Size: px
Start display at page:

Download ""

Transcription

1 Ecel で学ぶ 多変量データ処理入門 坂元保秀

2

3 まえがき 本テキストは, 種々の分野で収集された多変量データを Mcosof Ecel を用いて処理する方法を述べたものである. 特に, 収集した多変量データを処理するために Sofwae がなく断念した, また Sofwae を購入するまでに至らなかった等, 初期の目的を達成できなかったとの意見を聞いたことがあり Ecel の基本関数を用いて解析を試みた. 多変量統計解析の理論を理解するためには, かなり統計学の基礎知識や数学的基礎知識を理解しておく必要があるが, それぞれのデータ処理法が何を目的としたデータ処理なのかを理解して解析の方法論を修得して欲しいと願っている. 本テキストでは, 時間さえ十分にかければ Mcosof Ecel を用いて多変量データの処理は可能であることをポイントとしている. 各章に Ecel 演習問題ワークシートおよび Ecel 演習問題解答を配置し, また固有方程式の解法には Ecel VBA を用いてプログラムを Ecel シートに作成した. いくつかの章に対しては,Ecel 演習問題ワークシート No. と No. または No.3 の三つを提示しているので, 応用として No. または No.3 のワークシートにも挑戦していただきたいと願っている. 演習問題で扱ったデータは, 表示用として少ない変数およびサンプルとして提示してあるが, 本来の多変量データは多変数および多サンプルとなるので, 本書では処理方法に重点をおいている. さらには統計的な解析については言及していない. 本テキストで示した Ecel 演習問題ワークシートおよび Ecel 演習問題解答についてはホームページで公開した. 公開先のURLは, h:// である. また本書で扱っている次の () 重回帰分析 () 主成分分析 (3) 因子分析 (4) 判別分析 (5) 正準相関分析 (6) クラスター分析 (7) 数量化理論 Ⅰ 類 (8) 数量化理論 Ⅱ 類 (9) 数量化理論 Ⅲ 類 () 数量化理論 Ⅳ 類の処理方法については,Wdows 用アプリケーションソフトとして開発作成して公開し, インストールを Wdows XP/7/8/8./ まで対応させた. 本書については大学での演習や社内教育等でご利用いただきご意見を賜れば幸いである. 5// 修正 7/3/9 修正坂元保秀 ( 元 TGU 教授 )

4 目 次 まえがき 第 章行列の基礎. ベクトル表現. 行列表現.3 ベクトルの演算.4 行列の演算.5 逆行列 3 第 章 Ecel 演習問題 4 第 章統計的処理の基礎. データの分布 5.. ヒストグラムの作成法 5.. 散布図の作成法 6. データの基本統計量 6.. 分布の中心的傾向 6.. 分布の散らばり的傾向 7..3 二つの特性間の関係 7.3 正規分布 8.3. 正規分布の確率 9.3. 多変量正規分布 9 第 章 Ecel 演習問題 第 3 章多変量データとは 3. 多変量データの行列表示 3 3. データの種類 多変量データの基本統計量 全変数が定量的データのとき 変数に定性的データが含まれるとき 5 第 3 章 Ecel 演習問題 6 第 4 章重回帰分析 4. 重回帰分析とは 7 4. 重回帰モデルと偏回帰係数の推定 重回帰式の妥当性 推定した回帰式による予測 変数間の分散共分散の推定 変数間の相関行列の推定 4.7 変数間の偏相関行列の推定 第 4 章 Ecel 演習問題 第 5 章主成分分析 5. 主成分分析とは 3 5. 主成分の導出 変数が 個の場合の主成分の導出 変数が 個の場合の主成分の導出 寄与率 因子負荷量 6 --

5 5..5 主成分得点 標準化したデータを用いる主成分分析 主成分の導出 寄与率 因子負荷量 主成分得点 ラグランジュの未定乗数法 固有方程式 固有値, 固有ベクトルを求めるプログラム使用手順 9 第 5 章 Ecel 演習問題 3 第 6 章判別分析 6. 判別分析とは 説明変数 個の場合の判別分析 線型判別関数による判別 分散の推定 誤判別の確率 説明変数 個の場合の判別分析 線型判別関数による判別 分散共分散行列の推定 誤判別の確率 説明変数 個の場合の判別分析 変数 k 群による線型判別関数による判別 誤判別の確率 行列表示 39 第 6 章 Ecel 演習問題 4 第 7 章正準相関分析 7. 正準相関分析とは 4 7. 正準変量および正準相関係数の求め方 第 番目以降の正準変量および正準相関係数 46 第 7 章 Ecel 演習問題 47 第 8 章因子分析 8. 因子分析とは 因子分析モデルと因子行列 共通性の推定 非反復法による因子行列の推定 反復法による因子行列の推定 因子得点の推定 固有方程式 54 参考 因子分析による因子得点の推定法( 回帰推定法 ) 55 第 8 章 Ecel 演習問題 58 第 9 章クラスター分析 9. クラスター分析とは 6 9. クラスター構成法 類似性を測る統計量 クラスター間の類似性を測る統計量 クラスター間の類似性を測る最短距離法 クラスター間の類似性を測るウォード法 6 --

6 9.5 クラスターのデンドログラム 64 第 9 章 Ecel 演習問題 65 第 章数量化理論 Ⅰ 類. 数量化理論 Ⅰ 類とは 66. ダミー法 66.3 数量化理論 Ⅰ 類回帰モデルとカテゴリ数量の推定 68.4 カテゴリ数量の基準化 7.5 回帰式の妥当性 7.6 推定した回帰式による予測 7.7 アイテム間の分散共分散の推定 7.8 アイテム間の相関行列の推定 7.9 アイテム間の偏相関行列の推定 7 第 章 Ecel 演習問題 73 第 章数量化理論 Ⅱ 類. 数量化理論 Ⅱ 類とは 74. ダミー法 74.3 アイテム数 個の場合の数量化理論 Ⅱ 類 線型判別関数による判別 分散共分散行列の推定 誤判別の確率 77.4 アイテム数 個の場合の数量化理論 Ⅱ 類 78 第 章 Ecel 演習問題 79 第 章数量化理論 Ⅲ 類. 数量化理論 Ⅲ 類とは 8. ダミー法 8.3 数量化変数の推定 8.4 一般的なデータ表に基づく数量化変数の推定 83 第 章 Ecel 演習問題 86 第 3 章数量化理論 Ⅳ 類 3. 数量化理論 Ⅳ 類とは 数量化変数の推定 分析対象物の数量化 行列 H の求め方 固有値と固有ベクトル 93 第 3 章 Ecel 演習問題 96 第 4 章クロス表を応用した数量化理論 Ⅰ 類 4. クロス集計表 偏差積和行列 カテゴリ数量の推定 99 第 4 章 Ecel 演習問題 第 5 章クロス表を応用した数量化理論 Ⅱ 類 5. クロス集計表 5. 偏差積和行列 5.3 線型判別関数の推定 誤判別の確率 5 --

7 第 5 章 Ecel 演習問題 6 付録 Ecel 関数を用いた基本統計量の求め方 ~ 関数の使用法いろいろ ~ データ表から直接求める方法を規準として 7 第 章 Ecel 演習問題 Wok Shee 解答 第 章 Ecel 演習問題 Wok Shee 解答 3 第 3 章 Ecel 演習問題 Wok Shee 解答 6 Ecel 演習問題 Wok Shee 解答 9 第 4 章 Ecel 演習問題 Wok Shee 解答 Ecel 演習問題 Wok Shee 解答 4 参考 各種統計量の行列 ( 偏差積和行列, 分散共分散行列相関行列, 偏相関行列 ) の求め方 6 第 5 章 Ecel 演習問題 Wok Shee 解答 8 Ecel 演習問題 Wok Shee 解答 3 Ecel 演習問題 Wok Shee3 解答 36 第 6 章 Ecel 演習問題 Wok Shee 解答 4 Ecel 演習問題 Wok Shee 解答 43 第 7 章 Ecel 演習問題 Wok Shee 解答 46 Ecel 演習問題 Wok Shee 解答 49 第 8 章 Ecel 演習問題 Wok Shee 解答 5 Ecel 演習問題 Wok Shee 解答 57 Ecel 演習問題 Wok Shee(SMC 規準 ) 解答 6 第 9 章 Ecel 演習問題 Wok Shee 解答 67 第 章 Ecel 演習問題 Wok Shee 解答 73 第 章 Ecel 演習問題 Wok Shee 解答 77 第 章 Ecel 演習問題 Wok Shee 解答 8 第 3 章 Ecel 演習問題 Wok Shee 解答 87 第 4 章 Ecel 演習問題 Wok Shee 解答 9 第 5 章 Ecel 演習問題 Wok Shee 解答 97 参考文献 -v-

8

9 -- 第 章行列の基礎. ベクトル表現通常ベクトルと言えば 列ベクトル を表し, 行ベクトルは転置の記号 を用いる. 例えば,,,, がベクトル であるとき, 列 ( 縦 ) ベクトルは次式となる. また, 行 ( 横 ) ベクトルは次式で表される.. 行列表現列ベクトル,,, が,,,, であるとき, X を行列という. 特にこの行列は 行 列から成る行列で 行列とも呼ばれる. 行列 X の行と列の配置を入れ換えた行列, X を行列 X の転置行列といい 行列となる..3 ベクトルの演算二つの ベクトル, が,, であるとき, 二つのベクトルの内積は次式で定義される. (.) (.) (.3) (.4) (.5)

10 -- また, 二つの ベクトル, が次式であるとき,, ただし,, S S S となり S, S, S は偏差平方和または偏差積和と呼ばれる..4 行列の演算 行列 X が次であるとき, X 行列 X の転置行列と X の積は, X X となる. また, 行列 A が次であるとき, A (.6) (.7) (.8) (.9) (.) (.) (.) (.3)

11 -3- S S S S A A.5 逆行列 ( 次 ) の正方行列 A ( ak A ) に対して, I A A AA を満たす行列 A を行列 A の逆行列という. また, 行列 I は単位行列と呼ばれ対角要素がすべて, 非対角要素は となる. 一般に, 行列 A の逆行列は次式で求められる. A A A ~ ただし, A ~ : 余因子行列 A: 行列 A の値 (.4) (.5) (.6)

12 第 章 Ecel 演習問題 問題 - 次のベクトル の転置行列を求めよ 問題 - 次の行列 X の転置行列を求めよ X 問題 -3 次のベクトル と の内積 を求めよ 問題 -4 次の行列 X の積 X X を求めよ X 問題 -5 次の行列 A の逆行列 A を求め, さらに A A を求めよ A

13 第 章統計的処理の基礎. データの分布.. ヒストグラムの作成法 一つの特性について多くのデータがあるとき, データの分布状態を把握することがある. この分布状態の表現にはヒストグラムを利用する. 手順. 多くのデータ,,, を収集する. 手順. 範囲 R を求める. R ma m m a: データの最大値, m : データの最小値手順 3. 級の幅を次式で求め, 級の幅 h を測定単位の整数倍に丸める. h R m: 測定単位 手順 4. 級の境界値を求める. 級 の下部境界値 級 の上部境界値 級 の下部境界値 級 の下部境界値 L m U L L U U L m h h 以下順次, データの最大値 が含まれる級まで求める. ma 手順 5. 級の中央値を求める. L 級 の中央値 z U L U 級 の中央値 z 以下順次, 最後の級まで求める. 手順 6. 度数表を作成する. f, f,, f はそれぞれの級の境界値の範囲にあるデータの個数である. k f 表. ヒストグラム作成のための度数表 級 No. 境界値下部上部 中央値 マーキング 度数 L ~ U z L ~ U z f k kl ~ ku z k f k 手順 7. ヒストグラムを作成する. 度数表の中央値 z, z,, zk を横軸に, カウントしたデータの度数 f, f,, f k を縦軸にとり作成した図. はヒストグラムと呼ばれる. ヒストグラムを作成すると一つの特性がどのように分布しているかがわかる. -5-

14 図. ヒストグラム.. 散布図の作成法 二つの特性, について多くの対のデータがあるとき, データの分布状態を把握することがある. この分布状態の表現には散布図を利用する.,,,,, を収集する., 手順. 多くのデータ 手順. それぞれ, について最大値, 最小値を求める. ma : データ の最大値, m : データ の最小値 ma : データ の最大値, m : データ の最小値手順 3. 散布図を作成する. 横軸をデータ, 縦軸をデータ として, それぞれのデータの最大値, 最小値を考えて軸上を目盛る. このとき注意しておきたいことは, 二つの特性, の範囲がおおよそ正方形になるよう各軸の調整を行ない目盛る. この作成した図. は散布図と呼ばれる. 散布図を作成すると二つの特性がどのように分布しているかがわかると共に, 二つの特性, の関係を知ることができる. 図. 散布図. データの基本統計量.. 分布の中心的傾向 () 最頻値 データ,,, があるとき, 最頻値は最も頻繁に現れる値である.,,, M mode o () 中央値データ,,, があるとき, データを大小順に並べたとき中央のデータである. -6-

