1.民営化

Similar documents
6. 消費関数と 乗数効果 経済統計分析 (2017 年度秋学期 )

6. 消費関数と乗数効果 経済統計分析 (2014 年度秋学期 ) 消費関数 ( 統計分析手法 ) 回帰分析 ( 単回帰 重回帰 ) 最小二乗法 回帰分析の推定結果の読み取り方 回帰係数の意味 実績値 推定値 残差 決定係数 自由度修正済決定係数 説明変数の選択 外れ値 ( 異常値 ) の影響 推定

スライド 1

スライド 1

多変量解析 ~ 重回帰分析 ~ 2006 年 4 月 21 日 ( 金 ) 南慶典

Microsoft PowerPoint - e-stat(OLS).pptx

Microsoft PowerPoint - 資料04 重回帰分析.ppt

Microsoft Word - reg2.doc

Microsoft Word - å“Ÿåłžå¸°173.docx

13章 回帰分析

Microsoft Word - econome5.docx

Microsoft Word - reg.doc

発表の流れ 1. 回帰分析とは? 2. 単回帰分析単回帰分析とは? / 単回帰式の算出 / 単回帰式の予測精度 <R による演習 1> 3. 重回帰分析重回帰分析とは? / 重回帰式の算出 / 重回帰式の予測精度 質的変数を含む場合の回帰分析 / 多重共線性の問題 変数選択の基準と方法 <R による

Microsoft PowerPoint - 統計科学研究所_R_重回帰分析_変数選択_2.ppt

0 部分的最小二乗回帰 Partial Least Squares Regression PLS 明治大学理 学部応用化学科 データ化学 学研究室 弘昌

Microsoft Word - SDA2012kadai07.doc

計量経済学の第一歩 田中隆一 ( 著 ) gretl で例題と実証分析問題を 再現する方法 発行所株式会社有斐閣 2015 年 12 月 20 日初版第 1 刷発行 ISBN , Ryuichi Tanaka, Printed in Japan

回帰分析 重回帰(1)

横浜市環境科学研究所

Microsoft Word - NumericalComputation.docx

13章 回帰分析

経済統計分析1 イントロダクション

Microsoft PowerPoint - ch04j

回帰分析 単回帰

1 対 1 対応の演習例題を解いてみた 微分法とその応用 例題 1 極限 微分係数の定義 (2) 関数 f ( x) は任意の実数 x について微分可能なのは明らか f ( 1, f ( 1) ) と ( 1 + h, f ( 1 + h)

Microsoft PowerPoint - Econometrics

<4D F736F F D208CF68BA48C6F8DCF8A C30342C CFA90B68C6F8DCF8A7782CC8AEE967B92E8979D32288F4390B394C529332E646F63>

DVIOUT-SS_Ma

Excelによるデータ分析

ビジネス統計 統計基礎とエクセル分析 正誤表

Microsoft Word - econome4.docx

本日の内容 相関関係散布図 相関係数偏相関係数順位相関係数 単回帰分析 対数目盛 2

Microsoft Word - 訋é⁄‘組渋å�¦H29æœ�末試é¨fi解ç�fl仟㆓.docx

喨微勃挹稉弑

頻出問題の解法 4. 絶対値を含む関数 4.1 絶対値を含む関数 絶対値を含む関数の扱い方関数 X = { X ( X 0 のとき ) X ( X <0 のとき ) であるから, 絶対値の 中身 の符号の変わり目で変数の範囲を場合分けし, 絶対値記号をはずす 例 y= x 2 2 x = x ( x

Microsoft PowerPoint - R-stat-intro_04.ppt [互換モード]

要旨 1. 始めに PCA 2. 不偏分散, 分散, 共分散 N N 49

学習指導要領

Microsoft PowerPoint - Econometrics pptx

景気指標の新しい動向

二次関数 1 二次関数とは ともなって変化する 2 つの数 ( 変数 ) x, y があります x y つの変数 x, y が, 表のように変化するとき y は x の二次関数 といいます また,2 つの変数を式に表すと, 2 y x となりま

Kumamoto University Center for Multimedia and Information Technologies Lab. 熊本大学アプリケーション実験 ~ 実環境における無線 LAN 受信電波強度を用いた位置推定手法の検討 ~ InKIAI 宮崎県美郷

Microsoft PowerPoint - データ解析基礎4.ppt [互換モード]

