和歌山大学教育学部教育実践総合センター紀要 No 小学校児童の算数の好き 嫌いに関する意識について 和歌山大学教育学部附属小学校児童を対象として - Perception toward Enjoyment of Elementary Mathematics on Elementary

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フトを用いて 質問項目間の相関関係に着目し 分析することにした 2 研究目的 全国学力 学習状況調査結果の分析を通して 本県の児童生徒の国語及び算数 数学の学習 に対する関心 意欲の傾向を考察する 3 研究方法平成 25 年度全国学力 学習状況調査の児童生徒質問紙のうち 国語及び算数 数学の学習に対

調査結果の概要

目 次 1 学力調査の概要 1 2 内容別調査結果の概要 (1) 内容別正答率 2 (2) 分類 区分別正答率 小学校国語 A( 知識 ) 国語 B( 活用 ) 3 小学校算数 A( 知識 ) 算数 B( 活用 ) 5 中学校国語 A( 知識 ) 国語 B( 活用 ) 7 中学校数学 A( 知識 )

資料5 TIMSS2007関連資料

国語の授業で目的に応じて資料を読み, 自分の考えを 話したり, 書いたりしている

3 調査結果 1 平成 30 年度大分県学力定着状況調査 学年 小学校 5 年生 教科 国語 算数 理科 項目 知識 活用 知識 活用 知識 活用 大分県平均正答率 大分県偏差値

国際数学・理科教育動向調査(TIMSS2015)のポイント

(2) 学習指導要領の領域別の平均正答率 1 小学校国語 A (%) 学習指導要領の領域 領 域 話すこと 聞くこと 66.6(69.2) 77.0(79.2) 書くこと 61.8(60.6) 69.3(72.8) 読むこと 69.9(70.2) 77.4(78.5) 伝統的な言語文化等 78.3(

領域別正答率 Zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz んんんんんんんんんんんんん 小学校 中学校ともに 国語 A B 算数( 数学 )A B のほとんどの領域において 奈良県 全国を上回っています 小学校国語 書く B において 奈良県 全国を大きく上回っています しかし 質問紙調査では 自分

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(1) 体育・保健体育の授業を改善するために

今年度は 創立 125 周年 です 平成 29 年度 12 月号杉並区立杉並第三小学校 杉並区高円寺南 TEL FAX 杉三小の子

学習指導要領の領域等の平均正答率をみると 各教科のすべての領域でほぼ同じ値か わずかに低い値を示しています 国語では A 問題のすべての領域で 全国の平均正答率をわずかながら低い値を示しています このことから 基礎知識をしっかりと定着させるための日常的な学習活動が必要です 家庭学習が形式的になってい

2 教科に関する調査の結果 ( 各教科での % ) (1) 小学校 国語 4 年生 5 年生 6 年生 狭山市埼玉県狭山市埼玉県狭山市埼玉県 平領均域正等答別率 話すこと 聞くこと 書くこと

平成20年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果(概要)

2 教科に関する調査の結果 (1) 平均正答率 % 小学校 中学校 4 年生 5 年生 6 年生 1 年生 2 年生 3 年生 国語算数 数学英語 狭山市 埼玉県 狭山市 61.4

ホームページ掲載資料 平成 30 年度 全国学力 学習状況調査結果 ( 上尾市立小 中学校概要 ) 平成 30 年 4 月 17 日実施 上尾市教育委員会

平成 21 年度全国学力 学習状況調査結果の概要と分析及び改善計画 調査実施期日 平成 21 年 10 月 2 日 ( 金 ) 教務部 平成 21 年 4 月 21 日 ( 火 )AM8:50~11:50 調査実施学級数等 三次市立十日市小学校第 6 学年い ろ は に組 (95 名 ) 教科に関す

解禁日時新聞平成 30 年 8 月 1 日朝刊テレビ ラジオ インターネット平成 30 年 7 月 31 日午後 5 時以降 報道資料 年月日 平成 30 年 7 月 31 日 ( 火 ) 担当課 学校教育課 担当者 義務教育係 垣内 宏志 富倉 勇 TEL 直通 内線 5

