数学科学習指導案

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能を習得したり活用したりすることの必要性について確認する グラフをかく力やグラフを読み取る力を身に付けさせるとともに, 一次関数を学ぶことに対する意欲を高めたい 小単元全体を通して主体的に学ぶ意欲を高め, 自分の考えを説明したいという気持ちにさせた上で, 目的や方法等を明確にした意図のあるペアやグル

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(2) -2,4,1 3 y=-x-2 をかいた ( 人 ) 4 (1) y=2x-9,y=2x,y=3x+3 (2) y=x+11 (3) 指導観校内の研究テーマが 考える力を引き出す授業のあり方 ということで, 数学科では考える力とは何かを分析し,11 項目に整理した 1 帰納的に考える力 2

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Taro-実践事例6(一次関数).jtd

1 次関数 1 次関数の式 1 次の表は, ろうそくを燃やした時間 x 分と残りのろうそくの長さ ycm の関係を表しています 次の問いに答えなさい x( 分 ) y(cm ) (1) 上の表のをうめなさい (2) ろうそくは,5 分間に何 cm 短くなっていく

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第 4 学年算数科指導案 平成 28 年 11 月 2 日 ( 水 ) 第 5 校時場所 4 年 2 組男子 22 名女子 10 名指導者垣見遥 ともなって変わる量 思考力 判断力 表現力の育成 ~ 児童の考えを引きだす算数的活動の工夫 ~ 1 単元名 ともなって変わる量 2 単元の目標 ともなって

○数学科 2年 連立方程式

中 2 数学 1 次関数 H ダイヤグラム宿題プリント H1 A 君は 8 時に家を出発して 12 km 離れた駅へ自転車で行く途中 駅からオートバイで帰ってくる B 君に出会った 8 時 x 分における 2 人の位置を 家から ykm として A 君とB 君の進行のようすを表したものが右のグラフで

25math3

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数学○ 学習指導案

算数科学習指導案 1 日時平成 24 年 10 月 25 日 ( 木 ) 5 校時 2 学年第 6 学年 8 名 3 単元名比例と反比例 ( 啓林館 ) 4 単元について 本単元は 三原市立和木小学校 指導者荒木美花 本単元のねらいは, 伴って変わる 2 つの数量の中から比例関係や反比例関係にあるも

国語科学習指導案様式(案)

【FdData中間期末過去問題】中学数学1年(比例と反比例の応用/点の移動/速さ)

啓林館 / 未来へひろがる数学 1 1 章 正の数 負の数 1 正の数 負の数 1 正負の数 2 正の数 負の数の計算 2 加法と減法 (1) 4 乗法と除法 (1) 2 章 文字の式 1 文字を使った式 8 文字使用のきまり 2 文字式の計算 10 文字式の計算 (1) 3 章 方程式 1 方程式

項 観点別評価規準 活用を促す課題との関連 項の目標 数学への関心 意欲 態度 数学的な見方や考え方 数学的な技能 数量や図形などについての知識 理解 3 一次関数の値の変化のようす 1 分あたりの通話料 一次関数において x の値の変化にともなって 対応する y の値がどのように変化するかを理解す

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7 命題の仮定 三角形の合同条件 図形の性質を記号で表すこと 41

中2テスト06

平成 28 年度埼玉県学力 学習状況調査各学年の結果概要について 1 小学校 4 年生の結果概要 ( 平均正答率 ) 1 教科区分による結果 (%) 調査科目 羽生市 埼玉県 国語 算数 分類 区分別による結果 < 国語 > (%) 分類 区分 羽生市 埼

中学 1 年数学 ( 東京書籍 ) 単元別コンテンツ一覧 単元ドリル教材解説教材 確認問題ライブラリ (OP) プリント教材 教材数 :8 問題数 : 基本 40, 標準 40, 挑戦 40 正の数 負の数などの問題を収録 解説教材 :3 確認問題 :3 数直線 数の大小と絶対値などの解説 確認問題

(1) 具体的な場面を通して正の数と負の数について理解し, その四則計算 (1) 正の数と負の数について具体的な場面での活動を通して理解し, その ができるようにするとともに, 正の数と負の数を用いて表現し考察する 四則計算ができるようにする ことができるようにする ア 正の数と負の数の必要性と意味

