小 中 連 携 による 外 国 語 活 動 ( 武 豊 地 区 ) - 小 中 間 の 交 流 授 業 参 観 と 改 善 を 通 して- 1 学 校 紹 介 ( 衣 浦 小 学 校 富 貴 小 学 校 富 貴 中 学 校 ) (1) 各 学 校 の 沿 革 年 月 衣 浦 小 学 校 富 貴 小 学 校 富 貴 中 学 校 1947. 4 富 貴 村 立 富 貴 小 学 校 と 改 称 富 貴 村 立 富 貴 中 学 校 開 校 54. 4 武 豊 町 立 富 貴 小 学 校 と 改 称 武 豊 町 立 富 貴 中 学 校 に 改 称 70. 4 衣 浦 小 学 校 開 校 97 中 学 校 にALT 配 置 2000 オーストラリア ケアンス セントサ ヒ ア オーストラリア ケアンス セントサ ヒ ア 校 との 交 流 開 始 校 との 交 流 開 始 03 英 語 活 動 開 始 学 力 向 上 フロンティア 事 業 研 究 委 嘱 (2 年 間 ) (2) 現 在 のクラス 数 児 童 生 徒 の 数 学 校 児 童 生 徒 数 1 年 2 年 3 年 4 年 5 年 6 年 特 支 合 計 そ の 他 3 3 3 3 3 3 2 20 衣 浦 小 604 人 約 半 数 が 富 中 へ 97 101 89 110 96 111 604 3 3 3 3 3 3 2 20 富 貴 小 528 人 全 員 が 富 中 へ 85 100 84 85 81 87 6 528 富 貴 中 378 人 4 4 3 2 13 127 117 115 10 379 2 児 童 生 徒 の 現 状 (1) 衣 浦 小 学 校 元 気 で 活 発 な 児 童 が 多 い 昨 年 度 まで, 月 曜 日 の 朝 の 集 いでALTによる 英 語 の ワンポイント レッスン を 行 っており, 大 きな 声 で 発 音 する 様 子 が 見 られた 5 年 生 男 子 は, 自 己 中 心 的 な 児 童 や, 話 を 聞 くことやルールを 守 って 行 動 することが 不 十 分 な 児 童 も 見 られるが 元 気 ではある 5 年 生 女 子 は, 仲 のよい 者 同 士 が 集 まりグループ 化 も 進 んでいるが, 概 して, 周 りに 気 を 使 って 慎 重 に 行 動 している 児 童 が 多 く 見 られる 男 女 を 問 わず, 英 語 活 動 では, 自 信 がない 様 子 で,ゲームに 消 極 的 だったり, 大 きな 声 で 発 音 できなかったりする 児 童 もいるが, 英 語 に 対 する 興 味 関 心 は 高 い 6 年 生 男 子 は, 休 み 時 間 に 外 で 遊 ぶなど 活 発 な 児 童 が 多 い 問 い 掛 けへの 反 応 もよく,パワーがあ る 6 年 生 女 子 は, 男 子 に 比 べて 落 ち 着 いた 生 活 態 度 であるが, 周 りを 見 ながら 慎 重 に 行 動 する 児 童 が 多 いため, 英 語 活 動 ではややおとなしい 印 象 がある (2) 富 貴 小 学 校 児 童 は,のんびりとした 環 境 で 生 活 していることもあり,やや 積 極 性 が 足 りない 面 もあるが, 落 ち 着 いている 学 習 に 対 しては, 深 く 追 究 したり, 自 分 で 考 えて 問 題 を 解 決 していこうとする 面 は 弱 い 22
が, 与 えられた 課 題 には 真 剣 に 取 り 組 む 高 学 年 においては, 何 事 にも 意 欲 的 に 取 り 組 む 姿 勢 が 強 い 5 年 生 は, 思 考 を 要 することや 難 しいことになると,なかなか 粘 り 強 く 行 うことができずにいるが, 新 しいことに 対 する 興 味 は 旺 盛 である 5 年 生 から 始 まった 英 語 活 動 については, 興 味 をもって 取 り 組 んでいる 6 年 生 は,ほとんどの 児 童 が 集 中 して 授 業 に 取 り 組 んでいる 特 に, 総 合 的 な 学 習 の 時 間 等, 自 分 で 課 題 を 見 付 けて 取 り 組 む 学 習 には 率 先 して 励 んでいる ただ, 教 員 からある 程 度 の 指 示 がないと, 取 組 の 方 向 が 分 からず, 当 初 の 意 欲 がなくなってしまうことが 多 い 児 童 はALTと 楽 しく 英 語 活 動 に 取 り 組 み, 無 理 なく 自 然 な 形 で 初 歩 の 英 会 話 に 親 しむことができている (3) 富 貴 中 数 年 前 まで 生 徒 指 導 面 での 問 題 を 抱 えていた 生 徒 もいたが, 近 年 は 校 内 の 雰 囲 気 も 落 ち 着 き, 授 業 規 律 も 確 立 してきており, 生 徒 は 素 直 で 明 るい 学 校 生 活 を 送 っている 特 に1 年 生 は, 男 子 は 元 気 があり, 女 子 はおとなしく 控 え 目 である 授 業 中 もその 様 子 が 顕 著 で, 英 語 の 発 音 練 習 やコミュニケーション 活 動 では 授 業 の 雰 囲 気 づくりが 要 となっている 授 業 規 律 は 確 立 しているものの, 学 習 習 慣 は 身 に 付 いておらず, 集 中 力 が 持 続 できない 生 徒 もいて, 学 力 差 の 広 が りがかなり 出 始 めている 状 況 である 3 外 国 語 活 動 への 取 組 平 成 23 年 度 から 必 修 化 される 小 学 校 の 英 語 活 動 の 教 育 目 標 は コミュニケーション 能 力 の 素 地 の 育 成 である この 目 標 を 達 成 するために, 武 豊 町 では,クラスの 実 態 をよく 知 る 学 級 担 任 が,T1(* 1)としてクラスを 統 括 し,T2(*2)であるALTが 言 語 活 動 の 中 心 となって 授 業 を 展 開 する 等, 学 級 担 任 とALTの 役 割 を 明 確 にして 英 語 指 導 に 当 たることが 大 切 であると 考 えている それは, 学 級 担 任 が 前 時 までの 復 習 やまとめをすることで, 学 習 に 対 しての 適 切 なレディネスや 学 習 内 容 の 振 り 返 りができ,また, 様 々なアクティビティを 知 っているALTを 中 心 に 言 語 活 動 をすることで 意 欲 化 を 図 り, 学 習 内 容 の 習 熟 を 図 ることができると 考 えるからである そこで, 本 研 究 では, 学 級 担 任 が 中 心 となって 英 語 授 業 を 構 成 し,ALTの 役 割 を 明 確 に 示 すことで, 小 学 校 段 階 での 英 語 教 育 のねら いに 迫 ろうと 考 えている (*1 ティーム ティーチングで 主 になる 指 導 者 *2 ティーム ティーチング で 従 になる 指 導 者 ) 年 間 計 画 については, 小 学 校 間 や 学 級 間 の 差 をなくしたいと 考 え, 町 独 自 のカリキュラムを 作 成 し ている ( 巻 末 資 料 ) < 衣 浦 小 学 校 の 実 践 > (1) 授 業 展 開 例 ア 目 標 気 持 ちを 表 す 表 現 を 進 んで 覚 え, 親 しもうとしている 覚 えた 表 現 を 使 ってゲームに 進 んで 参 加 しようとしている How are you? の 問 いに 対 して, 自 分 の 気 持 ちを I'm ~. で 答 えることができる 23