Water Sunshine

2 調査結果 (1) 教科に関する調査結果 全体の平均正答率では, 小 5, 中 2の全ての教科で 全国的期待値 ( 参考値 ) ( 以下 全国値 という ) との5ポイント以上の有意差は見られなかった 基礎 基本 については,5ポイント以上の有意差は見られなかったものの, 小 5 中 2ともに,

の間で動いています 今年度は特に中学校の数学 A 区分 ( 知識 に関する問題 ) の平均正答率が全 国の平均正答率より 2.4 ポイント上回り 高い正答率となっています <H9 年度からの平均正答率の経年変化を表すグラフ > * 平成 22 年度は抽出調査のためデータがありません 平

p.1~2◇◇Ⅰ調査の概要、Ⅱ公表について、Ⅲ_1教科に対する調査の結果_0821_2改訂

小学校の結果は 国語 B 算数 A で全国平均正答率を上回っており 改善傾向が見られる しかし 国語 A 算数 B では依然として全国平均正答率を下回っており 課題が残る 中学校の結果は 国語 B 以外の教科で全国平均正答率を上回った ア平成 26 年度全国学力 学習状況調査における宇部市の平均正答

子どもの貧困対策プロジェクト報告資料

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平成 25 年度の全国学力 学習状況調査の下野市の全体の結果 ( 国語, 算数 数学 ) は, 小学校, 中学校ともに, すべての領域で, 全国平均正答率を上回る結果となった 小学校の全国学力調査全体結果について 小学校は国語 AB, 算数 AB ともに, 数ポイント全国平均正答率を上回っていた 小

家庭における教育

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( 中学校調査 ) 1 時限目 2 時限目 3 時限目 4 時限目 5 時限目 国語 A (45 分 ) 国語 B (45 分 ) 数学 A (45 分 ) 数学 B (45 分 ) 生徒質問紙 (2 分程度 ) (6) 集計児童生徒 学校数 1 集計基準児童生徒に対する調査について, 平成 29

(6) 調査結果の取扱いに関する配慮事項調査結果については 調査の目的を達成するため 自らの教育及び教育施策の改善 各児童生徒の全般的な学習状況の改善等につなげることが重要であることに留意し 適切に取り扱うものとする 調査結果の公表に関しては 教育委員会や学校が 保護者や地域住民に対して説明責任を果

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①H28公表資料p.1~2

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国際数学・理科教育動向調査(TIMSS)結果の推移

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Ⅰ 評価の基本的な考え方 1 学力のとらえ方 学力については 知識や技能だけでなく 自ら学ぶ意欲や思考力 判断力 表現力などの資質や能力などを含めて基礎 基本ととらえ その基礎 基本の確実な定着を前提に 自ら学び 自ら考える力などの 生きる力 がはぐくまれているかどうかを含めて学力ととらえる必要があ

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平成23年度全国学力・学習状況調査問題を活用した結果の分析   資料

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平成 28 年度全国学力 学習状況調査の結果伊達市教育委員会〇平成 28 年 4 月 19 日 ( 火 ) に実施した平成 28 年度全国学力 学習状況調査の北海道における参加状況は 下記のとおりである 北海道 伊達市 ( 星の丘小 中学校を除く ) 学校数 児童生徒数 学校数 児童生徒数 小学校

2 経年変化 ( 岡山平均との差の推移 ) (1) 中学校 1 年生で比較 ( 昨年度まで中学校 1 年生のみの実施のため ) 平成 26 年度平成 27 年度平成 28 年度平成 29 年度 国 数 語 学 基 礎 活 用 基 礎

睡眠調査(概要)

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スポーツ教育学研究(2017. Vol.37, No1 pp.19-31)

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Taro-H29結果概要(5月25日最終)

5 教5-1 教員の勤務時間と意識表 5 1 ( 平均時間 経年比較 教員年齢別 ) 中学校教員 調査年 25 歳以下 26 ~ 30 歳 31 ~ 40 歳 41 ~ 50 歳 51 ~ 60 歳 7:22 7:25 7:31 7:30 7:33 7:16 7:15 7:23 7:27 7:25

