0 = ( - 7 ) 0 = 0 = 右辺となり等式がなりたつので x = 0 は解と なります x = 7 のとき左辺 = ( 7-7 ) 7 = ( 0 ) 7 = 0 7 = 0 = 右辺となり等式がなりたつので x = 7 は解と なります A. x = 0, 7-8 -

次の各問に答えよ 図 [ 問 7] 右の図 のように,, 3,, 5, の数字を 3 5 つずつ書いた5 枚のカードがある この5 枚のカードから同時に 枚のカードを取り出すとき, 取り出した 枚の カードに書いてある数の積が0 未満になる確率を求めよ ただし, どのカードが取り出されることも同様に確からしいとする [ 問題文の読み取り ] 5 枚のカードから同時に 枚のカードを取り出す 国語の読み取りの基本はむずかしい言葉や熟語をわかりやすい言葉に言い換えることですが, 数学の読み取りの基本は抽象的な事柄を具体的数字におきかえて考えることです ですから, ここでも,, 3,, 5, の5 枚のカードの中から と, と3, と というように 枚のカードを取り出すとき と具体的例を入れながら読むのです 取り出した 枚のカードに書いてある数の積が も具体的数字におきかえながら読 むと 取り出したカードが例えば と 3 であれば, その数をかけて 3 = 6 と 出て来た答えの 6 が積となる 3 0 未満 において 0 が入るのかどうかが問題となりますが, 以下であれば 0 が入 りますが未満では入らないので [,, 3,, 5, 6, 7, 8, 9 ] の範囲になるとい うことになります 確率は確からしさのことで, 例えば 3 本のくじの中に当たりくじが 本入っている ときの当たる確率をと分数で表します つまり, 全体の場合の数を分母にして条 3 件の付けられた場合の数を分子にして表すのです [ 思考過程 ] 5 ここでは,5 枚のカードから 枚を選ぶ場合の数が分母になります 6 その求め方ですが, まず順番に取り出して けたの数を作ると考えます 7 5 枚の中から十の位の数の 枚を取り出す方法は 5 通り - 9 -

8 次に残り 枚の中から一の位の数を 枚取り出す方法は 通りとなりす 9 ということは, 最初が 5 通りで 番目が 通りですから全部で 5 = 0( 通り ) - - 3 - - 5 - - 3-3 3 - - 5 - - - 3 - - 3 5-3 - 5-5 3-5 - 5 5-0 ここで, 同時に取り出した 枚のカードの数字をかけ合わせると, 例えば も も積は等しくなるので組み合わせとしては, 順番に並べる通りの半分 ということになるので 0 = 0( 通り ) これを つの式で表すと 5 = 0( 通り ) - - 3 - - 5 - - 3-3 3 - - 5 - - - 3 - - 3 5-3 - 5-5 3-5 - 5 5 - これで確率をもとめるときの分母の数が 0 になるということになります 3 次に, この組み合わせの積を求めると = 3 = 3 3 = 6 = = 8 3 = 5 = 5 5 = 0 3 5 = 5 5 = 0-0 -

この中から 0 未満 [~9] になる組み合わせを探すと = 3 = 3 3 = 6 = = 8 3 = 5 = 5 5 = 0 3 5 = 5 5 = 0 5 ということは, 条件にある場合は 6 通り 7 この 6 通りが確率を表す分子になるので, 求める確率は 6 0 = 5 3 A. 5 3 - -

次の各問に答えよ 図 [ 問 8] A 右の図 で,3 点 A,, C は, 円 Oの周上にあり, お互いに一致しない 円 0の半径が0cm, AC = 36 のとき, 点 Aを含まない C の長さは何cmか O ただし, 円周率はπとする C [ 問題の読み取り ] 条件が問題文の中だけで図に記入してない場合があります その理由はつあります つは単純に図に書き入れるスペースがない場合です もうつはそれを書き入れるとヒントになってしまう場合です ここでは角度についてはスペースがなかったと思われますが, 半径 0cm はそれ を書き入れるところによっては明らかにヒントになるという性質のものです A 0cm O 0cm 0cm C ヒントにならない 円周角と中心角の関係が連想できる A [ 思考過程 ] 3 問題文の中で与えられた条件は必ず図の中に書き入れてから考えます 36 書き入れるのに小さい場合には O 大きく拡大した図をかいて考えます 0cm 0cm C - -

