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1 * ** 福岡俊道 8. 薄肉円筒と厚肉円筒 () 薄肉円筒舶用機関の中で圧力容器構造を持つものとして第 に挙げられるのはボイラである. 圧力容器の強度は, 特に肉厚が厚いものを除いて 薄肉円筒 と仮定して評価できる. これに対して, 肉厚が大きい場合には 厚肉円筒 の式が使用される. なお, 薄肉円筒と厚肉円筒を区別する明確な基準はない. 図 (a) は, 内圧 を受ける内径 d, 肉厚 t の薄肉円筒を示している. 内圧を受けると円筒の表面の円周方向に θ, 軸方向に の引張応力が発生する. θ の計算式は, 図 (b) に示した軸方向に単位長さのリングを考えて, 直径断面における力の釣り合いから求めることができる. π d d sin d t 0 θ θ = θ θ = (49) t については, 端部の円形表面とリング断面につい て, 軸方向の釣り合いから求められる. d π = π d t d = 4t (50) 式 (49) と (50) より, 円周方向応力 θ は軸方向応力 の 倍となる. したがって, 内圧が非常に高くなった場 合, 破断は θ により軸方向に発生する可能性が高い. ここでは θ と の計算式を示したが, 薄肉円筒は半 径方向応力 r が無視できるような形状の円筒と表現することもできる. 全体が球形である薄肉球殻の場合, 円周方向の 応力成分のみ存在し, その値は薄肉円筒の低い方の応力である に等しい. () 厚肉円筒厚肉円筒では, 肉厚が大きいために r を無視することができない. 内半径 r i, 外半径 r o の厚肉円筒が内圧 i と外圧 o を受ける場合に発生する応力成分は下記の通りである. * 原稿受付平成 0 年 5 月 日. ** 正会員神戸大学海事科学研究科 ( 神戸市東灘区深江南町 5--). r r rr = i i ro o i o i o ro ri ro ri r r rr = + θ i i ro o i o i o ro ri ro ri r (5) については, 両端の拘束条件によって変化する. r r ν = ri i ro o ro ri i i o o ro ri (5) 第 式は両端が固定, 第 式は圧力容器のように両端 が閉じられた場合である. いずれの式も o = 0 とおくと, 内圧 i のみを受けた場合の式となる. 薄肉円筒の 式と厚肉円筒の式より, θ / と内外径の比 r o / r i の関係を計算すると,r o / r i が.3 程度までは薄肉円筒の 式でかなり精度の良い解が得られ, 内圧が非常に高い場合は極端に肉厚を厚くしてもあまり効果がないことがわかる. そのような場合には, 複数の円筒を圧入して使用することにより最大応力を小さく押さえる 組み合わせ円筒 が有効である. 図 3に示した組み合わせ円筒では, 内側円筒の外径が外側円筒の内径よりも大きいために, 圧入した状態では内側円筒には外圧 θ t θ t θ (a) dθ θ d d θ t t d d θ (b) θ の計算式の導出図 内圧を受ける薄肉円筒 Journal of th JIE Vol. 44,No.4(009) 9 日本マリンエンジニアリング学会誌第 44 巻第 4 号 (009)

2 * ** 福岡俊道 8. 薄肉円筒と厚肉円筒 () 薄肉円筒舶用機関の中で圧力容器構造を持つものとして第 に挙げられるのはボイラである. 圧力容器の強度は, 特に肉厚が厚いものを除いて 薄肉円筒 と仮定して評価できる. これに対して, 肉厚が大きい場合には 厚肉円筒 の式が使用される. なお, 薄肉円筒と厚肉円筒を区別する明確な基準はない. 図 (a) は, 内圧 を受ける内径 d, 肉厚 t の薄肉円筒を示している. 内圧を受けると円筒の表面の円周方向に θ, 軸方向に の引張応力が発生する. θ の計算式は, 図 (b) に示した軸方向に単位長さのリングを考えて, 直径断面における力の釣り合いから求めることができる. π d d sin d t 0 θ θ = θ θ = (49) t については, 端部の円形表面とリング断面について, 軸方向の釣り合いから求められる. d π = π d t d = (50) 4t 式 (49) と (50) より, 円周方向応力 θ は軸方向応力 の 倍となる. したがって, 内圧が非常に高くなった場 合, 破断は θ により軸方向に発生する可能性が高い. ここでは θ と の計算式を示したが, 薄肉円筒は半 径方向応力 r が無視できるような形状の円筒と表現することもできる. 全体が球形である薄肉球殻の場合, 円周方向の 応力成分のみ存在し, その値は薄肉円筒の低い方の応力である に等しい. () 厚肉円筒厚肉円筒では, 肉厚が大きいために r を無視することができない. 内半径 r i, 外半径 r o の厚肉円筒が内圧 i と外圧 o を受ける場合に発生する応力成分は下記の通りである. * 原稿受付平成 0 年 5 月 日. ** 正会員神戸大学海事科学研究科 ( 神戸市東灘区深江南町 5--). r r rr = i i ro o i o i o ro ri ro ri r r rr = + θ i i ro o i o i o ro ri ro ri r (5) については, 両端の拘束条件によって変化する. r ν = r r i i o o ro ri i i ro o ro ri (5) 第 式は両端が固定, 第 式は圧力容器のように両端 が閉じられた場合である. いずれの式も o = 0 とおくと, 内圧 i のみを受けた場合の式となる. 薄肉円筒の 式と厚肉円筒の式より, θ / と内外径の比 r o / r i の関係を計算すると,r o / r i が.3 程度までは薄肉円筒の 式でかなり精度の良い解が得られ, 内圧が非常に高い場合は極端に肉厚を厚くしてもあまり効果がないことがわかる. そのような場合には, 複数の円筒を圧入して使用することにより最大応力を小さく押さえる 組み合わせ円筒 が有効である. 図 3に示した組み合わせ円筒では, 内側円筒の外径が外側円筒の内径よりも大きいために, 圧入した状態では内側円筒には外圧 θ t θ t θ (a) dθ θ d d θ t t d d θ (b) θ の計算式の導出図 内圧を受ける薄肉円筒 Journal of th JIE Vol. 44,No.4(009) 9 日本マリンエンジニアリング学会誌第 44 巻第 4 号 (009)

