平成 23 年度千葉県臨床検査技師会臨床化学検査研究班 外部精度管理調査実施要項 ( 社 ) 千葉県臨床検査技師会臨床化学検査研究班本年度サーベイ内容の昨年度からの変更点 変更点 1. ドライ機器で測定する場合は 測定対象試料と項目が異なります ドライ以外の機器で測定する場合の試料と測定項目一覧 ドライ機器で測定する場合の試料と測定項目一覧 試料 No. 1 2 3 4 5 6 7 8 試料内容 液状凍結試料液状凍結試料液状凍結試料測定項目 Glu 〇 T-Bil 〇 D-Bil 〇〇〇 Na 〇 K 〇 Cl 〇 Ca 〇 IP 〇 Fe 〇 TP 〇 ALB 〇 UA 〇 UN 〇 Cre 〇 TC 〇 TG 〇 HDL 〇 LDL 〇 CRP 〇 AST 〇 ALT 〇 ALP 〇 LD 〇 AMY 〇 CK 〇 GGT 〇 ChE 〇 HbA1c IgG 〇〇〇 IgA 〇〇〇 IgM 〇〇〇 CK-MB 〇〇 溶血冷蔵試料溶血冷蔵試料液状凍結試料液状凍結試料チリトロール試料 No. 1 2 3 4 5 6 7 8 試料内容 液状凍結試料液状凍結試料液状凍結試料測定項目 Glu 〇 T-Bil 〇 D-Bil 〇〇〇 Na 〇 K 〇 Cl 〇 Ca 〇 IP 〇 Fe 〇 TP 〇 ALB 〇 UA 〇 UN 〇 Cre 〇 TC 〇 TG 〇 HDL 〇 LDL 〇 CRP 〇 AST 〇 ALT 〇 ALP 〇 LD 〇 AMY 〇 CK 〇 GGT 〇 ChE 〇 HbA1c IgG IgA IgM CK-MB 〇〇 溶血冷蔵試料溶血冷蔵試料液状凍結試料液状凍結試料チリトロール〇は調査項目です 1 〇は調査項目です
変更点 2. 日臨技サーベイシステムの導入により 結果入力は web 上の専用サイトで行ないます 結果入力は メイン機 サブ機 ドライの 3 種類に分かれます ( 注 ) ドライについては 自施設においてサブ機として使用している場合でも結果を含めたすべての入力をドライの入力欄へしてください 変更点 3. 評価方法が変更となります 日臨技と同様 ABCD の 4 段階評価となります また ドライケミストリーも上記評価方法を用いますが 本年度のサーベイではドライ以外の施設とは測定内容が異なるため 別評価となります 詳細についてはサーベイ結果中間報告書にて説明します 本年度サーベイ概要 1. 目的正確さを基盤としたサーベイを行い 日常検査法の標準化および検査値の共有化を通じて施設間差の縮小を目的とします 2. 測定 ( 対象 ) 項目成分項目 ( 計 19 項目 ) ナトリウム (Na) アルブミン (ALB) 尿素窒素 (BUN) カリウム (K) C 反応性蛋白 (CRP) クレアチニン (CRE) クロール (Cl) 総コレステロール (TCH) 鉄 (Fe) カルシウム (Ca) 中性脂肪 (TG) 無機リン (IP) グルコース (GLU) HDLコレステロール (HDL-C) ヘモグロビン A1c (HbA1c) 総ビリルビン (T-BIL) LDL コレステロール (LDL-C) 総蛋白 (TP) 尿酸 (UA) 酵素項目 ( 計 8 項目 ) AST (GOT) GGT(γ-GTP) LD (LDH) AMY ALT (GPT) ALP CK (CPK) CHE(ChE) 調査項目 ( 計 5 項目 ) 免疫グロブリン (IgG IgA IgM) 直接ビリルビン (D-BIL) CK-MB(CPK-MB) 2
3. 試料 No.1( 黄色 ) No.2( 赤色 ): 各 1 本プール血清 ( 液状凍結品 ) No.2( 青色 ) No.3( 緑色 ): 各 1 本新鮮プール化血清 ( 液状凍結品 ) No.4( 白色 ) No.5( 赤色 ): 各 1 本 HbA1c 用試料 ( 溶血冷蔵品 ) No.6( 白色 ) No.7( 青色 ): 各 1 本 CK-MB 用試料 ( 液状凍結品 ) No.6 7 は容器形状が他試料と異なります キャップの色と番号を必ず確かめてください No.1 は全参加施設に配布されますが 使用機器がドライケミストリーのみの施設は使用しませんので注意してください No.8( チリトロール 2000L): イエローラベル 検査値統一推進事業参加施設を対象とした自由参加としますので 同封しません 事業の進捗状況として集計しますが 評価はしません 注意 : 試料の取り扱い方法試料は感染の危険性があるものとし 患者検体と同様に取り扱いには十分注意してください 測定は極力 試料到着当日中に測定してください ( 試料の変性が起こってしまうため ) 当日中に測定できない場合は試料を低温冷凍庫 (-30 以下 ) に保存し2 日以内に測定してください 4. 