15 M e が偶数のとき M が奇数のとき e (3) 平均値データ,,, があるとき, 平均値 は次式で与えられる. (.) (.) (.3).. 分布の散らばり的傾向 () 範囲 データ,,, があるとき, 範囲 R は次式で与えられる. R m a m () 平方和データ,,, があるとき, 平方和 S は次式で与えられる. S 特に式 (.5) は偏差平方和と呼ばれ, 計算のために次式が用いられることがある. S (3) 分散分散 V は次式で与えられる. S V 特に, 式 (.7) で求められる分散 V は不偏分散と呼ばれる. (4) 標準偏差標準偏差 s は次式で与えられる. s S..3 二つの特性間の関係 V 二つの特性,,,,,,, があるとき, 特性間の関係を知ることができる. この特性間の関係については 正の相関がある 負の相関がある また 相関はない という表現を用いる. 相関の有無を数量的に表現するため相関係数を求める. 相関係数は式 (.) で与えられる. について対のデータ についての平方和 S j j j j j j (.4) (.5) (.6) (.7) (.8) -7-

16 についての平方和 S j と j j についての積和 S j j j 相関係数は, S ただし, S S 計算された相関係数値から が+に近づけば 正の相関が強い,-に近づけば 負の相関が強い, また の近傍では 相関はない と判断する. 相関係数より相関の有無を.645 判断する目安は のとき 相関あり と判断する..3 正規分布 一つの特性のデータについて分布状態はヒストグラムを作成して把握することができる. この特性のデータ数が多数 ( ) あるとき, ヒストグラムを作成すればその極限分布は, 滑らかな曲線を描き図.3 の形となる. この分布は正規分布 ( またはガウス分布 ) と呼ばれ統計処理の基礎となる分布で広く利用されている. 今, この特性を とおくと正規分布の曲線 f は, j j f e, (.) で表され確率密度関数と呼ばれる. この分布は平均値, 分散 の正規分布である. したがって, 正規分布は種々の特性 に対し, 平均値, 分散 布は無数に存在することになる. j j j j j j j (.9) j (.) の組み合わせによる分 図.3 正規分布正規分布の確率密度関数式 (.) において, u 図.4 標準正規分布 (.) で標準化すると確率密度関数は, u fu e (.3) となる. この分布は標準正規分布と呼ばれ図.4 に示す. したがって, 標準正規分布の平均値は, 分散は の正規分布となる. -8-

17 .3. 正規分布の確率 正規分布の確率密度関数において, 累積分布関数を F とおくと, F f d となる. したがって, P a を示す.,a の範囲の a a P a f d e d また, 式 (.) の標準化の式を用いた標準正規分布では, P u は, u 値までの下側確率 P u f udu で求められる. F は, 正規分布における a 値までの下側確率 u e du, で Fu (.4) (.5) となり (.6) 図.5 正規分布の確率 図.6 標準正規分布の確率.3. 多変量正規分布 について,,,,, 二つの特性,, の対のデータに対してその変数および平均のベクトルを, (.7) で表すと確率密度関数は, f f, e (.8) で定義され, この分布は 次元正規分布と呼ばれる. ここで は分散共分散行列である. ただし, j 4 また,, の相関係数を とすれば,, となる. の逆行列は式 (.6) より, k jk j k (.9) (.) (.) -9-

18 -- c c c c 式 (.8) の指数部は, c c c となり確率密度関数は, e, f f となる. さらに 個の特性,,, について変数, 平均のベクトルおよび分散共分散行列を,,, と表せば 次元正規分布の確率密度関数は, e,,, f f となり, 一般にこの 次元正規分布を多変量正規分布と呼んでいる. (.) (.3) (.4) (.5) (.6)

19 第 章 Ecel 演習問題 問題 - 次表のデータより統計量を求めよ. 表 -. データ表 特性 データ () 最頻値 () 中央値 (3) 平均値 (4) 範囲 (5) 平方和 (6) 分散 (7) 標準偏差 問題 - 次表のデータよりヒストグラムを作成し, 平均値および標準偏差を求めよ. 表 -. データ表 データ 問題 -3 次表のデータより散布図を作成し, それぞれ特性の平均値および標準偏差, さらに相関係 数を求めよ. 表 -3. データ表 No. No. No 問題 -4 次図の正規分布における確率を求めよ , () P () 6, 5 P 図 -4. 図

20 (3) P u.3, (4). u.5, P 問題 -5 標準正規分布 ( 求め作図せよ. 図 -4.3 図 -4.4, u ) における確率密度関数 f u および累積分布関数 Fu 表 -5. 計算表 u f F u を --

21 第 3 章多変量データとは 調査や分析のために我々は多くのデータを収集する. 例えば, 中古乗用車のデータ 走行距離 (Km), 排気量 (cc), 年式 ( 年 ), 価格 ( 万円 ), のデータについて 3 台収集した. 発売された製品 Aの販売個数を 北海道地区, 東北地区, 関東地区, 東海地区, 近畿地区, 中国地区, 四国地区, 九州地区, 6 7 の地区別に 年間調査しデータを収集した. 3 児童の発育データについて 性別, 身長, 体重, 胸囲, 座高, のデータを男女 人を調査し収集した. 4 経営指標 売上総利益, 営業利益, 経常利益, 資本回転率, について 5 社のデータを収集した. 5アンケート調査を実施し次の設問 設問, 設問, 設問 3, 設問 4, 設問 5, 北陸地区 について5 段階の回答を 3 人収集した. などのように変数,,, についてサンプル数 のデータを多変量データ ( または行列 データ ) という. 3. 多変量データの行列表示 今, 個から成る変数,,, についてサンプル数 のデータを収集したとき, そ のデータ表は表 3. となる. 表 3. 多変量データ表サンフ ル No 得られた表 3. の多変量データを行列 として表示すると, となる. (3.) 3. データの種類多変量データとして収集される,,, には,4 つの種類の性質をもつデータが一般的である. それらは測定される方法により Seves の次の尺度で表される. -3-

22 () 名義尺度この尺度によるデータは, 個体間の同値関係のみが定められているデータである. このデータは等号, 不等号のない分類のデータとして扱われ層別因子等がこれに相当する. () 順序尺度または序数尺度この尺度によるデータは, 同値関係の他に順位関係が定義できるデータである. このデータは等号, 不等号の他に大小関係が存在し人間の感覚や物理的基準によって格付けされたデータである. このデータの順序間の距離は問題にしていない. (3) 間隔尺度この尺度によるデータは, 順序尺度に加え順序間の距離が定義されたデータである. 一般的に加法的尺度とも言われ, 数学的な加法性が成り立ち平均値, 標準偏差, 相関係数などの計算が可能で従来から最も多く用いられているデータである. この尺度の原点は任意である. (4) 比率尺度この尺度によるデータは, 原点 ( 絶対零 ) をもつ間隔尺度で定義されたデータである. このデータは等間隔, 等比率が保証され, 一般的に乗法的尺度とも言われ, 長さや重さ等のデータに対し諸解析が行なえるデータである. 従来, データに対し間隔尺度と比率尺度が多用されていたが, 各尺度とも有効なデータの処理法が開発されている. ここで 4 つの尺度のうち名義尺度と順序尺度 ( 序数尺度 ) を定性的データ, 間隔尺度と比率尺度を定量的データと呼ぶことにする. 以上をまとめると表 3. となる. 表 3. 多変量データの種類データの種類尺度意味名義尺度性別や商品などのように分類のみを表す. 定性的データ順序尺度優, 良, 可, 不可などのように順序に意味があり, ( 序数尺度 ) 順序間の距離は一定でない. 間隔尺度順序や間隔に意味があり原点は任意である. 定量的データ長さや重さ等のように間隔尺度であり原点は定ま比率尺度っている. 3.3 多変量データの基本統計量 3.3. 全変数が定量的データのとき 一般に収集した変数のデータが定量的データの場合, 基本統計量として各変数の平均値, 標準偏差, 分散および各変数間の相関係数等が計算される. その計算は表 3. に示す多変量 データ計算表を作成し, 行列演算法を利用すれば容易に計算できる. 表 3. 多変量データ計算表 サンフ ル No. 平均値 標準偏差 s s s データ行列, 各変数の平均値を求めて平均値の行列を とすれば, -4-

23 , (3.) 偏差行列 は, (3.3) となり, 平方和行列 S および分散共分散行列 は, S S, (3.4) として求められる. また, 相関行列 R は式 (3.4) で求められた の平方和行列 S の要 素を S, または分散共分散行列 の要素を とすると, j R, ただし j として求められる 変数に定性的データが含まれるとき j S S j S jj, または 収集した変数のデータに定性的データが含まれているとき, 基本統計量を計算することは意味がない. しかし層別用として扱い他変数の特徴を見出すのに大きな効果を発揮する. また, 後述するデータ処理の方法として定性的データを数量化し, 計算処理を施すことによって目的とする多変量データを処理する. j j jj (3.5) -5-

24 第 3 章 Ecel 演習問題 問題 3- 次表のように児童 人について身長, 体重, 胸囲, 座高のデータを収集した. 各変数について平方和行列 S, 分散共分散行列, 相関行列 R を求めよ. 表 3-. データ表身長体重胸囲座高 No 問題 3- また児童 人の性別のデータも収集でき身長, 体重, 胸囲, 座高のデータ表を次表のように整理した. 各変数について性別で層別しそれぞれ男児, 女児の平方和行列 S, 分散共分散行列, 相関行列 R を求めよ. 表 3-. データ表性別身長体重胸囲座高 No 男児 女児 男児 女児 男児 男児 女児 女児 女児 男児

25 - - 7 第 4 章重回帰分析 4. 重回帰分析とは重回帰分析とは, 得られた多変量データに対し一つの目的変数 に対して二つ以上の説明変数,, 3 で回帰関係を把握する方法であり, もしこの回帰関係が数式で表現できるならば, 説明変数の値から目的変数の値を予測することができる. 重回帰分析のデータの形式を表 4. に示す. 表 4. 重回帰分析用多変量データ表サンフ ル No. 説明変数目的変数 4. 重回帰モデルと偏回帰係数の推定目的変数を, 個からなる説明変数を としたとき, 得られた 組のデータについて重回帰モデルは偏回帰係数を とすれば, ただし, ) (, N E,,, で与えられる. 例えば, 目的変数を, 個からなる説明変数とすれば, 重回帰モデルおよびデータは, と表される. ここで偏回帰係数の推定値を とおくと推定される重回帰式は, Y となる. したがって推定式は実験値と予測値の差, すなわち残差を, ) ( Y e とおき, この残差の二乗和 e を最小にする偏回帰係数 を求めることになる. この解法は最小二乗法と呼ばれる. e Y e S e e e S S S (4.) (4.) (4.3) (4.4)

26 - - 8 整理すると, となる, この式 (4,5) は,, に関する連立方程式であり特に正規方程式と呼ばれる, したがって, この正規方程式を解くと偏回帰係数,, は求められる. 今, 式 (4.5) の第 式より を求めると, となり, さらに式 (4.5) の第,3 式に代入すると, が得られる. ここで多変量データより式 (4.7) に対応するベクトルを, とおけば, 式 (4.7) は, または S S ただし, S S となり, 偏回帰係数, は, または S S と求められる. ここで S はデータ, の平方和行列, S は平方和行列の逆行列, S はデータ, と の積和行列である. 一般に目的変数を, 個からなる説明変数としたとき式 (4.) の偏回帰係数は, とおき, または S S (4.5) (4.6) (4.7) (4.8) (4.9) (4.) (4.)

27 と求められる. 式 (4.) の行列 S, S の要素を, s s S s s s S s とすれば, 偏回帰係数式 (4.) は k s k と計算される. s k,,, s s s s s s (4.) (4.3) (4.4) 4.3 重回帰式の妥当性 得られた重回帰式が予測などの検討を行う上で妥当であるかどうかを調べるのに重相関係数および寄与率を計算し妥当性を考える方法がある. 今, 個の説明変数から得られた 重回帰式を, Y (4.5) とすれば, 重相関係数とは, 個の得られたデータ と推定された重回帰式による予測値 Y との相関係数をいい, R ( ( )( Y ) Y) ( YY) で定義される. また重相関係数の二乗 R は寄与率と呼ばれ, 重相関係数はサンプル数 が少ないときに近くなることがあり, 理論的には説明変数が 個でサンプル数が のときは常に R となる. 寄与率は, 得られた重回帰式が目的変数にどれだけ寄与しているかを表す尺度である. 4.4 推定した回帰式による予測 回帰係数の推定値が式 (4.)(4.4) で得られると, 説明変数のある設定値に対する目的変数の値を予測できる. ある設定値を (,,, ), 予測値をY とおくと予測値は, Y (4.7) で与えられる. 4.5 変数間の分散共分散の推定 目的変数を, 個からなる説明変数,,, の偏差行列を, (4.6) - 9-

28 - - A とすれば分散共分散行列 は, A A となる. 4.6 変数間の相関行列の推定目的変数を含む 個の変数間の相関係数は, 式 (4.9) の分散共分散行列より, R ただし, jj j j, と求められる. 4.7 変数間の偏相関行列の推定式 (4.) で求めた相関係数で, 例えば変数 と目的変数 の相関係数 は と だけの相関を表してはいない. なぜなら, と はそれぞれ変数,, 3, と何らかの相関があるため には,, 3, の影響があるためである. ここで,, 3, を一定にしたときの と の相関係数を 3 と表し計算された値を偏相関係数と呼び式 (4.) の相関係数と区別する. 変数 と目的変数 の偏相関係数 3 は, 変数,, 3, がそれぞれ と に及ぼす影響を, (4.8) (4.9) (4.)

