GP--0-0 GP--0-0 新宿ブレストセンター クサマクリニック 閉経前 Luminal A 乳癌患者に対する術前内分泌療法の効果 術前ホルモン療法を施行した 例の検討 浜松医療センター 乳腺外科 神田クリニック 浜松オンコロジーセンター 小林 英絵 小泉 圭 徳永 祐二 神田 和弘 渡辺 亨

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1 一 般 セッション 抄 録 ポスター 掲 示

2 GP--0-0 GP--0-0 新宿ブレストセンター クサマクリニック 閉経前 Luminal A 乳癌患者に対する術前内分泌療法の効果 術前ホルモン療法を施行した 例の検討 浜松医療センター 乳腺外科 神田クリニック 浜松オンコロジーセンター 小林 英絵 小泉 圭 徳永 祐二 神田 和弘 渡辺 亨 日馬 幹弘 目的 閉経後乳癌に対する術前内分泌療法は温存率を向上させる しかし 閉経前患者では意義が明らかでないとの判断で勧められてはいない 安全 性と有効性を検討した 対象 008 年 4 月から 0 年 月までに 7 例の 患者に対して行った 対象は Luminal A で ER/PgR が 90% 以上の症例とし た 後半の 9 例には Ki67 が 0% 以下の条件を追加した 対象者には 意義 が明らかでないことを説明後に希望された患者であり 希望がある場合や か月に 回の US で経過をみて PD の場合には 抗癌剤あるいは手術を行うこ とを承諾されている LH-RH agonist の 4 週 回投与に内服剤 letrozole 5 例 tamoxifen 例 を加えた 年齢は 歳 45 歳 平均 8. 歳 であっ た T 6 例 T 7 例 T 例 T4 例 N0 7 例 N 0 例 であり 投与期間は 6 6 か月で中央値は 9. ヶ月である 十分な効果が 得られたと考えられ 本人が局所治療を希望した時点で 全例に局所療法が 施行された 結果 主病巣は 例に PR が得られ 奏効率は 44.4% であっ た PD 症例はなく SD 症例でも 5-0% 減少症例が 0 例あった リンパ 節は 例が CR 例が PR となった 温存手術を施行された 6 例での効果 は 主病巣で Grade が 例 非浸潤癌は残存 Gradeb 例 Gradea 8 例 Grade0 4 例であった リンパ節は 0 例が切除され Grade 例 Gradea 4 例 Grade0 4 例 評価不能 0 例であった 長期投与に奏功 例が多く見られた 再発は SLNB を拒否した小葉癌の 例にリンパ節再発がみ られたのみである 重篤な副作用はなかった 結語 今後 予後の評価が重 要となるが 手術の縮小化が可能となった 腫瘍径が大きいなど術前の薬物 療法が必要と考えられ 抗癌剤を拒否する患者には一つの選択肢となる可能 性がある 背景 近年の乳癌治療では subtype ごとの治療法が選択されており ホルモ ン受容体発現が高度な浸潤性乳癌に対して 術前ホルモン療法が行われるこ とが増えている 術前ホルモン療法は術前化学療法に比べ有害事象が少なく 患者の QOL を維持しやすいという利点がある 効果を得られる症例 得ら れない症例についての予測因子や 至適投与期間等について未だ明確な基準 が定まっていないものの 効果判定については術後病理における PgR および Ki67 の発現低下が効果判定として注目されている 目的 当院における術前 ホルモン療法症例について検討する 対象 00 年 6 月から 0 年 0 月ま での間に 当院 連携病院にて術前ホルモン療法および手術を施行した 例 を検討した 術前ホルモン療法を行ったが効果不十分であり化学療法へ変更 となった症例 7 例 は除外した 結果 平均の術前治療期間は 8.5 カ月 -4 カ月 であり 閉経前 例 閉経後 9 例であった 画像評価では PR が 4 例 SD が 8 例であり CR の症例は認められなかった 術後病理結果では治 療効果判定は Grade0 が 例 Gradea が 9 例 Gradeb 以上が 例と細 胞変性は比較的軽度であったが 術前の生検と比較し PgR の発現低下が 4 例 Ki67 の発現低下が 例に見られ それらの低下は画像評価とは相関しなかっ た また初診時に画像上リンパ節転移陽性と考えられた 例は 手術時も全 例リンパ節転移陽性であった 考察 術前ホルモン療法による腫瘍縮小効果 は多様であったが 術前化学療法に見られるような CR や リンパ節転移の消 失は認められなかった 術前ホルモン療法の評価として画像や病理による治 療効果判定は特異的ではなく 術後病理での PgR および Ki67 の発現低下に留 意すべきと考えられた GP--0-0 GP 伊勢原協同病院 外科 ホルモン受容体陽性閉経後局所進行乳癌に対する初期全身治療 としてのアロマターゼ阻害剤の効果 閉経後 luminala 高齢乳癌患者における術前および非手術 次 ホルモン療法の治療経験 大阪市立大学大学院 腫瘍外科 市立柏原病院 外科 高島 勉 川尻 成美 柏木 伸一郎 野田 諭 青松 直撥 森崎 珠実 渡邊 真央 小野田 尚佳 石川 哲郎 平川 弘聖 飯尾 宏 皮膚浸潤や 鎖骨上窩あるいは内胸リンパ節転移を伴う局所進行乳癌は初期 治療の選択に迷うことも少なくない 特にホルモン受容体陽性閉経後症例に おいては術前化学療法の経験から化学療法の効果に疑問があるが ホルモン 療法による治療のデータも乏しい 当科ではいわゆる Luminal A タイプの stage IIIB IIIC 症例で閉経後のものに対しては原則としてアロマターゼ阻害 剤 AI 剤 による治療を第 選択としており その治療成績を報告する 対象 は 004 年 6 月から 0 年 7 月までに AI 剤を開始した 4 例で stage IIIB が 6 例 IIIC が 8 例 年齢は 歳 中央値 74 観察期間の中央値は 99 週 -57 週 であった 最良効果は CR 例 % PR 例 6% SD 例 % で 4 週以上の SD は 9 例 6% であった PD を 例認めた 奏効率は 65% clinical benefit rate は 9% となった 5 例が down staging により手術可能となった 例は病勢の進行により姑息的な乳房切除を要した 平均投与期間は 80 週であり 年を越すものも 8 例認めた AI 剤は閉経後ホ ルモン陽性局所進行乳癌の初期治療として高い奏効率を示し 長期にわたる コントロールが可能であり有用である 66 Luminal A の閉経後乳癌患者に対する術後補助療法はホルモン療法が主体 となる しかし術前ホルモン療法はそれによる乳房温存率は向上するが 予 後への影響は明らかではないため推奨グレード C に留められている 術後内 分泌療法と予後を比較した臨床試験は無く確立された治療法ではない 臨床の現場においては認知症を伴う老人や知的障害を持つ老人で本人と家 族が手術を望まない場合がある またいくら説得しても手術を拒む老人もい る 他臓器転移を伴う患者でも直接生命に関わらない肺や骨転移のみの患者 もいる これらの患者では針生検の結果女性ホルモン高感受性と判定された 場合にはまずホルモン療法の選択肢があることを話している 確立された治 療でないことを受け入れられた場合にはレトロゾールを用いたホルモン療法 をまず開始している その後の病巣縮小率を見ながら 手術可能な患者には 術前ホルモン療法から手術治療への移行を勧めている 00 年 月以来 7 例 で非手術 次ホルモン療法が行われた 例の同時性肺転移症例はこれらが消 失してダウンステージできた 同時性骨転移の 例はその他の臓器転移無く 経過している 肺転移の消えた 例を含む 例は約 4 月で手術治療へ移行した 多発性肺転移が消えた 例は 7 月後に患者家族からの強い手術希望をうけて 手術治療を行い 術後 5 日目に脳梗塞を合併したが無事軽快した この治療を はじめるきっかけとなった現在 95 歳の認知症を伴う患者は腫瘍は理学的には 縮小し 4 月以上長く SD を保っており家族の満足度は高い 知的障害を持 つ高齢女性も 0 月 PR を維持している この患者では手術治療はできそうに ない このように推奨グレードが低くとも luminal A の高齢者乳癌においては患者 の背景を十分に考慮すれば非手術 次ホルモン療法の選択肢があると考えら れるので若干の文献的考察を加えて報告する

3 GP GP ホルモン陽性 HER 陰性乳癌に対する術前療法の解析 Luminal 乳癌に対する術前化学療法におけるホルモン受容体発 現状況と pcr 率および予後解析 国立病院機構長崎医療センター 外科 同 放射線科 同 臨床検査科 前田 茂人 遠山 啓亮 渡海 由貴子 中島 一彰 伊東 正博 はじめに Luminal A type 乳癌に対してはホルモン治療が主流とされてい るが 化学療法が必要な場合もある 当センターで経験したホルモン陽性 HER 陰性乳癌に対する術前化学療法 NAC 症例および術前ホルモン療法 NAE 施行例を後ろ向きに検討し NAC および NAE の治療効果について解 析した 対象 007 年 月から 0 年 0 月までに切除術を行った原発 性乳癌 46 例中 ホルモン陽性 HER 陰性乳癌 4 例のうち術前治療を行 い 治癒切除し得た 6 例を対象とした NAC 施行 47 例 平均年齢 49 歳 針 生検から手術までの期間 7 日 NAE 施行 6 例 平均年齢 6 歳 針生検か ら手術までの期間 86 日 であった NAC は FECx4 DTXx4 NAE は LET を使用した 検討項目 針生検および摘出標本での ER PgR HER の 変化 RECIST および腫瘍縮小率評価 造影 MRI で評価 組織学的治 療効果判定 pcr 取扱い規約に準じ評価 4 stage I/II 症例における術後 再発の有無 結果 ER 変化 NAC60% 60% NAE8% 6% PgR 変 化 NAC5% 0% NAE6% 9% HER 陽 性 変 化 NAC % NAE 0% RECIST PD/SD/PR/CR% NAC /4/58/6% NAE 0/50/50/0% 腫瘍縮小率 NAC.9.cm 4% NAE..4cm 9% pcr 0///% NAC 4/6/4/9% NAE 0/75/9/6% 4 stage I/II 再発率 NAC /8 5% NAE 0/6 0% まとめ 治療前 後のホルモン受容体の変化では NAE は NAC に比し有意に ER P=0.07 PgR P=0.009 を減少させた このことから NAE によるホルモン受容 体の変化は Tumor heterogeneity に関与した可能性がある 奏効率は NAC 64% NAE 50% で 有意差はないものの NAC の奏功率が高い すなわち NAC は温存術施行率向上に寄与する可能性がある pcr 率は NAC 9% NAE 6% で ともに組織学的完全消失は期待できない 深田 一平 伊藤 良則 高橋 俊二 田辺 真彦 小林 隆之 小林 心 荒木 和浩 堀井 理絵 秋山 太 岩瀬 拓士 4 背景 ホルモン受容体陽性 HER 陰性乳癌では術前化学療法 NAC によ る病理学的完全奏効 pcr の頻度は少なく予後因子とならない事が報告さ れている Allred score によるホルモン受容体発現量と pcr 率および予後の 解析を行った 方法 000 年 月から 009 年 月までに当院で 854 症例 に NAC を施行した 術前針生検検体が再評価可能であったホルモン受容体陽 性 HER 陰性乳癌 65 人を対象とした 術前針生検で ER 0% 以上 and/or PgR0% 以上で HER 陰性 免疫組織 0 または FISH.0 未満 を luminal 乳癌と定義した 結果 観察期間中央値 54. カ月 再発 例 5.4% 死 亡 6 8.0% 例 DFI 中央値 50.9 ヶ月 5 年無再発生存率 85.4% 5 年生存 率 9.9% であった ホルモン受容体発現状況別の near-pcr 率 Grade b は ER 6 点以下 例.0% 7 点 8 例 6.% 8 点以上 例 0.9% また PgR 6 点以下 0 例 6.% 7 点 例.7% 8 点以上 0 例 0% ER/PgR 共 に 6 点 以 下 例 4.% ER/PgR 共 に 7 点 以 上 例.0% であった 予後解析では ER は予後予測因子とならいが PgR 高発現では予後良 好の傾向 p=0.056 ER/PgR ともに高発現は予後良好因子 p=0.06 であっ た 考察 Luminal 乳癌に対する術前化学療法において ER 強陽性は pcr の予 測因子となるが予後と相関せず ER/PgR 高発現が予後予測因子となる可能性 が示された GP GP Luminal type 乳癌に対する術前化学療法の効果予測因子の検 討 luminal A type 乳癌に対する FEC+TC 療法による術前化学療 法の忍容性と効果 大阪労災病院 外科 大阪労災病院 病理診断科 大阪労災病院 看護部 がん研有明病院 乳腺内科 がん研有明病院 病理部 がん研究所 病理部 4 がん研有明病院 乳腺科 松並 展輝 森島 宏隆 三輪 秀明 久保田 倫代 三宅 祐一朗 安山 陽信 廣田 昌紀 金 よう国 清水 潤三 三方 彰喜 長谷川 順一 濱沢 智美 根津 理一郎 長野赤十字病院 乳腺内分泌外科 長野赤十字病院 病理 長野赤十字病院 腫瘍内科 4 中澤ウイメンズライフクリニック 浜 善久 福島 優子 渡部 正秀 上野 真由美 横山 史朗 4 背景と目的 ホルモン受容体 HR 陽性の Luminal type 乳癌は予後良好で あるが 術前化学療法による病理学的完全奏効 pcr 率は低い 当院では 006 年 4 月より術前化学療法として FEC00+Taxane を標準治療とした ま た 現在は閉経後の HR + HER - 乳癌に対して術前内分泌療法も行って いるが 化学療法が適応となる症例を選択するため これまでの治療成績よ り Luminal type における化学療法の効果予測因子を検討した 対象と方法 006 年 0 月から 0 年 9 月までに手術を施行した 850 例のうち subtype の評価可能な浸潤癌は 70 例であった HR + は ER 又は PgR 陽性細胞占有 率が 0% 以上とし HER + は IHC + 又は IHC + で FISH 陽性 signal ratio. とした HR + HER - は 505 例 70.% HR + HER + は 5 例 7.% であった これらの Luminal type 乳癌 556 例中 84 例 5.% に 術 前 化 学 療 法 FEC+Taxane 7 例 FEC 6 例 Taxane 6 例 を 施 行 し HER + 9 例中 6 例に Trastuzumab を併用した 原発巣の組織学的 評価が可能であった 8 例を対象に histological grade HG HR 陽性率 Ki-67 の標識率及び HER status が組織学的治療効果の予測因子となるかを 検討した 結果 Luminal type の組織学的治療効果 Grade は 8 例中 例 5.7% であった 浸潤性乳管癌 74 例では組織学的治療効果 Grade が 例 4.9% で HG では 7 例中 例.7% のみであった ER 50% の症例では ER 50% に比べ組織学的治療効果 Grade が有意に多かったが 40.0% vs.% PgR の陽性率では治療効果に差がなかった Ki-67 0% 以上の症例では Ki-67 0% に比べ組織学的治療効果 Grade が有意 に多く 40.9% vs 6.6% Strict pcr & ypn0 も有意に多かった.7% vs.% また HER status は治療効果に影響しなかった 多変量解析で は Ki-67 のみに有意差が認められた 結語 Luminal type 乳癌では Ki-67 の 標識率が 0% 以上の症例で化学療法による高い効果が期待できる 背景 luminal A 乳癌 ホルモン受容体陽性 HER- 陰性 は他の subtype に 比べ頻度が多く 予後は良好であるが 術前化学療法 NAC の奏効率は低い とされている 当院では luminal A 乳癌に対し 標準療法として FEC00+TC Docetaxel 75mg/m Cyclophosphamide 600mg/m を そ れ ぞ れ 週 毎に 4 コース施行後 手術を施行している 目的 luminal A 乳癌に対する NAC の忍容性と効果について retrospective に検討を行った 対象と方法 00 年 月から 0 年 月までに当院で NAC 後手術をした 66 例 平均年 齢 5. 歳 を対象とし 術前針生検で luminal A と診断した 7 例 56.0% 完遂率や組織学的効果判定を行った 結果 FEC+TC の完遂例は 4 例 完遂 率 9.9% 例は TC の副作用による皮疹で中止もしくは paclitaxel に変更 例は倦怠感が強く中止となった 組織学的効果は Grade 例 Grade 例 Grade 7 例 Grade0 5 例であり pcr 率は 8.% であった 考察 NAC における FEC+TC 療法の忍容性は良好であった 同時期の当院における luminal A type 以外の NAC の pcr 率は 4.% 例 /9 例 であり これら に比べ pcr 率は低かったが Grade + までの評価では 40.5% に効果が 認められ 限定的ではあるが腫瘍縮小効果は期待できると思われた 67