ここで, 中心角は円周角の 倍ということを覚えていないとこの問題はすんなり とは解けません ただ, 同じ孤の上に立つ円周角は等しいということを覚えて いればどうにかなる可能性はあります Aをずらして直径に重ねると A'C = 36 となり, OA' = OC = 半径で A'OCは二等辺三角形となるので A'CO = 36 ということは OCは A'OCの外角になり, となりあわないつの角の和に A 36 O 36 A' 36 等しくなるので C OC = 36 + 36 = 7 5 円 O の半径が 0 cmということは直径は半径の 倍なので, 円 O の直径は 0 = 0(cm) 6 ということは円 O の円周の長さを公式にあてはめて求めると 直径 円周率 = 円周の長さ 0 π = 0π(cm) 7 つまり, 中心角が 360 のとき 0π cmという関係がなりたつので, 中心角が のときの孤の長さは 0π 0π 360 = 360 π = 36 = 8 π (cm) - 3 -

8 中心角が のときの孤の長さが 8 π cm ということは中心角が 7 のときの 孤の C の長さは π 7 = π(cm) 8 [ 解答 ] 9 これを つの式でまとめると 0 π 36 0 36 π = 360 360 = 36 π 36 = π π = = π(cm) A. πcm - -

次の各問に答えよ [ 問 9] 右の図 3で, 点 Aは直線 l上にある点で, 点 は直線 l上にない点である 解答欄に示した図をもとにして, 直線 l上に中心があり, 点 Aと点 を通る 円の中心 O を, 定規とコンパスを用いて 作図によって求め, 中心 O の位置を示す 文字 O も書け l 図 3 ただし, 作図に用いた線は消さないでおくこと A [ 問題文の読み取り ] コンパスは角度を作り, 定規は直線を引くのに使います 作図はすべて三角形を描くと考えてよいのです とくに合同な三角形を描く場合 がほとんどだと言っても過言ではありません 3 角を 等分する場合でも, 垂線を引く場合でもすべて合同な三角形の作図を利用し ているのです ということは, 三角形の合同条件は作図においても大いにヒントになるのです () 3 辺がそれぞれすべて等しい () 辺とその間の角がそれぞれ等しい (3) 辺とその両端の角がそれぞれ等しい [ 思考過程 ] 5 点 Aと点 が円周上の点になるということは中心からの距離が等しいということになります 6 また, 線分 A の垂直二等分線上の点から点 A と点 までの距離は等しいともいえま す - 5 -

7 ということは, 線分 Aの垂直二等分線が直線 lと交わる点が円の中心になるという ことになります [ 作図過程 ] 8 ということは線分 Aの垂直二等分線を引くにはまず点 Aを中心とした円をえがきます l A 9 この円と同じ半径の円を点 を中心にして描くと C l A D 0 す つの円の交点を C,D として, それを直線で結ぶと線分 A の垂直二等分線になりま C l A D - 6 -

この垂直二等分線と直線 lとの交点をoとすると C l A O D - 7 -

ある中学校で,S さんが作った問題をみんなで考えた 次の問に答えよ [Sさんが作った問題] 右の図 のように,9つの正方形の枠内に文字 a, b, c d, e, f, g, h, i を書いた表がある 図 において, 連続する9つの自然数を小さい方から順に,a, b, c, d, e, f, g, h, i にそれぞれ代入する 次の図 は, 図 において,から始まる連続する9つの自然数をそれぞれ代入した場合を表しており, 図 3は図 において,から始まる連続する9つの自然数をそれぞれ 図 a b c d e f g h i 図 代入した場合を表している 3 図 において, 連続する 9 つの自然数を小さい方から 順に,a, b, c, d, e, f, g, h, i にそれぞれ代入す 5 6 るとき,a + b + i = 30 となる e の値を調べてみよう 7 8 9 [ 問 ] [Sさんが作った問題] で, a + e + i = 30 となる e の値を求めよ [ 問題文の読み取り ] 図 3 3 5 6 7 8 9 0 これだけ長い問題文を一気に読むことは脳内処理能力を こえ, せっかく読んでわかったことも情報としては消えてしまうことがあるからで す ではどうするか それは段落ごとに一息いれることです 例えば, 書いた表が ある というところで, 視線を文から表に向けるというような行為をすることで す 3 一息いれることによって, それまでの情報を処理し要約して格納することができる ので 次の情報を処理している間にそれまでの情報が消えるということがなくなるの です [ 思考過程 ] 考えるための出発点は比べることです - 8 -