1. 調査結果の概況 (1) の児童 ( 小学校 ) の状況 < 国語 A> 今年度より, ( 公立 ) と市町村立の平均正答率は整数値で表示となりました < 国語 B> 4 国語 A 平均正答率 5 国語 B 平均正答率 ( 公立 ) 74.8 ( 公立 ) 57.5 ( 公立 ) 74 ( 公立

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算数でも 知識 (A) 問題 活用 (B) 問題とも 全領域で全国平均を上回りました A 問題では 14 問中 12 問が全国平均を上回り うち8 問が5ポイント以上上回りました 下回った2 問は 直径と円周の長さの関係理解 と 除法で表す2 量関係の理解 でした B 問題では 10 問中 9 問が

1 施設で生活する高校生の本音アンケート 3 2 調査項目 4 3 施設で生活する高校生の自己肯定感について...5 (1) 一般高校生との比較 5 4 施設で生活する高校生の進路について.7 (1) 希望職種の有無と希望進路 7 (2) 性別 学年による進路の違い 8 5 施設で生活する高校生のア

小学生の本音を調査

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5 学習到達度調査の基本的な考え方学習到達度調査では 各教科の設問ごとに 目標値 を定め 児童 生徒の 正答率 がこの 目標値 に対して -5ポイント以上から +5ポイント未満の間であった場合 目標値と同程度としている 目標値 学習指導要領に示された内容について標準的な時間をかけて学んだ場合 設問ご

平成 30 年度全国学力 学習状況調査の結果について ( 速報 ) 1. 調査の概要 実施日平成 30 年 4 月 17 日 ( 火 ) 調査内容 1 教科に関する調査 ( 国語 A 国語 B 算数 数学 A 算数 数学 B 理科 (3 年に 1 回 )) A 問題 : 主として知識に関する問題 B

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3-2 学びの機会 グループワークやプレゼンテーション ディスカッションを取り入れた授業が 8 年間で大きく増加 この8 年間で グループワークなどの協同作業をする授業 ( よく+ある程度あった ) と回答した比率は18.1ポイント プレゼンテーションの機会を取り入れた授業 ( 同 ) は 16.0

HP用【通常版:しばりなし】H27調査結果概要

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報道関係各位 2012 年 1 月 25 日 株式会社ベネッセコーポレーション 代表取締役社長福島保 高校受験調査 ~ 高校 1 年生は自らの高校受験をどのように振り返っているのか ~ 高校受験を通じて やればできると自信がついた 71% 一方で もっと勉強しておけばよかった 65% 株式会社ベネッ

山梨大学教職大学院専攻長 堀哲夫教授提出資料

発達研究第 25 巻 問題と目的 一般に, 授業の中でよく手を挙げるなどの授業に積極的に参加している児童は授業への動機づけが高いと考えられている ( 江村 大久保,2011) したがって, 教師は授業に積極的に参加している児童の行動を児童の関心 意欲の現われと考えるのである 授業場面における児童の積

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スライド 1

国語 B では 話すこと 聞くこと 領域において 全国及び県平均を上回っているが 他の三つの領域においては 全国及び県平均を下回っている 活用する力を育成する取組のさらなる充実が必要である 設問 1 の目的に応じて 話し合いの観点を整理する力は身についてきている 設問 3 の二つの詩を比べて読み 自

Microsoft Word - 全国調査分析(H30算数)

(2) 国語科 国語 A 国語 A においては 平均正答率が平均を上回っている 国語 A の正答数の分布では 平均に比べ 中位層が薄く 上位層 下位層が厚い傾向が見られる 漢字を読む 漢字を書く 設問において 平均正答率が平均を下回っている 国語 B 国語 B においては 平均正答率が平均を上回って

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2019 年月別輸入状況 トマトピューレー及びトマトペースト ( 気密容器入りのもので TQによるもの ) 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 国名 数量 価格 kg 当り価格 数量 価格 kg 当り価格 数量 価格 kg 当り価格 数量 価格 kg 当り価格 数

表 6.1 横浜市民の横浜ベイスターズに対する関心 (2011 年 ) % 特に何もしていない スポーツニュースで見る テレビで観戦する 新聞で結果を確認する 野球場に観戦に行く インターネットで結果を確認する 4.