ー イ 学 習 過 程 段 時 指 導 上 の 留 意 事 項 学 習 活 動 階 間 HRT(T1) ALT(T2) 1 あいさつと 復 習 をする 児 童 とあいさつす 児 童 とあいさつ (1) 元 気 よくあいさつをする る する ウ Good morning. Good morning. Good morning. ォ How are you? (2) 5 人 の 人 とあいさつをする 教 室 を 回 って5 人 に ム あいさつをするよう 工 夫 1 ア 説 明 する ッ 教 室 を 回 って 児 童 と 教 室 を 回 って 児 プ あいさつする 童 とあいさつを 言 えない 児 童 のそば する 復 に 行 き 一 緒 に 発 音 す 習 (3) 既 習 表 現 の 復 習 をする る HRTに 続 いて, 数 字 曜 日 フルーツ フラッシュカードを 児 童 と 一 緒 に 発 Do you like ~? 使 って 数 字 や 色 の 名 音 する 7 前 を 復 唱 させる 言 2 本 時 の 学 習 課 題 をつかむ 評 進 んで 声 を 出 して 発 語 音 する ( 観 察 ) 気 持 ちを 表 す 表 現 を 知 ろう 材 気 持 ちを 表 す 表 料 (1) 気 持 ちを 表 す 表 現 を 知 る ALTに 続 いて 児 童 現 を 繰 り 返 し 練 へ hot angry sad cold と 一 緒 に 発 音 する 習 させる の hungry happy HRTと 共 に 会 導 (2) How are you? I'm ~. ALTと 共 に 会 話 の 話 のモデルを 示 入 の 言 い 方 を 練 習 する 17 モデルを 示 す す 3 気 持 ちを 表 す 表 現 を 使 ってゲー ムをする 工 夫 2 (1) Row race 学 習 した 気 持 ちを 表 す 表 現 ゲームの 説 明 をする 発 音 の 苦 手 な 児 を,I'm ~.で 言 う 童 に 指 導 する 言 後 ろから 前 へ 順 番 に 言 って 態 度, 大 きな 声 の 観 いき, 最 初 に 言 い 終 えた 列 点 で 評 価 指 導 する を 勝 ちとする 語 (2) How are you? game プリントしてある ゲームの 進 行 を 補 助 ゲームの 説 明 を 工 夫 3 気 持 ち を 一 つ 選 する する 活 び, を 付 ける 態 度, 大 きな 声, 視 How are you? と 尋 ね, 自 線 の 観 点 で 評 価 指 分 が 色 を 塗 った 気 持 ち 導 する 動 を 答 える 人 が 見 付 評 進 んでゲームに 参 加 かるまで, 尋 ねる している ( 観 察 ) 4 本 時 のまとめをする (1)pointing game をする 工 夫 4 教 室 の 中 に 円 を 作 児 童 を 教 室 の 中 で 円 pointing game の る を 作 らせゲームの 隊 説 明 をする 中 心 にいる 児 童 が 一 人 の 児 形 にする ゲームの 審 判 を 童 を 指 し How are you? 38 ゲームの 進 行 を 補 助 する と 言 う する ま 指 された 児 童 は 座 り, 両 隣 評 英 語 で 気 持 ちを 表 現 チャンピオンを の 児 童 が I'm ~ と 言 う することができる 全 員 の 前 で 賞 賛 ( 観 察 ) する 工 夫 5 と 早 く 言 えた 児 童 が 勝 ち (2) 授 業 の 振 り 返 りを 記 入 する め (3) 終 わりのあいさつをする 終 わりのあいさつを 終 わりのあいさ * Good bye. See you. する つをする HRTは 学 級 担 任 をあらわす 担 任 が 中 心 と な っ て 実 施 す る 内 容 実 施 す る 内 容 A L T が 中 心 と な っ て 実 施 す る 内 容 担 任 が 中 心 と な っ て 実 施 す る 内 容 A L T が 中 心 と な っ て 24
ウ 本 時 の 評 価 規 準 進 んで 語 句 や 表 現 の 練 習 をしようとする ( 観 察 ) 気 持 ちを 表 す 表 現 を 覚 え, 進 んでゲームに 参 加 している ( 観 察 ) 気 持 ちを 尋 ねる 表 現 と 答 える 表 現 を 理 解 し, 正 しく 言 える ( 観 察 ) (2) 指 導 の 実 際 と 児 童 の 反 応 ア 学 級 担 任 が 中 心 となって 授 業 を 構 成 展 開 すること( 工 夫 1) 新 学 習 指 導 要 領 に 示 された コミュニケーション 能 力 の 素 地 を 育 成 するということを, 積 極 的 に 会 話 しようとすること ととらえ, 英 語 の 授 業 において, 大 きな 声 で 発 音 したり, 相 手 の 目 を 見 な がら 話 したり, 会 話 の 要 素 が 入 ったゲームなどに 積 極 的 に 取 り 組 んだりすることであると 考 えた そ のために, 児 童 に 自 分 も 英 語 で 会 話 ができそうだ という 自 信 や, 自 分 も 英 語 で 話 したい と いう 思 いをもたせることが 必 要 である そこで, 児 童 をよく 知 っている 学 級 担 任 こそが 授 業 を 構 成 展 開 することによって, 学 習 内 容 を 習 熟 させ, 自 信 をもたせることができると 考 えた イ 習 熟 を 図 るためのゲーム1( 工 夫 2) 自 分 の 気 持 ちを I'm ~. と 表 現 することをALTと 共 に 説 明 した 後, I'm ~. の 表 現 の 習 熟 を 図 るために Row race ゲームを 取 り 入 れた このゲームは, 列 でチームになり, 後 ろの 児 童 から 前 の 児 童 へ 順 番 に I'm ~. の 表 現 を 言 っていき, 全 員 が 一 番 早 く 言 えたチームが 勝 ちというものである ゲームを 取 り 入 れることにより, 児 童 は ゲームに 勝 ちたい という 思 いから, 黒 板 に 掲 示 していつ でも 参 照 できるようにしてあるフラッシュ カードを 見 ながら, 学 習 したばかりの 気 持 ちを 表 す 表 現 を 意 欲 的 に 覚 えた ゲームを 繰 り 返 し 行 うことで, 自 分 の 気 持 ちを 表 現 する I'm hot. I'm angry. な どの 表 現 を 習 熟 することができた ウ 習 熟 を 図 るためのゲーム2( 工 夫 3) 本 時 の 学 習 内 容 をさらに 習 熟 させるためには, How are you? I'm hot. と 会 話 で 答 える 練 習 が 必 要 である そこで, 次 の 段 階 として, How are you? game を 取 り 入 れた( 資 料 1,2) このゲームで も, 児 童 はクラスで チャンピオンになりたい という 思 いから, 元 気 よく How are you? と 尋 ね, I'm ~. と 答 えるなど, 積 極 的 に 会 話 に 取 り 組 んでいた 児 童 は 楽 しみながら 繰 り 返 し 練 習 することによ り, How are you? I'm ~. という 表 現 を 習 熟 することができた 資 料 1 How are you? game の 内 容 1ワークシート 上 の 気 持 ちを,1つ 選 び を 付 ける 2ペアを 作 り, 相 手 に How are you? と 尋 ね, 相 手 が I'm~ と 答 える 3 相 手 が 答 えた I'm ~. が 自 分 の を 付 けた ものと 一 緒 だったらYes, 違 ったらNo と 答 える 4 相 手 がYes と 言 うまで 続 ける 5 何 回 目 にYes が 出 たかを 記 録 し,スコアを 書 く 65 回 のゲームでスコアが 少 なかった 人 を 勝 ちとする 資 料 2 How are you? game ワークシート 25