5 比べてその違いに気づくことです 6 そして, その違いはなぜ生じたのかを推理するのです 7 そうすると, その違いは単なる偶然ではなく つの法則によって変化しているという ことに気づくのです 8 この気づきが 論理がわかった ということなのです 9 ここで,a, e, i を比べると, a =, e = 5, i = 9 a b c d e f a =, e = 6, i = 0 g h i 0 これから, 気づくことは 3 5 - = 5 6 9-5 = 7 8 9 6 - = 0-6 = 3 数字はデジタルで量をそのまま表してはいません 5 6 7 そこで, アナログといって量を直接表す方法で比べる ために線分図にすると 8 9 0 5 9 + 5 + 9 = 5-9 -

6 0 + 6 + 0 = 8 これらを比べると突き出している部分は常に 3 = 3 つまり, その部分をのぞくいて 3 等分すると a の値を求めることができるというこ とです ( 5 - ) 3 = ( 8 - ) 3 = ということは a + e + i = 30 から をのぞいて 3 等分すると, この場合の a の値を 求めることができるということになるので ( 30 - ) 3 = 8 3 = 6 5 a = 6 となるので, 求める e は a より 大きいのですから 6 + = 0 A. e = 0-0 -

先生は [S さんが作った問題 ] をもとにして, 次の問題を作った [ 先生が作った問題 ] 図 において,PとQをそれぞれ, P = b h + d f Q = a i + c g とする 図 で,PとQはそれぞれ,P = 8 + 6 = 0, Q = 9 + 3 7 = 30 であり, このとき,P - Q = 0 図 a b c d e f となる また, 図 3 で,P と Q はそれぞれ, g h i P = 3 9 + 5 7 = 6, Q = 0 + 8 = 5 であり, このときも,P - Q = 0 となる 図 図 において, 連続する9つの自然数を小さい方から順に 3 a, b, c, d, e, f, g, h, i に代入するととき, 連続する 9つの自然数がどの数から始まる場合でも, P - Q = 0 と 5 6 なることを確かめなさい 7 8 9 [ 問 ] [ 先生が作った問題 ] で, a, b, c, d, e, f, g, h, i をそれぞれ e を用いて表し P - Q = 0 になることを証明せよ 図 3 3 5 6 7 8 9 0 [ 問題文の読み取り ] 数学は具体的な事象をだんだん抽象的な論理にしていく学問です それは, 具体的な数字をつかうと つの場合に限定されますが, それを文字で表す と色々な場合を表すことができる抽象的表現になるということです [ 思考過程 ] 3 考える出発点は比べることです a と e を比べると a は e より 小さいので a = e - 5 b と e を比べると b は e より 3 小さいので b = e - 3 - -

6 c と e を比べると c は e より 小さいので c = e - 7 d と e を比べると d は e より 小さいので d = e - 8 f と e を比べると f は e より 大きいので f = e + 9 g と e を比べると g は e より 大きいので g = e + 0 h と e を比べると h は e より 3 大きいので h = e + 3 i と e を比べると i は e より 大きいので i = e + ここで,P をすべて e で表すと P = b h + d f = ( e - 3 ) ( e + 3 ) + ( e - ) ( e + ) = e - 3 + e - 乗法公式 ( x + a )( x - a ) = x - a = e + e - 3 - = e + e - 3 3 - - -

= ( + )e - 9 - = ( )e - ( 9 + ) = e - ( 0 ) = e - 0 3 次に Q をすべて e で表すと Q = a i + c g = ( e - ) ( e + ) + ( e - ) ( e + ) = e - + e - = e + e - - 乗法公式 ( x + a )( x - a ) = x - a = e + e - - = ( + )e - 6 - = ( )e - ( 6 + ) = e - ( 0 ) = e - 0 ということで, P - Q の値を求めると P - Q = ( e - 0 ) - ( e - 0 ) = e - 0 - e + 0 + ( + ) + + ( - ) - - ( + ) - - ( - ) + = e - e + 0-0 - 3 -

= ( - )e + 0 = ( 0 )e + 0 = 0e + 0 = 0 + 0 = 0 [ 解答 ] a = e -, b = e - 3, c = e -, d = e - f = e +, g = e +, h = e + 3, i = e + P = b h + d f = ( e - 3 ) ( e + 3 ) + ( e - ) ( e + ) = e - 3 + e - = e - 9 + e - = e - 0 Q = a i + c g = ( e - ) ( e + ) + ( e - ) ( e + ) = e - + e - = e - 6 + e - = e - 0 - -