3 666 (a) 初期状態 単一円筒 図 3 組み合わせ円筒 (b) 内圧作用時 が働いたときと同じ状態となっている. その状態で内圧を与えると, 単一円筒の場合よりも最大応力を低くすることができる. いいかえれば, 内圧が作用すると内側円筒には大きな引張応力が発生するので, 圧入により予め圧縮応力を与えて, 内圧作用時に発生する引張応力のピーク値を下げていると解釈できる. 9. 主応力と主応力面 図 4は平面的な構造物が任意の荷重を受けた場合について,- 座標を定義して微小部分の力のつり合いを示している.C-D からある角度 θだけ傾いた面 D-E に注目すると, この面上には垂直応力 D とせん断応力 D が作用している.θ を変化させると D と D の値も変化するが, ある角度 θ P においてせん断応力が零となる. この面を 主応力面, 主応力面に垂直な応力を 主応力 P と呼ぶ. 主応力と主応力面は3 つ存在して互いに直交する. 図に示したような板が平面内の荷重を受ける場合, 主応力のうちの 成分と主応力面の傾き ( 主応力の方向 )θ P は,,を用いて以下のように表される. = + ± 4 + tan θ P = ( ) ( ) A B D 外力 D E D θ C 図 4 主応力と主応力面 (53) 板厚小 =, =, 3 =0 (a) 薄板の単純引張り T t 3 θ 3 (c) 丸棒のねじり T 3 = 0 θ θ =, = r = 3 =0 (b) 内圧を受ける薄肉円筒 図 5 簡単な構造物の主応力と主応力面 紙面 (- 平面 ) はせん断力が作用しない主応力面で あることから, もう一つの主応力は紙面に直角な応力である (= 0) となる. 複雑な形状を有する構造物の主応力 (,, 3 ) は, ある点における応力の6 成分 (,,,,, ) の値に対して, 以下の 3 次方程式の 3 つの実根として求めることができる. = 0 (54) 3つの主応力が自明な場合, あるいは3 成分のうち ないし 成分が簡単に求められるケースも少なくない. 図 5はそのような例を示している. 章の () 節でも述べたように,6つの応力成分は座標の取り方によって変化する. 例えば, 真直棒の引張り 圧縮を考える場合, 通常座標軸は軸線に沿って定義する. その結果応力成分は のみとなるが, 仮に - 座標を軸線に一致しないようにとると, 他の応力成分ももはや零ではない. しかしながら, 主応力は軸直角断面に垂直な応力であることにかわりはない. 一方, 材料の強度は座標の取り方に関係がないことは明白である. そこで, 材料の破損は, 座標の取り方に不変な応力に関連した量によって決まるのではないか と考えられる. 次章では, 材料の破損 破断が主応力の大きさによって評価できるという学説を紹介する. 0. 材料の破損 破断の法則 () 荷重形態 ( 引張, 曲げ, ねじり ) と破損の起こりやすさ本節では壊しやすさの観点から, 構造物にかかる基本的な荷重について考察する. 人間が発生することができる最大の荷重を とした場合, ある構造物を壊そうとする時に引張り, 曲げ, ねじりにより発 Journal of th JIE Vol. 44,No.4(009) 0 日本マリンエンジニアリング学会誌第 44 巻第 4 号 (009)

4 666 生する最大応力の大きさを比較する. 評価の対象は, 長さが で断面が長方形 ( 面積 :b h) と円形 ( 面積 : πd / 4) の棒状構造物とする. ) 引張と曲げ長方形断面の場合, 単純に引張荷重を与えると応力は= /(bh) となる. 片持ちはりとしてはりの端部に荷重 を与えると曲げ応力は b = 6/(bh ) となる. 両応力の比は 6/h : となり, 曲げを与えると 6/h 倍の応力を与えることができる. 円断面の場合, 両者の比は 8/h : となる. 長方形断面と比べて曲げにより発生する最大応力が 4/3 倍となっている. その理由は, 円断面では上下端に近づくほど面積が小さくなっていることによる. いずれにしても, はりは細長い構造物であるため, 長さ は断面の高さh, d に比べてかなり大きく, 曲げを与えると容易に大きな応力が発生するといえる. ) せん断とねじり直径 d の円断面の軸直角方向にせん断力 を与えると,= 4 / (πd ) のせん断応力が発生する. 同じ棒に d を偶力のねじりモーメントとして作用すると, t = 6d / (πd 3 ) のせん断応力が発生する. 両者の比をとると 4: となり, ねじるとせん断の 4 倍の応力を与えることができる. その理由は, ねじりモーメントを与えた場合,は断面で一様ではなく, 軸中心で零, 軸表面に向かって直線的に増加する分布となることによる. 3) 曲げとねじり上記の結果より, 円断面の棒について曲げ応力 b とねじりによるせん断応力 t の比を求めると /d : となる. 仮にせん断降伏応力 Y と引張による降伏応力 Y の大きさが Y 0.5 Y と仮定すると, 曲げ荷重はねじり荷重の /d 倍の応力を発生できることになる. 限られた荷重によってものを壊すには曲げるとよい という結果は, 日常生活における我々の感覚と一致している. 4) 細い橋を渡る, 柿の木に登る人の体重を, 橋を長さ の両端支持はりと考えると, 橋の両端までの距離が a, b の時, 最大曲げモーメント ma は人の真下で発生し ab/ となる. この値は橋の中央にさしかかった時 (a=b=/) に最大値 (/4) となり, もっとも破断が起きやすくなる. つぎに, 柿の木の枝先の実をとる場合について, 枝を長さ の片持ちはりと考える. 枝の上に立って他の枝を持たない場合はもっとも危険な状態で, 端部に集中荷重を受ける片持ちはりと考えられる. この場合枝の根元に発生する ma は である. 