6. 調査結果及び考察 (1) 児童生徒のスマホ等の所持実態 1 スマホ等の所持実態 54.3% 49.8% 41.9% 32.9% % 78.7% 73.4% 71.1% 76.9% 68.3% 61.4% 26.7% 29.9% 22.1% % 中 3 中 2 中 1

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資料3 高校生を取り巻く状況について

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町全体の状況を把握 分析するとともに 平均正答率については 全国 全道との比較を数値以外の文言で表現します また 質問紙調査の結果や 課題解決に向けた学力向上の取組を示します (3) 学校ごとの公表小規模校において個人が特定される恐れのあることから 学校ごとの結果公表はしません (4) 北海道版結果

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和歌山大学教育学部 教育実践総合センター紀要 No.13 2003 小学校児童の算数の好き 嫌いに 関する意識について 和歌山大学教育学部附属小学校児童を対象として - Perception toward Enjoyment of Elementary Mathematics on Elementary School Students Putting Focus on the Students of Attached School in Wakayama University 今井敏博愛須一弘 Toshihiro Imai Kazuhiro Aisu 和歌山大学教育学部附属教育実践総合センター

和歌山大学教育学部教育実践総合センター紀要 No.13 2003 小学校児童の算数の好き 嫌いに関する意識について 和歌山大学教育学部附属小学校児童を対象として - Perception toward Enjoyment of Elementary Mathematics on Elementary School Students - Putting Focus on the Students of Attached School in Wakayama University - 今井敏博愛須一弘 Toshihiro Imai Kazuhiro Aisu ( 和歌山大学教育学部 ) ( 和歌山大学教育学部附属小学校 ) 本研究では 和歌山大学教育学部附属小学校児童を対象として 算数への好き 嫌い 好き 嫌いと思う理由 また算数の学習が楽しいと思うときや算数の学習がいやだとおもうときについての意識を問い 回答の状況を調べることを目的とした 算数 数学の好き嫌いについては 学年が上がるにしたがって好きと回答した人の割合は下がっていたが その下がり方は必ずしも比例的でなく 学年によって異なっていた 好き 嫌いに男女差があったことは 数学 理科教育調査の結果と同様であった 低学年では 算数の学習がおもしろいと思うときについての質問には 教材内容をあげる児童が多く 高学年では 逆に 算数の学習がいやだと思うときについての質問に 教材内容をあげる児童が多かった キーワード : 算数教育算数への興味原因帰属 1. はじめに算数 数学の好き 嫌いに関わる研究は 数学に対する態度の研究として 1950 年代からアメリカで始められた その中心的な研究者の Aiken(1970) は 算数 数学に対する態度は 年齢の低い学年では安定していないことを指摘し 特に小学校段階が重要な時期であることを示唆している Fedon(19) は 算数に対する肯定的な態度は 小学校第 3 学年あたりから形づくられていくことを示している Stright(1960) は 算数への否定的態度は 第 3 学年から第 6 学年にかけて下降していくことを見出した この研究では 児童が教師に喜ばれたいために 肯定的であるかのように反応しているのかもしれないことが指摘されている 小学校児童への直接的な測定では どのような測定方法をもちいるかという点や信頼性のある測定ができるように教師が児童へ諸注意を行うことが重要であると思われる 湊 (19) は 小学生への使用を目的にした測定用具として 算数に対する態度を測定する SD 尺度を開発した この尺度は 外国で開発された尺度を参考に しつつ わが国で最初の標準化された尺度である この SD 尺度を用いることにより 小学校児童の算数に対する態度を数値化でき プロフィールによる比較が可能であると思われる また 小学校教員志望学生の算数に対する態度の様々な要因を見出すのにも適していると思われる 今井 (1985) は 数学に対する態度は 内的要因として数学の達成度が 外的要因として教師の要因が影響を及ぼすと考え 数学に対する生徒の意識を測定するリッカート型尺度を開発した この研究で用いたリッカート型尺度は 文章で書かれた項目を被験者が理解する必要があるため 小学校児童に対して使用する場合は 教師が読み上げるなどの測定時の工夫が必要となる 算数 数学に対する態度には 様々な側面や要因が含まれている 好き 嫌いに関する好意性 やる気に関する動機づけ その他にも価値意識や不安感なども考えられる 今井 (2002) は 好意性に関する要因として 算数 数学に対する好き 嫌いと算数 数学の成績について 小学校教員免許志望学生に対して調査を行った その結果 小学校 中学校 高等学校へと 算数 数学がすきだったと答えた人の割合が減少していくことを見出した すきだった人の割合は 小学校

