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1 アスナプレビル 毒性試験の概要文 Page 1 CTD 第 2 部 2.6 非臨床試験の概要文及び概要表 毒性試験の概要文 ブリストル マイヤーズ株式会社

2 アスナプレビル 毒性試験の概要文 Page 2 用語及び略語一覧 8-MOP 8-methoxypsoralen 8- メトキシソラレン ALP alkaline phosphatase アルカリホスファターゼ ALT alanine aminotransferase アラニンアミノトランスフェラーゼ APTT activated partial thromboplastin time 活性化部分トロンボプラスチン時間 AST aspartate aminotransferase アスパラギン酸アミノトランスフェラー ゼ ASV asunaprevir, BMS アスナプレビル AUC area under the plasma concentration-time curve BID twice daily 1 日 2 回 CAC FDA Executive Carcinogenicity Assessment Committee 血漿中濃度時間曲線下面積 FDA がん原性評価委員会 CHO Chinese hamster ovary チャイニーズハムスター卵巣 Cmax maximum observed plasma concentration 最高血漿中濃度 CP cyclophosphamide シクロホスファミド DCV daclatasvir, BMS ダクラタスビル DMSO dimethyl sulfoxide ジメチルスルホキシド E. coli Escherichia coli 大腸菌 F0 founder generation 親世代 F1 first generation 第 1 世代 FDA Food and Drug Administration 米国食品医薬品局 GGT gamma glutamyltransferase γ- グルタミルトランスフェラーゼ GLP Good Laboratory Practice 医薬品の安全性に関する非臨床試験の実施の基準 GSH glutathione グルタチオン HCV hepatitis C virus C 型肝炎ウイルス IC50 concentration at 50% inhibition 50% 阻害濃度 ICH International Conference on Harmonisation 日米 EU 医薬品規制調和国際会議 LD lactation day 哺育日数 LLOQ lower limit of quantitation 定量下限 MCH mean corpuscular hemoglobin 平均赤血球ヘモグロビン量 MCHC mean corpuscular hemoglobin concentration 平均赤血球ヘモグロビン濃度 MCV mean corpuscular volume 平均赤血球容積 MTD maximum tolerated dose 最大耐量 NA not applicable 該当なし NMU N-nitrosomethylurea N-ニトロソメチル尿素 NOAEL no-observed-adverse-effect level 無毒性量 NS3 nonstructural protein 3 非構造蛋白 3 NS5A nonstructural protein 5A 非構造蛋白 5A PEG polyethylene glycol ポリエチレングリコール PVP polyvinyl pyrrolidone ポリビニルピロリドン RDW red cell distribution width 赤血球分布幅

3 アスナプレビル 毒性試験の概要文 Page 3 S9 liver fraction that contains a high concentration of cytochrome P450 metabolic enzymes チトクローム P450 代謝酵素を高濃度含有する肝臓画分 S. typhimurium Salmonella typhimurium ネズミチフス菌 Tg transgenic トランスジェニック TPGS d-α-tocopheryl polyethylene glycol 1000 succinate UVA ultraviolet A 長波長紫外線 d-α- トコフェリルポリエチレングリコール 1000 コハク酸エステル

4 アスナプレビル 毒性試験の概要文 Page 4 目次 1 まとめ 単回投与毒性試験 マウスにおける単回経口投与毒性試験 ラットにおける単回経口投与毒性試験 イヌにおける単回経口投与トキシコキネティクス及び忍容性試験 反復投与毒性試験 ラットにおける反復経口投与毒性試験 イヌにおける反復経口投与毒性試験 サルにおける反復経口投与毒性試験 併用投与毒性試験 遺伝毒性試験 In vitro 試験 In vivo 試験 がん原性試験 マウスにおけるがん原性試験 ラットにおける 2 年間経口投与がん原性試験 生殖発生毒性試験 受胎能及び着床までの初期胚発生に関する試験 胚 胎児発生に関する試験 出生前及び出生後の発生並びに母体の機能に関する試験 局所刺激性試験 その他の毒性試験 光毒性試験 抗原性及び免疫毒性試験 依存性試験 代謝物の毒性試験 不純物の毒性試験 併用投与毒性試験 考察及び結論 参考文献... 56

5 アスナプレビル 毒性試験の概要文 Page 5 表一覧 表 1-1 アスナプレビルの毒性試験... 9 表 イヌ単回経口投与試験におけるトキシコキネティクス値 表 ラット反復経口投与毒性試験における AUC 及びヒト AUC との比 表 ラット 2 週間経口投与毒性試験におけるトキシコキネティクス値 表 ラット 2 週間経口投与毒性試験におけるアスナプレビルの組織中濃度 表 ラット 1 ヵ月間経口投与毒性試験におけるトキシコキネティクス値 表 ラット 1ヵ月間経口投与毒性試験におけるアスナプレビルの肝臓中及び血漿 中濃度 表 ラット 6 ヵ月間経口投与毒性試験におけるトキシコキネティクス値 表 ラット 6ヵ月間経口投与毒性試験におけるアスナプレビルの肝臓中及び血漿 中濃度 表 イヌ反復経口投与毒性試験におけるアスナプレビルの AUC 及びヒト AUC との比 表 イヌ 1 ヵ月間経口投与毒性試験におけるトキシコキネティクス値 表 イヌ1ヵ月間経口投与毒性試験におけるアスナプレビルの肝臓中及び血漿中 濃度 表 イヌ 9 ヵ月間経口投与毒性試験におけるトキシコキネティクス値 表 イヌ9ヵ月間経口投与毒性試験におけるアスナプレビルの肝臓中及び血漿中 濃度 表 サル反復経口投与毒性試験におけるアスナプレビルの AUC 及びヒト AUC との比 表 サル 1 週間経口投与毒性試験におけるトキシコキネティクス値 表 ラット 1 ヵ月間併用投与毒性試験におけるトキシコキネティクス値 表 サル 1 ヵ月間併用投与毒性試験におけるトキシコキネティクス値 表 サル 3 ヵ月間併用投与毒性試験におけるトキシコキネティクス値 表 ラット小核試験におけるトキシコキネティクス値 表 5-1 がん原性試験における定常状態の曝露量及びヒト AUC との比 表 CByB6F1 ハイブリッドマウス 28 日間経口投与毒性試験におけるトキシコキ ネティクス値 表 Tg-rasH2 トランスジェニックマウス 26 週間投与がん原性試験におけるトキ シコキネティクス値 表 Tg-rasH2 トランスジェニックマウス 26 週間投与がん原性試験における生存 率 表 ラット 2 年間投与がん原性試験におけるトキシコキネティクス値 表 ラット 2 年間投与がん原性試験における生存率... 41

6 アスナプレビル 毒性試験の概要文 Page 6 表 6-1 ラット受胎能及び着床までの初期胚発生に関する試験におけるアスナプレビ ルの AUC 及びヒト AUC との比 表 6-2 マウス及びウサギ胚 胎児発生に関する試験におけるアスナプレビルの AUC 及びヒト AUC との比 表 6-3 ラット出生前及び出生後の発生に関する試験におけるアスナプレビルの AUC 及びヒト AUC との比 表 ラット受胎能及び着床までの初期胚発生に関する試験におけるトキシコキネ ティクス値 表 妊娠マウス 10 日間経口投与用量設定試験におけるトキシコキネティクス値 表 マウス胚 胎児発生に関する試験におけるトキシコキネティクス値 表 妊娠ウサギ 13 日間経口投与用量設定試験におけるトキシコキネティクス値 表 ウサギ胚 胎児発生に関する試験におけるトキシコキネティクス値 表 出生前及び出生後の発生並びに母体の機能に関する試験の母動物における トキシコキネティクス値 表 Long-Evans ラット単回経口投与光毒性試験におけるトキシコ キネティクス値 表 9-1 アスナプレビルの無毒性量及び主な毒性発現用量における曝露量とヒト曝露 量との比... 54

7 アスナプレビル 毒性試験の概要文 Page 7 1 まとめアスナプレビル (BMS ) は C 型肝炎ウイルス (HCV) の非構造蛋白 3(NS3) プロテアーゼに対する低分子阻害薬 ( 直接作用型抗ウイルス薬 ) である 本薬は in vitro で広範なジェノタイプの HCV レプリコンに対し ナノモル濃度で NS3 阻害作用を示す また HCV NS5A 複製複合体阻害薬であるダクラタスビル塩酸塩 [ 以下 ダクラタスビル (BMS )] など他の直接作用型抗ウイルス薬との併用で相加的ないし相乗的な阻害作用を示す これらの特性に基づき C 型慢性肝炎患者を対象に ダクラタスビル及びアスナプレビル併用療法 (DCV + ASV 併用療法 ) の開発を行った アスナプレビルのダクラタスビルとの併用による臨床推奨用量は 100 mg 軟カプセルの 1 日 2 回 (BID) 投与である 100 mg BID(1 日 200 mg) 軟カプセルは予定市販剤形であり 臨床第 2/3 相試験に使用した 200 mg 錠剤の BID 投与 (1 日 400 mg) と同様の曝露量が得られる 臨床推奨用量における定常状態でのアスナプレビルの曝露量 ( 以下 ヒト曝露量 ) は 最高血漿中濃度 (Cmax) μg/ml 血漿中濃度時間曲線下面積(AUC)3.69 μg h/ml である これらのヒト曝露量に基づき 毒性試験の無毒性量 (NOAEL) 及び毒性発現量における動物とヒトとの曝露量比 ( 動物の Cmax 又は AUC ヒトの Cmax 又は AUC) を算出した In vitro における蛋白結合率は 毒性試験に用いた動物種間で同程度 ( マウス ラット イヌ及びサル血清中でそれぞれ 99.2, 98.8, 98.5 及び 97.2%) であり ヒト血漿中では 99.7% であった (CTD ) 曝露量の比較においてアスナプレビル遊離体としての補正は行なわなかった ヒト血漿中のアスナプレビル遊離体濃度は動物における遊離体濃度と比較して低い (0.25 倍以下 ) ため 総濃度に基づく曝露量比は遊離体として補正した場合より小さいと考えられる 重要な試験における動物とヒトとの曝露量比を表 9-1 に示す 毒性試験に用いた主な動物種であるラット及びイヌにおける血漿中アスナプレビル濃度は 特に高用量で変動が大きく 特にイヌにおいては嘔吐が血漿中アスナプレビル濃度の変動の要因の一つと考えられた ラットにおける反復投与後のアスナプレビルの AUC は 30~200 mg/kg/day で概して用量比を上回って増加したが より高用量では用量比を下回った また 30~100 mg/kg/day では性差は概してみられなかったが 100 mg/kg/day を超える用量では雌が雄より高値 ( 約 2 倍 ) であった イヌでは アスナプレビルの AUC は 15~300 mg/kg/day で概して用量比以上に増加し 雌が雄より高値 ( 約 2 倍 ) であった 反復投与による蓄積はみられなかった ダクラタスビルとの併用投与では ラット及びサルにおいてアスナプレビルの AUC の増加傾向がみられたが 個体間変動が大きいため薬物動態学的相互作用の可能性については明らかでなく DCV + ASV 併用療法の臨床試験では薬物相互作用は報告されていない 血漿中濃度の変動が大きく 雌雄の差は概して 2 倍を超えないため トキシコキネティクス値及び曝露量比は雌雄合計平均値で示した アスナプレビルは非臨床試験に用いた動物種及びヒトにおける血清中又は血漿中の主化合物であった ヒトに特有の代謝物は検出されなかった アスナプレビルの消失には複数の経路 ( 胆汁中排泄及び代謝クリアランスのほか 恐らく直接的腸内分泌 ) が関与するが アスナプレビル及びその代謝物の主な排泄経路は糞中であった アスナプレビルの代謝には 一酸化 二酸化 N- 脱アルキル化 O- 脱メチル化及びアミド加水分解によるイソキノリン環の消失が主に関与してお