4 GP GP--0-0 当院における術前化学療法症例 48 例の検討 ホルモン受容体陽性原発乳癌における術前化学療法前後の病期 変化とその予後への影響 国立病院機構九州医療センター 乳腺外科 久留米大学 外科学講座 久留米大学 集学治療センター 大塚 弘子 中川 志乃 高橋 宏樹 井上 由香 森 遼 唐 宇飛 藤井 輝彦 白水 和雄 聖路加国際病院 乳腺外科 昭和大学医学部 乳腺外科 高橋 侑子 林 直輝 松田 直子 梶浦 由香 吉田 敦 中村 清吾 矢形 寛 山内 英子 luminal A 乳癌は一般的に化学療法の効果が 他のサブタイプより乏しいと言 われている しかし 症例によっては術前化学療法が必要な場合も往々にし て生じる 今回 我々は今までの luminal A 症例を中心に術前化学療法症例を 振り返ることによって その効果と効果予測に寄与する因子がないかを検討 した 対象は 006 年 4 月から 0 年 6 月までの 47 名 うち両側乳癌 名 49 乳房について行われた術前化学療法について サブタイプ別にレジメンや 臨床効果などについて検討した 内訳は Luminal A type が 9 乳房 Luminal B type が 7 乳房 HER 陽性 type が 6 乳房 Triple negative type が 7 乳房で あり Luminal A type とそれ以外について比較検討した 使用されたレジメ ンは FEC のみが 8 例 FEC followed by DOC が 4 例 TC が 例 ET が 例 DH が 例であった 効果は CR が 6 乳房 luminal A 乳房 PR が 7 乳房 luminal A 7 乳房 SD が 乳房 luminal A 8 乳房 PD が 乳房 luminal A 乳房 であった 以上の結果を その他臨床背景なども含め文献的考察 を加え報告する 背景 原発乳癌治療において術前化学療法 NAC は標準的な治療戦略である 現在 NAC 後病理学的病期 ypstage が予後規定因子とされているが NAC 前 臨床病期 cstage から ypstage への変化は考慮されていない また ホルモ ン陽性乳癌では病理学的完全奏功 pcr を得ても予後を改善しないという報 告があるが NAC の治療効果と予後改善の関係は一定の見解に至っておらず cstage から ypstage への変化が予後へ影響するか否かは未だ明確でない 目的 ホルモン受容体陽性乳癌における NAC 前後の cstage から ypstage へ の変化と予後との関連を明らかにすること 対象と方法 対象は 00 年 月より 008 年 月までに当科で NAC 施行後 外科的切除術を施行したホルモン受容体陽性原発乳癌 57 例 NAC 前後での Down Stage DS 群と非 DS 群の 群に分け 後ろ向きに比較した 結果 年齢中央値は 47 歳 6-76 歳 観察期間中央値は 54 ヶ月 5-4 ヶ 月 NAC 前臨床病期は cstage I 例.9% cstage II 45 例 79% cstage III 09 例 9% NAC 後病理学的病期は ypstage 0 56 例 9.8% ypstage I 66 例.5% ypstage II 96 例 5.7% ypstage III 55 例 7% であった 全症例のうち DS 群は 48 例 6% 非 DS 群は 45 例 74% であった 全 57 例では DS 非 DS 群に無病生存期間 DFS 全 生存期間 OS 共に差は認めなかった 加えて ypstage II n=96 症例に おける DS 群 cstage III n=8 と非 DS 群 cstage I/II n=68 の比較 で DS 群で有意に DFS が短く p OS にも同様の傾向を認めた p=0.078 結論 ホルモン受容体陽性乳癌においては NAC による downstaging での予 後の改善は認めなかった さらに 同じ ypstage であっても cstage が高い と予後が不良であることが示唆された GP--0- GP--0- 国立がん研究センター中央病院 HER 陽性乳癌における術前化学療法の効果と HER heterogeneity の相関 4 HER 陽性乳癌に対する Trastuzumab 併用術前化学療法の検 討 兵庫医科大学 乳腺 内分泌外科 同 病院病理部 同 放射線科 さきたクリニック 5 海の里クリニック 渡邉 真 木下 貴之 垂野 香苗 神保 健二郎 鈴木 純子 麻賀 創太 北條 隆 今村 美智子 三宅 智博 村瀬 慶子 宮川 義仁 柳井 亜矢子 八木 智子 一井 重利 高塚 雄一 伊藤 敬 廣田 誠一 山野 理子 先田 功 4 畑田 卓也 5 三好 康雄 背景 HER 陽性乳癌は術前化学療法において高い治療効果を示すものの 感受性予測因子は明らかにされていない 免疫組織染色における判定では 強い完全な細胞膜の染色性が 0% を超えたものが + と判定されており HER 陽性乳癌でも HER 陽性細胞と陰性細胞が混在する症例が含まれてい る 今回 HER の heterogeneity が 術前化学療法の治療効果に与える影響 を検討した 対象と方法 当科で術前化学療法を実施した HER 陽性乳癌 例を対象とした 治療前の針生検組織で免疫組織染色を行い HER 発現陽 性の細胞割合 ER PR Ki67 の陽性細胞割合を計測した 使用した薬剤は taxane-fec が 6 例 TC docetaxel+cyclophosphamide が 6 例 で こ の うち 7 例で taxane と trastuzumab が同時投与された 臨床的 RECIST 病理学的 乳癌取扱い規約 6 版 治療効果を判定した 結果 臨床効果との 相関では HER 陽性率は CR 87.5 ± 5.8% n=8 平均±標準偏差 PR 55.5 ±.% n= SD 5. ± 5.% n= であり CR と PR には有 意差 P=0.05 を認めた Ki67 陽性率は CR 6.6 ± 7.6% PR 9. ± 7.% SD 4.0 ±.6% であり 臨床効果と相関しなかった ER 陽 性群において ER 陽性率 PR 陽性率と臨床効果にも相関は認めなかった ま た 病理学的完全奏効群の HER 発現割合 78. ± 4.% n=6 は 非奏効 群 55.8 ± 0.6% n= に比べ高かったものの有意差はなかった 考察 HER の heterogeneity は HER 陽性乳癌の術前化学療法における治療効果 に影響を及ぼす可能性が示唆された 背景 乳がんに対する術前化学療法は 術後化学療法と比較した場合に 同等の生存率を得られる他 乳房温存率についても向上をもたらす事が報 告されている 更に HER 陽性乳癌に対する術前化学療法に お い て は Trastuzumab を併用する事で病理学的完全奏功 pcr 率の著明な向上がみら れたとの報告がされており 本邦においても広く用いられている 目的 今 回我々は 当院における HER 陽性乳癌に対する術前化学療法に関して Trastuzumab 併用群と Trastuzumab 非併用群の 群間で比較検討を行っ た 更に Trastuzumab 投与群については HER 陽性乳癌に対する術後薬 物療法として投与された症例との比較検討を行った 対象 対象は 00 年よ り当院にて術前化学療法が施行された HER 陽性乳癌症例 Trastuzumab 併 用群と非併用群間で pcr 率 乳房温存率 OS PFS などの項目について比 較検討を行った pcr の定義に関しては 乳房及びリンパ節の癌細胞がすべ て消失した場合か 乳管内病巣のみが残存した場合 と定義した 結果 Trastuzumab 併 用 群 46 例 と Trastuzumab 非 併 用 群 75 例 例 に つ いて検討を行った pcr 率は Trastuzumab 併用群 0.4% 非併用群 7.% と Trastuzumab 併 用 群 で 改 善 を 認 め た HER 陽 性 HR 陽 性 の い わ ゆ る Luminal-B like 症例においては Trastuzumab 併用群でも pcr 率が.% と 低い傾向にあった 結論 HER 陽性乳癌に対する Trastuzumab 併用術前化 学療法は化学療法単独に比べて pcr 率を改善させ 予後に関しても改善を得 られる可能性が示唆された 68

5 GP--0- GP--0-4 当院における HER 陽性乳癌に対する trastuzumab 併用術前 化学療法の治療戦略 アンスラサイクリンを含まないアブラキサン トラスツズマブ 併用術前抗癌剤治療 大阪府立呼吸器 アレルギー医療センター 消化器 乳腺外科 近畿大学医学部 外科 乳腺 内分泌部門 藤島 成 濱田 未佳 安積 達也 橋本 幸彦 乾 浩己 北條 敏也 大和 宗久 菰池 佳史 小田原 宏樹 鯉淵 幸生 小川 晃 堀口 淳 目的 HER 陽性乳癌に対する術前化学療法で Trastuzumab 投与が推奨さ れている われわれは 06 年から乳房温存を希望する HER 陽性乳癌および HER 陽性局所進行乳癌に対し Trastuzumab H 併用術前化学療法を行っ ている 今回術前 Trastuzumab 併用投与された症例の治療効果を解析し HER 陽性乳癌に対する Trastuzumab 併用術前治療の治療戦略を検討した 対象 手術可能癌 4 例 IIA 例 IIB 9 例 IIIA 例 と局所進行乳癌 例 IIIB 7 例 IIIC 4 例 HER-enriched 0 例 手術可能 例 局所 進行 7 例 luminal B 5 例 手術可能 例 局所進行 4 例 Paclitaxel 併 用 T+H 7 例 手術可能 例 局所進行 5 例 AC 療法後 Paclitaxel 併用投 与 AC T+H 8 例 手術可能 例 局所進行 6 例 結果 pcr は手術可能 癌で 6 例 4% 局所進行乳癌で 例 8% に認められた サブタイプから 手術可能癌の luminal B 例 7% が HER-enriched 全例が pcr であっ た 局所進行乳癌では luminal B 全例 non-pcr であったが HER-enriched 例 9% が pcr であった HER-enriched は luminal B より有意に pcr 率が高かった p 0.05 AC T+H レジメンで手術可能 局所進行癌のい ずれでも pcr が得られず T+H では手術可能癌で 50% 6/ 局所進行癌 で 40% の pcr /5 が認められた 考察 HER 陽性乳癌はサブタイプによ り術前 Trastuzumab 併用化学療法の治療効果が異なる 今回の検討では T+H レジメンは AC T+H レジメンより有意に pcr 率が高く AC 療法は pcr 率 の向上に寄与しなかった 今後はサブタイプを考慮した術前化学療法の治療 戦略を検討する必要がある 背景と目的 アブラキサンはヒト由来アルブミンにパクリタキセルを結合さ せたことで 従来のタキサン系製剤に比べて副作用の減少 利便性の良さ そして優越性が期待されている薬剤である HER 陽性乳癌に対する術前抗癌 剤治療 臨床試験 として 心毒性回避のためアンスラサイクリン製剤を含ま ずにアブラキサンとトラスツズマブの併用投与を行った成績を報告する 対 象と方法 試験デザインは 腫瘍径 cm 以上の HER 陽性手術可能乳癌患者 に対し アブラキサン 60mg/m 週毎 とトラスツズマブ 初回 8mg/kg 以後 6mg/kg 週毎 の併用投与を 4 コース施行 その後に手術を行うもので 主要評価項目は pcr 率である 結果 平成 4 年 月現在 名の手術が終 了した 平均年齢は 60 歳 48-7 歳 病期 IIA が 5 例 IIB が 例 IIIA が 名 IIIB が 名である 全例で PR 以上の腫瘍縮小効果を認めた 名のうち ER and/or PgR 陽性の Luminal HER type は 名であり pcr は 名 % で あ っ た ER and PgR 陰 性 の pure HER type は 8 名 で あ り pcr は 4 名 50% であった 副作用に関して 末梢神経障害は必発であったが Grade 以下であった 心不全による 4 コース目での中止が 名発生したが 心機能は 短期間で回復した 完遂率 9% 手術施行率 00% 他 減量 中止につなが る重篤な副作用は特に認められていない 考察 アブラキサンとトラスツズ マブの併用投与による術前抗癌剤治療レジメンは現時点では安全性に問題は なく アンスラサイクリン製剤が含まれていないにもかかわらず pcr 率も良 好と考えられる 今後も症例を追加し安全性と有効性を検討していく予定で ある GP--0-5 GP--0-6 サブタイプ別にみた HER 陽性乳癌に対する術前薬物療法の治 療効果 Triple Negative TN 乳癌における術前化学療法の効果につい て 浜松医療センター 乳腺外科 神田クリニック 浜松オンコロジーセンター 高崎総合医療センター 乳腺内分泌外科 高崎総合医療センター 研究検査科 群馬大学 臓器病態外科学 中井 克也 三富 弘之 アリカム イミティ, 瀬沼 幸司 堀本 義哉 荒川 敦 小坂 泰二郎 三浦 弘善 霞 富士雄 齊藤 光江 徳永 祐二 小泉 圭 小林 英絵 矢田 達郎 神田 和弘 宮本 康敬 渡辺 亨 目的 近年 intrinsic サブタイプを考慮した薬物療法の考え方が定着し HER 陽性乳癌の術前薬物療法においても Trastuzmab を併用することにより pcr 病理学的完全奏功 率を向上させることが示されている 海外においては trastuzmab 併用の術前薬物療法の報告が多くなされ pcr 率は 0% から 60% と良好な成績を治めている Trastuzmab と相乗効果が高いと言われて いる Vinorelbine VNB と Paclitaxel PTX を使用し その治療効果をサブタ イプ別に検討した 対象と方法 005 年 0 月から 0 年 0 月までに針生 検で浸潤性乳管癌と診断され IHC+ あるいは FISH で増幅を認めた 47 例を 対象とした 投与方法は Trastuzmab 毎週投与 と共に VNB 4 コース 投 休 後 PTX を 週連続投与した LuminalB-HER の直近の 8 例に対して はホルモン療法も併用した 治療前後で MRI による画像評価で臨床的治療効 果を 手術後に病理学的治療効果を判定した 結果 症例の内訳は Stage 4 例 Stage 例 Stage 例 A 8 例 B 8 例 C 5 例 で 本レジメン開始当初は主に局所進行乳癌を対象としていたが 最近の症例は Stage の早期癌に対しても積極的に術前治療を導入した サブタイプで は LuminalB-HER 4 例 HER disease 例 で 治 療 完 遂 率 は 40 例 85.% であった 薬物療法後の画像評価は CR 7 例 PR 7 例 PD 例で ほとんどの症例で臨床的治療効果が認められた 病理学的効果判定は Grade 7 例 Grade 例 Grade 4 例 Grade0 4 例であった pcr 率 は LuminalB-HER が 4 例 中 4 例 6.7% に と ど ま っ た が HER disease で は 例 中 例 56.5% と 高 か っ た 結 論 Trastuzmab 併 用 VNB PTX 療法は HER 陽性乳癌 特に HER disease に対する術前化学療 法として高い奏効率を示し推奨される治療法である 順天堂大学医学部 乳腺科 順天堂大学医学部 人体病理病態学 背景 TN 乳癌は luminal type の乳癌と比較して術前化学療法の効果が高い とされている しかし一方で 化学療法により効果が得られない場合は 早 期に再発し再発後の生存期間が短いことが報告されている 目的 TN 乳癌に おける術前化学療法効果の違いについて 病理組織学的に検討をおこなった 対象 方法 006 年 月 009 年 月に当院で術前化学療法を施行し手術 を行った乳癌 79 例のなかで 7 例 0.7% の TN 乳癌を対象とした 術前化 学療法は アンスラサイクリン系薬剤 EC FEC およびタキサン系薬剤 PAC DOC を投与した 結果 TN 乳癌の病理学的完全奏効 pcr は 0/7 例 7% で luminal 乳癌の 6/5 5% と比較して高い結果が得られた しか し TN 乳癌の無再発生存率および全生存率は他のサブタイプと比較して不良で あった P 0.00 TN 乳癌の中で pcr が得られた群は non-pcr 群と比較 して予後が良好 P 0.05 であった 結語 考察 TN 乳癌のなかで術前化 学療法の効果予測因子の検討 Ki-67 や EGFR など を報告する 69

6 GP--0-0 GP--0-0 TC75 followed by EC90 における Subtype 別治療効果の検 討 当院における術前化学療法の検討 日本大学 乳腺内分泌外科 前田 哲代 榎本 克久 天野 定雄 谷 眞弓 櫻井 健一 平野 智寛 飯塚 美紗都 萩原 美桜 原 由起子 松本 京子 和賀 瑛子 鈴木 周平 山室 みのり 長島 沙樹 はじめに 乳癌は Subtype 別に治療が選択されるようになった それによ り化学療法が有効である type ホルモン療法が有効である type と予測できる ようになった しかしながら type 別に振り分けた場合でも 有効にならな い症例もある また 標準的な化学療法では アンスラサイクリン系逐次タ キサン系投与であるが TC 療法の奏功率の高さに最初に TC 療法を施行する ことの優位性が注目されてきている そこで 我々は TC EC 療法におけ る Subtype 別の奏効率などを検討し 最適な今後の治療方針を検討した 対 象 方法 過去 年間に初発未治療乳癌患者で術前に TC 療法 4cycle EC 療 法 4cycle 完遂し 手術を施行した 4 症例を対象 効果は MRI で評価 結 果 平 均 年 齢 54 歳 4-74 歳 病 期 は A 期 8 例 B 期 6 例 A 期 5 例 B 期 例 C 期 例 Intrinsic subtype の 内 訳 は Luminal A 8 例 Luminal B 5 例 HER 例 Triple negative TN 5 例 Subtype 別 の奏効率は Luninal A pcr 0% ppr 6% psd8% Luminal B pcr 8% ppr 60% psd % HER pcr % ppr 67% psd 0% TN pcr 60% ppr 40% psd 0% 考察 Ki67 が高値の症 例は奏効率が高かった Luminal A でも PR が得られた症例は 乳管内進展部 分まで含めた腫瘍径で評価されたものだった Luminal A では 腋窩リンパ 節に転移症例では 化学療法は NC であり ホルモン療法の検討が考えられた また TC 療法後よりも EC 療法後に腫瘍増大した症例も経験したので 逐次 投与が必要なのかについてもあわせて報告する 福井県立病院 外科 福井県立病院 臨床病理 伊藤 朋子 大田 浩司 橋爪 泰夫 海崎 泰治 はじめに 術前化学療法は乳房温存や薬剤感受性 予後の情報を得ることを 目的として広く行われている 当院における術前化学療法の治療成績につい て検討した 対象と方法 00 年 月から 0 年 月にアンスラサイク リン系 タキサン系±トラスツズマブにて術前化学療法を行い 手術を施行し た 78 例について検討をおこなった 今回の検討では病理学的完全奏功 pcr は乳管内成分の有無は問わず 浸潤巣が完全に消失したものとし LuminalA は ER または PR が % 以上陽性で組織学的グレード かつ Ki67 5% とし た 結果 pcr が 例 病理学的非完全奏功 NpCR が 57 例で pcr 率は 6.9% であった pcr は T が小さく 組織学的グレードが高い傾向をみとめ た サブタイプ別の pcr はそれぞれ LuminalA が 0% 0/8 LuminalB が 6.% 6/ Luminal-HER が.% 5/6 HER が 5 0% 5/5 Triple Negative TN が 45.5% 5/ で TN は LuminalA よ り pcr 率 が 有意に高くなっていた 平均観察期間 48 ヶ月 0- ヶ月 内に再発は 4 例 pcr 例 NpCR 例 死亡は 例 pcr 0 例 NpCR 例 であった カ プランマイヤー法による無再発生存期間平均値は pcr 94 ヶ月 NpCR 85 ヶ 月 生存期間平均値は pcr 0 カ月 NpCR 99 ヶ月で pcr 群でそれぞれ よい傾向を認めたが 有意差はなかった 乳房温存率は 48.4% であった 結 語 長期経過観察における検討が必要であるが pcr は予後良好な傾向があっ た サブタイプで pcr 率など治療成績が異なっており サブタイプ別の治療 戦略が必要である GP--0-0 GP 術前化学療法にて FEC followed by Abraxane を用いた原発 性乳癌の検討 当院における術前化学療法の成績 明和病院 乳腺内分泌科 日本赤十字社和歌山医療センター 乳腺外科 友松 宗史 岸本 昌浩 後野 礼 小野 朋二郎 堀尾 勇規 目的 術前化学療法 以下 NAC と記載 により pcr を得ることで 乳房温存 率の向上だけでなく予後の改善に寄与する可能性がある 当院では NAC は anthracycline をベースとした FEC00 を response-guided に基づき ま ず 4 サイクル施行し 効果を見ながら最大 6 サイクル施行している 続いて PTX nab-ptx を含む を weekly で 回投与している 今回 当院で行われ た NAC における効果 忍容性などを検討した 対象 方法 0 年 月から 0 年 0 月までに手術が行われた乳癌患者 55 例のうち NAC が行われた T 以上 もしくは N 以上のステージ b 以上は 0 症例であった そのうちで HER 陰性であった 6 症例を対象とした NAC 前後の腫瘍因子 病理組織学 因子の変化について検討した 結果 年齢中央値は 歳 Luminal B が 5 例 Basal like が 例であった 奏効率は 8% SD 例 PR 4 例 CR 例 病理組織学的効果は Grade a 例 例 例であっ た NAC 前後の Ki67 の変化は 例のみ上昇 % していたが そ の他は低下していた 平均 % 術式は乳房切除術が 5 例 乳房 部分切除が 例で 5 例に腋窩リンパ節郭清を施行した 副作用に関しては Grade4 の好中球減少が 例に認められたが GCSF を使用することで完遂で きた また 例で G の末梢神経障害のため減量を余儀なくされたが 完遂率 は 00% であった また心機能障害は認められなかった 考察 反応を見な がら FEC を最大 6 コースに増やし response-guided PTX を weekly で コース行う dose-dense ことにより NAC として良好な奏効率が得られた また有害事象についても適切に対応することで 中止することなく遂行する ことができた 今後 長期的な観察は必要であるが 術前療法として有効な 投与法と考えられた 芳林 浩史 川口 佳奈子 矢本 真子 西村 友美 山田 晴美 南村 真紀 加藤 博明 目的 原発性乳癌における術前化学療法で FEC followed by Abraxane の 効果と忍容性を検討する 対象と方法 当センターで治療をおこなった原発 性乳癌 6 例を対象とした 方法は FEC 療法 5FU 500mg/m Epirubicine 00mg/m Cyclophosphamide 500mg/m 週毎 4 クール 後に Abraxane 60mg/m 週毎 4 クール を施行した HER 陽性タ イプは Abraxane に Trastuzumab を同時併用した そして効果と忍容性を 検討した 結果 平均年齢は 5 歳 44 6 歳 で 全例女性であった 病期 は 期が 例 A 期が 例 B 期が 例であった サブタイプ別は Luminal A タ イ プ が 例 LuminalHER タ イ プ が 例 HER タ イ プ が 4 例 で あ っ た Epirubicin と Abraxane の Relative dose intensity はそれぞれ 97.% 96.% であった 術前画像評価は奏効率 00% であった ccr 例 cpr 4 例 病理学的効果判定は Grade が 4 例 Gradea が 例であった 有害事 象として Grade CTCAE v 以上の骨髄毒性は好中球減少のみであったが全 例に認めた また発熱性好中球減少は 例に認め すべて FEC 療法時であっ た 非骨髄毒性は Grade 以上の有害事象は認めず FEC 療法時は消化器症状 を Abraxane 時は発疹 しびれなどの皮膚 神経症状を中心に認めたが いずれも外来通院でコントロール可能であった 結語 術前化学療法として の FEC followed by Abraxane は奏効率 病理学的効果も高く 忍容性も許 容範囲であった 70