Microsoft Word - mstattext02.docx

1. 多変量解析の基本的な概念 1. 多変量解析の基本的な概念 1.1 多変量解析の目的 人間のデータは多変量データが多いので多変量解析が有用 特性概括評価特性概括評価 症 例 主 治 医 の 主 観 症 例 主 治 医 の 主 観 単変量解析 客観的規準のある要約多変量解析 要約値 客観的規準のな

第 5 章 構造振動学 棒の振動を縦振動, 捩り振動, 曲げ振動に分けて考える. 5.1 棒の縦振動と捩り振動 まっすぐな棒の縦振動の固有振動数 f[ Hz] f = l 2pL である. ただし, L [ 単位 m] は棒の長さ, [ 2 N / m ] 3 r[ 単位 Kg / m ] E r

2018年度 東京大・理系数学

Microsoft PowerPoint - ch03j

パソコンシミュレータの現状

7. フィリップス曲線 経済統計分析 (2014 年度秋学期 ) フィリップス曲線の推定 ( 経済理論との関連 ) フィリップス曲線とは何か? 物価と失業の関係 トレード オフ 政策運営 ( 財政 金融政策 ) への含意 ( 計量分析の手法 ) 関数形の選択 ( 関係が直線的でない場合の推定 ) 推

Microsoft PowerPoint - H17-5時限(パターン認識).ppt

14 化学実験法 II( 吉村 ( 洋 mmol/l の半分だったから さんの測定値は くんの測定値の 4 倍の重みがあり 推定値 としては 0.68 mmol/l その標準偏差は mmol/l 程度ということになる 測定値を 特徴づけるパラメータ t を推定するこの手

2011年度 大阪大・理系数学

<4D F736F F F696E74202D E738A5889BB8BE688E68A4F82CC926E89BF908492E882C98AD682B782E98CA48B862E707074>

2015-2017年度 2次数学セレクション(複素数)解答解説

スライド タイトルなし

20~22.prt

重回帰式 y= x x 2 重症度 5 TC TC 重症度

2011年度 筑波大・理系数学

統計的データ解析

DVIOUT

基礎統計

PowerPoint プレゼンテーション

学習指導要領

数学 Ⅲ 微分法の応用 大学入試問題 ( 教科書程度 ) 1 問 1 (1) 次の各問に答えよ (ⅰ) 極限 を求めよ 年会津大学 ( 前期 ) (ⅱ) 極限値 を求めよ 年愛媛大学 ( 前期 ) (ⅲ) 無限等比級数 が収束するような実数 の範囲と そのときの和を求めよ 年広島市立大学 ( 前期

Microsoft Word - スーパーナビ 第6回 数学.docx

微分方程式による現象記述と解きかた

0 21 カラー反射率 slope aspect 図 2.9: 復元結果例 2.4 画像生成技術としての計算フォトグラフィ 3 次元情報を復元することにより, 画像生成 ( レンダリング ) に応用することが可能である. 近年, コンピュータにより, カメラで直接得られない画像を生成する技術分野が生

<4D F736F F D2094F795AA95FB92F68EAE82CC89F082AB95FB E646F63>

< BD96CA E B816989A B A>

Excelにおける回帰分析(最小二乗法)の手順と出力

Probit , Mixed logit

Microsoft PowerPoint - 10.pptx

数学の学び方のヒント

2016年度 筑波大・理系数学

Microsoft PowerPoint - 測量学.ppt [互換モード]

代数 幾何 < ベクトル > 1 ベクトルの演算 和 差 実数倍については 文字の計算と同様 2 ベクトルの成分表示 平面ベクトル : a x e y e x, ) ( 1 y1 空間ベクトル : a x e y e z e x, y, ) ( 1 1 z1

構造方程式モデリング Structural Equation Modeling (SEM)

Microsoft PowerPoint - S11_1 2010Econometrics [互換モード]

目次 はじめに P.02 マクロの種類 ---

( 慣性抵抗 ) 速度の 2 乗に比例流体中を進む物体は前面にある流体を押しのけて進む. 物 aaa 体の後面には流体が付き従う ( 渦を巻いて ). 前面にある速度 0 の流体が後面に移動して速度 vとなったと考えてよい. この流体の質量は単位時間内に物体が押しのける体積に比例するので,v に比例