8 アスナプレビル 毒性試験の概要文 Page 8 り in vivo で生成される代謝物プロファイルは評価したいずれの動物種でも質的に類似していた (CTD ) ヒトでは反復投与により代謝物の曝露量が増加したが 曝露量がアスナプレビルの曝露量の 20% を超える 又は未変化体及び代謝物の総曝露量の 10% を超える代謝物はみられなかった ヒト血漿中に検出されたすべてのアスナプレビル代謝物は試験に用いた動物種 ( マウス ラット イヌ及びサル ) の少なくとも 1 種で検出され ヒトにアスナプレビルの臨床推奨用量を単回及び反復経口投与したときの代謝物の曝露量は 毒性試験における動物の曝露量より低値であった 単回投与後の動物 ( マウス 100 mg/kg ラット 80 mg/kg イヌ 50 mg/kg) におけるアスナプレビル代謝物の曝露量は反復投与後のヒト (200 mg BID 10 日間投与 ) における曝露量を上回り 動物における AUC(0-8) のヒト AUC(0-12) との比は 2.2~1512 倍であった したがって 代謝物の毒性試験は実施しなかった [ 14 C] アスナプレビルをラット イヌ サル及びヒト肝臓ミクロソームとインキュベートした結果 放射性物質と肝ミクロソーム蛋白との不可逆的結合がみられた この結合はグルタチオン (GSH) の存在によって減少し 肝ミクロソーム中に GSH 付加体が検出されたことから 反応性中間体の生成が示唆された しかし ラット及びイヌの 1 ヵ月間投与毒性試験において 肝毒性を示唆する変化 ( 両動物種で血清中肝酵素の増加及びイヌでごく軽微 ~ 軽微な肝細胞壊死 ) は高用量 (300 mg/kg/day 以上 ) のみでみられ これらの用量における AUC は ラットで 227~371 μg h/ml イヌで 1360~1410 μg h/ml であった イヌで肝臓の病理組織学的変化がみられた AUC は 臨床推奨用量投与時のヒトにおける AUC( 以下 ヒト AUC) の 369~382 倍であった 慢性毒性試験 ( ラット 6 ヵ月間及びイヌ 9 ヵ月間 ) では肝毒性はみられず これらの試験における AUC はヒト AUC の 87~185 倍 ( ラット ) 及び 60~103 倍 ( イヌ ) であった 重要な毒性試験はいずれも医薬品の安全性に関する非臨床試験の実施の基準 (GLP) 適合下で医薬品規制調和国際会議 (ICH) ガイドラインに準拠して実施した 用量設定や毒性発現機序解明のための探索的試験は 一部非 GLP 下で実施した 特記する場合を除き 毒性試験の投与経路は臨床投与経路と同様の経口投与とし 媒体 [60% ポリエチレングリコール 400(PEG-400) 及び 40% d-α-トコフェリルポリエチレングリコール 1000 コハク酸エステル (TPGS)] に溶解して投与した PEG-400 TPGS の媒体は 高用量の投与液にアスナプレビルを溶解させ 高い経口バイオアベイラビリティを得るために必要であった 媒体のみを投与した対照群に異常はみられず マウスがん原性試験において水対照群と媒体対照群における腫瘍の種類及び発生頻度に差は認められなかった アスナプレビル単剤の毒性試験に用いる主要な動物種として ラット ( げっ歯類 ) 及びイヌ ( 非げっ歯類 ) を選択した ラットは毒性試験に用いる標準的動物種で背景データが豊富であることから選択した イヌは 経口バイオアベイラビリティ (42% 以上 ) がサル (10%) より高く 高い全身曝露量が得られることから選択した 併用投与毒性試験では 単剤の試験で発現した毒性を考慮して動物種を選択した 用量選択に関しては 明らかな毒性が発現する用量よりも アスナプレビル及びダクラタスビルそれぞれの臨床におけるヒト曝露量範囲に関連した AUC が得られる用量を設定した 併用投与毒性試験の投与期間については ICH M3(R2) ガイダンス及び FDA の HCV ガイダンス案 (Chronic Hepatitis C

9 アスナプレビル 毒性試験の概要文 Page 9 Virus Infection: Developing Direct-Acting Antiviral Agents for Treatment, CDER, September 2010) に基づき 単剤の高用量による長期投与毒性試験の方が臨床曝露量に関連した AUC が得られる用量で実施した併用投与毒性試験よりも安全性の評価に有用と考えられることから 最長 3 ヵ月間とした アスナプレビルの毒性を評価するための非臨床毒性試験として 単回投与毒性試験 ( マウス ラット イヌ ) 反復投与毒性試験( ラット最長 6 ヵ月間 イヌ最長 9 ヵ月間 ) 併用投与(ASV + DCV) 毒性試験 ( ラット サル ) 遺伝毒性試験(in vitro 及び in vivo) がん原性試験[Tg-rasH2 マウス ラット ] 生殖発生毒性試験( マウス ラット ウサギ ) 光毒性試験(in vitro 及び in vivo) を実施した その他 肝臓がヒトにおける治療 (HCV 感染 ) の標的器官であることから 一部の反復投与毒性試験においてアスナプレビルの肝臓中及び胆汁中濃度を測定した 胆汁中濃度測定は非 GLP 適用下で非臨床試験に用いた動物種及びヒトで実施した 更に 探索的毒性試験としてラット 2 週間投与試験及びサル 1 週間投与試験を実施した 実施したアスナプレビルの毒性試験を表 1-1 に示す これらの試験は C 型慢性肝炎患者における DCV + ASV 併用療法の安全性を担保するものである 表 1-1 アスナプレビルの毒性試験 試験の種類及び投与期間 投与経路 試験系 単回投与毒性 経口 マウス ラット イヌ 反復投与毒性 1 週間投与毒性試験 経口 サル 2 週間投与毒性試験 経口 ラット 1 ヵ月間投与毒性試験 経口 ラット イヌ 6 ヵ月間投与毒性試験 経口 ラット 9 ヵ月間投与毒性試験 経口 イヌ 併用投与毒性 (ASV + DCV) 1 ヵ月間投与毒性試験 経口 ラット サル 3 ヵ月間投与毒性試験 経口 サル 遺伝毒性復帰突然変異試験 In vitro S. typhimurium, E. coli 染色体異常試験 In vitro CHO 細胞 小核試験 経口 ラット がん原性 26 週間投与がん原性試験 経口 Tg-rasH2 マウス 2 年間投与がん原性試験 経口 ラット 生殖発生毒性受胎能及び着床までの初期胚発生に関する試験 経口 ラット 胚 胎児発生に関する試験 経口 マウス ウサギ 出生前及び出生後の発生並びに母体の機能に関する試験 経口 ラット その他の毒性光毒性試験 In vitro Balb/c 3T3 マウス線維芽細胞 単回投与光毒性試験 経口 ラット

10 アスナプレビル 毒性試験の概要文 Page 10 単回投与毒性試験の結果 3 種の動物のいずれでも高用量で胃腸管への影響を示唆する変化が観察され マウスでは 2000 mg/kg で死亡例がみられた ラットでは 2000 mg/kg で体重減少などの毒性症状がみられたが 死亡例はみられなかった イヌでは 100 mg/kg まで忍容性は良好であったが 最高用量の 300 mg/kg で嘔吐が観察された 反復投与毒性は 重要な試験としてラットでは 1 ヵ月間経口投与試験 [0( 媒体 ),30, 100 及び 600 mg/kg/day] 及び 6 ヵ月間経口投与試験 [0( 媒体 ),40, 80 及び 200 mg/kg/day] イヌでは 1 ヵ月間経口投与試験 [0( 媒体 ),20, 60 及び 300 mg/kg/day) 及び 9 ヵ月間経口投与試験 [0( 媒体 ), 15, 50 及び 100 mg/kg/day] を実施して評価した ラットでは最高用量 200 mg/kg/day(auc:503 μg h/ml) を 6 ヵ月間 イヌでは最高用量 100 mg/kg/day(auc:302 μg h/ml) を 9 ヵ月間投与し いずれも忍容性は良好であった イヌ 1 ヵ月間投与試験では主な変化は肝臓に発現し 300 mg/kg/day(auc:1385 μg h/ml) で肝臓の肝細胞の凝固壊死 ( ごく軽微 ~ 軽微 ) 及びこれに関連したアラニンアミノトランスフェラーゼ (ALT) 増加 ( 対照群の 1.94~4.48 倍 ) γ-グルタミルトランスフェラーゼ (GGT) 増加 ( 投与前値の 2.7 倍 ) 総ビリルビン増加( 対照群の 1.55~1.66 倍 ) が認められた ラット 1 ヵ月間投与試験では主な変化は消化管にみられ 600 mg/kg/day(auc:299 μg h/ml) で小腸及び大腸の液体及びガスによる膨満 小腸及び盲腸の腸細胞の肥大 ( ごく軽微 ~ 軽度 ) 並びに盲腸及び結腸の杯細胞の減少が認められた また 肝臓に関連した変化として 600 mg/kg/day で ALT 増加 ( 対照群の 1.79~2.10 倍 ) ALP 増加 (1.41 倍 ) 総ビリルビン増加(1.46~1.82 倍 ) がみられたが これらに関連した肝臓の病理組織学的所見は認められなかった 更にラットでは肝臓重量の増加が 1 ヵ月間投与試験では 100 及び 600 mg/kg/day(auc: 299 μg h/ml ヒト AUC の 81 倍 ) で 6 ヵ月間投与試験では最高用量の 200 mg/kg/day(auc: 321 μg h/ml ヒト AUC の 87 倍 ) まで用量依存的にみられた 肝臓重量の変化に関連した肝臓の病理組織学的変化はみられず 肝臓における高濃度のアスナプレビルによる薬物代謝酵素の誘導に関連した適応性変化と考えられた ラット及びイヌのいずれでも肝臓に変化がみられた用量 ( ラット :1 ヵ月間及び 6 ヵ月間投与 600 mg/kg/day 以下 イヌ :1 ヵ月間投与 300 mg/kg/day) では 肝臓中に高濃度 (36~246 μg/g) のアスナプレビルが検出された また ラット及びイヌの 1 ヵ月間投与試験では それぞれ 600 及び 300 mg/kg/day で軽微な血液学的変化 [ 赤血球分布幅の増加 ( 対照群の 1.10~1.20 倍 ) 平均赤血球容積(MCV) の減少 ( 0.89 ~0.97 倍 )] がみられた これらの変化は赤血球の小型化を反映したものと考えられ 鉄代謝の変化が示唆された 更に イヌでは 300 mg/kg/day で赤血球に鉄染色陽性の好塩基性細胞封入体 ( パッペンハイマー体 ) が認められ ヘモグロビン合成の障害が示唆された 1) しかし これらの血液学的変化の程度は軽微で 骨髄の病理組織学的変化はいずれの試験でも認められなかったことから 毒性学的意義の低い変化と考えられた その他 アスナプレビルの投与に関連した血液生化学的変化として ラット及びイヌの 1 ヵ月間投与試験においてぞれぞれ 600 及び 300 mg/kg/day( 最高投与量 ) で総蛋白減少 ( 対照群の 0.78

11 アスナプレビル 毒性試験の概要文 Page 11 ~0.92 倍 ) アルブミン減少(0.75~0.96 倍 ) 及びグロブリン減少 (0.81~0.87 倍 ) が認められた ラットでは アスナプレビルによる腸管の変化に関連した消化吸収不全あるいは消化管からの蛋白損失の促進が血清蛋白の変化に関与している可能性が考えられた また ラット 1 ヵ月間投与試験では 600 mg/kg/day で尿量の軽度な増加 (2.56~3.22 倍 ) 及び尿 ph の上昇 (1.10~1.14 倍 ) が認められた 尿量の増加については 脱水症状がみられず 腎臓の組織学的変化も認められず アスナプレビル及びその代謝物は尿中にほとんど排泄されない ( アスナプレビル及びその代謝物による溶質利尿がない ) ことから 摂水量の増加 ( 多渇症 ) による可能性が高く 腎機能の変化によるものではないと考えられた ラット 6 ヵ月間投与試験及びイヌの反復投与試験では尿の変化はみられなかった 以上より ラット及びイヌの 1 ヵ月間投与試験における無毒性量は それぞれ 100 mg/kg/day(auc:91 μg h/ml ヒト AUC の 25 倍 ) 及び 60 mg/kg/day(auc:100 μg h/ml ヒト AUC の 27 倍 ) と考えられた ラット 6 ヵ月間投与試験及びイヌ 9 ヵ月間投与試験では 1 ヵ月間投与試験と比較して毒性の進行は認められず 新規の標的器官もみられなかった それぞれの試験における無毒性量は 200 mg/kg/day(auc:503 μg h/ml) 及び 100 mg/kg/day(auc:302 μg h/ml) であった ラット 6 ヵ月間投与試験では 100 mg/kg/day で毒性学的意義の低い軽微な MCV の減少 ( 対照群の 0.93~ 0.94 倍 ) 及び平均赤血球ヘモグロビン量 (MCH) の減少 (0.91~0.92 倍 ) イヌ 9 ヵ月間投与試験では 50 mg/kg/day 以上で回復性の ALP 増加 (1.32~2.17 倍 ) がみられたが これらの所見以外にラット及びイヌ 1 ヵ月間投与試験でみられたアスナプレビルに関連した所見は認められなかった 肝臓の所見がみられない用量 ( イヌ 9 ヵ月試験で 100 mg/kg/day 以下 ) における肝臓中アスナプレビル濃度は低値 (0.3~4.1 μg/g) であった 慢性毒性試験の無毒性量における AUC とヒト AUC との比は ラット 6 ヵ月間投与試験で 136 倍 イヌ 9 ヵ月間投与試験で 82 倍であった 重要な試験以外の反復投与毒性試験として ラット 2 週間経口投与試験及びサル 1 週間経口投与試験を実施した これらの試験の成績は ラット反復投与毒性試験及びサル併用投与毒性試験の用量設定に用いた ラット 2 週間投与毒性試験 [0( 媒体 ),30, 100 及び 300 mg/kg/day] では アスナプレビルの投与に関連した所見として 尿 ph の上昇 (+0.7) 血清総ビリルビン増加( 対照群の 1.9 倍 ) 腎臓重量減少 ( 15%) 及び心臓重量減少 ( 12%) がみられたが 関連した臨床検査値の変化及び病理学的変化はみられず 生物学的意義の低い変化と考えられた 本試験では最高用量の 300 mg/kg/day(auc:221 μg h/ml ヒト AUC の 60 倍 ) まで忍容性は良好であり アスナプレビルの投与に関連した肝臓の変化はみられなかった このことは 肝臓の変化がみられたラット 1 ヵ月間及び 6 ヵ月間投与試験並びにイヌ 1 ヵ月間投与試験と比較して投与期間が短いことによるものと考えられた サル 1 週間投与毒性試験 [0( 媒体 ),30, 150 及び 300 mg/kg/day] では アスナプレビルの投与に関連した所見として 150 mg/kg/day 以上で軽度な総コレステロール減少 ( 対照群の 0.64~0.82 倍 ) 総蛋白減少(0.93~0.96 倍 ) 及びアルブミン減少 (0.84~0.91 倍 ) 総ビリルビン増加(1.93 ~4.0 倍 ) がみられ 更に 300 mg/kg/day の雄で胸骨及び肋骨のごく軽微な骨髄細胞数増加 ( 白血球系細胞の増殖刺激によると考えられる骨髄細胞の増加 ) がみられた しかし これらの所見に

