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2014年度_三木地区概要

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山県市地域防災計画【 改訂版】

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アンケート調査の概要 目的東南海 南海地震発生時の業務継続について 四国内の各市町村における取り組み状況や課題等を把握し 今後の地域防災力の強化に資することを目的としてアンケート調査を実施 実施時期平成 21 年 11 月 回答数 徳島県 24 市町村 香川県 17 市町 愛媛県 20 市町 高知県

職員の運営能力の強化 避難所担当職員研修の実施 全庁対象の避難所担当職員研修(5 回開催で約 400 名参加 ) 区毎の避難所担当職員研修 男女共同参画の視点に立った避難所づくり 共助による災害時要援護者支援の取り組みについて説明 各区災害対策本部との連絡 避難所内の課題解決の調整など 地域団体等へ

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北栄町耐震改修促進計画の目的等 目的 本計画は 町民生活に重大な影響を及ぼす恐れのある地震被害から 町民の生命 財産を保護するとともに 地震による被害を軽減し 社会秩序の維持と公共の福祉に資するため 建築物の計画的な耐震化を促進することを目的とします 計画の実施期間 本計画の実施期間は 国及び県の実

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南海トラフ地震発生時の不安 南海トラフ地震が発生した場合 不安や危険に思うことは何ですか?( は 3 つまで ) 66.7% の人が 自宅の倒壊や損壊 49.2% の人が 家族等の安否やその確認手段 と答えています 自宅の

PowerPoint プレゼンテーション

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2. 防災拠点の代替施設の指定防災拠点施設が被災し使用不能となれば 災害対策本部等が設置できず 活動体制全体に遅れが生じ 迅速な災害対応を指揮することが困難となるとともに 災害対応以外の業務 ( 通常業務 ) を行うことも困難となるため 代替施設での対応が必要となります そのため 防災拠点施設におい

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4 回答者属性 (1) 性別 人数割合 (%) 男性 女性 49.4% 0.4% 男性 5 女性 % 2 0.4% (2) 年代別 人数割合 (%) 20 代 % 30 代 % 40 代 % 50 代 % 60~6

5_【資料2】平成30年度津波防災教育実施業務の実施内容について

北上市住宅・建築物耐震化促進計画

地震の概要 検知時刻 : 1 月 3 日 18 時分 10 発生時刻 : 1 月 3 日 18 時 10 分 マグニチュード: 5.1( 暫定値 ; 速報値 5.0から更新 ) 場所および深さ: 熊本県熊本地方 深さ10km( 暫定値 ) 発震機構 : 南北方向に張力軸を持つ横ずれ断層型 ( 速報

1 東日本大震災での多くの被害が発生!! 平成 23 年 2011 年 3 月 11 日に発生した東日本大震災は 三陸沖を震源としたマグニ チュード 9.0 仙台市内での最大震度 6 強 宮城野区 という巨大な地震でした 東部沿岸地域では 推定 7.1m 仙台港 もの津波により 家屋の浸水やライフラ

目 次 1. 想定する巨大地震 強震断層モデルと震度分布... 2 (1) 推計の考え方... 2 (2) 震度分布の推計結果 津波断層モデルと津波高 浸水域等... 8 (1) 推計の考え方... 8 (2) 津波高等の推計結果 時間差を持って地震が

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地震や防災に関する情報の取得源はテレビが最も多い 地震や防災に関する知識をどこで得ているかをたずねたところ テレビ と回答をする方が 66.6% と多数を占め の イ ンターネット (45.3%) 新聞 (30.7%) といった回答を大きく引き離した結果となりました テレビは昨年 一昨年に続き最も多

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38 災害緊急時における聴覚障害者の情報伝達保障支援の状況分析 表2 生の協力のおかげで遂行することができた 避難訓練の年間実施回数 回 回 2回 3回 4回 5回以上 4 6 35 9 図 避難所担当者との連携 図2 避難訓練の年間実施回数 Ⅳ 調査研究の経過および結果 なかでも年2 3回実施して

平成 28 年度 県民 Webアンケート 第 6 回自主防災の取り組みについて 実施期間 2016/9/15~2016/9/21 アンケート会員数 224 人回収数 191 件 ( 回収率 85.3%) 近年 全国各地で自然災害が多発しており 奈良県でもいつ大きな災害に見舞われるかわかりません 災害

