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給与所得控除額の改正前後の比較 改正前 改正後 給与等の収入金額給与所得控除額給与等の収入金額給与所得控除額 180 万円以下 収入金額 40% 65 万円に満たない場合は 65 万円 180 万円以下 収入金額 40%-10 万円 55 万円に満たない場合は 55 万円 180 万円超 360 万

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改正された事項 ( 平成 23 年 12 月 2 日公布 施行 ) 増税 減税 1. 復興増税 企業関係 法人税額の 10% を 3 年間上乗せ 法人税の臨時増税 復興特別法人税の創設 1 復興特別法人税の内容 a. 納税義務者は? 法人 ( 収益事業を行うなどの人格のない社団等及び法人課税信託の引

(1) 相続税の納税猶予制度の概要 項目 納税猶予対象資産 ( 特定事業用資産 ) 納税猶予額 被相続人の要件 内容 被相続人の事業 ( 不動産貸付事業等を除く ) の用に供されていた次の資産 1 土地 ( 面積 400 m2までの部分に限る ) 2 建物 ( 床面積 800 m2までの部分に限る

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平成19年度市民税のしおり

5 配偶者控除等 配偶者控除 配偶者特別控除 扶養控除及び勤労学生控除の合計所得金額の要件 について 一律 10 万円ずつ引き上げられます 6 青色申告特別控除正規の簿記の原則により記帳している者に係る控除額が 55 万円に引き下げられ 正規の簿記の原則により記帳し かつ e5tax 等により確定申

5 事業用の車両等を売却 ( 譲渡 ) した場合の売却益 ( 譲渡益 ) 売却損 ( 譲渡損 ) については 事業所得とはならない 総合課税の譲渡所得 ( 土地 建物以外 ) の扱いになり 所有期間 (5 年超か以下か ) によって長期譲渡所得 短期譲渡所得に区分される 6 使用可能期間が1 年未満

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個人市民税 控除・税率等の変遷【市民税課】

法人会の税制改正に関する提言の主な実現事項 ( 速報版 ) 本年 1 月 29 日に 平成 25 年度税制改正大綱 が閣議決定されました 平成 25 年度税制改正では 成長と富の創出 の実現に向けた税制上の措置が講じられるともに 社会保障と税の一体改革 を着実に実施するため 所得税 資産税についても

障財源化分とする経過措置を講ずる (4) その他所要の措置を講ずる 2 消費税率の引上げ時期の変更に伴う措置 ( 国税 ) (1) 消費税の軽減税率制度の導入時期を平成 31 年 10 月 1 日とする (2) 適格請求書等保存方式が導入されるまでの間の措置について 次の措置を講ずる 1 売上げを税

平成23年度税制改正の主要項目

本建議書の基本的な視点は 次のとおりである ⑴ 公平な税負担 ⑵ 理解と納得のできる税制 ⑶ 適正な事務負担 ⑷ 時代に適合する税制 ⑸ 透明な税務行政 公平な税負担は 税制を考える上で最も基本的な視点であり 納税者が負担能力に応じて分かち合うという意味である また 公平には 水平的公平 垂直的公平

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1 検査の背景 (1) 租税特別措置の趣旨及び租税特別措置を取り巻く状況租税特別措置 ( 以下 特別措置 という ) は 租税特別措置法 ( 昭和 32 年法律第 26 号 ) に基づき 特定の個人や企業の税負担を軽減することなどにより 国による特定の政策目的を実現するための特別な政策手段であるとさ

参考 平成 27 年 11 月 政府税制調査会 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する論点整理 において示された個人所得課税についての考え方 4 平成 28 年 11 月 14 日 政府税制調査会から 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する中間報告 が公表され 前記 1 の 配偶

申告所得税関係 手続名 帳票名平成年分セルフメディケーション税制の明細書 ( 次葉 ) 特定証券投資信託に係る配当控除額の計算書 平成 年分給与所得の源泉徴収票 ( 平成 28 年以降用 ) 平成 年分特定口座年間取引報告書 ( 平成 28 年以降用 ) 平成 年分公的年金等の源泉徴収票 ( 平成

1: とは 居住者の配偶者でその居住者と生計を一にするもの ( 青色事業専従者等に該当する者を除く ) のうち 合計所得金額 ( 2) が 38 万円以下である者 2: 合計所得金額とは 総所得金額 ( 3) と分離短期譲渡所得 分離長期譲渡所得 申告分離課税の上場株式等に係る配当所得の金額 申告分