12 アスナプレビル 毒性試験の概要文 Page 12 関連した白血球関連値の変化及び他の造血器系組織に病理組織学的変化がみられなかったため この骨髄刺激性変化の毒性学的意義は低いと考えられた 本試験では最高用量 300 mg/kg/day (AUC:697 μg h/ml ヒト AUC の 189 倍 ) まで忍容性は良好であった 複数の試験 ( ラット試験 イヌ 1 ヵ月間試験 サル 1 週間試験 ) に共通して 総コレステロールの減少 ( 対照群の 0.55~0.92 倍 ) がみられたが 高用量 (200~600 mg/kg/day ヒト AUC の 81 ~375 倍 ) のみでみられた軽度な減少であることから毒性学的及び生物学的意義の低い変化と考えられた アスナプレビルをダクラタスビルと併用投与した場合の毒性学的相互作用について ラット及びサルを用いた 1 ヵ月間併用投与毒性試験 サルを用いた 3 ヵ月間併用投与毒性試験により評価した ラットでは アスナプレビル及びダクラタスビルを最高用量 60 mg/kg/day で 1 ヵ月間併用投与した サルでは アスナプレビル及びダクラタスビルを 1 ヵ月間併用投与試験ではそれぞれ最高用量 及び 50 mg/kg/day で 3 ヵ月間併用投与試験ではそれぞれ最高用量 80 及び 50 mg/kg/day で投与した ラット 1 ヵ月間併用投与試験 ( アスナプレビル AUC:41.4 μg h/ml ヒト AUC の 11 倍 ) サル 1ヵ月間及び 3ヵ月間併用投与試験 ( アスナプレビル AUC:67.1 μg h/ml ヒト AUC の 18 倍 ) のいずれにおいても毒性学的相互作用を示唆する変化は認められなかった これらの試験では ダクラタスビルと併用投与したアスナプレビルの AUC に増加傾向がみられたが アスナプレビルの曝露量は個体間変動が大きいためトキシコキネティクスの相互作用の可能性については明らかでなく DCV + ASV 併用療法の臨床試験では薬物相互作用は報告されていない (AI 試験 CTD ) 併用投与試験ではアスナプレビルに関連した肝臓の変化がみられなかったことと一致して 併用投与試験におけるアスナプレビルの肝臓中濃度 (1.1~39 μg/g) は 肝臓の変化が認められたアスナプレビル単剤のラット及びイヌ 1 ヵ月間投与毒性試験におけるアスナプレビルの肝臓中濃度 (140~246 μg/g) より低値であった アスナプレビル単剤のサル 1 週間投与試験ではアスナプレビル肝臓中濃度を測定しなかった 遺伝毒性に関しては in vitro 試験 ( 細菌を用いる復帰突然変異試験 CHO 細胞を用いる染色体異常試験 ) 及び in vivo 試験 ( ラット小核試験 ) のいずれも陰性の結果であった In vitro 試験では 復帰突然変異及び染色体異常をそれぞれ最高濃度 5000 μg/plate 及び 60 μg/ml で評価した In vivo 試験では 最高用量 2000 mg/kg/day(auc:1190 μg h/ml ヒト AUC の 322 倍 ) をラットに 3 日間投与した がん原性については Tg-rasH2 マウス 26 週間投与がん原性試験 [0( 水 ),0( 媒体 ),25, 100 及び 200 mg/kg/day] の結果 最高用量 200 mg/kg/day(auc:1292 μg h/ml ヒト AUC の 350 倍 ) までがん原性は認められなかった アスナプレビル投与群の生存率に対照群との統計学的有意差は認められなかった 水対照群及び媒体対照群の腫瘍の種類及び発生頻度は同程度であった 陽性対照 [N-ニトロソメチル尿素(NMU)] 群では予測されたリンパ腫の発生頻度が媒体対照群と比較して増加し 導入遺伝子の安定性及びがん原性の検出モデルとしての感度が確認された また ラット 2 年間投与試験 [ 雄 : 0( 水 ),0( 媒体 ),50, 75 及び 125 mg/kg/day 雌:0( 水 ),0 ( 媒体 ),40, 60 及び 80 mg/kg/day] の結果 雌雄それぞれの最高用量 ( 雌雄合計平均 AUC: 198 μg h/ml ヒト AUC の 54 倍 ) までがん原性は認められなかった 媒体対照群の生存率の低下

13 アスナプレビル 毒性試験の概要文 Page 13 により がん原性を適切に評価するため全群について雄の全生存例を投与 84~85 週に 雌の全生存例を投与 92~93 週にそれぞれ剖検した 腫瘍の発生頻度 発生部位及び種類にアスナプレビルの投与に関連した影響は認められなかった 生殖発生毒性については ラットの受胎能及び初期胚発生に関する試験 [0( 媒体 ),50, 200 及び 600 mg/kg/day] の結果で 最高用量の 600 mg/kg/day[auc:386( 雄 ) 及び 373( 雌 )μg h/ml ヒト AUC のそれぞれ 105 倍 ( 雄 ) 及び 101 倍 ( 雌 )] まで雌雄親動物の生殖能に影響は認められなかった マウス及びウサギの胚 胎児発生に関する試験では アスナプレビルに選択的な発生毒性は認められなかった マウスは 構造が類似した HCV プロテアーゼ阻害薬の試験で胚 胎児毒性に関してラットより高い感受性を示したため げっ歯類の動物種として選択した マウス試験 [0( 媒体 ),10, 50, 250 及び 500 mg/kg/day] における母動物の一般毒性に関する無毒性量は 250 mg/kg/day (AUC:737 μg h/ml ヒト AUC の 200 倍 ) 胚 胎児発生に関する無毒性量は 500 mg/kg/day(auc: 1740 μg h/ml ヒト AUC の 472 倍 ) と考えられた また ウサギ試験 [0( 媒体 ),50, 100 及び 200 mg/kg/day] における母動物の一般毒性及び胚 胎児発生に関する無毒性量は いずれも 200 mg/kg/day(auc:4.40 μg h/ml ヒト AUC の 1.2 倍 ) と考えられた ラット出生前及び出生後の発生並びに母体の機能に関する試験 [0( 媒体 ),40, 125 及び 400 mg/kg/day] では 125 mg/kg/day 以上で F0 母動物に副腎重量増加 腹部膨満及び消化管の膨満がみられ 400 mg/kg/day で F1 出生児の生存率低下 体重及び摂餌量の減少がみられたことに基づき F0 母動物の一般毒性に関する無毒性量は 40 mg/kg/day( 母動物 AUC:26.8 μg h/ml ヒト AUC の 7.3 倍 ) F1 出生児の発達に関する無毒性量は 125 mg/kg/day( 母動物 AUC:282 μg h/ml ヒト AUC の 76 倍 ) F1 出生児の生殖能に関する無毒性量は 400 mg/kg/day( 母動物 AUC: 711 μg h/ml ヒト AUC の 193 倍 ) と考えられた また 授乳中のラットに [ 14 C] アスナプレビルを80 mg/kgの用量で単回経口投与した結果 アスナプレビルは母動物血漿中に対し Cmax 比 AUC 比 0.454( 放射能当量 ) で乳汁中に排泄された (CTD ) アスナプレビルは波長 290~700 nm の領域の光線を吸収することから光毒性試験を実施した結果 有色の Long-Evans ラットに最高用量 600 mg/kg/day(auc:1440 μg h/m ヒト AUC の 390 倍 ) を単回投与した試験において光毒性は認められなかった 免疫毒性試験及び抗原性試験は いずれの動物種においてもアスナプレビルの直接的な作用による免疫機能への影響を示唆する変化が認められなかったことから実施しなかった 依存性試験は アスナプレビルが薬理学的に中枢神経作用を有さず 薬物依存性に関与する受容体等との薬理学的相互作用は認められず また いずれの動物種においても神経系 ( 中枢及び末梢 ) への影響を示唆する変化が認められず ラットにおいて脳への移行が非常に低いことから実施しなかった 不純物の安全性については 安全性確認が必要な閾値 ( 原体 0.15% 製剤 0.2%) を超える不純物が存在しないため 検討していない アスナプレビルの毒性を評価した結果 1 ヵ月間反復投与毒性試験では胃腸管及び肝臓が主な

14 アスナプレビル 毒性試験の概要文 Page 14 毒性の標的器官と考えられた しかし 慢性毒性試験 ( ラット 6 ヵ月間 イヌ 9 ヵ月間 ) において毒性の進展を示唆する所見は認められず 1 ヵ月間投与毒性試験と比較して新たな毒性の発現もみられなかった 慢性毒性試験の無毒性量における AUC は ヒト AUC の 82 倍以上であった 以上の毒性試験成績は C 型慢性肝炎患者におけるアスナプレビルのダクラタスビルとの併用療法の安全性を担保するものと結論した 2 単回投与毒性試験マウス及びラットの急性毒性試験 イヌ探索的トキシコキネティクス及び忍容性試験を実施した 急性毒性試験ではアスナプレビルの曝露量は測定しなかった イヌでは アスナプレビル曝露の増加は用量比を上回り 概して性差はみられなかった 2.1 マウスにおける単回経口投与毒性試験 ( 試験番号 DM07027 概要表 ) CD-1 マウス (1 群雌雄各 5 匹 ) にアスナプレビルを 0( 媒体対照 ),200, 600 及び 2000 mg/kg の用量で単回経口投与した 投与容量はいずれも 20 ml/kg とした 2 週間の観察期間中に生死及び一般状態観察 体重測定を実施し 観察期間終了後に全例を剖検した 剖検所見に基づき 胃腸管の組織について病理組織学的検査を実施した 200 及び 600 mg/kg では試験終了時まで死亡例はみられなかった 2000 mg/kg では雄 4 例及び雌 5 例を投与後約 24 時間以内に死亡発見又は瀕死のため安楽死させた これらの死亡例では 死亡前に活動性低下 半眼 運動失調 腹臥位又は四肢伸展 横臥位 呼吸数減少 外皮温低下 チアノーゼ及び脱水症がみられ これらは状態悪化を示す症状と考えられた また すべての用量で試験 1 日 ( 投与日 ) に不定形便 粘液便又は水様便 試験 1~3 日に生殖器周囲の皮毛の汚れが一過性にみられた 更に 2000 mg/kg の雄の生存例でも活動性低下 半眼 暗色の眼脂が認められた 200 及び 600 mg/kg の雄では 試験 8 日及び 15 日の群平均体重の軽度な減少 ( 5%~ 6%) が認められた 2000 mg/kg の雄の生存例では 試験 3 日の体重が試験 1 日と比較して一過性に減少した ( 11%) 試験 8 日 ~15 日では 雄の体重増加量はいずれの用量でも対照群と同程度であった 雌では体重への影響は認められなかった 200 及び 600 mg/kg では剖検及び病理組織学的検査で変化は認められなかった 剖検では 2000 mg/kg の死亡発見例及び瀕死による安楽死例の雌雄で胃腸管の所見 ( 胃の白色又は黄褐色の液体及びガスによる膨満 小腸及び大腸の混濁液による膨満 雌で胃粘膜面の赤色化 ) が認められた 胃腸管の病理組織学的所見は 2000 mg/kg のみで認められた 胃では 胃粘膜面の扁平化 ( ごく軽微 ~ 軽度 液体又はガスによる膨満による変化と考えられる ) 及び腺胃部表面の粘膜上皮細胞の腫脹 空胞化 ( ごく軽微 ~ 軽微 ) が雌雄で認められた 小腸では 腸絨毛先端部の腸細胞剥脱の減少 ( ごく軽微 ~ 軽微 ) 及び腸絨毛先端部の腸細胞の腫脹 空胞化 ( 軽微 ~ 軽度 ) が雌雄で認められ 回腸パイエル板外套帯のリンパ球の単細胞壊死 ( 軽微 ) が雄 1 例に認められた 大腸では 盲腸で腸細胞の単細胞壊死 ( 軽微 ) が雌雄に認められた 以上より マウスにアスナプレビルを単回経口投与した結果 600 mg/kg 以下の用量では軽度