エ まとめのゲーム( 工 夫 4) 本 時 のまとめとして, 児 童 が 熱 中 して 取 り 組 んでいる pointing game ( 資 料 3)を 本 時 のまと め 用 にアレンジした 児 童 は, 本 時 の 内 容 を 思 い 出 し,どの 児 童 も How are you? と 問 い 掛 けられ たことに 対 して, I'm ~. と 返 すことを 復 習 でき, 学 習 の 定 着 を 図 ることができた 資 料 3 pointing game の 内 容 資 料 4 自 己 評 価 カード pointing game How are you? version 1 教 室 の 中 に 全 員 で 円 をつくって 座 る 2 中 心 の 児 童 が 一 人 の 児 童 を 指 し How are you? と 言 う 3 指 された 児 童 は 座 り, 両 隣 の 児 童 が I'm ~. と 言 う 4 早 く 言 えた 児 童 が 勝 ち, 中 心 の 児 童 と 代 わる 5 負 けた 児 童 は 座 る この 資 料 は 巻 末 に 添 付 してあります オ 学 習 活 動 の 振 り 返 り( 工 夫 5) 児 童 が 自 分 自 身 で 英 語 活 動 を 振 り 返 ることで, 次 時 以 降 への 意 欲 を 高 めるために, 自 己 評 価 カード ( 資 料 4)を 取 り 入 れた Big Voice ( 相 手 に 聞 こえる 大 きな 声 を 出 したか), Eye Contact ( 相 手 の 目 を 見 て 会 話 したか), Activeness ( 活 動 に 積 極 的 であったか) の3つの 観 点 で 振 り 返 りをする ことで, 相 手 の 目 を 見 てあまり 会 話 ができなかったことが 分 かった 活 動 に 積 極 的 になれた な ど, 活 動 を 客 観 的 に 自 分 自 身 で 振 り 返 ることができている カ 自 己 評 価 の 全 体 的 傾 向 Activeness では, 自 己 評 価 が3(まあまあできた)の 児 童 が 増 加 し,2(あまりできなかった) の 児 童 が 減 少 した Eye Contact では,4(よくできた)の 児 童 が 増 加 し, Big Voice では,4の 児 童 が 増 加 し,2の 児 童 が 減 少 した( 資 料 5,6,7) 自 己 評 価 の 結 果 から, 自 分 自 身 の 活 動 を 振 り 返 り, 次 時 に 向 けて 授 業 を 受 ける 態 度 が 改 善 されつつあることが 分 かる 資 料 5 Big Voice の 集 計 資 料 6 Eye Contact の 集 計 26
資 料 7 Activenessの 集 計 資 料 8 抽 出 児 A 児 の 自 己 評 価 カード キ 抽 出 児 の 変 容 抽 出 児 であるA 児 は, 英 語 活 動 内 容 やゲームの 理 解 度 が 上 位 の 児 童 である しかし, 英 語 の 活 動 を 楽 しいとは 感 じているものの, 大 きな 声 で 発 音 できていなかったり, 相 手 の 目 を 見 て 会 話 できなかっ たりするなど 積 極 的 に 活 動 できない 児 童 である 1 回 目 の 自 己 評 価 では,2(あまりできなかった),1(できなかった)ばかりの 評 価 だったが, 4 回 目 には3(まあまあできた)と 評 価 が 上 がってきた これは, 自 己 評 価 カードをポートフォリオ 的 に 活 用 して, 自 分 自 身 を 客 観 的 に 見 つめ, 次 時 に 課 題 をもって 取 り 組 むことができたためだと 考 え られる ( 資 料 8) (3) 成 果 と 課 題 ア 成 果 児 童 をよく 知 る 学 級 担 任 がALTと 打 合 せをしながら 授 業 を 構 成 展 開 したことにより, 児 童 に 興 味 のあるゲームをアレンジして 取 り 入 れたり,ゲームをもう 一 度 行 うなど 練 習 の 回 数 を 増 やし たりすることで, 本 時 の 学 習 内 容 を 習 熟 することができた 自 己 評 価 カードを 活 用 したポートフォリオ 型 の 評 価 を 継 続 して 取 り 入 れることにより, 児 童 が 授 業 での 活 動 を 振 り 返 り, 次 時 以 降 の 改 善 点 を 自 分 で 探 り, 授 業 に 臨 む 態 度 など 改 善 することがで きた イ 課 題 中 学 校 で 文 法 単 語 などの 暗 記 や 筆 記 に 対 して 抵 抗 感 をもたないために, 少 しずつ 書 くこと と 結 び 付 いた 活 動 を 考 えることが 必 要 である ALTと 綿 密 な 計 画 を 立 て, 頻 繁 に 連 絡 を 取 るなど, 学 級 間 や 学 校 間 での 学 習 内 容 の 違 いだけで なく, 児 童 の 到 達 状 況 の 違 いをなくす 必 要 がある 27
< 富 貴 小 学 校 の 実 践 > (1) 授 業 展 開 例 ア 目 標 英 語 で 質 問 をしたり, 答 えたりすることに 興 味 をもち, 英 語 の 表 現 に 親 しもうとする 教 科 の 名 前 と 言 い 方 を 覚 え, 進 んでゲームに 参 加 することができる イ 学 習 過 程 段 学 習 活 動 時 指 導 上 の 留 意 事 項 階 間 HRT(T1) ALT(T2) 1 始 めのあいさつをする (1)T1,T2とあいさつをする 5 児 童 とあいさつをする 児 童 とあいさつをする T1:Good morning. あ C :Good morning, Mr. Ujiie い and Carlos. T1:How are you? C :I'm fine, thank you. And 工 夫 1 さ you? 教 室 を 回 って5 人 にあ 教 室 を 回 って 児 童 とあ T1:I'm good, too. いさつをするよう 説 明 いさつをする つ (2)5 人 の 人 とあいさつをする する T1:Let's communicate with 5 friends. You コミュニケーションの コミュニケーションの say,"how are you?" Let's start! とれない 児 童 と 一 緒 に とれない 児 童 と 一 緒 に C1:How are you? 発 音 する 発 音 する C2:I'm fine, thank you. And you? 前 T1:OK. Sit down, please. 時 2 既 習 の 単 語 を 復 習 する 8 T2の 後 に 続 いて, 児 フラッシュカードを 使 の 教 科 の 名 前 童 と 一 緒 に 発 音 する って, 教 科 の 名 前 を 復 復 English, Japanese, math, science, art, P.E., 習 させる 習 social studies, music 3 本 時 の 学 習 課 題 をつかむ 言 好 きな 教 科 は 何 ですか と 尋 ねたり 答 えた 20 語 りしよう 材 (1) 2つの 文 型 を 知 る ジェスチャーを 交 えな ジェスチャーを 交 えな 料 What's your favorite subject? がら 会 話 のモデルを 示 がら 会 話 のモデルを 示 へ I like math. し, 文 型 の 理 解 を 図 る し, 文 型 の 理 解 を 図 る の (2) 文 型 を 使 って 練 習 をする 工 夫 2 理 解 するのが 難 しい 児 英 語 で 発 音 の 模 範 を 示 導 尋 ね 方 や 答 え 方 をくり 返 し 練 童 のそばに 行 き, 一 緒 しながら, 文 型 を 繰 り 入 習 をする に 発 音 する 返 し 練 習 させる T1,T2の 質 問 に 答 えたり, 尋 ねたりする 評 What's your favorite subject? I like math. の 文 型 を 