Microsoft PowerPoint - ①総-1 税-1 251110課税経費率等の計算について

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2. 個別対応方式 一括比例配分方式 のどちらを採用するか検討する際のポイントを押さえましょう 課税売上高が 5 億円を超える事業者は 1 納税額 2 実務への影響度合 ( 作業負担 ) を考慮して どちらを採用するか検討します 個別対応方式 1 納税額 : 2 実務への影響度合 : 一括比例配分方

<4D F736F F F696E74202D D9196AF88E397C BA68B6389EF918D89EF814088E397C382CC8FC19国民医療を守るための国民運動 医療の消費税問題と日本

1. 病院経営の鍵となる指標 病床利用率の推移 1.1 病床稼働率は平均80 強 病院報告 病床稼働率と病床数の不思議な関係 は入院収益そのものに直結します人件費や設備投資などの固定費が多い病院 全病床 6 精神病床 5 は 病床稼働率が一定の水準を下回ると一気に赤字経営に陥りますそのた

Microsoft PowerPoint - (参考資料1)介護保険サービスに関する消費税の取扱い等について

消費税申告資料

消費税申告資料

わくわく青色申告3-消費税申告及び資料

2. 療養型病院 (1) 機能性の状況 療養型病院 施設数 ( 施設 ) 470 病床数 ( 床 ) 利用率 90.3 在院日数 ( 日 ) 92.7 入院外来比 0.52 新患率 日平均患者数 ( 人 ) 入院 外来 床当たり医業収益 ( 千円 )


付表の計算式

(消費税)確定申告書作成(一般課税)編

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委託業務事務処理マニュアル

目次 1. 概要 2. 報告手続について 3.Q&A 参考資料 補助事業に係る仕入税額控除について 報告判定フローチャート 1

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step.2 課税売上高の合計を計算する します step.21 欄の内容を転記します 表ロ 1~3 欄にそれぞれ記入します step.22 を転記します 表ロ 4~6 欄にそれぞれ記入します step.23 容を転記します 表ロ 7~9 欄にそれぞれ記入します step.24 その他の所得に係る収

IFRS基礎講座 IAS第12号 法人所得税

財剎諸表 (1).xlsx

2 収支の状況 一般病院の収支の状況は次のとおりです 1 収益構造として 総収益に占めるの割合は96.0 に占める収入の割合は69.1 同収入の割合は26.7 でした 2 に対する費用の割合は 人件費率 52.4 前年度比 0.1ポイント増 医療材料費率 21.5 同 0.3ポイント増 給食材料費率

税務調査      業種別・狙われるポイント

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Microsoft Word - 公益法人会計の仕訳

(消費税)確定申告書作成(一般課税)編

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1. 消費税の仕組みについて 1 1. 消費税とは 消費税は 消費に広く公平に負担を求める間接税 消費税の課税対象は 国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡 貸付け及び役務の提供と外国貨物の輸入 < 導入 引上げの経緯 > 平成元年 4 月 1 日消費税導入 ( 税率 3%) 平成

貸借対照表 (2019 年 3 月 31 日現在 ) ( 単位 : 千円 ) 科目 金額 科目 金額 ( 資産の部 ) ( 負債の部 ) 流動資産 3,784,729 流動負債 244,841 現金及び預金 3,621,845 リース債務 94,106 前払費用 156,652 未払金 18,745


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(消費税)確定申告書作成(一般課税)編


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つまり 平成 19 年の医療法改正に伴い 医療法人の会計基準は 一般に公正妥当と認 められる会計の慣行 に従えばよいことになったのです 一般に公正妥当と認められる会計の慣行 は何かと言うと 一般的には企業会計原則に基づいて作られている企業会計基準を指しますが 企業会計基準に限定されていません したが

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(消費税)確定申告書作成(一般課税)編

Microsoft Word _発刊にあたって.doc

相続対策としての土地有効活用

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要望の優先順位上位三項目 1 社会保険診療報酬及び介護保険介護報酬に係る非課税制度を見直し 医療機関や介護施設が控除対象外消費税を負担しない仕組みを構築すること 平成 26 年 4 月の消費税増税により病院の控除対象外消費税の負担が増えており ( 消費税 5% 時の推計値でも4,955 億円に達する

