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第1章 単 位

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技術者のための構造力学 2014/06/11 1. はじめに 資料 2 節点座標系による傾斜支持節点節点の処理 三好崇夫加藤久人 従来, マトリックス変位法に基づく骨組解析を紹介する教科書においては, 全体座標系に対して傾斜 した斜面上の支持条件を考慮する処理方法として, 一旦, 傾斜支持を無視した

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第1章 単 位

耳桁の剛性の考慮分配係数の計算条件は 主桁本数 n 格子剛度 zです 通常の並列鋼桁橋では 主桁はすべて同じ断面を使います しかし 分配の効率を上げる場合 耳桁 ( 幅員端側の桁 ) の断面を大きくすることがあります 最近の桁橋では 上下線を別橋梁とすることがあり また 防音壁などの敷設が片側に有る

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補足 中学で学習したフレミング左手の法則 ( 電 磁 力 ) と関連付けると覚えやすい 電磁力は電流と磁界の外積で表される 力 F 磁 電磁力 F li 右ねじの回転の向き電 li ( l は導線の長さ ) 補足 有向線分とベクトル有向線分 : 矢印の位

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2 図微小要素の流体の流入出 方向の断面の流体の流入出の収支断面 Ⅰ から微小要素に流入出する流体の流量 Q 断面 Ⅰ は 以下のように定式化できる Q 断面 Ⅰ 流量 密度 流速 断面 Ⅰ の面積 微小要素の断面 Ⅰ から だけ移動した断面 Ⅱ を流入出する流体の流量 Q 断面 Ⅱ は以下のように

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物理演習問題

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物理学 (4) 担当 : 白井 英俊

木村の物理小ネタ ケプラーの第 2 法則と角運動量保存則 A. 面積速度面積速度とは平面内に定点 O と動点 P があるとき, 定点 O と動点 P を結ぶ線分 OP( 動径 OP という) が単位時間に描く面積を 動点 P の定点 O に

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( 計算式は次ページ以降 ) 圧力各種梁の条件別の計算式の見出し 梁のタイプ 自由 案内付 支持 のタイプ 片持ち梁 短銃ん支持 支持 固定 固定 固定 固定 ====== はねだし単純梁 ====== 2 スパンの連続梁 集中 等分布 偏心分布 等偏分布 他の多スパン 条件につ いては 7 の説

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剛体過去問解答例 2 1.1) 長さの棒の慣性モーメントは 公式より l I G = Ml /12 A 点のまわりは平行軸の定理より 2 2 I A = Ml /12 + M ( l / 2) = Ml 2 / 3 B y 2) 壁からの垂直抗力を R, 床からの垂直抗力と摩擦力を N,f とすると

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Super Build/宅造擁壁 出力例1

1- 擁壁断面の形状 寸法及び荷重の計算 ( 常時 ) フェンス荷重 1 kn/m 1,100 0 上載荷重 10 m kn/ 3, (1) 自重 地表面と水平面とのなす角度 α=0.00 壁背面と鉛直面とのなす角度 θ=.73 擁壁

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θ T [N] φ T os φ mg T sin φ mg tn φ T sin φ mg tn φ θ 0 sin θ tn θ θ sin φ tn φ φ θ φ mg θ f J mg f π J mg π J J 4π f mg 4π f () () /8

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上式を整理すると d df - N = 両辺を で割れば df d - N = (5) となる ところで

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まえがき 材料力学の教科書を見ると 2ページ目から 微分 積分 行列の式などがずらっと並んでいます もう それを見るだけで拒絶反応を起こしてしまう方もおられるのではないでしょうか? 確かに 三次元で評価しようとするとそのような計算が必要になるかもしれませんが 一次元 二次元なら 簡単な式にまとめられ

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RLC 共振回路 概要 RLC 回路は, ラジオや通信工学, 発信器などに広く使われる. この回路の目的は, 特定の周波数のときに大きな電流を得ることである. 使い方には, 周波数を設定し外へ発する, 外部からの周波数に合わせて同調する, がある. このように, 周波数を扱うことから, 交流を考える

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目次 章設計条件 適用基準 形式 形状寸法 地盤条件 使用材料 土砂 載荷荷重 その他荷重 浮力 土圧 水圧 基礎の条件..