測定方法試料は日常検体と同様に測定してください 測定回数については特に規定しません 試料 No.1~3 6 7 使用時流水にて速やかに解凍し ゆっくりと 40 回以上転倒混和を行い直ちに測定してください 融解後直ちに測定できない場合は 4 保存し 1 時間以内に測定してください 繰り返しの凍結融解は避けてください No.1,2 は HbA1c を除く項目が測定対象です ただし No.1 はドライ機器では使用しません No.3 は脂質 4 項目が測定対象ですが ドライ機器の場合は HbA1c を除く項目が測定対象です No.6,7 は CK-MB が測定対象です 試料にヘパリン加血清を用いているため フィブリンが析出する可能性があります 試料を測定する際には十分に注意してください 測定対象項目については本手引書 Page1 の測定項目一覧表を参照してください 試料 No.4 5 試料は EDTA 添加血液の全血をプールし 溶血させて作製した HbA1c 測定用試料です フィブリンが析出する可能性も否定できないため試料の取り扱いには十分に注意してください 測定および前処理は以下に記載した各測定機器メーカー指定の方法で行ってください 協和メデックス試料をよく攪拌し 試料 10μL をエッペンドルフで分取し 蒸留水 500μL に添加 ( 試料を蒸留水に添加する際 試料がチップの内側に残らないように良く出し入れする ) 東ソー溶血試料の測定手順を以下に示します 1. 溶血試料の入ったチューブを 転倒混和し 均一にします 2. キャリブレータを測定する際に使用する希釈検体専用のサンプルカップに溶血試料を 5μL 分注します ( 分注量 5μL はあくまでも一例であり 最終的なサンプル濃度 (Total Area) が測定 3
可能範囲であれば問題ありません ) 3. 溶血試料 5μL を分注したサンプルカップに溶血洗浄液 またはヘモリッシュを1mL 添加し 混合します ( トータルで 201 倍希釈とします ) 4. 測定終了後 結果に Area Low Area High のフラグが出ていないことを確認してください シスメックス 試薬添付文書に従って測定してください 和光 専用希釈液を用いて 101 倍に希釈して測定してください ロシュ ダイアグノスティックス ( 株 ) 1. 溶血前に全血を転倒混和し 均一な状態にします 2. 専用の溶血試薬と試料と 100:1 の割合で泡立てないように混合します ( 溶血試薬 1mL 試料 10μL) オーソ ビトロスマイクロチップ d%a1c の場合試料と溶血試薬が 1:100( 試料 10μL に対し 溶血試薬 1000μL) の割合になるように 試料の希釈溶血を行ってください 充分に転倒混和後 約 1 分間静置し 処理後の検体は 1 時間以内に測定を行ってください また 測定時は必ず 前処理済み の試料として測定してください 富士レビオ 室温放置 軽く混和後 検体希釈液で 51 倍に希釈して測定 アークレイ HA-8150 の場合 溶血洗浄液 H で 200 倍に希釈します 室温で 10 分間静置した後 溶血モードにて HbA1c を測定してください (A0 エリアの目安は 35000~50000 としています ) HA-8160/HA-8170 の場合 専用希釈液 または溶血洗浄液 H で 200 倍に希釈した後 溶血モードにて HbA1c を測定してください (A0 エリアの目安は 35000~50000 としています ) HA-8180 の場合 専用希釈液 または溶血洗浄液 H で 100 倍に希釈した後 溶血モードにて HbA1c を測定してください (A0 エリアの目安は 35000~50000 としています ) サンク A1c の場合 試料を自動分析装置用の純水製造装置より精製された純水を用いて 21 倍に希釈してください 溶血モードにて HbA1c を測定してください 測定後は Hb 濃度が 65~130μmol/L に入っていることを確認してください 積水メディカル試料は 800G 5 分間遠心してください 血球層の上面や底を避けて血球 25μL を採取してください 血球 25μL を前処理液 500μL 中に排出し前処理試料とします 4