エ. 納税義務者数の推移 単位 : 人平成 納税義務者数土地 63,685 納 税 義 務 者 数 の 推 移 単位 : 人 土地 償却資産 6,582 61,53 61,587 62,552 63,69 63,685 償却資産 2,2 1,77 1,786 1,798 1,827 1,894 2,

課税売上割合 消費税の課税売上割合の計算は 次の算式により計算します 課税売上割合が 95% 以上と未満では 仕入税額 控除の計算方法が変わってくるため算定する必要があります 課税売上割合 = 課税売上 ( 税抜 )/( 非課税売上 + 課税売上 )( 税抜 ) 消費税の課税売上割合が 95% 以上


○○○の課題と検討

TKC医業経営指標に基づく経営動態分析

営業活動によるキャッシュ フロー の区分には 税引前当期純利益 減価償却費などの非資金損益項目 有価証券売却損益などの投資活動や財務活動の区分に含まれる損益項目 営業活動に係る資産 負債の増減 利息および配当金の受取額等が表示されます この中で 小計欄 ( 1) の上と下で性質が異なる取引が表示され

Microsoft Word - -2.補助事業に係る消費税仕入控除税額の取扱いについて240809

平成19年度税制改正.xls

消費税申告書の計算方法 税率 8% 対応 平成 26 年 4 月 1 日以後終了する課税期間分の消費税申告書の計算方法です 原則課税で申告する方 税率が 3% 5% の取引がある場合 原則計算方式原則課税本表... P.2 原則課税付表 1... P.4 原則課税付表 P

科 目 貸借対照表平成 30 年 3 月 31 日現在 当年度前年度増減 ( 単位 : 円 ) Ⅰ 資産の部 1. 流動資産 現金預金 28,313,776 24,804,212 3,509,564 未 収 金 5,810,958 5,810,958 0 流動資産合計 34,124,734 30,6

原則課税申告書本表 ( 原則計算方式 ) 税率が 3% 5% の取引がある場合 項目 金額 課税標準額 1 付表 1 の1[ 課税標準額 (D)] 消費税額 2 付表 1 の2[ 消費税額 (D)] 控除過大調整税額 3 付表 1 の3[ 控除過大調整税額 (D)] 控除税額控除対象仕入税額 4 付

間の初日以後 3 年を経過する日の属する課税期間までの各課税期間 6 高額特定資産を取得した場合の納税義務の免除の特例事業者 ( 免税事業者を除く ) が簡易課税制度の適用を受けない課税期間中に国内における高額特定資産の課税仕入れ又は高額特定資産に該当する課税貨物の保税地域からの引取り ( 以下 高

事業活動内訳表 第二号第二様式 勘定科目社会福祉事業公益事業事業合計内部取引消去法人合計 介護保険事業 386,515,649 72,527, ,043, ,043,312 医療事業 6,093,073 6,093,073 6,093,073 サ収経常経費寄附金 675,00

2 その他 H26 中間申告義務のない事業者が 届出 012 書を提出した場合には 自主的に中間申告 納付することができる旨を 検討したか ( 平成 26 年 4 月 1 日以 後開始課税期間より適用 ) 本則課税の場合科目等 No. 主な項目チェック摘要 1 課税事業者 H26 課税期間の基準期間

①別紙様式第13号 貸借対照表

「図解 外形標準課税」(仮称)基本構想

1 消費税申告書 大臣シリーズが出力できる帳票は以下の通りです このマニュアルでは本則課税について説明しています 8% の消費税のみ ( 本則課税 ) 消費税申告書本表( 一般用 ) 付表 2 課税売上割合 控除対象仕入税額等の計算表 ( 一般用 ) 内訳計算書あり 5% 8% の消費税が混在してい

6 転嫁カルテル 表示カルテルの独占禁止法適用除外 今般の消費税率の引上げに伴い 消費税を円滑かつ適正に転嫁できる環境を整備するため 消費税転嫁対策特別措置法では 事業者又は事業者団体は 公正取引委員会に事前に届け出ることにより 消費税の転嫁及び表示の方法の決定に係る共同行為 ( 転嫁カルテル 表示