29 の線形関数と考えて相関係数を計算して求められる. すなわち と の偏相関係数は, と定義される. 具体的な演算法は式 (4.) の相関行列 R より, R の逆行列を求め, その逆行列の要素より偏相関行列 R は q q q q q q q q q q q q q q q q R ただし, jj j j q, q と求められる. (4.) (4.) (4.3)

30 第 4 章 Ecel 演習問題 問題 4- ある車種の中古乗用車 台について経過年 ( 年 ), 走行距離 ( 万 Km), 価格 ( 万円 ) のデータを収集し次表を得た. 変数, から価格 を予測したい. について重回帰式および重相関係数を求めよ. 表 4-. データ表 No. 経過年 ( 年 ) 走行距離 ( 万 Km) 価格 ( 万円 ) 問題 4- 上記データ表における各変数,, 間の分散共分散行列, 相関行列 R, 偏相関行列 Rを求め, 経過年 4. ( 年 ), 走行距離 3. ( 万 Km) のとき価格 Y ( 万円 ) はいくらと予測できるか求めよ. - -

31 第 5 章主成分分析 5. 主成分分析とは 主成分分析とは, 相関関係の認められる 個の変数の値を, 少数個の合成変数 ( 主成分 ) で表すデータ処理法である. 例えば, 高校での諸科目の得点は, 受験生が理系指向か文系指向かを決める有効なつの合成変数であり, また, アパレル商品の着心地感は夏型か冬型かを決めるマーケティング活動における販売戦略の有効な合成変数でもある. このように主成分分析は, 多くの変数で表せるサンプルまたは個体を, 次元数を集約し現象を要約する有効なデータ処理法である. 今, 図 5. に示す 個の変数, が身長と体重であるとき, つの変数間に強い相関関係が認められていると仮定する. ここで,A 君は身長が A, 体重が A であり身長, 体重ともに大きく,B 君は身長が B, 体重が B であり身長, 体重ともに小さいことがわかる. すなわち, 両君の特徴は, 変数, の 変数の値で特徴づけられる. そこで, 変数, の相関が強いとき, 図 5. に示すY 軸が変数, の合成変数として確立できるならば,A 君はY A,B 君図 5. 変数と主成分の関係はY B の つの値を知ることによって特徴づけることができる. すなわち,, の 変数で表現した両君を, 相関の強い方向へ軸変換を行った合成変数 Y を抽出することにより つの変数に集約できることになる. この合成変数 Y 軸を主成分と呼び, 身長, 体重ともに大きいA 君は 大柄な人, 身長, 体重ともに小さいB 君は 小柄な人 であることがわかる. よって,Y 軸の値は 大柄な人であるか, 小柄な人であるか を表す主成分となる. このように主成分分析では, 各得られた主成分の意味づけも重要なポイントである. 一般に, 主成分分析は, 次元で表せるサンプルや個体を, 数個のより少ない合成変数で ある主成分を抽出し意味づけしてサンプルや個体を特徴づけることである. 変数 個を持 つ 次元のサンプルや個体を表す主成分分析のデータの形式を表 5. に示す. 5. 主成分の導出 主成分分析用のデータ表 5. に示された値は, 同一のサンプルまたは個体について相関関係があり, それぞれ 変数相互に関連のある変動を表していると考えられることから, 表 5. 主成分分析用多変量データ表説明変数サンフ ル No. これを説明する関数として 個の変数の 次結合として, Yaa a (5.) -3-

32 を仮定し, a の条件下で式 (5.) のY の分散が最大となる関数を求めることになる. このときの関数を, a a Y a と表し, Y を第 主成分という. 次にY と無相関なY の中で a の条件を満足する最 大の分散をもつ関数を求める. この関数を, a a a Y と表し, Y を第 主成分という. 以下同様にしてY m まで求め, 全変動の大部分が説明されていれば求めることを終了する. このようにして求めた主成分 Y, Y,, Ym は, 各々無相関で直交しY が分散最大となる. 5.. 変数が 個の場合の主成分の導出 主成分分析のためのデータが 変数 であるとき第 主成分は, Y a a (5.4) で表される. ここで, a a, X a とすれば, 式 (5.4) は, Y ax a (5.5) となる. また, 第 主成分 Y の分散は, Va YVa axava Xa aa (5.6) となる. この分散をa a の条件下で最大にするためには, ラグランジュの未定乗数 を用いて, aa aa (5.7) を最大にすることになる. すなわち, aa a, Ia となる. ここで, 式 (5.8) の係数 a が 以外の解をもつためには行列式, I が成立しなければならない. 式 (5.9) の方程式は, 行列 の固有方程式と呼ばれ, この方程式を満たす は固有値と呼ばれる. 行列 は, サンプル数 からのデータ偏差行列を, (5.) とすれば, 偏差平方和および分散共分散行列は, S, S (5.) と求められる. 同様に, 第 主成分は, (5.) (5.3) (5.8) (5.9) -4-

33 Y a a (5.) とし, a a, X a とすれば, 式 (5.) は, Y ax ただし, aa (5.3) となる. ここで第 主成分は式 (5.4) で求めた第 主成分と無相関で分散が最大となるよう 求めることになるから Y と Y の共分散は でなければならない. よって, Cov Y Y Cov axa, XaCov XX, a aa (5.4), となる. したがって, a a (5.5) が成り立つ. 式 (5.5) は, 第 主成分の係数ベクトルa と第 主成分の係数ベクトルa は直交していることを表している. したがって, 第 主成分と同様に求めると, Ia (5.6) となり, 係数 a が 以外の解を満足するには式 (5.9) を得る. 5.. 変数が 個の場合の主成分の導出 一般に 変数,,,, サンプル数 であるとき第 主成分は,, ただしa a Y a a a で表され式 (5.9) の行列 の固有方程式を解くことにより係数ベクトルa は求められる. 以下, 順次第 主成分と無相関な第 主成分, 第 主成分と無相関な第 3 主成分, 第 3 主成分と無相関な第 4 主成分と求めていくことになる. 今, 式 (5.9) で求められた解が であるとき, 式 (5.8) より a a, aa aa (5.8) となり, Va Yaa (5.9) となる. したがって, 第 主成分 Y の分散が最大となるのは, 式 (5.8) における固有方程式 の固有値が最大をとるときであり, 係数ベクトルa はそのときの固有ベクトルである. 第 主成分は式 (5.6) より, a a, aa a a (5.) となり, 第 番目の固有値が, Va Yaa (5.) となる. すなわち, 第 主成分 Y が第 主成分 Y と無相関で分散が最大となるのは, 固有 方程式の第 番目の固有値のときであり, 係数ベクトルa はそのときの固有ベクトルとな る. 以下, 第 3 主成分 Y3 は, 第 3 番目に大きい固有値に対する固有ベクトルがa 3 に対応し, 第 4 主成分 Y4 は, 第 4 番目に大きい固有値に対する固有ベクトルがa 4 に対応していくこと になる 寄与率 各主成分として式 (5.7) で求められた合成変数は, それぞれ全変動に対してどの程度の割合で説明しているかを考える. 一般に 個の変数から求められる主成分数は 個である. また, それぞれの主成分は固有方程式を解くことにより分散は, 式 (5.9)(5.) より固有値 (5.7) -5-

34 に等しくなる関係から, 第 m 主成分が説明している割合は, m cm, ただし となる. この値 cm を第 m 主成分の寄与率と呼び, P k ck c k を第 k 主成分までの累積寄与率と呼ぶ. 主成分分析は, 次元で表されているサンプルや個 体を, 累積寄与率を考慮しより少ない合成変数である主成分を抽出し, それぞれ各主成分に意味づけしてサンプルや個体を特徴づけることである 因子負荷量 求められた各主成分 Ym と各変数,,, との相関係数を各主成分 m Y の因子負荷量 と呼び, 主成分 Ym ともとの変数,,, がどのくらい強く係わり合っているかを見ることができる. 各主成分の係数ベクトルや因子負荷量を検討することにより主成分の意味付けに用いる. 主成分 Ym と変数 j の相関係数を mj と表すと, mj Va で求められる. m, j m a Y Va Cov Y 5..5 主成分得点 m j jj mj 求められた各主成分 Ym に表 5. として得られた各変数,,, のデータを代入し計算された値を主成分得点と呼び, 次元の散布図としてサンプルおよび個体を布置することにより特徴を見出すことができる. 例えば, k 番目までの主成分得点を計算するとすれば, 第 サンプルの第 m 主成分の得点は, Y m a m と求められる. am am amj j m,,,k j 5.3 標準化したデータを用いる主成分分析 収集した変数,,, のデータについて, 例えば, 単純に と の値の大小関係を比較することができない場合がある. なぜなら, 得られた,,, のデータは測定単位 が常に同一とは限らないことである. この場合には, 得られたデータを次式 u (5.) (5.3) (5.4) (5.5) (5.6) で標準化して主成分を抽出する. 式 (5.6) で標準化された u 値は常に平均, 分散 に従うことがわかっている. 標準化された多変量データ表を表 5. に示す. -6-

35 サンフ ル No. 表 5. 標準化した主成分分析用多変量データ表説明変数標準化した変数 u u u u u u u u u u u u 平均値 標準偏差 5.3. 主成分の導出 標準化した変数 u, u,, u を用いたときの第 主成分を,, ただしa a Y au a u a u とし, それぞれのベクトル表示を, a u a a, u U a u とすれば, 式 (5.7) は, Y au ただし, a a となる. また, 第 主成分 Y の分散は, Va Y Va auava Ua a a となり, この分散をa a の条件下で最大にするために, ラグランジュの未定乗数 を 用いて, 整理すると, Ia となる. ここで, 式 (5.3) の係数 a が 以外の解をもつためには行列式, I を満足しなければならない. すなわち, 式 (5.3) は行列 の固有値問題に帰着する. ここで行列 は標準化された変数を用いて, サンプル数 からのデータ偏差行列を, u u u u u u u u u u とすれば, 偏差平方和は, S uu と求められ, 分散共分散行列は (5.7) (5.8) (5.9) (5.3) (5.3) (5.3) (5.33) S と計算して相関行列となる. よって相関行列は, -7-

36 R S ただし, k kj j j j u u j ukukj k k j j となる. したがって, 式 (5.3) の固有値問題は, R I となり, 標準化された変数を用いた主成分分析は, 多変量データから相関行列 R を求めて解く固有値問題となることがわかる. なお, 第 主成分以下の各主成分は固有値, 固有ベクトルに対応する 寄与率 各主成分として式 (5.7) で求められた合成変数の寄与率は, 個の変数から求められる主 成分数は 個であるから, 第 m 主成分が説明している割合は, c m m, ただしR R となり, 第 k 主成分までの累積寄与率は, P となる. k ck 因子負荷量 c k 因子負荷量は, 求められた各主成分 Ym と各変数 u, u,, u との相関係数で表され, 主成分 Ym と変数 u j の相関係数を mj と表すと, CovY m, u j mj m a (5.39) Va Y Va u で求められる 主成分得点 mj m j 求められた各主成分 Ym に表 5. として得られた各変数,,, の標準化した変数 u, u,, u を代入し計算された値を主成分得点と呼び, 次元の散布図としてサンプルお よび個体を布置することにより特徴を見出すことができる. 例えば,k 番目までの主成分得点を計算するとすれば, 第 サンプルの第 m 主成分の得点は, Y m a m と求められる. u amu amu amjuj m,,,k j (5.34) (5.35) (5.36) (5.37) (5.38) (5.4) -8-

37 5.4 ラグランジュの未定乗数法 関数 f,,, について, 条件,,, たは最小を求めるためには, 次の関数, z f,, h,,,, h のもとで, 関数 の最大ま を考える. ここで,z を最大または最小にすることは, 関数 を条件,,, h の もとで最大または最小にすることと同じであることが知られている. したがって, z z z (5.4) h,,, を解いて,,, を求めると, この,,, に対応する の値は最大または最小と なる. この解法をラグランジュの未定乗数法と呼んでいる. また, 条件が, h,,,, h,,, と 個ある場合, z f,,, h,,, h,,, (5.43) の関数を考えて式 (5.4) を解けば,,,, に対応する の値は最大または最小とする ことができる. 5.5 固有方程式 行 列からなる正方行列 A があるとき, A (5.44) の係数ベクトル と定数 を求める問題を固有値問題と呼び, 係数ベクトル を固有ベクトル, 定数 は固有値と呼ばれる. したがって, 式 (5.44) は, A I (5.45) となり, 係数ベクトル および定数 について方程式を解けばよい. 式 (5.45) で係数ベクトルが では意味がなく, の解を求めるためには, A I (5.46) でなければならない. この方程式を固有方程式と呼び, 固有値 に対する固有ベクトル を求めることになる. 固有値と固有ベクトルの計算法には, ヤコビ法, ベキ乗法等があり, ヤコビ法については, 第 5 章 Ecel 演習問題 WokShee に Ecel 用 VBA で作成したプログラムを示した. 固有値, 固有ベクトルの計算には, プログラムを利用すればよい. 5.6 固有値, 固有ベクトルを求めるプログラム使用手順 (5.4) 固有方程式を解くためには, プログラムを利用した方が便利である. 第 5 章 Ecel 演習問題 WokShee に作成したプログラムの操作方法について解説する. 例えば, 固有値, 固有ベクトルを求める行列を, A とする. -9-