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平成23年度東京都教育研究員  地区発表公開授業

数学科学習指導案 1 次方程式 ( 中学校第 1 学年 ) 神奈川県立総合教育センター < 中学校 高等学校 > 数学 理科授業づくりガイドブック 平成 22 年 3 月 問題つくりを題材として取り上げ 身近な生活の中にある数量関係を見いだし それを基に文章題を作らせる指導によって 自ら具体的な事象

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第 6 学年算数科学習指導案 日時平成 25 年 月 日 ( ) 校時対象第 6 学年 組 名学校名 立 小学校授業者 1 単元名 速さ ( 学校図書 6 年上 ) 2 単元の目標速さについて理解し 求めることができるようにする 3 単元の評価規準 単元の評価規準 ア算数への関心 意欲 態度 速さを

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(3) 指導観本時は 連立方程式の文章題を扱う最初の時間である 方程式の文章題は 個数と代金に関する問題 速さ 時間 道のりに関する問題 割合に関する問題 を扱う これらを解くときには図や表 線分図などを書くことが有効であることを生徒達は昨年度一次方程式の時にも経験している 一元一次方程式を利用する

中学 1 年生 e ライブラリ数学教材一覧 学校図書 ( 株 ) 中学 1 年 数学 文字式式の計算 項と係数 中学 1 年 数学 次式 中学 1 年 数学 項のまとめ方 中学 1 年 数学 次式の加法 中学 1 年 数学 77

学習指導要領

1. 単元名 運動とエネルギー 3 章エネルギーと仕事 南中学校第 3 学年理科学習指導案 平成 26 年 10 月 16 日 ( 木 ) 第 5 校時 3 年生徒数 3 名場所理科室授業者 2. 単元について (1) 単元観本単元は 運動の規則性やエネルギーの基礎を 身のまわりの物体の運動などの観

本時の展開

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算数科学習指導案 指導者中野智子 1 日時平成 30 年 10 月 19 日 ( 金 ) 第 6 校時 2 学年第 6 学年 1 組男子 12 名女子 9 名計 21 名 3 単元名資料の調べ方 4 単元について (1) 単元観本単元は, 小学校学習指導要領第 6 学年の内容 [D データの活用 ]

第6学年 算数科学習指導案

教科書では 同じ割合になっている比は等しい という導入になっているが 2 量の割合は いろいろな表し方ができる という導入に変えている すなわち 2:3 も 4:6 も 6:9 も同じ割合だから等しいという考え方を 2:3 を同じ割合で表すと 4:6 や 6:9 になるという考え方に変えて導入した

学年第 3 学年 2 単元名 ( 科目 ) いろいろな関数の導関数 ( 数学 Ⅲ) 3 単元の目標 三角関数 対数関数 指数関数の導関数を求めることができる 第 次導関数の意味を理解し 求めることができる 放物線 楕円 双曲線などの曲線の方程式を微分することができる 4 単元の学習計画 三角関数 対

比例・反比例 例題編 問題・解答

Ⅰ 指導と評価の年間計画 及び 評価規準と単元計画 の作成の手引き 1 指導と評価の年間計画 についてこれは 次の 2 の 評価規準と単元計画 の全単元について その概要を記述したものである 生徒の学習活動に対するより適正な評価 及び生徒の学習の改善に生かされる評価 ( 指導と評価の一体化 ) の実

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1年4章変化と対応①

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平成 29 年度全国学力 学習状況調査の結果の概要 ( 和歌山県海草地方 ) 1 調査の概要 (1) 調査日平成 29 年 4 月 18 日 ( 火 ) (2) 調査の目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し

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学習指導要領

平成23年度全国学力・学習状況調査問題を活用した結果の分析   資料

(3) 計画 学習課題学習内容時間 変わり方のようすをわかりやすく表すにはどうしたらよいか考えよう変わり方が大きいか小さいかを調べるにはグラフのどこに目をつけるとよいのだろう 2つの折れ線グラフからどんなことが分かるだろう折れ線グラフをかこう 変わり方を分かりやすく表す工夫 折れ線グラフの縦軸と横軸