15 アスナプレビル 毒性試験の概要文 Page 15 な症状 ( 糞の変化 体重増加抑制 ) が一過性にみられた一方 2000 mg/kg では死亡及び消化管の 器質的変化が発現した マウスにおける概略の致死量は 2000 mg/kg と考えられた 2.2 ラットにおける単回経口投与毒性試験 ( 試験番号 DM07028 概要表 ) SD ラット (1 群雌雄各 5 匹 ) にアスナプレビルを 0( 媒体対照 ),200, 600 及び 2000 mg/kg の用量で単回経口投与した 投与容量はいずれも 20 ml/kg とした 2 週間の観察期間中に生死及び一般状態観察 体重測定を実施し 観察期間終了後に全例を剖検した 試験終了時まで死亡例はみられなかった 200 mg/kg ではアスナプレビル投与に関連した一般状態の変化及び体重への影響は認められなかった 600 mg/kg では 試験 1 日 ~3 日に体幹の汚れ ( 投与後約 3 時間から発現 ) がみられたのみであった 2000 mg/kg では 体幹の汚れ ( 投与後 3 時間から発現し 概して試験 8 日までに消失 ) 試験 2 日 ~4 日の糞量減少 ( 低頻度 ) 雄のみで活動性低下 半眼及び腹臥位 ( 投与後 30 分 ~1 時間に発現 投与後 2 時間までに消失 ) が認められた 更に 2000 mg/kg では雄の群平均体重の減少 ( 6.7%~ 8.5%) が試験 3 日 ~15 日にみられ 雌では 1 例で試験 3 日に体重減少 ( 4.3%) が認められた 雄の試験 3 日 ~15 日の個体別体重増加量は概して対照群と同程度であった 剖検では アスナプレビルの投与に関連した所見はいずれの用量でも認められなかった 以上より アスナプレビルをラットに単回経口投与した結果 2000 mg/kg で毒性症状が発現したが死亡はみられなかった 200 mg/kg では本薬に関連した変化はみられなかった ラットにおける概略の致死量は 2000 mg/kg を超える量と考えられた 2.3 イヌにおける単回経口投与トキシコキネティクス及び忍容性試験 ( 試験番号 DN06076[ 参考資料 ] 概要表 ) ビーグル犬 (1 群雌雄各 1 匹 ) にアスナプレビルを 0( 媒体対照 ),30, 100 及び 300 mg/kg の用量で単回経口投与した 投与容量はいずれも 2.5 ml/kg とした 1 週間の観察期間中 一般状態観察 体重及び摂餌量測定 トキシコキネティクス測定 ( 試験 1 日 ) 及び臨床病理学的検査 ( 試験 2 日 ) を実施した 剖検は実施せず 観察期間終了後に全例を飼育群に戻した 30~100 mg/kg の間で AUC の増加は用量比を上回り 性差は認められなかった 300 mg/kg では 投与直後に発現した嘔吐 ( 雌雄で投与後 20 分 更に雌では投与後 1 時間 ) により 正確な曝露量は評価できなかった可能性が考えられた ( 表 2.3-1)

16 アスナプレビル 毒性試験の概要文 Page 16 表 イヌ単回経口投与試験におけるトキシコキネティクス値 アスナプレビル投与量 (mg/kg) 測定項目採血日雄雌雄雌雄雌 Cmax (μg/ml) AUC(0-24) (μg h/ml) 投与日 投与日 アスナプレビルの投与に関連した所見は 300 mg/kg の嘔吐以外にはいずれの用量でも認められなかった 以上より 100 mg/kg(auc:532 μg h/ml) 以下の用量でアスナプレビルの忍容性は良好であった イヌにおける概略の致死量は 300 mg/kg を超える量と考えられた 3 反復投与毒性試験重要な試験以外の試験として ラット 2 週間経口投与試験及びサル 1 週間経口投与試験 ( 併用投与毒性試験の用量設定として利用 ) を実施した 重要な試験は ラット ( 最長 6 ヵ月間 ) 及びイヌ ( 最長 9 ヵ月間 ) を用いて実施した アスナプレビル単剤の反復投与毒性試験に加え ダクラタスビルと併用投与した場合の毒性を評価するため 反復投与による併用投与毒性試験 (3.4) を実施した 特記する場合を除き アスナプレビルは媒体 (60% PEG-400 及び 40% TPGS) に溶解して経口投与した 3.1 ラットにおける反復経口投与毒性試験アスナプレビルのラットにおける反復経口投与毒性について 2 週間経口投与毒性試験 (GLP 非適用 ) 1 ヵ月間及び 6 ヵ月間経口投与毒性試験 (GLP 適用 ) を実施して評価した 各試験を通じてアスナプレビルの血漿中濃度は変動幅が大きかったが 反復投与後のアスナプレビルの AUC は 30~200 mg/kg/day では概して用量比を上回って増加し より高用量では用量比を下回った また 30~100 mg/kg/day では明らかな性差はみられなかったが 100 mg/kg/day を上回る用量では雌の AUC は雄より高値 ( 約 2 倍 ) であった 反復経口投与による蓄積は 200 mg/kg/day で投与 13 及び 26 週の AUC が投与 1 日の 2~5 倍であったことを除き 認められなかった ラットにおける各試験の AUC 及びヒト AUC との比を表 に示す

17 アスナプレビル 毒性試験の概要文 Page 17 表 ラット反復経口投与毒性試験における AUC 及びヒト AUC との比 投与期間 投与経路 ( 試験番号 ) 2 週間 強制経口 (DN07002) 1 ヵ月間 強制経口 (DM07024) 6 ヵ月間 強制経口 (DM08025) 投与量 AUC(0-24h) (μg h/ml) a b ヒト AUC との比 (mg/kg/day) 雄 雌 雄 雌 c 下線を施した投与量は無毒性量を示す a 試験終了時の測定値 b 臨床推奨用量における AUC(3.69 μg h/ml) に基づき算出 ( 動物 AUC ヒト AUC) c 投与後 24 時間の AUC が LLOQ(5 ng/ml) 未満であったため AUC(0-12h) として算出 ラット 2 週間経口投与毒性試験 ( 試験番号 DN07002[ 参考資料 ] 概要表 ) SD ラット (1 群雌雄各 6 匹 ) にアスナプレビルを 0( 媒体対照 ),30, 100 及び 300 mg/kg/day の用量で 1 日 1 回 2 週間経口投与した 媒体には 80% PEG-400 及び 20% TPGS を用い 投与容量はいずれも 5 ml/kg とした 生死及び一般状態観察 体重及び摂餌量測定 理学的検査 臨床病理学的検査 器官重量測定 剖検及び病理組織学的検査 ( 心臓 腎臓 肝臓 肺 大腸 小腸 骨格筋及び脾臓 ) を実施した また 投与 1 日及び 14 日のトキシコキネティクスを測定し 剖検時に採取した心臓 肝臓及び脾臓中のアスナプレビル濃度 (1 群雌雄各 3 匹又は 6 匹 ) を測定した 投与 1 日及び 14 日におけるアスナプレビルの全身曝露量は 30~100 mg/kg/day では用量比を上回って増加したが (Cmax: 約 10~12 倍 AUC: 約 29~37 倍 ) 100~300 mg/kg では投与 1 日で増加せず 投与 14 日で約 2 倍に増加した 30 及び 100 mg/kg/day では Cmax 及び AUC に性差はみられなかったが 300 mg/kg/day では雄の AUC が雌と比較してわずかに低値であった 投与 14 日の曝露量は投与 1 日と比較して 30 及び 100 mg/kg/day では AUC が約 50% 減少したが 300 mg/kg では雄で同等 雌で約 20%~36% 増加し 2 週間の反復投与による明らかな蓄積は認められなかった ( 表 )

18 アスナプレビル 毒性試験の概要文 Page 18 表 ラット 2 週間経口投与毒性試験におけるトキシコキネティクス値 アスナプレビル投与量 (mg/kg/day) 測定項目採血日雄雌雄雌雄雌 Cmax (μg/ml) AUC(0-24) (μg h/ml) 投与 1 日 投与 14 日 投与 1 日 投与 14 日 肝臓 心臓及び脾臓の組織中アスナプレビル濃度はいずれも用量に比例して増加し 概して性差はみられなかった すべての用量において アスナプレビルの心臓及び脾臓 ( 抗ウイルス作用の非標的器官 ) 中濃度は 肝臓 ( 治療器官 ) の約 0.1%~1% であった ( 表 ) 表 ラット 2 週間経口投与毒性試験におけるアスナプレビルの組織中濃度 投与量 肝臓 (μg/g) 心臓 (μg/g) 脾臓 (μg/g) (mg/kg/day) 雄 雌 雄 雌 雄 雌 <LLOQ 試験期間中の死亡例はみられず 最高用量の 300 mg/kg/day まで忍容性は良好であった アスナプレビルの投与に関連した一般症状 剖検及び病理組織学的所見はいずれの用量でも認められなかった 300 mg/kg/day では アスナプレビルに関連した変化として尿 ph の軽微な上昇 (+0.7 ph) 血清ビリルビンの軽度な増加 ( 雌 対照群の 1.9 倍 ) 雄における腎臓重量減少(15%) 及び心臓重量減少 ( 12%) が認められたが 血液生化学的検査及び剖検で関連した変化は認められなかったため これらの変化は生物学的意義の低い変化と考えられた 以上より アスナプレビルを 2 週間経口投与したラットにおいて 最高用量の 300 mg/kg/day (AUC:221 μg h/ml) まで忍容性は良好であり 本薬の投与に関連した毒性学的意義のある変化は認められなかったことから 本試験における無毒性量は 300 mg/kg/day と考えられた ラット 1 ヵ月間経口投与毒性試験 ( 試験番号 DM07024 概要表 B) SD ラット (1 群雌雄各 15 匹 ) にアスナプレビルを 0( 媒体対照 ),30, 100 及び 600 mg/kg/day の用量で 1 日 1 回 1 ヵ月間経口投与した 投与容量はいずれも 5 ml/kg とした 別途トキシコキネティクス測定用サテライト群 (1 群雌雄各 9 匹 ) を設け 同様に投与した 生死及び一般状態観察 体重及び摂餌量測定 理学的検査及び眼科学的検査 臨床病理学的検査 器官重量測定

19 アスナプレビル 毒性試験の概要文 Page 19 剖検及び病理組織学的検査を実施した また 投与 1 日及び 28 日のトキシコキネティクス測定及び剖検時の肝臓中及び血漿中アスナプレビル濃度測定を実施した 投与期間終了時に各群雌雄各 10 匹を剖検し 2 週間の休薬期間後に各群雌雄各 5 匹を剖検した 反復投与後のアスナプレビルの Cmax 及びAUC は30~100 mg/kg/dayでは概して用量比を上回って増加し (23~73 倍 ) 100~600 mg/kg/day では用量比を下回った (2.3~3.8 倍 ) いずれの用量でも性差はみられなかった 投与 28 日における雌雄の Cmax 及び AUC は 30 mg/kg/day では投与 1 日と比較して 29%~72% 低値であったが 100 mg/kg/day 以上では同程度であり 蓄積はないと考えられた ( 表 ) 表 ラット 1 ヵ月間経口投与毒性試験におけるトキシコキネティクス値 a アスナプレビル投与量 (mg/kg/day) 測定項目採血日雄雌雄雌雄雌 Cmax (μg/ml) AUC(0-24) (μg h/ml) 投与 1 日 投与 28 日 投与 1 日 2.65 a 投与 28 日 a 投与後 24 時間のアスナプレビル濃度が LLOQ (5 ng/ml) を下回ったため AUC(0-12h) を算出した 剖検時 ( 最終投与後の約 24 時間 ) に採取した肝臓中のアスナプレビル濃度は 用量比を下回って増加した アスナプレビルの肝臓中濃度は血漿中濃度より高値であり 性差はみられなかった ( 表 ) 表 ラット 1 ヵ月間経口投与毒性試験におけるアスナプレビルの肝臓中及び血漿中濃度 投与量 肝臓 (μg/g) a 血漿 (μg/ml) a 肝臓中 / 血漿中濃度比 (mg/kg/day) 雄 雌 雄 雌 雄 雌 <LLOQ 7656 NA a 肝臓及び血漿中アスナプレビル濃度は投与期間終了時の剖検 ( 最終投与後約 24 時間 ) において測定 アスナプレビルに関連した死亡例及び一般症状はみられず 30 mg/kg/day では本薬投与に関連した変化は認められなかった 100 mg/kg/day では 血清クレアチニンの減少 ( 対照群の 0.90 倍 ) 及び肝臓重量増加 (+10%) が認められたのみであった 600 mg/kg/day では アスナプレビルに関連した影響として 投与 1 週に雄で体重減少 ( 6.7%) 及び摂餌量減少 ( 26%) 雌で摂餌量減少( 15%) が認められた また 雌において投与 3 週及

