目次 参考文献安達著 : 通信システム工学, 朝倉書店,7 年. ディジタル変調. ディジタル伝送系モデル 3. 符号判定誤り確率 4. 元対称通信路 安達 : コミュニケーション符号理論 安達 : コミュニケーション符号理論 変調とは?. ディジタル変調 基底帯域 ( ベースバンド ) 伝送の信号波形は零周波数付近のスペクトルを持っている. しかし, 現実の大部分の通信路は零周波数付近を殆ど伝送することができない帯域通信路とみなされる. 無線通信路はまさにそういう通信路である. ベースバンド信号を通信路に最適な周波数帯域へ移す技術が変調である. 変調された信号 ( 被変調信号 ) の表現 ( A ( o f ( 振幅変調 位相あるいは周波数変調 安達 : コミュニケーション符号理論 3 安達 : コミュニケーション符号理論 4
ディジタル被変調信号の生成 等価低域表現 ( Re ( exp( j ( ( exp( j( ) I( jq( A / とおくと Re[{ Re Re I( ( ) A exp( jf 搬送波に関係しない項 ( exp( j( ) は, 被変調信号の 等価低域表現と呼ばれる. ここで I( jq( } exp( jf ] I ( jq( o(f j i(f I ( o(f Q( i(f j I ( i(f Q( o(f o(f Q( i(f 安達 : コミュニケーション符号理論 6 送信 値 (,) データ系列に対応した I( と Q( の波形を生成し, 搬送波成分 o(f と i(f とに乗積する. ( Re 値 (,) データ系列 I ( jq( expj f I( o(f Q( i(f データ変調器 {a } {b } 送信フィルタ H (f) 送信フィルタ H (f) 発振器 I( Q( -i(f ~ o(f / 電力増幅器 ( 位相シフト安達 : コミュニケーション符号理論 多値 SK と多値 QAM ~6SK の信号点配置 ( = a + jb ) b a (a) SK (b) 4SK (d)6sk () 8SK 6QAMの信号点配置 ( = a + jb ) 6QAMでは直交するつの搬送波を振幅変調 (ASK) する. 3/ / / 3/ 6QAM 6SK 安達 : コミュニケーション符号理論 安達 : コミュニケーション符号理論 4
多値 SK の I( と Q( の波形 ( その ) 帯域幅一定のまま伝送レートを高速化 送信する 値データ (a)sk (b)4sk I( Q( I( Q( I( 高速伝送 ()8SK Q( 送信シンボル SK変調のとき, b a I( a 搬送波振幅 A ( a, のとき h (, その他 SK変調のI ( jq( o(f, + - / / / - SK 信号表現 a jb Q(, ( ) ( ) なので, は次式のようになる. h ( a を送信している時間 ( ( ) ) のSK信号の表現, 送信電力をとすると, A SK信号 矩形インパルス応答を有する送信フィルタ I 安達 : コミュニケーション符号理論 5 Q ( exp( j( ) I( jq( 安達 : コミュニケーション符号理論 9 矩形インパルス応答 h ( Q I.SK 伝送系モデル ( o ( o ( 同期検波 が送信されたのか, が送信されたのかを判定. a of f a o f ( of, 受信信号の搬送波に位相同期した局部発信信号 f ao( f ) ( of of ( if of o( f ) ) o( f ) o ( i( f ) i a ( o ( i a o 上式は次式のように変形できる. (a) 同期検波器入力 安達 : コミュニケーション符号理論 8 ( f ) ( o( f ) ( i( f ) ( o(f +) 同期検波 低域通過フィルタ (f 成分を遮断 ) (b) 同期検波出力 ˆ ( を受信信号に乗算 a ( ) ˆ( 安達 : コミュニケーション符号理論
符号判定 搬送波周波数の 倍の成分をフィルタで遮断すると, 次式が得られる. ˆ( ここで, ˆ( a ˆ( ( o ( i は, 両側電力スペクトル密度がN の零平均白色ガウス性雑音である. (a) 同期検波器入力 ( 同期検波 o(f +) 低域通過フィルタ (f 成分を遮断 ) (b) 同期検波出力 ˆ ( a ˆ( 安達 : コミュニケーション符号理論 3 a = + が送信されたのか,a = - が送信されたのか如何にして判定したらいいか. 同期検波出力には雑音が含まれている. 雑音を低減するために時間区間 [~(+)] で積分する. この積分フィルタは積分放電フィルタ (Iegae & Dump file) と呼ばれる. フィルタ出力が正ならa = +が送信された, 負であればa = -が送信されたと判定する. 