枝の上に均等に体重 をかけて寝そべると等分布荷重 w の状態に近くなり, ma は w /=/ と / になり, 枝は折れにくくなる. () 延性材料とぜい性材料破損 破断に関連して, 破断までに大きく変形する 延性材料 と, あまり大きな変形を示さない ぜい性材料 がある. 前者はね ばり強い材料, 後者はもろい材料と言い換えることができる. 材料が延性かぜい性かによって破断のパターンが異なる. 以下に破断の形態の概略を示す. 延性材料に引張荷重, ぜい性材料に圧縮荷重 軸と 45 度をなす方向に最大せん断応力によるすべり破壊が発生 ぜい性材料に引張荷重 軸に直角に破断 ぜい性材料にねじり荷重 軸と 45 度をなす方向に引張 圧縮荷重による破断最後の状態は, プロペラ軸の荷重状態に近く, チョークのねじり実験 によって簡単に再現できる. (3) 破損 破壊 破断に関する3つの学説材料の損傷に関して 破断 は物体がつ以上に分離すること, 破壊 はき裂が発生する状態, 破損 はたとえ破壊に至らなくても大きな変形のために目的に応じた機能を果たさなくなる状態と定義できる. 複雑な構造物が様々な荷重を受ける場合,6つの応力成分が発生する. そのような状態にある材料の強度を, 単純な引張試験から得られる降伏応力 Y や引張り強さ B によって評価するために, 以下の3つの学説が広く用いられている. ) 最大主応力説 3つの主応力 ( > > 3 ) のうち, 最大主応力 でのみ評価できるとした説である. が単軸試験の降伏応力 Y に達すれば降伏し, 引張強さ B に達すれば破壊すると仮定している. ぜい性材料に適用できる. ) 最大せん断応力説最大せん断応力 ma がせん断降伏応力 Y に達すれば降伏し, せん断強さ B に達すれば破壊するとした説である. 主応力を用いて以下のように表すことができる. = (55) 3 Y or 上式から明らかなように,つの主応力, 3 により評価できる学説であり, 延性材料に適用できる. 3) せん断ひずみエネルギー説ひずみエネルギーは, 体積変化に費やされる成分と形状変化に費やされる成分に分けることができる. この学説は後者のせん断ひずみエネルギーがある値に達する時に破損が起こるとした説であり,3つの主応力が関連する. B {( ) ( 3) ( 3 ) } = + + = { + + ( ) ( ) ( ) ( ) } / (56) 上式の は, この学説の提唱者の名前をとって ミー / Journal of th JIE Vol. 44,No.4(009) 日本マリンエンジニアリング学会誌第 44 巻第 4 号 (009)

5 666 ゼスの相当応力 と呼ばれている. せん断ひずみエネルギー説によると, が単軸試験の降伏応力 Y に達 したときに材料が降伏する. 式 (56) の第 式は応力の 6 成分により表したものである. ミーゼスの相当応力 は,3 つの主応力成分あるいは 6 つの応力成分の効果を一つの応力に置き換えた等価 (quivalnt) な応力 であり, 古い文献では電気工学における等価回路と同じく 等価応力 と表現されていたことがある. 最近の汎用有限要素構造解析コードでは, 応力表示がミーゼス応力に初期設定されている場合が見受けられる. 以上の3つの学説について, 丸棒が引張 圧縮による垂直応力 とねじりによるせん断応力 を同時に受ける場合を対象として, 適用範囲と有効性について考察する. この場合の主応力の3 成分は, 式 (53) より以下の通りである. 4, 0 = 3 ± + = (57) 上式の関係をそれぞれ最大主応力説, 最大せん断応力説, せん断ひずみエネルギー説の式に代入すると, とと降伏応力 Y の関係が得られる. ( ) Y Y = (58) + = (59) 4 Y + = (60) 3 Y 実験結果によると, 延性材料がねじりモーメントを受ける場合, Y (0.5~0.6) Y となる. 上式に= 0, Y を代入すると, 最大せん断応力説では ( Y 0.5 Y ), せん断ひずみエネルギー説では ( Y Y ) となり, よい近似を与えている. また鋳鉄などのぜい性材料では Y Y となり, 最大主応力説 ( Y = Y ) がよく一致する. 以上の結果より, 応力の大きさが同じであれば, 垂直応力よりもせん断応力の方が危険であるといえる. (4) 代表的な荷重状態への学説の適用例 ) 曲げモーメントとねじりモーメントを同時に受ける場合ディーゼル機関のクランク軸をはじめとして, 動力伝達系では曲げモーメントとねじりモーメントを同時に受ける軸が数多く見受けられる. 直径 d の軸が, 曲げモーメント とねじりモーメント T を受ける場合に発生する垂直応力 とせん断応力 は次式から求められる. 3 = = 3 Z π d T 6T T = = = (6) 3 Z π d Z ここで Z と Z は断面係数とねじりの断面係数である. 上式を式 (57) に代入すると, 最大主応力 と最小主応力 3 が求められ, 両者の差を で除すと最大せん断応 力 ma が計算できる. ( T ) = ± + Z 3 ma = ( 3 )/= Z + T = + T Z 第 式より, 最大主応力 は ( ) (6) = + + T (63) に等しい曲げモーメントが作用したときの曲げ応力に等しい. この を相当曲げモーメントと呼ぶ. 最大せん断応力は T T = + (64) に等しいねじりモーメントが作用したときのせん断応力に等しい. この T を相当ねじりモーメントと呼ぶ. すなわち, 最大主応力説が適用されるぜい性材料には, 最大せん断応力説が適用される延性材料には T を求めて曲げとねじりを受ける軸の強度を評価すればよい. ) トルク法によりボルトを締め付ける場合ナットにトルクを与えると, ボルトとナットのねじ山がねじ面のらせんに沿って相対的に滑ることによりボルトに引張力が発生する. ボルトには同時にねじりモーメントも負荷されているので, 引張応力 とせん断応力 が作用している状態となっている. この場合のボル トの強度をせん断ひずみエネルギー説で評価する. 相当応力 は下記の式で表され, が引張荷重に対す る降伏応力 Y に達すると材料が降伏を開始する. 3 = + (65) 同じ軸応力 を与えた場合でも, 接触面の摩擦係数が 大きくなるとボルトに作用するねじりモーメントによるが大きくなり, 結果的に相当応力が大きくなって材料が降伏しやすくなる.. 柱の強度と座屈現象 Journal of th JIE Vol. 44,No.4(009) 日本マリンエンジニアリング学会誌第 44 巻第 4 号 (009)