小学校児童の算数 数学の好き 嫌いに関する意識について 算数については 約 70% であったが 中学校数学については 約 50% 半ばであり 高等学校数学については 約 30% であった 本研究では 小学校での算数に対する好き 嫌いの状況を 学年ごとに調べることに焦点を当てる Aiken が不安定であると述べている低学年の児童をも測定し Fedon(19) が述べている第 3 学年での変化をも考慮してみたい 今井 (1985) では 数学に対する態度に影響を与える要因として 内的要因と外的要因を設定し 内的要因として数学の達成度 外的要因として教師要因を分析した 本研究では 算数の好き 嫌いの理由として この内的要因と外的要因の分け方を用いて 学習内容に関わるか クラスの仲間などの学習環境に関わるか また 児童が算数を好き 嫌いと感じる状況を記述させることにより 小学校児童の算数の好き 嫌いに関する心的状況を調べたいと考える 第 3 回国際数学 理科教育調査が 国際教育到達度評価学会 (IEA) のもとで計画 実施され わが国では 国立教育研究所により 調査の実施計画やその国内集計がなされている この調査は 国際的には 1994 年度の学年末に行われ わが国では 1995 年 2 月に行われた 調査対象は 小学校 3 年 4 年 中学校 1 年 2 年であり 学年により 24 か国から 41 か国の国々が参加している 国立教育研究所は わが国の結果と 外国との比較をまとめて 第 3 回国際数学 理科教育調査最終報告書を 1998 年 4 月に公刊している 小学校算数 中学校数学に関する主な分析結果は まとめとして次のようにまとめられている 算数 数学の得点については わが国は 小学校 3 年 小学校 4 年とも参加 20 か国中 シンガポールと韓国の次に高いグループに属しており 中学校 1 年 中学校 2 年も参加約 40 か国中 シンガポールの次に高いグループに属している 算数 数学の好き 嫌いについては 国際的には好かれているが わが国は 算数 数学が好きな児童 生徒は少ない方である 算数 数学の得点や算数 数学への態度について男女差がある国は少ないが わが国では男女差がある 数学の授業では日常生活に関連することがらが使われていると国際的には思われているが わが国の生徒はそのようなことは少ないと思っている 算数 数学での電卓利用は 国際的には小学校ではあまり使われてないが中学校では使われている わが国ではいずれでも使われていない 算数 数学の好き 嫌いについては 例えば 算数の場合 あなたは 算数をどれぐらいすきですか という形で問われている 算数 数学について 大好き 好き と回答した児童 生徒の割合は表 2-( 報 表 2 - 小学校 中学校の算数 数学の好き嫌い オーストラリア オーストリア カ ナ ダ キ プ ロ ス チ ェ コ イ ギ リ ス ギ リ シ ャ 香 港 ハン ガリー アイスランド イ ラ ン アイルランド 日 本 韓 国 ラ ト ビ ア オ ラ ン ダ ニュージーランド ノル ウェー ポル トガル スコットランド シンガポール スロ ベニア タ イ ア メ リ カ 第 3 学年 ( 小学校 3 年生 ) % 88 95 88 94 88 90 98 86 78 79 70 85 95 大好き + 好き 第 4 学年 ( 小学校 4 年 ) % 76 89 96 94 81 97 72 65 77 89 第 7 学年 ( 中学校 1 年 ) 69% 59 75 86 59 79 69 57 81 77 55 59 67 66 60 81 76 86 65 大好き + 好き 第 8 学年 ( 中学校 2 年 ) 国際平均値 % 85% 72% 69% 64% 49 80 65 79 85 53 67 72 63 72 66 71