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1 検査の背景 (1) 簡易課税制度の概要課税売上げに係る消費税額から控除できる課税仕入れに係る消費税額は 原則として 課税売上げに対応する課税仕入れに係る消費税額とされている ( 以下 課税売上げに係る消費税額からこの課税売上げに対応する課税仕入れに係る消費税額を控除して納付消費税額を算出する計算

土地建物等の譲渡損失は 同じ年の他の土地建物等の譲渡益から差し引くことができます 差し引き後に残った譲渡益については 下記の < 計算式 2> の計算を行います なお 譲渡益から引ききれずに残ってしまった譲渡損失は 原則として 土地建物等の譲渡所得以外のその年の所得から差し引くこと ( 損益通算 )

所得控除 基礎控除 配偶者控除などの下記の表に記載されたものをいいます それぞれ一定の要件を満たしている場合は 課税所得金額を計算する際に それぞれの控除が受けられます 個人の県民税 個人の市町村民税 12

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[2] 株式の場合 (1) 発行会社以外に譲渡した場合株式の譲渡による譲渡所得は 上記の 不動産の場合 と同様に 譲渡収入から取得費および譲渡費用を控除した金額とされます (2) 発行会社に譲渡した場合株式を発行会社に譲渡した場合は 一定の場合を除いて 売却価格を 資本金等の払戻し と 留保利益の分

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一発合格!FP 技能士 3 級完全攻略実戦問題集 年版 別冊 FP 技能士 3 級 2018 年 9 月実施試験 解答 & 解説 実技試験個人資産相談業務 ( 金融財政事情研究会 ) 問題 解答 解説 第 1 問問 1 1 1) 適切 医療費の一部負担金等の額が自己負担限度額を超える場合

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税法実務コース 所得税 学習スケジュール 回数 学 習 テ ー マ 内 容 第 1 章 テーマ1 所得税の仕組みテーマ2 所得税額の計算テーマ3 非課税所得 所得税の仕組み 税額計算 所得税が課税されないものについて学習します テーマ1 各種所得金額の計算の概要テーマ2 利子所得テーマ3 配当所得

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間の初日以後 3 年を経過する日の属する課税期間までの各課税期間 6 高額特定資産を取得した場合の納税義務の免除の特例事業者 ( 免税事業者を除く ) が簡易課税制度の適用を受けない課税期間中に国内における高額特定資産の課税仕入れ又は高額特定資産に該当する課税貨物の保税地域からの引取り ( 以下 高

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土地の譲渡に対する課税 農地に限らず 土地を売却し 譲渡益が発生すると その譲渡益に対して所得税又は法人税などが課税される 個人 ( 所得税 ) 税額 = 譲渡所得金額 15%( ) 譲渡所得金額 = 譲渡収入金額 - ( 取得費 + 譲渡費用 ) 取得後 5 年以内に土地を売却した場合の税率は30

FX取引に係る確定申告について

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はじめに 会社の経営には 様々な判断が必要です そのなかには 税金に関連することも多いでしょう 間違った判断をしてしまった結果 受けられるはずの特例が受けられなかった 本来より多額の税金を支払うことになってしまった という事態になり 場合によっては 会社の経営に大きな影響を及ぼすこともあります また

(2) 源泉分離課税制度源泉分離課税制度とは 他の所得と全く分離して 所得を支払う者 ( 銀行 証券会社等 ) がその所得の支払の際に 一定の税率で所得税を源泉徴収し それだけで所得税の納税が完結するものです 1 対象となる所得代表的なものとして 預金等の利子所得 定期積金の給付補てん金等があります

2. 改正の趣旨 背景の等控除は 給与所得控除とは異なり収入が増加しても控除額に上限はなく 年金以外の所得がいくら高くても年金のみで暮らす者と同じ額の控除が受けられるなど 高所得の年金所得者にとって手厚い仕組みとなっている また に係る税制について諸外国は 基本的に 拠出段階 給付段階のいずれかで課

2 その他 H26 中間申告義務のない事業者が 届出 012 書を提出した場合には 自主的に中間申告 納付することができる旨を 検討したか ( 平成 26 年 4 月 1 日以 後開始課税期間より適用 ) 本則課税の場合科目等 No. 主な項目チェック摘要 1 課税事業者 H26 課税期間の基準期間

(1) 所得階級別人員 区 分 給与所得者 所得者別内訳 雑所得者 他の区分に該当しない所得者 人人人人人人人人人 70 万円 以下 25,319 1,201 20,012 54, ,063 6, , 万円 12,048 2,039 8,935 22,