38 手順 全消去 ボタンをクリックしデータの内容を消去する. 手順 固有値, 固有ベクトルを求める行列 A の行数を入力し, 行列表示 ボタンをクリックすると, 行列の値を入力する領域が. で表示される. ただし, 求める行列は正方行列とする. 手順 3 行列 A の値を入力する領域にデータを入力する. 手順 4 データ入力後 Jaco 法 ボタンをクリックすると, 行列 A の固有値, 固有ベクトルが求められる. 手順 5 得られた固有値, 固有ベクトルの値を複写し累積寄与率, 主成分得点等の計算に用いる. -3-

39 第 5 章 Ecel 演習問題 問題 5- ある高校の進学クラスの生徒 人をランダムに選び, 模擬試験 5 科目の結果として次表を得た. 結果を分析し生徒の特徴等を見出し進路指導に役立てたい. 表 5-. データ表 生徒 No. 国語社会数学理科英語 () データについて主成分分析を行い第 主成分および第 主成分を抽出し, 意 味付けを行なえ. ただし, 分散共分散行列より固有値, 固有ベクトルを求めよ. () 主成分得点を計算し散布図を描け. -3-

40 問題 5- アイドル女優の特徴を分析するために女性週刊誌に掲載されたアイドル女優 3 人の身体計測値を入手し次表にまとめた. 表 5-. データ表 女優 No. 身長体重バストウェストヒップ () データについて主成分分析を行い各主成分を抽出し, 意味付けを行なえ. ただし, 相関行列より固有値, 固有ベクトルを求めよ. () 主成分得点を計算し散布図を描け. -3-

Ecel 演習問題 Work Shee 解答 第 章 Ecel 演習問題 WorkShee 解答 問題 - 4 8 7 転置行列 4 8 7 TRANSPOSE( ) 問題 - X.6 4 4.8 8 4.9 6. 7 48 8. X 転置行列 4 8 7 4 6 48 TRANSPOSE( ).6 4.8.9. 8. 問題 -.6 4 4.8 8 y.9. 7 8. 転置行列 4 8 7 TRANSPOSE(

More information

多変量解析 ~ 重回帰分析 ~ 2006 年 4 月 21 日 ( 金 ) 南慶典

多変量解析 ~ 重回帰分析 ~ 2006 年 4 月 21 日 ( 金 ) 南慶典 多変量解析 ~ 重回帰分析 ~ 2006 年 4 月 21 日 ( 金 ) 南慶典 重回帰分析とは? 重回帰分析とは複数の説明変数から目的変数との関係性を予測 評価説明変数 ( 数量データ ) は目的変数を説明するのに有効であるか得られた関係性より未知のデータの妥当性を判断する これを重回帰分析という つまり どんなことをするのか? 1 最小 2 乗法により重回帰モデルを想定 2 自由度調整済寄与率を求め

More information

スライド 1

スライド 1 データ解析特論重回帰分析編 2017 年 7 月 10 日 ( 月 )~ 情報エレクトロニクスコース横田孝義 1 ( 単 ) 回帰分析 単回帰分析では一つの従属変数 ( 目的変数 ) を 一つの独立変数 ( 説明変数 ) で予測する事を考える 具体的には y = a + bx という回帰直線 ( モデル ) でデータを代表させる このためにデータからこの回帰直線の切片 (a) と傾き (b) を最小

More information

Microsoft PowerPoint - 資料04 重回帰分析.ppt

Microsoft PowerPoint - 資料04 重回帰分析.ppt 04. 重回帰分析 京都大学 加納学 Division of Process Control & Process Sstems Engineering Department of Chemical Engineering, Koto Universit manabu@cheme.koto-u.ac.jp http://www-pse.cheme.koto-u.ac.jp/~kano/ Outline

More information

スライド 1

スライド 1 データ解析特論第 10 回 ( 全 15 回 ) 2012 年 12 月 11 日 ( 火 ) 情報エレクトロニクス専攻横田孝義 1 終了 11/13 11/20 重回帰分析をしばらくやります 12/4 12/11 12/18 2 前回から回帰分析について学習しています 3 ( 単 ) 回帰分析 単回帰分析では一つの従属変数 ( 目的変数 ) を 一つの独立変数 ( 説明変数 ) で予測する事を考える

More information

スライド 1

スライド 1 データ解析特論第 5 回 ( 全 15 回 ) 2012 年 10 月 30 日 ( 火 ) 情報エレクトロニクス専攻横田孝義 1 をもっとやります 2 第 2 回 3 データマイニングの分野ではマクロ ( 巨視的 ) な視点で全体を捉える能力が求められる 1. コンピュータは数値の集合として全体を把握していますので 意味ある情報として全体を見ることが不得意 2. 逆に人間には もともと空間的に全体像を捉える能力が得意

More information

Microsoft Word - 補論3.2

Microsoft Word - 補論3.2 補論 3. 多変量 GARC モデル 07//6 新谷元嗣 藪友良 対数尤度関数 3 章 7 節では 変量の対数尤度を求めた ここでは多変量の場合 とくに 変量について対数尤度を求める 誤差項 は平均 0 で 次元の正規分布に従うとする 単純化のため 分散と共分散は時間を通じて一定としよう ( この仮定は後で変更される ) したがって ij から添え字 を除くことができる このとき と の尤度関数は

More information

ビジネス統計 統計基礎とエクセル分析 正誤表

ビジネス統計 統計基礎とエクセル分析 正誤表 ビジネス統計統計基礎とエクセル分析 ビジネス統計スペシャリスト エクセル分析スペシャリスト 公式テキスト正誤表と学習用データ更新履歴 平成 30 年 5 月 14 日現在 公式テキスト正誤表 頁場所誤正修正 6 知識編第 章 -3-3 最頻値の解説内容 たとえば, 表.1 のデータであれば, 最頻値は 167.5cm というたとえば, 表.1 のデータであれば, 最頻値は 165.0cm ということになります

More information

Microsoft Word - mstattext02.docx

Microsoft Word - mstattext02.docx 章重回帰分析 複数の変数で 1つの変数を予測するような手法を 重回帰分析 といいます 前の巻でところで述べた回帰分析は 1つの説明変数で目的変数を予測 ( 説明 ) する手法でしたが この説明変数が複数個になったと考えればよいでしょう 重回帰分析はこの予測式を与える分析手法です 以下の例を見て下さい 例 以下のデータ (Samples 重回帰分析 1.txt) をもとに体重を身長と胸囲の1 次関数で

More information

Microsoft PowerPoint - 統計科学研究所_R_主成分分析.ppt

Microsoft PowerPoint - 統計科学研究所_R_主成分分析.ppt 主成分分析 1 内容 主成分分析 主成分分析について 成績データの解析 R で主成分分析 相関行列による主成分分析 寄与率 累積寄与率 因子負荷量 主成分得点 2 主成分分析 3 次元の縮小と主成分分析 主成分分析 次元の縮小に関する手法 次元の縮小 国語 数学 理科 社会 英語の総合点 5 次元データから1 次元データへの縮約 体形評価 : BMI (Body Mass Index) 判定肥満度の判定方法の1つで

More information

経営統計学

経営統計学 5 章基本統計量 3.5 節で量的データの集計方法について簡単に触れ 前章でデータの分布について学びましたが データの特徴をつの数値で示すこともよく行なわれます これは統計量と呼ばれ 主に分布の中心や拡がりなどを表わします この章ではよく利用される分布の統計量を特徴で分類して説明します 数式表示を統一的に行なうために データの個数を 個とし それらを,,, と表わすことにします ここで学ぶ統計量は統計分析の基礎となっており

More information

Excel で学ぶ 実験計画法データ処理入門 坂元保秀 まえがき 本テキストは, 大学の統計解析演習や研究室ゼミ生の教育の一環として, 実験計画法を理解するための序論として, 工業系の分野で収集される特性データを Microsoft Excel を用いて実践的に処理する方法を記述したものである. 当初は, 完全ランダム実験で二元配置法まで Excel 関数を利用して実施していたが, 企業の皆様から身近に解析ができる

More information

1.民営化

1.民営化 参考資料 最小二乗法 数学的性質 経済統計分析 3 年度秋学期 回帰分析と最小二乗法 被説明変数 の動きを説明変数 の動きで説明 = 回帰分析 説明変数がつ 単回帰 説明変数がつ以上 重回帰 被説明変数 従属変数 係数 定数項傾き 説明変数 独立変数 残差... で説明できる部分 説明できない部分 説明できない部分が小さくなるように回帰式の係数 を推定する有力な方法 = 最小二乗法 最小二乗法による回帰の考え方

More information

Microsoft PowerPoint - e-stat(OLS).pptx

Microsoft PowerPoint - e-stat(OLS).pptx 経済統計学 ( 補足 ) 最小二乗法について 担当 : 小塚匡文 2015 年 11 月 19 日 ( 改訂版 ) 神戸大学経済学部 2015 年度後期開講授業 補足 : 最小二乗法 ( 単回帰分析 ) 1.( 単純 ) 回帰分析とは? 標本サイズTの2 変数 ( ここではXとY) のデータが存在 YをXで説明する回帰方程式を推定するための方法 Y: 被説明変数 ( または従属変数 ) X: 説明変数

More information

データ解析

データ解析 データ解析 ( 前期 ) 最小二乗法 向井厚志 005 年度テキスト 0 データ解析 - 最小二乗法 - 目次 第 回 Σ の計算 第 回ヒストグラム 第 3 回平均と標準偏差 6 第 回誤差の伝播 8 第 5 回正規分布 0 第 6 回最尤性原理 第 7 回正規分布の 分布の幅 第 8 回最小二乗法 6 第 9 回最小二乗法の練習 8 第 0 回最小二乗法の推定誤差 0 第 回推定誤差の計算 第

More information

0 部分的最小二乗回帰 Partial Least Squares Regression PLS 明治大学理 学部応用化学科 データ化学 学研究室 弘昌

0 部分的最小二乗回帰 Partial Least Squares Regression PLS 明治大学理 学部応用化学科 データ化学 学研究室 弘昌 0 部分的最小二乗回帰 Parial Leas Squares Regressio PLS 明治大学理 学部応用化学科 データ化学 学研究室 弘昌 部分的最小二乗回帰 (PLS) とは? 部分的最小二乗回帰 (Parial Leas Squares Regressio, PLS) 線形の回帰分析手法の つ 説明変数 ( 記述 ) の数がサンプルの数より多くても計算可能 回帰式を作るときにノイズの影響を受けにくい

More information

スライド 1

スライド 1 都市環境計画 都市環境計画のための 調査 分析 調査 分析手法の概論分析 ( 主に多変量解析 ) の概論 試験想定問題 多変量解析手法について以下のキーワードを用いて説明せよ 定量データ ( 量的データ ), 定性データ ( 質的データ ) 目的変数 ( 従属変数 ), 説明変数 ( 独立変数 ), 重回帰分析, 判別分析, 因子分析, 数量化 Ⅰ 類, 数量化 Ⅱ 類, 数量化 Ⅲ 類 利用者の利用実態や評価構造の解明等に関する研究

More information

Microsoft Word - reg2.doc

Microsoft Word - reg2.doc 回帰分析 重回帰 麻生良文. 前提 個の説明変数からなるモデルを考える 重回帰モデル : multple regresso model α β β β u : 被説明変数 epled vrle, 従属変数 depedet vrle, regressd :,,.., 説明変数 epltor vrle, 独立変数 depedet vrle, regressor u: 誤差項 error term, 撹乱項

More information

Microsoft PowerPoint - H17-5時限(パターン認識).ppt

Microsoft PowerPoint - H17-5時限(パターン認識).ppt パターン認識早稲田大学講義 平成 7 年度 独 産業技術総合研究所栗田多喜夫 赤穂昭太郎 統計的特徴抽出 パターン認識過程 特徴抽出 認識対象から何らかの特徴量を計測 抽出 する必要がある 認識に有効な情報 特徴 を抽出し 次元を縮小した効率の良い空間を構成する過程 文字認識 : スキャナ等で取り込んだ画像から文字の識別に必要な本質的な特徴のみを抽出 例 文字線の傾き 曲率 面積など 識別 与えられた未知の対象を