点におけるひずみの定義 ( その1)-(ε, ε,γ ) の定義ひずみは 構造物の中で変化しているのが一般的である このために 応力と同様に 構造物内の任意の点で定義できるようにした方がよい また 応力と同様に 一つの点に注目しても ひずみは向きによって値が異なる これらを勘案し あ

第 5 章 構造振動学 棒の振動を縦振動, 捩り振動, 曲げ振動に分けて考える. 5.1 棒の縦振動と捩り振動 まっすぐな棒の縦振動の固有振動数 f[ Hz] f = l 2pL である. ただし, L [ 単位 m] は棒の長さ, [ 2 N / m ] 3 r[ 単位 Kg / m ] E r

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高校電磁気学 ~ 電磁誘導編 ~ 問題演習

目次 1章 設計条件 1.1 一般事項 適用基準 1.3 形式 形状寸法 1.5 使用材料 土砂 1.7 載荷荷重 雪荷重 1.9 その他荷重 水位 1.11 浮力 土圧 1.13 水圧 基礎の

計算例 5t超え~10t以下用_(補強リブ無しのタイプ)

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Math-quarium 練習問題 + 図形の性質 線分 は の二等分線であるから :=:=:=: よって = = = 線分 は の外角の二等分線であるから :=:=:=: よって :=: したがって == 以上から =+=+= 右の図において, 点 は の外心である α,βを求めよ α β 70

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FEM原理講座 (サンプルテキスト)

Transcription:

分布荷重の合力 ( 効果 ) 前回の復習 ( 第 回 ) p. 分布荷重は平行な力が連続して分布していると考えられる 例 : 三角形分布 l dx P=ql/ q l qx q l 大きさ P dx x 位置 Px 0 x x 0 l ql 0 : 面積に等しい 0 l l 重心に等しいモーメントの釣合より ( バリノンの定理 ) l qx l qx ql q 3 l ql l xdx x0 xdx x 0 0 l 0 l 3l 3 l/ l/ 3 力がつりあっているということは p.3 並進移動も回転移動もしないこと すなわち構造物に働くすべての力の 水平成分の合力 = ゼロ 鉛直成分の合力 = ゼロ Hi 0 Vi 0 任意点まわりの回転成分の合力 = ゼロ M ( 任意点回り ) 0 この三つをつりあい条件式という 適当な座標系を用い つりあい条件式をたてれば作用するすべての力が求められる ピンは回転を許容するが水平 鉛直反力が生じるモーメントはゼロ H V P モデル化 l/ l/ 00N 4

つりあい条件式 Hi H Pcos30 0 P 400 N Vi 00 V Psin 30 0 H 00 3N l M ( 点回り ) 00 l Psin 30 0 V 00N H V Psin30 Pcos30 00N l/ l/ 支点 p.3 支点 : 構造物を支える地盤 もしくは他の支持構造物との結合点 支点を通して地盤 ( あるいは他の支持構造物 ) に力を伝える= 支点を通して地盤 ( あるいは他の支持構造物 ) から力を受ける ( 作用 反作用の法則 ) この力が ( 支点 ) 反力 5 7 第 3 回 教科書の 3 章 p.3~ 支点の種類と反力の種類 p.3~ 支点 & 節点 支点反力 安定 不安定 静定 不静定 反力の求め方 名称ローラーピン固定 特徴 一方向に並進可能それと垂直方向は拘束回転自由 移動拘束回転自由 反力数 3 イメージ 移動も回転も拘束 記号 反力の表現 6 8

節点 : 部材同士の接合点 名称ピン ( ヒンジ ) 剛接 p.35 形の安定化 特徴 相対移動拘束相対回転自由一般的にトラス構造の接合点モーメントはゼロ 相対移動拘束相対回転拘束一般的にラーメン構造の接合点 部材結合力 3 イメージ ピン 剛接 部材を増やす 記号 反力の表現 明らかにトラス構造とわかる場合 明らかにラーメン構造とわかる場合 9 安定 不安定と静定 不静定 p.36 支持の安定化 支点と部材を組み合わせて構造物を作る 安定とは? 構造物が形を変えない 形の安定 : 構造物の部材数と接合法による 構造物が移動しない 支持の安定 : 支点の支持方法による 支持の安定条件 : 構造物が水平方向 鉛直方向に移動せず 回転しないこと したがって反力数が3 以上が必要条件 ( 十分条件ではない 運動するかどうかの確認 ) 支点の拘束を増やす 0 3