積分フィルタ出力 は次式のようになる. ( ) ここで, ˆ( ( ) a d a ˆ( ) である. 第 項 は雑音成分である. ところで, ˆ( は両側電力スペクトル密度 N の ˆ( d a ˆ( であるから, 軟判定値は 零平均白色ガウス雑音であるから, 雑音成分 は零平均のガウス変数になる. 安達 : コミュニケーション符号理論 6 ˆ ( a ˆ( a a (+) a ˆ ( ( ) ˆ( d aˆ, if, ohewie aˆ ˆ d aˆ dˆ ˆ {,} d 3. 符号判定誤り確率 積分フィルタ 正負判定 符号変換 安達 : コミュニケーション符号理論 7 安達 : コミュニケーション符号理論 8
は平均 E 積分フィルタ出力の統計的性質 の自己相関関数 R a のガウス変数である. その分散 は a E ( ) ( ) ( ) E d E dd ˆ( ) ˆ( ) ˆ( ) ここで, E[.] は期待値を求める操作である. E ˆ( ˆ( ) は雑音 ˆ( ˆ( が両側電力スペクトル密度 N の零平均白色ガウス性 雑音であることから E ˆ( ˆ( ) R ( N ( ) ( ) ( ) ( ) である. となる [ 通信システム工学参照 ]. (.) はデルタ関数である. したがって N( ) dd ( ) 誤り領域 N Nd 安達 : コミュニケーション符号理論 9 積分フィルタ出力の条件付き確率密度関数 は次式で与えられている. が送信されたとき, は平均 a で標準偏差 の正規分布 にしたがって変動する. が送信されたときのˆ の確率は条件付き確率と呼ばれる. 条件付き確率密度関数 p( p( である. a a ) exp a a ) は のとき a p ( a ) a のとき 判定誤り確率 安達 : コミュニケーション符号理論 3 a a のとき のとき の誤り領域 p ( a ) a のとき a のとき の誤り領域 が送信されたときの判定誤り確率 p は, ~ が負になる p 確率であるから 同様にして, a ef p( y a / ) d y exp d x dx exp x exp dx ef / が送信されたときの判定誤り確率 p は p exp d ここで, ef は誤差補関数である. y exp ef d 安達 : コミュニケーション符号理論 3 安達 : コミュニケーション符号理論 3
SK のビット誤り率 ところで, ここで, E 以上より, a p p N b E N N / であるから はビット当たりの信号エネルギーである. b と の判定誤り確率は等しくなり ( つまり p), 次式で表される. Eb p p p ef N これは, ビット誤り率と呼ばれている. p ef E N b ビット誤り率 p Eo pobabiliy - - -3-4 SK のビット誤り率の判定誤り率 -5-6 4 6 8 E b /N (db) 安達 : コミュニケーション符号理論 33 安達 : コミュニケーション符号理論 34 E b /N とは? 片側電力スペクトル密度 N (Wa/Hz) の白色雑音を考える.( 数学的には - から + にわたる周波数領域に N / で一様に分布しているとして扱う.) E b /N は情報 ビットあたりの信号エネルギー対雑音電力スペクトル密度比のことであり, 受信信号がどのくらい雑音より強いかを表わす指標である. 電力スペクトル密度 白色雑音 f N 4. 元対称通信路 安達 : コミュニケーション符号理論 35 安達 : コミュニケーション符号理論 37
SK 伝送のとき, に誤る場合と に誤るつの場合があるが, このつの判定誤り確率 ( ビット誤り率 ) は等しい. Eb p p p ef N こういう通信路を 元対称通信路と言う. ビット誤り率をpとすると, 送信データと受信データとは次 のような確率的関係にある. -p d = (a =+) p 送信受信 (a = ) p d = -p 安達 : コミュニケーション符号理論 38 第 3 章 通信路符号化方式の概要 通信路符号化の目的符号と符号語誤り検出 誤り訂正符号誤り訂正符号化誤りパターン誤りの検出と訂正符号化の概念符号化率 (Code ae) ユークリッド距離とハミング距離 ビット誤りを検出する符号単一パリティ検査符号 - 水平垂直パリティ検査符号 ビット誤りを訂正する符号 (7,4) ハミング符号 符号化データのインタリーブ自動再送 Sop-ad-wai ARQ Go-Bak-N ARQ Seleive-epea ARQ 安達 : コミュニケーション符号理論 39