和歌山大学教育学部教育実践総合センター紀要 No.13 2003 告書の表番号 ) である どの国も 学年が高くなるにつれて好きが少なくなっている 国際的にみて算数 数学を好きと回答した小学校 3 4 年は 8-9 割 中学校 1 年 2 年は 7 割である わが国は小学校から好きが 7-8 割と少ないが 中学校でさらに低く 5 割となる 国際的に比較して いずれの学年も わが国の児童 生徒の算数 数学を好きと回答した割合は低いということができる 小学校 4 年における算数の好き 嫌い の男女差を示しているのが図 2-1( 報告書の番号 ) である 算数の好き 嫌いについては 国際的には 男女で大きな差はみられず ともに好きだとしているが 男子の方が女子よりも好きだという国が 4 か国 ( オーストラリア 香港 日本 オランダ ) 女子の方が男子よりも好きだという国は 2 か国 ( アイルランド スコットランド ) である わが国は 男子の方が女子よりも算数が好きな国に入っている 表 2-1 算数への態度の男女差ー算数の好き嫌いー ( 小学校 4 年 ) 75

小学校児童の算数 数学の好き 嫌いに関する意識について 2. 研究の目的小学校児童に対して 小学校算数の好き 嫌いと その理由 及び算数の学習が楽しいまたはいやだと思うときを記述させ 各学年段階での状況を分析すること 3. 研究の方法 (1) 調査対象と調査時期和歌山大学教育学部附属小学校児童を調査対象とした 各学年 1クラスの児童に調査を行った 1クラスを除いて他の5 学年は 算数の専科担当で同じ教師が担当したクラスである 調査人数は 第 1 学年 38 名 ( 男 19 名 女 19 名 ) 第 2 学年 36 名 ( 男 17 名 女 19 名 ) 第 3 学年 35 名 ( 男 17 名 女 18 名 ) 第 4 学年 37 名 ( 男 19 名 女 18 名 ) 第 5 学年 35 名 ( 男 18 名 女 17 名 ) 第 6 学年 37 名 ( 男 18 名 女 19 名 ) である 調査は 3 月初旬の学年終りの時期に実施し 児童が成績などに関係なく 素直な気持ちを記述できるように配慮した (2) 調査項目小学校児童で 第 1 学年から第 6 学年までを調査対象としたので 第 1 学年の児童でも回答可能な様式にした 最初の問いは さんすうは どちらかといえば すき きらい で すきまたはきらいのいずれかに をかこむ様式である 次は そのわけは ( ア ) さんすうの学しゅうがすき ( きらい ) だから ( イ ) いっしょに学しゅうしているクラスの人たちがすき ( きらい ) だから で いずれかに 印をつけるように指示したが 実際には両方に 印をつけた児童もいた 2 番目の問いは さんすうの学しゅうがたのしいとおもうのは どんなときですか であり 3 番目の問いは さんすうの学しゅうがいやだとおもうのは どんなときですか である これらは 今井 (2002) が 算数 数学が好き 嫌いの理由として ア学習内容による と イ先生 友人 クラスなどによる のどちらに依存しているかを調べた小学校教員志望学生への調査に関連した質問項目である 児童の回答様式は文章による自由記述である (3) 分析の方法まず 算数が すき と回答した児童と きらい と回答した児童の人数から その割合を 男女別をも含めて算出した 次に そのわけは という質問に対して ( ア ) さんすうの学しゅうがすき ( きらい ) だから と ( イ ) いっしょに学しゅうしているクラスの人たちがすき ( きらい ) だから と回答した児童の人数から その割合を算出した ( ア ) または ( イ ) のいずれかの をつけるように指示したにもかかわらず 両方に 印 をつけた児童が特に低学年では予想より多かった し たがって この割合については 合計で 100% を超え た学年があった さんすうの学しゅうがたのしいとおもうのは ど んなときですか と さんすうの学しゅうがいやだ とおもうのはどんなときですか の質問については 自由記述であるため 記述された内容は様々であった そこで 概ね< 学習内容に関する記述 > < 学習方法 に関する記述 > < 情意面に関する記述 >に分類して その人数を算出した 4. 研究の結果 (1) さんすうは どちらかといえば すき きらい ( すき きらいのいずれかに をつける ) の回答 < 学年別 > 第 1 学年 すき.1% きらい 7.9% 第 2 学年 すき 77.8% きらい 22.2% 第 3 学年 すき 94.3% きらい 5.7% 第 4 学年 すき 81.1% きらい 18.9% 第 5 学年 すき 60.0% きらい 40.0% 第 6 学年 すき 70.3% きらい 29.7% < 男女別 > 第 1 学年男子すき 100.0% きらい 0.0% 女子すき.2% きらい 15.8% 第 2 学年男子すき 88.2% きらい 11.8% 女子すき 68.4% きらい 31.6% 第 3 学年男子すき 100.0% きらい 0.0% 女子すき 88.9% きらい 11.1% 第 4 学年男子すき 94.7% きらい 5.3% 女子すき 66.7% きらい 33.3% 第 5 学年男子すき 66.7% きらい 33.3% 女子すき 52.9% きらい 47.1% 第 6 学年男子すき.8% きらい 16.2% 女子すき 57.9% きらい 42.1% (2) すき きらいの理由についての結果 児童への質問の記述 そのわけは ( ア ) さんすうの学しゅうがすき ( きらい ) だから ( イ ) いっしょに学しゅうしているクラスの人たちが すき ( きらい ) だから いずれかに 印をつけるように指示したが 低学年で は 両方に 印をつけた児童がいた < 学年 > 第 1 学年 ( ア ) 94.7% ( イ ) 52.6% 第 2 学年 ( ア )100.0% ( イ ) 36.1% 第 3 学年 ( ア ) 85.7% ( イ ) 57.1% 第 4 学年 ( ア ) 89.2% ( イ ) 18.9% 第 5 学年 ( ア ).9% ( イ ) 17.1% 76