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平成 30 年度 前期選抜学力検査問題 数学 ( 2 時間目 45 分 ) 受検番号氏名 注 意 1 問題は, 表と裏にあります 2 答えは, すべて解答欄に記入しなさい 1 次の (1)~(7) の問いに答えなさい (1) -3 (-6+4) を計算しなさい 表合計 2 次の (1)~(6) の問

中学 3 年数学 ( 東京書籍 ) 単元別コンテンツ一覧 単元ドリル教材解説教材 確認問題ライブラリ (OP) プリント教材 教材数 :17 問題数 : 基本 145, 標準 145, 挑戦 145 多項式と単項式の乗法 除法 式の展開 乗法公式などの問題を収録 解説教材 :6 確認問題 :6 単項

学力スタンダード(様式1)

学習指導要領

二次関数 1 二次関数とは ともなって変化する 2 つの数 ( 変数 ) x, y があります x y つの変数 x, y が, 表のように変化するとき y は x の二次関数 といいます また,2 つの変数を式に表すと, 2 y x となりま

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算数科学習指導案 指導者伊達詩恵 1 日時平成 24 年 5 月 21 日 ( 月 ) 5 校時 2 学年第 6 学年 1 組 22 名 3 場所 6 年 1 組教室 4 単元名文字と式 5 単元について 単元観 本単元は, 数量の関係を表す式についての理解を深め, 式に表したり, 式を読み取ったり

第4学年算数科学習指導案

学習指導要領

数学の学び方のヒント

数学科学習指導案 指導者ステップコース隠地純子 平野未紗 ジャンプコース中村徳寿 1 日時平成 27 年 1 月 20 日 ( 火 )5 校時 2 学年第 1 学年ステップコース 12 人 ジャンプコース 19 人 3 単元名空間図形 立体の表面積と体積 4 単元について (1) 単元観中学校学習指

第 4 学年算数科学習指導案 平成 23 年 10 月 17 日 ( 月 ) 授業者川口雄 1 単元名 面積 2 児童の実態中条小学校の4 年生 (36 名 ) では算数において習熟度別学習を行っている 今回授業を行うのは算数が得意な どんどんコース の26 名である 課題に対して意欲的に取り組むこ

英語                                    英-1

学習指導要領

Taro-12/13 学力向上授業研

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[] ,,, P.,,[3,4],[5,6], 3,,,[7] [7], 1,,,,,[8],, 1 acm bcm, AB = a + b,, AP : P B = b : a AP = x

平成 29 年度全国学力 学習状況調査の結果の概要 ( 和歌山県和歌山市 ) 1 調査の概要 (1) 調査日平成 29 年 4 月 18 日 ( 火 ) (2) 調査の目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し

中学校第 3 学年数学科学習指導案 日 時 平成 25 年 月 日 ( ) 第 校時 対 象 第 3 学年 学校名 立 中学校 1 単元名 式の計算第 1 章式の計算 2 単元の目標文字を用いた簡単な多項式について 式の展開や因数分解ができるようにするとともに 目的に応じて式を変形したりその意味を読

Ⅲ 研究の内容 1 基本的な考え方関数は 伴って変わる二つの数量の関係を考察する学習である 生徒にとっては 変数 x yだけでなく比例定数や変域など変化するものが多いため つまずきやすい内容である 協力校の生徒 137 名に行った事前の質問紙調査では 関数は難しい と答えた生徒は 67% に上る こ

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第 3 学年算数科学習指導案 江戸川区立清新第一小学校しっかり ( 標準 ) コース 3 年授業者齋藤睦美 1. 単元名考える力をのばそう 間の数に目をつけて 2. 単元の目標問題を解決することを通して, 本数と間の数のきまりを見つけることの大切さや関数的な見方のよさに気付く 3. 単元の評価規準ア

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代表を表す平均を用いることがあること, 平均だけでなく最大値や最小値, 最頻値などの観点か ら調べることで, 集団の特徴や傾向がかることなど, 資料の調べ方を総括的にまとめていく 第 3 小単元 既習のグラフや表を活用して, 体力テストの結果を統計的な観点で読み取り, 自 たちの体力について特徴や傾

1 単元名 分数 ( 全 10 時間 ) 教材名 分数をくわしく調べよう ( 東京書籍 4 年下 ) 第 4 学年算数科学習指導案平成 26 年 11 月 26 日 ( 水 ) 5 校時 4 年 1 組 ( 男子 13 名 女子 10 名計 23 名 ) 指導者上田稚子 ( 学習指導要領 ) A 数