第11回市民講座の準備について

<ハード対策の実態 > また ハード対策についてみると 防災設備として必要性が高いとされている非常用電源 電話不通時の代替通信機能 燃料備蓄が整備されている 道の駅 は 宮城など3 県内 57 駅のうち それぞれ45.6%(26 駅 ) 22.8%(13 駅 ) 17.5%(10 駅 ) といずれも

2 地震 津波対策の充実 強化 (1) 南海トラフ地震や首都直下地震の被害想定を踏まえ 地震防災上緊急に整備すべき施設整備 津波防災地域づくりに関する法律 の実効性確保 高台移転及び地籍調査の推進など事前防災や減災に資するハード ソフトの対策を地方公共団体が重点的に進めるための財政上の支援措置を講じ

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宮城県総合防災情報システム(MIDORI)

報告書

Microsoft Word - 男鹿市耐震改修促進計画.doc

どんなところを注意したらいいの? まず 建物の見分け方から始めましょう 中古住宅を購入するときは何年に建てられたかを確認してください 昭和 56 年に建築基準法が改正され 耐震基準が厳しくなりました これより古いものを旧耐震基準 新しいものを新耐震基準と呼んでいるんだよ じゃあ 昭和 56 年築 よ

目 次 ページ はじめに 1 地区防災計画制度について 1 防災計画の全体像 地区防災計画制度の全体イメージ 2 地区防災計画とは 2 3 本冊子 手引き の活用方法 2 手引きの構成 手引きの活用イメージ 地区防災計画 作成の手引き 1 制度の背景 3 (1) 作成の目的 (2) 自助 共助の重要

目 次 1 はじめに 1 2 本市の取り組みと学校施設の現状 1 3 耐震化の方針 2 4 今後の対策 3 参考資料学校施設の耐震診断結果 4

はじめに

防災業務計画 株式会社ローソン

02 Murayama Hospital News

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活動状況調査

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建築物等震災対策事業について

会場 - 全国 9 都市で実施 地 開催 会場 北海道 8 7 ( ) 北海道庁別館 11 階第 4 研修室 8 8 ( ) 札幌市中央区北 3 条 7 丁 巨大災害に備えて 地域別総合防災研修 東北 ( ) ( ) 北陸 ( ) (

戸田市災害に強いまちづくり推進ワークショップ 住民版地域防災計画作成の手引き 緊急一時避難場所を決めましょう 避難を支援する方法を考えましょう 緊急時の連絡体制をつくりましょう リーフレットを作成し 町会員に周知しましょう 参照 : 戸田市洪水ハザードマップ

目次 はじめに P3 1 災害 緊急の範囲 P3 2 時間と場所を考慮した対応の必要性 P3 3 時間ごとの対応 P4 4 場所ごとの対応 P5 5 デジタルサイネージの提供コンテンツ P6 6 緊急時を意識したデジタルサイネージシステム P6 7 情報の切替 復帰の条件 P7 8 緊急運用体制 P

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新たな津波浸水想定を踏まえた見直しの概要 資料 1-2 H23 の想定 対象断層県設置の有識者検討会設置の有識者検討会の検討の検討結果を踏まえた 4 断層 ( 日本海東縁部 能登半島東方沖 能登半島北方沖 石川県西方海東縁部 能登半島東方沖 能登半島北方沖 石川県西方沖 ) 想定の手法土木学会の手法

地震と地震保険に関するアンケート調査結果について

第 1 章実施計画の適用について 1. 実施計画の位置づけ (1) この 南海トラフ地震における具体的な応急対策活動に関する計画 に基づく宮崎県実施計画 ( 以下 実施計画 という ) は 南海トラフ地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法 ( 平成 14 年法律第 92 号 以下 特措法 と

周南市版地域ケア会議 運用マニュアル 1 地域ケア会議の定義 地域ケア会議は 地域包括支援センターまたは市町村が主催し 設置 運営する 行政職員をはじめ 地域の関係者から構成される会議体 と定義されています 地域ケア会議の構成員は 会議の目的に応じ 行政職員 センター職員 介護支援専門員 介護サービ