知 回答喚起等などの掲載の協力要請をするとされております つきましては 日本医師会といたしましても 調査に協力したいと考えておりますので 都道府県医師会におかれましては 調査の実施にあたり 客体医療機関のご協力が得られますようご高配方何卒よろしくお願い申し上げます なお 本調査の実施にあたり 中医協

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PowerPoint プレゼンテーション

調査実施小委員会資料(全体版)

4 地方公営企業会計基準の見直しの影響 ( 概要 ) 地方公営企業会計基準の見直しのため 平成 23 年度に地方公営企業法施行令等を改正し その改正内容が平成 26 年度予算 決算から全面的に適用となっている (1) 見直しの趣旨 昭和 41 年以来大きな改正がなされていない地方公営企業会計制度と国

第150回日商簿記2級 第1問 仕訳問題類題 解答・解説

法人単位事業活動計算書 当年度決算 (A) 前年度決算 (B) 増減 (A)-(B) サービス活動増減の部収益会費収益 4,402,000 4,559, ,000 寄附金収益 764, ,846 37,643 経常経費補助金収益 25,283,623 25,257,870 2

消費税申告書の計算式

(消費税)確定申告書作成(簡易課税)編

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1 章 事業者免税点制度の適用要件の見直し の改正内容 前々期の課税売上高が 1,000 万円以下であっても 前期の事業年度開始の日から 6 ヵ月間の課税売上高 ( 2) が 1,000 万円を超えた場合は 当期から 課税事業者となります 適用時期 : 平成 25 年 1 月 1 日以降に開始する事

損金算入できる税金 1. 概要消費税の計算を税抜経理処理して決算時点で課税売上割合が 95% 未満になった場合 控除対象外消費税が出てきます この仮受消費税と仮払消費税の差額と 確定納付額のずれは 損金算入できます 課税売上割合が 80% 以上 95% 未満の場合は 全額を租税公課として損金計上でき

平成30年度収支予算


目次財務諸表 1. 貸借対照表 貸借対照表内訳表

本マニュアルについて 本マニュアルでは間接法のキャッシュフロー計算書にて マスタ設定だけでは集計できない項目例と 集計金額を調整する場合の操作方法について解説しています 間接法でキャッシュフロー計算書を作成する場合 業務活動によるキャッシュ フロー は 当期純利益から現金支出を伴わない金額を調整して

[2] 財務上の影響 自己株式を 取得 した場合には 通常の有価証券の Ⅰ. 株主資本 ように資産に計上することはせず 株主との間の資本取 1. 資本金 引と考え その取得原価をもって純資産の部の株主資本 2. 資本剰余金 (1) 資本準備金 から控除します そのため 貸借対照表上の表示は金額 (2

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公益法人の寄附金税制について

( 図表 1) 平成 28 年度医療法人の事業収益の分布 ( 図表 2) 平成 28 年度医療法人の従事者数の分布 25.4% 27.3% 15.8% 11.2% 5.9% n=961 n=961 n= % 18.6% 18.5% 18.9% 14.4% 11.6% 8.1% 資料出所

第6期決算公告

highlight.xls

政策課題分析シリーズ14(本文2)

スライド 1

科目 2015 年度活動計算書 2015 年 4 月 1 日から 2016 年 3 月 31 日まで 特定非営利活動に係る事業 特定非営利活動法人 POSSE ( 単位 : 円 ) その他の事業合計 Ⅰ 経常収益 1. 受取会費正会員受取会費 952, ,000 賛助会員受取会費 1,0

科目 2016 年度活動計算書 2016 年 4 月 1 日から 2017 年 3 月 31 日まで 特定非営利活動に係る事業 特定非営利活動法人 POSSE ( 単位 : 円 ) その他の事業合計 Ⅰ 経常収益 1. 受取会費正会員受取会費 1,052,000 1,052,000 賛助会員受取会費

Taro-入門ⅠA-2019.jtd

step.2 課税標準額を計算する ( 申告書 1) step.2-1 課税売上高の合計 ( 表イ 16 欄 ) に 100/108 を掛けます 課税売上高 ( 税込み ) = 1 課税標準額 表イ 17 欄を使用します step.2-2 step.2-1 の計算結果 ( 表イ 17

