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なので A が恒等的に成り立たねばならない また境界条件 より ep c が要求され であるので c となる これより > を踏まえて ただし を得る よって 境界条件を満たす解は ep i t で与えられる 次に 初期条件を満たす解を求める G であることから i であるので として d d i

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0. はじめに ここでは 金融工学の基礎であるブラックショールズの公式を導くまでの過程を説明する そのためには ランダムウォークから派生したブラウン運動と確率積分の概念の理解は必要不可欠である そしてそこから求まる伊藤の公式を用いて確率微分方程式を解き ブラックショールズ過程について紹介する 1.

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04 年 0 月 日 本日の講義及び演習 数値シミュレーション 04 年度第 回 偏微分方程式の偏微分項をコンピュータで扱えるようにする 離散化 ( 差分化 テイラー展開の利用 階微分項に対する差分式 階微分項に対する差分式 次元熱伝導方程式に適用して差分式を導出 Ecel を利用した温度変化シミュレーション 永野 ( 熱流体システム研究室 hagao@tc.ac.p 重要! 熱の伝わり方 ( 伝熱モード 重要! 熱伝導方程式の導出 熱伝導 物質 ( 固体 流体 内の熱移動熱伝達 ( 対流 流体と物体間の熱移動輻射 ( 放射 電磁波として移動する熱移動 流体 電磁波 次元 ( 方向のみ を考える 距離 面積 da 熱の移動方向は 方向を正とする熱移動量 d 熱移動量の表現 d [J] d [ J/s] [W] 温度差と温度勾配 : 熱移動量 : 単位当たり d [W m ] : 単位単位面積当たり da 熱流束 (heat fl [K] : 温度差 [K/m] : 温度勾配 = 単位距離当たりの温度差 4 距離 面積 da 熱移動量 d フーリエの法則 フーリエの法則熱流束 ( 単位単位面積当たりの熱移動量 は温度勾配に比例する 比例係数 λ を熱伝導率 (thermal codctivity と呼ぶ 熱が の正方向に流れるのは > の時, すなわち - < 0 となる時である. よって負記号が付く. 温度勾配と熱流束の正負 - - + + 温度勾配 0 0 0 0 熱流束 0 0 0 0 6

熱伝導率の単位 熱伝導率の影響 フーリエの法則 物質を挟んだ点 と点 の間にある温度差があったとする. 熱伝導率が大きいと移動する熱量は 大きくなる 熱伝導率が小さいと移動する熱量は 小さくなる 熱流束 d [W da m ] 温度勾配 [K/m] ( 大きいか小さいかを問うているので スカラー量すなわち絶対値で考えよ! + 記入せよ + より, 熱伝導率 λ の単位は W/(m K となる 7 熱伝導のしやすさ ( 熱の流れやすさ の指標 8 熱の出入りと温度変化の関係 温度変化の基本原理 熱を与えられるとそれに比例して温度が上昇 熱を奪われるとそれに比例して温度が下降 もらった熱量 mc 質量 比熱 すべてはこの原理に基づいている 温度上昇 温度 という物理概念と 熱量 という物理概念を結び付ける法則 = 原理 9 熱の出入りがある棒の温度変化を考えてみる ある時点の温度,, が与えられたとき Δt 秒後の温度 を求めよ = +Δ なので, Δ が分かればよい Δ この棒には, 左から の熱量が入り, 右から の熱量が出ていく 熱量収支 この熱量収支により棒の中点の温度がΔ 変化する mc mc 0 熱の出入りをフーリエの法則を使って表す 温度変化を求める Δ 式を変化量で表すと W/m W = J/s d da ta m ta ta ta s J 4 4 式と 式を 式に代入 mc ta A Δy Δz ta t Δ A 棒を三次元的に考えると 7 A yz 棒の質量は 密度 ρ 体積 m yz 8 6

温度変化を求める 一次元熱伝導方程式の導出 7 式と8 式を6 式に代入 yz c t yz c t Δ 棒の中点の温度変化を知ることができた! c t t c 9 t c 9 式を変形すると t c 温度は一般的に位置との関数なので, t0 t t lim 0 lim 9 温度の二階偏微分項を表す 0 4 一次元熱伝導方程式の導出 式を比較してみよう 結果 0 式は以下の様な偏微分方程式となる 一次元熱伝導方程式 t 温度 の t による微分 温度の変化 c 比例する つまり 温度勾配が大きく変化する場所では温度の変化が大きい ということ! 温度 の空間 による 階微分 温度の勾配 の勾配 離散式 ( 温度変化 t c 極限化 lim t0, 0 t c 連続式 ( 熱伝導方程式 9 離散化 ( 隣点の温度と分割幅 Δ, 刻み Δt を利用 Δ 6 数値シミュレーションの実際 の離散化 対象となる現象を定式化 常微分方程式 偏微分方程式 方程式に現れる物理量は空間およびに対して連続的 変換 ( 離散化 が必要 コンピュータ上では物理量の離散的 ( デジタル的 な値しか扱えない 7 温度 ( 固定 t の変化によって 実現象では温度が連続的に変化 t 0 t t t t t t 連続するを Δt で離散化. ステップ シミュレーションでは, 的に離散 ( とびとび 位置 ( 固定 8