20 アスナプレビル 毒性試験の概要文 Page 20 び 4 週に摂餌量の増加 (+9.0% 及び +9.8%) が認められたが 比較的軽度な変化であり 関連した 体重増加はみられなかった また 血液学検査及び凝固検査では 600 mg/kg/day の雄及び雌でヘモグロビン減少 ( 対照群の 0.95 及び 0.93 倍 ) ヘマトクリット減少 (0.95 倍 ) MCV 減少 (0.95 及び 0.97 倍 ) MCH 減少 ( 0.94 及び 0.95 倍 ) フィブリノゲン減少 (0.76 及び 0.86 倍 ) が認められた 更に雌では 赤血球分布 幅 (RDW) の増加 (1.10 倍 ) 平均赤血球ヘモグロビン濃度 (MCHC) の減少 (0.98 倍 ) が認め られた アスナプレビルに関連したこれらの血液学的変化から 赤血球の小型化が示唆された 血液生化学的検査では 雄及び雌で ALT 増加 ( 対照群の 1.79 及び 2.10 倍 ) 総ビリルビン増加 (1.82 及び 1.46 倍 ) 塩素増加 (1.02 倍 ) 及びアルブミン / グロブリン比上昇 (1.12 及び 1.11 倍 ) 総蛋 白減少 (0.90 及び 0.92 倍 ) グロブリン減少 (0.84 及び 0.87 倍 ) グルコース減少 (0.84 及び 0.86 倍 ) 尿素窒素減少 (0.69 及び 0.79 倍 ) クレアチニン減少 (0.87 倍 ) 及び総コレステロール減少 (0.71 及び 0.70 倍 ) が認められた また 雄でトリグリセリド減少 ( 対照群の 0.43 倍 ) 及びカル シウム減少 (0.97 倍 ) アルブミン減少 (0.96 倍 ) 雌で ALP 増加 (1.41 倍 ) が認められた これ らの臨床検査値の変化は ALT 及び総ビリルビンの変化を除き 比較的軽度な変化でほとんどの 2) 平均値及び個別値は試験施設背景値の範囲内あるいは生物学的意義のない変動であったことか ら 毒性学的意義は低いと考えられた 赤血球関連値 ALT 総ビリルビン及び血清蛋白の変化 は イヌ 1 ヵ月間投与毒性試験でも 300 mg/kg/day で認められた 尿検査では 600 mg/kg/day で 尿量の増加 ( 対照群の 2.56~3.22 倍 ) 並びにこれに関連して尿比重低下 (0.60 倍 ) 及び尿 ph 上 昇 (1.10~1.14 倍 ) が認められた 尿量の増加については 脱水症状が認められずアスナプレビ ル及び代謝物の尿排泄はほとんどないことから 摂水量の増加 ( 多飲 ) によるものであり 腎障害を示唆する所見ではないと考えられた 腎臓にアスナプレビルの投与に関連した病理組織学的変化は認められなかった 器官重量測定では 600 mg/kg/day の雄で甲状腺重量増加 (+27%) 雌で副腎及び肝臓重量増加 (+17% 及び +21%) が認められた これらの器官重量の変化に関連した病理組織学的所見は認められなかった 雌における肝臓重量の増加は 肝臓における高濃度のアスナプレビルによる肝薬物代謝酵素の誘導に関連した適応性変化である可能性が考えられた 剖検では 雌雄で透明 ~ 黄色の液体及びガスによる小腸及び大腸の膨満 ( 小腸で顕著 ) がみられ 雄 1 例で小腸壁の肥厚が認められた 病理組織学的検査では 雌雄で腸細胞の肥大 ( ごく軽微 ~ 軽度 ) が小腸 ( 十二指腸及び空腸 ) で高頻度に認められ 大腸 ( 盲腸 ) でも低頻度に認められた また 雄のみで盲腸及び結腸の杯細胞の減少が認められた 更に 600 mg/kg/day の雌において 副腎皮質索状帯に多巣性の細胞変性 ( ごく軽微 ) の発現頻度増加が認められ ラットにおける自然発生性の変化がアスナプレビルの投与により亢進したものと考えられた 100 mg/kg/day 以上で用量依存性に認められた変化は 血清クレアチニン減少 ( 対照群の 0.87 ~0.90 倍 ) 及び肝臓重量増加 (+10%~+17%) のみであった 2 週間の休薬期間により 上記の変化はいずれも回復した なお 600 mg/kg/day の雌で休薬期間中の摂餌量増加 (22% 及び 15%) 及び 600 mg/kg/day の雄でグルコース減少 (0.79 倍 ) が認められたが 毒性学的意義の低い変化

21 アスナプレビル 毒性試験の概要文 Page 21 と考えられた 以上より アスナプレビルを 1 ヵ月間経口投与したラットにおいて 100 mg/kg/day まで忍容性は良好であった 主要な毒性の標的器官は 600 mg/kg/day(auc:299 μg h/ml) 腸細胞の肥大が認められたことから 小腸と考えられた 2 週間の休薬により アスナプレビルに関連した毒性学的意義のある所見は完全に回復した 本試験における無毒性量は100 mg/kg/day(auc:91 μg h/ml ヒト AUC の 25 倍 ) と考えられた ラット 6 ヵ月間経口投与毒性試験 ( 試験番号 DM08025 概要表 C) SD ラット (1 群雌雄各 25 匹 ) にアスナプレビルを 0( 媒体対照 ),40, 80 及び 200 mg/kg/day の用量で 1 日 1 回 6 ヵ月間経口投与した 最高用量の 200 mg/kg/day は 1 ヵ月間投与毒性試験の所見に基づき 投与期間の延長による毒性の亢進の可能性を考慮し 十分な曝露量 (AUC) が得られる用量として選択した 投与容量はいずれも 5 ml/kg とした 生死及び一般状態観察 体重及び摂餌量測定 理学的検査 眼科学的検査 臨床病理学的検査 器官重量測定 剖検及び病理組織学検査を実施した また 投与 1 日 投与 13 週及び 26 週のトキシコキネティクス測定 剖検時の肝臓中及び血漿中アスナプレビル濃度測定を実施した 6 ヵ月間の投与期間終了時に各群雌雄各 20 匹を剖検し 1 ヵ月間の休薬期間後に各群雌雄各 5 匹を剖検した 反復投与後のアスナプレビルの AUC は いずれの用量及び測定時期においても概して用量比を上回って増加したが 雄の平均 AUC は雌より低値 (0.3~0.8 倍 ) であった 40 及び 80 mg/kg/day では蓄積あるいは酵素誘導による曝露量の減少は認められなかったが 投与 13 週及び 26 週における 200 mg/kg/day の平均 AUC は投与 1 日と比較して 2~5 倍高値であった ( 表 ) 表 ラット 6 ヵ月間経口投与毒性試験におけるトキシコキネティクス値 アスナプレビル投与量 (mg/kg/day) 測定項目採血日雄雌雄雌雄雌 Cmax (μg/ml) AUC(0-24) (μg h/ml) 投与 1 日 投与 13 週 投与 26 週 投与 1 日 投与 13 週 投与 26 週 投与期間終了後の剖検時 ( 最終投与後約 24~30 時間 ) に採取した肝臓中のアスナプレビル濃度は血漿中濃度より高値であり 用量に伴う増加は概して用量比を下回った ( 表 )

22 アスナプレビル 毒性試験の概要文 Page 22 表 ラット 6 ヵ月間経口投与毒性試験におけるアスナプレビルの肝臓中及び血漿中 濃度 a b 投与量 (mg/kg/day) 肝臓 (ng/g) a 血漿 (ng/ml) a 肝臓中 / 血漿中濃度比 雄雌雄雌雄雌 肝臓及び血漿中アスナプレビル濃度は投与期間終了時の剖検 ( 最終投与後約 24 時間 ) で測定 個体別の肝臓 / 血漿中濃度比より算出 b アスナプレビルの投与に関連した死亡例はみられなかった 本薬の投与に関連した一般症状は 200 mg/kg/day の雌雄で投与期間中に散発的にみられた軟便及び被毛の濡れ ( 鼻口部 胸部 頸部又は腹部 ) の発現頻度増加のみであった また 200 mg/kg/day の雄で軽微な体重増加 ( 対照群の +9.7%~+11.3%) 及び摂餌量増加 (+8.8%~+13.7%) が認められた これら以外に体重及び摂餌量の変化はみられず アスナプレビルの投与に関連した眼科学的検査 理学的検査 血液学的検査 凝固検査及び尿検査所見は最高用量の 200 mg/kg/day まで認められなかった 血液生化学的検査において 200 mg/kg/day の雌雄で総コレステロール減少 ( 対照群の 0.79~0.92 倍 ) がみられたが 休薬により回復した 器官重量測定では 雄の全用量で肝臓重量の用量依存性の増加 (+8%~+23%) が認められた これらの肝臓重量増加に関連した病理組織学的所見は認められず 肝臓における高濃度のアスナプレビルによる肝薬物代謝酵素の誘導に関連した適応性変化である可能性が考えられた 剖検及び病理組織学的検査では 本薬投与に関連した所見はいずれの用量でも認められなかった 以上より アスナプレビルを最高用量 200 mg/kg/day で 6 ヵ月間経口投与したラットにおける忍容性は良好であった アスナプレビルの投与に関連した所見はいずれも有害性の低いものと考えられ 特定の器官への毒性はみられなかった 本試験における無毒性量は 200 mg/kg/day(auc: 503 μg h/ml ヒト AUC の 136 倍 ) と考えられた 3.2 イヌにおける反復経口投与毒性試験アスナプレビルのイヌにおける反復経口投与毒性について 1 ヵ月間及び 9 ヵ月間経口投与毒性試験 (GLP 適用 ) を実施して評価した イヌでは経口投与時のバイオアベイラビリティ (42% 以上 ) がサル (10%) と比較して高く より高いアスナプレビルの全身曝露が得られたため 非げっ歯類の動物種としてイヌを選択した イヌにおける代謝プロファイルはヒトと質的に類似した いずれの試験でもアスナプレビルの AUC は 15~300 mg/kg/day では概して用量比を上回って増加した 雌の AUC は雄より高く ( 約 2 倍 ) 反復投与による蓄積はみられなかった ( 表 3.2-1)

23 アスナプレビル 毒性試験の概要文 Page 23 表 イヌ反復経口投与毒性試験におけるアスナプレビルの AUC 及び ヒト AUC との比 投与期間 投与経路 ( 試験番号 ) 1 ヵ月間 強制経口 (DM07020) 9 ヵ月間 強制経口 (DM08026) 投与量 AUC (0-24h) a b ヒト AUC との比 (mg/kg/day) 雄 雌 雄 雌 下線を施した投与量は無毒性量を示す a 試験終了時の測定値 b 臨床推奨用量における AUC(3.69 μg h/ml) に基づき算出 ( 動物 AUC ヒト AUC) イヌ 1 ヵ月間経口毒性試験 ( 試験番号 DM07020 概要表 D) ビーグル犬 (1 群雌雄各 3 匹 ) にアスナプレビルを 0( 媒体対照 ),20, 60 及び 300 mg/kg/day の用量で 1 日 1 回 1 ヵ月間経口投与した 投与容量はいずれも 2.5 ml/kg とした 生死及び一般状態 体重測定 摂餌量観察 理学的検査 ( 神経学的検査 眼科学的検査及び呼吸系検査を含む ) 心電図検査 動脈血酸素飽和度測定 臨床病理学的検査 器官重量測定 剖検及び病理組織学的検査を実施した また 投与 1 日及び 28 日のトキシコキネティクス測定及び剖検時の肝臓中及び血漿中アスナプレビル濃度測定を実施した 反復投与後のアスナプレビルの AUC は 概して用量比を上回って増加した 20 mg/kg/day では雌の AUC が雄より高値 ( 約 1.8~3.6 倍 ) であったが 60 mg/kg/day 以上では同程度であった 個体間変動が大きいため 蓄積は雌雄のいずれの用量でも明らかでなかった ( 表 ) 表 イヌ 1 ヵ月間経口投与毒性試験におけるトキシコキネティクス値 アスナプレビル投与量 (mg/kg/day) 測定項目 採血日 雄 雌 雄 雌 雄 雌 Cmax 投与 1 日 a (μg/ml) 投与 28 日 a AUC(0-24h) 投与 1 日 a (μg h/ml) 投与 28 日 a a 2 例の平均値 (1 例で投与 1 日及び 28 日の投与後 1 時間に一部溶解した投与カプセルの嘔吐がみられたため 平均値の算出から本例を除外した ) 肝臓中のアスナプレビル濃度の用量に伴う増加は 20~60 mg/kg/day では用量比を下回ったが