6 666 () 長柱と短柱軸方向に圧縮荷重を受ける棒を柱と呼ぶ. 断面の寸法に比べて長さが長い柱を 長柱, 比較的短い場合は 短柱 と呼ばれる. 長柱の場合, 圧縮荷重を軸線に沿って与えても, 荷重がある大きさに達すると柱が側方に大きく変形して破損することがある. このような現象は 座屈 と呼ばれ, 座屈を起こす限界荷重を 座屈荷重 と呼ぶ. 細長い棒やアスペクト比が大きな薄い板が圧縮荷重を受ける場合は特に注意を要する. セルロイドの定規に圧縮荷重を与えると円弧状に変形する現象, アルミ缶を圧縮するとつぶれる現象も座屈である. ロングストロークの大型ディーゼル機関では, 連接棒系に座屈が発生しないように設計することが必要となる. また自動車の車体構造では, 薄い筒の座屈を利用して衝突のエネルギーを吸収する試みもなされている. () オイラーの長柱の式オイラーの式は, 長柱の座屈に対して最も広く用いられている. 図 6に示したように, 座屈が開始した状態を考える. 上端部から 離れた位置における変形を とすると, はりの曲げ理論からたわみ の式と座屈荷重 を求めることができる. 解くべき微分方程式ははりのたわみの式であり, 以下に一般解とともに示す. d EI = = d = c sin + c cos whr = EI (66) 上下端部でたわみ =0 とすると,c =0 と sin =0 が得られる. このような拘束条件は両端回転端と呼ばれ, 両端におけるたわみ角は零とはならない. について は最小値のみ問題となるので, =π/ より座屈荷重 は以下の式で与えられる. π EI = ( 両端回転端 ) (67) 上式より, 座屈荷重の大きさは, ヤング率 E と柱の寸 法形状 (I,) のみで決まることがわかる. 柱の両端の条件に応じて座屈荷重 の大きさは変化する. 図 7 に対応して, 以下に結果のみ列挙する. π EI 4 = ( 一端固定他端自由端 ) (68) π EI ( 一端固定他端回転端 ) (69) 4π EI = ( 両端固定端 ) (70) 式 (69) の係数は厳密な値ではないが, 実用的には として差し支えない. 以上の 4 つの拘束条件を比較する と, 座屈荷重 の大きさは ( 一端固定他端自由端 ):( 両端回転端 ):( 一端固定他端回転端 ):( 両端固定端 )= : 4:8:6 となる. (3) 偏心圧縮荷重を受ける短柱図 8 に示したよ うに, 短柱が偏心圧縮荷重を受ける場合を考える. この問題は, 図 (b) に示したように軸中心に大きさが同じで方向が逆である力 と- を考えることにより, 圧縮力 と曲げモーメント = を受ける問題に置き換えることができる. その場合に柱の断面に発生する応力は, による圧縮応力と による曲げ応力を足し合わせることにより求められる. 座屈 (a) (b) 両端回転端 図 6 長柱の座屈 (a) 一端固定他端自由端 (b) 一端固定他端回転端 (c) 両端固定端 図 7 両端の拘束条件と座屈荷重 Journal of th JIE Vol. 44,No.4(009) 3 日本マリンエンジニアリング学会誌第 44 巻第 4 号 (009)

7 666 = + = + (7) A I A I 図中に, 圧縮応力と曲げ応力を重畳した応力分布を示している. 偏心量 が大きくなると, 曲げモーメントによる引張応力が増加して, 短柱の下端面で圧縮力が消滅して離隔することがある. ここで紹介した考え方は, 工夫により様々なケースに応用が可能である. 引張りあるいは圧縮を受ける構造物において, 荷重の方向が軸心とずれると必ず曲げモーメントが発生する. その場合に発生する応力は,( 軸心に沿って荷重を受けた場合の引張応力 or 圧縮応力 )+( 荷重の偏心に起因する曲げ応力 ) として求めることができる. 図 9に示した万力や一部が細くなった棒をはじめとして, フックやリング形状の鎖に発生する応力の概略値を求める場合に便利である. 例えば (d) のフックの水平断面 A-B は 口開き の方向に変形するため, 引張力と曲げモーメントによる効果が重畳されて,B の部分に大きな引張応力が発生する. したがって A-B 断面の形状は,B から A に向かって面積が減少する台形のような形が適切である. なお, フックやリングの応力は, 曲がりはり の理論を応用すると, より正確に求めることができる.. 平面応力, 平面ひずみ, 軸対称応力状態 機械構造物に発生する応力とひずみを求める場合, 厳密には三次元解析となり, 応力, ひずみともそれぞれ 6 成分を求めなければならない. しかしながら, 対象構造物の形状や荷重形態によってかなり簡略化して解析が実施できることがある. 図 30は 平面応力状態, 平面ひずみ状態, 軸対称応力状態 と見なせる問題を示している. 平面応力状態は薄板の構造物が平面内で荷重を受ける場合である. 板に直角方向の垂直応力である を零と見なすことができ, 結果的に応 - (a) (b) (c) 図 8 偏心圧縮荷重を受ける短柱 = による による + 圧縮 + 曲げ (a) 切り込みをもつ短柱の圧縮 引張り + 曲げ (c) リング A (b) 万力 圧縮 + 曲げ B 引張り + 曲げ (d) フック 図 9 偏心荷重を受ける構造物 力成分は (,, ) の 3 つとなる. この場合の - 面内の形状を, 面直角方向に積み重ねて厚板構造とした場合, 板に直角方向の垂直ひずみε は零あるいは一定値と見なすことができるので, 平面ひずみ状態と呼ばれる. この場合の は零ではなく, 応力成分は 4つである. 軸対称応力状態 は, 軸対称形状を持つ構造物が軸対称な荷重を受ける場合で, 多くの圧力容器や引張圧縮荷重を受ける段付き棒がこれに相当する. 応力成分は完全な三次元状態から つ減って ( r, θ,, r ) となり, この場合の θ は常に主応力となる. =0 (a) 平面応力状態 ( 面内荷重を受ける薄板 ) (b) 平面ひずみ状態 ( 面内荷重を受ける厚板 ) (c) 軸対称応力状態 ( 軸対称荷重を受ける段付き軸 ) ε =0( 一定 ) 図 30 平面応力, 平面ひずみ, 軸対称応力状態 Journal of th JIE Vol. 44,No.4(009) 4 日本マリンエンジニアリング学会誌第 44 巻第 4 号 (009)