温度 t=0 のとき 空間の離散化 空間を Δ で離散化. 微小区間の温度を代表点の温度で近似. 数値シミュレーションの限界 とびとびの値を使って変化を模擬しても 極限的には連続的な空間変化 変化へ近づけることが出来る 空間間隔を無限小にする lim 0 ( 固定 実現象では温度が連続的に分布 節点 シミュレーションでは, 空間的に離散 ( とびとび 位置 ( 固定 9 分割を無限小にする 実際には限度がある コンピュータの計算能力 ディスク容量 メモリ容量 計算の制限 lim t0 0 偏微分方程式を離散的な式へ変換 コンピュータで扱えるように, 連続的な 式 ( 偏微分法方程式 を 離散的な式 ( 差分方程式 に変換する 微小変量 有限の ( 具体的な 小さな値の変量 微分演算 割り算に変換 積分演算 掛け算 & 足し算に変換 変換は 近似 であるから, 連続的な式との 誤差 が生ずる 離散的な式を使うと, プログラム上の四則代数演算で解くことが出来る 熱伝導方程式 t c t に関する一階偏微分項 変換対象は微分項 空間 に関する二階偏微分項 偏微分項を離散的に表したい 一次元熱伝導方程式 コンピュータでは扱えない t t 的 空間的な隣接点で表現できないか? t 重要! テイラー展開 偏微分方程式の差分化 偏微分の差分化は テイラー展開 を用いて行う テイラー展開 (aylor epasio とは ある関数の従属変数の微小変量に対する関数の値の変化を その関数の微係数の級数で表すこと 次の項! 次の項! 次の項 微小変量 有限変量 に置き換えると ( (!! 4 4

テイラー展開 テイラー展開は 高次の項を考慮するほど漸近していく 粗い近似 高精度の近似 近似 (! ( (!! 高次の項ほど小さな値を取る テイラー展開の直観的な意味 テイラー展開の直観的な意味 ( (!! 次の項 次の項 次の項 変量 : 連続分布 節点番号 6 テイラー展開 熱伝導方程式 t c t に関する一階偏微分項 偏微分の差分化 ( (!! 次の項 次の項 次の項 空間 に関する二階偏微分項 テイラー展開を用いて 偏微分項を離散的な値で近似したい! 7 一階の差分式の作り方 ( その 隣接する点で偏微分項を近似するテーラー展開より ( (!! O( 隣接する点 O( 次以降の項を無視 一階の微分項を近似できた! 次精度の差分法 (First-order accrate differece scheme t c 8 近似によって生じる誤差項 8 一階の差分式の作り方 ( その 前進差分 (Forward differece O( O( 後退差分 (Backward differece (! O( 隣り合う離散的な点の物理量によって, 一階の微分項を近似後退前進 Δ のかわりにマイナス Δ を用いれば 9 一階の差分式の作り方 ( その 中心差分 (Cetral differece 前進差分と後退差分の差を取る 正方向 (! 差を取る 負方向 (! 次の項まで考慮! ( 但し相殺してゼロ O( 中心 次以降の項を無視 次精度の差分法 (Secod-order accrate differece scheme 0

一階の差分式の作り方 ( まとめ 種類の一階差分法 前進差分 後退差分 中心差分 次精度 O( 次精度 次精度 O( O( 中心差分 後退差分 ( 前進差分 t c 二階の差分式の作り方 二階の差分式 一階の前進差分と後退差分の和を取る 正方向 (! 和を取る 負方向 (! ( O( 後退 次以降の項を無視 次精度の差分法 近似できた! 前進 t c に関する差分式 的空間的に連続な温度分布 温度 の差分化 的に隣接 する点との差分を考える 前進差分 t 後退差分 t t t t 0 t t t t t t ステップ ( 次数ではない O( t O( t 温度 は現在のステップ + は次のステップ - は前のステップ Δt は微小間隔 (t 温度 温度 は場所 と t に依存する関数 (,t 位置 位置 t t t 4 次元熱伝導の差分方程式 ( その 次元熱伝導の差分方程式 ( その 熱伝導方程式を差分化する場合 に関しては 前進差分 空間に関しては 二階差分 t 近似 t c 前進差分二階差分 t 近似 t t ステップ ( 次数ではない 節点番号 ( 空間分割 t シミュレーションに用いる差分式 t c 各項の差分化 t t 微分方程式の差分化 t c 次のステップ + ( 未知 c 現時点ステップ ( 既知 未知数の分離 t 6 6