形と支持の安定化 部材を増やす 支点の拘束を増やす + 単純梁 + + + + 片持梁 + + 不安定 : 水平移動 回転可 p.37~ 不安定 : 水平移動または回転可 安定 : つりあい条件を最低満足 静定 次不静定 3 + + 両端固定梁 + 次不静定 3 次不静定 安定 : つりあい条件を過剰に満足 不静定 5 安定 不安定の見分け方 p.37 静定 不静定 p.38 支持の不安定 見ればすぐに移動することがわかる 形の不安定 どこかに力をかけて 一部でも形が崩れたり 移動したりすれば不安定 わからなければ式を参考にする ( ただし必要条件でしかないので頼りにしすぎないこと ) つりあい条件だけで決まる 静定 支点反力が決まる 外的静定 部材応力が決まる 内的静定 つりあい条件だけで決まらない 不静定 支点反力が決まらない 外的不静定 部材応力が決まらない 内的不静定 内的静定外的静定 内的不静定外的静定 内的不静定外的不静定 4 6 4

不静定次数の判定式 反力数 ;n 反力以外の未知の力の数 ;m 自由物体数 ;S n m 3S? 不静定次数の判定式 反力数 ;n 部材結合力の数 ( 剛接を含めて適用 );m 自由物体数 ( 剛接点でも分離 );S n m 3S? n=6, m=0, S= 3 3 n=6, m=6, S=3 3 次不静定 3 次不静定 3 3 ( 外的不静定に対する判別 ) 7 3 3 ( 内的不静定にも適用可 ) 9 不静定次数の判定式 反力数 ;n 反力以外の未知の力の数 ;m 自由物体数 ;S n m 3S? n=4, m=, S= p.39 不静定次数の判定式 3( 別法 ; 推奨 ) 各節点でつの剛接されている他の部材数の合計 ( 剛節数 );r 部材数 ;S 反力数 ;n r S n k? 全節点数 ;k r=, S=3, n=6, k=4 0: 静定ピンではモーメント=0 ( 外的不静定に対する判別 ) 8 3 次不静定 3 3 ( 判別式 に帰着することが示せるが省略 ) 0 5

各節点で つの剛接されている他の部材数の合計 ( 剛節数 ); r r=0 r= r= 不静定次数の別の言い方 形の安定を含め 一般に静定構造物になるまでに取り除いた 反力数 部材数 剛接をピンに変えた節点数 の合計が不静定次数 r=3 r= 3 不静定次数の判定式 3( 別法 ; 推奨 ) 各節点でつの剛接されている他の部材数の合計 ( 剛節数 );r 部材数 ;S 反力数 ;n r S n k? 全節点数 ;k r=0, S=,n=4, k=3 静定梁構造の例 ( 以下の 3 種類 ) 単純梁 片持梁 p.40 0: 静定 ( 持出梁 ) ゲルバー梁 反力の不静定次数分だけ中間ヒンジをもつもの 4 6

静定ラーメン構造の例 ( 以下の 3 種類 ) 演習問題 3.(e) m 6kN 60 m H M V 3 p.46 単純梁系片持梁系 3 ヒンジ 構造内部のヒンジはどこにあってもよい つりあい式の符号は仮定した方向に依存する水平 H 3 0 H 鉛直 V 3 3 0 V 3 回転 M 3 3 0 M 6 m 回転のつりあい式はどの点でたててもよい 6 m 6kN ( 持出梁系 ) 5 3 符号が負のときは表示した方向と逆になる 7 反力の求め方 p.4 静定構造は力のつりあいから反力が求められる 構造物に外力を表示する 分布荷重は合力で表す 支点のタイプにより生じる未知反力を 方向を仮定して表示し 自由物体とする これらの力について水平 鉛直 回転の3つりあい条件式をたて反力の値を求める 仮定する反力の正方向は自由だが つりあい式と算定結果はこの方向に依存して正負がつく 演習問題 3.(e) P θ H l/ l/ M V P cos つりあい式の符号は仮定した方向に依存する 水平鉛直 H Pcos 0 V Psin 0 H Pcos V Psin 回転 l Pl sin M Psin 0 M Pl sin Psin P θ Psin Pcos 符号つきのときは表示した方向のまま p.46 6 8 7

演習問題 3.(b) p.46 6kNm H 6kNm m m V V H 0 V V 0 6 V 3 0 V kn V kn 6kNm kn kn 9 演習問題 3.(h) C D 3m kn/m C m D C p.46 D kn/m 3m kn E kn kn E kn kn E kn 3m H M V kn m 水平鉛直 H 0 V 3 0 回転 ( 点 ) M 3 H 3 0 H kn V M m 30 8