P - Q = ( e - 0 ) - ( e - 0 ) = e - 0 - e + 0 = 0-5 -

3 右の図 で, 点 Oは原点, 曲線 lは 関数 y = x のグラフを表している 点 A は曲線上にあり,x 座標は 6 である 曲線 l上にある点をpとする 次の各問に答えよ [ 問 ] 点 P の x 座標を a, y 座標を b とする a のとる値の範囲が,- 5 a のとき b のとる範囲を不等号を使って で表せ b 図 0 A 8 6 P O -6 - - 0 6 [ 問題の読み取り ] 次関数は中 から学び, 次関数は中 3から学びますので, どうしても 次関数の方がしっかりと定着しているものです ということは, 範囲 という単語から連想するのは先ず 次関数の範囲がどうし てもでてきます 3 それも正の傾きのグラフ つまり x 座標が大きくなるに従って y 座標も大きくなる 右上がりのグラフが頭に浮かびます というより,x の値が最小のとき y の値も最小となり,x の値が最大のとき y の値も最 大となるという結果だけが頭に浮かぶものです [ 思考過程 ] 5 y = x の 次関数は係数が正なのでグラフからも読み取れるように下向きのグ ラフになっています 6 ですから,xの範囲が原点 Oを挟んでいる場合には x = 0 のとき yの値が最小となり最小値 0-6 -

7 次に最大値は, 原点から遠くなればなるほど y の値は大きくなるので x の範囲が - 5 x ということから, 原点からの距離が長い x = - 5 のとき y の値が 最大となり, 最大値は y = x = ( - 5 ) ( + ) ( + ) + ( + ) ( - ) - = ( - 5 ) ( - 5 ) ( - ) ( + ) - = + 5 5 ( - ) ( - ) + 5 = + 5 = 5 8 ということから,yの最小値が 0 で, 最大値がとなるので, これを不等式を 使って表すと 5 0 b 5 A. 0 b - 7 -

[ 問 ] 点 P の x 座標が - のとき, 点 A, P を通る 直線の式を求めよ 0 8 A [ 問題の読み取り ] 直線の式から具体的な式を連想すると 6 y = ax + b P O -6 - - 0 6 グラフ上の点 ( x 座標,y 座標 ) の座標の値を直線を表す方程式 y = ax + b に代入したとき等式がなりたつという性質があります [ 思考過程 ] 3 点 Pは曲線 y = x 上の点ですから, 点 Pのx 座標の値を代入して等式が成り立つ y の値が点 P の y 座標の値 点 P の x 座標が - ということですから, これを代入して y の値を求めると y = x y = x x y = ( - ) ( - ) y = + y = + y = + ( ) y = + y = 点 P( -, ) - 8 -

5 点 A も曲線 y = x 上の点なので, 点 A の x 座標の値 6 を代入して等式が成り立 つ y の値を求めると y = x y = x x y = 6 6 39 y = y = 9 y = 9 点 A( 6, 9 ) 6 点 P( -, ) と点 A( 6, 9 ) を通る直線の式を y = ax + b とすると, それぞれ の点の座標を代入しても等式が成り立つので 点 P( -, ) を代入 y = ax + b y = a x + b = a ( - ) + b = - a + b () 点 A( 6, 9 ) を代入 y = ax + b y = a x + b 9 = a 6 + b 9 = 6a + b () - 9 -

7 () と () を連立方程式にして,a と b の値を求めると { - a + b = () 6a + b = 9 () () - () 6a + b = 9 - ) - a + b = 8a = 8 x 6 - ( - ) = 6 + = 8 y - = 0 9 - = 8 8a 8 = 8 8 a = 8 8 a = (3) (3) を () に代入して b の値を求めると 6a + b = 9 6 a + b = 9 6 + b = 9 6 + b = 9 6-6 + b = 9-6 b = 3 8 a =, b = 3 を点 A と点 P を通る直線を y = ax + b に代入して求めると y = x + 3 y = x + 3 A. y = x + 3-30 -

[ 問 3] 図 右の図 は, 図 において, 点 Pのx 座標が6より小 0 A さい正の数であるとき, 点 Aを通りx 軸に平行な直線 9 8 を引き,y 軸との交点をとし, 点 Aと点 P, 点 と点 P 点 Oと点 Pをそれぞれ結んだ場合を表している APの面積と OPの面積の比が 3 : となる 6 とき, 点 Pの座標をもとめよ P [ 問題文の読み取り ] O これだけ多くの情報が入った問題文を一気 -6 - - 0 6 に読むことは脳内処理能力を越えて危険です 脳内処理能力と思考力とは別な能力ですから混同しないようにして下さい 例えば 3 けたの掛け算が暗算できないからといって数学的思考力がないとはいえないことと と同じことなのです 筆算すればよいだけのことです 3 珠算は頭の中のそろばんの玉を映像的に変化させているだけですが, それができる までには相当の練習が必要です それと同様にこれだけの情報を頭の中だけで処理 するには相当な練習が必要です ではどうすればよいかということになります 筆算は分解して計算しその計算過程 を視覚化しています それと同じように思考過程を分化して視覚化していけばよい のです [ 思考過程 ] 5 問題文を分解して読み取っていきます 6 点 P の x 座標が 6 より小さいということは 6 より左側にあるということになります 7 正の数ということは 0 より大きいということですから, 原点より右側にあるというこ とになります 8 ということで, 点 P を原点と x 座標 6 の間の適当なところに打てばよいということにな ります - 3 -