23-24

第4期 決算報告書

( 保 8) 平成 31 年 4 月 3 日 都道府県医師会 社会保険担当理事殿 日本医師会常任理事 松本吉郎 出産育児一時金等の受取代理制度の届出について ( 平成 31 年度 ) 出産育児一時金等の受取代理制度の届出につきましては 平成 23 年 2 月 7 日付け日医発第 1009 号 ( 保

[2] 株式の場合 (1) 発行会社以外に譲渡した場合株式の譲渡による譲渡所得は 上記の 不動産の場合 と同様に 譲渡収入から取得費および譲渡費用を控除した金額とされます (2) 発行会社に譲渡した場合株式を発行会社に譲渡した場合は 一定の場合を除いて 売却価格を 資本金等の払戻し と 留保利益の分

日用品の返品実態調査結果 詳細資料

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FX取引に係る確定申告について

( 資産の部 ) ( 負債の部 ) Ⅰ 特定資産の部 1. 流動負債 366,211,036 1 年内返済予定 1. 流動資産 580,621,275 特定社債 302,000,000 信託預金 580,621,275 事業未払金 2,363, 固定資産 6,029,788,716 未払

(Microsoft Word - \216\373\216x\227\\\216Z.doc)

科目印収納科目一覧

平成19年度分から

Transcription:

今回の医療経済実態調査に基づく費用構造の算出方法について 1. 今回の医療経済実態調査の調査項目について ( 参考 ) 消費税の経理方式 2. 今回の調査結果を用いた課税費用総額の算出の考え方について 3. 具体的な混在項目課税割合計算のイメージ ( 参考 ) 混在項目課税割合計算後のデータについて ( 一般病院 法人立 ) 4. 税込 税抜統一処理について ( 参考 ) 税込 税抜統一処理後のデータについて ( 一般病院 法人立 ) 5. 加重平均処理について ( 参考 ) 加重平均処理後のデータについて 6. 費用構造推計の結果について 中医協総 - 1 診調組税 - 1 改 2 5. 1 1. 2 7 2 5. 1 1. 1 4

1. 今回の医療経済実態調査の調査項目について 1 医療経済実態調査報告本体 ( 以下 全数データ ( ) という ) 調査から把握できる内容 医療経済実態調査において有効回答として取り扱われる全ての医療機関等に係る費用の総額と内訳を把握 ( 従来どおり ) 今回の調査では 上記のデータを税込処理をしている医療機関 税抜処理をしている医療機関ごとに把握 ( より精緻なデータをとる観点から 今回新たに調査したもの ) ( 問題点 ) 課税 非課税混在項目があるため 課税費用の総額が精緻に把握できない 2 医療経済実態調査報告別冊 消費税関連の集計結果 ( 以下 詳細データ という ) 調査から把握できる内容 病院は集計 1 診療所 歯科診療所 薬局は集計 2 ( 内訳 ) ア消費税課税であると考えられる費用項目 ( 以下 課税対象項目 という ) 医薬品費 給食用材料費 診療材料費 医療消耗器具備品費 委託費 等イ消費税課税費用と非課税費用が混在する費用項目 ( 以下 課税 非課税混在項目 という ) 設備関係費 経費 その他の医業費用 ウ消費税非課税であると考えられる項目 ( 以下 非課税対象項目 という ) 給与費 ( 通勤手当を除く ) 減価償却費 ( 記載要領上 便宜的に 非課税対象項目 と整理 ) 調査に回答した医療機関等に係る 医業 介護費用のうち課税費用総額 と 通勤手当 を把握 ( 費用全体について 課税費用と非課税費用の区分が可能 ) 上記のデータも税込処理をしている医療機関 税抜処理をしている医療機関ごとに把握 ( より精緻なデータをとる観点から 今回新たに調査したもの ) ( 問題点 ) 回答した施設数が少ないため このデータのみで費用構造を分析することは困難 1