8 666 本来三次元解析が必要である構造物についても, 以上のような応力やひずみの状態を有限要素解析等においてうまく利用すると, 解を実用的な精度で求めつつ, 解析時間の大幅な短縮が可能となる. 3. おわりに 機械設計や構造強度の評価を目的として, 最近では汎用解析コードによる有限要素解析が広く使用されている. 複雑な構造物の解析モデルも CAD ツールと連携して比較的簡単に作成できるようになり, 美しいグラフィック表示による解析結果が技術者に満足感を与えてくれる. 一方でコンピュータ解析による結果が必ずしも実際の現象と合致しないことがある. 筆者はボルト締結体の研究を中心に, 長年有限要素解析による構造物の強度 剛性評価の研究に取り組んでいる. その間, 便利な解析ツールの出現によって, 材料力学の基本である 力とモーメントの釣り合いのチェック や 適切な境界条件の設定 が実施されていない解析例に出くわすことがある. 現在の大学のカリキュラムにおいて, 材料力学に割り当てられている時間は昔と比べて格段に少なくなっている. 本稿が少しでもその補填の役割を果たすことができれば, 著者にとって望外の喜びである. 材料力学には, 最初から曲がった形状を持つはりを扱う 曲がりはりの理論, ある剛性を持つ床の上に置かれたはりの挙動を記述する 弾性床上のはり をはじめとして, 少し深く学ぶと有限要素解析に頼ることなく実用的な解を提供してくれる便利な解析方法がある. 機会があればそのような問題の概要とともに, 本稿では触れることができなかった 応力集中, 熱応力, 材料の弾塑性挙動 等についても解説したいと考えている. 材料力学 は, 機械系技術者にとって最も基礎的な科目であるために, これまで多くの優れた教科書が出版されている. 著者が知る範囲に限っても, それらをすべて紹介することは紙面の関係上困難である. そこで, 末尾に本稿をまとめるにあたり参考にした文献のみリストアップした. 初版の年度が古いために, 現在では絶版となっているものが多いことをお断りしておく. () 材料力学 ( 上巻 中巻 ), チモシェンコ著, 鵜戸口 国尾 岡村訳, 東京図書 () 材料力学要論, チモシェンコ ヤング著, 前澤訳, コロナ社 (3) 現代材料力学, 平修二監修, オーム社 (4) わかる材料力学, 竹内洋一郎, 日新出版 Journal of th JIE Vol. 44,No.4(009) 5 日本マリンエンジニアリング学会誌第 44 巻第 4 号 (009)

9 66 (a) 初期状態 単一円筒 図 3 組み合わせ円筒 (b) 内圧作用時 が働いたときと同じ状態となっている. その状態で内圧を与えると, 単一円筒の場合よりも最大応力を低くすることができる. いいかえれば, 内圧が作用すると内側円筒には大きな引張応力が発生するので, 圧入により予め圧縮応力を与えて, 内圧作用時に発生する引張応力のピーク値を下げていると解釈できる. 9. 主応力と主応力面 図 4は平面的な構造物が任意の荷重を受けた場合について,- 座標を定義して微小部分の力のつり合いを示している.C-D からある角度 θだけ傾いた面 D-E に注目すると, この面上には垂直応力 D とせん断応力 D が作用している.θ を変化させると D と D の値も変化するが, ある角度 θ P においてせん断応力が零となる. この面を 主応力面, 主応力面に垂直な応力を 主応力 P と呼ぶ. 主応力と主応力面は3 つ存在して互いに直交する. 図に示したような板が平面内の荷重を受ける場合, 主応力のうちの 成分と主応力面の傾き ( 主応力の方向 )θ P は,,を用いて以下のように表される. = + ± 4 + tan θ P = ( ) ( ) A B D 外力 D D E θ C 図 4 主応力と主応力面 (53) 板厚小 =, =, 3 =0 (a) 薄板の単純引張り T 3 t θ (b) 内圧を受ける薄肉円筒 T 3 3 = 0 (c) 丸棒のねじり θ θ =, = r = 3 =0 図 5 簡単な構造物の主応力と主応力面 紙面 (- 平面 ) はせん断力が作用しない主応力面であることから, もう一つの主応力は紙面に直角な応力である (= 0) となる. 複雑な形状を有する構造物の主応力 (,, 3 ) は, ある点における応力の6 成分 (,,,,, ) の値に対して, 以下の 3 次方程式の 3 つの実根として求めることができる. = 0 (54) 3つの主応力が自明な場合, あるいは3 成分のうち ないし 成分が簡単に求められるケースも少なくない. 図 5はそのような例を示している. 章の () 節でも述べたように,6つの応力成分は座標の取り方によって変化する. 例えば, 真直棒の引張り 圧縮を考える場合, 通常座標軸は軸線に沿って定義する. その結果応力成分は のみとなるが, 仮に - 座標を軸線に一致しないようにとると, 他の応力成分ももはや零ではない. しかしながら, 主応力は軸直角断面に垂直な応力であることにかわりはない. 一方, 材料の強度は座標の取り方に関係がないことは明白である. そこで, 材料の破損は, 座標の取り方に不変な応力に関連した量によって決まるのではないか と考えられる. 次章では, 材料の破損 破断が主応力の大きさによって評価できるという学説を紹介する. 0. 材料の破損 破断の法則 () 荷重形態 ( 引張, 曲げ, ねじり ) と破損の起こりやすさ本節では壊しやすさの観点から, 構造物にかかる基本的な荷重について考察する. 人間が発生することができる最大の荷重を とした場合, ある構造物を壊そうとする時に引張り, 曲げ, ねじりにより発 Journal of th JIE Vol. 44,No.4(009) 0 日本マリンエンジニアリング学会誌第 44 巻第 4 号 (009)

