経済政策部会報告書「個人消費低迷の分析と今後の対応」【概要】

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1 経済政策部会報告書 個人消費低迷の分析と今後の対応 概要 2017 年 10 月 23 日 一般社団法人日本経済団体連合会

2 本報告書の要約 1 1. これまでの経団連の問題意識 過去 4 年間の賃金引き上げの努力にかかわらず 個人消費はいまだ力強い回復軌道に乗らず 消費喚起のためには 消費マインドの醸成と高揚 将来不安の払拭が重要と主張 2. 個人消費低迷の背景として今回明らかにしたこと 個人消費の低迷の背景には 以下に掲げる経済社会の構造変化が大きく影響 1 賃金の伸びが相対的に低い業種の雇用者数の大幅増加 2 高齢者世帯の増加 3 世帯人員の減少 4 非正規雇用者の比率の上昇 こうした状況の下 世帯年収の下方シフトに伴う中間層の減少 各年代における価値観や嗜好の多様化が進行 3. 本報告書で掲げる3つの対応の方向性 個人消費の持続的かつ自律的な拡大を目指すためには 以下の取り組みが不可欠 1 世帯ベースでの生涯所得の底上げ 2 消費意欲の一層の刺激 3 個人消費喚起の側面支援に資する環境整備 4. 本報告書の目指すもの 国民一人ひとりが消費を通じてこれまで以上に 豊かさ を実感できるよう 有効かつ必要な個人消費喚起の対応をとりまとめ ここで掲げられた項目は 経団連の各政策委員会の今後の検討の叩き台となるもの

3 Ⅰ. 個人消費に関する現状分析 2

4 マクロ経済における個人消費と家計所得の動向 3 マクロ経済での個人消費 ( 実質 GDP ベース ) の推移を見ると 2014 年 4 月の消費税率引き上げ以降 力強い回復軌道には乗っていない 実質 GDP ベースでの個人消費の推移 ( 兆円 ) 300 消費税率引き上げ 年 ( 注 ) 個人消費は 家計最終消費支出を指す ( 出所 ) 内閣府 2015 年度国民経済計算 (2000 年から2014 年までのデータ ) 内閣府 国民経済計算 (2017 年 4-6 月期 2 次速報 ) ( 年のデータ )

5 マクロ経済における個人消費と家計所得の動向 年以降 雇用者報酬 ( 実質 ) の伸び率に対して 雇用者の伸びはプラスに寄与 一方 雇用者 1 人当たりの雇用者報酬の伸び率は 2015 年にかけて マイナスに寄与 2000 年から 2016 年にかけて 雇用者報酬 ( 実質 ) の増加率に対して 雇用者 1 人当たりの雇用者報酬の伸び率は 約 1% ポイントのマイナス寄与 雇用者報酬 ( 実質 ) の伸び率の推移とその寄与度分解 3.0% 2000 年から 2016 年にかけての増加率 :+6.2% うち 1 雇用者の伸び率の寄与度 :+7.4% ポイント 2 雇用者 1 人当たり雇用者報酬の伸び率の寄与度 : 1.0% ポイント 2.0% 1.0% 0.0% -1.0% -2.0% -3.0% 2000 年 雇用者の伸び率雇用者 1 人当たりの雇用者報酬の伸び率雇用者報酬の伸び率 ( 出所 ) 内閣府 国民経済計算 総務省 労働力調査 より 経団連事務局作成

6 マクロ経済における雇用者報酬 ( 実質 1 人当たり ) の伸び悩みの背景 5 足もとにかけて 常用雇用者が大きく伸びた飲食サービス業 医療 福祉 生活関連サービス等では 月間現金給与総額の伸び率はいずれも全産業平均を下回っている 業種別で見た常用雇用者数と月間現金給与総額の伸び (2012 年度平均から 2016 年度平均 ) 8.0% 6.0% 建設業 月 4.0% 間現金 2.0% 給与 0.0% 総額 -2.0% の伸び -4.0% 率 -6.0% 製造業 運輸業 郵便業 全産業 生活関連サービス等 医療 福祉 飲食サービス業等 -8.0% -5.0% 0.0% 5.0% 10.0% 15.0% 20.0% 常用雇用者数の伸び率 ( 出所 ) 厚生労働省 毎月勤労統計調査