頻出問題の解法 4. 絶対値を含む関数 4.1 絶対値を含む関数 絶対値を含む関数の扱い方関数 X = { X ( X 0 のとき ) X ( X <0 のとき ) であるから, 絶対値の 中身 の符号の変わり目で変数の範囲を場合分けし, 絶対値記号をはずす 例 y= x 2 2 x = x ( x

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第 2 学年 理科学習指導案 平成 29 年 1 月 1 7 日 ( 火 ) 場所理科室 1 単元名電流とその利用 イ電流と磁界 ( イ ) 磁界中の電流が受ける力 2 単元について ( 1 ) 生徒観略 ( 2 ) 単元観生徒は 小学校第 3 学年で 磁石の性質 第 4 学年で 電気の働き 第 5

H30全国HP

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2 単元について (1) 単元観本単元では, これまでに学習してきた数量関係についての見方をまとめるために, 伴って変わる 2 つの数量の中から, 比例と反比例の関係にあるものを取り上げて考察し, 関数の考えを伸ばしていくことにねらいがある 児童はこれまで, 伴って変わる数量の対応や変化の仕方の特徴

【FdData中間期末過去問題】中学数学2年(連立方程式の応用2/速さ/数の問題)

学習指導要領

埼玉県学力 学習状況調査 ( 中学校 ) 復習シート第 1 学年数学 組 番 号 名 前 ( 数と計算 を問う問題) 1 次の計算をしなさい レベル4~6 (H26 全国学力 学習状況調査 1 (1)) (1) (2) 答え 答え 2 次の計算をしなさい レベル 7 8 (1) (2)

4 単元構想図 ( 全 14 時間 ) 生徒の意識の流れ 表を使って解く 縦 (m) 0 8 横 (m) x= 右辺の形に式を変形して 二次方程式を解こう1 ax = b (x + m) = nは平方根の考えで解くことができる x= 右辺の形に式を変形して 二次方程式を解こう2 x +

問 題

( ) 除法の意味や割合の意味を理解することに課題があります 例 )A3(1) 120 cmの赤いテープの長さが白いテープの長さの 0.6 倍に当たるとき 二つのテープの長さの関係を表している図を選ぶ 県 31.3%( 全国 34.0%) A8 犬を飼っている 8 人が学級全体の人数の 25% に当

Transcription:

2 年 3 組数学科学習指導案 1 単元名 次関数 2 単元について (1) 単元観数学の学習において いろいろな事象の中にある関係や法則を数理的にとらえ 考察し処理していくことは大切なねらいである そのため 中学校での関数の学習では 事象の中にあるともなって変わる2つの数量の変化や対応に着目して 関数的な表現や処理の仕方について学び 関数的な見方や考え方を伸ばすことが必要とされる 関数は本来 ある情報をもとに未来を予測するために考えられたものであり それによって時速 40kmで走り続ければ 目的地まであと何時間で到着するとか 風呂にお湯を入れる時間をその場にいなくてもおおよそ見当がつく あるいは桜の開花予想など日常でも意識することなく経験しているはずである このように これから先の事象を見通す学習であることを強調すれば 生徒にとっても興味深く学習していける教材であると考えられる 関数の指導で大切なことは 自分がとらえようとする事柄を すでにわかっている事柄 あるいはよりとらえやすい事柄に置き換えて考えることができることを理解させることである これは問題解決における活動の中には必ず含まれていることであり 関数 の章だけで扱うものではないが ここではそれを 関数 として整理し 意識化していく 小学校では ともなって変わる2つの数量の関係については 低学年からいろいろな場面で学習してきている たとえば 2 年生での九九の構成で 乗数と積の関係は比例関係にあるが 乗法のきまりということで取り扱われてきている 4 年生においては 2つの変わる量 で ともなって変わる2つの数量を表に表し 5 年生では 面積や体積の公式などの簡単な式で表すことができる関係について 式から変化や対応の仕方の特徴を調べている そして6 年生では 比例の意味を理解し 簡単な場合 表やグラフでその特徴を調べるという学習を進めている さらに中学 1 年では具体的な事象における2つの数量の変化や対応を調べ 比例反比例の関係について学習した そこでは 変数と変域や座標について理解するとともに比例反比例の関係を表式グラフなどで表し それらの特徴について学んだ 中学 2 年では 既習内容をもとに 比例関係の発展的な内容である次関数について考察していく 次関数の番の特徴は 変化の割合が常に定の値となり グラフで表した場合に直線になることである 変化の割合 や グラフのかき方 の指導は その本質に関わる部分であり 特に丁寧に指導していく必要がある しかし その求め方や表現処理ばかりが生徒の印象に残り 具体的な事象の中での意味や表式グラフの関連性 また式化することの有用性などが見失われてしまう可能性もある そこで前述したように それらを 未知の事柄について予測したり より考えやすいものに置き換えて解決しようとする有用性 便利性を感じさせながら課題に取り組ませたい (2) 生徒の実態 ( 略 ) (3) 指導観 次関数の利用 では 1 日常生活の中に次関数を見出し 関数式や表グラフを利用して問題を解決する 2 実験実測によって得た数値の変化を調べて 2つの数量の関係を求めて問題を解決する の2つの学習内容が考えられる これらの学習を通して関数的なものの見方考え方やその処理の仕方を学び 問題解決能力を育んでいく 関数関係についての理解を深め 実生活に活用する