7 GP GP 市立奈良病院 乳腺センター アブラキサンを含むレジメンの術前化学療法における投与完遂 性と安全性の検討および副作用対策について 乳 癌 NAC に お け る non-anthracycline レ ジ メ ン と し て の nab-paclitaxel の有用性と安全性 埼玉社会保険病院 外科 埼玉社会保険病院 薬剤部 埼玉社会保険病院 健康管理センター 4 埼玉社会保険病院 病理部 小山 拡史 徳川 奉樹 梅田 佳美 稲葉 征四郎 谷口 章子 奥坊 佳子 吉水 信就 櫻井 孝志 岸本 裕 遠藤 まり子 中島 顕一郎 野坂 香織 臺 裕子 岩男 暁子 清水 健 4 アブラキサンは溶媒としてクレモホールやエタノールを含まず アナフィラキ シー様過敏反応を懸念せずに済み 高用量のパクリタキセルを投与可能にし ている そのためより良い治療効果が期待できる薬剤として注目されている 当院では 0 年 4 月より臨床研究として術前化学療法における Feasibility Study を行ってきたので報告する 症例は 0 年 月までに登録された 5 例の乳癌患者 年齢は 8 74 歳 平均 5. 歳 病期別では cstagei 例 IIA 例 IIB0 例 IIIB 例 IIIC 例 基本的にレジメンは HER- 陽性の 場合 FEC00 followed アブラキサン ハーセプチンとし HER- 陰性の場合 アブラキサン followed FEC00 とした 副作用として全例血液毒性は認めず 非血液毒性として Grade/ の関節痛 筋肉痛 脱力感はそれぞれ / 例 0/ 例 / 例であり Grade/ の末梢神経障害を / に認めた 初めの 6 例は副作用を認めてから対症療法を行ってきたが それ以降は漢方薬の同時 投与を行い grade 以上の副作用は認めなかった アブラキサン投与の完遂 率は / の 95.5% であり 全例減量することなく投与可能であった 現在 までに 6 症例の手術が終了しており 病理学的奏効度は gradeb 以上が 4 例 87.5% pcr は 7 例 4.8% リンパ節転移例のリンパ節 CR 率は 6/7 例で 85.7% であった アブラキサンは副作用対策として早期 アブラキサン 投与と同時 に漢方薬を導入することにより副作用をコントロール可能であ り 効果も高く術前化学療法における新規薬剤として有用であると考える 背 景 と 目 的 近 年 乳 癌 NAC 療 法 の レ ジ メ ン と し て そ の 忍 容 性 の 高 さ か ら non-anthracycline レ ジ メ ン が 報 告 さ れ る よ う に な っ て き た nabpaclitaxcel は ヒト血清アルブミンンにパクリタキセルを結合させた新しい タキサン系抗癌剤であり 乳癌に対して適応症のある薬剤である 今回我々 は乳癌術前化学療法として nab-paclitaxcel ± trastuzumab 療法を行い 良 好な結果が得られたので報告する 対象と方法 対象は 00 年 月か ら 0 年 7 月までに遠隔転移を有さない腫瘍径 cm 以上の原発性乳癌患者 0 例に対して乳癌 NAC 療法して paclitaxcel ± trastuzumab 療法を行っ た 9 症例 Her 陰性乳癌に対しては nab-paclitaxcel 単独 HER 陽性乳癌 に対しては trastuzumab 併用 初回 8mg/body 回目以後 6mg/body 週 毎 で行った 全員女性で 年齢は 歳 66 歳 平均年齢 55 8 歳 容量 は 60mg/m を 週毎に 4 8 クール行った 原則外来化学療法として施 行した 結果 効果判定は CR9 例 PR8 例 NC 例 PD 例で奏功率は 77.8% 組織学的 CR DCIS 残存含む は 0 例 50% に得られた 乳房温存 手術を 6 例 80% に施行できた 安全性評価としては grade 以上の血液 毒性は 例にのみ認め 末梢神経障害を 60% に認めたが 外来化学療法で安 全に施行できた 結語 乳癌術前化学療法としての nab-paclitaxcel 療法は リンパ節転移を有する局所進行乳癌に対しても組織学的奏効率は高く 特に トリプルネガティブ症例に有効であった nab-paclitaxcel は外来で安全に施 行できるレジメンであるが 末梢神経障害のマネージメントが重要であると 考えられた GP GP 当院における nab-paclitaxel を用いた乳癌化学療法の経験 EC followed by weekly nab-paclitaxel による術前化学療法 の検討 独立行政法人国立病院機構岡山医療センター 外科 乳腺甲状腺外科 日本大学医学部 乳腺内分泌外科分野 臼井 由行 秋山 一郎 柿下 大一 徳毛 誠樹 國末 浩範 内藤 稔 長岡 知里 乳癌に対して 当院での nab-paclitaxel を用いた化学療法の成績を報告する 0 年から 0 年 0 月までに主に進行乳癌症例に対しての初期治療の化 学療法で同意を得て nab-paclitaxel を用いた症例は 例であった EC4 コー ス +nab-paclitaxel 4 コースが 例 nab-paclitaxel 8 コースが 例であっ た nab-paclitaxel の用量に関しては 進行例もあり 60 00mg/m で あった StageA 5 例 StageB 例 StageA 例 Stage4 4 例であった 腫瘍縮小は PR が 0 例 SD が 例であった pcr はなかった 有害事象として は 全例に G の脱毛 G の末梢神経障害を認めた G 以上の血液毒性 は認められなかった 例は上腕ポート部への nab-paclitaxel 薬液の漏出があ り 投与後数ヶ月にわたり G の皮膚の硬結を生じた nab-paclitaxel は副作 用もあるが 対処が可能であり 高い認容性 安全性があると思われた 原 由起子 櫻井 健一 和賀 瑛子 松本 京子 萩原 美桜 前田 哲代 平野 智寛 榎本 克久 谷 眞弓 天野 定雄 背景 乳癌の術前化学療法としてはアンソラサイクリン系薬剤とタキサン 系薬剤の遂次療法の有用性が広く知られている 目的 EC followed by weekly nab-paclitaxel による術前化学療法の効果および安全性について検 討した 対象 院内の臨床研究審査委員会に申請して許可を得た後 術前未 治療で 腫瘍径 cm 以上または腋窩リンパ節転移陽性 外科手術により根治 切除可能と判断され ECOG Performance Status 0- 年齢 0 歳以上 75 歳未満の症例を対象とした 条件を満たし登録した後 現在までに結果を得 た症例は 5 症例であった 方法 EC 療法 E 90mg/m C 600mg/m tri-weekly を 4 コース実施し Nab-paclitaxel 5mg/m を週 回 週間 連続で繰り返して 週間休薬する これを コースとして 4 コース繰り返した 施行前 EC 終了後 Nab-paclitaxel 施行後に評価を行った 結果 対象とし た 5 症例のすべてが女性であった 平均年齢は 59 歳であり病理組織型は浸潤 性乳管癌 4 例 浸潤性小葉がん 例であった サブタイプは LuminalA 例 Triple nagative 例であった 開始時の臨床病期は TNM0stageB 例 TN0M0stageB 例 TN0M0stageA 例であった 抗腫瘍効果は ccr 例 PR 例 SD 例 PD 例であり 奏功率は 40% であった 施行中の有害事象は血液毒性 5 例 末梢神経障害を 例認めた すべての症例 で減量することなく完遂可能であった 施行中 nab-paclitaxel は投与時間 が短く 外来化学療法室の混雑緩和に有用であった 結語 EC followed by weekly nab-paclitaxel による術前化学療法は有用であると考えられた 7

8 GP GP--0-0 桜新町濱岡ブレストクリニック 乳腺専門診療所における術前化学療法の実現性 術前化学療法施行症例の乳房温存術後局所再発についての検討 がん研有明病院 乳腺センター 外科 がん研有明病院 乳腺センター 内科 がん研有明病院 放射線治療部 4 がん研有明病院 臨床病理部 5 がん研究会がん研究所 乳腺病理部 濱岡 剛 後藤 裕子 目的 近年乳腺専門診療所が増加し乳癌検診の質向上だけでなく術後治療 を継続的に請け負うことで 基幹病院のみならず自宅近くで診療が受けら れるなど 患者の負担軽減をも期待される しかし化学療法まで可能な診 療所はいまだ少ない 今回診療所である当院で施行した術前化学療法の実 現性につき治療効果とその治療効果判定を踏まえて報告する 対象 009 年 5 月から 0 年 月までに当院にて術前化学療法を施行した 4 症例に つきその奏効率と治療効果判定 予後につき検討した 結果 平均年齢 5 歳 臨床病期 I 4 II 7 III LuminalA 例 Her 例 Triple negative 0 例 Triple positive 例 治 療 レ ジ メ ン は Docetaxel 0 例 Paclitaxel weekly80mg/m 例 で 例 は Trastuzumab 併 用 FEC 500/00/500mg/m 例 TC 例 EC 例 奏効率は前半 8% 後半 86% であった 病理学的 pcr は 6 例 5% 浸潤径 mm 以下の near pcr を含めると 8 例 % で認められた 治療効果判定は診療所での超音波 と聖路加を中心とする基幹病院における MRI および超音波にて行った 経過 を通じて緊急受診を要する adverse event は認めなかった 予後については 最大 follow up 期間 年 カ月で再発 例 死亡 例を認める 結論 診療所 での術前化学療法は 基幹病院との連携や 経験のある医師 看護師を必要 とする また診療所の収益を含めた risk and benefit という面では benefit は 大きくないが 治療効果 安全性においては基幹病院に遜色なく実現可能で あり 患者の benefit および基幹病院の負担軽減につながると考える 小野 寿子 宮城 由美 中村 祥子 高橋 俊二 伊藤 良則 小口 正彦 堀井 理絵 4 秋山 太 5 岩瀬 拓士 はじめに 乳癌診療ガイドラインでは術前化学療法 以下 NAC で良好に縮小 した浸潤性乳癌に対する乳房温存療法は推奨グレード B で勧められるとされ ている しかし NAC 後の乳房温存療法は局所再発率が高くなるという報告も ある そこで当院で NAC 後乳房温存手術 以下 Bp を行った症例の局所再発 について 乳房切除 以下 Bt 症例と比較し検討した 対象 005 年 月か ら 007 年 月まで NAC 後手術を行った 46 症例 50 乳房 両側乳癌の対側 DCIS や M 例は除外 平均観察期間は 66 ヶ月 50 例中 Bp 施行は 7 例 6% うち術後病理結果で Bt を施行したのが 7 例 5% 追加部分切除 施行が 6 例 % で最終的に Bp を完遂したのが 0 例 % Bt が 40 例 69% Bp 後放射線療法 以下 RT を施行した 0 例を Bt 施行した 40 例 と比較し検討した また Bp RT の局所再発 症例を検討した 結果 Bp RT Bt の局所再発率は各々 例.9% 例 5% であった Bp RT の 局所再発 症例は 症例 ctn で効果判定は near ccr Grade n0 で 断端 - 原発巣 リンパ節共に癌消失部はっきりせず 術後 4 年半で別象限 だが初回の切除部位の近くに乳房内再発出現 癌の性質が異なることから新 規の多発癌のと考えられた 再発術後経過良好 症例 ctn で効果判定 は cpr Grade n0 で断端 + 術後 4 年で別象限に US にて低エコー域が 出現し穿刺吸引細胞診にて悪性細胞を認め 局所再発の診断で新規の多発癌 と考えた 再発術後経過良好 症例 ct4bn で効果判定は cpr Grade n /7 で断端 + 術後 年で皮膚 乳房 腋窩リンパ節再発 初回手術 と同じ組織型で皮膚には浸潤巣とリンパ管侵襲を認めた 術後局所再再発 肺 肝転移を来たし術後 年で永眠 結語 当院での NAC 後平均観察期間 66 ヶ月 での乳房温存術の局所再発率は.9% と良好な局所制御ができており 適切 な術式選択と追加治療を行っていると考えられた GP--0-0 GP--0-0 愛知県がんセンター中央病院 乳腺科 術前化学療法において造影 MRI は効果予測因子となるか サブ タイプ別での検討 乳癌術前化学療法後の MRI 所見と術後の病理学的所見の比較検 討 慶応義塾大学医学部 放射線診断科 慶応義塾大学医学部 一般 消化器外科 慶応義塾大学医学部 病理診断部 市川 茉莉 岩田 広治 藤田 崇史 澤木 正孝 服部 正也 近藤 直人 堀尾 章代 牛尾 文 権藤 なおみ 井戸田 愛 背景と目的 術前化学療法では造影 MRI を撮影することが多いが 画像的に CR となった症例でも 病理学的には CR でない場合を経験することがある MRI が術前化学療法の病理学的効果予測因子として有効であるかをサブタイ プ別に検討する 方法 術前化学療法を施行後 00 年 月から 0 年 7 月に当院で手術を行った乳癌患者を対象とし 画像所見 病理学的評価につ いてサブタイプ別に検討した 化学療法前に認めた結節状 または斑状の造 影効果が消失したものを MRI の ccr とした また 術前化学療法治療効果判 定の b 以上を pcr とした 術前化学療法はアンスラサイクリン系 タキサン 系 54 例 アンスラサイクリン系のみ 6 例 タキサン系のみ 6 例で ハーセ プチン使用例は 4 例であった 結果 対象症例は 80 例 年齢は 5 7 歳 中央値 49 歳 luminal type 44 例 5.4% Her positive 77 例 7.5% Triple negative 59 例.% で あ っ た MRI で の ccr は 7 例 luminal type 0 例 8.8% 0 44 Her positive 8 例 6.4% 8 77 Triple negative 例 % 59 であった MRI で ccr7 例のうち pcr は 46 例 luminal type 0 例.% 0 0 Her positive 5 例 89.% 5 8 Triple negative 例 84.6% と Her positive Triple negative で 多 く 認 め た 結 論 術 前 化 学 療 法 に お い て Her positive Triple negative では MRI で画像的に CR となった場合 pcr の予測因子となる可能性が示唆された 上竹 亜記子 谷本 伸弘 高橋 麻衣子 林田 哲 神野 浩光 三上 修治 北川 雄光 栗林 幸夫 目的 近年 乳癌に対する術前化学療法が定着し その治療効果判定が画像 診断に求められるようになってきた 我々の施設でも術前化学療法後の乳癌 患者に MRI を施行し 治療効果判定を行っている 今回我々は 術前化学療 法の治療効果判定目的で施行した MRI 所見と手術後の病理組織学的所見とを 比較検討したので報告する 対象と方法 009 年 9 月から 0 年 月に 当院外科で手術を施行し ハーセプチン パクリタキセルによる術前化学療 法を行った HER 陽性の乳癌患者 例 平均年齢 55. 歳 を対象とした 全 例で術前化学療法後にダイナミック MRI を施行し 残存腫瘍の有無 拡散 強 調 画 像 の 異 常 信 号 を も と に ccr clinically complete response nonccr の評価を行った 結果 MRI で ccr と診断され病理組織学的にも pcr pathological complete response と診断されたものが 例 MRI で CR と 診断されたが pcr とならなかったものが 例 MRI で腫瘍の濃染像があった が pcr であったものが 5 例 MRI で腫瘍の濃染があり病理組織学的にも残存 腫瘍があったものが 例であった MRI 上 ccr を陽性所見とした場合の感度 は 7.% /8 例 特異度は 60% /5 例 陽性的中度は 86.7% /5 例 陰性的中度は 7.5% /8 例 であった 考察 MRI は 腫瘍そのもの の縮小率だけではなく線維化や壊死の状態も把握できるため術前化学療法の 治療効果判定を行う際に有用であるが 散在性に乳管内病巣がある場合や乳 腺症などがある場合には偽陰性 偽陽性となることがある 7