10 67 生する最大応力の大きさを比較する. 評価の対象は, 長さが で断面が長方形 ( 面積 :b h) と円形 ( 面積 : πd / 4) の棒状構造物とする. ) 引張と曲げ長方形断面の場合, 単純に引張荷重を与えると応力は= /(bh) となる. 片持ちはりとしてはりの端部に荷重 を与えると曲げ応力は b = 6/(bh ) となる. 両応力の比は 6/h : となり, 曲げを与えると 6/h 倍の応力を与えることができる. 円断面の場合, 両者の比は 8/h : となる. 長方形断面と比べて曲げにより発生する最大応力が 4/3 倍となっている. その理由は, 円断面では上下端に近づくほど面積が小さくなっていることによる. いずれにしても, はりは細長い構造物であるため, 長さ は断面の高さh, d に比べてかなり大きく, 曲げを与えると容易に大きな応力が発生するといえる. ) せん断とねじり直径 d の円断面の軸直角方向にせん断力 を与えると,= 4 / (πd ) のせん断応力が発生する. 同じ棒に d を偶力のねじりモーメントとして作用すると, t = 6d / (πd 3 ) のせん断応力が発生する. 両者の比をとると 4: となり, ねじるとせん断の 4 倍の応力を与えることができる. その理由は, ねじりモーメントを与えた場合,は断面で一様ではなく, 軸中心で零, 軸表面に向かって直線的に増加する分布となることによる. 3) 曲げとねじり上記の結果より, 円断面の棒について曲げ応力 b とねじりによるせん断応力 t の比を求めると /d : となる. 仮にせん断降伏応力 Y と引張による降伏応力 Y の大きさが Y 0.5 Y と仮定すると, 曲げ荷重はねじり荷重の /d 倍の応力を発生できることになる. 限られた荷重によってものを壊すには曲げるとよい という結果は, 日常生活における我々の感覚と一致している. 4) 細い橋を渡る, 柿の木に登る人の体重を, 橋を長さ の両端支持はりと考えると, 橋の両端までの距離が a, b の時, 最大曲げモーメント ma は人の真下で発生し ab/ となる. この値は橋の中央にさしかかった時 (a=b=/) に最大値 (/4) となり, もっとも破断が起きやすくなる. つぎに, 柿の木の枝先の実をとる場合について, 枝を長さ の片持ちはりと考える. 枝の上に立って他の枝を持たない場合はもっとも危険な状態で, 端部に集中荷重を受ける片持ちはりと考えられる. この場合枝の根元に発生する ma は である. 枝の上に均等に体重 をかけて寝そべると等分布荷重 w の状態に近くなり, ma は w /=/ と / になり, 枝は折れにくくなる. () 延性材料とぜい性材料破損 破断に関連して, 破断までに大きく変形する 延性材料 と, あまり大きな変形を示さない ぜい性材料 がある. 前者はね ばり強い材料, 後者はもろい材料と言い換えることができる. 材料が延性かぜい性かによって破断のパターンが異なる. 以下に破断の形態の概略を示す. 延性材料に引張荷重, ぜい性材料に圧縮荷重 軸と 45 度をなす方向に最大せん断応力によるすべり破壊が発生 ぜい性材料に引張荷重 軸に直角に破断 ぜい性材料にねじり荷重 軸と 45 度をなす方向に引張 圧縮荷重による破断最後の状態は, プロペラ軸の荷重状態に近く, チョークのねじり実験 によって簡単に再現できる. (3) 破損 破壊 破断に関する3つの学説材料の損傷に関して 破断 は物体がつ以上に分離すること, 破壊 はき裂が発生する状態, 破損 はたとえ破壊に至らなくても大きな変形のために目的に応じた機能を果たさなくなる状態と定義できる. 複雑な構造物が様々な荷重を受ける場合,6つの応力成分が発生する. そのような状態にある材料の強度を, 単純な引張試験から得られる降伏応力 Y や引張り強さ B によって評価するために, 以下の3つの学説が広く用いられている. ) 最大主応力説 3つの主応力 ( > > 3 ) のうち, 最大主応力 でのみ評価できるとした説である. が単軸試験の降伏応力 Y に達すれば降伏し, 引張強さ B に達すれば破壊すると仮定している. ぜい性材料に適用できる. ) 最大せん断応力説最大せん断応力 ma がせん断降伏応力 Y に達すれば降伏し, せん断強さ B に達すれば破壊するとした説である. 主応力を用いて以下のように表すことができる. = (55) 3 Y or 上式から明らかなように,つの主応力, 3 により評価できる学説であり, 延性材料に適用できる. 3) せん断ひずみエネルギー説ひずみエネルギーは, 体積変化に費やされる成分と形状変化に費やされる成分に分けることができる. この学説は後者のせん断ひずみエネルギーがある値に達する時に破損が起こるとした説であり,3つの主応力が関連する. B {( ) ( 3) ( 3 ) } = + + = { + + ( ) ( ) ( ) / + 6 ( + + )} (56) 上式の は, この学説の提唱者の名前をとって ミー / Journal of th JIE Vol. 44,No.4(009) 日本マリンエンジニアリング学会誌第 44 巻第 4 号 (009)

