LINE を利用したいじめ防止対策事業 ~ いじめから子どもを守るために ~ いじめ対策推進室 大津市の概要 面積人口 464.51 km 2 342,847 人 世帯数 147,833 世帯 大津市 福井県 京都府 琵琶湖 滋賀県 岐阜県 三重県 ( 平成 30 年 10 月 1 日現在 ) 2 1
市立中学校の設置状況 中学校数 :18 校全生徒数 :8,771 人教職員数 :618 人 ( 最大規模校 ) 全生徒数 :1,006 人全学級数 :33 学級 ( 最小規模校 ) 全生徒数 :12 人全学級級 :3 学級 平成 30 年度大津市教育要覧より作成 ( 生徒数等は平成 30 年 5 月 1 日時点の人数 ) 3 1 事業実施の経緯 目的 2 事業概要 4 LINE 相談の特徴等 5 LINE 相談の課題と対応 4 2
1 事業実施の経緯 目的 大津市のいじめ対策体制 大津市役所 学校 大津市いじめ対策推進室 大津市教育委員会児童生徒支援課 いじめ対策担当教員等 相談調査専門員 指導主事 いじめ ( 疑い含む ) を認知 大津の子どもをいじめから守る委員会 大津市立小中学校いじめ等事案対策検討委員会 いじめ対策委員会 5 1 事業実施の経緯 目的 嫌なことをされた時相談したかどうか ( 中学生 ) 無回答 3.0% 誰にも相談しなかった 39.3% 誰かに相談した 57.7% うち身近な人 46.1% 前の学年のとき 嫌なことをされたことがある人 に対して まず誰に相談しましたか? に対する回答 平成 30 年度大津市いじめの防止に関する行動計画モニタリングアンケート調査より 6 3
1 事業実施の経緯 目的 相談しやすい相談窓口 (%) 0 10 20 30 40 50 電話 16.4 22.5 出会って 19.0 34.8 手紙 9.9 20.9 LINE やチャット 8.3 40.3 小学生 中学生 いじめについて相談するとしたら どのような相談窓口が一番相談しやすいと思いますか? 平成 30 年度大津市いじめの防止に関する行動計画モニタリングアンケート調査より 7 1 事業実施の経緯 目的 事業実施の目的 既存の相談窓口に加え LINEでもいじめ等に関する相談受付を行うことで 相談窓口の選択肢を増やし 気軽に相談できる環境を整備する イメージ画像は実際の相談でのやりとりではありません 8 4
2 事業概要 (1) 実施期間 日時 平成 29 年度平成 29 年 11 月 ~ 平成 30 年 3 月平成 30 年度平成 30 年 4 月 ~ 平成 31 年 3 月 ( 通年実施 ) 平日 ( 月 ~ 金 )17 時 ~21 時 ( 受付 20 時 30 分まで ) (2) 対象者 大津市立中学校の生徒約 9,000 名 ( 平成 29 年 11 月 ~ 3 校約 2,500 名平成 29 年 12 月 ~ 順次 18 校に拡大 ) 9 2 事業概要 (3) 相談員の体制 常時 1 名配置 ( 広報物配布時やメッセージ送信時は 2 名配置 ) (4) 相談員の資格 心理カウンセラー資格を有し 2 年以上 心理カウンセラーとして相談業務経験を有する者 心理カウンセラー資格を有し 40 時間以上 国または地方公共団体が実施する LINE を利用したいじめ等に関する相談対応業務の経験を有する者 心理学についての大学院修士課程を修了した者 もしくは在籍中の者で 40 時間以上 国または地方公共団体が実施する LINE を利用したいじめ等に関する相談対応業務の経験を有する者 10 5
2 事業概要 (5) システムの概要 KANAMETO( カナメト ) (LINE などチャットでのやり取りを円滑に行うことをサポートするシステム ) (6) 費用 ( 平成 30 年度 ) 相談対応にかかる委託費約 1,900 万円 ( 精算後 約 1,600 万円 ) 検証にかかる会議費約 120 万円 (6 回 ) ( 報酬 交通費大学教授 いじめ対策関連 NPO 等 10 名程度 ) 11 2 事業概要 LINE 相談の概要図 大津市 ( いじめ対策推進室 ) 相談対応委託 3 相談内容報告 確認 1 窓口の周知 カウンセラー 2LINE 上での 相談対応 市立中学校全生徒 連絡 ( 生徒が希望する場合 ) 身近な人や相談窓口に相談 相談窓口 関係機関 学校等 12 6