9 GP--0-0 GP Luminal-type 乳 癌 に 対 す る Primary systemic therapy 早期効果判定から何がわかるか 乳癌術前化学療法中の超音波画像評価 東京都立多摩総合医療センター 乳腺外科 亀田メディカルセンター 乳腺科 坂本 正明 戸崎 光宏 寺岡 晃 佐川 倫子 中島 裕一 坂本 尚美 角田 ゆう子 福間 英祐 Primary systemic therapy PST により in vivo で化学療法の感受性を確認 出来ることはそのメリットの一つである しかし Luminal-type 乳癌は一般 に化学療法の効果が乏しく その必要性は議論のあるところである 我々は 以前より PST の早期の段階で MRI 撮影による薬剤効果判定を行うことで様々 な知見を得てきた 006 年 4 月から 0 年 0 月までに手術を行った PST 症 例 66 例のうちアンスラサイクリン含有レジメンを 4 サイクル以上投与し 主 に サイクル後の早期に MRI 画像による効果判定を行った Luminal-type 乳癌 6 例を対象とした 小葉癌と HER 陽性乳癌は除外した 患者背景は A 期 0 例 B 期 9 例 A 期 4 例 B 期 5 例 C 期 4 例であり N が 例 % N が 49 例 79% であった 早期効果判定で長径の 0% 以上の縮小を認め るものを Responder 群 9 例 0% それ未満を Non-Responder 群 4 例 70% とした Responder 群は有意に Luminal B に多かった ccr 率は 9% 8 例 pcr 率は 4 8% 例 であり Responder 群 9 例のうち 8 例 4% が ccr あるいは pcr となった 逆に ccr あるいは pcr となった 8 例のうち 7 例 87 5% が Responder 群であった 観察期間中央値 40 ヶ月 で 再発は 例であり 初再発部位はそれぞれ肺と肝 骨であった PST 早 期効果判定で Non-Responder と判断された患者が ccr あるいは pcr となる のは困難である しかし Luminal-type 乳癌の PST は CR のみが surrogate marker ではないことが示されてきており 最終的に何をもって効果があった と判断し 何をもって患者が化学療法の恩恵を得られたと判断するかは難し い問題である 当院で得られたデータから考察してみたい 田辺 直人 伏見 航也 高見 実 はじめに 乳癌術前化学療法は化学療法の適応があれば 腫瘍の縮小効果も 期待ができ有効な方法である ただ から 5% は化療中 PD となる症例も 存在し注意を要する 当院では術前化学療法の評価は化療後 cycle 後に超 音波検査で評価を行っていおり その効果を検討する 対象 方法 007 年 4 月から 00 年 4 月まで乳癌腋窩リンパ節転移に対して術前化学療法を 行った症例の内 化学療法は FEC followed ドセタキセル DTX を行った 9 例を対象とした HER 陽性乳癌には DTX にトラスツマブを併用し US 評価 は FECcycle 後 FEC 開始 6 週間後 DTXcycle 後 DTX 開始 6 週間後 で 行った DTXcycle 後は DTX 開始時の大きさと比較した 化学療法後全例手 術を行った 結果 平均年齢は 55 ± 0 才 臨床病期は A 8 例 B 0 例 A 例 B 例 C 9 例 subtype luminal type 例 HER type 5 例 basal like triple negative type 例であった 組織学的治療効果は grade 0 例 grade 0 例 grade 8 例 grade 0 例であった FECcycle 後 ccr 0 例 cpr 6 例 SD 例 PD 例 DTXcycle 後 ccr 例 cpr 例 SD 4 例 PD 例であった FEC PD 症例は FEC 中止し DTX に変更後も PD となり 化学療法を中止となった 全身再発 5 例認めており FECcycle 後 cpr 例 SD 例 PD 例 DTX cycle 後 cpr 例 SD 例 PD 例であっ た PD 再発例の 例は術後 6 カ月の再発であった 化学療法中の画像評価は PD 症例の抽出であり 例は化学療法を中止することができ早急に手術を行 うことができた PD 症例の 例は急速に増大し 視触診でも化療効果の判断 ができる症例であった 結語 術前化学療法中の超音波検査による画像評価 は PD 症例を 抽出するための有効な方法であった GP GP SPECT/CT による乳癌術前センチネルリンパ節マッピングの有 用性 SPECT/CT fusion 画像を用いたセンチネルリンパ節生検 仙台赤十字病院 外科 大和市立病院 外科 鈴木 幸正 河野 蓉子 坂田 道生 濱田 賢一 大泉 陽介 三重野 浩朗 熊本 浩志 森瀬 昌樹 鈴木 博 竹下 利夫 背景 目的 臨床的リンパ節転移陰性乳癌において センチネルリンパ節生 検 SNB は標準治療となっている センチネルリンパ節 SN の同定法とし ては RI 法と色素法があるが RI 法では事前にリンフォシンチグラフィ等で マッピングが可能である 今回当院では SPECT/CT による術前センチネルリ ンパ節マッピングを導入したので その有用性について検討する 対象 方法 0 年 7 月より当院で施行した SPECT/CT にてマッピングした乳癌術前セ ンチネルリンパ節生検 0 例 SPECT 群 について その画像評価 手術時間 同定率などから有用性を検討した 対照として 同年に色素法のみで行った センチネルリンパ節生検症例 色素群 についても分析し 比較検討した 結 果 SPECT/CT の画像は鮮明でわかりやすく とくに D 再構成画像はリアリ ティーの高い画像が得られ また SN の位置の計測が可能であった GPS ナビ ゲーターと併用することにより ピンポイントで SN の位置 深さ 個数が同 定できた SNB に要する時間は 色素法のみと比べて短縮していた 考察 結語 SPECT/CT による乳癌術前センチネルリンパ節マッピングは有用である と考えられた 7 センチネルリンパ節シンチグラフィは解剖学的マーカーとなるものがほとん ど描出されないため リンパ節の描出は確認できても その解剖学的位置の 把握は困難である 当院では 0 年 6 月より SPECT/CT による fusion 画 像を作成し 術前にセンチネルリンパ節 以下 SN の位置を把握した SN 生検 を行ってきたので その有効性について報告する 対象と方法 0 年 6 月 0 年 0 月までに SPECT/CT を用いて術前にマッピングを行い SN 生 検を施行した 4 例 44 乳房を対象とした 手術前日に 99mTC フチン酸を乳輪 皮下に注射し 約 時間後に SPECT/CT にてマッピングを行った 8 例は全 身麻酔下に 4 例は局所麻酔下に SN 生検術を施行した 術前腋窩リンパ節転 移が疑われても術前細胞診が陰性であれば リンフォシンチグラフィを行い SPECT/CT で SN が描出されれば SN 生検を施行した 結果 平均年齢 6.7 才 SPECT/CT で描出されたセンチネルリンパ節個数は 個が 4 例 個が 7 例 個が 例で平均は.4 個であった 全例 level I に存在していたが 胸壁 に接しているものや 腋窩静脈の頭側にあるものもみられた すべて術中に ガンマプローブにて検出でき 術中同定率は 00% であった 結語 SPECT/ CT により術前に SN の位置を正確に把握することにより 容易に SN の同定が 可能で 過不足ない適切な SN 生検が行えると思われた

10 GP GP SPECT/CT によるセンチネルリンパ節の局在の検討 SPECT/CT によるリンフォシンチグラフィの検討 札幌医科大学 第一外科 昭和大学病院 乳腺外科 東札幌病院 ブレストケアセンター 4 札幌医科大学 放射線診断科 淀川キリスト教病院 外科 茶屋町ブレストクリニック 國久 智成 脇田 和幸, 島 宏彰 鈴木 やすよ 里見 蕗乃 高丸 智子 亀嶋 秀和 大村 東生 九冨 五郎 畠中 正光 4 平田 公一 乳癌のセンチネルリンパ節生検の際に日本で従来多く行われていた色素法単 独から RI 法併用で行う施設が増えてきているが 当院でも 0 年 9 月より RI 法を導入している 今回我々は SPECT/CT 画像によるセンチネルリンパ節 の mapping と CTLG の両方を行った 6 症例を比較 検討したので報告する 症 例 対象は 0 年 9 月から 0 月の間に CTLG と SPECT/CT の両方を用いて術 前にセンチネルリンパ節の mapping を行った 6 症例 平均年齢は 59.7 歳 術 前の腫瘍径の平均は.8mm 手術は Bp+SLNB が 5 例と Bt+SLNB が 例で あった 手術前日に病側乳輪縁の皮下に 99mTc を 7MBq 皮内注射し 時間 後に SPECT/CT にて撮影を行なっている CTLG は造影剤に同量のキシロカ インを混ぜたものを約 ml 皮内注射している 結果 CTLG にて造影剤注射 部からのルートが 本認めたものが 例 本認めたものが 例であった ま た CTLG にてセンチネルリンパ節を 個認めたものが 例 個しか認めなかっ たものが 4 例あり SPECT/CT でも CT と同部位のリンパ節に同じ数の集積部 位を認めた 手術ではいずれの症例もセンチネルリンパ節への転移を認めな かった 考察 リンフォシンチグラフィにおいて従来の planar 型の SPECT 画 像のみでは CTLG に比べて空間分解能が低かったが SPECT/CT を用いるこ とによって CTLG と同様の情報を得ることができる また乳輪縁からセンチネ ルリンパ節までのリンパ管が枝分かれし センチネルリンパ節が 箇所ある場 合でも CTLG と同様に SPECT/CT にて同定できる可能性が示された 背景 乳癌センチネルリンパ節生検 SNB において SPECT/CT により腋窩 の解剖と照らしセンチネルリンパ節 SN の具体的な局在を知ることが可能 となった 特徴的な SN の局在を示す症例が少なからず存在するが どのよ うな症例に見られるかを検討した 対象 0 年 5 月から 月に SNB に伴 い SPECT/CT を実施した Stage 0 IIA 乳癌 7 例について検討した 方法 RF.Uren らによる報告に沿い SPECT/CT の画像から腋窩を以下に分類した 大胸筋外縁に位置し外側胸動脈に沿う領域 ant. 腋窩背側壁に近接し肩甲 下動脈に沿う領域 post. 腋窩外側壁に近接し腋窩静脈背側の領域 lateral level II に相当する小胸筋背側の領域 central level III に相当する小胸筋 頭側の領域 apical である 結果 平均年齢は 6. 歳で Stage 0 I IIA それぞれ 5 例 6 例 6 例であった 病変の局在は A 領域 8 例 B 領域 例 C 領 域 0 例 D 領 域 6 例 E 領 域 例 で 腫 瘤 径 平 均 は.5cm で あ っ た SPECT/CT では全例同側腋窩領域に集積を認め 平均.5 個であった 腋窩 では ant. 単独に 6 例 post. 単独に 例の集積を認めた なお ant. と重複 して post. 例 lateral 例 central 例に集積を認めた 考察 ant. 単独 に 66.7% ant. と他の領域に 9.6% の症例で集積し 今回の検討では ant. に高率に局在を示した Ant.+lateral は乳頭より上側の病変に ant+central +apical は外側あるいは乳頭 乳輪下の病変を示す症例に集積を認めた 症 例を蓄積する必要はあるものの センチネルリンパ節の局在には解剖学的な 特徴が見られた 文献的考察を含めて報告する GP GP 名古屋大学医学部附属病院 乳腺内分泌科 長野県厚生連長野松代総合病院 乳腺内分泌外科 SPECT-CT による乳癌センチネルリンパ節の解剖学的位置の検 討 D-CT 画像と超音波検査を併用した色素法によるセンチネルリ ンパ節生検の工夫 武内 大 都島 由希子 佐藤 成憲 林 裕倫 菊森 豊根 今井 常夫 目的 乳癌の手術におけるセンチネルリンパ節 以下 SLN の解剖学的位置の 把握は 手術を円滑に進める上で重要と考えられる 当院では SLN 生検を行 うにあたり従前 planar 像を用いてきたが 0 年 月より SPECT-CT を併 用し SLN の位置を確認している その解剖学的位置について検討したので報 告をする 方法 対象は 99 症例 0 乳房 両側 症例 手術前日に 99mTc 標 識フチン酸を乳輪下に投与 同日 SPECT-CT 撮影を施行した 集積のあった SLN の解剖学的位置と集積数 術中に検索した SLN 数を検討した 結果 全 0 乳房中 乳房は SPECT-CT で集積が見られなかった 同定率 97.0% う ち 例は術中に放射活性が確認され 例は色素法にて SLN を摘出した 術前 の SPECT-CT で集積の見られた SLN の個数は平均.5 個だった 術中にガン マプローベにて放射活性の見られた SLN は平均.8 個 色素法を併用し最終 的に術中に摘出した SLN は平均.7 個であった SPECT-CT で集積のみられ たリンパ節の位置を検討したところ 98 症例 4 リンパ節 レベル II の領域 に SLN の集積が見られた症例は 7 例であった うちレベル II の領域のみに集 積が見られた症例は 9 例であった 89 症例はレベル I の領域に SLN が認めら れた 結論 SLN がレベル II の領域に存在する症例があった 手術前にその 存在する位置が確認できるので SPECT-CT は有用であると考えられた 原田 道彦 春日 好雄 大場 崇旦 はじめに 現在では乳癌手術においてセンチネルリンパ節生検 SNB は広く 行われ 当院では ICG による色素法を採用している SNB では RI 法と色素法 でのセンチネルリンパ節 SN が一致しなかったり 色素に濃染したリンパ 節 LN には転移を認めないものの偶然摘出された濃染していない LN に転移 を認めることもまれに経験される また肥満体型では SN の同定に難渋する ことも多い 今回われわれは D-CT 画像を用いて術前に LN の位置を立体的 に把握し LN から最短距離に cm の小切開を置くことで 低侵襲に SNB を 行うことが可能であったので報告する 対象 0 年 月 0 月に当科で 乳癌手術時に SNB を施行した初発乳癌 6 例 7 乳房 術前化学療法施行例は 除外した 方法 腹部造影 CT 動脈相において患側腋窩の肋骨と LN を抽出し D-CT 画像を再構成した 術前日に D-CT 画像を参照しながら超音波検査を 施行し 個々の LN の位置や体表からの深度を確認しつつ体表にマーキングし た 術中腫瘍直上に ICG を皮内注射し 腋窩に cm の小切開を置き 色素濃 染 LN とそれに隣接する LN を SN として摘出した 結果 全例色素に濃染する LN は摘出可能であった 術中迅速診断での転移陽性例は 5 例 術中迅速診断 での偽陰性例が 例であった 腋窩郭清を行った 5 例では転移陽性 LN 合計 個のうち 個 84.6% を SN として摘出していた 結語 腹部造影 CT 検査 時に追加することで簡便で 身体的 経済的な患者負担が少ない D-CT 画像 を作成することが可能であった また超音波検査を併用して術前に LN の立体 的な配置を把握することが可能で 色素法単独であっても体型によらず 最 短距離に cm の小切開を置き低侵襲な SNB が施行可能であった また腋窩郭 清を施行した症例においては転移陽性 LN のうち 84.6% を SN として摘出して おり 高い一致率を示していた 本法は SNB を効果的かつ容易に施行する上 で有効な方法の一つであると考えられた 74

11 GP GP D-CT リンパ管造影による術前センチネルリンパ節同定の試 み より確実なセンチネルリンパ節生検を目指して 術中迅速センチネルリンパ節生検における偽陰性症例について の検討 福田ゆたか外科医院 乳腺外科 福田ゆたか外科医院 放射線部 福田ゆたか外科医院 検査部 4 福田ゆたか外科医院 看護部 5 日本海員掖済会長崎病院 外科 6 日本赤十字長崎原爆病院 病理 7 長崎県健康事業団 病理 阿部 江利子, 鈴木 高祐 李 治平 楊 陽, 宇野 美恵子 林 直輝 山内 英子 笹野 公伸, 松尾 聡 久永 真一郎 片山 真紀子 谷口 智子 外輪 智美 4 熊谷 菊子 4 吾妻 康次 5 野中 良和 5 草野 裕幸 5 重松 和人 6 松尾 武 7 はじめに 乳癌手術において センチネルリンパ節生検 SNB は標準的手技 として確立されており 多くの施設で行われている SN の同定に関しては RI と色素の併用法がガイドライン上では推奨されている 推奨グレード B が RI は被曝の問題と 使用出来る施設が限定されているのが現状で 当院でも 連携先病院での手術では色素法単独で行なっている これまでの経験から 色素法単独でも十分に SNB は可能とは考えている 目的 術前に SN の同定を行なって より確実に SNB を施行するべく 今回 D-CT リンパ管造影 D-CTLG を行い SN の同定を試みたので 若干の文 献的考察を含めて報告する 対象と方法 乳癌術前症例 例に対して CT 撮影の際に水溶性造影剤 ml を乳輪皮下に注入し D-CTLG を施行し SN の位置 個数 サイズを同定し 体表皮膚にマーキングを行った 後日 手術の際にマーキング部に皮切を加 えて 直下に色素法にて同定された SN を生検した 結果 D-CTLG にて SN の同定は全例に可能で 個数は 4 個 サイズは 0.6.cm であった 手術にて色素法でも SN は全例同定可能で 生検個数は 7 個 サイズは 0.6.cm であった そのうち 色素陽性の SN は 4 個 サイズは 0.6.0cm であった 全症例で術中迅速病理の結果では n0 であったが 症例のみ永久標本にて nmi と判断された 同時期に手術され た D-CTLG 未施行の SNB の結果では 生検個数は 個 サイズは 0.6.0cm であった 考察 術前に SN が同定されていれると 術中に SN を検索するために大きく 皮膚を切開したり また広く皮下組織を開排するような操作が不要となり より侵襲を少なく治療を行える 術者としても SN があると考えて生検を行え るため より確実に SN の同定を行えるようになった 安全で確実な SNB を 行うために D-CTLG は一般病院でも行える簡便な方法と考える 背景 臨床的腋窩リンパ節転移陰性の原発性乳癌に対して 手術中に行われ るセンチネルリンパ節生検 SNB の迅速診断は 腋窩郭清の有無を判断する 重要な指標となるが 迅速凍結標本では転移陰性にも係わらず 術後の永久 標本にて転移が判明する場合がある 目的 SNB において迅速標本では陰性 であったが 永久標本で陽性になった症例 偽陰性群 と迅速標本で転移が判 明した症例 陽性群 を比較し 迅速診断で偽陰性となる症例の特徴を検討す る 方法 年に原発性乳癌に対して手術中に行われた SNB69 例のうち 偽陰性 9 例と陽性 例につき迅速標本 永久標本 HE AE/ 染 色 を 用 い て 比 較 検 討 し た 転 移 面 積 の 評 価 は Image J NIH Image Bethesda MD を用いた 結果 平均年齢は偽陰性群 5.9 ±.5 歳 陽性 群 50.9 ±.0 歳 原発巣最大径は偽陰性群.6 ± 0.5cm 陽性群.0 ± 0.cm 原発巣の組織型は偽陰性群 IDC 4 例 ILC 例 IDC+ILC 例 陽性群 IDC 6 例 ILC 例 IDC+ILC 例であり 偽陰性群で ILC を含む割合が高かっ た P 0.05 リンパ節は mm 間隔で標本切片を作成し 全標本切片数は 偽陰性群 8. ±. 枚 陽性群は 0.0 ± 0.5 枚 転移のみられた切片数は偽陰 性群.5 ± 0.7 枚 陽性群 4.9 ± 0. 枚 P 0.05 最大転移面積比は偽陰性 群.7 ±.8% 陽性群 8.0 ±.5% P 0.05 であった 結論 術中 SNB の迅速診断で偽陰性であった症例は 迅速標本を見返しても癌細胞を認識す ることは困難であり 迅速診断で陽性であった症例と比較すると転移切片数 や転移面積比が少なく 組織型に ILC を含む割合が高いので 術前診断が ILC を含む場合 AE/ 染色を併用すると偽陰性率を下げる可能性がある GP GP 当院における術中迅速検査の運用状況 聖路加国際病院 病理診断科 聖路加国際病院 乳腺外科 東北大学医学部 病理診断学分野 センチネルリンパ節生検の病理診断における工夫 北村山公立病院 中央検査室 北村山公立病院 乳腺外科 秋田病理細胞診研究センター 弘前大学 消化器乳腺甲状腺外科 弘前大学 病理生命科学講座 諸橋 聡子, 菅原 和子 清野 浩子 呉 雲燕 西村 顕正 西 隆 鬼島 宏 袴田 健一 渡部 裕美 鈴木 真彦 杉山 達朗 阿部 一之助 目的 当院では病理医不在のため術中迅速検査が不可能であったが H 年 5 月乳腺外科設立に伴い 遺伝子増幅法を用いた乳癌リンパ節転移迅速検査シ ステム OSNA 法 を導入 また H 年 4 月にはデジタルマイクロスコープを 用いた遠隔病理診断を開始し可能となった 当院における術中迅速検査の運 用状況について報告する 対象 H 年 4 月から H4 年 月まで OSNA 法 による SLN 転移検索と断端の遠隔病理診断が施行された 9 例を対象とした なお両側乳癌症例 乳房一期再建術施行症例は対象外とした 方法 SLN が 摘出されてから 断端の遠隔病理診断が終了するまでの時間を測定し 術中 迅速検査の有用性を検討した また導線を見直し より効率的な運用を検討 した 結果 乳癌手術患者 9 例が対象となり SLN 摘出から断端の遠隔病理 診断が終了するまでの平均時間は 8 分 平均手術時間は 分であった 遠 隔病理診断導入前の平均手術時間は 95 分であったため その差は 6 分と術 中迅速検査が手術時間の大きな延長に繋がっていない事が示唆された 考 察 病理検査が外部委託となっている当院でも 術中迅速検査はタイムロスな く実施可能であった OSNA 法を用いて SLN 転移検索を行うことで測定中に 断端の凍結切片作製ができ 効率的に運用できている また凍結切片による SLN 転移検索では転移巣の偏在により割面数に起因する施設間差が否めない が OSNA 法では SLN 全体を検索できるため 診断精度の面でもその有用性は 高いと思われる センチネルリンパ節生検は 乳癌診療において ゴールドスタンダードな治 療になっている 当院では センチネルリンパ節生検診断を永久標本で評価 している 永久標本で病理診断出来ることのメリットは 術中凍結標本より 染色性のよい状態で評価可能であるということと 時間的な余裕があるとい う利点がある 当院では 外科手術で提出されたセンチネルリンパ節を周囲 の脂肪をなるべく取り去り 生検後直ちにホルマリン液へ入れ固定し 固定 後 4 時間後 パラフィンに包埋している 包埋時は 約 mm 間隔で切り 出しブロックへ包埋している HE と連続切片で上皮マーカーの cytokeratin AE/AE を免疫染色し 小型の癌細胞巣を見逃さないように努力している 我々は センチネルリンパ節 4 個中を上記手法で検索し 4 個 5 個で転移 が認められた HE 染色のみで見落としていた例は 個であった 全て 0.mm より小さい微小転移 isolated tumor cells であった Isolated tumor cells ITCs でリンパ節内に転移が起こるとき 癌細胞はリンパ節内のマクロファー ジと非常に見分けがつけにくいという側面があった CytokeratatinAE/AE は上皮を検出するには非常に優れたマーカーであり 特に センチネルリン パ節内の癌細胞を検出するときは有用であると判断された 転移が認められ た 5 個 5 症例 のセンチネルリンパ節転移巣と原発巣において ER Pg-R HER Ki-67 CD68 の免疫染色を施行した 全ての症例で センチネルリ ンパ節転移巣は原発巣とほぼ同等の染色性を示した センチネルリンパ節転 移巣は原発巣よりやや Ki-67 labeling index ER PgR の値が高い傾向にあっ た 75