11 68 ゼスの相当応力 と呼ばれている. せん断ひずみエネルギー説によると, が単軸試験の降伏応力 Y に達したときに材料が降伏する. 式 (56) の第 式は応力の 6 成分により表したものである. ミーゼスの相当応力 は,3 つの主応力成分あるいは6つの応力成分の効果を一つの応力に置き換えた等価 (quivalnt) な応力であり, 古い文献では電気工学における等価回路と同じく 等価応力 と表現されていたことがある. 最近の汎用有限要素構造解析コードでは, 応力表示がミーゼス応力に初期設定されている場合が見受けられる. 以上の3つの学説について, 丸棒が引張 圧縮による垂直応力 とねじりによるせん断応力 を同時に受ける場合を対象として, 適用範囲と有効性について考察する. この場合の主応力の3 成分は, 式 (53) より以下の通りである. 4, 0 = 3 ± + = (57) 上式の関係をそれぞれ最大主応力説, 最大せん断応力説, せん断ひずみエネルギー説の式に代入すると, とと降伏応力 Y の関係が得られる. ( ) Y Y = (58) + = (59) 4 Y + = (60) 3 Y 実験結果によると, 延性材料がねじりモーメントを受ける場合, Y (0.5~0.6) Y となる. 上式に= 0, Y を代入すると, 最大せん断応力説では ( Y 0.5 Y ), せん断ひずみエネルギー説では ( Y Y ) となり, よい近似を与えている. また鋳鉄などのぜい性材料では Y Y となり, 最大主応力説 ( Y = Y ) がよく一致する. 以上の結果より, 応力の大きさが同じであれば, 垂直応力よりもせん断応力の方が危険であるといえる. (4) 代表的な荷重状態への学説の適用例 ) 曲げモーメントとねじりモーメントを同時に受ける場合ディーゼル機関のクランク軸をはじめとして, 動力伝達系では曲げモーメントとねじりモーメントを同時に受ける軸が数多く見受けられる. 直径 d の軸が, 曲げモーメント とねじりモーメント T を受ける場合に発生する垂直応力 とせん断応力 は次式から求められる. 3 = = 3 Z π d T 6T T = = = (6) 3 Z π d Z ここで Z と Z は断面係数とねじりの断面係数である. 上式を式 (57) に代入すると, 最大主応力 と最小主応力 3 が求められ, 両者の差をで除すと最大せん断応力 ma が計算できる. ( T ) = ± + 3 Z ma = ( 3 )/= Z + T = + T Z 第 式より, 最大主応力 は ( ) (6) = + + T (63) に等しい曲げモーメントが作用したときの曲げ応力に等しい. この を相当曲げモーメントと呼ぶ. 最大せん断応力は T T = + (64) に等しいねじりモーメントが作用したときのせん断応力に等しい. この T を相当ねじりモーメントと呼ぶ. すなわち, 最大主応力説が適用されるぜい性材料には, 最大せん断応力説が適用される延性材料には T を求めて曲げとねじりを受ける軸の強度を評価すればよい. ) トルク法によりボルトを締め付ける場合ナットにトルクを与えると, ボルトとナットのねじ山がねじ面のらせんに沿って相対的に滑ることによりボルトに引張力が発生する. ボルトには同時にねじりモーメントも負荷されているので, 引張応力 とせん断応力 が作用している状態となっている. この場合のボル トの強度をせん断ひずみエネルギー説で評価する. 相当応力 は下記の式で表され, が引張荷重に対す る降伏応力 Y に達すると材料が降伏を開始する. 3 = + (65) 同じ軸応力 を与えた場合でも, 接触面の摩擦係数が大きくなるとボルトに作用するねじりモーメントによるが大きくなり, 結果的に相当応力が大きくなって材料が降伏しやすくなる.. 柱の強度と座屈現象 Journal of th JIE Vol. 44,No.4(009) 日本マリンエンジニアリング学会誌第 44 巻第 4 号 (009)

12 69 () 長柱と短柱軸方向に圧縮荷重を受ける棒を柱と呼ぶ. 断面の寸法に比べて長さが長い柱を 長柱, 比較的短い場合は 短柱 と呼ばれる. 長柱の場合, 圧縮荷重を軸線に沿って与えても, 荷重がある大きさに達すると柱が側方に大きく変形して破損することがある. このような現象は 座屈 と呼ばれ, 座屈を起こす限界荷重を 座屈荷重 と呼ぶ. 細長い棒やアスペクト比が大きな薄い板が圧縮荷重を受ける場合は特に注意を要する. セルロイドの定規に圧縮荷重を与えると円弧状に変形する現象, アルミ缶を圧縮するとつぶれる現象も座屈である. ロングストロークの大型ディーゼル機関では, 連接棒系に座屈が発生しないように設計することが必要となる. また自動車の車体構造では, 薄い筒の座屈を利用して衝突のエネルギーを吸収する試みもなされている. () オイラーの長柱の式オイラーの式は, 長柱の座屈に対して最も広く用いられている. 図 6に示したように, 座屈が開始した状態を考える. 上端部から 離れた位置における変形を とすると, はりの曲げ理論からたわみ の式と座屈荷重 を求めることができる. 解くべき微分方程式ははりのたわみの式であり, 以下に一般解とともに示す. d EI = = d = csin + ccos (66) whr = EI 上下端部でたわみ =0 とすると,c =0 と sin =0 が得られる. このような拘束条件は両端回転端と呼ばれ, 両端におけるたわみ角は零とはならない. について は最小値のみ問題となるので, =π/ より座屈荷重 は以下の式で与えられる. π EI = ( 両端回転端 ) (67) 上式より, 座屈荷重の大きさは, ヤング率 E と柱の寸法形状 (I,) のみで決まることがわかる. 柱の両端の条件に応じて座屈荷重 の大きさは変化する. 図 7に対応して, 以下に結果のみ列挙する. π EI 4 = ( 一端固定他端自由端 ) (68) π EI ( 一端固定他端回転端 ) (69) 4π EI = ( 両端固定端 ) (70) 式 (69) の係数は厳密な値ではないが, 実用的には として差し支えない. 以上の 4 つの拘束条件を比較すると, 座屈荷重 の大きさは ( 一端固定他端自由端 ):( 両端回転端 ):( 一端固定他端回転端 ):( 両端固定端 )= : 4:8:6 となる. (3) 偏心圧縮荷重を受ける短柱図 8に示したように, 短柱が偏心圧縮荷重を受ける場合を考える. この問題は, 図 (b) に示したように軸中心に大きさが同じで方向が逆である力 と- を考えることにより, 圧縮力 と曲げモーメント = を受ける問題に置き換えることができる. その場合に柱の断面に発生する応力は, による圧縮応力と による曲げ応力を足し合わせることにより求められる. 座屈 (a) (b) 両端回転端 図 6 長柱の座屈 (a) 一端固定他端自由端 (b) 一端固定他端回転端 (c) 両端固定端 図 7 両端の拘束条件と座屈荷重 Journal of th JIE Vol. 44,No.4(009) 3 日本マリンエンジニアリング学会誌第 44 巻第 4 号 (009)