平成18年度地方税制改正(案)について

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1 繰越控除適用事業年度の申告書提出の時点で判定して 連続して 提出していることが要件である その時点で提出されていない事業年度があれば事後的に提出しても要件は満たさない 2 確定申告書を提出 とは白色申告でも可 4. 欠損金の繰越控除期間に誤りはないか青色欠損金の繰越期間は 最近でも図表 1 のよ

法関係法人税法関係 zeimu QA テーマ分類別索引 法人税

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3. 住宅税制 消費税率の引上げに伴う一時の税負担の増加による影響を平準化し 及び緩和する観 点から 住宅税利について以下のとおり所要の措置を講じます 住宅ローン減税を平成 26 年 1 月 1 日から平成 29 年末まで 4 年間延長し その期間のうち平成 26 年 4 月 1 日から平成 29

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第 5 章 N

N 譲渡所得は 売却した土地や借地権 建物などの所有期間によって 長期譲渡所得 と 短期譲渡所得 に分けられ それぞれに定められた税率を乗じて税額を計算します この長期と短期の区分は 土地や借地権 建物などの場合は 売却した資産が 譲渡した年の1 月 1 日における所有期間が5 年以下のとき 短期譲

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N 譲渡所得は 売却した土地や借地権 建物などの所有期間によって 長期譲渡所得 と 短期譲渡所得 に分けられ それぞれに定められた税率を乗じて税額を計算します この長期と短期の区分は 土地や借地権 建物などの場合は 売却した資産が 譲渡した年の1 月 1 日における所有期間が5 年以下のとき 短期譲

平成 31 年度住宅関連税制改正の概要 ( 一社 ) 住宅生産団体連合会 平成 31 年 3 月 (1) 住宅ローン減税の拡充 ( 所得税 個人住民税 ) 消費税率 10% が適用される住宅取得等をして 2019 年 10 月 1 日から 2020 年 12 月 31 日までの間にその者の居住の用に

注 1 認定住宅とは 認定長期優良住宅及び認定低炭素住宅をいう 注 2 平成 26 年 4 月から平成 29 年 12 月までの欄の金額は 認定住宅の対価の額又は費用の額に含まれる消費税等の税率が 8% 又は 10% である場合の金額であり それ以外の場合における借入限度額は 3,000 万円とする

3. 生命保険料控除の改組 1 平成 24 年 1 月 1 日以後に締結した保険契約等 ( 新契約 ) に係る生命保険料控除は 新たに介護保険料控除を設け 一般生命保険 個人年金保険のそれぞれの適用限度額を 4 万円とし 合計適用限度額が 12 万円に引き上げる 2 平成 23 年 12 月 31

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下では特別償却と対比するため 特別控除については 特に断らない限り特定の機械や設備等の資産を取得した場合を前提として説明することとします 特別控除 内容 個別の制度例 特定の機械や設備等の資産を取得して事業の用に供したときや 特定の費用を支出したときなどに 取得価額や支出した費用の額等 一定割合 の

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る中小 小規模事業者の事業基盤の強化を税制面からもバックアップしていくことが極めて重要でありま す そこで 以下の点について見直しをされるよう要望いたします 1 中小法人への法人税の軽減税率の適用所得金額を 2 倍程度に引上げること 2 所得税の青色申告書を提出した年分の純損失の繰越控除期間を 3

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配当所得 配当所得の金額 = 収入金額 - 元本取得のための ( 源泉徴収前 ) 借入金の利子 原則 支払い時に源泉徴収 確定申告によって精算 総合課税 申告不要あり 株式の配当 株式投資信託の収益分配金 保険会社から受け取る基金利息など 申告分離課税あり 例外 非課税株式投資信託の特別分配金 (

第 2 問問 4 2 < 遺族に必要な生活資金等の総額 > 生活費 30 万円 50% 12 カ月 29 年 =5,220 万円 死亡整理資金( 葬儀費用等 ) 200 万円 緊急予備資金 300 万円 住宅ローンについては団体信用生命保険に加入しているので計算に含めない合計 5,220 万円 +2

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Z-64-A 簿記論〔第一問〕-解 答-

土地建物等の譲渡(マイホームの売却による譲渡損)編

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給与の所得金額の算出速算表 収入金額 給与所得の金額 0 ~ 650, ,000 ~ 1,618,999 収入金額 -650,000 1,619,000 ~ 1,619, ,000 1,620,000 ~ 1,621, ,000 1,622,000 ~ 1,6