話 すことができる ( 観 察 ) 4 学 習 した 文 型 を 生 かして,ゲームをする 40 (1)クリスクロスゲームをする 列 指 名 をし, 答 えられ 理 解 するのが 難 しい 児 教 員 からの 質 問 に 手 をあげて 答 える た 児 童 から 座 らせてい 童 の 側 に 行 き, 一 緒 に 言 What's this? What's Rika in English? く 発 音 する What's Music in Japanese? (2)メモリーゲームをする 語 教 員 の 見 本 を 見 て,ゲームを 理 解 する ゲームの 見 本 を 行 い, ゲームの 見 本 を 行 い, 理 解 を 図 る 理 解 を 図 る 席 の 前 後 でペアを 作 る ゲームをしやすいよう 活 Aのワークシートをもらった 児 童 は, 書 かれ に, 机 を 向 い 合 わせる ている 番 号 と,それに 対 応 した 教 科 を 記 憶 す 単 語 を 記 憶 する 時 間 を る 1 分 間 与 える 動 ペアでゲームをする ゲームを 理 解 できてい ゲームを 理 解 できてい A: Number 4. ない 児 童 のそばに 行 き, ない 児 童 のそばに 行 き, What's your favorite subject? 支 援 をする 支 援 をする 工 夫 3 B: I like music. 28
記 憶 する 人 と 質 問 をする 人 を 交 代 する 評 What's your favorite subject? I like math. の 文 型 を 使 って 話 しながら,ゲームを 楽 しむこと 45 ができる ( 観 察 ) 5 本 時 の 学 習 を 振 り 返 る ま (1) 本 時 で 使 った 単 語 をワークシ ートに 書 く 工 夫 4 書 けない 児 童 のそばに 書 けない 児 童 のそばに と (2) 授 業 の 振 り 返 りを 記 入 する 行 き, 支 援 をする 行 き, 支 援 をする (3) 終 わりのあいさつをする 終 わりのあいさつを 児 終 わりのあいさつをす め T2: Good bye, everyone. 童 と 一 緒 にする る * C : Good bye, Carlos. T2: See you next time. C : See you next time. HRTは 学 級 担 任 をあらわす (2) 指 導 の 実 際 と 児 童 の 反 応 ア 学 級 担 任 がT1として 授 業 を 構 成 展 開 すること( 工 夫 1) 普 段 の 学 級 の 様 子 を 知 っている 学 級 担 任 がウォームアップのあいさつと 前 時 の 復 習 を 行 うことで, 児 童 はリラックスした 様 子 で 授 業 に 入 ることができた その 後, 児 童 は 5 friends communication を 行 った 毎 時 間 の 導 入 でこのコミュニケーションを 行 うことで, 児 童 もあいさつの 仕 方 を 覚 え, スムーズに 授 業 に 入 ることができている イ ジェスチャーを 交 えた 指 導 について( 工 夫 2) 本 時 の 目 標 である What's your favorite subject? I like math. の 文 を 理 解 させるときに, 学 級 担 任 と ALTによるデモンストレーションを 児 童 に 見 せた その 際,お 互 いがジェスチャーをしながらデモ ンストレーションを 行 うことで, 視 覚 的 に 文 の 内 容 を 理 解 できるよう 支 援 した 児 童 は 初 め, 何 を 言 っているのか 理 解 できなかったが,2,3 度 デモンストレーションを 繰 り 返 すことで, 多 くの 児 童 が 学 級 担 任 とALTの 話 している 文 と 内 容 を 理 解 することができた ウ 習 熟 を 図 るためのゲームについて( 工 夫 3) 本 時 は, 目 標 の 表 現 の 習 熟 を 図 るゲームとして, Memory game を 行 った ( 資 料 9)まず,ペア を 組 み, 一 方 が 番 号 とそれに 対 応 した 教 科 名 を 英 語 で 覚 え, 次 に,もう 一 方 が 番 号 と What's favorite subject? を 言 う そして, 覚 えたことを 生 かして 相 手 の 質 問 に I like ~. と 答 えるゲームで ある ゲーム 中, 児 童 は 何 度 も 本 時 の 目 標 となる 文 を 繰 り 返 し 発 問 し, 答 えていた 何 度 もゲームを 行 いながら 楽 しく 習 熟 を 図 ることができた エ 児 童 の 振 り 返 りについて( 工 夫 4) 授 業 の 最 後 に, 学 習 活 動 を 振 り 返 る 評 価 カードを 取 り 入 れ て い る 児 童 は 毎 時 間 Big Voice Eye Contact Activeness の3 観 点 を,4 段 階 で 振 り 返 り, 継 続 的 に 自 分 の 成 長 を 感 じ 取 れるようにしている 児 童 からは, ちょっ とだけど, 英 語 が 話 せるようになった 1 学 期 と 比 べて 英 語 がしゃべれるようになった など, 継 続 的 に 振 り 返 りを 行 ったことで 自 分 の 成 長 を 感 じ 取 ることができるようにな った オ 全 体 の 傾 向 資 料 9Memory game 用 シート 評 価 カードの 集 計 ( 資 料 10~12)から,4(よくできた) 民 間 英 語 講 師 派 遣 会 社 の 資 料 より 抜 粋 your 29
の 人 数 が 増 加 し,2(あまりできなかった),1(できなかった)の 人 数 が 減 少 している また,( 資 料 11)からは,3の(まあまあできた)の 児 童 が4の(よくできた)に 推 移 している 様 子 も 見 られる この 集 計 結 果 からも, 学 級 についてよく 把 握 している 学 級 担 任 がT1として 授 業 を 構 成 展 開 するこ とで, 児 童 は 安 心 して 外 国 語 活 動 に 取 り 組 むことができ, 活 動 への 意 欲 を 高 め, 積 極 的 に 活 動 を 行 う ことができると 判 断 できる 資 料 10 Big Voiceの 集 計 資 料 11 Eye Contactの 集 計 Big Voice 14 12 10 8 6 4 2 0 4 3 2 1 9 月 5 日 1 13 12 2 9 月 12 日 1 12 13 3 9 月 19 日 9 13 8 0 9 月 5 日 9 月 12 日 9 月 19 日 10 月 9 日 20 18 16 14 12 10 8 6 4 2 0 Eye Contact 4 3 2 1 9 月 5 日 2 8 14 4 9 月 12 日 3 11 12 3 9 月 19 日 5 18 6 1 9 月 5 日 9 月 12 日 9 月 19 日 10 月 9 日 10 月 9 日 9 11 7 3 10 月 9 日 12 9 7 2 また, 自 己 評 価 を 継 続 的 に 行 うことで, 学 級 担 任 は 児 童 の 学 習 状 況 を 把 握 でき, 個 々に 応 じた 指 導 を 展 開 することも 可 能 になった それによっ て, 今 まで 外 国 語 活 動 に 消 極 的 だった 児 童 にも 十 分 な 支 援 を 行 えるようになったため, 意 欲 を もって 参 加 できるようになっている 児 童 自 身 も 自 分 の 活 動 を 振 り 返 ることで, 次 時 への 課 題 を 確 認 し 意 欲 を 高 められるようになってきてい る カ 抽 出 児 の 変 容 A 児 は 外 国 語 活 動 の 中 