1 首都直下地震の概要想定震度分布 (23 区を中心として震度 6 強の想定 ) 首都直下地震 想定震度分布 出典 : 中央防災会議首都直下地震対策検討ワーキンググループ 首都直下地震の被害想定と対策について ( 最終報告 ) ( 平成 25 年 12 月 ) 2

本書の目的介護保険サービス事業所は, 高齢者の方が多く利用しており, 災害発生時には避難等の援助が必要となるため, 事業者は, 災害発生時に迅速かつ適切な行動をとれるように備えておく必要があります 本書は, 介護保険サービス事業所が災害対応マニュアルを作成する際に特に留意する点についてまとめています

高齢者の健康及び長寿医療制度アンケート調査のご協力のお願い

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2/9 学校 ( 幼稚園 ) 名久保小学校長江小学校土堂小学校 棟用途 棟面積第一次診断第二次診断改修改修後建築年月構造階数区分番号枝番 ( m2 ) 年度 Is 値年度 Is 値年度 普通 特別 管理教室棟 1 1 S8.1 R 3 2,950 旧基準 H H 屋内運動

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平成23年東北地方太平洋沖地震の概要について

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平成 30 年度第 9 回ネット モニターアンケート防災意識及び大規模地震発生時の行動について アンケートの趣旨名古屋市は 今後発生が危惧されている南海トラフ巨大地震などの大災害に備え 平成 27 年度 新たに防災危機管理局を設立し 市全体の防災対策を総合的かつ計画的に推進していくとともに 地域防災

2011 年 12 月 15 日発行 東日本大震災リスク レポート ( 第 5 号 ) 次の大地震 大津波への対応 : 防災計画の見直しと企業に求められる対応 発行 : 三菱商事インシュアランス株式会社リスクコンサルティング室 はじめに 1 本年 3 月 11 日 ( 金 ) の東日本大震災の発生か

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文部科学省事業評価書(平成19年度新規・拡充事業等)政策目標4 71 首都直下地震防0災・減災特別プロジェクト

自主防災組織をつくろう

1 想定地震の概要南海トラフで発生する地震は 多様な地震発生のパターンが考えられることから 次の地震の震源域の広がりを正確に予測することは 現時点の科学的知見では困難です そのため 本市では 南海トラフで発生する地震として 次の2つの地震を想定して被害予測調査を行いました (1) 過去の地震を考慮し


「標準的な研修プログラム《

【東日本大震災発生から7年】「災害への備えに関する調査」結果 ~あなたのご家庭の備えを点検しませんか~_損保ジャパン日本興亜

別紙 1600 年分の自然災害を振り返る災害年表マップ ~スマートフォン タブレット対応のお知らせと Web 技術者向け API 配信項目拡大のご案内 ~ 1. 災害年表マップについて災害年表マップは 過去の自然災害事例を発生年ごとに市区町村単位で Web 地図上に表示する Web サービスです 地

三原市津波避難対策ガイドライン(平成25年11月修正)

0720_最終_耐震性能検証法チラシ案3種サンプル

平成 28 年熊本地震における対応 平成 28 年熊本地震 ( 前震 :4/14 本震 :4/16) において 電力 ガス等の分野で供給支障等の被害が発生 関係事業者が広域的な資機材 人員の融通を実施するなど 迅速な復旧に努めた結果 当初の想定よりも 早期の復旧が実現 また 復旧見通しを早い段階で提

本ワーキンググループにおけるこれまでの検討事項

平成 30 年 4 月 9 日 01 時 32 分頃の島根県西部の地震 震度分布図 各地域の震度分布 : 震央 各観測点の震度分布図 ( 震央近傍を拡大 )

5 防災の日を知っている方は約 8 割 防災の日については知っている 聞いたことがあると答えた方が 8 割以上を占めました 9 月 1 日が防災の日 であることまでご存知の方は全体のうち 57.5% でした (Q10 参照 ) アンケート概要 アンケートタイトル地震防災に関するアンケート リサーチ実

Microsoft Word - 02.H28秋 重点提言本文【合本】1110.doc

1 防災に関する意識 (1) 災害被害の具体的イメージ ( 複数回答, 上位 4 項目 ) 平成 25 年 12 月 地震 80.4% 竜巻, 突風, 台風など風による災害 48.1% 河川の氾濫 19.6% 津波 17.8% ( 複数回答 )