24 アスナプレビル 毒性試験の概要文 Page 24 60~300 mg/kg/day では用量比を上回った 肝臓中 / 血漿中濃度比はいずれの用量でも概して同程度であり 肝臓への取り込みが飽和しておらず 肝臓及び血漿からのアスナプレビルの消失は同程度であることが示唆された 肝臓中濃度及び肝臓中 / 血漿中濃度比に性差は認められなかった ( 表 ) 表 イヌ 1 ヵ月間経口投与毒性試験におけるアスナプレビルの肝臓中及び 血漿中濃度 a b 投与量 (mg/kg/day) 肝臓 (μg/g) a 血漿 (μg/ml) a 肝臓 / 血漿濃度比 雄雌雄雌雄雌 肝臓及び血漿中アスナプレビル濃度は投与期間終了時の剖検 ( 最終投与後約 24 時間 ) において測定 個体別の肝臓中 / 血漿中濃度比より算出 b 試験期間中の死亡例はみられなかった 60 mg/kg/day 以下の用量ではアスナプレビルの投与に関連した所見は認められず 300 mg/kg/day では呼吸及び体温 神経学的検査 眼科学的検査 心電図検査及び尿検査に変化は認められなかった アスナプレビルに関連した一般症状として 300 mg/kg/day の雌雄で嘔吐及び不定形 水様便の発現頻度が投与期間を通して増加し 体重減少 ( 6.9%~ 9.1%) 及び摂餌量減少が認められた 血液学的検査では 300 mg/kg/day の雌雄で MCV 減少 ( 対照群の 0.90 及び 0.89 倍 ) MCH 減少 (0.89 及び 0.86 倍 ) RDW 増加 (1.20 及び 1.16 倍 ) 雌でヘモグロビン減少 (0.85 倍 ) が認められ 赤血球の小型化が示唆された また 雌雄の数例で有核赤血球及び鉄染色陽性の微小な好塩基性細胞封入体 ( パッペンハイマー体 ) を有する赤血球が少数認められた パッペンハイマー体はヘモグロビン合成の障害との関連性が知られている 1) 血液生化学的検査では 300 mg/kg/day の雄及び雌で ALT 増加 ( 対照群の 4.48 倍及び 1.94 倍 ) 総ビリルビン増加(1.66 倍及び 1.55 倍 ) 総蛋白減少 (0.90 倍及び 0.78 倍 ) アルブミン減少(0.87 倍及び 0.75 倍 ) 総コレステロール減少 (0.61 倍及び 0.55 倍 ) が認められた 更に雄 1 例で GGT 増加 ( 投与前値の 2.7 倍 ) 雌で塩素増加 ( 対照群の 1.03 倍 ) グロブリン減少(0.81 倍 ) カルシウム減少(0.91 倍 ) が認められた これらの臨床検査値の変化は ALT GGT 及び総ビリルビンの増加を除き 比較的軽度でほとんど 3) の平均値及び個別値は概して試験施設背景値の範囲内あるいは生物学的意義のない変化であったことから 毒性学的意義は低いと考えられた ALT GGT 及び総ビリルビンの増加は 病理組織学的検査で観察された肝細胞凝固壊死 ( 後述 ) に関連した変化と考えられた 赤血球関連値 ALT 総ビリルビン及び血清蛋白の変化は ラット 1 ヵ月間投与毒性試験でも 600 mg/kg/day で認められた また 血液凝固検査において 雄及び雌で活性化部分トロンボプラスチン時間 (APTT) の軽度な短縮 (0.82 及び 0.83 倍 ) がみられた 尿検査では アスナプレビルに関連した変化はいずれの用量でも認められなかった 器官重量測定では 300 mg/kg/day の雌で副腎重量増加 (+39%~+42%) 及び脾臓重量増加 (+45%

25 アスナプレビル 毒性試験の概要文 Page 25 ~+49%) がみられたが 関連した病理組織学的所見は認められなかった 剖検では 300 mg/kg/day の雌 1 例で胸腺の小型化がみられたのみであり 本所見に関連して病理組織学的検査で顕著な胸腺退縮が認められた 病理組織学的検査では 300 mg/kg/day で肝臓の肝細胞凝固壊死 ( ごく軽微 ~ 軽微 ) 膵臓外分泌部の分泌顆粒減少( ごく軽微 ~ 軽微 ) 胸腺の退縮の発現頻度及び変化の程度の増加 ( 軽度 ~ 高度 ) が認められた 膵臓外分泌部の分泌顆粒の減少については 変化の程度がごく軽微で 膵臓の分泌顆粒の大部分は保持されていることから 毒性学的意義は低いと考えられた また 胸腺退縮の発現頻度及び程度の増加は 自然発生性変化の亢進及びストレスによるものと考えられた 以上より アスナプレビルを 1 ヵ月間経口投与したイヌにおいて 60 mg/kg/day まで本薬の投与に関連した所見は認められず 忍容性は良好であった 最高用量の 300 mg/kg/day(auc: 1385 μg h/ml) では肝臓を主な標的器官とした毒性が発現し 相関性の高い血清マーカーとして ALT 増加が認められた 本試験における無毒性量は 60 mg/kg/day(auc:100 μg h/ml ヒト AUC の 27 倍 ) と考えられた イヌ 9 ヵ月間経口投与毒性試験 ( 試験番号 DM08026 概要表 E) ビーグル犬 (1 群雌雄各 6 匹 ) にアスナプレビルを 0( 媒体対照 ),15, 50 及び 100 mg/kg/day の用量で 1 日 1 回 9 ヵ月間経口投与した 投与容量はいずれも 1.5 ml/kg とした 生死及び一般状態観察 体重及び摂餌量測定 理学的検査 神経学的検査 眼科学的検査 心電図検査 臨床病理学的検査 剖検及び病理組織学的検査を実施した また 投与 1 日 投与 13 週 26 週及び 39 週のトキシコキネティクス測定及び剖検時の肝臓及び血漿中濃度測定を実施した 9 ヵ月間の投与期間終了時に各群雌雄各 4 匹を剖検し 2 ヵ月間の休薬期間後に各群雌雄各 2 匹を剖検した 反復投与後のアスナプレビルの AUC はいずれの用量でも用量比を上回って増加し 雄の AUC は雌より一貫して低値 (0.4~0.6 倍 ) であった いずれの用量でも各測定時点の AUC は投与 1 日の値と同程度であり 蓄積は認められなかった ( 表 )

26 アスナプレビル 毒性試験の概要文 Page 26 表 イヌ 9 ヵ月間経口投与毒性試験におけるトキシコキネティクス値 a 測定項目 Cmax (μg/ml) AUC(0-T) a (μg h/ml) 採血日 アスナプレビル投与量 (mg/kg/day) 雄雌雄雌雄雌 投与 1 日 投与 13 週 投与 26 週 投与 39 週 投与 1 日 投与 13 週 投与 26 週 投与 39 週 T = 投与後 8 時間又は 24 時間 投与終了後の剖検時 ( 最終投与後約 24 時間 ) における血漿中及び肝臓中アスナプレビル濃度は概して用量とともに増加し 肝臓中濃度は血漿中濃度より高値であった 肝臓中 / 血漿中濃度比に性差は認められなかった ( 表 ) 表 イヌ 9 ヵ月間経口投与毒性試験におけるアスナプレビルの肝臓中及び血漿中濃度 投与量 肝臓 (μg/g) a 血漿 (μg/ml) a b 肝臓中 / 血漿中濃度比 (mg/kg/day) 雄 雌 雄 雌 雄 雌 a 肝臓及び血漿中アスナプレビル濃度は投与期間終了時の剖検 ( 最終投与後約 24 時間 ) で測定 b 個体別の肝臓中 / 血漿中濃度比より算出 試験期間中の死亡例は認められなかった アスナプレビルの投与に関連した一般症状は 100 mg/kg/day の雌雄における流涎のみであった 本所見の毒性学的意義は低いと考えられ 休薬期間中は観察されなかった 体重 摂餌量 理学的検査 神経学的検査 眼科学的検査 心電図検査 器官重量 剖検及び病理組織学的検査にアスナプレビルの投与による影響は認められなかった 臨床病理学的検査において 100 mg/kg/day の雌で軽微な MCV 減少 ( 対照群の 0.93~0.94 倍 ) 及び MCH 減少 (0.91~0.92 倍 ) 50 及び 100 mg/kg/day の雌雄で ALP 増加 (1.32~2.17 倍 回復性 ) がみられたが 関連する病理組織学的所見はみられず これらは毒性学的意義の低い変化と考えられた 以上より アスナプレビルを最高用量 100 mg/kg/day で 9 ヵ月間投与したイヌにおける忍容性

27 アスナプレビル 毒性試験の概要文 Page 27 は良好であった 本試験における無毒性量は 100 mg/kg/day(auc:302 μg h/ml ヒト AUC の 82 倍 ) と考えられた 3.3 サルにおける反復経口投与毒性試験アスナプレビルのサルにおける反復経口投与毒性について 1 週間経口投与毒性試験 (GLP 非適用 ) を実施して評価した 本試験の結果はサル併用投与毒性試験の用量設定根拠に用いた アスナプレビルの AUC は 30~300 mg/kg/day で用量比を上回って増加した 30~150 mg/kg/day では性差はみられなかったが 300 mg/kg/day では雄が雌より高値であった 投与 7 日の AUC は投与 1 日と比較して変動幅が大きく 明らかな蓄積はみられなかった ( 表 3.3-1) 表 サル反復経口投与毒性試験におけるアスナプレビルの AUC 及び ヒト AUC との比 a b 投与期間 投与経路 ( 試験番号 ) 1 週間 強制経口 (DM08018) 投与量 AUC(0-24) (μg h/ml) a b ヒト AUC との比 (mg/kg/day) 雄 雌 雄 雌 試験終了時の測定値臨床推奨用量における AUC(3.69 μg h/ml) に基づき算出 ( 動物 AUC ヒト AUC) サル 1 週間経口投与毒性試験 ( 試験番号 DM08018[ 参考資料 ] 概要表 ) カニクイザル (1 群雌雄各 2 匹 ) にアスナプレビルを 0( 媒体対照 ),30, 150 及び 300 mg/kg/day の用量で 1 週間経口投与した 投与容量はいずれも 1.5 ml/kg とした 生死及び一般状態観察 ( 摂食行動を含む ) 体重測定 臨床病理学的検査 器官重量測定 剖検及び病理組織学的検査を実施した また 投与 1 日及び 7 日のトキシコキネティクスを測定した 投与 7 日のでアスナプレビルの AUC は用量比を上回って増加した 30 及び 150 mg/kg/day における雄の平均 AUC は雌と概して同程度 (0.9 倍及び 2.0 倍 ) であったが 300 mg/kg/day では雄がわずかに高値 (2.4 倍 ) であった 反復投与後の AUC は 投与 1 日の 0.2~1.7 倍であり 明らかな性差はみられなかった ( 表 )

28 アスナプレビル 毒性試験の概要文 Page 28 表 サル 1 週間経口投与毒性試験におけるトキシコキネティクス値 a アスナプレビル投与量 (mg/kg/day) 測定項目採血日雄雌雄雌雄雌 Cmax (μg/ml) AUC(0-T) a (μg h/ml) 投与 1 日 投与 7 日 投与 1 日 投与 7 日 T = 投与後 8 時間又は 24 時間 試験期間中死亡例はのみられなかった アスナプレビルの投与に関連した一般症状 体重及び摂食行動への影響はいずれの用量でも認められなかった 臨床病理学的検査において 150 mg/kg/day の雄 1 例 300 mg/kg/day の雄 2 例及び雌 1 例で総コレステロール減少 ( 投与前値の 0.64~0.82 倍 ) 300 mg/kg/day の雄及び雌各 1 例で総ビリルビン増加 (4.0 倍及び 1.93 倍 ) 及び総蛋白減少 (0.93 倍及び 0.96 倍 ) 300 mg/kg/day の雄でアルブミン減少 (0.84 倍及び 0.91 倍 ) が認められた 血清 4) 中蛋白の変化は概して施設背景値の範囲内で 総コレステロールの減少は軽度で生物学的意義のない変化と考えられ 総ビリルビンの増加は他の肝臓関連値及び肝臓の病理組織学的変化が認められなかったことから これらの臨床検査値の変化は毒性学的意義の低い所見と考えられた アスナプレビルの投与に関連した器官重量の変化及び剖検所見はいずれの用量でも認められなかった 病理組織学的検査では 300 mg/kg/day の雄の胸骨及び肋骨にごく軽微な骨髄細胞数増加 ( 白血球系細胞の増殖刺激によると考えられる骨髄細胞の増加 ) がみられたのみであった 骨髄の病理組織学的所見が認められた動物では 白血球関連値及びその他の造血系組織に変化が認められなかったことから アスナプレビルの 1 週間の投与で発現した骨髄細胞の刺激性変化の毒性学的意義は低いと考えられた 以上より アスナプレビルを最高用量 300 mg/kg/day で 1 週間経口投与したサルにおける忍容性は良好であった アスナプレビルの投与に関連した所見は 150 mg/kg/day 以上での軽度な臨床病理学的変化と 300 mg/kg/day での骨髄の刺激性変化のみであった 本試験における無毒性量は 300 mg/kg/day(auc:697 μg h/ml) と考えられた 3.4 併用投与毒性試験アスナプレビルとダクラタスビルの併用投与 (ASV + DCV) による臨床試験の安全性を担保するため ラット及びサルを用いた 1 ヵ月間投与毒性試験並びにサルを用いた 3 ヵ月間投与毒性試験を実施した 併用試験における投与量は 明らかな毒性が発現する用量よりも 臨床におけるそれぞれの薬剤のヒト曝露量範囲での影響を評価する AUC が得られる用量を設定した