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平成16年度

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6 課税上の取扱い日本の居住者又は日本法人である投資主及び投資法人に関する課税上の一般的な取扱いは 下記のとおりです なお 税法等の改正 税務当局等による解釈 運用の変更により 以下の内容は変更されることがあります また 個々の投資主の固有の事情によっては異なる取扱いが行われることがあります (1)

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2. 適用を受けるにあたっての 1 相続発生日を起算点とした適用期間の要件 相続日から起算して 3 年を経過する日の属する年の 12 月 31 日まで かつ 特例の適用期間である平成 28 年 4 月 1 日から平成 31 年 12 月 31 日までに譲渡することが必要 例 平成 25 年 1 月

上場株式等の譲渡益に係る課税 上場株式等の税金について 上場株式等の譲渡益に係る税率は以下の通りです 平成 25 年 1 月 1 日 ~ 平成 25 年 12 月 31 日 平成 26 年 1 月 1 日 ~ 平成 49 年 12 月 31 日 平成 50 年 1 月 1 日 ~ % (

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平成 31 年度税制改正要望意見 平成 30 年 6 月 27 日現在一般社団法人全国青色申告会総連合 [ 最重点要望事項 ] 1. 青色事業主勤労所得控除の早期実現 わが国には 個人事業主の勤労性所得を認める税制上のしくみはない 一方 個人企業と経営実態が類似する同族法人企業の社長には 役員報酬の支払いが認められている 両者に共通する勤労性所得に対する課税のあり方に不公平が生じている このため個人事業主と社長とでは 所得税 住民税での税負担に大きな格差がある 青色申告をおこなう個人事業主に勤労所得控除の適用を所得税法上に認めることは 両者に対する課税のあり方を公平にすることができる 青色事業主勤労所得控除の早期実現を要望する 2. 個人企業における事業承継税制の確立 個人 法人を問わず企業の継続と発展は地域経済を支える 個人企業の事業承継時に事業用資産を非課税とする等の負担軽減措置 ( 土地を除く ) を認めた事業承継税制の確立を強く要望する 3. 消費税制の簡素化 (1) 軽減税率制度の見直し 平成 31 年 10 月以降に予定している 軽減税率制度 の導入は その対象品目の区分けが消費者と事業者の双方にとってわかりにくく 小規模事業者の納税事務の負担が過重となることから 対象品目をはじめ軽減税率制度のあり方を見直すことを要望する (2) 適格請求書等保存方式 ( インボイス制度 ) への移行の見直し 平成 35 年 10 月以降に予定されている 適格請求書等保存方式 ( いわゆるインボイス制度 ) への移行は 小規模事業者の納税にかかわる事務負担に多大な影響を与える あわせて同方式により免税事業者が 取引から排除されることが想定できる これまで請求書等にもとづいて 取引を課税 非課税 不課税等に区分経理等をする記帳をおこなってきた 複数税率が導入されても請求書等に一定の記 - 1 -

載事項を追加することにより 区分経理等には十分に対応することができる インボイス制度への移行を取りやめ 現行の請求書等保存方式を堅持することを要望する 4. 青色申告特別控除 10 万円を 30 万円に引上げ 白色申告者の記帳義務の拡大にともない その記帳水準の向上のために 青色申告特別控除 10 万円を 30 万円に引き上げることを要望する 1. 青色事業専従者給与 [ 重点要望事項 ] 青色事業専従者給与の届出制を廃止すること 2. 消費税 簡易課税制度 の事前届出制の省略 消費税簡易課税制度選択届出書 の事前届出制を省略し その課税期間の確定申告期に提出する確定申告書で簡易課税制度の選択をできることとし あわせて従来の 2 年継続適用については 1 年にすること 3. 償却資産の取扱いの改善 (1) 償却資産に対する免税点 ( 現行 :150 万円 ) を基礎控除にあらため 控除額を大幅に引き上げること (2) 申告期限を 3 月 15 日 ( 現行 :1 月 31 日 ) に延長するとともに 所得税の確定申告書を提出した者については 償却資産の申告書の提出を省略すること 4. 個人事業者番号の導入 国税庁の公表サイトに掲載される法人番号はだれもが自由に活用できる 一方 同番号にかわる個人事業者の番号は 個人番号 ( 以下 マイナンバー という ) となる マイナンバーは 周知のとおり税 社会保障 災害対策のみに活用が限定されている 個人事業者が法人と同様に広く事業活動をおこなうにあたり 公平かつ公正な経済活動の促進の観点から 個人事業者番号を導入すること 5. 税務行政に関わる諸手続の簡素 合理化 各種届出書等の廃止を含めた手続の簡素化等 抜本的な見直しをおこなうこと - 2 -