第1章 災害予防計画

( 県の責務 ) 第三条県は 地震防災に関する総合的な施策を策定し 及びこれを実施する責務を有する 2 県は 市町村 自主防災組織その他防災関係機関等と連携して 地震防災対策を推進しなければならない 3 県は 地震に関する調査及び研究を行い その成果を県民 事業者及び市町村に公表するとともに 地震防

目次 1 降雨時に土砂災害の危険性を知りたい 土砂災害危険度メッシュ図を見る 5 スネークライン図を見る 6 土砂災害危険度判定図を見る 7 雨量解析値を見る 8 土砂災害警戒情報の発表状況を見る 9 2 土砂災害のおそれが高い地域 ( 土砂災害危険箇所 ) を調べたい 土砂災害危険箇所情報を見る


基本事業評価シートA

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した 気象庁は その報告を受け 今後は余震確率の公表方法を改めることとしたという 2. 被害状況 被害要因等の分析 (1) 調査方針本委員会は 以下の調査方針で 被害調査と要因分析を行っている 1 極めて大きな地震動が作用し 多数かつ甚大な建築物被害が生じた益城町及びその周辺地域に着目して検討を進め

耐震等級 ( 構造躯体の倒壊等防止 ) について 改正の方向性を検討する 現在の評価方法基準では 1 仕様規定 2 構造計算 3 耐震診断のいずれの基準にも適合することを要件としていること また現況や図書による仕様確認が難しいことから 評価が難しい場合が多い なお 評価方法基準には上記のほか 耐震等

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防災カルテの使い方 地域のみなさまとともに防災 減災を実現するために 平成 27 年度作成青森市総務部危機管理課

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目次 目次 1. 防災カルテの概要 はじめに... p1 防災カルテとは?... p2 活用方法について... p3 注意事項について... p3 2. 防災カルテの Q&A 問 1 防災カルテは何のために作られたのですか?... p4 問 2 特定の場所 ( 自宅や会社など ) は どの程度の被害を受けると 予測されているのでしょうか?... p4 問 3 防災カルテの入手方法は? 全世帯へ配ってはどうですか?... p4 問 4 防災カルテにはどの時点の情報が掲載されているのですか?... p5 問 5 防災カルテの内容についての問い合わせ先は?... p5 問 6 防災カルテは何年ごとに情報を更新するのですか?... p5 問 7 何かできる対策はありますか?... p6 問 8 耐震改修済みの建物であれば 倒壊しないと考えてよいのでしょう か? また 比較的震度が小さい地区は 耐震改修不要と考えてよい のでしょうか?... p6

1. 防災カルテの概要 はじめに 東日本大震災では 大自然の猛威の前に 突然にして1 万 5000 名をも超える多くの犠牲者がありました 本市では 震災による直接的な人的 物的被害こそ少なかったものの 陸奥湾沿岸部の市民の方々の一時避難 地震直後から長時間に及んだ市内全域での停電 また その後の生産 流通の停滞などによる燃料や一部食料品の不足などにより 市民生活に不便や混乱が生じました このような未曾有の震災を踏まえ 国においては 防災対策の基本を定めた総合的かつ長期的な計画である 防災基本計画の見直し を行い あらゆる可能性を考慮した最大クラスの地震 津波を想定し 対策を推進する ことを計画の中に定め 青森県では 平成 25 年度青森県 地震津波被害想定調査 を実施しました 本市では 国や県の動向を踏まえ より詳細に本市の状況を反映した被害予測を行う必要があると考え 平成 26 年度より青森市全域を対象とする被害想定調査を実施したところであり 市の地域防災計画をはじめとする各種防災施策への反映の為の基礎資料として活用していきたいと考えています しかしながら 災害からの被害を最小限にするには 国 県 市が行う 公助 とともに 住民自らが行う 自助 や地域の自主防災組織などが連携して行う 共助 が不可欠となってきます このたび 被害想定調査の成果の一つとして 主な内容を小学校区別にまとめた 青森市地区別防災カルテ を作成いたしましたので このカルテを元に 家族や地域のみなさまで 近くの避難所の確認の防災マップの作成など 様々な場面でご活用いただき 自助 共助 の力を高めていただければと思います 今回の調査結果は 現時点で考えうる最大の被害想定を実施したものであり 予測結果については 大変厳しい内容もあります 必ずしも同様の被害が生じるとは限りませんが このカルテが 災害に対して考える一つのきっかけとして 防災への見識を深め 個人や地域の減災の輪が市全体に広がることで 防災力の向上へとつながることを期待しています p. 1

