平成 28 年度全国学力 学習状況調査 中学校数学
2 特徴的な問題 A 問題より A B C
垂線の作図方法について理解しているかどうか 3 関連問題 問題番号 問題の概要 全国正答率 三重県 公立 正答率 H24A 4 (1) 角の二等分線の作図の方法で作図された直線がもつ性質として, 正しい記述を選ぶ 58.2% 56.9% H26A 4 (2) 線分の垂直二等分線の作図の方法で作図される直線について, 正しい記述を選ぶ 56.7% 57.2% 課題がみられたことから垂線の作図に関する問題を出題
4 正答につてこの作図は, 直線 AP を作図するときに, ある直線に垂直な直線を作図する方法を用いているとみることができる したがって, 直線 AP は, 頂点 A を通り BC に垂直な直線である になる 誤答について誤答例として, 直線 AP は, 頂点 A と辺 BC の中点を通る直線である の選択が想定される これは, 作図の方法で得られた点や線分の特徴を, 図形の性質と関連付けて捉えられず, 見た印象だけで判断していると考えられる
5 採点研修会資料から 点 Aを中心としてかいた ABCの交点の位置を辺 AB 辺 AC 上にあると誤った 垂線の作図と角の二等分線の作図が区別できていない
6 学習指導に当たって 手順通りの作図によって, 何が作図できたのかを理解するようにするために, 個々の手順で得られる点や線分の特徴を図形の性質と関連付けて読み取る場面を設定する
7 本設問において ABC の面積を求める文脈を設定 辺 BC を底辺とするときの高さを表す線分を作図 1 の手順から AD=AE が成り立つ 2 の手順から DP=EP が成り立つ ADP AEP 四角形 ADPE が線対称な図形 その手順を振り返る場面を設定 直線 AP は対称の軸であり線分 DE と垂直に交わる 辺 BC の垂線になる
本設問の ABC で 8 下のような図を示すそれぞれが BACの二等分線, 辺 BCの垂直二等分線, 頂点 Aと辺 BCの中点を通る直線であることを図形の性質を根拠として指摘できるようにする BAC の二等分線辺 BC の垂直二等分線頂点 A と辺 BC の中点を通る直線
教科書では 東京書籍中 1 P153~ 9 2 基本の作図 作図の方法を考えるために, 交わる 2 つの円の性質について考えてみよう Q 調べてみよう下 (1) の図は 1 つの円で,(2),(3) は 2 つの円が交わっています それぞれの図に対称軸を書き入れると, どんなことがわかるでしょう (1) (2) 半径が異なるとき (3) 半径が等しいとき 円は, どの直径についても線対称な図形ではある また, 交わる 2 つの円は, 両方の円の中心を通る直線について線対称である さらに,2 つの円の半径が等しいときは, 2 つの円の交点を通る直線についても線対称になる
10 問 1 右の図は, 点 A, B を中心とする 2 つの円の交点を P, Q とし, 線分 AB と PQ との交点を M としたものです 四角形 AQBP について, 次の問いに答えなさい (1) 等しい線分の組をすべてあげなさい (2) PAB と等しい角はどれですか (3) PQ と AB はどんな関係にありますか 記号を使って表しなさい A M P Q B 問 2 問 1 で,AM=BM となるのは, どんな場合ですか 垂線の作図について考えてみよう Q 調べてみよう 右のような紙を, 直線 l を折り目として折ったとき, 点 Pと対応する点をSとします 直線 PQと l との間には, どんな関係があるでしょうか l P
11 Q で, 直線 PS は,l の垂線である この直線 PS を作図する方法を考えてみよう 直線上にない点から, その直線への垂線を作図するためには, 前ページで考えた, 交わる 2 つの円の性質を利用して, 垂線が通るもう 1 つの点を求めればよい 例 1 1 l 上に適当な 2 点 A,B をとる l A P B 2 A を中心として半径 AP の円をかく l A P B 3 B を中心として半径 BP の円をかく l A P B 4 2 つの円の交点を通る直線をひく l A P B
例 2 直線 l にない点 P を通り, l に垂直な直線を作図するには, 次のような方法もある 1 点 P を中心として l に交わる円をかき,l との交点を A, B とする P 3 12 2 A,B を中心として等しい半径の円をかき, その交点の 1 つを C とする 3 直線 PC をひく l 1 たしかめ例 1, 例 2 の方法で, 点 P を通り, 直線 l に垂直な直線を作図しなさい 2 2 問 3 右の図のような ABC をかき, 頂点 A から辺 BC への垂線, 頂点 B から辺 CA の垂線を, それぞれ作図しなさい B A C
13 H25 年度全国学力 学習状況調査 小学校 ( 中 3 の生徒が小 6 時に実施 ) との関連
数量の関係を文字式に表すことができるかどうか 14 H25 年度 小学校 算数 A
15 数量の関係を文字式に表すこと H27 年度 数学 A 2 H24 年度 算数 A 3
数量の関係を文字式に表すことができるかどうか 16 関連問題 問題番号 問題の概要 全国正答率 三重県 公立 正答率 H25 A 2 (3) 33.7% 31.9% H27 A 2 (2) 23.6% 19.2% 数量の関係を文字式に表すこと について課題 出題
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18 採点研修会資料から ある数をx として x =a+2 3 3 x=3a+6
学習指導に当たって 事柄や数量の関係を捉え その関係を文字式に表すことができるようにする 関係を捉える活動関係を図に表す具体的な数を利用する言葉を使った式を利用するなど 文字式に表す活動 例えば