次元熱伝導の差分方程式 ( まとめ シミュレーションに用いる差分式 t c 次のステップ + ( 未知 現時点ステップ ( 既知 コンピュータで扱える式になった! 現時点での値がわかれば未来の値を計算できる! t c コンピュータで扱えない 演習課題 t t t は Δt で離散化次のステップ + に対して前進差分 空間は Δ で離散化両隣の節点 -, + を用いて中心差分 7 次のステップ + ( 未知 演習 : 次元熱伝導 初期 (t=0,=0 において下図の様な温度分布であったとする. 左右端の温度は変化しないとして, 真ん中の点の温度変化をEcelを用いてステップ=00 ( t=.00 まで求めよ. ステップ : Δt = 0.0 節点間の距離 : Δ = c c 現在のステップ ( 既知 t ( 固定 0 - + Δ ( 固定 9 演習 : Ecel での計算のやりかた 0 ( 固定 ( 固定 - + Δ ステップ位置 の温度 [ ] - + 0 0.00??? 下方向に軸 左方向に空間軸をとったときの各位置の温度 をまとめる 位置 c t 計算対象である は 過去時点の温度 -,, + を用いて算出する 40 演習 : データのまとめかた 見やすくまとめること 他の人が見ても理解できるように 重要な情報を記載する 誰がいつ作ったのか? 何のためのデータか? 計算条件はどれか? 解 ( 結果 はどれか? 後で容易に変更できるように作ること 将来 計算式や条件を変更することを事前に想定し 容易に変更できるよう工夫して作成する Ecel では絶対参照 / 相対参照などを有効に活用する 重要! 本講義 本課題のみの注意事項ではなく 今後のあらゆるデータ整理 プログラムコード作成の際に気をつけておくべきこと 4 支配方程式 差分法 解析条件 演習 : Ecel シートの例 次元熱伝導の解析 番上の行にタイトルを入れる習慣をつけよう (Sheet 名にも t 数式も載せておけば 見直しが容易 c ( 必須ではない 熱伝導方程式 前進差分 ( 中心差分 ( 空間 節点間距離 Δ ステップ Δt 0.0 比熱 c 密度 ρ 熱伝導率 λ 左端 - 右端 + 境界条件 温度固定 温度固定 ステップ [sec] 位置 の温度 [ ] t - + 0 0.00 0.00 0.0 9.8? 0.0 9.70? 0.0 9.? 4 0.04 9.4? 0.0 9.6? 6 0.06 9.? 7 0.07 8.98? 8 0.08 8.84? 9 0.09 8.70? 計算させるセルでは 0 0.0 8.7? 解析条件セルを参照する 00まで 7

演習 : グラフも書いてみよ 的空間的に連続な温度分布 emperatre, 0 0 0 0 0.. X 初期温度 節点間の線は 近似曲線で表示 0.00 0.0 0.0 0.0 0.40 0.0 0.60 0.70 0.80 0.90.00 温度 温度 は場所 と t に依存する関数 (,t 位置 ( 固定 ( 固定 熱伝導の特性 ( 温度の平滑化 が再現できる 44 t 4 温度 の t による微分 温度の変化 一次元熱伝導方程式 t c 温度 の空間 による 階微分 温度の勾配 の勾配 ある場所における温度の的な変動量は, その場所における 階微分値 ( とんがり具合 凹凸具合 に比例している 速い 演習 : 差分法 正方向および負方向のテイラー展開より以下を求めよ 空間一階偏微分項に対する前進差分 空間一階偏微分項に対する後退差分 空間一階偏微分項に対する中心差分 空間二階偏微分項に対する二次差分 ( 講義中に説明した内容の A4 レポート用紙. 手書き. 来週授業開始時に提出 遅い 46 47 本日のまとめ 答案用紙に書いて提出 微分方程式中の微係数を隣接する点で近似することを 化という 化には 展開を利用する 位置 点における物理量 のに関する微分を以下のつの方式により表せ + と を用いて と - を用いて 4 + と - を用いて,4,をそれぞれ, 6 差分, 7 差分, 8 差分とよぶ 48 8