1. 防災カルテの概要 防災カルテとは? 本市では 防災対策上の課題や問題点を把握するため 青森県地震 津波被害想定調査 ( 平成 25 年度 ) の調査結果を基に 本市に大きな被害を及ぼすことが想定される下記の2つの地震について 災害被害想定調査を実施しました この調査結果については 市の地域防災計画をはじめとする各種防災施策への反映の為の基礎資料として活用することとしていますが 地域の皆様にわかりやすく また 多くの方々にご活用いただけるよう 調査結果の概要と併せて小学校区毎に地域の情報をまとめた 地区別防災カルテ を作成しました < 太平洋側で発生する海溝型地震 > 太平洋側で発生する地震としては 日本海溝でぶつかり合うプレート間で発生する大規模地震を想定し 青森市へ最も大きな地震 津波の被害をもたらす震源モデルを設定した < 入内断層を震源とする内陸直下型地震 > 青森湾西岸断層帯の活動性及び活動履歴調査 ( 産業技術総合研究所平成 21 年 5 月 ) において 入内断層の北方に約 5.5Km 以下の間隔をおいて青森港沖背斜が分布し その東翼部には西上がりの累積的な逆断層 ( 海底活断層 ) が推定できたとされたことから 内陸直下型の断層モデルとして設定した p. 2

1. 防災カルテの概要 活用方法について 本カルテは 地域の災害対策を考える際に必要な情報として 地域の特徴や防災力や防災関連施設など 市で現在保有する情報を地図に掲載しています このカルテを素材として 家族や地域などで防災について話し合い それぞれが必要とする情報を地図やメモ欄に書き込むことで オリジナルの防災ハザードマップを作ることができます ぜひ 皆様で工夫し地域を知ることを楽しみながら取り組んでいただき この防災カルテをより充実した内容の防災ハザードマップにしていただければと思います わたしたちの住む地域を知り 災害が発生した際に取り組むべきことを ご自身 ご家族 また 地域のみなさんで考え 実践してみませんか? 注意事項について 本カルテの情報は 地図の精度上誤差を含んでおります 該当する施設の場所を完全に一致させることは 困難であり 概ねの場所を示す目安であることをご理解願います 本カルテは 関係法令その他の内容を証明するものではありません 権利や義務の発生するもの 不動産取引の資料とするものなど 重要な事項の確認等には使用できませんので あくまでも参考としてご利用ください 掲載内容は 社会環境の変化等に伴い 予告なく変更する場合があります 掲載されている被害情報については 各種情報を基に統計的に処理したものであり 個々の人物や建物がどのような被害を受けるかについて示すものではありません 現時点で想定される最大の被害を想定したものであり カルテに掲載された規模で災害が実際に起こることを確約するものではありません p. 3

2. 防災カルテの Q&A 防災カルテの Q&A この Q&A は 防災カルテを公開するにあたり 市民の皆様がカルテをご覧になる際の 参考に作成したものです 問 1 防災カルテは何のために作られたのですか? 災害からの被害を最小限にするには 国 県 市が行う 公助 とともに 住民自らが行う 自助 や地域の自主防災組織などが連携して行う 共助 が不可欠となってきます 市では 家族や地域のみなさまで 近くの避難所の確認の防災マップの作成など 様々な場面でご活用いただければと考えております また 市では 町 ( 内 ) 会による自主防災組織の普及を働きかけており 防災資機材の購入への補助や 防災講話や訓練への指導など 様々な育成支援を行うなど 自助 や 共助 の充実に向けた取り組みを進めています このカルテが 災害に対して考える一つのきっかけとして 防災への見識を深め 個人や地域の減災の輪が市全体に広がることで 防災力の向上へとつながることを期待しています 問 2 特定の場所 ( 自宅や会社など ) は どの程度の被害を受けると予測されている のでしょうか? 本調査では 250mメッシュごとに被害を予測し 小学校区ごとに被害のとりまとめを行っておりますが 調査結果は各種情報を基に統計的に処理したものであり 個々の人物や建物がどのような被害を受けるかについて示すものではありません 被害にあうか あわないかなどを判断する指標としてではなく 被害については 地区の傾向として捉え 注意喚起や減災対策につなげていただければと考えています 問 3 防災カルテの入手方法は? 全世帯へ配ってはどうですか? 本カルテは 青森市の全世帯へ配るには ページも大変多く また 変更や修正への対応も難しいなど 冊子として製本し全戸へ配布することは難しい状況と考えています p. 4