前処理試料は前処理後 2 時間以内に測定してください 試料 No.8 チリトロール 2000L 使用時流水にて速やかに解凍し ゆっくりと 40 回以上転倒混和を行い直ちに測定してください 5. 測定結果および各種コードの入力測定結果および各種コードの入力は 入力方法と注意点 (Page.6) を参照してください 6. 結果の保存測定結果や入力内容について 必要に応じて後日研究班より問い合わせをする場合があります サーベイ試料測定当日のキャリブレーションリストや打ち出したデータと入力用ファイルは 必ず保存をお願いします なお 問い合わせは電話 FAX や E -mail で行いますので ご協力をお願いします 7. 結果の締め切り 締め切り :10 月 28 日 ( 金 ) 締め切り日までに web の専用サイトにて入力を済ませてください 期日を過ぎると入力ができなくなります 質問および問い合わせ先 ( 問い合わせは平日 15:00~17:00 の間にお願いします ) 1. 安房地域医療センター臨床検査室 岩田幸広 TEL:0470-25-5125 内線 245 2. 船橋市立医療センター臨床検査科 三末高央 TEL:047-438-3321 内線 5174 3. 玄々堂君津病院 臨床検査科 淵上孝一 TEL:0439-52-4496 ( 直通 ) 8. 評価方法配布試料 No.1~5 について 正確さの測定体系 に基づいた目標値を設定し ABCD の 4 段階で目標値に対する許容幅を設定し評価を行います また本サーベイではサブ測定装置も評価対象とします 詳細についてはサーベイ結果中間報告書にて説明します 正確さの測定体系 JSCC 勧告法などトレーサビリティが確保された方法および標準物質 (JCCRM など ) を用いた測定方法 目標値設定において測定方法間で差を認める場合 方法別に目標値を設定しますが 測定方法によっては設定することができないことがありますのでご了承ください 9. 結果報告および 2 次サーベイ 中間報告書: 自施設で専用サイトからダウンロードする形式にする予定 自施設の測定値やその他入力された情報について確認してください 研修会報告 : サーベイ結果の集計後 精度管理報告を兼ねた研修会を行う予定です 詳しくは千臨技ニュースを参照ください 5
2 次サーベイ : サーベイ結果中間報告時にご連絡します 最終報告書 : 千臨技より外部精度管理参加施設に精度管理報告書を配布します 入力方法と注意点 入力はすべて web の専用サイトにておこないます A. 測定機器測定機器は 機器一括設定 測定装置マスター一覧.PDF を参照してください B. 検量方法検量方法コードは 検量一括設定 検量マスター一覧.PDF を参照ください 該当する選択肢がない場合は 必ず 99: その他 を選択してください 溶媒ベース水溶性標準液 は 基材に水または有機溶媒を使用している標準液が該当します 血清ベース標準液 は 基材として血清蛋白溶液 アルブミン溶液を使用している標準液が該当します またグリセロール ポリエチレングリコール等で粘性を血清に近似させた標準液を使用している場合も 血清ベース標準液を選択してください 標準液を表示値で使用しない場合は 標準液の概念から外れてしまします このような場合は 99: その他 を選択してください 酵素項目における酵素キャリブレータについても 製造販売会社指定のキャリブレータでない場合や 表示値以外で使用している場合は 酵素キャリブレータの概念から外れてしまうため 99: その他 を選択してください C. 測定試薬測定試薬は 試薬一括設定 試薬マスター一覧.PDF を参照し 選択してください 測定試薬を選択すると連動して測定方法が表示されます D. ドライケミストリードライケミストリー機器で補正係数を掛けている場合は 該当項目の補正係数欄に数値を入力してください 項目別注意事項 Na,K,Cl 日立および東芝の ISE キャリブレータはアルブミン溶液ですので試薬検量は 21: 血清ベース標準液 を選択してください Ca 報告単位は mg/dl です その他の単位を使用している施設は 報告値および基準範囲を mg/dl に換算してから報告してください Alb 電気泳動法のように標準物質がない場合は検量コード 99: その他 を選択してください 報告単位は g/dl です 電気泳動法の場合は自施設で測定した総蛋白濃度よりアルブミン濃度を求めてください LDL-C 計算によって算出している場合は 98: 計算によって算出 を選択し 測定装置は ZZZ999: その他の医用検体検査装置 および試薬検量は 99: その他 を選択してください ただし計算による算出は評価対象外とします HbA1c NGSP 値を使用している場合 測定結果は JDS 値 (=NGSP 値 -0.4) を入力してください その他注意事項 和光純薬のマルチキャリブレータを使用している場合は 試薬検量は 21: 血清ベース標準液 です 検量コードの市販管理血清は 校正に用いることができる管理血清である場合に選択してください 結果の締め切りは 10 月 28 日 ( 金 ) です 期日を過ぎると入力できなくなりますので承知ください 6