別々に経理別々に経( 参考 ) 消費税の経理方式 ( 消費税率 5% のケース ) 税抜処理か税込処理かによって 控除対象外消費税が含まれる費用項目が異なる ( 例えば 医薬品に係る控除対象外消費税は 税抜処理では 経費 等に計上されるが 税込処理では 医薬品費 等に含まれる ) 従来の医療経済実態調査においては 税抜処理のデータと税込処理のデータが単純に合計されていたが 今回は 消費税対応の観点から より精緻なデータをとるため 税抜処理と税込処理を分けて把握している 1 税抜方式 自由診療により 5,000 円の現金収入があった場合 < 損益計算書上の記載 > 医業収入 5,000 円現金 5,250 円仮受消費税 250 円 2 税込方式 日常の取引について 取引金額と消費税額を区分して経理処理する方法のこと 税抜本体価格 5,000 円の医薬品を現金仕入れした場合 < 損益計算書上の記載 > 医薬品費 5,000 円理現金 5,250 円仮払消費税 250 円 日常の取引について 消費税を取引価格に含めて経理処理する方法のこと 自由診療により 5,000 円の現金収入があった場合 < 損益計算書上の記載 > 税抜本体価格 5,000 円の医薬品を現金仕入れした場合 < 損益計算書上の記載 > 現金 5,250 円 医業収入 5,250 円 現金 5,250 円 医薬品費 5,250 円 ( 消費税込み ) ( 消費税込み ) 2

数データから把握 損害保険料 寄付金 など主な項目を把握全2. 今回の調査結果を用いた課税費用総額の算出の考え方について 詳細データに回答した施設数が少なく 詳細データの課税費用総額 ( 割合 ) をそのまま使うことができないため 詳細データからは 課税 非課税混在項目 における課税費用の割合及び通勤手当の給与費に占める割合のみを算出し その割合を全数データに乗じることで課税費用総額 ( 割合 ) を算出することとする 具体的には 下の図のオ / イを算出し 全数データの 課税 非課税混在項目 (= 病院であれば 設備関係費 経費 その他の医業費用 ) の合計額に乗じることによって 課税 非課税混在項目 のうちの課税費用の額を算出する ( 以下 混在項目課税割合計算 という ) ( 例 ) 病院の費用構造のイメージ ア課税対象項目 医薬品費 給食用材料費 診断材料費 委託費 通勤手当 ( 詳細データから把握 ) イ課税 非課税混在項目 設備関係費 経費 その他の医業費用 ウ非課税対象項目 給与費 ( 通勤手当除く ) 減価償却費 ( 記載要領上 便宜的に 非課税対象項目 として整理 ) 今回新たに集計 算出した項目 ( 図の斜字 下線部分 ) エ課税費用総額 詳細データから把握 詳細データから推計 オ課税 非課税混在項目のうちの課税費用の額 課税 非課税混在項目 のうちの主な非課税対象費用項目を把握 ( 土地貸借料 エ = 課税費用総額オ = エ - ア = 課税 非課税混在項目 のうちの課税費用の額オ / イ = 課税 非課税混在項目 のうちの課税費用の比率 3

3. 具体的な混在項目課税割合計算のイメージ 例 病院における混在項目課税割合計算のイメージ 一般病院 全数データより 詳細データより 個人立税抜処理 個人立税込処理 個人立税抜処理 個人立税込処理 特定機能病院 全数データより 詳細データより 精神科病院 全数データより 詳細データより 個人立税抜処理 個人立税込処理 全数データより こども病院 個人立税抜処理 個人立税込処理 詳細データより 例えば病院の場合 全数データ から 1 一般病院 / 精神科病院 / 特定機能病院 / こども病院 2 法人立 / 個人立 3 税抜処理 / 税込処理の区分に応じた 12 通りの 課税 非課税混在項目 の総額が把握できる 一方 詳細データ からは上記 12 通りに対応する を導くことができる 全 12 通りごとに 課税 非課税混在項目 の総額と を掛け合わせることにより それぞれについて 課税 非課税混在項目 中の課税経費額を算定する 4

