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1 暫定版修正 加筆の可能性あり ( 付録 ) マクスウェルの方程式 : 真空中 () 1. 電磁波 ( 光波 ) の姿 : 真空中. エネルギー密度 3. ポインティング ベクトル 4. 絵解き : ポインティング ベクトル 5. ポインティング ベクトル : 再確認 6. 両者の関係 7. 付録 : ベクトル解析 注意 1. 本付録 : マクスウェルの方程式: 微分型 を使用. マクスウェルの方程式を数学的に取扱います 3. マクスウェルの方程式の物理的な意味 導出に至る背景などは 付録 :4 5 で確認してください 4. 平面波のみを対象とします 5. 磁性体は扱いません 透磁率は常に 真空中の透磁率 になります 63-1

2 おことわり 電場でお馴染みの E と D 本付録では 電場 E 電束密度 D と記す 電場 E:electric field 電束密度 D:electric flu density 電気変位 D:electric displacement field C: クーロン 単位 V m Cm 磁場でお馴染みの H と B 注意 : 英語では H も B も magnetic field と呼ばれる 混同しやすい 本付録では 磁場 H 磁場 B と記す 磁場 H:magnetic H field 磁場の強さ :magnetic field intensity 磁場 B:magnetic B field 磁束密度 :magnetic flu density T: テスラ Wb: ウェーバー T 単位 Am = Wb m 63-

3 電磁波 ( 光波 ) の姿 : 真空中 簡単のため : 平面進行波 Plane traveling wave (, t) = cos ( ωt ), = ( E, E y, E) Er E kr E (, t) = cos ( ωt ), = ( H, H y, H) H r H kr H 振動磁場 H ベクトル 振幅ベクトル : 直線偏波 ( 直線偏光 ) 初期位相零 : 正実数 ( 赤字 ) として扱う H: 磁場の強さ 振動電場 E ベクトル 質問 : もし 自然界がマクスウェルの方程式で記述されるなら 真空中に波として振舞う電場と磁場が存在する 特徴は? 答え : 右図参照 電場や磁場は時間振動すると同時に同じ位相速度で進む 縦波 振動電場のみ振動磁場のみの存在は不可 振動電場と振動磁場はいつも一緒 : 電磁波 電場と磁場の振動方向は直角 ( 進行方向 : 電場 磁場へ右ねじ ) ちなみに 光波 は 電磁波 の一種です ( 参照 :1-1) 進行方向 k 重要な関係 : 右手系 µω H = k E 波数ベクトルの大きさ k = ω c 再確認 : 真空中 1. 振動電場 Eと電束密度 Dは平行. 振動磁場 HとBは平行 3. 進行方向 : 電場 磁場へ右ねじ 振幅ベクトル : 振動電場 Eと振動磁場 H 真空中の光速度 ω k = c µω = = µ H k E E c H D= ε E, B= µ H E H k E H k 63-3

4 エネルギー密度 (1) 目的 : 電磁波エネルギー密度とポインティング ベクトルの関係をマクスウェルの方程式から調べる ベクトル解析の公式からスタート : 参照 ( ) = rot rot ( E H) H ( E) E ( H) div E H H E E H = ファラデーの電磁誘導の法則 Faraday's law of induction 右辺第一項 計算例 : 参照 B E = = µ ( ) µ 1 t t µ H E = H = HH アンペールの法則 ( 変位電流追加 ) Ampère's circuital law withdisplacement current D = = 1 E H E EE H ε ( ) = ε = ε U em 1 1 E H =, U = ε EE + µ HH 重要な関係式 ( ) em 63-4

5 エネルギー密度 () 単位の確認 4 W=V A EE 3 J=W s 5 1 s A V s J ε m kg m m kg m J=N m=kg m J m s J m s = 3 3 kg m m 単位から推察すると振動電場 E のエネルギー密度 単位から推察すると振動磁場 H のエネルギー密度 1 m kg A kg m 1 J µ HH kg m 3 3 s A = m s m s m m 単位体積当たりの電磁波エネルギー ( エネルギー密度 ): 真空中 1 1 Uem = ε EE + µ HH 単位体積当たりの電磁波エネルギー別名 : エネルギー密度 1. 振動電場 Eのエネルギー密度. 振動磁場 Hのエネルギー密度 3. 両者の和 : 電磁波エネルギー密度 4. 振動電場と振動磁場はいつも一緒 : 電磁波 振動電場 E のエネルギー密度 振動磁場 H のエネルギー密度 63-5