Microsoft Word - 教育経済学:課題1.docx

周期時系列の統計解析 (3) 移動平均とフーリエ変換 nino 2017 年 12 月 18 日 移動平均は, 周期時系列における特定の周期成分の消去や不規則変動 ( ノイズ ) の低減に汎用されている統計手法である. ここでは, 周期時系列をコサイン関数で近似し, その移動平均により周期成分の振幅

Microsoft PowerPoint - Econometrics

< F2D30365F8EF68BC68CA48B E6A7464>

博士学位請求論文審査報告書 申請者 : 植松良公 論文題目 :Statistical Analysis of Nonlinear Time Series 1. 論文の主題と構成経済時系列分析においては, 基礎となる理論は定常性や線形性を仮定して構築されるが, 実際の経済データにおいては, 非定常性や

様々なミクロ計量モデル†

数学 ⅡB < 公理 > 公理を論拠に定義を用いて定理を証明する 1 大小関係の公理 順序 (a > b, a = b, a > b 1 つ成立 a > b, b > c a > c 成立 ) 順序と演算 (a > b a + c > b + c (a > b, c > 0 ac > bc) 2 図

航空機の運動方程式

Chap2

中学 1 年生 e ライブラリ数学教材一覧 学校図書 ( 株 ) 中学 1 年 数学 文字式式の計算 項と係数 中学 1 年 数学 次式 中学 1 年 数学 項のまとめ方 中学 1 年 数学 次式の加法 中学 1 年 数学 77

要約 鍋谷 (2007) では2001 年 ~2005 年の高校野球 プロ野球における各プレーの貢献度を 得点 勝敗を被説明変数 各プレーを説明変数とした重回帰モデル 2 項ロジットモデル 2 項プロビットモデルを用いて分析し 犠打 ( 犠牲バント 犠牲フライ ) は得点に対しては有意ではないが勝敗

回帰分析の重要な手続きは 次の 3 点にまとめられる 順に説明しよう ( 1) もっともよい線を引く ( 2) その線はどのくらいよい線であるかを評価する ( 3) 母集団についても同様の線を引く価値があるかどうかを判断する 概要をスライドで確認 テキスト p.99 の図が回帰分析の本質 実際のデー

Microsoft Word - 補論3.2

線積分.indd

学習指導要領

テレビ学習メモ 数学 Ⅰ 第 40 回 第 5 章データの分析 相関係数 監修 執筆 湯浅弘一 今回学ぶこと データの分析の最終回 今までの代表値を複合し ながら 2 種類のデータの関係を数値化します 相関係数は 相関がどの程度強いのかを表しています 学習のポイント 12 種類のデータの相関関係を

講義「○○○○」

PowerPoint Presentation

Microsoft PowerPoint - 三次元座標測定 ppt

Transcription:

参考資料 最小二乗法 数学的性質 経済統計分析 3 年度秋学期 回帰分析と最小二乗法 被説明変数 の動きを説明変数 の動きで説明 = 回帰分析 説明変数がつ 単回帰 説明変数がつ以上 重回帰 被説明変数 従属変数 係数 定数項傾き 説明変数 独立変数 残差... で説明できる部分 説明できない部分 説明できない部分が小さくなるように回帰式の係数 を推定する有力な方法 = 最小二乗法

最小二乗法による回帰の考え方 回帰直線 回帰直線を標本のなるべく 近く に通す 近く を観測点の 軸方向の距離 = 残差 で測る 全体として垂直方向の距離を最小化するには? ŷ 残差 T ように を最小化する { } を定める 残差の総和を最小化 - 正負が相殺される 残差の絶対値の総和を最小化 - 数学的に扱いにくい 3 残差の 乗の総和 残差平方和 を最小化 最小二乗法 3 最小二乗法 単回帰 説明できない部分 = 残差 の 乗の総和 残差平方和 を最小化するように係数 を求める Min 残差の 乗の総和 最小化の一階条件 本の方程式 本の方程式 個の未知数 方程式を解いて を求める 4

3 5 最小二乗法 単回帰 残差の平方和 を最小化 最小化の一階条件 Min 3...... T 3 式 = 正規方程式 を解いて を最小化するを求める 6 正規方程式 より に代入して最小二乗推定量 3...... T つの未知数に方程式 本 : これを解けばが得られる } { T T T T T T 5... var cov...4 ただし

