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第 4 週コンボリューションその 2, 正弦波による分解 教科書 p. 16~ 目標コンボリューションの演習. 正弦波による信号の分解の考え方の理解. 正弦波の複素表現を学ぶ. 演習問題 問 1. 以下の図にならって,1 と 2 の δ 関数を図示せよ δ (t) 2

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Transcription:

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アプローチ 脳機能計測 :fmri 空間的なネットワーク特性 脳機能計測 :EEG(MEG) 時間的なネットワーク特性 狙い : 瞑想時に脳活動の時間的なネットワーク特性にいかなる変化が生じるのか

瞑想の脳波実験 一貫した結果は得られていない EEGの周波数解析 α β θ 事象関連電位 (ERP) P3a, P3b 研究によって異なる結果 異なる瞑想手法 脳波測定手法の違い

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反応時間時系列における相関 Component dominant dynamics Interaction dominant dynamics 自己組織化臨界性は interaction dominant dynamics を要する IDD は自己相似的で正の相関を持つ背景ノイズを生成

反応時間時系列における相関

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Long range temporal correlation (LRTC) Linkenkaer Hansen et al. (2001) EEG, MEG における LRTC がスケールフリー性を持つ LRTC は個人特性と関連 アルツハイマー型認知症で減弱 (Montez et al. 2009) うつ病で消失 (Linkenkaer Hansen et al. 2005) 統合失調症で減弱 (Nikuline et al. 2012) 自己組織化臨界性 (self organized criticality, SOC): システムの適応的柔軟性を反映

Montez et al. (2009)

Linkenkaer Hansen et al. (2005)

Nikuline et al. (2009)

実験手続き Rest Focused Attention Open Monitoring Loving Kindness Rest 15 min 閉眼 拡張 10-20 法に基づき 29 チャンネルで脳波計測 眼球運動のモニタのために EOG を計測 畳と座布団を使用 指標 :DFA 0.5 の時時間相関なし 値が 1 に近いほど強い時間相関 協力者 :6 名

Power spectrum WI Rest1 Rest2 FA OM LK

Power spectrum Fz WI SA YT HS AI MF

Power spectrum POz WI SA YT HS AI MF

Power spectrum α 波 :Rest 条件と瞑想条件で有意な差は見られない 協力者によっては瞑想 >Rest のパターンを示す人もいるが 全体の平均では差はなし β,θ 波 : 同様に条件間の有意差はなし 個人差が大きい パワースペクトラムで瞑想の効果は示せず サンプルサイズが小さい いずれにせよ 効果は不安定で一貫性が弱い

LRTC の推定法 自己相関 Detrended Fluctuation Analysis (DFA) パワースペクトラム

Detrended Fluctuation Analysis(DFA) 周波数成分の振幅の時系列 ( 例 : アルファ波 ) 振幅の累積時系列からある時間窓を切り出す 線形トレンドを計算し除去 RMS を計算 : 信号の変動

Detrended Fluctuation Analysis(DFA) 時間窓の大きさと変動の大きさの間にはベキ関数の関係がある 指数の値 ( 両対数グラフの傾き ) が LRTC の強さを表す ( )~ ( ) の時 =

Rest 1 協力者 WI

Focused Attention 協力者 WI

Open Monitoring 協力者 WI

Loving Kindness 協力者 WI

Rest 2 協力者 WI

Rest1 Rest2 Focused Attention Open Monitoring Loving Kindness

Preliminary Results 安静時と瞑想時で LRTC に違いがある Focused attention 瞑想と Open monitoring 瞑想との間でも違いがある アーチファクトの除去 結果の信頼性のチェック 他の協力者への一般化可能性が今後の課題

しかし 協力者 WI の結果は一般性があるのか? 他の協力者との平均を取ると

Average Exponent data

Average Exponent data Fz 平均値では条件間で差はない ( 赤線は中央値 ) Rest1 Rest2 FA OM LK

Average Exponent data Rest1 Rest2 FA OM LK Rest1 Rest2 FA OM LK

Rest1 Rest2 FA OM LK Rest1 Rest2 FA OM LK Rest1 Rest2 FA OM LK Rest1 Rest2 FA OM LK

LRTC の瞑想条件間差 定常 LRTC の推定値において瞑想条件間の差異は認められなかった 条件間差のパターンは協力者間でバラバラ 瞑想経験量との関連は? 一見すると関連はなさそう 超達人のWIのみが特殊なパターンというわけではなく 人によってバラバラな感じ 瞑想をすると LRTC の値が上昇する という仮説は支持されず