13 60 = + = + (7) A I A I 図中に, 圧縮応力と曲げ応力を重畳した応力分布を示している. 偏心量 が大きくなると, 曲げモーメントによる引張応力が増加して, 短柱の下端面で圧縮力が消滅して離隔することがある. ここで紹介した考え方は, 工夫により様々なケースに応用が可能である. 引張りあるいは圧縮を受ける構造物において, 荷重の方向が軸心とずれると必ず曲げモーメントが発生する. その場合に発生する応力は,( 軸心に沿って荷重を受けた場合の引張応力 or 圧縮応力 )+( 荷重の偏心に起因する曲げ応力 ) として求めることができる. 図 9に示した万力や一部が細くなった棒をはじめとして, フックやリング形状の鎖に発生する応力の概略値を求める場合に便利である. 例えば (d) のフックの水平断面 A-B は 口開き の方向に変形するため, 引張力と曲げモーメントによる効果が重畳されて,B の部分に大きな引張応力が発生する. したがって A-B 断面の形状は,B から A に向かって面積が減少する台形のような形が適切である. なお, フックやリングの応力は, 曲がりはり の理論を応用すると, より正確に求めることができる.. 平面応力, 平面ひずみ, 軸対称応力状態 機械構造物に発生する応力とひずみを求める場合, 厳密には三次元解析となり, 応力, ひずみともそれぞれ 6 成分を求めなければならない. しかしながら, 対象構造物の形状や荷重形態によってかなり簡略化して解析が実施できることがある. 図 30は 平面応力状態, 平面ひずみ状態, 軸対称応力状態 と見なせる問題を示している. 平面応力状態は薄板の構造物が平面内で荷重を受ける場合である. 板に直角方向の垂直応力である を零と見なすことができ, 結果的に応 - (a) (b) (c) 図 8 偏心圧縮荷重を受ける短柱 = による による + 圧縮 + 曲げ (a) 切り込みをもつ短柱の圧縮 引張り + 曲げ (c) リング A (b) 万力 圧縮 + 曲げ B 引張り + 曲げ (d) フック 図 9 偏心荷重を受ける構造物 力成分は (,, ) の 3 つとなる. この場合の - 面内の形状を, 面直角方向に積み重ねて厚板構造とした場合, 板に直角方向の垂直ひずみε は零あるいは一定値と見なすことができるので, 平面ひずみ状態と呼ばれる. この場合の は零ではなく, 応力成分は 4つである. 軸対称応力状態 は, 軸対称形状を持つ構造物が軸対称な荷重を受ける場合で, 多くの圧力容器や引張圧縮荷重を受ける段付き棒がこれに相当する. 応力成分は完全な三次元状態から つ減って ( r, θ,, r ) となり, この場合の θ は常に主応力となる. =0 (a) 平面応力状態 ( 面内荷重を受ける薄板 ) (b) 平面ひずみ状態 ( 面内荷重を受ける厚板 ) (c) 軸対称応力状態 ( 軸対称荷重を受ける段付き軸 ) ε =0( 一定 ) 図 30 平面応力, 平面ひずみ, 軸対称応力状態 Journal of th JIE Vol. 44,No.4(009) 4 日本マリンエンジニアリング学会誌第 44 巻第 4 号 (009)

14 6 本来三次元解析が必要である構造物についても, 以上のような応力やひずみの状態を有限要素解析等においてうまく利用すると, 解を実用的な精度で求めつつ, 解析時間の大幅な短縮が可能となる. 3. おわりに 機械設計や構造強度の評価を目的として, 最近では汎用解析コードによる有限要素解析が広く使用されている. 複雑な構造物の解析モデルも CAD ツールと連携して比較的簡単に作成できるようになり, 美しいグラフィック表示による解析結果が技術者に満足感を与えてくれる. 一方でコンピュータ解析による結果が必ずしも実際の現象と合致しないことがある. 筆者はボルト締結体の研究を中心に, 長年有限要素解析による構造物の強度 剛性評価の研究に取り組んでいる. その間, 便利な解析ツールの出現によって, 材料力学の基本である 力とモーメントの釣り合いのチェック や 適切な境界条件の設定 が実施されていない解析例に出くわすことがある. 現在の大学のカリキュラムにおいて, 材料力学に割り当てられている時間は昔と比べて格段に少なくなっている. 本稿が少しでもその補填の役割を果たすことができれば, 著者にとって望外の喜びである. 材料力学には, 最初から曲がった形状を持つはりを扱う 曲がりはりの理論, ある剛性を持つ床の上に置かれたはりの挙動を記述する 弾性床上のはり をはじめとして, 少し深く学ぶと有限要素解析に頼ることなく実用的な解を提供してくれる便利な解析方法がある. 機会があればそのような問題の概要とともに, 本稿では触れることができなかった 応力集中, 熱応力, 材料の弾塑性挙動 等についても解説したいと考えている. 材料力学 は, 機械系技術者にとって最も基礎的な科目であるために, これまで多くの優れた教科書が出版されている. 著者が知る範囲に限っても, それらをすべて紹介することは紙面の関係上困難である. そこで, 末尾に本稿をまとめるにあたり参考にした文献のみリストアップした. 初版の年度が古いために, 現在では絶版となっているものが多いことをお断りしておく. () 材料力学 ( 上巻 中巻 ), チモシェンコ著, 鵜戸口 国尾 岡村訳, 東京図書 () 材料力学要論, チモシェンコ ヤング著, 前澤訳, コロナ社 (3) 現代材料力学, 平修二監修, オーム社 (4) わかる材料力学, 竹内洋一郎, 日新出版 Journal of th JIE Vol. 44,No.4(009) 5 日本マリンエンジニアリング学会誌第 44 巻第 4 号 (009)

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