12 GP--04- GP--04- 当科での乳癌腋窩リンパ節微小転移症例の検討 乳癌症例におけるセンチネルリンパ節生検において術中陰性術 後陽性症例の検討 九州大学 臨床 腫瘍外科 田中 晴生 久保 真 森 瞳美 中村 勝也 田中 雅夫 背景 早期乳癌において 臨床的腋窩リンパ節転移陰性症例に対するセン チネルリンパ節生検 SLNB は標準治療となっている センチネルリンパ節 SLN 転移陽性の場合 腋窩リンパ節郭清 ALND を行うことが推奨されて いるが SLNB 偽陰性率 7 0% に比べ ALND 省略後の腋窩リンパ節再 発率が低いこと % 以下 から SLN 転移陽性症例に対する ALND の必要性 が議論されている また SLNB 施行症例の増加に伴い 術中もしくは術後に 微小転移 pn mi 転移最大径 mm 以下 が判明する症例も散見されてい る SLN 微小転移症例に対しては 症例ごとに ALND 省略の可能性が検討さ れる必要がある 目的 SLNB 微小転移症例の ALND の必要性について明らか にする 方法 当教室で 004 年 4 月から 0 年 月の間に SLNB を施行し た 540 例を対象とし さらに SLN に微小転移を認めた 例について 詳細に 検討した 結果 微小転移を認めた 例中 例に ALND を行い 追加郭清 症例全例において non-sln への転移は認めなかった ALND を省略したのは 例で 内 7 例は術後の病理診断にて微小転移が判明した 再手術 追加郭 清 を行った症例は認めなかった 術中迅速病理診断での偽陰性症例では 転 移個数が 個の割合が最も多かった 5 例 88% 微小転移を認めた症例は 全例に n 症例として術後療法を行い ALND を省略した 例中 5 例に 腋 窩を含む術後放射線治療を施行した 観察期間中央値 5 ヶ月において 微小 転移症例全例で 腋窩リンパ節を含む局所再発を認めておらず 追加 ALND を施行例と省略例との 腋窩を含む局所再発率 生存率に有意差は認めなかっ た 考察 SLN 微小転移症例においては 術後に n 症例としての適切な放射 線治療や術後補助療法を行う事を条件に ALND が省略し得る可能性が示され た 松田 実 鳥屋 洋一 杉谷 郁子 大司 俊郎 長野 裕人 高松 督 嘉和知 靖之 丸山 洋 遠藤 太嘉志 瀧 和博 はじめに 乳癌のセンチネルリンパ節生検 SNB は 多くの施設で施行され 陰性時は腋窩郭清が省略されている しかし SNB には偽陰性が見られる 偽陰性には intra-operative false negative と true false negative の 種類が ある 目的 術中迅速診で転移を認めず 術後転移を認めた intra-operative false negative 症例について臨床病理学的に検討したので報告する 対象と方 法 当科の SNB は 乳腺科設立の 008 年 5 月から 00 年 月までは色素法 単独で 5 例に行ったが 同年 4 月からは放射性同位元素と色素の併用法で 0 年 8 月までに 7 例に行った 色素法単独の 5 例のうち術中 SNB 陽 性は 5 例 術中陰性術後陽性が 9 例見られた また併用法の 7 例中術中陽 性は 40 例 術中陰性術後陽性が 7 例見られた その術中陰性術後陽性の計 6 例について検討した 結果 施行術式は 乳房切除術が 9 例 部分切除術が 7 例であった 腫瘤径は T が 8 例 T が 7 例 T4 が 例であった 術中陰性術 後陽性のリンパ節は全例微小転移以下であった ホルモンレセプター HR は 陽性が 5 例 陰性が 例 HER は陽性が 例 陰性が 5 例であった 全例 補助療法を行っている また 放射線治療は 7 例に行った 観察期間は 4 カ月 から 4 年 カ月間 平均 年 カ月間で全例再手術はせず経過観察を行ってい るが 例の予後不明例を除き再発を認めていない 結論 intra-operative false negative は HR 陽性率と HER 陰性率が極めて高く 再発を認めず予後 良好が示唆された SNB の微小転移以下の症例には ある頻度で偽陰性が見 られる 術中迅速でそれらをすべて指摘することは困難と思われる しかし 観察期間は短いが当科で経験した症例からは 術中迅速診で発見困難な微小 転移以下の症例は再手術せず その後の補助療法を行うことも可能と思われ た SNB の偽陰性について若干の文献的考察を加えて報告する GP--04- GP センチネルリンパ節生検での転移陽性例の臨床病理学的検討 武蔵野赤十字病院 乳腺科 武蔵野赤十字病院 外科 武蔵野赤十字病院 病理部 センチネルリンパ節生検省略の可能性 センチネルリンパ節生 検症例の検討から 三重県立総合医療センター 外科 重盛医院乳腺クリニック 長崎大学大学院 移植 消化器外科 小西 尚巳 渡部 秀樹 横江 毅 谷口 智香子 矢ヶ部 文 重盛 千香 登内 仁 目的 センチネルリンパ節生検 SNB が施行され 転移陽性となった症例 の臨床病理学的因子を検討する 対象と方法 006 年 月より 0 年 0 月までに当院でセンチネルリンパ節生検を施行された浸潤性乳管癌症例 7 例 SNB は併用法で施行し 同定率は 00% で 平均同定リンパ節個数は.47 ± 0.77 個 SN 転移陽性は 4 例 転移陰性は 0 例 検討項目は 年齢 受診契機 手術術式 組織型 浸潤径 組織 grade ER PR HER 発現 結果 年齢は転移陽性例 54.8 ± 4. 歳 転移陰性例 56. ±. 歳 p=0.54 受診契機が検診であったものは転移陽性例では 6 例 4.6% 転移陰性例では 4 例.% p= 乳房温存療法は転移陽性例で は 5 例 6.6% 転移陰性例では 90 例 69.% p=0.004 SN 個数は転 移陽性例.4 ± 0. 個 転移陰性例.4 ± 0.06 個 p=0.908 組織型 では 転移陽性例では硬癌と浸潤性小葉癌の比率が有意に高く p= 転移陽性例ではそれぞれ 例と 例で 転移陰性例ではそれぞれ 70 例と 例 であった 組織グレード であったものは転移陽性例では 5 例.% 転 移陰性例では 例 8.5% p=0.688 Ly + 例は 転移陽性例では 例 80.7% 転移陰性例では 44 例.8% p V + 例は 転移 陽性例では 8 例 0.% 転移陰性例では 0 例 7.7% p= 浸潤 径は 転移陽性例.0 ±.79cm 転移陰性例.49 ± 0.08cm p=0.00 pt 例は転移陽性例では 8 例 68.4% 転移陰性例では 4 例 87.7% ER PR HER 発現率に有意差はみられなかった SN 転移陽性を示唆する因 子として 浸潤径 組織型 脈管侵襲があげられる 崎村 千香 南 恵樹 山之内 孝彰 川上 総子 林田 直美 金高 賢悟 黒木 保 江口 晋 背景と目的 乳癌におけるセンチネルリンパ節生検 SN 施行後 発生率は低 いがリンパ浮腫の発生が認められる 当科におけるセンチネルリンパ節施行症 例での生物学的特性 病理学的特徴を検討し SN 施行が省略することができ るかを考察した 対象と方法 008 年 6 月 0 年 7 月までに SN を施行し た 0 例のうち術前化学療法を除外した 99 例を対象とした SN 転移陽性群 P 群 6 例 陰性群 N 群 8 例において 腫瘍径 ly 因子 病理組織 核グレー ド ER PgR HER/neu 追加腋窩郭清標本におけるリンパ節転移の有無 について検討した 結果 P 群は術後判明した 例以外は全例に追加腋窩郭 清が施行されていた 腫瘍径 Tis/T/T/T は P 群 0/5/0/ 例 N 群 7/5/6/ 例 と N 群で有意差に小さかった p 0.0 ly 因子 ly0/// は P 群 /7/4/ 例 N 群 59/8/4/ と N 群で有意にリンパ管浸潤は軽 度であった p 0.0 病理組織型は 両群とも硬癌が最も多かった 核グ レード グレード // は P 群で 5//8 例 N 群で 5//6/ 不明 / DCIS7 例 生物学的特性 LumA/Lum HER/HER/Triple Negative では P 群は ///0/ 不明 例 N 群は 56/6//9/DCIS 7/ 不明 例 と とも に両群間で差を認めなかった P 群 6 例中 例 8.% には 追加腋窩郭 清リンパ節に転移を認めず うち 例は micro metastasis であった まとめ SN 転移陽性例は 腫瘍が大きく リンパ管浸潤が高度であったが その他の 因子には有意差を認めなかった 結語 術前針生検によるリンパ管浸潤の評 価は困難であるため 病理学的診断からはセンチネルリンパ節生検は省略で きない手技と考えられた 76

13 GP GP センチネルリンパ節の迅速診断における 川本法 の有用性 センチネルリンパ節生検における OSNA 法陽性はすべて廓清の 適応か さいたま赤十字病院 乳腺外科 さいたま赤十字病院 病理 公財 結核予防会複十字病院 乳腺センター 公財 結核予防会複十字病院 放射線診療部放射線診断科 公財 結核予防会複十字病院 臨床検査部病理診断科 齊藤 毅 有澤 文夫 王 宏生 安達 章子 東海林 琢男 はじめに センチネルリンパ節の迅速診断では 標本の作製時の問題に由来 する凍結切片と永久標本による診断の不一致が起こることがある 正確な診 断のため 良好な標本の作製が望まれるが 脂肪組織とリンパ組織という性 状の硬度の異なる組織の凍結切片の作成は技術的に難しいことがある 特に 転移は辺縁洞に存することが多く被膜側は観察部位として重要性が高く こ の部の観察に適した標本作成が望まれる 硬度の異なる組織が混在した検体 からも確実に凍結切片標本が得られる 川本法 の有用性が期待されている 方法 当院では 0 年より 川本法 を導入し センチネルリンパ節生検の 凍結切片を作成し迅速診断を行った 川本法は 術中迅速組織診断用切片作 製キット SECTIN-LAB 製 を用い 手順書通りに行った 0 年 月から 月を従来法で行った基準とし 0 年 川本法 導入以降現在までの症例 の 迅速診断と永久標本による確認診断の不一致例を比較した 迅速診断時 に陰性の診断で永久標本による確認時に陽性としたものを偽陰性と定義した 結果 0 年の 年間の従来法では 5 例中 術中陽性が 例 偽陰性 9 例 川本法では センチネル生検 54 例中 術中陽性が 7 例 偽陰性 5 例であっ た 偽陰性症例は減少傾向にある 手技の概略と症例を供覧 結語 川本法 の導入後 迅速診断と永久標本による確認診断の不一致症は低下した 川本 法 は正確な迅速診断に寄与するものと考えられた 参考文献 粘着フィルム 法による多目的新鮮凍結切片の作製と応用 川本忠文 Jpn J Histotech 武田 泰隆 小柳 尚子 田中 さゆり 目的 当科では センチネルリンパ節生検 SNB を導入して以来 偽陰性を なくす目的で SNB を二期的に行ってきた しかし 二回入院という患者への 負担を軽減するために OSNA 法を導入することで一期的に行う方法に変更 した OSNA 法導入前後における SNB の精度について比較検討を行った 対 象 平成 8 年 7 月から平成 4 年 月まで二期的に SNB を行い病理学的に評価 した 47 例と 平成 4 年 4 月以降 OSNA 法で評価した 50 例について セン チネルリンパ節 SLN の同定率 陽性率 再発率について検討した 結果 SNB の適応決定は US CT PET などでおこなっており OSNA 法導入前後 での変化はない OSNA 法導入前の 47 例中 SLN の同定できたのは 466 例 同 定率 98.9% であった この 466 例の平均 SLN 数は.9 個で このうち SLN 陽性は 8 例 SLN 陽性率 7.6% であった また SLN 転移陰性 84 例中リンパ節再発をきたした偽陰性症例は現在のところ 4 例.05% である 平均追跡期間 6. ヶ月 一方 OSNA 導入後の 50 例については SLN 同 定は 50 例 同定率 00% であった この 50 例の平均 SLN 数は.00 個で OSNA 法導入前と有意差はみられなかった しかし SLN 陽性は 5 例 SLN 陽性率 0.0% と高く この 5 例全例に腋窩リンパ節廓清を行っている 平均追跡期間.7 ヶ月 OSNA 法 + で いわゆる micrometastasis と いわれる SLN を陰性とすると SLN 陽性は 9 例 SLN 陽性率 8.0% となり OSNA 法導入前と同率となる 考察 OSNA 法導入前の mm 間隔の薄切切片 では micrometastasis の診断は困難と思われる しかし OSNA 法ではこ の転移も + として陽性判断することから OSNA 法導入前後で SLN 陽性率 に差が生じたものと考えられた しかし OSNA 法導入前の腋窩リンパ節再 発率は.05% と低率であったことから OSNA 法によって診断可能となった micrometastasis に対する腋窩リンパ節廓清の意義について考察したので報 告する GP GP OSNA 法によるセンチネルリンパ節生検の検討 当院におけるセンチネルリンパ節生検 SLNB に対する OSNA 法の検討 総合上飯田第一病院 外科 窪田 智行 加藤 万事 三浦 重人 佐々木 英二 杉浦 友則 岡島 明子 雄谷 純子 センチネルリンパ節生検 以下 SLNB における OSNA 法での検索は簡便であ る一方 CK9mRNA の発現のコピー数によるリンパ節転移判定は従来の検 鏡による検索と同様の基準で臨床上応用出来るかまだ分かっていない 当院 での OSNA 法導入前後による SLNB 転移陽性乳癌症例を比較検討した 方 法 008 年 月から 0 年 0 月までの乳癌手術症例を 00 年 6 月から の OSNA 法を導入前後に分け検討した 症例背景の統一のため対象を当院の SLNB 基本検索である CT lymphography 補助下の色素法症例とし SLNB 適応基準を画像 触診上明らかなリンパ節転移を疑われない症例とした OSNA 法導入前 86 例 導入後 8 例を対象とし OSNA 法は全標本検索と した 結果 手術症例中 SLNB 施行率は OSNA 法導入前で 54.% 導入後 では 79.0% であった 導入前の SLN 平均は.49 個 導入後では.48 個と 差はなかった しかし 同時に SLN 周囲リンパ節を摘出した症例は 導入前 で SLN のみが 9 例 47.0% 導入後 96 例 8.% と少なく 周囲リンパ 節摘出個数は.4 個 導入後. 個 であった OSNA 法導入前後で DCIS 率 前.6% 後 0.5% 浸潤癌での浸潤径平均 前.5mm 後.9mm の差はなかった SLN 陽性症例は導入前の 例.5% に対して 導入後では 4 例 0.9% と有意に多く さらに 例の DCIS 5mm 割面で 浸潤部を確認出来ず を含んでいた 考察 OSNA 法導入前後で SLNB 適 応症例の分布に差はなかったが SLN 陽性症例が約 倍に増えていた これは OSNA 法により微小転移を見つけている可能性がある 現在 OSNA 法によ る転移陽性症例は化学療法を主体とした全身治療を行っている OSNA 法に よる転移陽性乳癌を今までの基準で術後治療を行う事は 治療が必要である が実際治療していなかった群を抽出しているのか 治療が必要でない群まで 見つけているのかは現在のところ判断できない 今後症例を蓄積し検討して 行きたい 77 駿河台日本大学病院 外科 駿河台日本大学病院 病理 杉山 順子 山形 基夫 加茂 知久 佐藤 一雄 森下 友起恵 絹川 典子 当院では 00 年 月から SLNB に対し OSNA 法を導入した 導入時より 0 年 月までの OSNA 法による結果を検討した 当院では SLNB は色素 法で行っている OSNA 法の結果を検証するためにリンパ節を /4 又は / に切離し半分を従来の迅速病理診断へ提出した 対象は初回手術症例で術前 化学療法施行例は含まれていない 術前明らかな腋窩リンパ節転移を認める 症例は SLNB の対象外とした SLNB を行った症例に対しては全例 OSNA 法を 行った 手術件数 例中 OSNA 法を行った症例は 49 例であった OSNA 法の対象となった症例の平均年齢は 5. 才 4 84 才 中央値 50 才 閉 経前症例が 4 症例であった 提出検体数は平均.6 個 中央値 個 であった 陽性の結果を示したのは 例であった OSNA 法にて陽性を示した症例の平 均年齢は 50 才 4 75 才 中央値 46 才 閉経前症例が 9 症例であった い ずれも腫瘍本体は浸潤癌であった 例が OSNA 法のみ陽性となり迅速病理診 断では転移を認めなかった 例中 4 例が微小転移を示すコピー数で 00 以下であった 最大コピー数は 0,000 00,000 未満は 4 症例 00,000,000,000 未満は 症例であった 微小転移を示した症例のうち 例を除 いては腋窩郭清を行った センチネルリンパ節以外に転移があった症例は 例であり最大コピー数は 6,000 であった 本症例はセンチネルリンパ節以 外に 個の転移があった 腫瘍本体はホルモン受容体陽性 HER 陰性 核グ レードは を示した OSNA 法の導入で SLNB の診断が定量化することが可能 となった 当院では導入され間もないため今回予後の検討までは不可能であっ たが 症例を追うことにより OSNA 法によるコピー数の違いによって再発リ スク等を指摘できる可能性もあり今後さらに検討を加えていきたい