6 ポインティング ベクトル (1) 単位の確認 V A W E H m m m ポインティング ベクトルの導入 1. Poynting vector. Poyntingは考案者の名前 3. John Henry Poynting S= E H 単位から推測すれば ポインティング ベクトルは単位面積 ( 断面積 ) 当たりの電磁波パワーに相当 1. パワー : 電気回路で言えば 電力 仕事率 に等しい!. 仕事率 : 単位時間内にどれだけのエネルギーが仕事で消費されるか を示す物理量である 3. 電磁波の場合 : 単位時間内にどれだけのエネルギーが断面積を通過するか を示す物理量である 4. 単位断面積 : 絵解き で考える!(63-8) 重要な関係式 : 参照 :63-4 Uem: 電磁波エネルギー密度 U em 1 1 ( E H) =, Uem = ε EE + µ HH 式の意味 : 大雑把に言えば 1. 右辺 : ある領域 ( 単位体積 ) 内の電磁波エネルギー Uem の単位時間当たりの減少量. 右辺 : Uem は 電磁波エネルギー密度 と呼ばれる 3. 左辺 : ある領域 ( 単位体積 ) から単位時間内に流出する 正味の 電磁波エネルギー 63-6

7 ポインティング ベクトル () ポインティング ベクトルの導入 : 定義 S= E H 重要な関係式 : 参照 :63-4 Uem: 電磁波エネルギー密度 U em 1 1 S=, Uem = ε EE + µ HH 左辺 : ある領域 ( 単位体積 ) から単位時間内に流出する 正味の 電磁波エネルギー 簡略化 S = (,, S ) 微小領域 V = y 青枠の意味 : 次頁参照 微小領域 から単位時間内に流出する正味の電磁波エネルギー 正味の流出量 とは?: 流出量 - 流入量 流入量単位時間内に 微小領域 に流入する電磁波エネルギー ( S) ( + ) ( ) S S S = = ( + ) ( ) V V V S y S y 流出量 : 単位時間内に 微小領域 から流出する電磁波エネルギー 63-7

8 絵解き : ポインティング ベクトル (1) ポインティング ベクトルの向き 1. 電磁波エネルギー流の向き. 簡略化 :+ 方向 微小領域 V = y 微小断面積 : 水色 y 流入側 流出側 電磁場エネルギー流 軸上の位置 軸 + 単位時間内に 微小領域 に流入する電磁波エネルギー 微小断面 ΔΔy を + 向きに通過する電磁波エネルギー 微小領域 から流出する電磁波エネルギー 微小断面 ΔΔy を + 向きに通過する電磁波エネルギー 流入量 : 位置 ( ) S y 流出量 : 位置 +Δ ( ) S + y S( 赤線部分 ): ポインティング ベクトルの 成分 1. 単位時間内に単位断面積を通過する電磁波エネルギー. 通過する方向 : ポインティング ベクトルの向き (+ 方向 : 右側 ) 正味の流出量 ( ) ( ) ( S) S + y S y V 微小断面積 : 水色 y 63-8

9 絵解き : ポインティング ベクトル () 簡略化しません! S = ( S, Sy, S) 微小領域 V = y 青枠の意味 : 次頁参照 微小領域 から単位時間内に流出する正味の電磁波エネルギー 正味の流出量 とは?: 流出量 - 流入量 ( S) ( ) ( ) S S S S + S = + + y y V V V ( + ) ( ) ( + ) ( ) S S S S V + + V y 総流出量総流入量 ( ) ( ) ( ) y( ) ( ) ( ) = S + y S y S y+ y S y S + y S y 単位時間内に 微小領域 に流入する電磁波エネルギー 第一行 :+ 向きに流入 第二行 :+y 向きに流入 第三行 :+ 向きに流入 単位時間内に 微小領域 から流出する電磁波エネルギー 第一行 :+ 向きに流出する電磁波エネルギー 第二行 :+y 向きに流出する電磁波エネルギー 第三行 :+ 向きに流出する電磁波エネルギー 正味の流出量 とは? 総流出量 - 総流入量 63-9

10 ポインティング ベクトル : 再確認 (1) ポインティング ベクトルの各成分 : S = ( S, Sy, S) 各成分の物理的意味 : 単位時間内に 1. S: 単位断面積 ( 方向に垂直な面 ) を通過する電磁波エネルギー : 通過方向 :+ 方向. Sy: 単位断面積 (y 方向に垂直な面 ) を通過する電磁波エネルギー : 通過方向 :+y 方向 3. S: 単位断面積 ( 方向に垂直な面 ) を通過する電磁波エネルギー : 通過方向 :+ 方向 全体で考えると : ポインティング ベクトルで電磁波エネルギー流 ( 大きさ & 向き ) を表現 1. ポインティング ベクトルの大きさ : 単位時間内に単位断面積を通過する電磁波エネルギー. ポインティング ベクトルの向き : 通過方向 ( 断面積はベクトルの向きと垂直な面 ) 単位断面積 単位時間当たりの電磁波 ( 光波 ) エネルギーの流量ポインティング ベクトル ポインティング ベクトルベクトルの向き : 流れる方向 S= E H 単位断面積当たり光強度 : 参照 :6-6 求め方 : ポインティング ベクトルの周期時間平均単位 :W/m ポインティング ベクトルとは 1. 単位断面積を通過する. 単位時間当たりのエネルギー流量 S= E H 光強度について興味がある場合 : 参照 : ポインテイング ベクトルの向き 4. 周期時間平均 5. 単位断面積当たりの光強度 63-1