力は 主体的に問題を解決するための基盤となるものである 体験的な活動や表式グラフを相互 に関連づけたりする活動を多く取り入れながら 授業を進めていくことが大切であり それが新学習 指導要領にある数学的な活動を通した数学の楽しさ 良さにつながると考える 3 単元の目標 (1) さまざまな事象を次関数としてとらえたり 表式グラフなどで表したりするなど 数学的に考え 表現することに関心を持ち 意欲的に問題の解決に活用して考えようとしている ( 数学への関心意欲態度 ) (2) 次関数の特徴を 表式グラフを相互に関連づけて考察したり それを説明したりすることができる ( 数学的な見方や考え方 ) (3) 次関数の特徴を 表式グラフを用いて的確に表現したり 数学的に処理することができる また 二元次方程式を関数関係を表す式とみてグラフに表したりすることができる ( 数学的な表現処理 ) (4) 日常の事象の中には次関数としてとらえられるものがあることや次関数の変化の特徴を表式グラフから理解することができる ( 数量や図形などについての知識理解 ) 4 単元の観点別評価規準評価の観点評価規準数学への関心具体的な事象の中にある 2 つの数量に関心を持ち 観察 実験等を通して次関意欲態度数を調べようとする 次関数に関心を持ち 表式グラフ等を用いてその特徴を調べようとする 次関数が実生活に深く関わっていることに気づき 問題の解決に活用とする 二元次方程式を2つの変数の関数関係ととらえられることに気づき 次関数と関連づけて考察しようとする 数学的な見方具体的な事象の中にある2つの数量を取り出し それらの間の変化や対応の関係や考え方に着目して調べ考察し 次関数によってとらえられるものがあることに気づく 次関数の特徴を表式グラフなどを用いて考察することができる 具体的な事象を次関数を用いて考察し その結果が適切であるか振り返って考えることができる 次関数と二元次方程式との関係を用いて 方程式の解の意味などを考察することができる 数学的な次関数の関係を式で表すことができる 表現処理次関数の関係を表式グラフなどで表したり その特徴を読み取ったりすることができる 次関数の変化の割合を求めることができる 次関数の表式グラフなどを用いて 具体的な事象を表現したり 処理したりすることができる 二次方程式の解を座標平面上に表すことができ 連立二元次方程式の解を二直線の交点の座標として求めることができる