More information

Probit , Mixed logit

Probit , Mixed logit Probit, Mixed logit 2016/5/16 スタートアップゼミ #5 B4 後藤祥孝 1 0. 目次 Probit モデルについて 1. モデル概要 2. 定式化と理解 3. 推定 Mixed logit モデルについて 4. モデル概要 5. 定式化と理解 6. 推定 2 1.Probit 概要 プロビットモデルとは. 効用関数の誤差項に多変量正規分布を仮定したもの. 誤差項には様々な要因が存在するため,

More information

主成分分析 -因子分析との比較-

主成分分析 -因子分析との比較- 主成分分析 - 因子分析との比較 - 2013.7.10. 心理データ解析演習 M1 枡田恵 主成分分析とは 主成分分析は 多変量データに共通な成分を探って 一種の合成変数 ( 主成分 ) を作り出すもの * 主成分はデータを新しい視点でみるための新しい軸 主成分分析の目的 : 情報を縮約すること ( データを合成変数 ( 主成分 ) に総合化 ) 因子分析の目的 : 共通因子を見つけること ( データを潜在因子に分解

More information

14 化学実験法 II( 吉村 ( 洋 mmol/l の半分だったから さんの測定値は くんの測定値の 4 倍の重みがあり 推定値 としては 0.68 mmol/l その標準偏差は mmol/l 程度ということになる 測定値を 特徴づけるパラメータ t を推定するこの手

14 化学実験法 II( 吉村 ( 洋 mmol/l の半分だったから さんの測定値は くんの測定値の 4 倍の重みがあり 推定値 としては 0.68 mmol/l その標準偏差は mmol/l 程度ということになる 測定値を 特徴づけるパラメータ t を推定するこの手 14 化学実験法 II( 吉村 ( 洋 014.6.1. 最小 乗法のはなし 014.6.1. 内容 最小 乗法のはなし...1 最小 乗法の考え方...1 最小 乗法によるパラメータの決定... パラメータの信頼区間...3 重みの異なるデータの取扱い...4 相関係数 決定係数 ( 最小 乗法を語るもう一つの立場...5 実験条件の誤差の影響...5 問題...6 最小 乗法の考え方 飲料水中のカルシウム濃度を

More information

学習指導要領

学習指導要領 (1) 数と式 ア数と集合 ( ア ) 実数数を実数まで拡張する意義を理解し 簡単な無理数の四則計算をすること 絶対値の意味を理解し適切な処理することができる 例題 1-3 の絶対値をはずせ 展開公式 ( a + b ) ( a - b ) = a 2 - b 2 を利用して根号を含む分数の分母を有理化することができる 例題 5 5 + 2 の分母を有理化せよ 実数の整数部分と小数部分の表し方を理解している

More information

Microsoft PowerPoint - 10.pptx

Microsoft PowerPoint - 10.pptx m u. 固有値とその応用 8/7/( 水 ). 固有値とその応用 固有値と固有ベクトル 行列による写像から固有ベクトルへ m m 行列 によって線形写像 f : R R が表せることを見てきた ここでは 次元平面の行列による写像を調べる とし 写像 f : を考える R R まず 単位ベクトルの像 u y y f : R R u u, u この事から 線形写像の性質を用いると 次の格子上の点全ての写像先が求まる

More information

横浜市環境科学研究所

横浜市環境科学研究所 周期時系列の統計解析 単回帰分析 io 8 年 3 日 周期時系列に季節調整を行わないで単回帰分析を適用すると, 回帰係数には周期成分の影響が加わる. ここでは, 周期時系列をコサイン関数モデルで近似し単回帰分析によりモデルの回帰係数を求め, 周期成分の影響を検討した. また, その結果を気温時系列に当てはめ, 課題等について考察した. 気温時系列とコサイン関数モデル第 報の結果を利用するので, その一部を再掲する.

More information

1. 多変量解析の基本的な概念 1. 多変量解析の基本的な概念 1.1 多変量解析の目的 人間のデータは多変量データが多いので多変量解析が有用 特性概括評価特性概括評価 症 例 主 治 医 の 主 観 症 例 主 治 医 の 主 観 単変量解析 客観的規準のある要約多変量解析 要約値 客観的規準のな

1. 多変量解析の基本的な概念 1. 多変量解析の基本的な概念 1.1 多変量解析の目的 人間のデータは多変量データが多いので多変量解析が有用 特性概括評価特性概括評価 症 例 主 治 医 の 主 観 症 例 主 治 医 の 主 観 単変量解析 客観的規準のある要約多変量解析 要約値 客観的規準のな 1.1 多変量解析の目的 人間のデータは多変量データが多いので多変量解析が有用 特性概括評価特性概括評価 症 例 治 医 の 観 症 例 治 医 の 観 単変量解析 客観的規準のある要約多変量解析 要約値 客観的規準のない要約知識 直感 知識 直感 総合的評価 考察 総合的評価 考察 単変量解析の場合 多変量解析の場合 < 表 1.1 脂質異常症患者の TC と TG と重症度 > 症例 No. TC

More information

平均値 () 次のデータは, ある高校生 7 人が ヵ月にカレーライスを食べた回数 x を調べたものである 0,8,4,6,9,5,7 ( 回 ) このデータの平均値 x を求めよ () 右の表から, テレビをみた時間 x の平均値を求めよ 階級 ( 分 ) 階級値度数 x( 分 ) f( 人 )

平均値 () 次のデータは, ある高校生 7 人が ヵ月にカレーライスを食べた回数 x を調べたものである 0,8,4,6,9,5,7 ( 回 ) このデータの平均値 x を求めよ () 右の表から, テレビをみた時間 x の平均値を求めよ 階級 ( 分 ) 階級値度数 x( 分 ) f( 人 ) データの分析 データの整理右の度数分布表は,A 高校の 0 人について, 日にみたテレビの時間を記入したものである 次の問いに答えよ () テレビをみた時間が 85 分未満の生徒は何人いるか () テレビをみた時間が 95 分以上の生徒は全体の何 % であるか (3) 右の度数分布表をもとにして, ヒストグラムをかけ 階級 ( 分 ) 階級値度数相対 ( 分 ) ( 人 ) 度数 55 以上 ~65

More information

PowerPoint Presentation

PowerPoint Presentation 付録 2 2 次元アフィン変換 直交変換 たたみ込み 1.2 次元のアフィン変換 座標 (x,y ) を (x,y) に移すことを 2 次元での変換. 特に, 変換が と書けるとき, アフィン変換, アフィン変換は, その 1 次の項による変換 と 0 次の項による変換 アフィン変換 0 次の項は平行移動 1 次の項は座標 (x, y ) をベクトルと考えて とすれば このようなもの 2 次元ベクトルの線形写像

More information

行列、ベクトル

行列、ベクトル 行列 (Mtri) と行列式 (Determinnt). 行列 (Mtri) の演算. 和 差 積.. 行列とは.. 行列の和差 ( 加減算 ).. 行列の積 ( 乗算 ). 転置行列 対称行列 正方行列. 単位行列. 行列式 (Determinnt) と逆行列. 行列式. 逆行列. 多元一次連立方程式のコンピュータによる解法. コンピュータによる逆行列の計算.. 定数項の異なる複数の方程式.. 逆行列の計算

More information

景気指標の新しい動向

景気指標の新しい動向 内閣府経済社会総合研究所 経済分析 22 年第 166 号 4 時系列因子分析モデル 4.1 時系列因子分析モデル (Stock-Watson モデル の理論的解説 4.1.1 景気循環の状態空間表現 Stock and Watson (1989,1991 は観測される景気指標を状態空間表現と呼ば れるモデルで表し, 景気の状態を示す指標を開発した. 状態空間表現とは, わ れわれの目に見える実際に観測される変数は,

More information

因子分析

因子分析 因子分析 心理データ解析演習 M1 枡田恵 2013.6.5. 1 因子分析とは 因子分析とは ある観測された変数 ( 質問項目への回答など ) が どのような潜在的な変数 ( 観測されない 仮定された変数 ) から影響を受けているかを探る手法 多変量解析の手法の一つ 複数の変数の関係性をもとにした構造を探る際によく用いられる 2 因子分析とは 探索的因子分析 - 多くの観測変数間に見られる複雑な相関関係が

More information

13章 回帰分析

13章 回帰分析 単回帰分析 つ以上の変数についての関係を見る つの 目的 被説明 変数を その他の 説明 変数を使って 予測しようというものである 因果関係とは限らない ここで勉強すること 最小 乗法と回帰直線 決定係数とは何か? 最小 乗法と回帰直線 これまで 変数の間の関係の深さについて考えてきた 相関係数 ここでは 変数に役割を与え 一方の 説明 変数を用いて他方の 目的 被説明 変数を説明することを考える

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 総務省 ICTスキル総合習得教材 概要版 eラーニング用 [ コース3] データ分析 3-3: 基本統計量 クロス集計表の作成 [ コース1] データ収集 [ コース2] データ蓄積 [ コース3] データ分析 [ コース4] データ利活用 1 2 3 4 5 座学実習紹介[3] ピボットテーブルとクロス集計表 本講座の学習内容 (3-3: 基本統計量 クロス集計表の作成 ) 講座概要 数値データの尺度に基づく

More information

<4D F736F F D E4F8E9F82C982A882AF82E98D7397F1>

<4D F736F F D E4F8E9F82C982A882AF82E98D7397F1> 3 三次における行列 要旨高校では ほとんど 2 2 の正方行列しか扱ってなく 三次の正方行列について考えてみたかったため 数 C で学んだ定理を三次の正方行列に応用して 自分たちで仮説を立てて求めていったら 空間における回転移動を表す行列 三次のケーリー ハミルトンの定理 三次における逆行列を求めたり 仮説をたてることができた. 目的 数 C で学んだ定理を三次の正方行列に応用する 2. 概要目的の到達点として

More information

航空機の運動方程式

航空機の運動方程式 可制御性 可観測性. 可制御性システムの状態を, 適切な操作によって, 有限時間内に, 任意の状態から別の任意の状態に移動させることができるか否かという特性を可制御性という. 可制御性を有するシステムに対し, システムは可制御である, 可制御なシステム という言い方をする. 状態方程式, 出力方程式が以下で表されるn 次元 m 入力 r 出力線形時不変システム x Ax u y x Du () に対し,

More information

Microsoft Word - lec_student-chp3_1-representative

Microsoft Word - lec_student-chp3_1-representative 1. はじめに この節でのテーマ データ分布の中心位置を数値で表す 可視化でとらえた分布の中心位置を数量化する 平均値とメジアン, 幾何平均 この節での到達目標 1 平均値 メジアン 幾何平均の定義を書ける 2 平均値とメジアン, 幾何平均の特徴と使える状況を説明できる. 3 平均値 メジアン 幾何平均を計算できる 2. 特性値 集めたデータを度数分布表やヒストグラムに整理する ( 可視化する )

More information

回帰分析の用途・実験計画法の意義・グラフィカルモデリングの活用 | 永田 靖教授(早稲田大学)

回帰分析の用途・実験計画法の意義・グラフィカルモデリングの活用 | 永田 靖教授(早稲田大学) 回帰分析の用途 実験計画法の意義 グラフィカルモデリングの活用 早稲田大学創造理工学部 経営システム工学科 永田靖, The Institute of JUSE. All Rights Reserved. 内容. 回帰分析の結果の解釈の仕方. 回帰分析による要因効果の把握の困難さ. 実験計画法の意義 4. グラフィカルモデリング 参考文献 : 統計的品質管理 ( 永田靖, 朝倉書店,9) 入門実験計画法

More information

memo

memo 数理情報工学特論第一 機械学習とデータマイニング 4 章 : 教師なし学習 3 かしまひさし 鹿島久嗣 ( 数理 6 研 ) kashima@mist.i.~ DEPARTMENT OF MATHEMATICAL INFORMATICS 1 グラフィカルモデルについて学びます グラフィカルモデル グラフィカルラッソ グラフィカルラッソの推定アルゴリズム 2 グラフィカルモデル 3 教師なし学習の主要タスクは

More information

Microsoft Word - å“Ÿåłžå¸°173.docx

Microsoft Word - å“Ÿåłžå¸°173.docx 回帰分析 ( その 3) 経済情報処理 価格弾力性の推定ある商品について その購入量を w 単価を p とし それぞれの変化量を w p で表 w w すことにする この時 この商品の価格弾力性 は により定義される これ p p は p が 1 パーセント変化した場合に w が何パーセント変化するかを示したものである ここで p を 0 に近づけていった極限を考えると d ln w 1 dw dw

More information

スライド 1

スライド 1 都市環境計画 都市環境計画のための 調査 分析 調査 分析手法の概論分析 ( 主に多変量解析 ) の概論 試験想定問題 多変量解析手法について以下のキーワードを用いて説明せよ 定量データ ( 量的データ ), 定性データ ( 質的データ ) 目的変数 ( 従属変数 ), 説明変数 ( 独立変数 ), 重回帰分析, 判別分析, 因子分析, 数量化 Ⅰ 類, 数量化 Ⅱ 類, 数量化 Ⅲ 類 1 調査

More information

Excelを用いた行列演算

Excelを用いた行列演算 を用いた行列演算 ( 統計専門課程国民 県民経済計算の受講に向けて ) 総務省統計研究研修所 この教材の内容について計量経済学における多くの経済モデルは連立方程式を用いて記述されています この教材は こうした科目の演習においてそうした連立方程式の計算をExcelで行う際の技能を補足するものです 冒頭 そもそもどういう場面で連立方程式が登場するのかについて概括的に触れ なぜ この教材で連立方程式の解法について事前に学んでおく必要があるのか理解していただこうと思います

More information

学力スタンダード(様式1)

学力スタンダード(様式1) (1) 数と式 学習指導要領ア数と集合 ( ア ) 実数数を実数まで拡張する意義を理解し 簡単な無理数の四則計算をすること 稔ヶ丘高校学力スタンダード 有理数 無理数の定義や実数の分類について理解し ている 絶対値の意味と記号表示を理解している 実数と直線上の点が一対一対応であることを理解 し 実数を数直線上に示すことができる 例 実数 (1) -.5 () π (3) 数直線上の点はどれか答えよ

More information

Microsoft PowerPoint - 統計科学研究所_R_重回帰分析_変数選択_2.ppt

Microsoft PowerPoint - 統計科学研究所_R_重回帰分析_変数選択_2.ppt 重回帰分析 残差分析 変数選択 1 内容 重回帰分析 残差分析 歯の咬耗度データの分析 R で変数選択 ~ step 関数 ~ 2 重回帰分析と単回帰分析 体重を予測する問題 分析 1 身長 のみから体重を予測 分析 2 身長 と ウエスト の両方を用いて体重を予測 分析 1 と比べて大きな改善 体重 に関する推測では 身長 だけでは不十分 重回帰分析における問題 ~ モデルの構築 ~ 適切なモデルで分析しているか?