和歌山大学教育学部教育実践総合センター紀要 No.13 2003 第 6 学年 ( ア )100.0% ( イ ) 21.6% (3) さんすうの学しゅうがたのしいとおもうのは どんなときですか と さんすうの学しゅうがいや だとおもうのは どんなときですか の記述の結果 < 学年 > <たのしいとおもう><いやだとおもう> 第 1 学年学習内容に関する記述 57.9% 2.6% 学習方法に関する記述 34.2% 0.0% 情意面に関する記述 7.9% 5.3% 第 2 学年学習内容に関する記述 86.1% 33.3% 学習方法に関する記述 11.1% 25.0% 情意面に関する記述 2.7% 41.7% 第 3 学年学習内容に関する記述 20.0% 45.7% 学習方法に関する記述 68.6% 11.4% 情意面に関する記述 11.4% 14.3% 第 4 学年学習内容に関する記述 40.5% 40.5% 学習方法に関する記述 27.0% 16.2% 情意面に関する記述 29.7% 10.8% 第 5 学年学習内容に関する記述 25.7% 51.4% 学習方法に関する記述 22.9% 0.0% 情意面に関する記述 42.9% 42.9% 第 6 学年学習内容に関する記述 27.0% 70.3% 学習方法に関する記述 24.3% 2.7% 情意面に関する記述 48.6% 18.9% 5. 考察 第 3 回国際数学 理科教育調査の結果では 算数は 好きであるという肯定的な回答をした児童の割合は 第 3 学年で 78% 第 4 学年で 72% であった 今回の調 査結果では 第 3 学年で 94.3% 第 4 学年で 81.1% で あった これらの学年では 今回の調査結果が 国際 調査の結果よりも上回っていた これは 今回の調査 対象のクラスを指導した教師が 児童の算数への興味 づけに工夫したためと察することができる しかし 第 2 学年では 77.8% 第 5 学年では 60.0% と 学年が あがるにしたがって 算数が好きと回答する児童の割 合は 比例的に減少していっておらず 教材内容 教 師の授業設定 クラスの学習集団の構成や雰囲気など 様々な要因により変化しうると思われる Aiken(1970) が算数 数学に対する態度は 年齢の 低い学年では安定していないことを指摘しているが 今回の調査結果もそれを物語っているように思われ る 国際調査では 中学校第 1 学年で 数学が好きで あると回答したわが国生徒の割合は 55% であった ま た今回の調査での小学校第 6 学年児童の算数が好きと回答した児童の割合は 70.3% であった 今井 (2002) が小学校教員志望学生に行なった調査では 算数が好きだったと回答した学生が 71.2% であり 中学校数学が好きだったと回答した学生は 57.6% であった この調査は 大学生に過去を振り返らせて回答させたものである 国際調査の中学校第 1 学年生徒の結果と今回の小学校第 6 学年児童への調査結果での約 15% の数値の低下は 小学校教員志望学生への調査結果での数値の低下とほぼ同様であると思われる 国際調査では 算数への好き嫌いで 男子の方が女子よりも肯定的であった国がわずか4か国であり わが国もその一つであった 今回の調査の結果においても いずれの学年でも男子が女子よりも 算数が好きと回答した児童の割合が高かった 特に 高学年でそれが顕著であったことは 今後さらに詳しく検討するべき課題であると考える 算数の好き 嫌いの理由を問いかけた次の質問では 原因の帰属が 学習内容そのものによるのか 学習環境によるのか すなわち内的要因によるのか 外的要因によるのかを2 者択一的に回答させた 低学年の児童にも実施したことから ( ア ) さんすうの学しゅうがすき ( きらい ) だから いっしょに学しゅうしているクラスの人たちがすき ( きらい ) だから という項目で問いかけた いずれかに 印をつけるように指示したにもかかわらず 低学年では両方に 印をつけた児童がかなりいた 結果で示した値は全体に対して 印をつけた割合である いずれの学年でも ( ア ) に 印をつけた児童の割合が8 割以上あった また 第 3 学年までは ( イ ) にも3 割半から5 割半の児童が をつけ 第 4 学年から第 6 学年までは1 割半から約 2 割の児童が をつけた 両方に をつけた児童もあったが ( ア ) に をつけた児童の割合が ( イ ) よりもはるかに高かった 今回の調査対象の児童は 算数の好き 嫌いを 学習集団よりも学習内容によって判断したといえる 学習がたのしいと思うとき 学習がいやだと思うときを問いかけた質問に対する児童の記述を 学習内容 学習方法 情意面の3つの観点に分類した 学習が楽しいと思うときについては 第 1 学年や第 2 学年の低学年の場合 学習内容を記述した児童が多かった しかし 内容は 計算 積み木 形並べ ブロック 長さ調べ など様々であった 第 5 学年や第 6 学年の高学年の場合 情意面の記述が比較的多かった 具体的には わかったとき むずかしい問題が解けたとき 自分の力で問題が解決できたとき ちがった考えを知ったとき 自信がついたとき などの記述があった また 学習がいやだと思うときについては 第 3 学年や第 4 学年で学習内容の記述が他より多く 第 5 学年から第 6 学年と高学年では 学習内容を記述した児童 77