最小二乗法の代数学的性質 最小二乗法により求めた { } は 以下の性質を持つ 推定された回帰直線は 標本平均点 を通る 残差の平均はゼロ 3 残差は説明変数 と無相関 cov 4 残差は の推定値 と無相関 cov 注 定数項 を含まない推定では は成立しない 7 最小二乗法の代数学的性質 図示 参考 残差が と負に相関 34 残差は が大きいほど負の残差が出やすくなっている = 回帰直線のまわりに偏りなく分布 残差の総和ゼロ 回帰直線は標本平均点を通る 最小二乗法ではこうならない 8 4

5 9 最小二乗法の代数学的性質 証明 の証明 4 より明らか の証明 より 残差の総和は 34 の証明 3 より したがって 67 を用いれば.... 6.. 7 ] [ 平方和分解 の平均回りの変動 平方和 は 説明変数 の変動によって説明される部分と 説明できない残差の平方和とに分解される 証明 67 より右辺第 項はゼロだから 8 式が導かれる E T 総平方和 Toal um of quares 説明された平方和 Eplained um of quares 残差平方和 esidual um of quares 8 ] [ ] [

決定係数 決定係数 = の総変動 T のうち説明された部分 E の比率 が に近いほど 推定式の説明力が高い E T T 9 と の相関係数 r r 決定係数と相関係数の関係は r 決定係数 = 相関係数の二乗 は 相関係数と同じく 変数間の直線的関係の強さを表す 決定係数と相関係数 図示 決定係数 = 相関係数の二乗 は 直線的関係の強さを表す 非線形の関係を検出する力はない 厳密な正の相関 r = = 5 3 厳密な負の相関 r = = 3 5 5 厳密な 次の関係 r = = = -5 5 5 = +.7 5 =.7 5 5 5 強い正の相関 r =.96 =.9 = +.7 + 5 5 5 4 完全な無相関 r = = 5. 5 5 では の変動の 9% が の変動で説明されている =.9 = は 必ずしも の間に何の関係もないことを示すわけではない 5では厳密な 次関係があるが = である = の時は となる 6

外れ値の影響 最小二乗法 外れ値 異常値 の影響が大きい推定法 { } 最小二乗法 = 残差平方和を最小にするようにを求める 著しく大きな残差があるとその影響を受けやすい 5 大きな 7 を消すために が上昇 5 5 外れ値により標本平均点が移動 7 7 7 最小二乗法による回帰線は 標本平均点 を通る 残差の総和ゼロという性質がある 著しく大きな残差があると の制約を満たすために 回帰線はそうした外れ値に引きずられてしまう 標本 7を除く平均 4 6 8 3 外れ値の影響 例 問題ない推定 9 6 3..5.667 3 3 6 9 5 非線型の関係 8 5 3..5.667 3 6 9 5 右の数値例は すべて同じ最小二乗推定量を生む 推定された値だけを見ていては 誤った結論を出す可能性 3 外れ値の影響 4 外れ値の影響 9 6 3..5.667 3 3 6 9 5 5 9 6.667 3 6 4 8 3..5 外れ値の影響や関数形の誤りを避けるために データをプロットする 残差のふるまいを調べる 3 特殊な出来事が生じた期間等はサンプルから外す等が大切 4 7

最小二乗法 重回帰 重回帰 = 説明変数がつ以上ある回帰分析 説明変数がつの場合 被説明変数説明変数残差定数項係数 で説明できる部分 = の推定値 ŷ 説明できない部分 最小二乗法 : 説明できない部分 残差 の 乗の和 残差平方和 = が最小になるように係数 を決定 5 最小二乗法の考え方 重回帰の場合 回帰平面 説明変数が つ の場合 基本的な考え方は単回帰の場合と同じ ŷ 回帰平面を標本のなるべく 近く に通す 近く を観測点の 軸方向の距離 = 残差 で測る 一定 例えば = の平面で切った場合の傾き 数学的に扱いやすいように残差の 乗の和 残差平方和 を最小にする 最小二乗法 6 8

9 7 最小二乗法 重回帰 説明できない部分 = 残差 の 乗の総和 残差平方和 を最小化するように係数 を求める 最小化の一階条件 3 本の方程式 3 本の方程式 3 個の未知数 方程式を解いて を求める Min 残差の 乗の総和 8 最小二乗推定量の導出 重回帰 説明変数が つの場合 推定する回帰式 残差 残差平方和 最小化最小化の一階条件 : をで微分して = と置く 正規方程式 Min T