( 参考 ) 混在項目課税割合計算後のデータについて ( 一般病院 法人立の 前年度 分 ) 1 処理前のデータ 2 係数 (%) = 3 混在項目 課税割合計算 ( 千円 ) ( 千円 ) 一般病院一般病院 法人立 法人立 税抜税込税抜税込 Ⅰ 医業 介護収益 3,806,086 2,837,782 3,806,086 2,837,782 医業収益 3,802,823 2,834,253 3,802,823 2,834,253 ( 入院 ) 保険診療収益 2,501,972 1,931,091 2,501,972 1,931,091 ( 入院 ) 公害等診療収益 28,570 25,968 28,570 25,968 ( 外来 ) 保険診療収益 1,035,822 714,149 1,035,822 714,149 ( 外来 ) 公害等診療収益 14,925 10,356 14,925 10,356 非課税売上げ比率 0.94 0.95 0.94 0.95 Ⅱ 医業 介護費用 3,858,589 2,823,122 3,858,589 2,823,122 1 給与費 2,052,702 1,530,007 2,052,702 1,530,007 1のうち通勤手当以外 係数 2,026,408 1,511,899 1のうち通勤手当 1.281 1.184 26,294 18,108 2 医薬品費 515,203 377,170 ( 税抜 ) ( 税込 ) 515,203 377,170 3 給食用材料費 診療材料費 医療消耗器具備品費 369,376 266,094 369,376 266,094 4 委託費 266,144 167,072 266,144 167,072 5 減価償却費 233,214 145,256 233,214 145,256 6 設備関係費 経費 その他の医業費用 421,951 337,522 係数 421,951 337,522 6のうち課税分 55.110 67.854 232,537 229,023 6のうち非課税分 ( 税抜 ) ( 税込 ) 189,414 108,499 5

4. 税込 税抜統一処理について 3 の混在項目課税割合計算を行った段階では 例えば一般病院 法人立のデータで見ると 税抜処理をしている一般病院と税込処理をしている一般病院が別々に把握されている 一般病院 法人立 全体のデータを作成するためには 税抜処理の 一般病院 法人立 の数字を下記の手順で税込処理ベースの数字に置き換えた上で 税込処理の 一般病院 法人立 の数字との間で 集計施設数に応じて加重平均する必要がある ( 以下 税込 税抜統一処理 という ) ( 税込処理をベースとする理由 ) 税込処理をしている医療機関数の方が多いこと また 平成 9 年の推計時にも 医療機関は税込処理をしているものとして計算していること Ⅰ 医業 介護収益医業収益 ( 入院 ) 保険診療収益 ( 入院 ) 公害等診療収益 ( 外来 ) 保険診療収益 ( 外来 ) 公害等診療収益非課税売上げ比率 Ⅱ 医業 介護費用 1 給与費 1 のうち通勤手当以外 1 のうち通勤手当 2 医薬品費 3 給食用材料費 診療材料費 医療消耗器具備品費 4 委託費 5 減価償却費 6 設備関係費 経費 その他医業費用 6 のうち課税分 6 のうち非課税分 Ⅲ 損益差額 一般病院 法人立の例 税抜 一般病院 法人立 ( 元の額 )A5% を増額 ( 元の額 )A5% を増額 ( 元の額 )A5% を増額 ( 元の額 )A5% を増額 ( 元の額 )A5% を増額 税込 集計施設数 381 454 施設数で加重平均 A ( 元の額 )A5% を増額上記の処理による増額分を減額 配分 税込 税抜統一処理の手順 税抜処理では 控除対象外消費税が 6 の 経費 のうちの 非課税分 の中にまとめて計上されている これを税込処理と整合的な形にするため 各課税費用にそれぞれ消費税が上乗せされている形に戻す必要がある ただし 控除対象外消費税が発生しているのは 自由診療等を含まない 保険診療分 と 公害等診療分 (= 非課税売上げ ) の仕入れに係る部分のみであるため 課税費用 5% を上乗せするのではなく 課税費用 (A: 非課税売上げ割合 )5% を上乗せすることとなる なお 税込処理における課税品目の数字には 自由診療などの課税売上分も含めた仕入消費税負担の全額 (=5% 分 ) が含まれているが 収益にも課税売上に係る消費税が含まれているため 収益に占める課税費用の率 の観点からは 上記処理後の税抜処理ベースの数字と 税込処理ベースの数字との間では整合性がとれている 6