11 ポインティング ベクトル : 再確認 () ポインティング ベクトル ベクトルの大きさ : 単位断面積 単位時間当たりの電磁波 ( 光波 ) エネルギーの流量 ベクトルの向き : 流れる方向 ( S Sy S) S= E H, S=,, ところが : 発散 (divergence) を考えると 微小領域 ΔV に関して 単位時間内に流出する 正味の 電磁波エネルギー ポインティング ベクトルとは 1. 単位断面積を通過する. 単位時間当たりのエネルギー流量 3. ポインテイング ベクトルの向き 4. 周期時間平均 5. 単位断面積当たりの光強度 ( S) S S S y y V = + + V 単位時間内正味の流出量 重要な関係式微小領域 ΔVを省略 : 参照 :63-4 U U em em ( S) V = V S= ( S) V V = y 式の意味 : 微小領域 ΔVに関して 1. 左辺 : 単位時間内に流出する 正味の 電磁波エネルギー. 右辺 : 微小領域内 電磁波エネルギー Uem の単位時間当たりの減少量 3. Uem: 電磁波エネルギー密度 微小領域 63-11

12 電磁波エネルギー密度 : 流れとは無関係 電磁波エネルギー密度 : 詳細は参考文献 : 和田純夫 電磁気学のききどころ p.11 岩波書店 電磁波 ( 光波 ) のエネルギー密度ある時刻 ある空間に注目 : 単位体積に含まれる電磁波エネルギー 1 1 Uem = ε EE + µ HH 単位体積 電磁波 ( 光波 ) 真空中の誘電率 真空中の透磁率 ある時刻に限定 : 定在波でも進行波でも光エネルギーの定義は同じ 単位断面積 単位時間当たりの電磁波 ( 光波 ) エネルギーの流量ポインティング ベクトル ポインティング ベクトルベクトルの向き : 流れる方向 S= E H 単位断面積当たり光強度 : 参照求め方 : ポインティング ベクトルの周期時間平均単位 :W/m ポインティング ベクトルとは 1. 単位断面積を通過する. 単位時間当たりのエネルギー流量 S= E H 光強度について興味がある場合 : 参照 : ポインテイング ベクトルの向き 4. 周期時間平均 5. 単位断面積当たりの光強度 63-1

13 両者の関係 (1) 簡単のため : 電場 E は 成分のみ 磁場 H は y 成分のみ 波数ベクトルは 成分のみ (, t) = cos ( ωt ), = ( E,,) E (, t) = E cos( ωt k) Er E kr E (, t) = cos ( ωt ), = (, H,) H (, t) = H cos( ωt k) H r H kr H y 重要な関係式 : 参照 :63-4 Uem: 電磁波エネルギー密度 U em 1 1 ( E H) =, Uem = ε EE + µ HH ポインティング ベクトル : 成分のみ 1 ( S Sy S) S= E H, S=,, ( ω ) cε = ε E H = E η ( ω ) ( ω ) S =, S y =, S = EH y = EH cos t k cos t k η η = S c E cos t k 63-13

14 両者の関係 () Uem: 電磁波エネルギー密度 Uem = ε EE + µ HH εe cos ω t k + µ ωt k 1 1 E = εe cos ω + µ ω η η = µ ε ( t k) cos ( t k) ε E cos ( ωt k) ( ) H cos ( ) 関係式 1. 単位断面積 単位時間当たりの電磁波 ( 光波 ) エネルギーの流量は. 単位体積内に含まれる電磁波エネルギー 一秒間( 単位時間 ) に進む距離 に等しい 3. 即ち 電磁波エネルギー密度 真空中の光速度 に等しい 4. 電磁波エネルギー密度 : 単位体積内に含まれる電磁波エネルギー 5. 単位体積 : 単位断面積と単位長さの積 6. 光速度 : 一秒間 ( 単位時間 ) に進む距離 S = cu em 円筒 : この体積内の電磁波エネルギーが単位時間内に通過 点線 : 単位体積 ポインティング ベクトルとは 1. 単位断面積を通過する. 単位時間当たりのエネルギー流量 一秒間 ( 単位時間 ) に進む距離 63-14

15 付録 : ベクトル解析 (1) ベクトル解析の公式 ( E H) = H ( E) E ( H) E ( E, Ey, E), H ( H, Hy, H) = = ( ) ( ) H E E H y y = ( H, Hy, H),, y y y H y ( E, Ey, E),, y y y E y = H + Hy + H y y E y H y Ey E y y 63-15

16 付録 : ベクトル解析 () 続き ( EH y EH y, EH EH, EH y EH y ) E H = = + + y ( E H) ( EH y EH y) ( EH EH ) ( EH y EH y ) = + + y y ( EH y ) ( EH ) ( EH y) ( EH y) ( EH ) ( EH y ) y y = Ey + H + E + H + E + Hy y y E H E E y y y Ey H y y y y y y y = H + Hy + H y y E Ey E y 63-16

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