でも,ペア 活 動 やグル ープ 活 動 に 消 極 的 な 児 童 である 初 めは 授 業 内 容 を 理 解 できず 戸 惑 っていたが, 評 価 カード( 資 料 13)を 踏 まえて 学 級 担 任 がA 児 に 対 してジェ スチャーで 言 葉 の 理 解 を 促 したり, 机 間 指 導 で A 児 に 声 掛 けをし, 一 緒 に 学 ぶように 働 き 掛 け たりすることで, 次 第 に 活 動 に 意 欲 をもつよう になってきた 資 料 12 Activenessの 集 計 Activeness 16 14 12 10 9 月 5 日 8 9 月 12 日 6 9 月 19 日 4 10 月 9 日 2 0 4 3 2 1 9 月 5 日 5 10 8 5 9 月 12 日 2 15 9 3 9 月 19 日 8 12 7 3 10 月 9 日 8 15 6 1 B 児 は, 学 習 内 容 を 完 璧 に 理 解 するまでは 自 分 から 積 極 的 に 活 動 することをためらう 児 童 である 評 価 カード( 資 料 14)を 踏 まえながら,B 児 に 自 信 をもたせられるよう, 授 業 中 に Good! などの 30
肯定的な言葉を掛けたり 相手と向き合った時の表情に留意するように指導したりした結果 少しず つではあるが自信をもち始め 活動への意欲が高まってきた 資料13 抽出児Ａ児の自己評価カード 資料14 抽出児Ｂ児の自己評価カード (3) 成果と課題 ア 成果 学級の状況をよく把握している学級担任がＴ１として外国語活動の指導を行うことで 児童が安 心して活動に取り組め 同時に学習意欲も高まってきていると感じる 今後も継続してＴ１とし ての取組を行っていくことが大切である 自己評価カードを継続して行うことで 児童は外国語活動における自分の成長を見て感じとるこ とができた また 学級担任も児童の取組状況を把握でき 次時の指導に生かすことができた 31
イ 課題 ＡＬＴとの打合せの時間がなく 細かな内容を協議するのが困難である 現在は町のカリキュラ ムに従って２ ３時間単位の授業予定をプリントでＡＬＴに提示することで 次時以降の連絡を 取り合っている より細かな指導をしていくためにも 打合せ方法を考えていく必要がある ４ 連携への取組 小中連携への取組を時系列でまとめると以下のようになる なお 中学校の実践もその中に掲載し てある 月 日 5.30 衣浦小学校 神谷 富貴小学校 氏家 総合教育センターで 小中連携の在り方 もち方について話し合う 町英語研究会代表の石橋教頭 富貴中 へ連絡を取り 協力校３校の教務主任 担当者の会を開いてもらうことをお願いする 小林 5.31 6. 4 小学校の授業で評価を蓄積 するための 評価シート 案 を作成 衣小へ送 付する 評価シート案について加 筆 訂正を加える 6. 7 6.12 6.27 富貴中学校 小林 学校訪問で What day is it? (5年)の授業を 行う 衣浦小の授業を参観す る 加筆 訂正をしたものを再 び衣小へ送り 次回の協議 内容の１つにする 衣浦小の授業を参観し 感 想を送る 総合教育センターで １か月の取組について話し合う １ 英語の授業をすることについての教員の反応 外国語活動に抵抗のある先生も少なくない 児童への声掛けも少なく児童 教員間 児童 児童間の会話も少ない ２ クラスルーム イングリッシュの使用頻度 程度と発音について 学級担任が発音に不安をもっており 正しいか分からず戸惑っている 基本的には日本語を話さないが 児童はよく理解している ３ 授業の教材 単元構成の作成 ＡＬＴのデータをもらっておく事が大切である フラッシュ カードではなく 教室に設置されたテレビに携帯用画像再生機からの画像を見せながら 発音練 習している 授業開始時には必ず前時の復習をして定着を図っている ラミネートされたフラッシュ カードを使い 発音練習を行っている ４ ＡＬＴ 指導員とのティーム ティーチング ３校ともＡＬＴが他校と掛け持ちをしており 打合せ時間がほとんどとれない 富小ではＡＬＴが指導案をファックスで送ってきて 打合せ時間をとらずに授 業をしている状態である 富中も同様に 英語教員が指導案をＡＬＴにファッ クスで送っている ５ 児童 生徒の様子 表情 ５年生は 英語の時間は大好きで意欲的である ６年生も楽しみにしている ６ その他 小学校用評価シートについて 写真２ 児童の様子 日付や題 Topic の記載をどうするか クラスルーム イングリッシュの講座や講義 練習も必要か 32
小学校では まず協力員が率先して授業を行い 学級担任がＴ１として主導権を 握って 授業中の一つ一つの指示を出すように心掛ける 中学校教員は クラスルーム イングリッシュの練習が小学校で必要であれば出向く 7. 4 ビデオを見て研究する ビデオを見て研究する 浅井先生 １年英語担当 の授業を参観する ビデ オ撮影 現職の研究授業と兼ねる 山中先生 教育センター からの指導 テンポがあり 活気のある授業で50分があっという間に過ぎた 全生徒が課題に向かって前向きに取り組んでいた 指示の出し方 ポイントの確認 早くできた生徒への指示が的確だった クラスルーム イングリッシュが行われていた クラスルーム イングリッシュに関する掲示物を掲示しておくと英語が苦手と思 っている生徒にもよくわかり つづりも定着するのではないか これは小学校でも同様で 児童だけでなく教員にもよく分かるのではないか また 発音を練習できるようなＣＤ等を用意するとよいのではないか 様々な手立てが講じてあり 工夫された活動で楽しみながら重要表現が身に付く 活動だった 小学校の段階でコミュニケーション活動が積極的にできれば 中学 校で書く活動の時間をもう少し確保できるのではないか 中学校英語における書く活動について 繰り返し書く活動では 発音しながら書いてはどうか 書いたらすぐ確認する方 法はないか 間違えたつづりを何回も書くのはどうかと 7.15 １年生にアンケートを実 施し 回収する １年生にアンケートを実 施し 回収する １年生にアンケートを実 施し 回収する 17 アンケート結果からの分析 センターの先生からの質問と回答 Ｑ１ 武豊地区では 英語が苦手という生徒が多い割りに 英語の授業が好きだ と言う生徒が多いのはなぜか Ａ１ 中学校の該当英語教員の人としての 魅力 人間力 や授業力にかかわっ ているのではないかと思う また 英語が難しくても 授業の中で自分から 積極的にかかわることのできる活動があったり 自己実現できる場があるか らではないかと思う Ｑ２ 富貴小５年２組の 英語がとても好き まあまあ好き を合わせると100% になるのはどこに秘けつがあるのか Ａ２ 学級担任はＴ１として前面に出ているわけではないので やはりＡＬＴの 力が大きいと思う 学級担任ではなく ＡＬＴの雰囲気等だと思う 8. 5 武豊町現職英語教育研究会 ２小学校 １中学校の代表者 教務主任 研究協議内容 今後の課題 今までに行った２つの授業 衣浦小 神谷先生 What day is it? と富貴 中 浅井先生 Unit ３ Part ３ コミュニケーション活動を用いた否定文の習 得 は この時点ではあまり記憶に残っておらず メモをしてくださった方の ご意見をまとめたに留まった やはりすぐ研究協議をしないといけない ９月上旬に衣浦小 神谷先生によるＡＬＴとのＴＴ ビデオ撮影付 を行い ５時以降そのビデオを見ながら検討会議をもつ 結局時間が取れず検討会議を開催できず ２学期以降の学校訪問 学校公開日に限らず授業を見学 参観する場合は 授 業者が どの柱 どの観点 で見てほしいのかを明示し 参観者は感想等を批 せん せん 評箋や付箋紙に書いて渡すようにする ３校の協力員で感想を送り合う 中学校教員が小学校に出向いて ＡＬＴとのＴＴを行ったり 小学校の学級担 任とＴＴを行ったりする まだ実現せず 比較的に時間が自由になる２学期期末 11月下旬を予定している 授業の足跡をたどるポートフォリオ型の評価については 時間ごとに１枚の紙 を渡していくと児童への負担が大きいため １月で１枚 ４回の授業で 小項 33