7 マクロ経済における家計の可処分所得 ( 名目 ) の動向 ~2015 年度にかけて 賃金 俸給と財産所得 ( ネット ) は約 9 兆円増加した しかし 税や社会保険料の負担が 5 兆円強増えたため 可処分所得 ( 名目 ) の伸びは 4 兆円程度にとどまる 家計の可処分所得の変動要因 (2012 年度から 2015 年度 )

8 雇用形態等の変化 7 全体として 非正規雇用者の比率は上昇している なお 24~34 歳 35~44 歳では 足もとで低下ないしは横ばいの動きが見られる 正社員と非正規雇用者の賃金格差 ( 時給ベース ) は 年齢とともに拡大 非正規雇用者の比率の推移 正社員と非正規雇用者の賃金格差 ( 時給ベース ) 40.0% 55.9% ( 円 ) 2, % 49.3% 37.5% 55.0% 50.0% 2, % 29.4% 29.3% 45.0% 1, % 24.7% 26.4% 40.0% 1, % 20.0% 2002 年 全体 25~34 歳 35~44 歳女性 ( 全年齢 右軸 ) ( 注 ) 非正規雇用者比率 = 非正規の職員 従業員 / 役員を除く雇用者 ( 出所 ) 総務省 労働力調査 35.0% 500 ~19 歳 20~ 24 歳 25~ 29 歳 30~ 34 歳 35~ 39 歳 40~ 44 歳 45~ 49 歳 50~ 54 歳 55~ 59 歳 60~ 64 歳 65~ 69 歳 正社員 ( 短時間勤務を除く ) 非正規社員 ( フルタイム ) 非正規社員 ( 短時間勤務 ) ( 注 1)1 時間あたり所定内賃金 = 所定内給与額 / 所定内実労働時間 ( 注 2) 正社員は統計表上 正社員 正職員 に 非正規雇用者は 正社員 正職員以外 に該当 ( 出所 ) 厚生労働省 平成 28 年賃金構造基本統計調査 70 歳 ~

9 世代別に見た消費をめぐる動向 (1) 現役世代所得の動向 8 過去 15 年間で世帯年収 800 万円以上の比率が低下する一方 500 の比率が高まっており 下方シフト 現役世帯の年収階級別構成比の比較 (1999 年と 2014 年 ) 30.0% 1999 年 2014 年 現役世帯 (60 歳未満 ) 25.0% 20.0% 15.0% 10.0% 5.0% 0.0% ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ 1250 ( 注 ) 二人以上世帯 ( 出所 ) 総務省 全国消費実態調査 より 経団連事務局作成 1250~1500~ 1500 ( 万円 )

10 世代別に見た消費をめぐる動向 (1) 現役世代マインド面の動向 9 20 代の低所得層では所得 雇用不安が強い 他方 社会保障制度への不安は 全ての所得階層で相対的に弱い 30 代の低所得層でも所得 雇用不安が強い 年齢階層別 世帯年収別に見た社会保障制度 所得 雇用に対する不安の状況 代 1 30 代 0.6 社会保障制度不安 0.8 社会保障制度不安 所得 雇用不安 相対的に不安強 所得 雇用不安 相対的に不安強 (n=96) 100~ 200 (n=100) 200~ 400 (n=474) 400~ 600 (n=441) 600~ 800 (n=198) 800~ 1000 (n=130) 1000~ 1500 (n=100) 1500 万円以上 (n=49) 相対的に不安弱 (n=21) 100~ 200 (n=61) ( 注 1) 調査対象 : 全国 20~79 歳の男女個人 回答目標数 :10,000 サンプル 調査実施時期 :2017 年 4 月 6 日 ~13 日 ( 注 2) 社会保障制度不安 所得 雇用不安 の数字は 全体と比べた時の相対的な不安の強弱を示したもの ( 出所 ) ニッセイ基礎研究所 消費動向の分析ならびに消費喚起策に関する委託調査 中間報告書 (( 株 ) マクロミル 家計消費と生活不安に関する調査 ( ニッセイ基礎研究所委託 ) を基にした分析 ) 200~ 400 (n=423) 400~ 600 (n=622) 600~ 800 (n=385) 800~ 1000 (n=153) 1000~ 1500 (n=108) 1500 万円以上 (n=25) 相対的に不安弱