9 点 A( 6, 9 ) を通り x 軸に平行な直線引き y 軸との交点をとするということは点 の座標はx 座標は 0 となり,y 座標は点 A のy 座標と等しくなるので 9 0 9 8 A ですから, 点 の座標は 6 ( 0, 9 ) P O -6 - - 0 6 0 次に, 点 A と点 P を結びます 0 9 A 8 6 P O -6 - - 0 6 その次に, 点 と点 P を結びます すると AP ができて底辺 A の長さは点 A と 点 のx 座標の差なので 9 8 0 A 6-0 = 6 6 また, 高さは点 A と点 P の y 座標の差なので 点 P の座標を ( m, n ) とすると 9 - n P ( m, n ) O -6 - - 0 6 3 ということから AP は底辺が 6 で高さが ( 9 - n ) の三角形になるのでその面積は 3 6 ( 9 - n ) = 3 9-3 n - 3 -

= 7-3n そして, 点 O と点 P を結びます すると, OPができて底辺 Oの長さは点 のy 座標と点 Oのy 座標との差なので 0 9 8 A 9-0 = 9 6 5 また, 高さは点 Oと点 Pのx 座標の差なので点 Pの座標を ( m, n ) とすると m - 0 = m P ( m, n ) O -6 - - 0 6 6 ということから OP は底辺 9 で高さが m の三角形になるのでその面積は 9 m = 9 m 7 ここで, AP の面積と OP の面積を比にすると AP : OP = ( 7-3n ) : 9 m 8 この比が 3 : となるということですから ( 7-3n ) : 9 m = 3 : 9 比例式において外項の積と内項の積は等しいという性質を利用して等式にすると 外項 ( 7-3n ) : 9 m = 3 : 内項 ( 7-3n ) = 9 m 3-33 -

7 7-3n = m 7 5-6n = m () 0 つの式の中に m と n というように つの未知数がある場合には, その未知数を求 めることはできません ですから,m と n を含んだもう つの等式が作れるはずだと思うのです すると, その意識につられて脳は自動的に作動し, 点 Pは y = x 上の点だから 点 P の座標 ( m, n ) を代入しても等式は成り立つといことの気づくのです 3 そこで,x に m, y に n を代入して等式を求めると n = m () そして,() を () に代入して n の値を求めると 7 5-6n = m 7 5-6 n = m 3 7 5-6 m = m 3 7 5 - m = m 5-3 7 m = m - 3 -

3 7 5 - m = m 3 08 - m = 7m 08-3m = 7m 36 - m = 9m 36 - m + m = 9m + m 36 = 9m + m 36-36 = 9m + m - 36 0 = 9m + m - 36 m + 9m - 36 = 0 0 = m + 9m - 36 右辺と左辺を総入れ替えした ので符号は変わらない ( - 36 ) + ( - 36 ) = - 35 9 ( - 8 ) + ( - 8 ) = - 6 9 3 ( - ) 3 + ( - ) = - 9 9 ( - 9 ) + ( - 9 ) = - 5 9 6 ( - 6 ) 6 + ( - 6 ) = 0 9 9 ( - ) 9 + ( - ) = 5 9 ( - 3 ) + ( - 3 ) = 9 = 9 ( m + ){ m + ( - 3 ) } = 0 ( m + )( m - 3 ) = 0 + ( + ) + + ( - ) - - ( + ) - - ( - ) + - 35 -

m = - のとき ( - + )( - - 3 ) = ( 0 )( - 5 ) = 0 ( - 5 ) = 0 = 右辺となるので m = - は解 m = 3 のとき ( 3 + )( - 3 + 3 ) = ( 5 )( 0 ) = 5 0 = 0 = 右辺となるので m = 3 は解 5 ここで m の解は - と 3 になりますが, 条件で点 P の x 座標は 6 より小さいが正の 数ということが与えられているので, この条件からすると - はのぞかなければな らないということになり, m = 3 6 点 P の x 座標が 3 ということになるので,y = x に代入して点 P の y 座標の値を求 めると y = x y = x x y = 3 3 y = 9-36 -