More information

<4D F736F F D208D A778D5A8A778F4B8E7793B CC A7795D2816A2E646F6378>

<4D F736F F D208D A778D5A8A778F4B8E7793B CC A7795D2816A2E646F6378> 高等学校学習指導要領解説数学統計関係部分抜粋 第 部数学第 2 章各科目第 節数学 Ⅰ 3 内容と内容の取扱い (4) データの分析 (4) データの分析統計の基本的な考えを理解するとともに, それを用いてデータを整理 分析し傾向を把握できるようにする アデータの散らばり四分位偏差, 分散及び標準偏差などの意味について理解し, それらを用いてデータの傾向を把握し, 説明すること イデータの相関散布図や相関係数の意味を理解し,

More information

Microsoft PowerPoint - 10.pptx

Microsoft PowerPoint - 10.pptx 0. 固有値とその応用 固有値と固有ベクトル 2 行列による写像から固有ベクトルへ m n A : m n n m 行列によって線形写像 f R R A が表せることを見てきた ここでは 2 次元平面の行列による写像を調べる 2 = 2 A 2 2 とし 写像 まず 単位ベクトルの像を求める u 2 x = v 2 y f : R A R を考える u 2 2 u, 2 2 0 = = v 2 0

More information

周期時系列の統計解析 (3) 移動平均とフーリエ変換 nino 2017 年 12 月 18 日 移動平均は, 周期時系列における特定の周期成分の消去や不規則変動 ( ノイズ ) の低減に汎用されている統計手法である. ここでは, 周期時系列をコサイン関数で近似し, その移動平均により周期成分の振幅

周期時系列の統計解析 (3) 移動平均とフーリエ変換 nino 2017 年 12 月 18 日 移動平均は, 周期時系列における特定の周期成分の消去や不規則変動 ( ノイズ ) の低減に汎用されている統計手法である. ここでは, 周期時系列をコサイン関数で近似し, その移動平均により周期成分の振幅 周期時系列の統計解析 3 移動平均とフーリエ変換 io 07 年 月 8 日 移動平均は, 周期時系列における特定の周期成分の消去や不規則変動 ノイズ の低減に汎用されている統計手法である. ここでは, 周期時系列をコサイン関数で近似し, その移動平均により周期成分のがどのように変化するのか等について検討する. また, 気温の実測値に移動平均を適用した結果についてフーリエ変換も併用して考察する. 単純移動平均の計算式移動平均には,

More information

Excelによる統計分析検定_知識編_小塚明_1_4章.indd

Excelによる統計分析検定_知識編_小塚明_1_4章.indd 第2章 1 変量データのまとめ方 本章では, 記述統計の手法について説明します 具体的には, 得られたデータから表やグラフを作成し, 意昧のある統計量を算出する方法など,1 変量データのまとめ方について学びます 本章から理解を深めるための数式が出てきますが, 必ずしも, これらの式を覚える必要はありません それぞれのデータの性質や統計量の意義を理解することが重要です 円グラフと棒グラフ 1 変量質的データをまとめる方法としてよく使われるグラフは,

More information

2011年度 筑波大・理系数学

2011年度 筑波大・理系数学 0 筑波大学 ( 理系 ) 前期日程問題 解答解説のページへ O を原点とするy 平面において, 直線 y= の を満たす部分をC とする () C 上に点 A( t, ) をとるとき, 線分 OA の垂直二等分線の方程式を求めよ () 点 A が C 全体を動くとき, 線分 OA の垂直二等分線が通過する範囲を求め, それ を図示せよ -- 0 筑波大学 ( 理系 ) 前期日程問題 解答解説のページへ

More information

ファイナンスのための数学基礎 第1回 オリエンテーション、ベクトル

ファイナンスのための数学基礎 第1回 オリエンテーション、ベクトル 時系列分析 変量時系列モデルとその性質 担当 : 長倉大輔 ( ながくらだいすけ 時系列モデル 時系列モデルとは時系列データを生み出すメカニズムとなるものである これは実際には未知である 私たちにできるのは観測された時系列データからその背後にある時系列モデルを推測 推定するだけである 以下ではいくつかの代表的な時系列モデルを考察する 自己回帰モデル (Auoregressive Model もっとも頻繁に使われる時系列モデルは自己回帰モデル

More information

Microsoft Word - SPSS2007s5.doc

Microsoft Word - SPSS2007s5.doc 第 5 部 SPSS によるデータ解析 : 追加編ここでは 卒論など利用されることの多いデータ処理と解析について 3つの追加をおこなう SPSS で可能なデータ解析のさまざま方法については 紹介した文献などを参照してほしい 15. 被験者の再グループ化名義尺度の反応頻度の少ない複数の反応カテゴリーをまとめて1つに置き換えることがある たとえば 調査データの出身県という変数があったとして 初期の処理の段階では

More information

Microsoft PowerPoint - 基礎・経済統計6.ppt

Microsoft PowerPoint - 基礎・経済統計6.ppt . 確率変数 基礎 経済統計 6 確率分布 事象を数値化したもの ( 事象ー > 数値 の関数 自然に数値されている場合 さいころの目 量的尺度 数値化が必要な場合 質的尺度, 順序的尺度 それらの尺度に数値を割り当てる 例えば, コインの表が出たら, 裏なら 0. 離散確率変数と連続確率変数 確率変数の値 連続値をとるもの 身長, 体重, 実質 GDP など とびとびの値 離散値をとるもの 新生児の性別

More information

PowerPoint Presentation

PowerPoint Presentation 応用数学 Ⅱ (7) 7 連立微分方程式の立て方と解法. 高階微分方程式による解法. ベクトル微分方程式による解法 3. 演算子による解法 連立微分方程式 未知数が複数個あり, 未知数の数だけ微分方程式が与えられている場合, これらを連立微分方程式という. d d 解法 () 高階微分方程式化による解法 つの方程式から つの未知数を消去して, 未知数が つの方程式に変換 のみの方程式にするために,

More information

目次 1 章 SPSS の基礎 基本 はじめに 基本操作方法 章データの編集 はじめに 値ラベルの利用 計算結果に基づく新変数の作成 値のグループ化 値の昇順

目次 1 章 SPSS の基礎 基本 はじめに 基本操作方法 章データの編集 はじめに 値ラベルの利用 計算結果に基づく新変数の作成 値のグループ化 値の昇順 SPSS 講習会テキスト 明治大学教育の情報化推進本部 IZM20140527 目次 1 章 SPSS の基礎 基本... 3 1.1 はじめに... 3 1.2 基本操作方法... 3 2 章データの編集... 6 2.1 はじめに... 6 2.2 値ラベルの利用... 6 2.3 計算結果に基づく新変数の作成... 7 2.4 値のグループ化... 8 2.5 値の昇順 降順... 10 3

More information

Microsoft PowerPoint - データ解析基礎2.ppt

Microsoft PowerPoint - データ解析基礎2.ppt データ解析基礎. 度数分布と特性値 keyword データの要約 度数分布表, ヒストグラム 分布の中心を表す基本統計量 平均, 最頻値, 中央値 分布のばらつきを表す統計量 分散, 標準偏差 統計データの構造 - データ解析の目的 具体的な対象 ( 母集団 ) についての調査結果 ( 標本をどう加工 処理し, 有益な情報を引き出すかである. 加工 処理するための調査結果として, データ ( 観測データ

More information

本日の内容 相関関係散布図 相関係数偏相関係数順位相関係数 単回帰分析 対数目盛 2

本日の内容 相関関係散布図 相関係数偏相関係数順位相関係数 単回帰分析 対数目盛 2 2 群の関係を把握する方法 ( 相関分析 単回帰分析 ) 2018 年 10 月 2, 4 日データサイエンス研究所伊藤嘉朗 本日の内容 相関関係散布図 相関係数偏相関係数順位相関係数 単回帰分析 対数目盛 2 相関分析 ( 散布図 ) セールスマンの訪問回数と売上高 訪問回数 売上高 38 523 25 384 73 758 82 813 43 492 66 678 38 495 29 418 71

More information

Microsoft Word - thesis.doc

Microsoft Word - thesis.doc 剛体の基礎理論 -. 剛体の基礎理論初めに本論文で大域的に使用する記号を定義する. 使用する記号トルク撃力力角運動量角速度姿勢対角化された慣性テンソル慣性テンソル運動量速度位置質量時間 J W f F P p .. 質点の並進運動 質点は位置 と速度 P を用いる. ニュートンの運動方程式 という状態を持つ. 但し ここでは速度ではなく運動量 F P F.... より質点の運動は既に明らかであり 質点の状態ベクトル

More information

学習指導要領

学習指導要領 (1 ) 数と式 ア数と集合 ( ア ) 実数数を実数まで拡張する意義を理解し 簡単な無理数の四則計算をすること 自然数 整数 有理数 無理数の包含関係など 実 数の構成を理解する ( 例 ) 次の空欄に適当な言葉をいれて, 数の集合を表しなさい 実数の絶対値が実数と対応する点と原点との距離で あることを理解する ( 例 ) 次の値を求めよ (1) () 6 置き換えなどを利用して 三項の無理数の乗法の計

More information

Microsoft PowerPoint - 2.ppt [互換モード]

Microsoft PowerPoint - 2.ppt [互換モード] 0 章数学基礎 1 大学では 高校より厳密に議論を行う そのために 議論の議論の対象を明確にする必要がある 集合 ( 定義 ) 集合 物の集まりである集合 X に対して X を構成している物を X の要素または元という 集合については 3 セメスタ開講の 離散数学 で詳しく扱う 2 集合の表現 1. 要素を明示する表現 ( 外延的表現 ) 中括弧で 囲う X = {0,1, 2,3} 慣用的に 英大文字を用いる

More information

Microsoft PowerPoint - 測量学.ppt [互換モード]

Microsoft PowerPoint - 測量学.ppt [互換モード] 8/5/ 誤差理論 測定の分類 性格による分類 独立 ( な ) 測定 : 測定値がある条件を満たさなければならないなどの拘束や制約を持たないで独立して行う測定 条件 ( 付き ) 測定 : 三角形の 3 つの内角の和のように, 個々の測定値間に満たすべき条件式が存在する場合の測定 方法による分類 直接測定 : 距離や角度などを機器を用いて直接行う測定 間接測定 : 求めるべき量を直接測定するのではなく,

More information

パソコンシミュレータの現状

パソコンシミュレータの現状 第 2 章微分 偏微分, 写像 豊橋技術科学大学森謙一郎 2. 連続関数と微分 工学において物理現象を支配する方程式は微分方程式で表されていることが多く, 有限要素法も微分方程式を解く数値解析法であり, 定式化においては微分 積分が一般的に用いられており. 数学の基礎知識が必要になる. 図 2. に示すように, 微分は連続な関数 f() の傾きを求めることであり, 微小な に対して傾きを表し, を無限に

More information

Microsoft PowerPoint - データ解析基礎4.ppt [互換モード]

Microsoft PowerPoint - データ解析基礎4.ppt [互換モード] データ解析基礎. 正規分布と相関係数 keyword 正規分布 正規分布の性質 偏差値 変数間の関係を表す統計量 共分散 相関係数 散布図 正規分布 世の中の多くの現象は, 標本数を大きくしていくと, 正規分布に近づいていくことが知られている. 正規分布 データ解析の基礎となる重要な分布 平均と分散によって特徴づけることができる. 平均値 : 分布の中心を表す値 分散 : 分布のばらつきを表す値 正規分布