小学校児童の算数 数学の好き 嫌いに関する意識について の割合が高かった 具体的には 第 3 学年と第 4 学年では 計算に関する記述が多く つぎに図形に関する記述が多かった 第 5 学年と第 6 学年では 割合 文章問題 ややこしい計算 面積を求めること などが多かった 高学年の児童がいやだと思うこれらの学習内容の扱いについては 今後十分に考慮していく必要があると思われる 引用 参考文献 Aiken, L.R (1970), Attitudes toward mathematics, Review of Educational Research, Vol.40, No.4, pp.551-596. Fedon, J.P.(19), The role of attitude in learning arithmetic, Arithmetic Teacher, 5, pp.304-310. 今井敏博 (1985) 生徒の数学に対する態度に影響を与える要因についてー教師の要因 数学学力との関連を中心にー 日本数学教育学会誌数学教育学論究 Vol.43 44, pp.3-31. 今井敏博 (2002) 小学校教員免許取得希望学生の算数 数学の好き 嫌いと成績に関する意識について 和歌山大学教育学部教育実践総合センター紀要 No.12 pp.97-103. 国立教育研究所 (1998) 小学校の算数教育 理科教育の国際比較 第 3 回国際数学 理科教育調査最終報告書 東洋館出版社湊三郎 (19) 算数 数学に対する態度を測定するために開発された SD について 日本数学教育学会誌数学教育学論究 Vol.39 40 pp.1-25. Stright, V.M.(1960), A study of the attitudes toward arithmetic of students and teachers in the third, 7, pp.280-286. 78