目 大きな反省を１つ書く のパターンを検討中である 8. 7 8月 下旬 実施中 夏季知多英語研究会 知多市勤労文化会館 衣浦小 神谷 富貴中 小林 参加 小学校部会 中学校部会 １ ２ ３年 23年度に向け 様々な悩みや意見が聞けてとても参考になった 小学校の抱えている問題点が明確になり他地域のことがよく分かった 文部科学省の方針と現場の考え方との歩み寄りの必要性を感じる 英語ノートについての意見が聞けたのがよかった 東海市のように一致団結して 取り組みたい 他市町村のカリキュラムも見てみたい 英語ノート １ ４年生の外国語活動の取扱いについて聞けてよかった 新学習指導要領の対応の仕方について各学校の状況を知ることができた 児童用の自己評価カード を作成する トピック の理解度はなし 児童用の自己評価カード を作成する トピック の理解度付き ５ ６年理解度を省いた１月毎のバージョンで統一 9.11 Ｔ１として ＡＬＴとの 研究授業を行う 授業を参観する 授業を参観する 授業者の反省 神谷 今回はＴ１として 授業を展開できた また 最近では復習はＴ１が行うとい うのが通常になってきた 教員の意識もＡＬＴに任せるという状態ではなく なってきた 自分で英語の授業を進めていると実感できている How are you? game については ＡＬＴと打合せをしたが 実際にやったこ とがなかったので スムーズにモデル対話が行えなかった How are you? I'm の pointing game では 答えが I'm hot. など短い答え に集中してしまうため 曜日や数字などの単語を活用すべきであった 新しい 題材を考えると盛り上がってよいと思う 参加者の感想 小林 テンポのよい指示とクラス オーダーがしっかりしていたのが好印象であった クラスルーム イングリッシュも多用されていて練習の成果が見られ 聞き取 りやすい英語だった 9.29 10. 7 ＡＬＴの入れ替えに伴い 職員会で 英語授業の進 め方 として 学級担任 がＴ１として授業ができ るように モデルケース を提示し 共通理解を図 る ポートフォリオ型の評価 については 全体の傾向 と個人の傾向の分析を行 う 富貴中の学校訪問を参観 する 中１ Word Box 2 曜日 中２ Speaking Plus 2 電話 衣浦小 神谷先生からの反 省 や提案を受け メール で自分なりの考えを送る カリキュラムについて 気 付く点をメールで返信す る 英語 文法上の誤り 回数を追った上での個人の 変容を見るようにお願いを する 学校訪問でTTの授業を公開 する 中１ Word Box 2 曜日 中２ Speaking Plus 2 電話 授業を見ての感想 小学校のＴＴと中学校のＴＴの違い等 神谷 １年 浅井先生 Word Box ２ 曜日 ＡＬＴの発音を聞きながら 正しい単語を選ぶゲームを是非取り入れたい Mr. Ms. と呼び Yes で返事をするのも参考になった 本時の曜日の内容は 小学５年生での既習事項であるため 取り組みやすかっ 34
たのかということに興味がある 既習事項でも覚えていない生徒が多い 小学校では文全体で意味が分かればよいけれど 中学校では文の構造や単語の 意味までわからなければいけない 大きな違いだと思う 中学校で使用している 学びの手引 が参考になった ２年 小林 Speaking Plus ２ 電話の会話 テンポがよく授業中の雰囲気もよかった 挙手も多かった 音読練習で順番に縦列の生徒が移動していく方法は 飽きずに練習できる 口頭でのポイント説明より 板書しながらの説明の方がよかったのではないか じゃんけんの方法が面白かった 実際に電話を使うのはよい学習支援であったが 切実感のある対話 には物 足りなかったと思う もう少し教員が役になり切る必要があったのではないか 10.14 富貴小の学校訪問を参観 する What's your favorite subject? I like math. のＡＬＴとの研 究授業を行う 富貴小の学校訪問を参観す る 授業者の反省 氏家 Ｔ１として授業を展開することができた スムーズに授業を行えた 参加者の感想 神谷 Ｔ１としてよく機能していた Change, Carlos! などの表現でクラス オーダー がよくとれていた 学級担任の英語力に脱帽である 個別指導は日本語で確実に行っているのはよいと思う CrissCross が面白かった ただ 教科名の習熟に時間がほとんど費やされてい たので What's your favorite subject? の習熟ができるように工夫するとよい 授業のまとめの段階で writing が入っていたのは 中学校へのよいつなぎとなる 評価カードを時間内に書かせたのがよかった 今後の評価の生かし方がかぎである 参加者の感想 小林 クラス オーダーがよくできており 授業の流れがスムーズである しかし 時 に先生の意図どおりにいきすぎて ゲーム性の薄れる場面もあったと思う クラスルーム イングリッシュが多用されていて好印象である 通じにくい表現 の時のフォローの仕方に工夫がほしい ＴＴとしての掛け合い 児童の前への出し方や引き方は絶妙だったと思う 評価カードの記入方法については 欄に書けない児童がいるので 配慮が必要で ある Ｔ２ Ｔ１も行う場合はあるかも のフラッシュ カードの提示の仕方や 大 文字 小文字の統一についての見解をはっきりさせたい ライティングシートのＪの書き方やＰ.Ｅ.の. の扱いについて一考したい 10.15 総合教育センターの研究を振り返って 成果と課題について話し合う １ Ｔ１として授業を行うことで得たもの ２ ポートフォリオ的な評価をすることで得たもの ３ ＡＬＴとの関係 ４ 中学校の英語授業を参観することで得たもの ５ 小学校の英語活動を参観することで得たもの ６ １ ５の課題と改善するための取組 ７ 今後の小中連携の在り方について ８ その他 まとめレポートの作成 まとめレポートの作成 35 まとめレポートの作成
５ 成果と課題 (1) 成果 ア 小学校の実践を通して 衣浦小学校ではＡＬＴの変更に伴い 英語授業の進め方 資料14 を全職員に提案し 学級担 任の意識改革をしたことにより ＡＬＴに任せきりになっていた英語の授業を学級担任が構成 展開 するようになりつつある また 英語の授業の進め方について学年間で情報交換したり ＡＬＴとの 打合せの時間を確保したりする姿が見られるようになった また 小学校外国語活動の様子を中学校の英語教員に参観してもらうことで クラスルーム イン グリッシュや授業構成の在り方をアドバイスしてもらえるようになり 学級担任が中心となって授業 を構成 展開しやすくなりつつある この連携を機会に 小学校間でも外国語活動の授業を参観し合い 情報交換することにより 授業 改善のポイントが明確になってきた 資料14 外国語活動の進め方 36