14 GP GP CK9 発現と OSNA whole 法センチネルリンパ節診断 術中捺印細胞診と OSNA 法の併用によるセンチネルリンパ節術 中診断における診断不一致例の検討 博愛会相良病院 病理診断科 同 乳腺外科 同 放射線科 大井 恭代 相良 安昭 四元 大輔 松方 絢美 寺岡 恵 藤田 佳史 馬場 信一 松山 義人 雷 哲明 相良 吉昭 佐々木 道郎 土持 進作 安藤 充嶽 相良 吉厚 山口 美樹 田中 真紀 村上 直孝 五反田 幸人 橋口 俊洋 高崎 恵美 磯邉 真 横山 吾郎 山口 倫 OSNA 法では標準化されたリンパ節転移診断が可能である 我々はセンチネ ルリンパ節 SLN 全てを用いた OSNA whole 法が優れた non-sln 転移予測 能を有することを明らかにした Br. J. Cancer. 0 今後は予後因子とし ての役割が期待されるが CK9 陰性 / 低発現症例や陽性陰性混在症例の取り 扱いが課題である 目的 原発巣の CK9 発現状況が OSNA whole 法判定 状況および SLN 診断偽陰性率に及ぼす影響を比較検討し より適切な OSNA whole 法の運用方法を明らかにする 方法 当院で SLN を OSNA whole 法で検索した後 sampling あるいは郭清の行われた浸潤癌 67 例を対象に retrospective に原発巣の CK9 発現状況を免疫組織学的に検索し OSNA 法 判定および SLN 偽陰性率との関連を検討した 成績 67 例中 CK9 陽性 群が 55 例 8.4% CK9 一部低発現群は 85 例.6% CK9 陽性陰 性 混 在 例.9% CK9 陰 性 0 例.0% で あ っ た CK9 陰 性 例 中 triple negative TN 例は 5 例 5% CK9 陽性群の OSNA 判定は - 7 例 67.% + 80 例 4.5% ++/+i 0 例 8.4% であったのに対 し CK9 一部低発現群では - 6 例 7.9% + 7 例 8.% ++/+i 6 例 8.8% CK9 陰性群では - 7 例 85% + 例 5% ++/+i 0 例 0% と判定は低い傾向であった また SLN 偽陰性例は 8 例 全体 の SLN 偽陰性率は 8/6 7.6% であった うち CK9 陽性群の偽陰性 率 /9 5.7% に対し CK9 一部低発現群は /5 8% CK9 陽性陰 性混在群は /7 4.% であり CK9 陰性群では 4/7 57.% と有意に高 かった p 0.00 結論 OSNA whole 法の SLN 偽陰性率は 7.6% と低 く 特に CK9 陽性群では SLN 診断に有用である CK9 一部低発現群では判 定が低くでる可能性 および CK9 陽性陰性混在群では SLN 偽陰性率がやや 高い可能性があるが 臨床的に大きな問題はないと考えられる CK9 陰性例 は % と頻度は低いが 非 TN 例も多く 適応から除外することが望ましい はじめに 術中センチネルリンパ節診断 以下 SLN は 検査の迅速性 正 確性を重視し また CK9 陰性乳癌の可能性を考慮し術中捺印細胞診と One Step Nucleic acid Amplification 法 以下 OSNA の併用法で行っている 症 例を重ねるにつれ不一致例を経験する 今回不一致例を検討し今後の対処に ついて考察する 対象と方法 0 年 月 0 年 8 月に SLN の診断を mm 間隔の捺印細胞診と whole の OSNA の併用で行った 48 例 結果 細胞診 OSNA ともに転移陰性が 例 ともに転移陽性が 65 例であり診 断一致率は 9.5% であった 不一致例のうち細胞診 negative で OSNA 陽性 は 7 例 細胞診 positive で OSNA 陰性は 4 例であった 細胞診 negative で OSNA 陽性の例では OSNA の結果は + または +I にとどまり は認めず追加郭清の非センチネルリンパ節 以下 non SLN には転移は認めな かった 細胞診 negative OSNA + の例にうち 例は乳房の最終結果にお いて非浸潤癌であった 細胞診 positive OSNA 陰性の例 4 例においても追加 郭清の non SLN に転移は認めなかった 組織学的特徴は特になく 浸潤性乳 管癌の症例であった 考察 術中捺印細胞診と OSNA 法の併用での SLN 診 断は病理学的手法に加え 分子生物学的手法を用いた それぞれの利点 欠 点を補う方法であると考える しかしながら 不一致例も存在し 術中に腋 窩の術式を検討するには術前診断や non SLN の転移予測を考慮しながら慎重 に判断すべきと考えられた GP--04- GP--04- 乳癌センチネルリンパ節術中診断における OSNA 法の意義 細胞診 OSNA 法を併用した詳細なセンチネルリンパ節転移診 断の有用性 星総合病院 外科 星総合病院 病理診断科 いがらし内科外科クリニック 社会保険久留米第一病院 外科 乳腺外科 よこやま外科乳腺クリニック 久留米大学医療センター 病理 片方 直人 野水 整 松嵜 正實 斉藤 元伸 伊藤 泰輔 佐久間 威之 渡辺 文明 山口 佳子 二瓶 光博 大阪警察病院 外科 大阪警察病院 病理診断科 吉留 克英 岩本 崇 芝 瑞穂 赤松 大樹 鳥 正幸 上島 成幸 益澤 徹 西田 俊朗 辻本 正彦 当院では cn0 乳癌に対するセンチネルリンパ節 以下 SLN 生検は色素 ICG と RI フチン酸 併用法により同定している 目的 術中 SLN 転移診断に対 する OSNA 法の意義を明らかとする 対象と方法 feasibility study として 0 年 8 月より術中診断に従来の捺印細胞診と迅速組織診に加えて OSNA 法の併用開始 術前原発巣 CNB 標本で CK9 染色陽性を確認した乳癌 99 例 8 リンパ節 リンパ節は mm 間隔に細切し断面を捺印細胞診 交互に OSNA 法と迅速組織診で転移状況を診断しリンパ節単位で最終病理診断と結 果を比較した 結果 SLN 転移最終病理診断 微小転移以上を陽性 に対して 術中迅速病理診断は感度 76.9% 0/ 特異度 00% 69/69 陽性 反応適中度 00% 0/0 一致率 98.4% 79/8 となった 微小転移 個を迅速病理診断では陰性としていた 一方 OSNA 法では 微小検体のた め測定不能となった 8 検体 4.4% を除いた 97 例 74 リンパ節で診断し 感 度 9.% / 特 異 度 96.9% 56/6 陽 性 反 応 適 中 度 70.6% /7 一致率 96.6% 68/74 となった OSNA の 個が迅速診断陽 性 最終では ITC となった OSNA 法の感度は迅速病理診断よりも良好であっ た 陽性反応適中度が低くなった理由はリンパ節内での転移巣局在が考えら れた なお OSNA 例 7 例全例 例の 5 例中 例に追加郭清を施行し それぞれ非 SLN 転移率 9% /7 0% 0/ となった 例とも pna であっ た 結論 OSNA 法による術中 SLN 転移診断能は感度が高く迅速病理診断 法に劣らないと評価した 以上の成績より 0 年 7 月より whole OSNA 法 リンパ節を mm 割に slice して割面を捺印細胞診 全ての検体を OSNA 法で評価 に移行した 現在まで 44 例に施行したが測定不能例はない OSNA 例 6 例全例 OSNA 例 5 例中 4 例に追加郭清しそれぞれ非 SLN 転移率 50% /6 5% /4 であっ た 今後 非 SLN 転移予測も含め更に症例を集積し報告する予定 はじめに 手術可能な原発性乳癌において リンパ節転移の有無は最も有力 な予後予測因子の一つである リンパ節転移の検索には 最大 割面のみ mm 間隔 さらに薄切や免染を併用した組織学的検索や 分子レベルで検 索するなど様々な方法がとられている 微小転移の程度による予後の差につ いては 腋窩郭清を追加するか否かを含めてまだ確立されていない OSNA 法開発 導入時の症例の予後を追跡し また保険適応後の臨床応用における OSNA 法の有用性を検討した 対象および方法 全例 RI 色素併用法にて SLN を同定した 開発期群 の 08 例 mm 間隔の組織診 と 00 μ m の薄切を併用し 半量を OSNA 法で検索した 観察中央値は 7 年 6 か月 保険適応群 までの 408 例 mm 間隔で細胞診 を施行し 全量を OSNA 法で検索した OSNA 法で 以上の症例 9.% では腋窩郭清を追加した 結果 開発期群では n0 56 例 n0i 4 例 nmin 5 例 n 6 例 内 OSNA 法のみ は 例 n 以上 6 例であった 局所再発 遠隔転移を認めた症例はそれぞれ n0 例 5.% 局所再発 例 腋窩リンパ節転移 例 骨転移 例 n0i 例 7.% nmin 例 40% n 8 例 0.8% 全例死亡 n 以上 6 例 全例死亡 であった 少数例の 検討ではあるが n0i nmin でも n0 と比較し再発が増加している可能性が 考えられた 保険適応後では OSNA 法 にて追加郭清したリンパ節には.5% では 47.7% と高率に転移を認めた 過去の報告例における リ ンパ節転移陰性 の中には 微小転移症例も混在している可能性があるため 真の n0 を詳細に診断し 微小転移症例との予後比較が必要ある まとめ OSNA 法を併用した詳細な SLN 転移検索により微小転移を診断できた 今後 の長期予後評価が重要であると考えられた 78

15 GP--04- GP センチネルリンパ節生検で傍センチネルリンパ節のみに転移を 認めた症例の検討 当院におけるセンチネルリンパ節生検転移陽性例に対する検討 島田乳腺 外科クリニック 国立病院機構小倉医療センター 外科 川崎医科大学 乳腺甲状腺外科学 川崎医科大学付属川崎病院 総合外科学 小池 良和 中島 一毅 園尾 博司 太田 裕介 藤井 清香 水藤 晶子 山本 裕 椎木 滋雄 田中 克浩 紅林 淳一 山下 哲正 下 登志朗 島田 和生 轟木 秀一 はじめに センチネルリンパ節 SLN 生検時に SLN のすぐ近傍にリンパ節 を認めることがある 我々はこの傍センチネルリンパ節 以下 parasln を SLN と共に摘出するようにしてきた 今回 インジゴカルミン 99mTc- フチ ン酸の乳輪皮下投与による SLN 生検で SLN には転移を認めないが parasln のみに転移を認めた 4 症例の検討を行った 症例 5 歳 左 C 外側乳癌 硬 癌.8cm NG ER 0% PR 0% HER 0 に 対 し Bp+SN を 施 行 SLN は 個 parasln は 個で いずれも術中迅速検査で転移はなかっ たが 永久標本で parasln 個のみに転移があった 本人の希望で Ax は行 わず 再発なし 症例 歳 左 D 外側乳癌 充実腺管癌 cm 乳管内 進展 NG ER 0% PR 0% HER + に対し Bt+SN を施行 SLN は 個 parasln は 5 個で 術中迅速検査で parasln 個のみに転移があり Ax 施 行 その他の郭清リンパ節に転移はなかった 術後 年半で胸壁皮下 左鎖骨 上窩リンパ節に再発 症例 7 歳 左 C 外側乳癌 硬癌 cm NG ER 5% PR 0% HER + に 対 し Bp+SN を 施 行 SLN は 個 parasln は 個で 術中迅速検査で parasln 個のみに転移があり Ax 施行 その他の 郭清リンパ節に転移はなかった 術後 年で骨に再発 症例 4 5 歳 左 C 乳癌 充実腺管癌 0.8cm 多発 NG ER 0% PR 0% HER 0 に対 し Bt+SN を施行 SLN は 6 個 parasln は 個 術中迅速検査で SLN は転移 なし しかし parasln は永久標本で転移があり Ax を施行しその他の郭清リ ンパ節に転移はなかった 結論 ParaSLN のみに転移があったのは全症例の 約 % で これは SLN 生検での腋窩非郭清後の腋窩リンパ節再発率とほぼ一 致した いずれも乳房の外側に位置する生物学的悪性度が比較的高い乳癌で あり 以上より SLN 近傍の触知 LN は ガイドライン等で推奨されている通り に摘出を考慮すべきと思われた 目的 当院でのセンチネルリンパ節生検 SNB 施行例で 術中もしくは術後 に転移陽性が判明した症例について検討した 対象と方法 当院では 00 年 月より 腋窩郭清省略を目的としたセン チネルリンパ節生検 の臨床研究を開始 008 年には高度先進医療 保険収 載後は保険診療としてセンチネルリンパ節生検を行い 0 年 8 月までに 095 例に実施 臨床研究開始後 095 例中 例の転移陽性例があった 今回はそのうち 00 年 月 0 年 8 月に同生検を実施した 50 例中 59 例 の術中あるいは術後転移陽性と判定された症例を検討した 結果 センチネルリンパ節転移陽性例の内訳は 術中 7 例 術後 例であっ た 術後転移陽性が判明したうち ITC は 7 例 mic は 5 例であった 術中 の ITC/mic はセンチネルリンパ節のみの転移であり 術中 macro はセンチネ ル以外にも転移がみられた 術中転移陽性例における術後補助療法は ホル モン単独療法 例 化学療法 5 例 両者併用療法 例であった 一方 術後 転移陽性例 ITC/mic では ホルモン単独療法 例 化学療法 0 例 例は 本人拒否のため無治療であった 予後については 0 年 月までの間に 術中転移陽性例に 例遠隔再発 胸骨転移 がみられた 一方 術後転移陽性 例 ITC/mic には局所再発はなかった まとめ SNB 施行し術後にセンチネルリンパ節陽性 ITC/mic が判明した場 合には 適切な補助療法を行うことにより再発予防が可能であることが示唆 された GP GP 非浸潤性乳管癌 DCIS 症例に対するセンチネルリンパ節生検 省略の可能性についての検討 乳癌患者に対する乳輪下投与 - 色素単独法によるセンチネルリ ンパ節生検の長期成績 群馬県立がんセンター 乳腺科 群馬県立がんセンター 病理診断部 群馬大学大学院 総合病態外科学 大阪市立総合医療センター 乳腺外科 大阪市立総合医療センター 臨床腫瘍科 大阪市立総合医療センター 病理部 4 大阪市立総合医療センター 外科消化器外科 5 育和会記念病院 外科 塚越 律子 藤澤 知巳 宮本 健志 柳田 康弘 飯島 美砂 桑野 博行 現在 日本乳癌学会診療ガイドラインでは術前病理診断が DCIS 症例に対し センチネルリンパ節生検を施行することについて 浸潤巣の存在が疑われる場 合には原発腫瘍切除と同時にセンチネルリンパ節生検を行うことが勧められ る としている 当院では術前病理診断が DCIS 症例では原発腫瘍切除と同時 にセンチネルリンパ節生検を行っている DCIS 症例に対するセンチネルリン パ節生検省略の可能性についての検討を行ったので報告する 対象 当院に て 007 年 4 月から 0 年 7 月までの手術先行とした症例 485 例 方法 術前 病理診断と術後病理診断を比較 浸潤 非浸潤の相違 センチネルリンパ節生 検の結果 術前病理診断における生検方法別の感度 特異度の比較を行った 結果 術前に非浸潤癌と診断された 8 例のうち 術後診断で浸潤癌であっ た症例は 47 例 9.8% であった 生検方法別にみると CNB は 9 例中 7 例 58.6% が MMT は 90 例中 0 例.% が浸潤癌であった 感度 特 異度は CNB では 4.4% 99.7% MMT では 66.7% 9.% であった また 術後病理診断が非浸潤癌の症例ではセンチネルリンパ節生検はすべて陰性で あった 結語 術前画像検査で非浸潤性乳管癌が疑われる場合には感度の高 い MMT を用いること 腫瘍の中心を確実に採取してくることで 術前病理診 断の精度が高くなり DCIS 症例に対するセンチネルリンパ節生検を省略でき る可能性があると考えられた 小川 佳成 池田 克実 荻澤 佳奈,5 徳永 伸也 福島 裕子 井上 健 森 至弘 4 森本 純也 4 井上 透 4 西口 幸雄 4 背景 乳癌におけるセンチネルリンパ節生検 SNB を用いた腋窩郭清省略術 式の有用性は確立したものとなっている しかし 使用薬剤や投与部位など の方法については統一されておらず これら方法の違いによる長期予後の差 は充分に検討されていない 当施設では色素単独 乳輪下投与による SNB を 行っている 今回 経過観察期間中央値 54 ヶ月を経過したデータを検討し た 対象と方法 00 年 月から 00 年 月までに SNB を施行した女性 乳癌 70 例 年齢は -9 歳 腫瘍径は 4-85mm 観察期間中央値は 54 ヶ 月 6-0 ヶ月 使用薬剤は ICG 試薬 009. またはインジゴカルミン 009. で 術直前に -ml を乳輪下皮内 皮下に注入した 術中診断 にてセンチネルリンパ節 SN に転移のないものには腋窩郭清を省略した 結 果 SN 同定率は 9.% 65/70 同定個数は平均.5 個 施行期間の前期 年 7.7% に比べ後期 年 97.9% の同定率は上昇した ICG 98.% とインジゴカルミン 97.6% による同定率に差はなかった 色素投与による 合併症はなし 654 例のうち 57 例 80.6% が n0 で 500 例にて郭清を省 略した 郭清省略例のうち再発が見られたものは 例 5 年無再発生存率は 9% 初再発部位が腋窩リンパ節であったものは 例で 6 例には追加郭清 を行い術後再発は認めていない 結語 他の投与法の報告に比べ 同定率や 無再発生存率に遜色はないものの リンパ節再発率は若干高かった その要 因と本法の認容性について論じたい 79