29 アスナプレビル 毒性試験の概要文 Page ラットにおける併用投与毒性試験 ラット 1 ヵ月間併用経口投与毒性試験 ( 試験番号 DS08126 概要表 F) SD ラット (1 群雌雄各 10 匹 ) にアスナプレビル及びダクラタスビル (ASV/DCV) を 0/0( 媒体対照 ) 30/10( 低用量併用群 ) 60/60 mg/kg/day( 高用量併用群 ) の用量で 1 日 1 回 1 ヵ月間経口投与した いずれも媒体に 50% 0.1 M リン酸緩衝液 (ph 3) 30% PEG-400 及び 20% TPGS 溶液を用い 投与容量を 10 ml/kg とした 生死及び一般状態観察 体重及び摂餌量測定 理学的検査 ( 神経学的検査 眼科学的検査 呼吸系検査を含む ) 臨床病理学的検査 器官重量測定 剖検及び病理組織学的検査を実施した また 投与 1 日及び28 日のトキシコキネティクスを測定し 剖検時の肝臓中及び血漿中アスナプレビル及びダクラタスビル濃度を測定した 併用投与による毒性学的相互作用は認められなかったが トキシコキネティクスに相互作用を示唆する変動が認められた ( 後述 ) ダクラタスビルと併用投与したアスナプレビルの投与 28 日における AUC は アスナプレビルの用量 30~60 mg/kg/day の間で用量比を上回って増加し 投与 1 日と同程度あるいはわずかに低値であった 雄の AUC は雌と比較して同程度又はわずかに低値であった アスナプレビルと併用投与したダクラタスビルの投与 28 日における AUC は ダクラタスビルの用量 10~60 mg/kg/day の間で用量に比例して増加し 投与 1 日と同程度あるいはわずかに低値であった 性差はみられなかった ( 表 ) 表 ラット 1 ヵ月間併用投与毒性試験におけるトキシコキネティクス値 アスナプレビル / ダクラタスビル投与量 (mg/kg/day) 30/10 60/60 測定項目採血日雄雌雄雌 Cmax (μg/ml) AUC(0-24) (μg h/ml) Cmax (μg/ml) AUC(0-24) (μg h/ml) アスナプレビル 投与 1 日 投与 28 日 投与 1 日 投与 28 日 ダクラタスビル 投与 1 日 投与 28 日 投与 1 日 投与 28 日 アスナプレビル及びダクラタスビルそれぞれの単剤を同一又は類似の用量でラットに投与した毒性試験と比較して 両剤を併用投与したときの投与 28 日におけるアスナプレビルの AUC は高い傾向 ( 約 1.3~2.2 倍 ) を示し ダクラタスビルの AUC は低い傾向 ( 約 0.6~0.7 倍 ) を示した

30 アスナプレビル 毒性試験の概要文 Page 30 これらの結果から 軽度 ~ 中等度のトキシコキネティクスの相互作用の可能性が示唆されたが アスナプレビルの曝露量値は個体差が大きく 相互作用については明確に判断できなかった 剖検時のアスナプレビルの肝臓中 / 血漿中濃度比 (1800~3040) は 概して 30/10 及び 60/60 mg/kg/day で同程度であった 個体値の変動幅が大きいため 明らかな性差は認められなかった ダクラタスビルの肝臓中 / 血漿中濃度比 (4.67~8.97) は 概して 30/10 及び 60/60 mg/kg/day で同程度で 性差は認められなかった 投与期間中の死亡例はみられなかった 高用量及び低用量の両併用投与群において 投与に関連する所見として 用量に依存した軽微 ~ 軽度のリンパ球数減少 ( 対照群の 0.68~0.78 倍 ) 好塩基球数減少 (0.65~0.67 倍 ) 及びこれらに関連した白血球数減少 (0.69~0.76 倍 ) がみられたが これらに関連する病理組織学的所見は認められなかった AST の減少 (0.67~0.85 倍 ) がみられたが 生物学的意義の低い変化と考えられた 更に 副腎皮質のごく軽微 ~ 軽度な空胞化の発現頻度が増加し 高用量群の剖検で雄 1 例に認められた副腎蒼白化と関連した変化と考えられた AST 及び副腎の変化は ダクラタスビル単剤の毒性試験でみられた変化と一致した 高用量併用群では 投与に関連する所見として 雄で軽度の尿量増加 ( 対照群の 2.21 倍 ) 及びそれに伴う尿比重の低下 (0.62 倍 ) 雌で軽微なヘモグロビン及び MCV の減少 (0.97 倍 ) が認められた その他 雄で軽微な血清ナトリウムの増加 (1.02 倍 ) がみられたが 生物学的意義の低い変化と考えられた これらの所見に関連した病理組織学的変化はみられず 軽微なナトリウムの変化を除き アスナプレビル又はダクラタスビルそれぞれの単剤の毒性試験でみられた所見と一致した 以上より アスナプレビル及びダクラタスビルをラットに 1 ヵ月間併用投与した結果 それぞれの最高用量 60 mg/kg/day( アスナプレビル AUC:41.4 μg h/ml ダクラタスビル AUC:35.1 μg h/ml) まで 毒性学的相互作用は認められなかった 投与に関連した所見はいずれも軽度で それぞれの単剤の毒性試験で認められた変化あるいは毒性学的意義の低い変化であった サルにおける併用投与毒性試験 サル 1 ヵ月間併用経口投与毒性試験 ( 試験番号 DS08143 概要表 G) カニクイザル (1 群雌雄各 4 匹 ) にアスナプレビル及びダクラタスビル (ASV/DCV) を 0/0( 媒体対照 ) 72/15 mg/kg/day( 低用量併用群 ) 及び 129.5/50 mg/kg/day( 高用量併用群 ) の用量で 1 日 1 回 1 ヵ月間経口投与した 両剤はそれぞれ異なる媒体に調製し 異なる容量で連続して投与した アスナプレビルは 60% PEG-400 及び 40% TPGS に溶解し 投与容量を 1 ml/kg とした ダクラタスビルは 75% 0.1 M リン酸緩衝液 (ph3) 5% ポリビニルピロリドン (PVP)K-30 5% TPGS 及び 15% PEG-400 に溶解し 投与容量を 4 ml/kg とした 生死及び一般状態観察 体重測定 理学的検査 ( 神経学的検査 眼科学的検査及び呼吸系検査を含む ) 心電図検査 動脈血酸素飽和度測定 臨床病理学的検査 器官重量測定 剖検及び病理組織学的検査を実施した また 投与 1 日及び 28 日のトキシコキネティクス測定及び剖検時の血漿中 胆汁中及び肝臓中のアスナプレビル及びダクラタスビル濃度測定を実施した

31 アスナプレビル 毒性試験の概要文 Page 31 併用投与による毒性学的相互作用はみられなかったが トキシコキネティクスに相互作用が認められた ( 後述 ) アスナプレビル及びダクラタスビルのいずれも概して投与 28 日より投与 1 日の AUC が高く 反復投与によるクリアランス及び吸収のいずれか又は両方の変化が示唆され 投与 28 日における AUC は用量比を上回って増加した 性差はみられなかった ( 表 ) 表 サル 1 ヵ月間併用投与毒性試験におけるトキシコキネティクス値 アスナプレビル / ダクラタスビル投与量 (mg/kg/day) 72/ /50 測定項目採血日雄雌雄雌 Cmax (μg/ml) AUC(0-24) (μg h/ml) Cmax (μg/ml) AUC(0-24) (μg h/ml) アスナプレビル 投与 1 日 投与 28 日 投与 1 日 投与 28 日 ダクラタスビル 投与 1 日 投与 28 日 投与 1 日 投与 28 日 アスナプレビル及びダクラタスビルそれぞれの単剤をサルに投与した毒性試験と比較して 両剤を併用投与したときのアスナプレビルの AUC は低用量及び高用量で中等度から高度の増加傾向 ( 単剤投与推定値の 4.4~15.5 倍 ) を示し 投与 28 日におけるダクラタスビルの AUC は高用量で軽度から中等度の増加傾向 ( 単剤投与推定値の 2.1 倍 ) を示した これらの結果から 中等度 ~ 高度なトキシコキネティクスの相互作用の可能性が示唆されたが アスナプレビルの曝露量は個体差が大きく 相互作用については明らかでなかった 剖検時の測定の結果 両剤とも胆汁中及び肝臓中濃度が高く 胆汁中 / 血漿中濃度比及び肝臓中 / 血漿中濃度比が高値であった 性差はみられなかった 投与期間中の死亡例はみられなかった 高用量及び低用量の両併用投与群において アスナプレビル及びダクラタスビルに関連する所見として 媒体との関連性も考えられる液状便及び被毛の汚れの発現頻度増加 ALP 減少 ( 投与前値の 0.58~0.79 倍 ) 低用量併用群の 1 例でアスナプレビルの影響と考えられる腸管のごく軽微な亜急性炎症が認められた ALP の変化は生物学的意義のない所見と考えられた 高用量併用群では更に 嘔吐 大腸の混合性細胞浸潤又は好酸球浸潤を伴うごく軽微な陰窩の壊死及び拡張が認められた これらの病理組織学的変化の発現頻度は低く 媒体の影響が被験物質により悪化したと推察される液状便の発現頻度増加に関連した変化である可能性が考えられた これらの所見は アスナプレビルのラット 1 ヵ月間反復投与試験で観察された腸管の変化と一致した

32 アスナプレビル 毒性試験の概要文 Page 32 また 副腎及び胸腺に薬物に関連した二次的な組織学的変化が認められた 剖検で高用量併用群の雄 1 例及び雌 2 例に副腎の暗色化がみられ 病理組織学的検査でごく軽微な副腎皮質網状帯の肥大を伴った軽微 ~ 軽度な副腎皮質索状帯の空胞減少が認められた また 低用量併用群の雌 1 例及び高用量併用群の全例で 胸腺にごく軽微なリンパ球減少が認められた 副腎及び胸腺の変化は ストレスによる二次的な影響と考えられた 副腎の同様の変化はダクラタスビルのサル 4 ヵ月間反復投与試験でみられており 本併用投与試験で新たに発現した変化ではなかった 以上より アスナプレビル及びダクラタスビルをそれぞれの最高用量 mg/kg/day(auc: 67.1 μg h/ml) 及び 50 mg/kg/day(auc:36.0 μg h/ml) でサルに 1 ヵ月間併用投与した結果 毒性学的相互作用は認められなかった 投与に関連した所見はいずれも軽微で それぞれの単剤の毒性試験で認められた所見と一致した サル 3 ヵ月間併用経口投与毒性試験 ( 試験番号 DM09008 概要表 H) カニクイザル (1 群雌雄各 4 匹 ) にアスナプレビル及びダクラタスビル (ASV/DCV) を 0/0( 媒体対照 ) 45/15 mg/kg/day( 低用量併用群 ) 及び 80/50 mg/kg/day( 高用量併用群 ) の用量で 1 日 1 回 3 ヵ月間経口投与した アスナプレビルの高用量は ヒトにおける予測治療曝露量範囲を適切に評価できるよう ASV + DCV のサル 1 ヵ月間併用投与試験より減量した 1 ヵ月間併用投与試験における高用量のアスナプレビルの AUC は目標曝露量より高値であったが 顕著な毒性所見は認められなかった アスナプレビルは 60% PEG-400 及び40% TPGS に溶解し 投与容量 0.75 ml/kg で投与した ダクラタスビルは 75% 0.1 M リン酸緩衝液 (ph 3) 5% PVP K-30 5% TPGS 及び 15% PEG-400 に溶解し 投与容量 4 ml/kg で投与した 生死及び一般状態観察 ( 摂食行動含む ) 体重測定 理学的検査 眼科学的検査 心電図検査 臨床病理学的検査 器官重量測定 剖検及び病理組織学的検査を実施した また 投与 1 日 投与 4 週及び 13 週のトキシコキネティクス測定及び剖検時の胆汁中 肝臓中及び血漿中のアスナプレビル及びダクラタスビル濃度測定を実施した 投与 13 週におけるアスナプレビル及びダクラタスビルの AUC は 低用量及び高用量のいずれでも用量比を上回って増加した ( アスナプレビル : 約 5~11 倍 ダクラタスビル : 約 7 倍 ) 明らかな性差はみられず 投与 1 日 投与 4 週及び 13 週の AUC は概して同程度で 蓄積は認められなかった ( 表 )

33 アスナプレビル 毒性試験の概要文 Page 33 表 サル 3 ヵ月間併用投与毒性試験におけるトキシコキネティクス値 a アスナプレビル / ダクラタスビル投与量 (mg/kg/day) 45/15 80/50 測定項目採血日雄雌雄雌 Cmax (μg/ml) AUC(0-T) a (μg h/ml) Cmax (μg/ml) AUC(0-24) (μg h/ml) アスナプレビル 投与 1 日 投与 4 週 投与 13 週 投与 1 日 投与 4 週 投与 13 週 ダクラタスビル 投与 1 日 投与 4 週 投与 13 週 投与 1 日 投与 4 週 投与 13 週 /15 mg/kg/day では T = 8 又は T = 24 80/50 mg/kg/day では T = 24 トキシコキネティクスの相互作用を評価するため 本併用投与試験の AUC を単剤投与試験の AUC と比較した アスナプレビルの AUC は 単剤投与時の AUC と比較して高く ( 低用量で約 2 ~5 倍 高用量で約 7~16 倍 ) トキシコキネティクスの相互作用の可能性が示唆された 本試験においてもアスナプレビルの曝露量の個体差が大きいことから相互作用は明らかでなかった 本試験におけるダクラタスビルの AUC は 単剤投与時の AUC と同程度であった 更に本試験における曝露量は アスナプレビルをより高用量 (72 及び mg/kg/day) ダクラタスビルを同用量で投与したサル 1 ヵ月間併用投与毒性試験の曝露量と同様の傾向を示した 剖検時 ( 最終投与後約 24 時間 ) の測定の結果 両剤とも胆汁中濃度が最も高く 肝臓中濃度も血漿中濃度より高値であった 胆汁中濃度は概して用量とともに増加し 明らかな性差はみられなかった アスナプレビルの胆汁中 / 血漿中濃度比及び胆汁中 / 肝臓中濃度比は 高用量の方が低用量より概して低かったが 肝臓中 / 血漿中濃度比は低用量と高用量で概して同程度であった アスナプレビルの胆汁中 / 血漿中濃度比及び肝臓中 / 血漿中濃度比に性差はみられなかった ダクラタスビルの胆汁中 / 血漿中濃度比及び肝臓中 / 血漿中濃度比は 低用量と高用量で概して同程度であった 個体間変動を考慮すると 両剤の肝臓中濃度は サル 1 ヵ月間併用投与毒性試験における肝臓中濃度と同程度であった 投与期間中の死亡例はみられなかった 一般状態 ( 摂食行動 ) 体重 理学的検査所見 血液学的検査及び凝固検査所見 尿検査所見及び器官重量に アスナプレビル及びダクラタスビルの投与に関連する変化はみられなかった