LRTC の時間変動 LRTC の時間変動の推定法 LRTC の時間変動の条件間差異 LRTC の時間変動の電極間相関

Adapitive time-varying Detrended Fluctuation Analysis (ATvDFA)

LRTC の時間変動 LRTC の時間変動を電極ごとに推定する 瞑想条件間で変動パターンに違いが見られるか 見られるとすればどの条件間にどのような違いが見られるか 変動の違い : 変動係数によって評価する 変動係数 : 標準偏差 / 平均

Adaptive time varying DFA (ATvDFA) Electrode Fz Rest1 Rest2 FA OM LK

Adaptive time varying DFA (ATvDFA) Electrode Pz Rest1 Rest2 FA OM LK

Adaptive time varying DFA (ATvDFA) Electrode F7 Rest1 Rest2 FA OM LK

Adaptive time varying DFA (ATvDFA) Electrode F8 Rest1 Rest2 FA OM LK

Adaptive time varying DFA (ATvDFA) Electrode PO9 Rest1 Rest2 FA OM LK

Adaptive time varying DFA (ATvDFA) Electrode PO10 Rest1 Rest2 FA OM LK

ATvDFA Timecourse (average) 変動係数 : Rest1 > OM 変動係数 : Rest1 > OM

LRTC の時間変動 LRTC の時間変動における有意な条件間差 Fz において Rest1 で OM よりも変動が大きい F7 において Rest1 で OM よりも変動が大きい 全体として 瞑想条件において LRTC における時間変動が小さい傾向 瞑想の効果は時間相関自体を高めるのではなく 時間相関を安定させること? 個人間差が大きい 全員に共通するパターンは少ない 協力者数の追加 解析の精緻化

LRTC の時間変動の電極間相関 LRTC の時間変動が電極間でどの程度類似しているのか 電極間相関は課題条件によって変動するのか どのような変動が生じるのか

Rest1 PO10 PO9 F8 F7 Pz Fz Fz Correlation of ATvDFA Pz F7 F8 PO9 PO10

Rest2 PO10 PO9 F8 F7 Pz Fz Fz Correlation of ATvDFA Pz F7 F8 PO9 PO10

FA Correlation of ATvDFA Fz Pz F7 F8 PO9 PO10 PO10 PO9 F8 F7 Pz Fz

OM PO10 PO9 F8 F7 Pz Fz Fz Correlation of ATvDFA Pz F7 F8 PO9 PO10

LK Correlation of ATvDFA Fz Pz F7 F8 PO9 PO10 PO10 PO9 F8 F7 Pz Fz

Correlation of ATvDFA LK Fz Pz F7 F8 PO9 PO10 PO9PO10 F8 F7 Pz Fz OM FA Rest1 Rest2 Fz Pz F7 F8 PO9 PO10 PO9PO10 F8 F7 Pz Fz Fz Pz F7 F8 PO9 PO10 PO9PO10 F8 F7 Pz Fz Fz Pz F7 F8 PO9 PO10 PO9PO10 F8 F7 Pz Fz Fz Pz F7 F8 PO9 PO10 PO9PO10 F8 F7 Pz Fz

Change in correlation of ATvDFA across conditions Decrease from Rest1 to OM Increase from Rest2 to LK

LRTC の時間変動の電極間相関 LRTC 時間変動の電極間相関は前頭領域で高い傾向がある Rest1 条件に比べてOM 条件において電極間相関が有意に低下する Rest2 条件に比べてLK 条件においてPz PO9 間の相関が有意に上昇する 全般的に Rest1 条件に比べて瞑想条件で電極間相関が低下する傾向

まとめ 瞑想時とレスト時の脳活動の差異について Negative な結果 α,β,θ のパワーに違いはない LRTC の強さ ( セッション全体での推定値 ) に違いはない Positive な結果 LRTC の時間変動は OM 瞑想時にレストよりも安定的 LRTC 時間変動の電極間相関が OM 瞑想時にレストよりも低下する

可能な解釈 瞑想は脳活動の時間ダイナミクスをより相互作用的なモードに変容するのではなく 時間ダイナミクスを安定的な状態にする 脳領域間の活動パターンの相関 ( 類似性 ) を低めることから 瞑想により脳領域間が比較的自律的に活動するようになる と考えられる

今後の課題 協力者を増やす (10 名くらいまで ) コントロール群のデータ きちんとした統計解析 データの前処理などの検討 MRIの結果 ( 藤野氏 ) との関連の検討