イ 中学校の実践を通して 小学校時に英語の発音に触れてきただけあって 数字 や 曜 日 の学習では難しい発音にも抵抗なく練習に取り組むことがで きた また ＡＬＴにも気軽に声を掛けられる生徒が多く 生徒 間でＡＬＴの存在が日常化されていると感じた しかし 基本表現の定着から発展的に表現する場面では 語彙 の少なさと決まり文句しか言えない会話力の乏しさから 自信を 写真３ もてない生徒も多い 中学校授業 今後は 生徒の心の内から湧き上がる 英語を使って話したい 伝えたい と思える活動や場面設 定をしていく必要がある (2) 課題と今後の取組 ア 児童生徒に関して 外国語活動の時間は児童にとってとても楽しいものであるが 進んで英語を活用しようとしたり コミュニケーションをとったりという段階には まだ至っていない しかし 英語に多く触れ ある 程度の語彙をもっている児童が中学校に上がってきている現状は 耳から慣れる という点では非 常に利点がある それにもかかわらず 中学校段階で生徒が英語につまづくのは 小学校での英語が 知識としての 蓄え ではないため 中学校に入学してから一気に文字を練習しなくてはならない 文字ショック と共に 記憶として知識を蓄え 覚えていかなくてはならない メモリーショック を同時に味わう 結果にもなっているからだと思われる 小学校でＡＬＴや学級担任と共に培った 英語を使ったコミ ュニケーション活動への意欲を持続させつつ このショックを少しでも軽減できるような過程 音声 と文字とを結び付ける効果的なフォニックスの在り方など を 小学校６年後半又は中学校１年４月 期に取り入れる必要がある イ 教員に関して 研究員の呼び掛けや 英語授業の進め方 の作成により 年度当初より積極的に授業にかかわり 学級担任の自分がＴ１であるという意識が多くの教員に広がりつつある しかし まだまだクラスル ーム イングリッシュに不慣れで コミュニケーション活動に入るとＡＬＴに任せてしまう面も見ら れる 今後は 近隣の中学校の英語教員がＡＬＴ役を買って出て 小学校の学級担任とＴＴを組んだり 研究授業の様子をビデオで見ながら 検討会をもつなどの工夫が必要と感じる なかなか時間的なゆ とりがなく 先延ばしになっている現状をできるだけ次年度に向けて打破していきたい 自主的な研 修ではなく 全職員が現職研修の一環としてクラスルーム イングリッシュの研修を受けられたり 研究内容を共有できるようにしたり 全校体制で取り組むようにしたい また 学級担任がＴ１をすることによる学級間の差や ＡＬＴの違いによる学校間の差をなくため に 武豊町の共通カリキュラムのテキストに従って授業や活動を進めることも重要である ウ その他 メーリングリストを作って情報交換したり 授業のビデオを他校に回して見るなど 情報交換の場 を設定することが研究を進めていく上で必要である 37
巻末資料 武豊町小学校英語活動カリキュラム １ ５年生 N Title o. 1 Greetings 2 Karuta 3 Age(a) 4 Colors(a) 5 Wild Animals 6 Colors(b) 7 Days of the Week 8 Weather(a) 9 Fruit(1) 10 Fruit(2) 11 School Lunch 12 Vegetables 13 Feelings(1) 14 Feelings(2) 15 Review Activities Target Sentence What's your name? My name is Hanako. ①日常のあいさつを覚えて言う ② あなたの名前は何ですか の問いに答える また 自分の名前を文で言う ③アイコンタクトや握手の大切さを学ぶ Stand up. Sit down. ①授業で使う英語を覚えて言う How old are you? I'm ten. ① １ 10の 数 字 を 覚 え て 言 う ② あなたは何歳ですか の問いに答える What color is this? It's red. ①基本的な色の名前を覚えて言う ② これは何色ですか の問いに答える ③ あなたの名前は何ですか と尋ねる What's this? It's a giraffe. ①野生動物の名前を覚えて言う ② これは何ですか の問いに答える ③ これは何色ですか と尋ねる What color is this? It's red. ①基本的な色の名前を覚えて言う ② これは何色ですか の問いに答える ③ あなたは何歳ですか と尋ねる What day is it? It's Monday. ①曜日の名前を覚えて言う ② 何曜日ですか の問いに答える ③ これは何ですか と答える ④ これは熊です と文で言う How's the weather? It's rainy. ①天気を表す言葉を覚えて言う ② どんな天気ですか の問いに答える A banana./an apple. What's this? It's an apple. ①フルーツの名前を覚えて言う ② 色 や 数 字 の 形 容 詞 的 用 法 (a yellow banana, two oranges)を 覚 え る ③ こ れ は 何 で す か と 尋 ね る ま た そ れ は リ ン ゴ で す と 文 を 用 いて言う Do you like? Yes, I do./no, I don't. ①果物の名前を覚えて言う ② あなたは が好きですか と問いに答える Do you have? Yes, I do./no, I don't. ①給食の食べ物や食器の名前を覚えて言う ② は あ り ま す か 私 に は が あ り ま せ ん と 英 語 で 話 す Do you like onions? Yes./No. I don't like onions. ①野菜を表す語句を覚えて話す ② は 好 き で す か の 問 い に "Yes, I do./no, I don't."で 答 え る How are you? I'm hot. ①基本的なあいさつを覚えて言う ②気持ちを表す語を覚えて言う How are you? I'm sick. ①気持ちを表す語句を覚えて話す ② ごきげんいかがですか の問いに答える 既習の文 ①既習の語句や文をゲームで総復習する ② キ ャ ベ ツ は 好 き で は な い I don't like cabbage.)と 文 で 言 う 38
16 Months(1) 17 Months(2) 18 Sports(a) 19 Sports(2a) 20 Wild Animals(a) 21 Wild Animals(b) 22 Kid's stuff 23 Pets 24 Kid's food 25 Body Parts(1) 26 Body Parts(2) 27 Review2 10-20 28 Board Game. 29 Chiristmas Card 31 Review １ ５ 35 When is your birthday? ①月の名前を覚えて言う What month is it? It's February. ①月の名前を覚えて言う Can you play baseball? Yes,I can./no, I can't. ①スポーツの名前を覚えて言う ② あなたは野球ができますか の問いに答える ③ 天 気 を 文 で 言 う It's rainy.) What sports can you play? I can play ①スポーツを表す語句を覚えて言う ② どんなスポーツができますか の問いに答える How do you say kirin in English? Giraffe. ①野生動物の名前を覚えて言う ② キリンは英語でどう言いますか の問いに答える How do you say same in English? Shark. ①野生動物の名前を覚えて言う ② サメは英語でどう言いますか の問いに答える ③ ラ グ ビ ー が で き ま す I can play rugby.)と 文 を 用 い て 言 う ④ジャンケンをして英語で対話する I have a. ①子供の持ち物の名前を覚えて言う ② を 持 っ て い ま す か の 問 い に "Yes, I do./no, I don't."と 答 え る ③ ワ ニ は 英 語 で ど う 言 う か (How do you say wani in English?)と 答 え る ④持ち物について対話する Do you have a pet? Yes, I do. I have a./no, I don't. ①ペットの名前を覚えて言う ② ペットを飼っていますか と尋ねる ③ 私 は バ ッ ト を 持 っ て い ま す 持 っ て い ま せ ん (I (don't) have a bat.) What food do you like? I like. ①子供の好きな食べ物の名前を覚えて言う ② どんな食べ物が好きですか の問いに答える Touch your head. ①基本的な身体の部分の名前を覚えて言う ② 頭に触りなさい の文を理解して 動作で示す What's wrong? My leg hurts. ①基本的な身体の部分の名前を覚えて言う ② 身体の具合はどうですか の問いに答える ③ ど ん な 食 べ 物 が 好 き で す か What food do you like?)と 尋 ね る 既習の文 ①既習の語句や文を総復習する 既習の文 ①既習の語句や文を総復習する ②単語の発音練習をする ③ ごきげんいかがですか の問いに答える Merry Chiristmas. Happy new year. ①外国の年賀状について知る ②クリスマスと新年のあいさつをする ③年賀状のあいさつ文を読む １年間のまとめをする 39