2. 防災カルテの Q&A そのため 青森市役所本庁舎 ( 危機管理課 ) のほか 各支所 各市民センター 市民図書館などへ冊子として備え付けているほか 青森市ホームページへも掲載しており どなたでも ご自由に活用できるようにしております また 公開について ご不明な点などがございましたら 青森市総務部危機管理課 (017-734-5059) へお問い合わせください 問 4 防災カルテにはどの時点の情報が掲載されているのですか? 調査項目や基礎となる資料によって どの時点の情報であるかは異なりますが 概ね平成 26 年 6 月から平成 27 年 10 月までに把握 収集した情報を基本としています しかしながら 各自で必要となる情報は違いますし 社会環境の変化に伴い 施設の増減や修正が生じることもありますので 地図上での確認のみならず ぜひ カルテを手にとって 実際にご自身の手で 修正を加え 防災カルテをよりよいものへと更新してください 問 5 防災カルテの内容についての問い合わせ先は? カルテに記載された内容全般については 青森市総務部危機管理課 (017-734- 5059) へお問い合わせください また 青森市災害被害想定調査報告書 ( 概要版 ) について 青森市役所本庁舎 ( 危機管理課 ) のほか 各支所 各市民センター 市民図書館などへ冊子として備え付けているほか 青森市ホームページへも掲載しており どなたでも ご自由にご覧いただけるようにしておりますので 具体的な調査手法については そちらもご確認ください 問 6 防災カルテは何年ごとに情報を更新するのですか? 次回の更新については 現段階では未定ですが 国や県の指針等を踏まえ 必要 に応じて災害被害想定調査の実施を検討し 防災カルテの内容についても その都 度 更新していきたいと考えています p. 5

2. 防災カルテの Q&A 問 7 何かできる対策はありますか 市では 災害被害想定調査を基に災害対策を検討してまいりますが 一方で 東日本大震災等では 行政が全ての被災者を迅速に支援することが難しいこと 行政自身が被災して機能が麻痺するような場合があることが明確になった ( 公助の限界 ) ことから 行政の支援を受けることなく 地域住民が自発的に避難行動をとることや地域コミュニティで助け合って 救助活動 避難誘導 避難所運営等を行う 自助 共助 についても高めていく必要があるとされています また 本調査においても 建物の耐震化や家具の固定 避難行動の迅速化により 被害を減らすことができるとの調査結果も得られています まずは できることから着実に 防災 減災に取り組みましょう 問 8 耐震改修済みの建物であれば 倒壊しないと考えてよいのでしょうか? また 比較的震度が小さい地区は 耐震改修不要と考えてよいのでしょうか? 昭和 56 年改正の新耐震基準では 中規模の地震 ( 震度 5 強程度 ) に対しては ほとんど損傷を生じず 極めて稀にしか発生しない大規模の地震 ( 震度 6 強から震度 7 程度 ) に対しても 人命に危害を及ぼすような倒壊等の被害を生じないことを目標としています しかし 実際の災害においては 建物の形状や地震動の周期 建物の劣化具合など 様々な要因が影響し 被害が生じることがありますので 今回の調査結果は 一概に被害の有無を表すものではなく 地区別の傾向を確認するための参考としてご活用いただき 個別の建物の耐震性については 専門の業者等へご相談ください p. 6

発行青森市総務部危機管理課 青森市中央一丁目 22 番 5 号 電話 :017-734-5059 FAX:017-734-5061