34 アスナプレビル 毒性試験の概要文 Page 34 血液生化学的検査では 投与に関連した変化として 低用量群の雌及び高用量群の雌雄で ALP の減少 ( 対照群の 0.65~0.77 倍 ) が認められたが 生物学的意義の低い変化と考えられた 同様の所見はサル 1 ヵ月間併用投与毒性試験においても 15/72 mg/kg/day 以上の用量で認められた 剖検で高用量群の雌雄に副腎の暗色化がみられ 病理組織学的検査で軽微 ~ 中等度の副腎皮質索状帯細胞の空胞減少が認められた 同様の所見は サル 1 ヵ月間併用投与試験 (129.5/50 mg/kg/day) ダクラタスビル単剤のサル 4 ヵ月間投与試験 (50 mg/kg/day 以上 ) 及びサル 9 ヵ月間投与試験 (30 mg/kg/day 以上 ) でも認められた 以上より アスナプレビル及びダクラタスビルをそれぞれの最高用量 80 mg/kg/day(auc: 22.8 μg h/ml) 及び 50 mg/kg/day(auc:28.7 μg h/ml) で 3 ヵ月間併用投与したサルにおける忍容性は良好であった アスナプレビル及びダクラタスビルの投与に関連した毒性学的意義のある変化はみられず 毒性学的な相互作用も認められなかった 投与に関連した所見はいずれも軽微で それぞれの単剤の毒性試験で認められた所見と一致した アスナプレビルの AUC は ダクラタスビルとの併用投与により単剤投与時より高値を示し トキシコキネティクスの相互作用の可能性が示唆されたが 本試験においてもアスナプレビルの曝露量の個体差が大きいことから相互作用は明らかでなかった 剖検時の測定において アスナプレビル及びダクラタスビルともに胆汁中濃度が最も高く 肝臓中濃度も血漿中濃度より高値であった 4 遺伝毒性試験アスナプレビルの遺伝毒性について ICH ガイドラインに準拠して GLP 下で実施した in vitro 試験 ( 細菌を用いる復帰突然変異試験 CHO 細胞を用いる染色体異常試験 ) 及び in vivo 試験 ( 小核試験 ) の組合せにより評価した 4.1 In vitro 試験 細菌を用いる復帰突然変異試験 ( 試験番号 DS07123 概要表 A) S. typhimurium の TA98, TA100, TA1535 及び TA1537 株並びに E. coli の WP2 uvra 株を用い 代謝活性化系存在下及び非存在下でアスナプレビルの復帰突然変異誘発性を評価した 代謝活性化系には Aroclor 1254 を投与したラットの肝ホモジネート S9 分画を用いた 用量設定試験では アスナプレビルを 1.5~5000 μg/plate の濃度範囲で評価した 細胞毒性は認められなかったが 5000 μg/plate で析出がみられ 復帰変異コロニー数が減少した この結果に基づき 本試験の最大濃度はいずれの菌株及び試験条件下でも 5000 μg/plate とした 本試験では アスナプレビルを 150~5000 μg/plate の濃度範囲で評価した 細胞毒性は認められなかったが 5000 μg/plate において S9 非存在下での TA98 株及び S9 存在下での TA1537 株に復帰変異コロニー数の減少がみられた 2500 及び 5000 μg/plate で析出が認められた いずれの菌株においても陰性対照と比較して復帰変異コロニー数の有意な増加はみられなかった 以上より 代謝活性化系の有無にかかわらず S. typhimurium 及び E. coli の各試験菌株の有意な増加はガイドラインで推奨される最高濃度まで認められなかったことから アスナプレビルに突

35 アスナプレビル 毒性試験の概要文 Page 35 然変異誘発性はないと考えられた チャイニーズハムスター卵巣細胞を用いる染色体異常試験 ( 試験番号 DS07112 概要表 B) チャイニーズハムスター卵巣 (CHO) 細胞を用い 代謝活性化系 (Arochlor 1254 を投与したラットの肝ホモジネート S9 分画 ) の存在下及び非存在下でアスナプレビルの染色体異常誘発性を評価した アスナプレビルの濃度は用量設定試験での細胞毒性に基いて 2.5~60 μg/ml とし CHO 細胞を S9 代謝活性化存在下では 3 時間処理 非存在下では 3 時間及び 20 時間処理した 代謝活性化系の有無にかかわらず いずれの濃度でも染色体の構造異常及び数的異常 ( 倍数性又は核内倍加 ) を有する細胞の出現頻度に有意な増加は認められなかった 以上より CHO 細胞を用いた試験において アスナプレビルはガイドラインで推奨される最高濃度まで染色体異常誘発性を有さないと考えられた 4.2 In vivo 試験 ラット小核試験 ( 試験番号 DS08016 概要表 ) SD ラット (1 群雄 6 匹 ) にアスナプレビルを 0( 媒体対照 ),250, 500, 1000, 2000 mg/kg/day の用量で 1 日 1 回 3 日間経口投与した 本試験の最高用量は ラット単回経口投与毒性試験の臨床所見に基づき 限界用量の 2000 mg/kg/day とした アスナプレビルは媒体 (60% PEG-400 及び 40% TPGS) に溶解し 投与容量はいずれも 20 ml/kg とした 陽性対照群 ( 雄 5 匹 ) にはシクロフォスファミド (CP) を 7 mg/kg/day の用量で 3 日間腹腔内投与した 最終投与後約 24 時間に各群 5 匹から採取した大腿骨骨髄中の多染性赤血球 (PCE) を 1 匹あたり 2000 個以上観察し 小核を伴う PCE(MN-PCE) の出現頻度を評価した また 投与 1 日のトキシコキネティクスを測定した なお 250 mg/kg/day 群については骨髄の評価を実施しなかった 投与 1 日におけるアスナプレビルの AUC は 500~2000 mg/kg/day では増加がみられなかった ( 表 ) 表 ラット小核試験におけるトキシコキネティクス値 測定項目 Cmax (μg/ml) AUC(0-24) (μg h/ml) 採血日 アスナプレビル投与量 (mg/kg/day) 投与 1 日 投与 1 日 mg/kg/day 以上で用量依存的な着色鼻漏及び被毛の汚れ ( 腹部 四肢 鼻口部 生殖器周囲 ) の発現頻度の増加が概して試験期間を通して認められ 1000 mg/kg/day 以上では腹部膨満及び外

36 アスナプレビル 毒性試験の概要文 Page 36 皮温低下がみられた 更に 2000 mg/kg/day では活動性低下 脱水 鼻汁 呼吸音異常及び死亡 (1 例 投与 3 日 ) がみられた また 対照群を含む全群の多くの動物に不定形便がみられ 媒体の影響と考えられた 1000 mg/kg/day 以上でPCE 出現頻度の統計学的に有意な減少 ( 対照群の58% に対し50%~51%) がみられた しかし PCE の出現頻度は施設背景値 (45%~64%) の範囲内であり 生物学的に意義のある変化ではないと考えられた 500 mg/kg/day 以上における MN-PCE の平均出現頻度は 0.27%~0.38% で 媒体対照群は 0.26%( 施設背景値は 0.53% 以下 ) であった 一方 陽性対照群 (CP) の MN-PCE は 4.77%( 媒体対照群の 18.3 倍 ) で統計学的に有意な増加が認められ 試験の妥当性が確認された なお 本小核試験で核を評価した結果からは イヌ 1 ヵ月間投与毒性試験でみられた鉄染色陽性赤血球の増加との関連性は明らかでなかった 以上より ガイドライン (ICH 及び OECD) で推奨される最高用量の 2000 mg/kg/day(auc: 1190 μg h/ml ヒト AUC の 322 倍 ) までアスナプレビルに小核誘発性は認められなかった 5 がん原性試験アスナプレビルのがん原性について CByB6F1-Tg(HRAS)2Jic ヘミ接合 (Tg-rasH2 トランスジェニック ) マウスの 26 週間経口投与がん原性試験及び SD ラットの 2 年間経口投与がん原性試験により評価した がん原性試験の用量設定は 米国 FDA のがん原性評価委員会 (CAC) の勧告に従い マウス試験では Tg-rasH2 マウスと同腹の非トランスジェニックマウスを用いた 28 日間投与用量設定試験 ラット試験ではラット 6 ヵ月間投与毒性試験の結果に基づいて ヒト曝露量と比較して十分に高い曝露量が得られる用量をそれぞれ選択した これらのがん原性試験は 本薬の臨床投与期間が開発初期には 48 週間と予測されていたため実施した マウス試験及びラット試験のいずれもアスナプレビルのトキシコキネティクスを投与 4 週及び 26 週に測定した 投与 26 週におけるマウス及びラットの AUC とヒト AUC との比を表 5-1 に示す 表 5-1 がん原性試験における定常状態の曝露量及びヒト AUC との比 a b 動物種 投与期間 投与経路 ( 試験番号 ) Tg-rasH2 マウス 26 週間 強制経口 (DM11012) SD ラット 2 年間 強制経口 (DN11082) 投与量 AUC(0-24) (μg h/ml) ヒト AUC との比 (mg/kg/day) 雄 雌 雄 雌 /40 b /60 b /80 b 臨床推奨用量における AUC(3.69 μg h/ml) に基づき算出 ( 動物 AUC ヒト AUC) 雄 / 雌 a

37 アスナプレビル 毒性試験の概要文 Page マウスにおけるがん原性試験 CByB6F1 ハイブリッド ( 非トランスジェニック ) マウス 28 日間経口投与毒性試験 ( 試験番号 DM09022 概要表 A) 本試験は Tg-rasH2 マウス 26 週間投与がん原性試験の用量設定のために実施した CByB6F1 ハイブリッドマウス (1 群雌雄各 10 匹 ) にアスナプレビルを 0( 媒体対照 ),50, 150 及び 500 mg/kg/day の用量で 28 日間経口投与した 投与容量はいずれも 3.5 ml/kg とした 別途トキシコキネティクス測定用サテライト群 (1 群雌雄各 20 匹 対照群のみ雌雄各 5 匹 ) を設け 同様に投与した 生死及び一般状態観察 体重及び摂餌量測定 臨床病理学的検査 器官重量測定 剖検及び病理組織学的検査を実施し 4 週間投与後のトキシコキネティクスを測定した 投与 4 週における AUC は 50~500 mg/kg/day で用量比を上回って増加し 雄の AUC は雌より低値 (0.5 倍 ) であった ( 表 ) 表 CByB6F1 ハイブリッドマウス 28 日間経口投与毒性試験における トキシコキネティクス値 アスナプレビル投与量 (mg/kg/day) 測定項目採血日雄雌雄雌雄雌 Cmax (μg/ml) AUC(0-24) (μg h/ml) 投与 4 週 投与 4 週 試験期間中 各投与群には死亡例はみられなかったが サテライト群では 500 mg/kg/day で雌 2 例が投与 4 日及び 9 日に死亡発見された また 同群の雄 2 例を投与 8 日に状態悪化により安楽死させ 更に 150 mg/kg/day 雄 1 例を投与 21 日に状態悪化により安楽死させた サテライト群の一般状態観察は行わなかったが 誤投与を示唆する外傷がみられず 500 mg/kg/day 試験群の一般症状から これらのサテライト群における死亡はアスナプレビルの投与に関連したものと考えられた ただし 150 mg/kg/dayの雄における状態悪化については本薬投与との関連性は不明であった 150 mg/kg/day 以上では アスナプレビルの投与に関連した変化として ヘモグロビン減少 ( 雄のみ 対照群の 0.91~0.94 倍 ) ヘマトクリット減少(150 mg/kg/day では雄のみ 0.89~0.94 倍 ) 及び MCV 減少 (150 mg/kg/day では雌のみ 0.94~0.98 倍 ) 雌における肝臓の絶対重量の増加(150 及び 500 mg/kg/day で対照群のそれぞれ +11.5% 及び +13.3%) が用量に依存して認められた 500 mg/kg/day では 活動性低下 浅速呼吸 円背位及び立毛 ( 投与後 1 週間から発現 最大 9 日間持続 ) 赤血球数減少( 対照群の 95%) 及び MCH 減少 (97%) 体重減少( 雄 投与 1 日と比較して 7.3%) が認められた これらの所見は概して投与 2 日 ~29 日に認められた その他 50 mg/kg/day 以上で立毛及び 腎臓の皮質尿細管及びその隣接のリンパ管の拡張の増加 ( 媒体の影響がアスナプレビルの投与により亢進したものと推察 ) 150 mg/kg/day 以上で血清

一般薬理試験及び毒性試験 2. 毒性試験 (1) 単回投与毒性試験 ( マウス イヌ サル ) 33) 動物種 投与経路 投与量 (mg/kg) 概略の致死量 (mg/kg) マウス 経口 2000 雌雄 :>2000 腹腔内 300 雌雄 :300 経口 750 雌雄 :>750 腹腔内 500

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