数量図形につ いての知識理 解 関数や関数関係 次関数の意味を理解している 次関数の変化の様子 グラフの形 y ax b の意味 変化の割合の意味など次関数の特徴を理解している 次関数をどのような場面でどのように用いるのか理解している 次関数を用いることで 事象を考察したり 予測したりすることができることを理解している 次関数と二元次方程式の関係を理解している 連立二元次方程式の解は座標平面上の二直線の交点の座標であることを理解している 5 単元の指導と評価計画 (18 時間 ) 節項時学習活動評価項目方法 1 1 関数 次関数の意味を理 関心意欲態度 次関数 次関数 2 解し 身の回りの事象の中から次関数を見出すことができる 身の回りの事象の中から 関数や次関数と見られるものを見つけようとし 表現しようとする ( 発表ワークシート ) 知識理解 関数 次関数の意味などを理解している と ( ワークシート ) グ ラ フ 次関数の値の変化 3 次関数の値の変化を考察し 変化の割合について理解する 見方考え方 次関数 y ax b で 変化の割合は定で傾き a に等しいことがわかる ( ワークシートノート ) 4 次関数のグラフの特徴 関心意欲態度 次 を理解し 次関数のグラフ 比例のグラフをもとにして次関数をグラフに表そ 関 5 をかく うとし グラフの特徴を明らかにすることなどに意 数 欲的に取り組もうとする ( 発表ノート ) の 6 表現処理 グ 次関数のグラフをかくことができる ( ワークシー ラ ト ) フ 知識理解 次関数のグラフの傾きと切片の意味やグラフの特 徴などを理解している ( ワークシート ) 7 次関数のグラフからそ 表現処理 次 の関数の式を求める 次関数の式を グラフ 傾きと 1 点の座標 関 8 2 点の座標から それぞれ求めることができる ( 発 数 表ワークシート ) の 9 見方考え方 式 次関数のグラフで 傾き 切片 通る点のうちい

を くつかがわかるとその関数の式を求めることができ 求 ることに気づく ( ワークシートノート ) め 知識理解 る 次関数の式を与えられた条件によって効率よく求 こ める方法を理解している と ( 発表ワークシート ) 2 方程式とグラ 10 二元次方程式のグラフについて理解し そのグラフ 知識理解 二元次方程式 ax by c のグラフの意味とそのか 次関数と方程 フ 連立方程式とグラフ 11 12 をかく連立方程式の解とグラフの関係を理解し 2 直線の交点を求める き方を理解している ( ワークシートノート ) 表現処理 連立方程式の解が 2 直線の交点の座標であることを理解し 交点の座標を求めることができる ( ノートワークシート ) 式 3 13 事象の中から次関数を見 関心意欲態度 いだし 次関数を利用し 事象の中には次関数と見ることができるものがあ 次 14 て問題を解決する ることに気づき それらを次関数を用いて解決 関 次 しようとする ( ワークシート発表 ) 数 関 15 表現処理 の 数 本 事象を 次関数の表式グラフを用いて表現し 利 の 時 たり 処理したりすることができる ( ワークシー 用 利 トノート ) 用 見方考え方 事象を次関数と見て考察することで 問題を解決 することができる ( ワークシートノート ) 章 ま 16 基本の確かめ 末 と 17 章末問題 め 18 単元テスト 6 本時の指導 (15/18 時間 ) (1) 主題次関数の利用 日常生活との関わりの場面で (2) 目標グラフをもとに事象の考察を行うことができるようにする ( 数学的な見方や考え方 ) (3) 観点別評価項目 1 事象における意味や数量を問題文からではなく, グラフから読み取る ( 数学的な知識理解 ) 2 与えられた問題文やグラフを, 新たな事象の考察に活用できる ( 数学的な見方や考え方 )

(4) 展開時配 学習活動と内容 教師の指導支援 ( ) と評価項目方法 ( ) < 本時の課題 > 兄と弟がいっしょに家を出て 学校に向かった ところが兄は途中で忘れ物に気づき 家に戻り 忘れ物をとってすぐ学校に向かった なお 弟はつねに定の速さで歩いてい るが 兄は忘れ物に気づくまで弟と同じ速さで それ以後はあらたに定の速さで歩いて いるとする 10 分 問題 1 グラフ1は 兄弟が家を出てから兄が学校に着くまでの時間 x 分と 弟の家からの距離 y mとしたときの弟の動きを表したものです このグラフからわかることを説明してみましょう 4 3 2 1 グラフ Ⅰ A 弟の動き 0 9 8 7 6 5 4 3 2 1 1 2 3 4 5 6 7 8 9 1 予想される反応速さ 60m/ 分距離が 12m まっすぐなところは兄の到着を待っている y 60x 0 x 20 y 12 20 x など 生徒が HP を用いて説明する グラフ1をHPで表示する その後 ワークシート1を配布し, 自由に考えさせる 学校までの距離や弟の速さ, 横にまっすぐになっているときの弟の状態などに気づかせたい 評価 1-1 [ ワークシート点検 ] 点 Aは何を表しているかわかるそれ以降の水平な部分が何を表しているかわかる ( 手だて ) 速さ距離時間の関係を個別指導で読み取らせる 弟の速さ毎分 60m 家から学校までの距離 12mなど必要な事項を板書する