11 世代別に見た消費をめぐる動向 (2) 高齢層所得の動向 10 現役世代と同様に 過去 15 年間で世帯年収の高い層 (600 万円以上 ) の比率が低下する一方 低い層 (400 ) の比率が高まっている 高齢世帯 (60 歳以上 ) の年収階級別構成比の比較 (1999 年と 2014 年 ) 高齢世帯 (60 歳以上 ) 25.0% 1999 年 2014 年 20.0% 15.0% 10.0% 5.0% 0.0% ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ 1000 ( 注 ) 二人以上世帯 ( 出所 ) 総務省 全国消費実態調査 より 経団連事務局作成 1000~ ~ ~ ( 万円 )

12 世代別に見た消費をめぐる動向 (2) 高齢層マインド面の動向 代の所得 雇用不安は弱く 全ての所得階層で社会保障制度に対する不安が強い 年齢階層別 世帯年収別に見た社会保障制度 所得 雇用に対する不安の状況 60 代 社会保障制度不安所得 雇用不安 相対的に不安強 相対的に不安弱 (n=36) 100~ ~ ~ ~ ~ ~ 万円以上 (n=39) (n=117) (n=416) (n=316) (n=207) (n=115) (n=89) ( 注 1) 調査対象 : 全国 20~79 歳の男女個人 回答目標数 :10,000サンプル 調査実施時期:2017 年 4 月 6 日 ~13 日 ( 注 2) 社会保障制度不安 所得 雇用不安 の数字は 全体と比べた時の相対的な不安の強弱を示したもの ( 出所 ) ニッセイ基礎研究所 消費動向の分析ならびに消費喚起策に関する委託調査 中間報告書 (( 株 ) マクロミル 家計消費と生活不安に関する調査 ( ニッセイ基礎研究所委託 ) を基にした分析 )

13 世代別に見た消費をめぐる動向 (2) 高齢層マインド面の動向 2 12 今後もお金をかけていきたい分野について 代は旅行や医療費 ( 予防を含む ) が突出 今後もお金をかけていきたい分野についての回答状況 貯金 [35.7%] 旅行 [35.4%] 趣味 [32.5%] 老後準備 [26.8%] ふだんの食事 [23.6%] 健康 リラックス [20.8%] レジャー費 [19.9%] 外食 [18.9%] 子供の教育費 [17.2%] 外出着 [12.1%] 美容 理容 [11.9%] 家電品 [9.3%] 自動車 [9.1%] ふだん着 [8.5%] 装飾品 ファッション小物 [7.9%] 住居設備費 [6.9%] 贈答費 [6.5%] 通信費 [5.2%] 医療費 ( 予防含む )[16.1%] 投資 [14.9%] 自分の教養 勉強 [14.3%] 交際費 [14.1%] 冠婚葬祭 [3.1%] お中元 お歳暮 [3%] その他 [1.5%] かけていきたいものはない [8.7%] ( 注 ) 調査対象 : 全国 20~79 歳の男女個人 回答目標数 :10,000 サンプル 調査実施時期 :2017 年 4 月 6 日 ~13 日 ( 出所 ) ニッセイ基礎研究所 消費動向の分析ならびに消費喚起策に関する委託調査 (( 株 ) マクロミル 家計消費と生活不安に関する調査 ( ニッセイ基礎研究所委託 ) を基にした分析 ) 20 代 (n=2058) 30 代 (n=2061) 40 代 (n=2061) 50 代 (n=2061) 60 代 (n=1683) 70 代 (n=381)