7 ということで点 P の x 座標が 3 で,y 座標が 9 となるので, 点 P の座標は P 3, 9 A. P 3, 9 [ 解答 ] 点 P の座標を ( m, n ) とすると AP = 6 ( 9 - n ) = 3 ( 9 - n ) = 7-3n OP = 9 m = 9 m AP : OP = ( 7-3n ) : 9 m = 3 : ( 7-3n ) = 9 m 3 7 5-6n = m 08 - n = 7m 36 - n = 9m () 点 P( m, n ) は y = x 上の点なので n = m () - 37 -

() を () に代入すると 36 - m = 9m 36 - m = 9m m + 9m - 36 = 0 ( m + )( m - 3 ) = 0 m = -, 3 ただし,m は正の数なので m = 3 n = m = ( 3 ) = 9 よって, 点 P の座標は 3, 9 A. 3, 9-38 -

図 A 右の図 で, AC は A = AC, AC が 鋭角の二等辺三角形である 点 P は, 辺 C 上にある点で, 頂点, 頂点 C のいずれにも一致しない 頂点 Aと点 Pを結び, 線分 APをPの方向に延した直線と, 頂点 を通り辺 ACに平行な P C 直線との交点をQとする 次の各問に答えよ Q [ 問 ] 図 において, AC= 70, AP の内角である AP の大きさを a とすると き, QP の内角である PQ の大きさを a を用いた式で表せ [ 問題文の読み取り ] 問題文の中にある条件はすべて図の中に書き入れてから考えるようにしなければなりません そうしないと, 条件を見落としてしまう危険があるからです A = AC は短い 本線をつけるとよいでしょう A P C 3 AC と Q は平行になるので をつけるとよいでしょう A Q P C Q - 39 -

AC = 70 で AP = a という 条件を書きこみます a A 70 P C Q 5 これらが出題者が直接与えた直接条件といわれるものです 6 簡単な問題は直接条件をそのまま使って問題を解決できるのですが, 入試問題で はそうはいきません 7 つまり, 直接条件を使って問題を解決するための条件を導きださなければならな いのです [ 思考過程 ] 8 ACが二等辺三角形で頂角 ACが70 ということは,つの等しい底角の角度の和を, 三角形の内角が80 を利用して求めると 80-70 = 0( ) 9 ということは, つの底角の角度を 0 を 等分して求めると 0 このように直接条件から導き出した 0 = 55( ) 間接条件も図の中に書き入れて考える a 70 のです A 55 55 C P Q - 0 -

すると, 求める PQ が AP の外角になってることに気づきます そうすれば, 外角はとなりあわない つの角の和ということになるので PQ = AP + AP = a + 55 A. a + 55 - -

[ 問 ] 右の図 は, 図 において, P = CPの場合を表している 次の (),() に答えよ () APC QP であることを証明せよ 図 A [ 問題文の読み取り ] C P 問題文の条件を図に書き入れるのですが P = CP はすでに 本線は使っているのでこのような場合は 本にします APC QP を証明せよということは, 合同な図形だということですから, 必ず合同条件が与えられているということです Q ) 3 辺がそれぞれ等しい ) 辺とその間の角がそれぞれ等しい 3) 辺とその両端の角がそれぞれ等しい [ 思考過程 ] 3 考えるということは比べるところから出発します ですから, まず APC と QP を比べるのです すると 最初に気づくのが直接条件 PC = P 5 そして, 図形から直接読み取れる条件としては対頂角が等しいということで APC = QP 6 すると, 辺と両端の角がそれぞれ等しくなればよいので, どうにか ACP と AP が等しくならないものかという視点で図形を見ると AC // Q に気づきます 7 それに気づけば平行線に交わる直線において錯角は等しくなるので ACP = QP - -

8 これで 辺と両端の角がそれぞれ等しくなったので合同条件を満たし APC QP [ 解答 ] APC と QP において CP = P APC = QP ( 対頂角 ) AC // Q より ACP = QP ( 錯角 ) 辺とその両端の角がそれぞれ等しいので APC QP - 3 -