問題 2 弟と別れてからの兄の速さはいつも毎分 80mです また忘れ物に気づいたのは家を出てから 8 分後です 兄の動きを問題 1 のグラフに赤でかきこみましょう とまどっている生徒には 忘れ物に気づくまで何 m 進んでいるのか 家にもどってから学校まで名分かかるのか考えさせる 10 分 グラフ Ⅱ 弟の動き B 予想される反応 D A 兄の動き 兄の動きを式で表してからかく y 80x 120(8 x 14) y 80x 1120(14 x 29) C 速さ 時間 道のりの関係から B C D 点の座標 を求める グラフから兄 弟の動きが読み取れることと点 A,B,C,Dの意味を確認しておく A: 弟が学校に着いたとき B: 兄が忘れ物に気がついたとき C: 二人が学校で会ったとき D: 兄が家にもどったとき シートに書き込み 生徒が HP で説明する 問題 3 A 君は 兄弟が家を出でてからの時間を x 分とし て いろいろなグラフをかいてみました それぞれ何 を y としたグラフなのか 説明しましょう また グ ラフのどの部分からそのような判断をしたのかまと めましょう (1) グラフ Ⅲ ワークシート2を配布する 表し方を 兄弟が家を出てからの時間 x 分と y mの関係 という書き込みの形にしておく 戸惑っている場合は (1) のグラフの水平になっている部分の y の値に注目させる

(2) (3) グラフ Ⅳ グラフ Ⅴ 小グループで自由に話し合わせ 互いに教えあいながら考えさせる 評価 1-2 [ 話し合いの内容 ] 時間が大きくなるにつれて y の値がどうなっているのか ことばで言うことができる ( 手だて ) 線分図を用意し 兄弟の動きのグラフの様子を目に見える形で全体に説明する 20 分 (4) グラフ Ⅵ 特に (3) (4) は誰もが理解できる ことばで説明できるようにする 予想される反応 (1) 兄弟が家を出てからの時間 x 分と弟の学校からの距離 y mの関係 < 根拠 > 最初に近づいてきて 20 分後には定になるなど (2) 兄弟が家を出てからの時間 x 分と兄の学校からの距離 y mの関係 < 根拠 > 度 近づいてきたが 8 分後には離れていき再度 近づいてきているなど

5 分 5 分 (3) 兄弟が家を出てからの時間 x 分と学校へ行く途 中 家から 480m 地点から弟までの距離 y m の関係 < 根拠 > 最初に近づいてきて 8 分後には 0m になり その後離れていくなど (4) 兄弟が家を出てからの時間 x 分と学校へ行く途 中 家から 480m 地点から兄までの距離 y m の関係 < 根拠 > 度 近づいてきて 0m になったが 離れて いき 20 分後に再度 近づいてきて 0m になり離れ ていくなど 生徒がつずつ HP で説明する (5) グラフ Ⅶ P Q 兄弟が家を出てからの時間 x 分と兄弟の距離の 差 y m を表したグラフ 生徒が HP で説明する [ まとめ ] グラフを読むことでさまざまな情報を得られる つの事象でも見方によっていろいろなグラフが かける 今日の授業の感想を書く R S (1)~(4) までいったん答え合わせを行う 評価 2 [ つぶやき挙手 ] 兄弟の差であることに気づく ( 手だて ) 下のような表を用いることをヒントとして全体に示す弟兄 P 間学校へ学校へ PQ 間学校へ家へ QR 間学校へ学校へ RS 間到着学校へ グラフⅦを拡大した模造紙を用意しておく (5) 板書計画 * 次関数の利用 本時の課題 問題 3( 線分図 ) (5) 家学校 [ 問題 1,2の確認事項 ] グラフⅦ 弟の速さ 兄弟が家を出てからの時間 x 分と 家と学校との距離 (1) 兄の速さ (2) 兄が忘れ物に気づいた時間 (3) まとめ 水平な部分の意味など (4)