14 Ⅱ. 個人消費低迷への今後の対応 13

15 個人消費低迷への今後の対応 1 14 過去 15 年程度で現役世代ならびに高齢層の世帯年収が全般的に低下していることを受け 世帯年収の更なる低下に歯止めをかけるとともに 生涯所得そのものを底上げすることが重要 このような認識の下 現役世代 高齢層に対し 以下の施策を講じることが考えられる 1. 世帯ベースでの生涯所得の底上げ 生産性向上と企業収益の拡大を通じた賃金水準の底上げ 意欲と能力のある非正規雇用者の雇用の質の向上 現役世代 非正規雇用者の処遇改善の着実な推進 子育て 教育 介護に関する経済的負担と将来不安の軽減 ( 就学前教育の無償化の推進と給付型奨学金の充実 介護離職予防に向けた職場づくり等 ) 人材投資の拡充 ( 職業訓練 リカレント教育等の充実 ) 高齢層 働く意欲と能力のある高齢者の就労促進 保有金融資産 非流動資産の活用

16 個人消費低迷への今後の対応 2 15 企業が 多様なライフスタイルやニーズに即して 潜在需要を掘り起こすことを通じて 消費意欲を一層刺激することが求められる 現役世代 高齢層に対して 以下のとおり対応していくことが考えられる 2. 消費意欲の一層の刺激 より豊かでゆとりのあるライフスタイルの構築に資する商品 サービスの創出 ( 時短用家電等 ) 現役世代 個々人の価値観 嗜好に即したきめ細かな商品 サービスの創出 提供 ( 健康サービス等 ) 国内観光 旅行消費の活性化 買い物 家事行為の負担軽減に資するサービスの種類の拡大及び質の向上 ( 家事代行サービスの振興等 ) 高齢層 国内観光 旅行消費の活性化 ( ユニバーサルデザイン化の推進等を含む ) 住み換え リフォーム需要への対応 個々人の価値観 嗜好に即したきめ細かな商品 サービスの提供 ( 予防サービス等 )

17 個人消費低迷への今後の対応 3 16 政府 企業それぞれが 個人消費喚起の側面支援に資する環境整備に取り組むことが必要 ( 例えば 政府による取り組みとして 高齢層から現役世代への資産の円滑な世代間移転の促進等が考えられる ) 3. 個人消費喚起を側面支援する環境整備 政府による取り組み 政策の予見性の向上 ( 期待成長率の向上と社会保障制度の持続可能性の確保 ) セーフティネットの拡充と働きやすい環境の整備 ( 仕事と子育ての両立支援 ) 子育て世帯に主眼を置いた 住宅取得への支援 高齢層から現役世代への資産の円滑な世代間移転の促進 企業による取り組み 生産性向上と企業収益の拡大を通じた賃金水準そのものの底上げ 再掲 意欲と能力のある非正規雇用者の雇用の質の向上 再掲 働き方 休み方改革の加速 将来の安心確保につながる自助努力を支える環境整備 情報提供 将来の安心確保につながる自助努力に向けた環境整備

18 ( 参考データ ) 17

19 少子高齢化や雇用形態等の変化 ~ 世帯構成の変化 ~ 18 高齢化に伴い マクロ経済での消費に占める高齢層 (60 代以上 ) の割合は 足もとにかけて約半分を占めると推計 ( 図表 3) 100% マクロ経済での消費に占める高齢層 (60 代以上 ) の割合の推移 90% 80% 70% 世帯主が 50 代以下の世帯 60% 50% 40% 30% 20% 高齢者世帯 10% 0% 2010 年 ( 注 ) 国民経済計算の家計最終消費支出額 ( 除く持ち家の帰属家賃 ) を当該年の家計調査の年齢階級別消費支出額規模 (1 世帯当たりの消費支出額 世帯数分布 ) の比率で按分して推計 持ち家の帰属家賃を平成 25 年住宅 土地統計調査の住宅所有世帯比率 ( 年齢階級別 ) を基に推計 ( 出所 ) 総務省統計局 家計調査 ( 総世帯 ) 内閣府 国民経済計算 総務省 平成 25 年住宅 土地統計調査

20 世代別に見た消費をめぐる動向 (1) 現役世代所得の動向 年以降 勤労者世帯の勤め先収入と可処分所得は実質 名目で減少傾向 足もとにかけては 横ばいから微増への動きも見られる ( 千円 ) 勤労者世帯の所得の推移 ( 千円 ) 直近の勤労者世帯の所得の推移 600 勤め先収入 ( 実質 ) 600 勤め先収入 ( 実質 ) 勤め先収入 ( 名目 ) 勤め先収入 ( 名目 ) 可処分所得 ( 実質 ) 可処分所得 ( 名目 ) 可処分所得 ( 実質 ) 可処分所得 ( 名目 ) ( 出所 ) ニッセイ基礎研究所 消費動向の分析ならびに消費喚起策に関する委託調査 中間報告書 ( 総務省統計局 家計調査 および 消費者物価指数 より作成 ) ( 注 ) 勤労者世帯は 総務省統計局 家計調査 における 二人以上勤労者世帯 に該当