[ 問 ] 図 () 図 において, 点 P を通り辺 A に平行な 直線を引き, 辺 AC との交点を R とし, 頂点 と点 R を結んだ線分と 線分 AP との 交点を S とした場合を考える A = 5cm, C = 6cm のとき SQの面積は何 cm か A P C [ 問題文の読み取り ] 図形問題では条件を作図の手順を示すことによって与える場合がしばしばあります Q このような問題でも一気に読まないことです 文章題以上に脳内処理をすることは危険です というのは図形をイメージすることは相当な瞬間的記憶力が必要だからです 3 ですから, 条件文を言い切りの短文にして息を継ぎ十分酸素を脳に送り込むことを こころがける必要がありまます [ 思考過程 ] 点 P を通り辺 A に平行な直線を引きます A 5 辺 AC との交点を R とします R P C Q - -

6 頂点 と点 R を結びます A 7 線分 AP との交点を S とします S R P C Q 8 A = 5cm, C = 6cm A 9 SQ の面積を求める 5cm 0 底辺を QS として高さを P とすると S R P = 6 P 6cm C = 3(cm) そして, 底辺 QSはQPの長さとPSの長さが分ければ Q 求められるなと考えるのです 大学受験までの数学問題は必ず解けるように作られていると信じるのです そうす れば考える気力も湧いてくるものです それと小問がいくつかある場合は前の問題の結果を利用してもよいというルールが あります 大学受験の物理などはそれを大前提として問題が作られているので最初 の問題で計算ミスをすると全問間違いになることだってあります 3 そすると, APC QP から AP = QP, APC = AP = 90 という結果は利 用してもよいということになります - 5 -

そこで, AP は AP が直角となるので直角三角形となり, 三平方の定理を利用し て AP の長さを求めることができます 5 このことは与えられた条件から推理することもできます 与えられた条件はAと Cの長さですから,Aを辺とする三角形 APを見つけ出し,Pの長さをCの長さから導く出すと APが直角三角形になれば三平方の定理が使えそうだという思考過程です 6 いずれにしても, 数学は与えられた条件から用いる論理を見つけ出し, その論理に 与えられた条件をあてはめて問題を解決していくということをくり返す学問なので す 7 ということで, AP の斜辺 AP = 5cm, P = 3cm を三平方の定理にあてはめて AP の 長さを求めると AP = A - P A = 5-3 5cm S R = 5-9 = 6 P 6cm C = = (cm) Q 8 AP = PQ ということから PQ = cm 9 0 ということは, QSの長さはPSの長さがわかれば求めることができるということになります ではどうすればよいかということになりますが, 長さを求めるために使える理論を先ず思いだすのです すると, 比が思い浮かびそれにつられて相似形を連想することになります - 6 -

相似形ということになると三角形の相似ということになります どんな多角形もす べて三角形を合成したものであることからも当然のことです そこで,PS を辺とする三角形を探すと PS と PSR 3 次に, この つの三角形の相似となる三角形を探します すると, PS と同じ形の三角形は見当たりません それに対して PSR と AS は 同じ形なのではないかと気づくのです 5 そこで, 条件 A // PR が与えられている理由が分かるのです つまり, 平行とそ れに交わる直線がなす錯角は等しいという理論を用いて相似条件を与えているのだ ということです 6 PSR と AS において A PRS = AS ( 錯角 ) RPS = AS ( 錯角 ) 5cm S R PSR = AS ( 対頂角 ) よって, PSR AS P 6cm C 7 相似形ということがわかれば, 次に相似比を 求めるにはどうすればよいかということになります Q 8 ここで,P = CP と点 P を通り辺 A と平行に引いたという条件から, これが利用で きる論理を連想すると中点連結定理ということになります 9 中点連結定理から CRP と CA が相似になり相似比が : となることを導き 出すことができます 30 そうすると,PR : A = : となるので, PRS と AS との相似比も : - 7 -

3 ということは, 相似形の対応する辺の比は A すべて相似比に等しいことから 5cm PS : AS = : S R 3 そして,AP = cm ということなので C これを : に分けるとPSの長さは P 6cm cm 3 cm Q + = 3 = 3 (cm) 33 PS = 3 cm ということがわければ,PQ = cm なので QS の長さは QS = + 3 = + 3 3 = + 3 6 = (cm) 3-8 -

6 3 QS = cm で P = 3cm の条件を 3 A 三角形の面積を求める論理 ( 公式 ) に あてはめて SQ の面積を求めると 5cm S R 6 3 3 6 3 = 3 P 6cm C 6 3 = 3 Q 8 6 = 8 = = 8 = 8(cm ) A. 8cm - 9 -

[ 解答 ] AP ACP より A AP = APC = 90 直角三角形 AP に三平方の定理を 5cm S R あてはめると AP = 5-3 P 6cm C = 6 = (cm) Q APC QP より AP = QP = cm CPR と CA において, 中点連結定理より PR : A = : PRS と AS において A // PR より PRS = AS RPS = AS よって PRS AS となり 相似比は PR : A = : これより PS = + = 3-50 -