２ ６年生 N o. 1 2 Title First Lesson Preview 3 Classroom English TV Characters 4 Time(a) 5 Time(b) 6 Cities 7 Around the school(a) Around the school(b) Personal profile(a) 8 9 10 Personal profile(b) 11 15 School Subjects(a) School Subjects(b) After school(a) After school(b) Sports(3)c 16 Sports(3)d 17 18 19 Countries(a) Countries(b) Family(a) 12 13 14 Target Sentence Nice to see you again. ①いろいろなあいさつを言ったり答えたりする ② また会えてうれしい とあいさつする ③あいさつの大切さを学ぶ Stand up. Sit down. ①英語で指示されたことを理解し 指示されたように行動する Do you know Doraemon? Yes, I do./no, I don't. ① ドラえもんを知っていますか の問いに答える What time is it? It's eleven. ① 11 12 の数字を覚えて言う ② 今何時ですか の問いに答える ③ 1 時 12 時の時刻の言い方を覚えて言う What time is it? It's eleven thirty. ① 1 60 の数字を覚えて言う ② 今何時ですか の問いに答える ③ サザエさんを知っていますか (Do you know Sazae-san?)と尋ねる Where do you live? I live in New York. ①有名な都市の名前を覚えて言う ② あなたはどこに住んでいますか の問いに答える Is this the gym? Yes, it is./no, it isn't.(no, it's not.) ①学校にある部屋の名称などを覚えて言う ② これは体育館ですか の問いに答える ③ どこに住んでいるか (Where do you live?)と尋ねる My name is. I am years old. I live in. I like this. ①いろいろなあいさつをする ②好きな色 食べ物 スポーツを言う ③ Profile を紹介する My name is. I watch. I eat. I can play. ①いろいろなあいさつをする ②好きな色 食べ物 スポーツ テレビ番組を言う ③ Profile を紹介する ④ Profile を書く What's your favorite subject? I like math. ①教科の名前を覚えて言う ② 好きな教科は何ですか の問いに 算数です と答える What do you do after school? I watch TV. ①生活を表す語句を覚えて言う ② 授業後に何をしますか の問いに答える ③ あなたの好きな教科は何ですか (What's your favorite subject?) と尋ねる Let's go skiing. ① play と ing の区別をつけられるようにする ②主なスポーツを表す語句を覚えて言う ③ スキーに出掛けよう の文を言う Let's go swimming. OK, let's go./no, thank you. ①主なスポーツを表す語句を覚えて言う ② スキーに出掛けよう の文を言う ③ スキーに出掛けよう の誘いに答える Where are you from? I'm from Australia. ①主な国名を覚えて言う This is my father. This is my mother. ①父母 祖父母 兄弟姉妹の言い方を知る ② この人はお父さんです あの人はお母さんです の文を言う 40
20 Family(b) 21 Snakes and ladders 22 Nengajo New Year's Card 23 Karuta 24 Daily activities 25 I'm doing 26 School Timetable 27 Rooms in the house 28 Household things 29 Kid's Food/Drink 30 Review Karuta 31 35 Review 1 5 Introduction, Family words. ①家族の構成員を表す語句を覚えて言う ② これは私の母です とか 妹の名前は です と紹介する ③ 妹はテニスが好きです (My little sister likes tennis.)と文を用いて ④家族を紹介する 言う All of the sentences on the game. ①既習の語句や文を総復習する ②基本の質問文や答え方を復習する ③ に行こう (Let's go ing.)と文を用いて言う ④いろいろな対話をする Merry Christmas. Happy new year. ①外国の年賀状について知る ②クリスマスと新年のあいさつをする ③年賀状のあいさつ文を読む ④イラストや飾りを入れて楽しい年賀状を作る Review ①既習の語句の総復習をする ② 魚釣りに行こう (Let's go fishing.)と文を用いて言う What time do you get up? At six. ①生活を表す語句を覚えて言う ② 何時に起床しますか の問いに答える What are you doing? I'm studying. ①動作を表す動詞の進行形を覚えて言う ② 今何をしていますか の問いに答える Which do you like better, P.E. or science? I like P.E. better. ①教科や主な活動を表す語句を覚える ② 体育と理科ではどちらが好きですか の問いに答える Where is the piano? It's in the living room. ①部屋の名前を覚えて言う ② ピアノはどこにありますか の問いに答える What's in the? A/an ① の中に何がありますか を言う ② の中に何がありますか の問いに答える May I help you? A pizza, please. ①飲み物の名前を覚えて言う ② ご用ですか とか 何か飲み物はどうですか の文を覚えて言う Review ①既習の単語や文の復習をする ②楽しくカルタ取りをする １年間のまとめをする 41
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