21 ( 注 ) 勤労者世帯は 総務省統計局 家計調査 における 二人以上勤労者世帯 に該当 ( 出所 ) ニッセイ基礎研究所 消費動向の分析ならびに消費喚起策に関する委託調査 ( 総務省統計局 家計調査 および 消費者物価指数 より作成 ) 世代別に見た消費をめぐる動向 (1) 現役世代消費支出の動向 年以降 勤労者世帯の消費支出は 実質 名目ともに減少傾向 足もとでも 実質 名目ともに減少傾向に歯止めがかかっていない ( 千円 ) 400 勤労者世帯の消費支出の推移 ( 千円 ) 400 直近の勤労者世帯の消費支出の推移 消費支出 ( 実質 ) 消費支出 ( 実質 ) 消費支出 ( 名目 ) 消費支出 ( 名目 )

22 世代別に見た消費をめぐる動向 (1) 現役世代貯蓄純増の動向 年以降続いた減少傾向は 2009 年を底として増加傾向に転じた 足もとでも 実質 名目ともに増加が続いている ( 千円 ) 100 勤労者世帯の貯蓄純増の推移 ( 千円 ) 100 直近の勤労者世帯の貯蓄純増の推移 貯蓄純増 ( 実質 ) 20 貯蓄純増 ( 実質 ) 0 貯蓄純増 ( 名目 ) 貯蓄純増 ( 名目 ) ( 注 ) 勤労者世帯は 総務省統計局 家計調査 における 二人以上勤労者世帯 に該当 ( 出所 ) ニッセイ基礎研究所 消費動向の分析ならびに消費喚起策に関する委託調査 ( 総務省統計局 家計調査 および 消費者物価指数 より作成 )

23 世代別に見た消費をめぐる動向 (1) 現役世代マインド面の動向 年と 2016 年を比較すると 代の男性 女性ともに 消費に消極的な層が拡大する一方 消費に積極的な層が縮小 20 代男性 30 代 20 代女性 30 代 ( 単位 :%) 若年層の価値観の変化 積極派 無気力 あきらめ派 2011 年 差 年 年 差 年 年 差 年 年 差 年 ( 注 ) 積極派 : 基本的にどの価値意識も高く 消費にも積極的なタイプ無気力 あきらめ派 : どの価値観も低めで 特に健康で安全な暮らし 伝統 快楽についての意識が低いタイプ ( 出所 )( 株 ) 三菱総合研究所 生活者市場予測システム (mif)

24 世代別に見た消費をめぐる動向 (1) 現役世代マインド面の動向 代では 20~30 代と同様 低所得層を中心に所得 雇用不安が強い 50 代では 一部の高所得層を除き 社会保障制度不安が全般的に強い 年齢階層別 世帯年収別に見た社会保障制度 所得 雇用に対する不安の状況 代 社会保障制度不安 所得 雇用不安 相対的に不安強 代 社会保障制度不安 所得 雇用不安 相対的に不安強 相対的に不安弱 相対的に不安弱 (n=30) 100~ 200 (n=93) 200~ 400 (n=368) 400~ 600 (n=452) 600~ 800 (n=389) 800~ 1000 (n=261) 1000~ 1500 (n=173) 1500 万円以上 (n=37) (n=39) 100~ 200 (n=86) ( 注 1) 調査対象 : 全国 20~79 歳の男女個人 回答目標数 :10,000 サンプル 調査実施時期 :2017 年 4 月 6 日 ~13 日 ( 注 2) 社会保障制度不安 所得 雇用不安 の数字は 全体と比べた時の相対的な不安の強弱を示したもの ( 出所 ) ニッセイ基礎研究所 消費動向の分析ならびに消費喚起策に関する委託調査 (( 株 ) マクロミル 家計消費と生活不安に関する調査 ( ニッセイ基礎研究所委託 ) を基にした分析 ) 200~ 400 (n=230) 400~ 600 (n=353) 600~ 800 (n=354) 800~ 1000 (n=321) 1000~ 1500 (n=266) 1500 万円以上 (n=94)