[ その他の要望事項 ] 国税関係 1. 所得税 青色申告特別控除 不動産所得のみで青色申告をしている者について その貸付規模がいわゆる事業的規模でなくても 正規の簿記の原則により記帳をおこなっている等他の要件を満たしていれば青色申告特別控除 65 万円を認めること 減価償却 (1) 減価償却の対象とならない少額の減価償却資産について 取得価額基準を 50 万円 ( 現行 :10 万円 ) 未満とすること (2) 取得価額が 10 万円以上 30 万円未満の少額減価償却資産に適用される取得価額の必要経費算入の特例を恒久化すること 所得控除 (1) 自然災害等を基因とする雑損控除は 同控除以外の所得控除を適用した後に適用すること (2) 医療費控除の計算にあたり適用される控除額 10 万円 または 総所得金額等が 200 万円未満の場合は その 5% 相当額 について 10 万円 を 5 万円 に 5% 相当額 を 2.5% 相当額 に引き下げること (3) 特定寄附金にかかる寄附金控除の額の限度額 ( 現行 : 総所得金額等の 40% 相当額 ) を大幅に引き上げるとともに 同控除額の計算方法を大幅に簡素化すること (4) 雑所得にかかわる公的年金等控除額を引き上げること その他 (1) 所得税における青色申告の純損失の繰越控除期間を法人税と同様に 9 年間 ( 現行 :3 年間 ) とすること - 3 -

(2) 分離課税の長期譲渡所得について 概算取得費を譲渡収入金額の 10%( 現行 :5%) 相当額とすること (3) 不動産所得の金額の計算上算出された損失の金額については 青色申告をしている場合 その損失の原因を問わず損益通算を認め 損益通算後に残った損失金額は 純損失として繰越控除の対象とすること 新設 (1) 教育ローン減税を創設すること (2)75 歳以上を対象とした高齢者控除 50 万円を創設すること 復活 (1)16 歳未満の年少扶養控除 38 万円を復活すること (2) 長期および短期譲渡所得の分離課税の特例について 非居住用であっても損益通算と繰越控除を復活すること (3) 分離課税における一般の長期譲渡所得の特別控除額 100 万円を復活すること その他 白色申告者と青色申告者は現行どおり明確に区別されるべきであり 白色申告者には現行の専従者控除の適用にとどめること あわせて記帳実態のない白色申告者には専従者控除を認めないこと 2. 相続税 贈与税 (1) 小規模宅地等の特例のうち 被相続人等の貸付事業用の宅地等の限度面積を 400 m2 ( 現行 :200 m2 ) に引き上げるとともに その減額割合を 80% ( 現行 :50%) に引き上げること (2) 生命保険金および退職手当金の相続税の非課税限度額を 1,000 万円 ( 現行 :500 万円 ) に引き上げること (3) 贈与税の基礎控除額を 200 万円 ( 現行 :110 万円 ) に引き上げること - 4 -

復活 相続税の基礎控除額を改正前の水準に引き上げること 3. 消費税 (1) 事業者免税点制度の判定については基準期間等による制度をあらため その課税期間の課税売上高にもとづいて判定する制度とすること (2) 消費税課税事業者選択届出書を提出したことにより課税事業者となった事業者に適用されるいわゆる 2 年間継続適用ならびに調整対象固定資産の購入にともなう 3 年間継続適用をそれぞれ 1 年間にすること (3) 二重課税となる酒税 たばこ税等を課税対象から除くこと 4. イータックス 新設 (1) 電子申告のさらなる普及のため 個人番号カードを使用しない ID パスワード方式等の導入により 電子申告にいたる手続の大幅な簡素化をはかること (2) 電子申告については 本人送信に限り電子申告控除を創設すること 地方税関係 1. 固定資産税および都市計画税 (1) 小規模住宅用地ならびに小規模事業用地にかかわる固定資産税と都市計画税の大幅な負担軽減をはかること (2) 取得価額 30 万円未満の少額減価償却資産を固定資産税の課税対象から除くこと - 5 -

2. 個人住民税 各種所得控除を所得税と同額にすること 3. 個人事業税 (1) 事業主控除額を 500 万円 ( 現行 :290 万円 ) に引き上げること (2) 個人事業税の課税計算において 青色申告特別控除制度の適用を認めること 社会保障関係 社会保障制度の制度間格差を是正するとともに 国民だれもが安心でき 公平な負担と給付が受けられる制度改革の実現を強く要望する とくに国民健康保険税 ( 料 ) の算出にあたっては 簡素化を前提にその計算方法を全国的に統一することを要望す - 6 -