言葉を使った式を利用する 赤いテープ cm は白いテープの 3 5 倍なので =( 白いテープ ) 3 5 と表すことができる この式を白いテープについて解くと 3 5 ( 白いテープ ) = = = 5 3 5 3 よって 5 3 cm 図に表す 赤 cm 白 具体的な数を利用する 赤 白 cm 3 5 60cm 1 白いテープが 100 cm のとき赤いテープは 60cm 100cm 3 5 1
本設問 を使って授業を行う際にはある数を具体的な数に置き換えることにより, 被除数, 除数, 商, 余りの関係について, 言葉や文字を使った式に表す活動を取り入れることが考えらえる 例えば, 何人かの人に折り紙を同じ枚数ずつ配るとき, 余りが出る場面を取り上げることが考えられる
三角形の合同条件を理解しているかどうか 22 H25 年小学校算数 A
23 三角形の合同条件に関する問題であり, 合同な図形をかくために必要な条件を理解すること について課題がみられた ( 平成 25 年度 小学校 算数 A 6 ( 正答率 60.9%)) ことから出題した 平成 25 年度 小学校 算数 A 6 三重県 公立 正答率 55.8% 学習指導に当たって
24 過去の全国学力 学習状況調査と 同一の問題について
多角形の内角や外角の和の性質を理解しているかどうか 25 平成 21 年度 中学校 数学 A 6 (2) と同一問題 課題 出題 平成 21 年度 中学校 数学 A 6 (2) ( 正答率 66.7%) 三重県 公立 正答率 64.9%
命題とその逆の命題との関係を理解しているかどうか 26 平成 24 年度 中学校 数学 A 7 と同一問題 平成 24 年度 中学校 数学 A 7 ( 正答率 73.1%) 三重県 公立 正答率 74.0% 命題の逆についての問題であり, 命題の逆について考えることは, 三角形や四 角形などの図形の性質を考察したり, 証明したりすることを通して, 証明の必要 性と意味についての理解を深めることができることから出題した
具体的な事象における反比例の関係を理解しているかどうか 27 H21 年度 中学校 数学 A H28 年度 中学校 数学 A 平成 21 年度 中学校 数学 A 10 (1) ( 正答率 41.3%) 三重県 公立 正答率 40.8% 具体的な事象における,2つの数量の関係に関する問題 4 年間のまとめ 中学校編 において取り上げられている 2つの数量の関係が比例 反比例 一次関数になることを理解すること ついての課題を受けて出題
28 確率の意味を理解しているかどうか 平成 24 年度 中学校 数学 A 14 と同一問題 課題 出題 H24 年度 中学校 数学 A 14 (1) ( 正答率 65.5%) 三重県 公立 正答率 61.4% 同様に確からしい ことの意味や, 前の試行が次の試行に影響しない ことを理解することに課題
29 特徴的な問題 B 問題より 与えられた条件を基に 表から 2 つの数量の変化や対応の特徴を捉え x の値に対応する y の値を求めることがでくるかどうかをみる 1 2-6 6-12 変化の割合は -6 x=4 のとき y=6
30 前提となる条件が不足している場合に 加えるべき条件を判断し それが適している理由を説明することができるかどうかをみる
正答について 31
32 (a) について記述しているもの 解答類型 1 (b) について記述しているもの (c) について記述しているもの 解答類型 2 解答類型 3
33 (a) (b) (c) について記述が十分でないもの 解答類型 4 反比例の定義や一般的な性質のみを記述しているもの解答類型 5
誤答について 34 生徒解答例 1 x=2 のとき y=18 x=3 のとき y=12 で x の値 が増えるたびに y が減るので 反比例と考えたから 反比例を x の値が増えれば y の値が減る関係と誤認している 生徒解答例 2 反比例の式 y a x に x=4 y=9 を代入すると a=36 となり反比例の式が成り立つから 問題の意図の仮定と結論が矛盾している
学習指導に当たって 関数関係を表す表から変化の対応の特徴を捉え 対応する値を求めることができるようにする 設問 (1) 前提として必要な条件を判断しそれが適している理由を説明できるようする 設問 (2) 条件が不足した問題について考察する場面設定 y は x に反比例する と y は x の一次関数 とでは問題の答えが異なることを確認 理由を表の数値を基にして説明
課題がみられた問題について 36 3 点セットの活用 H19~27 年度 A 問題のワークシートみえスタディ チェックのワークシート教科領域別ワークシート 授業で扱う問題 授業の評価問題 朝学習 HR 前後の取り組み 放課後学習などの帯学習 宿題などに活用 全国学力学習状況調査の再活用 検証 分析 次の指導へ
A 問題より 37
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平成 27 年度第 1 回みえスタディ チェック中 2 43
平成 27 年度第 2 回みえスタディ チェック中 2 44
平成 28 年度第 1 回みえスタディ チェック中 2 45
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48 H19~27 年度 B 問題のワークシート教科の領域別ワークシート 授業で扱う問題 復習や宿題 放課後学習 自力ノート 単元テスト 評価問題などに活用 全国学力学習状況調査の再活用 検証 分析 次の指導へ
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