25 世代別に見た消費をめぐる動向 (2) 高齢層消費支出の動向 歳以上の高齢無職世帯では 有価証券の保有世帯が非保有世帯の消費支出額を月間約 6~9 万円程度上回り推移 2012 年から 2015 年の 3 年間の傾向を見ると 有価証券の保有世帯の消費支出の下げ止まりが見られる一方 非保有世帯では減少傾向 高齢無職世帯の消費支出 ( 月間 ) の足もとにかけての推移 (2012~2015 年 ) ( 千円 ) 歳以上 歳以上 ( 70 保有歳以上 ) ( 70 非保有歳以上 ) ( 保有 ) ( 非保有 ) ( 出所 ) ニッセイ基礎研究所 消費動向の分析ならびに消費喚起策に関する委託調査 ( 総務省統計局 家計調査 および 消費者物価指数 より作成 )

26 世代別に見た消費をめぐる動向 (2) 高齢層貯蓄残高の動向 25 貯蓄現在高の動向を見ると 70 歳以上の高齢層の保有比率が高まっている 二人以上世帯の貯蓄現在高の年齢階級別の保有比率の比較 (2002 年と 2016 年 ) 100.0% 90.0% 22.4% 80.0% 38.1% 70.0% 60.0% 53.2% 30.8% 68.5% 50.0% 40.0% 30.0% 26.6% 30.4% 20.0% 17.0% 12.8% 10.0% 10.6% 6.7% 3.7% 0.8% 0.0% 0.3% 2002 年 2016 年 29 歳以下 30~39 歳 40~49 歳 50~59 歳 60~69 歳 70 歳以上 ( 注 ) 二人以上の世帯 ( 出所 ) 総務省 家計調査 ( 貯蓄 負債編 ) より 経団連事務局作成

27 世代別に見た消費をめぐる動向 (2) 高齢層マインド面の動向 26 50~60 代の中高年において 従来の中高年と比べて 年相応にならない 若さ 新しいものやコトに敏感 という点で異なるという意識が強まっている 中高年が従来の 代と異なると考えている点 に係る調査で男性 女性ともに回答率の高かった主な項目 50% 男性女性 60 代 50 代 40% 30% 20% 10% 0% 性別 年代 n な年ら相な応いに 若さ コ新トしにい敏も感のや 未い成つ熟ま感でがも残る 男性 1, 女性 1, 代 代 な常い識にとらわれ ( 注 ) 性別で示している人数は 40 代を含んでおり 参考値として掲載している ( 出所 ) 博報堂新しい大人文化研究所 新大人研レポート No.17 新大人はこれまでと違う新型 代 より 経団連事務局にて一部改変

このジニ係数は 所得等の格差を示すときに用いられる指標であり 所得等が完全に平等に分配されている場合に比べて どれだけ分配が偏っているかを数値で示す ジニ係数は 0~1の値をとり 0 に近づくほど格差が小さく 1に近づくほど格差が大きいことを表す したがって 年間収入のジニ係数が上昇しているというこ

このジニ係数は 所得等の格差を示すときに用いられる指標であり 所得等が完全に平等に分配されている場合に比べて どれだけ分配が偏っているかを数値で示す ジニ係数は 0~1の値をとり 0 に近づくほど格差が小さく 1に近づくほど格差が大きいことを表す したがって 年間収入のジニ係数が上昇しているというこ 大格差みずほインサイト 政策 2017 年 1 月 11 日 世帯の年間収入格差が拡大高齢者世帯の格差は中長期的には縮小傾向 政策調査部上席主任研究員 堀江奈保子 03-3591-1308 naoko. horie@mizuho-ri.co.jp 総務省 全国消費実態調査 によると 二人以上の世帯の年間収入格差は拡大が続いている 世帯主の年齢階級別にみると おおむね年齢の上昇とともに格差が拡大する

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