16 GP GP ICG-Photo-Dynamic Eye 法によるセンチネルリンパ節生検 の有用性と転移症例の病理学的検討 ICG 蛍光法と色素法を併用したセンチネルリンパ節生検の検討 市立秋田総合病院 乳腺 内分泌外科 五月女 恵一 新崎 あや乃 鈴木 康央 米良 隆志 深町 茂 斎藤 慶幸 小高 哲郎 長谷川 小百合 浅井 聖子 仲丸 誠 古川 秋生 宮崎 洋史 諸角 強英 片寄 喜久 齊藤 絵梨子 伊藤 誠司 緒言 センチネルリンパ節生検 SLNB は腋窩転移の検査法としてほぼ確立 された手技であり 現在早期乳癌に対しては必須の検査法となっている 当 院では RI を用いない ICG と Photo-Dynamic Eye PDE による SLNB を行い 同定率 00% と良好な成績を得ている その手技のポイントとセンチネルリ ンパ節 SN 転移陽性例と陰性例につき病理学的因子につき検討した 方法 対象 0 年 月から 0 年 0 月の間に ICG-PDE 法による SLNB を行っ た臨床的 N0 原発性乳癌患者 68 名 75 乳房 の内 最終組織型が DCIS であっ た症例を除外した 57 例を対象とした 結果 全症例の年齢中央値 歳 全 SLNB の同定率 00% SN 平均. 個 5 であった ICGPDE 法では ICG による汚染が同定に影響を及ぼすが 励起強度の調整やリン パ管損傷を極力防ぐなど注意深い手術手技で同定は容易に可能と思われた SN 転移陰性例で 例半年後に腋窩リンパ節再発を認め 偽陰性例と思われた SN 転移陽性例は 0 例 7.5% であった 転移陽性 転移陰性における SN の 数 Ki-67 平均値 は.9. 個 4.8.% であり 転移陽性例に SN 数は多い傾向 逆に Ki-67 値は転移陽性例に低い傾向を認めた intrinsic subtype は転移陽性例すべてで Luminal A であった SN 転移陽性例で腋窩郭 清が全例行われ 非 SN への転移は 例でありその数は 個であった この 例の SN の転移はすべて macrometastasis であり 郭清操作は妥当と思われ た 考察 偽陰性例は TN Ki-67 85% と高値であったが 78 歳と高齢 術 後療法を希望せず経過観察とした例で適切な術後療法が必要と思われた SN 転移に関して病理学的に検討してみたが 転移陽性例の悪性度は比較的低い 症例が多く 術前の組織学的検索では SN への転移を示唆する所見は得られに くい結果と思われた SLNB 手術手技習熟は転移検索する上で非常に重要であ ると共に 更なる転移検索に関する別の検討が必要と思われた 背景 色素法より蛍光法の方が同定率が高く 転移リンパ節の同定にもすぐ れていることが示されてきている 対象 目的 当院では 006 年 0 月よ り色素法に ICG 蛍光法を併用したセンチネルリンパ節生検を開始したが 従 来の捺印細胞診に OSNA 法を併用し診断するようになった 00 年 5 月から 0 年 0 月までに施行した 54 例を対象とし 蛍光法の成績を色素法と比 較検討することを目的とした また時に経験するノンセンチネルリンパ節の みの転移についても検討を加えた 結果 同定リンパ節個数の中央値は色素 法で 個 6 蛍光法 4 個 で 青染されたリンパ節は全て発光し ていた 同定率は色素法で 94.% 45/54 蛍光法 00% センチネルリ ンパ節転移陽性例は 4% 7/54 で うち 40.5% 5/7 は青染されず発 光にて見出されたセンチネルリンパ節のみに転移を認め うち 46.7% 7/5 はマクロ相当の転移だった なお対象 54 例中 5 例.7% で センチネ ルリンパ節生検時にノンセンチネルリンパ節が平均.9 個 8 含まれてお り 実に 4.% 5/5 の症例でノンセンチネルリンパ節のみの転移が認め られた 5 例とも全て 個のみのミクロ相当の転移で 追加郭清した 例 5 例中 にさらなる転移は認めなかった ノンセンチネルリンパ節に転移を認め なかった 0 例中 術前療法をしていたのは 8 例 化学療法 例 内分泌療法 5 例 であったのに対して ノンセンチネルリンパ節のみに転移していた 5 例は 全例術前療法 化学療法 例 内分泌療法 例 をしており 関連が示唆された 今後症例を増やして さらに検討したい GP GP CTLG 色素法併用センチネルリンパ節生検の長期成績 センチネルリンパ節生検のさらなる同定率の向上を目指して とくしまブレストケアクリニック 国立東徳島医療センター 日本大学医学部 乳腺内分泌外科 笹 三徳 高橋 雅子 広瀬 千恵子 本田 純子 はじめに 乳癌における CT-lymphography CTLG によるセンチネルリン パ節同定法は本邦で開発され 当院では 00 年から施行している 現在 RI 設備のない多くの施設でなされているが 長期成績の報告はない 今回は腋 窩手術がセンチネルリンパ節生検 SNB のみで終了した症例について再発を 中心に検討した 対象と方法 00 年 月から 0 年 9 月までに取り扱っ た原発性乳癌症例のうち 腋窩手術が SNB のみで終了した症例は 7 例であ る そのうち 術前化学療法施行 46 例と DCIS 症例 0 例を除く 564 例を対 象とした 再発と臨床病理学的所見および治療方法との関連について検討し た 結果 SN 転移あり なしはそれぞれ 68 例 498 例であった 4 例で 再発が起こり 内訳は遠隔再発 例 腋窩リンパ節再発 6 例 乳房温存療法 後の局所再発 9 例であった 再発症例のサブタイプ分類は luminal タイプが 5 例 TNBC が 7 例 HER タイプが 例であった 腋窩リンパ節再発 6 例の うち SN 転移陽性は 例.9% で 4 例 0.8% は SN 転移陰性であった ま た 5 例で補助療法がなされていなかった 遠隔再発 例では SN 転移陽性 は 例 また 8 例に補助療法がなされていた まとめ 腋窩リンパ節再発症 例には補助療法がなされていない症例が多く 遠隔再発は SN 転移の有無には 関係ないと思われた 公立福生病院 外科 公立福生病院 臨床検査科 榎本 克久 前田 哲代 飯塚 美沙都 平野 智寛 谷 眞弓 櫻井 健一 天野 定雄 山室 みのり 長島 沙樹 鈴木 周平 松本 京子 和賀 瑛子 原 由起子 萩原 美桜 はじめに 腋窩リンパ節廓清術の省略が議論されているが その根底にはセ ンチネルリンパ節生検の導入および標準化がある 同時に RI と色素法の併 用が推奨されているが 施設により簡便な色素法単独が浸透している 当科 でも 併用法と色素法単独の比較を行い ほぼ同率の高い同定率の手技を確 立し さらには 年齢による比較 BMI などの体系比較などを行い同定率の 向上を報告してきた しかしながら センチネルリンパ節を同定できない症 例が少なからず認められる 今回 我々は さらなる同定率の向上を目指し て臨床病理学的に検討した 対象および方法 過去 年間に併用法と同等と なる確立した手技で施行した色素法単独でセンチネルリンパ節生検を施行し た 0 例を対象とし 腫瘍部位 腫瘍径 組織型 ly 因子 v 因子 摘出リン パ節数 術者経験年数などで検討し解析した 結果 年齢は 6 歳から 89 歳 までで平均 56. 歳であった 腫瘍径は 0.cm から 5.5cm までで平均.6cm であった 主腫瘍部位は A 8 例 B 8 例 C 例 D 例 E 8 例であっ た 組織型は 硬癌 0 例 乳頭腺管癌 99 例 DCIS 45 例 充実腺管癌 4 例 小葉癌 例 粘液癌 例 アポクリン癌 4 例 MIP 例 管状癌 例 神経 内分泌型癌 例 spindle 例であった ly 因子陽性は 06 例であった v 因 子陽性は 0 例であった 平均リンパ節摘出数は平均.4 個であった 同定で きなかった症例は 0 例 6.6% であった そろぞれの因子を統計的解析施行 しところ腫瘍部位 ly 因子 組織型 術者経験数で有意差を認めた 結語 センチネルリンパ節生検の普及には色素法単独の同定率の向上が不可欠であ り 今回の検討では C 領域で組織型が特殊型で術者の経験年数が少ないこと に有意差が認められたが 指導的助手と術者の経験年数の差が大きい場合で も同定率低下の傾向が認められた 80

17 GP GP トレーサーの注入部位によるセンチネルリンパ節の同定の問題 点と妥当性の検討 センチネルリンパ節生検における RI 色素併用の意義 北福島医療センター 乳腺疾患センター 日本赤十字社長崎原爆病院 外科 長崎大学大学院 腫瘍外科 吉田 一也 君島 伊造 阿部 宣子 柴田 健一郎 畑地 登志子 谷口 英樹 矢野 洋 乳癌におけるセンチネルリンパ節生検 SNB は標準治療としてその地位を確 立したが 方法論に関しては議論の余地がある センチネルリンパ節 SN の 同定方法には色素や RI を用いた単独法や併用法があるが 併用法には相補的 な面があり 同定率や偽陰性率の観点から一般的に単独法に比べて有利であ るとされている 当センターでの RI 色素併用法で得られた知見を報告する 対象は 006 年 6 月から 0 年 0 月までに SNB を行った 476 例のうち RI 色素を併用した 8 例 術前薬物療法を行った症例も含む である RI は腫瘍 直上皮下 色素は乳輪下に注入した 55 例 90.7% で RI 色素ともに流 入しているリンパ節 hot and blue node が同定された この hot and blue node が 真の SN とも考えられるが その裏付けとして SN に転移を認め た症例のうちで hot and blue node が存在した 75 例中 64 例 85.% では その hot and blue node に転移が認められた また hot and blue node が 同定されない症例は SN への転移率がやや高い傾向にあった Hot and blue node 以外の SN へ転移がある場合 RI 色素のどちらか一方が有利というこ とはなかった 複数の SN が摘出された場合は hot and blue node を優先し て転移の検索をする方が効果的と考えられる Hot and blue node が同定で きない場合には転移の可能性を念頭に置き 慎重に SNB を遂行する必要があ る SNB の結果が術後補助療法の選択に影響することも多いため 偽陰性率 を少しでも低下させ得る方法をとるべきである 目的 センチネルリンパ節生検はその有用性から標準手技となっているが未 だ問題点が存在している その中で乳房の部位によるリンパ流の違いは 実 際の手技の中では実感しづらい問題点といえる 今回我々はトレーサーの注 入部位によるリンパ節同定の問題点と妥当性を検討した 対象 方法 当院 ではセンチネルリンパ節の同定に色素とアイソトープ RI の併用法を用いて おり 色素は乳輪皮内 RI は乳輪皮内と腫瘍周囲注入を使い分けている 今 回 009 年 月 0 年 月にセンチネルリンパ節生検を施行した 56 例を対象にトレーサーの注入部位と同定リンパ節について retrospective に検 討した 結果 56 例中 色素を乳輪皮内 RI を腫瘍周囲に注入した症例は 0 例 同定率は 00% であった 色素陽性リンパ節 blue node は 89 例 87.% で同定 RI 陽性リンパ節 hot node は 97 例 95.% で同定され たが blue node と hot node が一致した症例は 8 例 80.% であり 残り の 0 例 9.6% では一致せず 内 例は blue node と hot node が別個のリ ンパ節であり 5 例は blue node のみ 例は hot node のみであった すな わち乳輪皮内注入のみでは 例.7% の症例でセンチネルリンパ節が正 確に同定されなかった 一方 0 例中 0 例 9.6% にセンチネルリンパ節 転移を認めた 0 例中 例は blue node にのみ 4 例で hot node にのみ転移 を認めた すなわち乳輪下注入のみでは 0% 4 例 /0 例 腫瘍周囲注入の みでは 5% 例 /0 例 の偽陰性症例が少なくとも生じたことになり 両部位 へのトレーサー注入を行うことで それらを補填することができたと考えら れる まとめ 単一部位へのトレーサー注入では センチネルリンパ節を正 しく同定できない可能性がある リンパ流の豊富な乳輪皮内と腫瘍のリンパ 流を反映する腫瘍周囲へのトレーサー注入は同定率の向上と偽陰性率の低下 に有用と考えられた GP GP センチネルリンパ節微小転移症例と Isolated tumor cells 症 例の検討 栃木県立がんセンター 外科 栃木県立がんセンター 病理 早期乳癌における外来センチネルリンパ節生検先行による遂次 手術の試み 木下 春人 柏木 伸一郎 青松 直撥 野田 諭 川尻 成美 高島 勉 小野田 尚佳 若狭 研一 石川 哲郎 平川 弘聖 安藤 二郎 原尾 美智子 北村 東介 矢野 健太郎 星 暢夫 五十嵐 誠治 大阪市立大学大学院 腫瘍外科 大阪市立大学大学院 診断病理学 目 的 セ ン チ ネ ル リ ン パ節 SLN 微小転移症例 MIC と Isolated tumor cells 症例 ITC の治療成績 non SLN 転移率 腋窩再発率 遠隔再発率 を 検討した 対象と方法 対象は 00/0-0/9 に D-CT を併用した SLN 生検を行い リンパ節組織検索を mm 分割切片で行った cn0 乳癌手術症例 876 例である 両側 SLN 生検例 術前治療例 SLN 生検不成功例を除外 結 果 SLN に腫瘍細胞が迅速標本または永久標本にて確認された症例が 75 例 0% で ITC 症例が 8 例 % MIC 症例が 5 例 6% 転移巣が mm を超えるマクロ転移症例 MAC が 05 例 % であった 腋窩郭清を行っ た 症 例 で non SLN 転 移 率 は ITC で 0% 0/4 例 MIC で % 5/4 例 MAC で % 5/05 例 であった 腋窩郭清を行わなかった 4 症例中 例 には腋窩部照射が行われた 平均観察期間 4 年 0 か月で ITC 症例全 8 例 MIC 症例全 5 例で再発症例は確認されていない まとめ ITC 症例に関して は追加腋窩郭清の必要性は少ないと考えられた MIC 症例に関しても照射治 療と薬物療法で対応できる可能性があることが示唆された 背景 通常 乳房温存手術 Bp breast partial resection およびセンチネ ルリンパ節生検 SNB sentinel lymph node navigation biopsy は一期的 に行われるが われわれは外来手術で局所麻酔下に SNB を行い 組織学的な 診断をつけた上で薬物療法へと治療を進め その後 Bp を施行するといった遂 次療法を行っている 局所麻酔下での SNB を先行させる意義は 摘出セ ンチネルリンパ節 SN を永久標本として病理診断するために術中迅速組織診 断に伴う偽陰性が防げること pn0 が確定していれば術前補助療法を行っ た症例においても腋窩郭清の省略が可能であるため腋窩郭清に伴う合併症が 未然に防げること などである その経験から早期乳癌における外来 SNB 先 行による遂次手術の有用性について検討した 対象と方法 術前に針生検に より乳癌の確定診断を得られた 例を対象とし 術前診断として造影 CT に て腋窩リンパ節転移の有無を確認した ct- N0 M0 の症例を対象とした ラジオアイソトープ 色素併用法にて局所麻酔下に SNB の同定を行った 成 績 症例はすべて女性 平均年齢は 58 ± 歳 部位は左側 4 例 右側 9 例 であった 摘出した SN は平均.0 ±. 個であった 全例で SN の同定が可能 であり 4 例.% で転移が確認された macro 転移を陽性と判定し 4 例 に認められた micro 転移の 例 ITC の 4 例は陰性と判定した SNB 陽性症 例は 二期的手術の際に腋窩リンパ節郭清を追加した 生検中に処置を有す る合併症はなく 生検後のリンパ漏なども認められなかった 結論 局所麻 酔下での SNB 先行の遂次療法は 術中迅速組織診断に伴う偽陰性症例や偽陽 性症例に対する過大侵襲を未然に防ぐことが可能あり 乳癌低侵襲手術の選 択肢のひとつとなるのではないだろうか 今後のさらなる症例の蓄積を待ち 解析をすすめ 明確な適応基準を定め その有用性 忍容性について検討し ていく必要がある 8

18 GP GP--05- センチネルリンパ節ミスマッチ例に関する検討 センチネルリンパ節生検時での non-blue node pick up の範 囲についての検討 香川県立中央病院 乳腺 内分泌外科 香川県立中央病院 外科 香川県立がん検診センター 地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立足柄上病院 外科 小笠原 豊 川崎 賢祐, 治田 賢 久保 孝文 田中 則光 山川 俊紀 吉川 武志, 大橋 龍一郎 三竿 貴彦 青江 基 吉田 達也 筋師 健 熊頭 勇太 山田 貴允 大佛 智彦 米山 克也 笠原 彰夫 山本 裕司 対象 008 年 4 月から 0 年 0 月までに CT リンパ管造影 CTLG ある いはリンフォシンチグラフィー LSG が施行された原発性乳癌 7 例 方法 CTLG は 造影剤を乳輪皮内および腫瘍上皮内に注入し それぞれから同定さ れるセンチネルリンパ節 SLN が異なる場合をミスマッチ例とした LSG で は RI をまず腫瘍近傍に注入し LSG を撮影した後に 乳輪注入をおこない再 度 LSG を撮影 初回撮影で SLN が描出され 度目の撮影で個数が増加して いた症例をミスマッチ例とした 結果 CTLG66 例のうち 6 例 97.6% で SLN が描出されていた そのうち 乳輪からのリンパ流と腫瘍からのリン パ流がともに描出されていた症例は 5 例で うち 例 44.0% でミスマッ チを認めた 一方 LSG97 例のうち 9 例 9.8% で SLN が描出されていた そのうち 初回撮影で SLN が描出されていた症例が 79 例でうち 9 例.% がミスマッチと考えられた CTLG あるいは LSG で腫瘍近傍からのリンパ流を うける SLN が同定された 95 例のうち 9 例 0.0% がミスマッチ例と考えら れた ミスマッチ例 9 例 とミスマッチを認めなかった症例 76 例 で 年 齢 6.5 歳 vs 59. 歳 BMI 4.5 vs.0 腫瘍の局在 C/C 以外 0/9 vs 40/6 乳頭腫瘍間距離.0mm vs 7.6mm リンパ節転移の有無 有 / 無 4/5 vs 9/67 では差を認めなかったが 腫瘍径はミスマッチ例のほう が大きかった 6.6mm vs 9.7mm p 考察 実際の SLNB では リンパ節間にはネットワークがあり 複数個を生検することによりミスマッ チは低く抑えられていると思われる 今回の検討では 0% の症例でミスマッ チを認めており 乳輪注入に依存した SLNB には注意が必要で とくに腫瘍径 が大きい症例には配慮が必要である 背景 色素法 RI 法いずれにおいても センチネルリンパ節生検の際 偽陰 性対策として blue node 同定後にも腋窩検索し 硬く触知するリンパ節を認 める場合これも pick up するとされているが どの範囲まで触診すればよい かについては明確になっていない 目的 blue node 同定後の腋窩検索範囲 について検討する 症例 平成 008 年 9 月以降センチネルリンパ節生検を 施行した 68 例中 learning period としての初期の 0 例を除いた 48 例で検 討 手技 乳輪上外側皮内と乳頭直下にインジコカルミンを.5ml ずつ局注 5 分後 hair line に cm の皮切を置き腋窩検索 blue node 同定後もその 近傍 blue node を中心とした直径 cm 程度の範囲 さらに腋窩静脈方向を 触診し 触れたリンパ節を pick up これらを合わせて生検リンパ節として術 中迅速で評価している 0 分以内に blue node を同定できなかった症例では Level I 郭清を施行した 結果 46 例で blue node を同定 同定率 95.8% 同定できなかった 例で level I 郭清施行したがともに n0 であった blue node 同定個数は 0 4 個 中央値 個 pick up した触知リンパ節個数は 0 4 個 中央値 個 生検リンパ節個数は 0 6 個 中央値 個 であった 7 例 4.6% で生検リンパ節転移陽性 blue node 転移陽性は 6 例 触知リンパ 節転移陽性は 例で ともに blue node 近傍のリンパ節に転移したものであっ た 触知リンパ節のみに転移陽性であった 例 偽陰性率.% は blue node に隣接したリンパ節を つ pick up 径 7mm のリンパ節にきたした 5mm の macrometastasis であった 結果 腋窩深くまで示指を入れ検索を行ってい たが そこで触れたものはすべて転移陰性であった 少数例の検討ではあるが 触知リンパ節検索は blue node 近傍のみで十分と考えられる GP--05- GP--05- 新潟大学 乳腺 内分泌外科 センチネルリンパ節生検における視触診による非センチネルリ ンパ節検索は必要か 乳癌におけるセンチネルリンパ節転移と臨床病理学因子 およ び subtype との関連 社会医療法人松波総合病院 外科 社会医療法人松波総合病院 病理 花立 史香 池田 庸子 村瀬 貴幸 目的 センチネルリンパ節 SN 生検時に視触診で非センチネルリンパ節 non-sn の状態 腫大や癒合 を check することは重要とされている しか し その有用性に関しては客観的な因子が曖昧で 明確でないと考えられる 当施設での症例を検討し有用性の有無を明らかにする 方法 006 年 月か ら 0 年 月まで当院で乳癌手術の際に SN 生検を受けた 6 例の内 nonsn を視触診にて同定 摘出された症例 45 例を検討した 成績 腫瘍の大き さ 7mm M= 中 央 値 5 50mm SN 摘 出 個 数 は 個 M -5 個 大きさは.7mm 平均 non-sn 摘出個数は 個 M -7 個 大きさは 8mm 平均 であった 45 例中迅速病理検査で 6 例が SN 転移陽性であり郭清 を行った 4 例は SN 転移陰性であったが 例で追加 non-sn が転移陽性で あったため郭清を行った 他の 例は追加 non-sn も陰性であったため郭清を 行わなかった 永久標本での病理検査結果は 4 例すべて SN 転移陽性であった SN の転移巣の大きさはそれぞれ.5mm が 例 mm が 例 mm が 例 であり 転移巣が微小の為の見逃しであった やはり術中迅速病理を mm の slice で行う限り微小病変の見逃しは必ず起こると考えられる 結果として 視触診による non-sn 摘出により /6 がリンパ節転移の発見を可能にした また当科において SN の微小転移症例の半数 /4 は non-sn に macro の転移 を伴っており 郭清考慮の対象となる 結論 したがって当施設においては 視触診による追加リンパ節摘出は有用であると考えられた 小山 諭 坂田 英子 辰田 久美子 長谷川 美樹 利川 千絵 萬羽 尚子 五十嵐 麻由子 若井 俊文 目的 乳癌センチネルリンパ節生検は臨床的 N0 症例が対象となるが その うち 5% 前後にリンパ節転移が見つかることが報告されている センチネ ルリンパ節転移陽性と関連する因子として 従来より腫瘍径や核異型度など があげられてきたが 最近はホルモン感受性および Her 発現で分類される subtype との関連も報告されている 今回 当科における乳癌センチネルリ ンパ節生検例での転移と臨床病理学因子 および subtype との関連を明らか にすることを目的とした 方法 00 年 月 0 年 4 月の当科原発性 乳癌手術施行例のうち センチネルリンパ節生検を施行した浸潤癌症例を対 象にセンチネルリンパ節転移の有無と 腫瘍径 T-stage 組織型 核異型 度 リンパ管侵襲 静脈侵襲 ホルモン受容体発現 Her 発現 および ER/ PgR/Her 発現による subtype 分類 Luminal A Luminal B Her Triple negative などの臨床病理学的因子との関連を検討した また 統計学的検 討はχ 検定 Mann-Whitney 検定を用い p 0.05 を有意とした 結果 該当期間の対象例は 4 名 全例女性で平均年齢は 55.9 才 中央値 56 才 で あり そのうち 79 例 % にセンチネルリンパ節転移を認めた 平均腫瘍 径 8.9mm 中央値 6mm で 転移陽性例が転移陰性例に比し有意に腫瘍 径が大きく p 0.00 また T-stage でも T T で転移陽性例の分布に 有意差を認めた p 0.05 さらにセンチネルリンパ節転移の有無はリンパ 管侵襲 静脈侵襲 および組織型と有意な関連を認めたが p 0.05 核異 型度やホルモン受容体発現 Her 発現との関連は認められなかった さらに subtype 分類でもセンチネルリンパ節転移の有無に差を認めなかった 結語 乳癌センチネルリンパ節生検において 腫瘍径や脈管侵襲 組織型はセンチ ネルリンパ節転移の危険性を予測する因子であるが subtype 別ではセンチ ネルリンパ節転移の危険性は同等である 8