More information

Microsoft PowerPoint ppt

Microsoft PowerPoint ppt 情報科学第 07 回データ解析と統計代表値 平均 分散 度数分布表 1 本日の内容 データ解析とは 統計の基礎的な値 平均と分散 度数分布表とヒストグラム 講義のページ 第 7 回のその他の欄に 本日使用する教材があります 171025.xls というファイルがありますので ダウンロードして デスクトップに保存してください 2/45 はじめに データ解析とは この世の中には多くのデータが溢れています

More information

Microsoft PowerPoint - H21生物計算化学2.ppt

Microsoft PowerPoint - H21生物計算化学2.ppt 演算子の行列表現 > L いま 次元ベクトル空間の基底をケットと書くことにする この基底は完全系を成すとすると 空間内の任意のケットベクトルは > > > これより 一度基底を与えてしまえば 任意のベクトルはその基底についての成分で完全に記述することができる これらの成分を列行列の形に書くと M これをベクトル の基底 { >} による行列表現という ところで 行列 A の共役 dont 行列は A

More information

2011年度 大阪大・理系数学

2011年度 大阪大・理系数学 0 大阪大学 ( 理系 ) 前期日程問題 解答解説のページへ a a を自然数とする O を原点とする座標平面上で行列 A= a の表す 次変換 を f とする cosθ siθ () >0 および0θ

More information

Microsoft Word ã‡»ã…«ã‡ªã…¼ã…‹ã…žã…‹ã…³ã†¨åłºæœ›å•¤(佒芤喋çfl�)

Microsoft Word ã‡»ã…«ã‡ªã…¼ã…‹ã…žã…‹ã…³ã†¨åłºæœ›å•¤(佒芤喋çfl�) Cellulr uo nd heir eigenlues 東洋大学総合情報学部 佐藤忠一 Tdzu So Depren o Inorion Siene nd rs Toyo Uniersiy. まえがき 一次元セルオ-トマトンは数学的には記号列上の行列の固有値問題である 固有値問題の行列はふつう複素数体上の行列である 量子力学における固有値問題も無限次元ではあるが関数環上の行列でその成分は可換環である

More information

DVIOUT

DVIOUT 最適レギュレータ 松尾研究室資料 第 最適レギュレータ 節時不変型無限時間最適レギュレータ 状態フィードバックの可能な場合の無限時間問題における最適レギュレータについて確定系について説明する. ここで, レギュレータとは状態量をゼロにするようなコントローラのことである. なぜ, 無限時間問題のみを述べるかという理由は以下のとおりである. 有限時間の最適レギュレータ問題の場合の最適フィードバックゲインは微分方程式の解から構成される時間関数として表現される.

More information

学習指導要領

学習指導要領 (1) 数と式 学習指導要領 数と式 (1) 式の計算二次の乗法公式及び因数分解の公式の理解を深め 式を多面的にみたり目的に応じて式を適切に変形したりすること 東京都立町田高等学校学力スタンダード 整式の加法 減法 乗法展開の公式を利用できる 式を1 つの文字におき換えることによって, 式の計算を簡略化することができる 式の形の特徴に着目して変形し, 展開の公式が適用できるようにすることができる 因数分解因数分解の公式を利用できる

More information

数学 ⅡB < 公理 > 公理を論拠に定義を用いて定理を証明する 1 大小関係の公理 順序 (a > b, a = b, a > b 1 つ成立 a > b, b > c a > c 成立 ) 順序と演算 (a > b a + c > b + c (a > b, c > 0 ac > bc) 2 図

数学 ⅡB < 公理 > 公理を論拠に定義を用いて定理を証明する 1 大小関係の公理 順序 (a > b, a = b, a > b 1 つ成立 a > b, b > c a > c 成立 ) 順序と演算 (a > b a + c > b + c (a > b, c > 0 ac > bc) 2 図 数学 Ⅱ < 公理 > 公理を論拠に定義を用いて定理を証明する 大小関係の公理 順序 >, =, > つ成立 >, > > 成立 順序と演算 > + > + >, > > 図形の公理 平行線の性質 錯角 同位角 三角形の合同条件 三角形の合同相似 量の公理 角の大きさ 線分の長さ < 空間における座漂とベクトル > ベクトルの演算 和 差 実数倍については 文字の計算と同様 ベクトルの成分表示 平面ベクトル

More information

2018年度 東京大・理系数学

2018年度 東京大・理系数学 08 東京大学 ( 理系 ) 前期日程問題 解答解説のページへ関数 f ( ) = + cos (0 < < ) の増減表をつくり, + 0, 0 のと sin きの極限を調べよ 08 東京大学 ( 理系 ) 前期日程問題 解答解説のページへ n+ 数列 a, a, を, Cn a n = ( n =,, ) で定める n! an qn () n とする を既約分数 an p として表したときの分母

More information

Microsoft Word - 町田・全 H30学力スタ 別紙1 1年 数学Ⅰ.doc

Microsoft Word - 町田・全 H30学力スタ 別紙1 1年 数学Ⅰ.doc (1) 数と式 学習指導要領 都立町田高校 学力スタンダード ア 数と集合 ( ア ) 実数 根号を含む式の計算 数を実数まで拡張する意義を理解し 簡単な 循環小数を表す記号を用いて, 分数を循環小数で表 無理数の四則計算をすること すことができる 今まで学習してきた数の体系について整理し, 考察 しようとする 絶対値の意味と記号表示を理解している 根号を含む式の加法, 減法, 乗法の計算ができる

More information

第4回

第4回 Excel で度数分布表を作成 表計算ソフトの Microsoft Excel を使って 度数分布表を作成する場合 関数を使わなくても 四則演算(+ */) だけでも作成できます しかし データ数が多い場合に度数を求めたり 度数などの合計を求めるときには 関数を使えばデータを処理しやすく なります 度数分布表の作成で使用する関数 合計は SUM SUM( 合計を計算する ) 書式 :SUM( 数値数値

More information

Microsoft Word - 訋é⁄‘組渋å�¦H29æœ�末試é¨fi解ç�fl仟㆓.docx

Microsoft Word - 訋é⁄‘組渋å�¦H29æœ�末試é¨fi解ç�fl仟㆓.docx 07 年 8 月 日計量経済学期末試験問. 次元ベクトル x ( x..., x)', w ( w.., w )', v ( v.., v )' は非確率変数であり 一次独立である 最小二乗推定法の残差と説明変数が直交することは証明無く用いてよい 確率ベクトル e ( e... ) ' は E( e ) 0, V ( e ),cov( e j ) 0 ( j) とし 確率ベクトル y=( y...,

More information

1 対 1 対応の演習例題を解いてみた 微分法とその応用 例題 1 極限 微分係数の定義 (2) 関数 f ( x) は任意の実数 x について微分可能なのは明らか f ( 1, f ( 1) ) と ( 1 + h, f ( 1 + h)

1 対 1 対応の演習例題を解いてみた   微分法とその応用 例題 1 極限 微分係数の定義 (2) 関数 f ( x) は任意の実数 x について微分可能なのは明らか f ( 1, f ( 1) ) と ( 1 + h, f ( 1 + h) 微分法とその応用 例題 1 極限 微分係数の定義 () 関数 ( x) は任意の実数 x について微分可能なのは明らか ( 1, ( 1) ) と ( 1 + h, ( 1 + h) ) の傾き= ( 1 + h ) - ( 1 ) ( 1 + ) - ( 1) = ( 1 + h) - 1 h ( 1) = lim h ( 1 + h) - ( 1) h ( 1, ( 1) ) と ( 1 - h,

More information

補足 中学で学習したフレミング左手の法則 ( 電 磁 力 ) と関連付けると覚えやすい 電磁力は電流と磁界の外積で表される 力 F 磁 電磁力 F li 右ねじの回転の向き電 li ( l は導線の長さ ) 補足 有向線分とベクトル有向線分 : 矢印の位

補足 中学で学習したフレミング左手の法則 ( 電 磁 力 ) と関連付けると覚えやすい 電磁力は電流と磁界の外積で表される 力 F 磁 電磁力 F li 右ねじの回転の向き電 li ( l は導線の長さ ) 補足 有向線分とベクトル有向線分 : 矢印の位 http://totemt.sur.ne.p 外積 ( ベクトル積 ) の活用 ( 面積, 法線ベクトル, 平面の方程式 ) 3 次元空間の つのベクトルの積が つのベクトルを与えるようなベクトルの掛け算 ベクトルの積がベクトルを与えることからベクトル積とも呼ばれる これに対し内積は符号と大きさをもつ量 ( スカラー量 ) を与えるので, スカラー積とも呼ばれる 外積を使うと, 平行四辺形や三角形の面積,

More information

プログラミング基礎

プログラミング基礎 C プログラミング Ⅱ 演習 2-1(a) BMI による判定 文字列, 身長 height(double 型 ), 体重 weight (double 型 ) をメンバとする構造体 Data を定義し, それぞれのメンバの値をキーボードから入力した後, BMI を計算するプログラムを作成しなさい BMI の計算は関数化すること ( ) [ ] [ ] [ ] BMI = 体重 kg 身長 m 身長

More information

Matrix and summation convention Kronecker delta δ ij 1 = 0 ( i = j) ( i j) permutation symbol e ijk = (even permutation) (odd permutation) (othe

Matrix and summation convention Kronecker delta δ ij 1 = 0 ( i = j) ( i j) permutation symbol e ijk = (even permutation) (odd permutation) (othe Matr ad summato covto Krockr dlta δ ( ) ( ) prmutato symbol k (v prmutato) (odd prmutato) (othrs) gvalu dtrmat dt 6 k rst r s kt opyrght s rsrvd. No part of ths documt may b rproducd for proft. 行列 行 正方行列

More information

Kumamoto University Center for Multimedia and Information Technologies Lab. 熊本大学アプリケーション実験 ~ 実環境における無線 LAN 受信電波強度を用いた位置推定手法の検討 ~ InKIAI 宮崎県美郷

Kumamoto University Center for Multimedia and Information Technologies Lab. 熊本大学アプリケーション実験 ~ 実環境における無線 LAN 受信電波強度を用いた位置推定手法の検討 ~ InKIAI 宮崎県美郷 熊本大学アプリケーション実験 ~ 実環境における無線 LAN 受信電波強度を用いた位置推定手法の検討 ~ InKIAI プロジェクト @ 宮崎県美郷町 熊本大学副島慶人川村諒 1 実験の目的 従来 信号の受信電波強度 (RSSI:RecevedSgnal StrengthIndcator) により 対象の位置を推定する手法として 無線 LAN の AP(AccessPont) から受信する信号の減衰量をもとに位置を推定する手法が多く検討されている

More information

<4D F736F F F696E74202D B835E82CC8EED97DE B835E82CC834F BB F0955C82B793C190AB926C>

<4D F736F F F696E74202D B835E82CC8EED97DE B835E82CC834F BB F0955C82B793C190AB926C> 統計の種類 統計学 データの種類データのグラフ化中心を表す特性値 記述統計母集団 ( 調査対象の集団 ) をすべて調査でき その調査結果に基づき データをまとめる統計 推測統計母集団 ( 調査対象の集団 ) をすべて調査できないが 一部のデータから母集団の状況を推測する統計 外れ値 データの中には 他の観測値に比べて著しく離れた値が含まれている場合があります ( 入力ミスではなく ) このような値のことを外れ値といいます

More information

0 21 カラー反射率 slope aspect 図 2.9: 復元結果例 2.4 画像生成技術としての計算フォトグラフィ 3 次元情報を復元することにより, 画像生成 ( レンダリング ) に応用することが可能である. 近年, コンピュータにより, カメラで直接得られない画像を生成する技術分野が生

0 21 カラー反射率 slope aspect 図 2.9: 復元結果例 2.4 画像生成技術としての計算フォトグラフィ 3 次元情報を復元することにより, 画像生成 ( レンダリング ) に応用することが可能である. 近年, コンピュータにより, カメラで直接得られない画像を生成する技術分野が生 0 21 カラー反射率 slope aspect 図 2.9: 復元結果例 2.4 画像生成技術としての計算フォトグラフィ 3 次元情報を復元することにより, 画像生成 ( レンダリング ) に応用することが可能である. 近年, コンピュータにより, カメラで直接得られない画像を生成する技術分野が生まれ, コンピューテーショナルフォトグラフィ ( 計算フォトグラフィ ) と呼ばれている.3 次元画像認識技術の計算フォトグラフィへの応用として,

More information

散布度

散布度 散布度 統計基礎の補足資料 2018 年 6 月 18 日金沢学院大学経営情報学部藤本祥二 基本統計量 基本統計量 : 分布の特徴を表す数値 代表値 ( 分布の中心を表す数値 ) 平均値 (mean, average) 中央値 (median) 最頻値 (mode) 散布度 ( 分布のばらつき具合を表す数値 ) 分散 (variance) 標準偏差 (standard deviation) 範囲 (