9 最小二乗推定量の導出 重回帰 係数の最小二乗推定量正規方程式を解いてただし 重回帰係数の意味 重回帰分析の係数 他の説明変数の影響を除いた上で 当該説明変数が被説明変数に及ぼす影響を示す 他の説明変数を一定としたまま その説明変数だけが変化した場合の影響を示す = 偏微分係数 が に与える影響を除いた上で が に与える影響 = が一定のまま だけ変化した場合の への影響 が一定のまま だけ変化した場合の への影響

最小二乗法の代数学的性質 重回帰 最小二乗法による重回帰 k k についても 単回帰と同様に以下の性質を持つ 証明は略 推定された回帰式は 標本平均点... k を通る 残差の平均はゼロ 3 残差は説明変数 i i = k と無相関 4 残差は の推定値 k k cov i i i... k k k と無相関 cov 注 定数項 a を含まない推定では は成立しない 最小二乗法の代数学的性質 図示 回帰平面 残差の総和ゼロ 34 残差は { } = 回帰平面 に対して偏りなく分布 回帰平面は標本平均点を通る

平方和分解と決定係数 重回帰 重回帰についても 単回帰と同様 の平均回りの変動 総平方 和 は 説明変数 i =... k の変動によって説明される部分と 説明できない残差の平方和とに分解される T E 総平方和 Toal um of quares 説明された平方和 Eplained um of quares 残差平方和 esidual um of quares したがって の総変動のうち説明された部分の割合を示す決定係数も同様に定義できる E T T 3 自由度修正済決定係数 決定係数 は 説明変数を追加するごとに必ず増大する 本来関係ないような変数を追加しても必ず増大する このため 説明変数の数が異なるモデルの説明力を比較するには 自由度修正済み決定係数 が用いられる / T k T / T の自由度 T の自由度 説明変数の数 k 定数項を含む を増やしたとき 自由度の低下を 補うだけの残差平方和 の減少がなければ は低下する. このほか 説明変数の数が異なるモデルの選択基準として良く用いられるものとして 赤池情報量基準 AIC とシュワルツ基準 C がある k k AIC ln C ln ln T T T T T これらは値が小さいほど良く いずれも説明変数の増加にペナルティーを課している 4

自由度 の意味 自由度 = 全体の標本数 T から 標本に課されている制約の数を除いたもの 自由な標本の数 単回帰の自由度 回帰直線を決定するためには 最低 個の標本が必要 自由に動ける標本は T- 個 重回帰の自由度 説明変数が 3 つ 定数項含む の場合 回帰平面を決定するためには 最低 3 個の標本が必要 自由に動ける標本は T-3 個 説明変数が k 個 定数項含む の場合 回帰式を決定するためには k 本の正規方程式が必要 = 最低 k 個の標本が必要 自由に動ける標本は T-k 個 5 自由度の意味 図示 標本数 = の場合標本数 =3 の場合標本数 = の場合 4. 4. 4. 3. 3. 3........ -4-4 6 -.. -4-4 6 -.. -6-4 - 4 6 -. -. -. -. 直線を決定するのに最低 個の標本が必要 = 回帰直線は必ず 個の標本上を通るように決定 直線は自由に動く余地なし 自由度 = 直線の決定に最低必要な標本数 個 よりも 個余分な 自由な 標本を利用 標本 個分だけ直線は自由に動く余地 自由度 = 直線の決定に最低必要な標本数 個 よりも 8 個余分な 自由な 標本を利用 標本 8 個分だけ直線は自由に動く余地 自由度 =8 自由度が大きい = 最低必要な標本数よりも多くの標本の情報を用いて推定 推定精度が高くなる 6 3

自由度 の意味 自由度 = 統計量を求めるのに用いられる標本数から 標本に課されている制約の数を除いたもの 自由な標本の数 残差平方和 の自由度 k 個の推定パラメターを持つ回帰の場合 残差 は k 本の正規方程式を満たすという制約がある したがって T 個の残差のうち T k 個が決まれば 残りの k 個はこれら k 本の制約を解くことにより決定される すなわち 自由に動ける残差の数は T k 個である 総平方和 T の自由度 総平方和 T を求めるには 標本平均 が与えられる必要がある これは 総平方和を計算する際には すでに に T という制約がかかっていることを意味する したがって T の自由度は標本数からこの制約を除いた T である 7 4