19 GP GP 男性乳癌におけるセンチネルリンパ節生検 SNB の検討 当教室におけるセンチネルリンパ節生検の検討 育和会記念病院 外科 大阪市立総合医療センター 乳腺外科 大阪市立総合医療センター 消化器外科 4 大阪市立総合医療センター 病理部 5 大阪市立総合医療センター 臨床腫瘍科 宮崎大学 腫瘍機能制御外科 前原 直樹 船ヶ山 まゆみ 土屋 和代 日高 秀樹 千々岩 一男 荻澤 佳奈 小川 佳成 池田 克実 井上 健 4 西森 武雄 金 友英 中本 健太郎 榎本 敬恵 徳永 伸也 5 西口 幸雄 森 至弘 井上 透 森本 純也 福島 裕子 4 池原 照幸 女性乳癌に対する SNB の有用性は確立している 男性乳癌の治療は女性乳癌 に準じて行われているが SNB に関しては症例が少なく 一定のコンセンサ スが得られていない 当院で施行した男性乳癌に対する SNB 例について検討 した 対象と方法 00 0 年に SNB を行った乳癌症例 084 例のうち 男性乳癌 5 例 年齢は 歳 腫瘍径は 8-mm 全例浸潤性乳管癌であっ た SNB は色素単独法 乳輪下注にて行った 観察期間中央値は 5 ヶ月 97 ヶ月 結果 センチネルリンパ節 SN の同定率は 00% で 平均生検個 数は.8 個 - 個 例 0% に転移を認め腋窩郭清を行った 転移のな かった 4 例には郭清をしなかった 全例生存中で 5 例中 例に再発を認めた 例とも腋窩郭清省略例で 再発部位は患側腋窩リンパ節 再発までの期間は ヶ月であった この 例には再発時に腋窩郭清を行い その後再発なく経 過している 結語 男性乳癌において SN は同定しやすいものの腋窩再発例が 多かった SNB の有用性や手技の妥当性の検証のために多施設での症例の集 積が必要と思われた 目的 当教室におけるセンチネルリンパ節 SN 生検について検討した 対 象と方法 007 年 5 月から 0 年 8 月の間 当教室で手術を施行した原発 乳癌 4 例中 RI+ 色素法にて SN 生検を施行した 95 例について 後ろ向き に臨床病理学的解析を行った 術中迅速病理診断は H.E. 法で行った 結果 SN 生検を施行した 95 例中 5 例が術中迅速病理で転移陽性と診断され 5 例 全例に腋窩リンパ節郭清を行った 5 例中 5 例は SN と非センチネルリンパ 節 NSN に転移を認めたが 9 例は SN のみの転移であった 例は最終病 理診断で偽陽性であった SN 転移陽性例 4 例で SN のみの転移群と SN と NSN 転移群の 群に分け 群間の比較を行ったが 腫瘍径 SN 転移数 ホ ルモン受容体発現 HER 発現 リンパ管浸潤 組織型で両群間に有意差は なかった SN 生検を施行した 95 例中 69 例は術中迅速病理で転移陰性と診断 され 腋窩リンパ節郭清を省略した 例は OSNA 法で陽性であったため腋 窩郭清を追加した 郭清を省略した 69 例中 例は最終病理診断で転移陽性と 判定され 偽陰性であった これまで SN 生検陰性で腋窩リンパ節郭清を省略 した症例で再発 転移は認めなかった 当教室における SN 生検の施行率は 70.9% 95/4 SN 同 定 率 99.0% 95/96 正 診 率 97.9% 9/94 であった まとめ 当教室における SN 生検での SN 転移症例では SN のみの 転移症例が NSN に転移を認めた症例よりも多かった 今回の解析では SN の 転移のみで腋窩郭清を要しない症例を予想する因子の同定は困難であったが 今後の症例の蓄積により SN 転移陽性例でも腋窩郭清を省略できる条件を見い だせる可能性が示唆された GP GP 田附興風会北野病院 乳腺外科 腋窩リンパ節転移陽性乳癌への術前化学療法がセンチネルリン パ節 SN へのリンパ流および SN 同定に及ぼす影響 術前化学療法後における RI/ICG 併用 4-node センチネルリン パ節生検の検討 信州大学医学部付属病院 乳腺 内分泌外科 信州大学医学部 外科 前野 一真 小野 真由 家里 明日美 岡田 敏宏 花村 徹 渡邉 隆之 金井 敏晴 望月 靖弘 伊藤 研一 天野 純 山内 清明 高原 祥子 萩原 里香 熊谷 尚悟 背景 目的 早期乳癌に対するセンチネルリンパ節生検 SNB が標準術式と して普及する中 進行乳癌に対する術前化学療法 NAC の良好な治療成績に 伴い NAC 後の cn0 症例に対する SNB の feasibility study が報告されつつあ る NAC 後の SNB に十分なエビデンスは得られておらず 問題点として NAC 適応症例に腋窩リンパ節転移陽性が多いこと NAC が腫瘍からリンパ管 SN へのリンパ流に及ぼす影響があげられる 今回 NAC 後乳癌に対する SNB の可 能性を検討するために 腋窩リンパ節転移陽性乳癌に対する NAC 後の手術時 に 蛍光法を用いて腫瘍からのリンパ流を観察し リンパ流および SN の同定 率を解析した 対象 方法 0 年 月から 0 月までの NAC 後乳癌 例 炎 症性乳癌 例を含む でインドシアニングリーンを腫瘍直上に皮下注射し PDE カメラでリンパ流を観察した 例中 6 例で腋窩郭清の前に蛍光法のみの SNB を施行した 008 年 月から 0 年 0 月までに RI 法併用色素 蛍光 法で SNB を施行した NAC 未施行乳癌 6 例を対照群とした 結果 NAC 未 施行例の SN 同定率は 00% であったが リンパ流を同定しえたのは 6 例中 4 例 99.4% であった NAC 後乳癌は全例 NAC 前 N + で NAC により 例中 例が cn0 と診断され 例のみ cn であった NAC により 例全 例で画像診断上 PR あるいは CR が得られ 例中 6 例 6.% で pcr を得た リンパ流の同定率は 例中 0 例 87.0% と NAC 未施行例と比し有意に低下 し p 0.0 炎症性乳癌症例では綿雪状に注射部位から乳房全体に色素が 広がりリンパ流を同定しえなかった SNB を施行した 6 例中 4 例 66.6% で SN を同定しえたが 例では腋窩に蛍光を認めなかった SN 転移陰性は 6 例 中 例で うち 例に非 SN に転移を認め 偽陰性例を認めた 結語 腋窩リ ンパ節転移陽性乳癌では NAC によりリンパ流および SN の同定率は低下し色 素法による SNB は困難と考えられる 目的 術前化学療法 NAC におけるセンチネルリンパ節生検の至適施行時期 は NAC 前後で意見が分かれている 今回我々は RI 法と ICG 蛍光法を併用して センチネルリンパ節を含む平均 4 個のリンパ節を摘出する 4-node センチネル リンパ節生検 4-SNB を NAC 後に施行し RI および ICG によるリンパ節標 識率や転移リンパ節検出感度等を検討した 方法 0 年から 0 年にお ける当院での 4-SNB 症例は 65 例で うち 5 例は NAC 後に 4-SNB を施行し た RI 法では Lymphoscintigraphy と NAVIGATOR で ICG 蛍光法では赤外 線カメラで標識を追跡 腋窩筋膜下の脂肪織を肋間上腕神経第 枝の手前で 結紮切離し 摘出したリンパ節の放射活性 蛍光強度を測定した 検討項目 は RI 法と ICG 蛍光法における 全リンパ節の各標識率 転移リンパ節の 各同定率 非同定転移リンパ節個数 4 転移リンパ節の標識順位 を全症 例と NAC 症例の各々において解析した 結果 全症例における RI 法 /ICG 蛍光法での全リンパ節標識率は各々 6%/89% NAC 後症例では 60%/9% であり ともに NAC の影響は認めなかったが ICG 蛍光法の標識率の方が 有意に高値であった RI 法 /ICG 蛍光法での転移リンパ節の標識率は各々 7%/89% NAC 症例では 67%/89% で RI 法では NAC 後の標識率が低下 した 非転移同定リンパ節個数は RI 法で 個 ICG 蛍光法で 5 個であっ たが 転移リンパ節はどちらかの方法で同定された NAC 後の非同定転移リ ンパ節個数は RI 法で 個 ICG 蛍光法では 0 個であった 4 全症例における 転移リンパ節の平均標識順位は RI 法と ICG 蛍光法ともに 番目であったが NAC 後症例では RI 法のみ 番目に後退した 考察 NAC 後でも ICG 蛍光法の 標識率が高く 転移リンパ節の同定率も高かった RI 法と ICG 蛍光法を併用 した 4-SNB では非同定転移リンパ節を認めなかった 以上より NAC 後でも本 法を用いればセンチネルリンパ節を正確に同定できることが示唆された 8

20 GP GP 乳癌における術前化学療法前のセンチネルリンパ節生検術の妥 当性の検討 化学療法前 N0 乳癌に対するセンチネルリンパ節生検 順天堂大学医学部附属浦安病院 外科 浜松労災病院 乳腺外科 浜松労災病院 消化器外科 須田 健 福永 正氣 李 慶文 菅野 雅彦 永仮 邦彦 吉川 征一郎 伊藤 嘉智 勝野 剛太郎 徳田 恵美 平崎 憲範 東 大輔 加賀野井 純一 寺谷 直樹, 井上 立崇 岩井 輝 田上 貴之 有井 滋樹 緒言 乳腺外科領域で Sentinel Node Biopsy SNB が有用であることは言 うまでもない また術前化学療法 NAC 前の SNB の施行時期については放 射線学的検索によりリンパ節転移陰性 cn0 のものにつき NAC 後のもので も同定率が高く NAC による修飾を受けないとの報告が多い 当施設では cn0 症例の NAC 施行群において NAC 前に SNB を施行している 対象 方法 から の 6 年間に cn0 で NAC および NAC 前に患者の承 諾を得て SNB を施行した 5 例について検討した 結果 NAC 前の SNB 施行 5 例中 例に Sentinel Node SN に転移陽性であった NAC は FEC-PTX が 4 例 う ち 4 例 は FEC-PTX/H FEC 単 独 が 5 例 PTX が 例 TC 単独が 例 FEC-TC が 8 例 Herceptine 単独が 例であった cpr 例 Gradea 6 例 b 7 例 a 0 例 ccr 9 例 Grade cpd 例 Grade a 4 NAC 前に SN 転移陰性の 例は CR 5 例と PR 7 例であり腋窩リン パ節郭清術 AxLNs を省略した また SN 転移陽性の 例は CR 4 例 PR 7 例と PD 例であり AxLNs を追加施行した 5 AxLNs 施行群で NAC 後でも 非 SN 転移陽性だった 6 例については術後化学療法を追加施行したが PD 例は 術後約 年で脳転移を来たし死亡し PR 例は術後約 4 年で鎖骨上 LN 転移を 来たし治療中である 他の 0 例については最長 6 年を筆頭に再発 転移を認 めていない 結語 放射線学的に cn0 を確実に診断することは難しい NAC 前 SNB は局所麻酔下で容易に疼痛をコントロールができ NAC 前の腋窩リン パ節転移を病理学的に正確に診断することが可能である NAC 前の Staging の決定の他 性格の異なる同側乳房内同時多発癌の場合などの場合 どの腫 瘍のリンパ節転移かを推測可能であり化学療法剤の決定に非常に有用である SN 転移陰性かつ NAC により主腫瘍の治療効果が Gradeb 以上だった際には 乳房切除術の際の AxLNs は省略できる可能性が示唆された 目的 センチネルリンパ節生検 以下 SLNB は臨床的 N0 乳癌の標準術式と なっている しかしながら術前化学療法後の SLNB に関してはまだ一定の見 解はない 化学療法前に N0 であった症例では乳癌診療ガイドラインでも推奨 度は C で細心の注意のもと行うことも考慮されるとの見解である 当科では 008 年以降では N0 症例に対しては十分なインフォームドコンセントのもと 施行している 今回 SLNB を施行した化学療法前 N0 症例について検討した 方法 008 年 月から 0 年 0 月までに当科で行った SLNB 症例の 48 例中術前化学療法後 SLNB 症例は 6 例であった 平均年齢は 55 歳 0 70 歳 化学療法前病期は Stage が 例 StageA が 4 例であった intrinsic subtype では luminal A 4 例 luminal B 例 HER type 6 例 Basal like 4 例であった 原発病変の化学療法後の効果判定は SLNB の同定方法は色素 イ ンジゴカルミン フチン酸テクネシウムの併用法で行った 温存手術症例は 全乳房照射を行った 術後薬物療法は luminal type には内分泌治療 HER type は全例トラスツズマブの 年間投与を行った 術後観察期間の中央値は ヶ月 54 ヶ月 であった 成績 SLN の同定率は全例可能であった 乳房に対する手術は Bp が 例 Bt が 4 例であった SLN の摘出個数の平均 は 個 リンパ節転移陽性例は 例 6.5% のみであった 同時期の SLNB での転移陽性率は 0.6% で術前化学療法群が有意に低率であった 経過観察 期間中に腋窩再発は認めていないが 乳房内再発 例と肺転移 例 対側鎖 骨下リンパ節転移 例 両側乳癌症例 を認めている 結論 N0 症例に対する SLNB は同定率は 00% であったがリンパ節転移は低率であったため術前化 学療法により転移が消失した可能性もある 今回の検討は観察期間も短いた め今後症例の蓄積と経過観察が必要と考えるが 腋窩再発は現時点では認め ていないため有用な術式である可能性が示唆される GP GP--05- 術前薬物療法前センチネルリンパ節生検の有用性と展望 術前化学療法後 cn0 症例における ICG 蛍光法を用いたセンチネ ルリンパ節生検の有用性の検討 独立行政法人国立病院機構大阪医療センター 外科 乳腺外科 独立行政法人国立病院機構大阪医療センター 臨床検査科 独立行政法人国立病院機構大阪医療センター 放射線科 神鋼病院 乳腺科 山神 和彦 結縁 幸子 出合 輝行 橋本 隆 福田 泰也 増田 慎三 八十島 宏行 水谷 麻紀子 山村 順 田口 裕紀子 眞能 正幸 金澤 達 中森 正二 関本 貢嗣 はじめに 乳癌治療において術前薬物療法 PST の適応が拡大しつつあるが PST 後の SNB の妥当性については一定の見解が得られておらず 標準化には 至っていない 当院では PST 前に SNB を施行する工夫を実施しており そ の有用性と今後の展望について検討する 対象と方法 0 年 6 月 0 年 月までに CNB で浸潤性乳癌と診断され ct 以下 N0M0 と診断され PST を予定する症例 68 例 に対して全身麻酔下 色素法と RI 法の two-way method による SNB を実施した 一部の症例ではサンプリング郭清を追加し その転移の有無検索を行った 結果 例は SNB 後に PST を拒否されたため 検討から除外した SN の同定率は 6/65 97% SN の個数の中央値は 個 であり 合併症は seroma が 例のみで安全に行うことができた 病理組織の 結果 SN 陽性のものは 6/65 40% であり そのうち macrometastases が 例 micrometastases が 5 例であり 陰性のうち isolated tumor cell ITC は 5 例であった 更に当科では この 68 例のうち 腫瘍径 CT 所見 腋窩 LN の FNA の結果を踏まえて 臨床的に N0 だが SN + の可能性も否定 できない症例に対して SNB に加えてサンプリング郭清を行っている そして その結果と術前薬物療法の効果次第では 原発巣切除の際に腋窩郭清の省略 も考慮している これらのデータから術前薬物療法前 SNB の有用性と今後の 展望について考察する 背景 術前化学療法 NAC 後の cn0 症例ではセンチネルリンパ節生検 SNB の適応が検討される NAC 前 cn0 症例では ガイドラインにおける推奨グ レード C 同 cn 症例では推奨グレード C である ICG 蛍光法 I 法 によ るセンチネルリンパ節 SN 同定は色素法 D 法 に比して 00 倍以上の感度 とされ 同定個数も多い NAC 後の SNB において ICG 蛍光法の評価報告は無 い 目的 NAC 後で cn0 症例を NAC 前 cn0 あるいは cn で分けて I 法と D 法による SN の同定率 偽陰性率を検討する 対象 本科で施行された乳癌手 術 447 症例 0 年 月 0 年 0 月 中 NAC 施行後 cn0 である 48 例 方法 乳輪皮内に ICG とインジゴカルミン 色素 の混合液を注入 近赤外線 観察カメラ Photodynamic Eye を用い 青染リンパ節あるいは PDE により 蛍光を発しているリンパ節を摘出した NAC 前 cn0 症例 Group 0 G0 は level のサンプリング NAC 前 cn 症例 Group G では level I II の back up 郭清を付加した 結果 G0 群 n=5 level の追加サンプリング 平均個数. 個 同定リンパ節数 I 法 D 法 =.6 個.4 個 同定率 I 法 D 法 =96% 84% 偽陰性率 I 法 D 法 =4.0% 8.0% 転移リンパ節 個 の検出率 I 法 D 法 =00% 67% G 群 n= back up 郭清リンパ節 平均個数.4 個 同定リンパ節数 I 法 D 法 =.4 個.6 個 同定率 I 法 D 法 =9% 8% 偽陰性率 I 法 D 法 =8.7%.7% 転移リンパ節 5 個 の検出率 I 法 D 法 =67% % 結語 NAC 後症例において ICG 蛍光法は 色素法に比して高い SN 同定率を示した NAC 前リンパ節転移陽性症例におい て ICG 蛍光法は色素法に比して偽陰性率を著明に改善した さらに 転移 リンパ節検出率は約 倍となった NAC により画像上リンパ節転移が消失し た症例において ICG 蛍光法によるセンチネルリンパ節生検は 良好な成績で 有用である事が示唆された 84

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