PS = 3 (cm) PQ = 3 + 6 = (cm) 3 6 したがって, SQ = 3 3 = 8(cm ) A. 8cm - 5 -

5 図 右の図 に示した立体 A - CD は, 辺の A 長さが 6 cmの正四面体である 点 P は, 頂点 C を出発し, 辺 C, 辺 A 上を 毎秒 cm の速さで動き, 秒後に頂点 A に到着 する 点 Qは, 点 Pが頂点 Cを出発すると同時に D 頂点 を出発し, 辺 D, 辺 DC 上を, 点 P と 同じ速さで動き, 秒後に頂点 Cに到着する 点 Pと点 Qを結ぶ C 次の各問に答えよ [ 問 ] 図 において, 点 P が辺 C 上にあるとき, 辺 C と線分 PQ が垂直になるのは, 点 P が 頂点 C を出発してから何秒後か [ 問題の読み取り ] 正四面体は合同な正三角形 つで囲まれた立体です 図から正三角形のということが読み取りにくい場合がありますが, それはヒント になるので, あえてわかりにくくしているということです 問題文で与えられた条件を図に書き入れてから考えるようにします [ 思考過程 ] A 3 点 P が頂点 C を出発して頂点 を通って 頂点 A まで進む長さは 6 cm 6 + 6 = (cm) これを 秒で進むのですから 秒間に 6 cm Q D 進む長さは = (cm) 6 cm P C 6 cm - 5 -

5 ここで正三角形 CD を正確に書いて考えると,x 秒後に PQ が直角三角形になるこ とがわかります D Q 30 60 P C 6 直角三角形といえば 三平方の定理 というようにすぐ連想できるようにならな ければなりません 7 そして, 特別な三角形の辺の比はすぐ思い出せるようにしておきましょう 30 3 5 60 8 すると, PQ の辺の比は P : Q = : 9 x 秒後の P, Q の長さとの比例式をつくると : = ( 6 - x ) : x D Q xcm 30 60 P (6-x)cm - 53 - C

0 比例式において, 外項の積と内項の積は等しいという性質があるので これを利 用して x の値を求めると 内項 : = ( 6 - x ) : x 外項 x = ( 6 - x ) x = 6 - x x = - x x + x = - x + x 3x = 3x = 3 3 x = 3 x = ( 秒 ) A. 秒 - 5 -

[ 解答 ] x 秒後に辺 C と線分 PQ が垂直になるとすると x 秒後に PQ は 30 60 90 の直角三角形になる そのときの辺の比は P : Q = : よって, : = ( 6 - x ) : x x = ( 6 - x ) x = 6 - x x = - x x + x = 3x = x = ( 秒 ) A. 秒 - 55 -

[ 問 ] 図 右の図 は, 図 において, 点 Pが頂点 Cを出発してから0 秒後のとき, 頂点 と点 Q, 頂点 Dと点 Pをそれぞれ結んだ場合を表している 立体 P - QD の体積は, 立体 A - CD の体積の何分のいくつか P A D [ 問題文の読み取り ] 何分のいくつかということは比で考えなさいということです C Q 3 そうでなければ何cmでしょうというような問にしたでしょう [ 思考過程 ] 3 底面積を比べるところから始めます DQ と CD は高さは等しいので底辺比 DQ と DC の比が面積の比 5 0 秒間に Q が進む長さは 0 = 0(cm) 6 ですから,DQ の長さは 0-6 = (cm) 7 ということで, QD と CD の面積比は : 6 = : 3 8 次に,P - QD と A - CD の高さの比は P : A 9 点 P が 0 秒間に進む長さも 0cm となるので, P の長さは 0-6 = (cm) - 56 -

0 ということは,P - QD と A - CD の高さの比は : 6 = : 3 三角錐は底面積に高さをかけそれに 3 をかけて求めるので, 体積の比を求めるに は底面積の比と高さの比をかけ合わせて求めることになるので P - QD : A - ACD = : 3 3 = : 9 そして, 問われているのは立体 P - QD の体積は, 立体 A - CD の体積の何分 のいくつかということですから, もとになる立体 A - CD で割って比の値を求め るということになるので 9 = 9 A. 9-57 -

[ 解答 ] DQ = 0-6 = (cm) P = 0-6 = (cm) DQ : DC = : 6 = : 3 P : A = : 6 = : 3 P - QD : A - CD = : 3 3 = : 9 従って, P - QD は A - CD の 9 = 9 となる A. 9-58 -