More information

Microsoft PowerPoint - 第3回2.ppt

Microsoft PowerPoint - 第3回2.ppt 講義内容 講義内容 次元ベクトル 関数の直交性フーリエ級数 次元代表的な対の諸性質コンボリューション たたみこみ積分 サンプリング定理 次元離散 次元空間周波数の概念 次元代表的な 次元対 次元離散 次元ベクトル 関数の直交性フーリエ級数 次元代表的な対の諸性質コンボリューション たたみこみ積分 サンプリング定理 次元離散 次元空間周波数の概念 次元代表的な 次元対 次元離散 ベクトルの直交性 3

More information

平成 年 月 7 日 ( 土 第 75 回数学教育実践研究会アスティ 45 ビル F セミナールーム A 札幌医科大学 年 P ab, を正の定数とする 平面上において ( a, を中心とする円 Q 4 C と (, b を中心とする円 C が 原点 O で外接している また P を円 C 上の点と

平成 年 月 7 日 ( 土 第 75 回数学教育実践研究会アスティ 45 ビル F セミナールーム A 札幌医科大学 年 P ab, を正の定数とする 平面上において ( a, を中心とする円 Q 4 C と (, b を中心とする円 C が 原点 O で外接している また P を円 C 上の点と 平成 年 月 7 日 ( 土 第 75 回数学教育実践研究会アスティ 45 ビル F セミナールーム 微分積分の拡張 変数関数問題へのアプローチ 予選決勝優勝法からラグランジュ未定乗数法 松本睦郎 ( 札幌北高等学校 変数関数の最大値 最小値に関する問題には多様なアプローチ法がある 文字を固定した 予選決勝優勝法, 計算のみで解法する 文字消去法, 微分積分を利用した ラグランジュ未定乗数法 がある

More information

主成分分析 + 重回帰分析 a.2 変数群に対して, 以下のような手順を実行 ( 多変数群 ) では,2 変数群を組み合わせて実行 ) 説明変数群の主成分分析 2 基準変数群の主成分分析 3 説明変数群における 個の主成分得点に対して, 基準へ数群における主成分得点のすべてを用いて重回帰分析を反復

主成分分析 + 重回帰分析 a.2 変数群に対して, 以下のような手順を実行 ( 多変数群 ) では,2 変数群を組み合わせて実行 ) 説明変数群の主成分分析 2 基準変数群の主成分分析 3 説明変数群における 個の主成分得点に対して, 基準へ数群における主成分得点のすべてを用いて重回帰分析を反復 正準相関分析についての解説 0. 判別分析 (discriminant analysis) 多変量のデータを用い, 重みづけた説明変数 ( 独立変数 ) を合成して, 個々人の所属する集団を分ける基準変数 ( 従属変数 ) を予測 ( 判別 ) する多変量解析法を, 判別分析と総称する. 例 : ある患者に対する多種類の検査結果を総合して ( 説明変数 ), どのような病気かを診断する ( 基準変数

More information

Microsoft Word - Stattext07.doc

Microsoft Word - Stattext07.doc 7 章正規分布 正規分布 (ormal dstrbuto) は 偶発的なデータのゆらぎによって生じる統計学で最も基本的な確率分布です この章では正規分布についてその性質を詳しく見て行きましょう 7. 一般の正規分布正規分布は 平均と分散の つの量によって完全に特徴付けられています 平均 μ 分散 の正規分布は N ( μ, ) 分布とも書かれます ここに N は ormal の頭文字を 表わしています

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 復習 ) 時系列のモデリング ~a. 離散時間モデル ~ y k + a 1 z 1 y k + + a na z n ay k = b 0 u k + b 1 z 1 u k + + b nb z n bu k y k = G z 1 u k = B(z 1 ) A(z 1 u k ) ARMA モデル A z 1 B z 1 = 1 + a 1 z 1 + + a na z n a = b 0

More information

数学 Ⅲ 微分法の応用 大学入試問題 ( 教科書程度 ) 1 問 1 (1) 次の各問に答えよ (ⅰ) 極限 を求めよ 年会津大学 ( 前期 ) (ⅱ) 極限値 を求めよ 年愛媛大学 ( 前期 ) (ⅲ) 無限等比級数 が収束するような実数 の範囲と そのときの和を求めよ 年広島市立大学 ( 前期

数学 Ⅲ 微分法の応用 大学入試問題 ( 教科書程度 ) 1 問 1 (1) 次の各問に答えよ (ⅰ) 極限 を求めよ 年会津大学 ( 前期 ) (ⅱ) 極限値 を求めよ 年愛媛大学 ( 前期 ) (ⅲ) 無限等比級数 が収束するような実数 の範囲と そのときの和を求めよ 年広島市立大学 ( 前期 数学 Ⅲ 微分法の応用 大学入試問題 ( 教科書程度 )1 問 1 (1) 次の各問に答えよ (ⅰ) 極限 を求めよ 年会津大学 ( 前期 ) (ⅱ) 極限値 を求めよ 年愛媛大学 ( 前期 ) (ⅲ) 無限等比級数 が収束するような実数 の範囲と そのときの和を求めよ 年広島市立大学 ( 前期 ) (2) 次の関数を微分せよ (ⅰ) を正の定数とする (ⅱ) (ⅳ) (ⅵ) ( 解答 )(1) 年群馬大学

More information

数学の世界

数学の世界 東京女子大学文理学部数学の世界 (2002 年度 ) 永島孝 17 6 行列式の基本法則と効率的な計算法 基本法則 三次以上の行列式についても, 二次の場合と同様な法則がなりたつ ここには三次の場合を例示するが, 四次以上でも同様である 1 単位行列の行列式の値は 1 である すなわち 1 0 0 0 1 0 1 0 0 1 2 二つの列を入れ替えると行列式の値は 1 倍になる 例えば a 13 a

More information

喨微勃挹稉弑

喨微勃挹稉弑 == 全微分方程式 == 全微分とは 変数の関数 z=f(, ) について,, の増分を Δ, Δ とするとき, z の増分 Δz は Δz z Δ+ z Δ で表されます. この式において, Δ 0, Δ 0 となる極限を形式的に dz= z d+ z d (1) で表し, dz を z の全微分といいます. z は z の に関する偏導関数で, を定数と見なし て, で微分したものを表し, 方向の傾きに対応します.

More information

学習指導要領

学習指導要領 (1) 数と式 ア数と集合 ( ア ) 実数数を実数まで拡張する意義を理解し 簡単な無理数の四則計算をすること 自然数 整数 有理数 無理数の包含関係など 実数 の構成を理解する ( 例 ) 次の空欄に適当な言葉をいれて, 数の集合を表しなさい ア イ 無理数 整数 ウ 無理数の加法及び減法 乗法公式などを利用した計 算ができる また 分母だけが二項である無理数の 分母の有理化ができる ( 例 1)

More information

2010年度 筑波大・理系数学

2010年度 筑波大・理系数学 00 筑波大学 ( 理系 ) 前期日程問題 解答解説のページへ f( x) x ax とおく ただしa>0 とする () f( ) f() となるa の範囲を求めよ () f(x) の極小値が f ( ) 以下になる a の範囲を求めよ () x における f(x) の最小値をa を用いて表せ -- 00 筑波大学 ( 理系 ) 前期日程問題 解答解説のページへ つの曲線 C : y six ( 0

More information

2014年度 名古屋大・理系数学

2014年度 名古屋大・理系数学 04 名古屋大学 ( 理系 ) 前期日程問題 解答解説のページへ空間内にある半径 の球 ( 内部を含む ) を B とする 直線 と B が交わっており, その交わりは長さ の線分である () B の中心と との距離を求めよ () のまわりに B を 回転してできる立体の体積を求めよ 04 名古屋大学 ( 理系 ) 前期日程問題 解答解説のページへ 実数 t に対して 点 P( t, t ), Q(

More information

学習指導要領

学習指導要領 (1) 数と式 ア数と集合 ( ア ) 実数数を実数まで拡張する意義を理解し 簡単な無理数の四則計算をすること 自然数 整数 有理数 無理数 実数のそれぞれの集 合について 四則演算の可能性について判断できる ( 例 ) 下の表において それぞれの数の範囲で四則計算を考えるとき 計算がその範囲で常にできる場合には を 常にできるとは限らない場合には を付けよ ただし 除法では 0 で割ることは考えない

More information

学習指導要領

学習指導要領 (1) 数と式 学習指導要領ア数と集合 ( ア ) 実数数を実数まで拡張する意義を理解し 簡単な無理数の四則計算をすること 千早高校学力スタンダード 自然数 整数 有理数 無理数の用語の意味を理解す る ( 例 ) 次の数の中から自然数 整数 有理 数 無理数に分類せよ 3 3,, 0.7, 3,,-, 4 (1) 自然数 () 整数 (3) 有理数 (4) 無理数 自然数 整数 有理数 無理数の包含関係など

More information

数値計算で学ぶ物理学 4 放物運動と惑星運動 地上のように下向きに重力がはたらいているような場においては 物体を投げると放物運動をする 一方 中心星のまわりの重力場中では 惑星は 円 だ円 放物線または双曲線を描きながら運動する ここでは 放物運動と惑星運動を 運動方程式を導出したうえで 数値シミュ

数値計算で学ぶ物理学 4 放物運動と惑星運動 地上のように下向きに重力がはたらいているような場においては 物体を投げると放物運動をする 一方 中心星のまわりの重力場中では 惑星は 円 だ円 放物線または双曲線を描きながら運動する ここでは 放物運動と惑星運動を 運動方程式を導出したうえで 数値シミュ 数値計算で学ぶ物理学 4 放物運動と惑星運動 地上のように下向きに重力がはたらいているような場においては 物体を投げると放物運動をする 一方 中心星のまわりの重力場中では 惑星は 円 だ円 放物線または双曲線を描きながら運動する ここでは 放物運動と惑星運動を 運動方程式を導出したうえで 数値シミュレーションによって計算してみる 4.1 放物運動一様な重力場における放物運動を考える 一般に質量の物体に作用する力をとすると運動方程式は

More information

代数 幾何 < ベクトル > 1 ベクトルの演算 和 差 実数倍については 文字の計算と同様 2 ベクトルの成分表示 平面ベクトル : a x e y e x, ) ( 1 y1 空間ベクトル : a x e y e z e x, y, ) ( 1 1 z1

代数 幾何 < ベクトル > 1 ベクトルの演算 和 差 実数倍については 文字の計算と同様 2 ベクトルの成分表示 平面ベクトル : a x e y e x, ) ( 1 y1 空間ベクトル : a x e y e z e x, y, ) ( 1 1 z1 代数 幾何 < ベクトル > ベクトルの演算 和 差 実数倍については 文字の計算と同様 ベクトルの成分表示 平面ベクトル :, 空間ベクトル : z,, z 成分での計算ができるようにすること ベクトルの内積 : os 平面ベクトル :,, 空間ベクトル :,,,, z z zz 4 ベクトルの大きさ 平面上 : 空間上 : z は 良く用いられる 5 m: に分ける点 : m m 図形への応用

More information

untitled

untitled KLT はエネルギを集約する カルーネンレーベ変換 (KLT) で 情報を集約する 要点 分散 7. 9. 8.3 3.7 4.5 4.0 KLT 前 集約 分散 0.3 0.4 4.5 7.4 3.4 00.7 KLT 後 分散 = エネルギ密度 エネルギ と表現 最大を 55, 最小を 0 に正規化して表示した 情報圧縮に応用できないか? エネルギ集約 データ圧縮 分散 ( 平均 ) KLT 前

More information

DVIOUT-SS_Ma

DVIOUT-SS_Ma 第 章 微分方程式 ニュートンはリンゴが落ちるのを見て万有引力を発見した という有名な逸話があります 無重力の宇宙船の中ではリンゴは落ちないで静止していることを考えると 重力が働くと始め静止しているものが動き出して そのスピードはどんどん大きくなる つまり速度の変化が現れることがわかります 速度は一般に時間と共に変化します 速度の瞬間的変化の割合を加速度といい で定義しましょう 速度が変化する, つまり加速度がでなくなるためにはその原因があり

More information

学習指導要領

学習指導要領 (1) 数と式 学習指導要領ア数と集合 ( ア ) 実数数を実数まで拡張する意義を理解し 簡単な無理数の四則計算をすること 第 1 章第 節実数 東高校学力スタンダード 4 実数 (P.3~7) 自然数 整数 有理数 無理数 実数のそれぞれの集 合について 四則演算の可能性について判断できる ( 例 ) 下の表において, それぞれの数の範囲で四則計算を考えるとき, 計算がその範囲で常にできる場合には

More information

2013年度 信州大・医系数学

2013年度 信州大・医系数学 03 信州大学 ( 医系 ) 前期日程問題 解答解説のページへ () 式 + + a a a3 を満たす自然数の組 ( a, a, a3) で, a a a3とな るものをすべて求めよ () r を正の有理数とする 式 r + + a a a を満たす自然数の組 ( a, a, a3) で, 3 a a a3となるものは有限個しかないことを証明せよ ただし, そのよう な組が存在しない場合は 0 個とし,

More information