( 参考 ) 税込 税抜統一処理後のデータについて ( 一般病院 法人立の 前年度 分 ) 3 混在項目課税割合計算後 控除対象外消費税の 4 税込 税抜 上乗せ処理 統一処理後 一般病院一般病院一般病院 法人立法人立法人立 税抜税込税抜税込 Ⅰ 医業 介護収益 3,806,086 2,837,782 3,806,086 2,837,782 3,279,607 医業収益 3,802,823 2,834,253 3,802,823 2,834,253 3,276,200 ( 入院 ) 保険診療収益 2,501,972 1,931,091 2,501,972 1,931,091 2,191,577 ( 入院 ) 公害等診療収益 28,570 25,968 28,570 25,968 27,155 ( 外来 ) 保険診療収益 1,035,822 714,149 1,035,822 714,149 860,924 ( 外来 ) 公害等診療収益 14,925 10,356 14,925 10,356 12,441 非課税売上げ比率 0.94 0.95 0.94 0.95 Ⅱ 医業 介護費用 3,858,589 2,823,122 3,858,589 2,823,122 3,295,593 1 給与費 2,052,702 1,530,007 2,053,940 1,530,007 1,769,071 1のうち通勤手当以外 2,026,408 1,511,899 2,026,408 1,511,899 1,746,663 1のうち通勤手当 26,294 18,108 27,532 18,108 22,408 2 医薬品費 515,203 377,170 539,462 377,170 451,222 3 給食用材料費 診療材料費 医療消耗器具備品費 369,376 266,094 386,769 266,094 321,157 4 委託費 266,144 167,072 278,676 167,072 217,995 5 減価償却費 233,214 145,256 244,195 145,256 190,401 6 設備関係費 経費 その他の医業費用 421,951 337,522 355,547 337,522 345,747 6のうち課税分 232,537 229,023 243,487 229,023 235,623 6のうち非課税分 189,414 108,499 112,060 108,499 110,124 Ⅲ 損益差額 52,504 14,659 52,504 14,659 15,986 集計施設数 381 454 381 454 835 なお 個人立の場合の 損益差額 は この税抜 税込統一処理後の段階で給与費に合算して計算する ( 平成 9 年の対応と同様 ) 7

5. 加重平均処理について 混在項目課税割合計算 税込 税抜統一処理 により 病院であれば 一般病院 精神科病院 特定機能病院 こども病院 法人立 個人立 ごとの費用構造 診療所であれば 有床診療所 無床診療所 法人立 個人立 ごとの費用構造 歯科診療所であれば 法人立 個人立 ごとの費用構造 保険薬局であれば 法人立 個人立 ごとの費用構造が把握可能となる 最後に 病院 診療所 歯科診療所 保険薬局 の 4 つの分類にまとめるため 各費用構造ごとの施設数に応じて 加重平均する 加重平均の際に 使用する施設数 一般病院精神科病院特定機能病院こども病院 法人立個人立法人立個人立法人立個人立法人立個人立 7,069 316 1,039 32 84 25 有床診療所無床診療所歯科診療所保険薬局 法人立個人立法人立個人立法人立個人立法人立個人立 6,571 3,025 47,936 42,620 12,096 56,378 46,948 7,635 病院 : 厚生労働省 医療施設調査 (H24.10.1) 等より医療課調べ一般診療所 歯科診療所 : 厚生労働省 医療施設調査 (H24.10.1) より保険薬局 : 厚生労働省 最近の医療費の動向 (H24.12 月分 ) より医療課調べ 8