2 事業概要 LINE 株式会社 広報 LINE 相談のイメージ 相談 相談内容等 相談委対託応 中学校の中学生 ( 通常のLINEアプリ ) 子ども達中学生はスマホで談等メッセージを送る 確認 おおつっこ相談 LINEカウンセラー委託先のカウンセラー カウンセラーはパソコンで子どもが希望する場合メッセージを送る連 大津市 ( いじめ対策推進室 ) 市役所でも リアルタイムで確認でき 緊急時の対応する 13 (1) 対応回数等 平成 29 年度 (11 月 ~3 月 ) 平成 30 年度 (4 月 ~1 月 ) 計 延べ対応回数 67 回 404 回 471 回 対応人数 37 人 162 人 199 人 友だち登録数 129 人 234 人 363 人 平成 30 年度の数値は 集計中の暫定値 14 7
(2) 相談者の種別 ( 平成 30 年度 ) 性別男性女性不明計 人数 9 人 75 人 78 人 162 人 割合 5.6% 46.3% 48.1% 100.0% 学年 1 年 2 年 3 年 不明 その他 計 人数 31 人 20 人 17 人 94 人 162 人 割合 19.1% 12.3% 10.5% 58.0% 100.0% 数値は 集計中の暫定値 15 (3) 相談内容内訳 平成 29 年度 (11 月 ~3 月 ) 平成 30 年度 (4 月 ~1 月 ) 計 いじめ 11 回 23 回 34 回 その他 56 回 404 回 460 回 両方 - 68 回 68 回 平成 30 年度の数値は 集計中の暫定値 16 8
(4) 相談内容 ( その他 ) 相 談 内 容 回数 割合 1 友人 先輩後輩等との関係 ( いじめ以外 ) 66 17.4% 2 勉強 ( 進路含む ) 28 7.4% 3 学校の先生 学校の行事について 36 9.5% 4 家族について 15 3.9% 5 恋愛相談 23 6.1% 6 心身の健康 保健について 8 2.1% 7 日常生活に関すること 11 2.9% 8 自分のありようや生き方について 6 1.6% 9いたずら 1 0.3% 10 呼びかける ( 発信 ) も応答なし 107 28.2% 11その他 79 20.8% 17 (5) 電話 手紙 面談の相談との比較 LINE 相談 (4 月 ~1 月 ) 電話等相談 (4 月 ~1 月 ) 備考 相談回数 404 回 68 回約 6 倍 相談者数 162 人 28 人約 6 倍 電話等相談は中学生本人からの相談数 ( 保護者から自分の子ども ( 中学生 ) のことに関する相談は除く ) 18 9
(6) 相談が終わる際の生徒の反応 9もういいです ( 相手側から相談拒否 ) 満足せずに終わる 8 相談者の都合により途中離脱 1 気持ちが楽になった スッキリした 勇気が出た 満足 (51.3%) 7 特に相談がなく終わる 6 混雑時 時間外の相談に対する返信をするも返事がなかった 2 相談に満足したお礼 相談にのってもらったお礼 満足かどうか不明 (47.5%) 不満足 (1.2%) 3 また 相談していいですか 5 はい わかりました 等 了解して終わる 4 身近な人に相談します 集計期間 :30 年 4 月 ~31 年 1 月 19 4 LINE 相談の特徴等 LINE の相談窓口としての特徴 1 中学生にとって相談のハードルが低く 気軽に相談できると考えられる 2 早い段階で相談していると考えられる 3 テキストでも心理援助ができる可能性がある 悩みを文字にすることによるメリットも 質問力 等 LINE 特有の技術が求められる 20 10
4 LINE 相談の特徴等 LINE 相談の位置づけ 1 誰にも相談できなかった子どもも含め 気軽に 早期に そして広く受け止められる窓口とする 2 相談者自身による問題 気持ちの整理を支援する 3 必要に応じ 適切な相談先につなげる LINE 相談 = 入口の相談窓口 LINE 相談だけではなく 多様な相談窓口で 子どもたちの SOS を受け止めることが必要 21 5 LINE 相談の課題と対応 LINE 相談の課題 1 友だち登録者数の増加 2 相談概要の理解 3 LINE 相談 ( 外部委託 ) と電話相談 ( 直営 ) との関係 22 11
5 LINE 相談の課題と対応 今後の対応 1 広報 啓発の充実 2 検証会議等の公開 3 LINE 相談技術習得のための研修 23 12