( 参考 ) 加重平均処理後のデータについて ( 病院 一般診療所 歯科診療所 保険薬局の前年度分 ) 病院 一般診療所金額構成比金額構成比 Ⅰ 医業 介護収益 3,206,182 100.0% Ⅰ 医業 介護収益 133,074 100.0% Ⅱ 医業 介護費用 3,238,562 101.0% Ⅱ 医業 介護費用 127,571 95.9% 1 給与費 1,730,180 54.0% 1 給与費 68,403 51.4% 1のうち通勤手当以外 1,707,997 53.3% 1のうち通勤手当以外 67,728 50.9% 1のうち通勤手当 22,183 0.7% 1のうち通勤手当 675 0.5% 2 医薬品費 451,386 14.1% 2 医薬品費 20,790 15.6% 3 給食用材料費 診療材料費 医療消耗器具備品費 312,252 9.7% 3 材料費 3,336 2.5% 4 委託費 211,707 6.6% 4 委託費 4,688 3.5% 5 減価償却費 191,841 6.0% 5 減価償却費 4,925 3.7% 6 設備関係費 経費 その他の医業費用 341,195 10.6% 6 その他の医業 介護費用 25,429 19.1% 6のうち課税分 235,467 7.3% 6のうち課税分 17,025 12.8% 6のうち非課税分 105,727 3.3% 6のうち非課税分 8,404 6.3% Ⅲ 損益差額 32,380-1.0% Ⅲ 損益差額 5,503 4.1% 集計施設数 1,137 集計施設数 1,656 全国の施設数 8,565 全国の施設数 100,152 歯科診療所 保険薬局金額構成比金額構成比 Ⅰ 医業 介護収益 48,696 100.0% Ⅰ 収益 介護収益 162,063 100.0% Ⅱ 医業 介護費用 47,864 98.3% Ⅱ 医業 介護費用 154,107 95.1% 1 給与費 26,904 55.2% 1 給与費 28,835 17.8% 1のうち通勤手当以外 26,561 54.5% 1のうち通勤手当以外 28,382 17.5% 1のうち通勤手当 343 0.7% 1のうち通勤手当 453 0.3% 2 医薬品費 604 1.2% 2 医薬品等費 110,932 68.4% 3 歯科材料費 3,591 7.4% 4 委託費 4,008 8.2% 3 委託費 410 0.3% 5 減価償却費 2,628 5.4% 4 減価償却費 1,653 1.0% 6 その他の医業費用 10,128 20.8% 5 その他の経費 12,277 7.6% 6のうち課税分 7,415 15.2% 5のうち課税分 7,768 4.8% 6のうち非課税分 2,713 5.6% 5のうち非課税分 4,510 2.8% Ⅲ 損益差額 831 1.7% Ⅲ 損益差額 7,956 4.9% 集計施設数 594 集計施設数 903 全国の施設数 68,474 全国の施設数 54,583 9

6. 費用構造推計の結果について (%) 1 給与費等非課税費用 ( 損益差額を含む ) 2 医薬品費 3 特定保険医療材料費 4 その他課税費用 5 減価償却費 2~5 の合計 医科 57.3 14.5 3.5 19.3 5.3 42.7 病院 56.6 14.1 4.5 19.9 6.0 44.4 一般診療所 61.3 15.6 0.9 18.5 3.7 38.7 歯科診療所 61.8 1.2 6.7 24.8 5.4 38.2 保険薬局 25.2 68.3 0.2 5.3 1.0 74.8 全体 52.3 22.6 3.2 17.4 4.6 47.7 各費用割合は 平成 25 年医療経済実態調査等における平成 24 年度の数値を用いて推計したもの 特定医療保険材料は社会医療診療行為別調査より推計 10

( 参考 ) 税抜経理方式において税法上損金に算入されている控除対象外消費税の医業 介護収益 ( 非課税分 ) に対する比率 医療経済実態調査報告別冊 消費税関連の集計結果 の 参考 2 より 前年度 の数値 ( 回答施設数が 3 以上の場合のみ ) を抜粋 ( 留意事項 ) この項目については 既存の財務諸表等を参照して容易に回答が可能と考えられたために 税抜経理方式 を採用している施設に限って回答をお願いしたものであるが 施設類型によっては集計対象施設が非常に限定的であること 課税対象項目ごとの費用負担額が把握できないことを踏まえれば この集計結果の取扱いは参考値的なものにとどまるべきと考えられる 病院 ( 前年度 ) 一般病院 精神科病院 こども病院 比率 2.0% 1.1% 1.7% 施設数 272 33 10 一般診療所 ( 前年度 ) 入院収益あり 入院収益なし 全体 比率 2.7% 1.3% 1.7% 施設数 9 43 52 歯科診療所 ( 前年度 ) 保険薬局 ( 前年度 ) 全体 全体 比率 1.3% 比率 2.9% 施設数 10 施設数 128 11