数学 Ⅲ 微分法の応用 大学入試問題 ( 教科書程度 )1 問 1 (1) 次の各問に答えよ (ⅰ) 極限 を求めよ 年会津大学 ( 前期 ) (ⅱ) 極限値 を求めよ 年愛媛大学 ( 前期 ) (ⅲ) 無限等比級数 が収束するような実数 の範囲と そのときの和を求めよ 年広島市立大学 ( 前期 ) (2) 次の関数を微分せよ (ⅰ) を正の定数とする (ⅱ) (ⅳ) (ⅵ) ( 解答 )(1) 年群馬大学 ( 前期 ) (ⅲ) 年宮崎大学 ( 前期 ) (ⅴ) 年会津大学 ( 前期 ) (ⅰ) ( 答 ) (ⅱ) 年広島市立大学 ( 前期 ) ( 答 ) (ⅲ) 無限等比級数 は 初項 公比 で あるから 無限等比級数の収束条件 より 両辺を で割って ( 答 ) を解く より 和 は ( 答 ) (2)(ⅰ) において 合成関数の微分を使用するため とおくと -1-
ここで は正の定数で より よって である これより よって 1 2 ここで より 4 1 と 2 をあてはめて (ⅱ) に商の微分 3 3 を 2 に代入して また合成関数の微分の公式 に ( 答 ) を使用する ( 答 ) (ⅲ) において合成関数の微分を使用するため とおくと 1 また より 2 合成関数の微分の公式 に1 と2 をあてはめて ( 答 ) (ⅳ) 1 において 合成関数の微分を使用するため とおくと よって 2 3 合成関数の微分の公式 に2 と3 をあてはめて 同様に において とおいて これより 45 を1 に代入して (ⅴ) 4 5 ( 答 ) において合成関数の微分を使用するため とおくと 1 また より 合成関数の微分の公式 に1 と2 をあてはめて 2-2-
(ⅵ) ( 答 ) に商の微分 を使用する ( 答 ) 問 2 曲線 上の点 における接線を とするとき の方程式を求めよ ( 解答 ) とおく 年兵庫県立大学 ( 前期 ) より 点 における接線 の傾き である これより : よって : ( 答 ) 問 3 2つの曲線 と の における交点の 座標を とするとき 次の問いに答えよ ただし は正の定数である (1) と を を用いて表せ (2) の導関数 をを用いて表せ 年九州歯科大学 ( 前期 ) ( 解答 )(1)2 つの曲線 と の交点より変数 を消去して についての方程式 を考える ここで より 2 2 を 1 に代入して 1 これより は正の定数より また である 2 次方程式の解の公式より ここで であるから である ところが であるからこの場合はない よって ( 答 ) また この の値を 2 に代入して ここで であるから であり である よって (2) ( 答 ) において合成関数の微分を使用するため とおくと -3-
より であるから である よって である これより よって 商の微分 を使用する 2 合成関数の微分の公式 に1 と2 をあてはめて ( 答 ) 1 問 4 曲線 上の点 における接線と法線をそれぞれ とする このとき 接線 と法線 の方程式を求めよ 年防衛医科大学校 ( 解答 ) とおく 合成関数の微分を使用するため とおくと は対数の真数より であるから となっている これより よって 1 また 2 合成関数の微分の公式 に1 と2 をあてはめて における接線 の傾きは 法線 の傾きは である これより 点と傾きが与えられた直線の方程式の公式にあてはめて 点 における接線 の方程式は : 答 点 における法線 の方程式は : 答 問 5 2つの曲線 があり は2 点 を通る ものとする このとき 次の問に答えよ (1) 定数 の値を求めよ また 2つの曲線 の交点 Pの 座標 を求めよ (2)2 つの曲線 の両方に接する直線を とするとき と との接点 Qの 座標 を求めよ ( 解答 )(1) が2 点 を通ることより座標を の方程式に代入すると を代入 1 を代入 2 12 より これより これを 1 に代入して 求めた の値を -4- 年防衛大学校
の式に代入すると これと から を消去する これより 答 (2) 右図のように と との接点を とし 座標を とおく の点 における接線 の方程式を求める とおいて よって 接線 の傾きは これより 接線 の方程式は これより 3 とおいて よって 接線 の傾きは これより 接線 の方程式は これより 34 より係数を比較して これより 5 を 6 に代入して 5 答 4 これより 6 問 6 2つの曲線 と は 点 Pで接している ただし Pの 座標は正とする (1) の値を求めよ (2) 点 Pを通り 2つの曲線 と に接する直線の方程式を求めよ ( 解答 )(1) Pの 座標を とおく 年山梨大学 ( 前期 ) 曲線 と は 点 Pで接しているから どちらの曲線上の点 Pの 座標は等しい 点 Pの 座標は 点 Pでの の接線の傾きを求める であるから 1 が成立する より 2 点 Pでの の接線の傾きを求める は対数の真数より正である よって も正である これより である これより よって 3 ところで 曲線の接点での接線の傾きは等しいので 23 よって これより であったから さらにこれから 4 4 を 1 に代入して これを指数で表すと 答 これより -5-
(2) 点 Pを通り 2つの曲線 と に接する直線とは 点 で接している共通接線であるから を上の 4に代入して これを上の 1と2 に代入して これより 点と傾きが与えられた直線の方程式の公式にあてはめて よって 答 問 7 放物線 の表す曲線を Cとせる (1)C 上の点 における法線の方程式を求めよ (2) 放物線 上に点 Pをとる 点 Pを通る Cの法線がちょうど 2 本存在する点 Pの座標をすべて求めよ ( 解答 )(1) とおく 年徳島大学 ( 前期 ) これより C 上の点 における接線 の傾きは となるので C 上の点 における法線の傾きは のとき となる これより 点と傾きが与えられた直線の方程式の公式にあてはめて C 上の点 における 法線の方程式は のとき 1 次に のときは C 上の点 の座標は であるので この点における接線の方程式は であるので における法線の方程式は である ところで 1において とおくと が出てくるので 結局すべての実数 において C 上の点 における法線の方程式は 答 と表せる (2) 放物線は軸に対して対称な図形である 与えられた つの放物線を と とおくと この つは 軸に対して対称で平行移動すると重なる つまり合同な図形 グラフとなっている そこで放物線 上の点 が存在する場所を対称軸の 軸上と それ以外の場所に分けて考える (ⅰ) 点 が 軸上にある場合 つまり原点 にある に 点 を通る Cの法線がちょうど 2 本存在 することが可能か調べてみる (1) よりC 上の点 における法線は で表されるから この場合この 法線は原点 を通っていることになり を法線の式に代入すると これを解くと と の値が つ出てきてしまい つまり法線が 本 引けることになり題意に合わない よってこの場合は 条件を満たすことは不可能である (ⅱ) 点 が 軸上にない場合 点 とおく 条件を満たすためには C 上の点 における法線で 点 を通るものが 本のみであればよい つまり法線の方程式 に を代入した -6- 接線 法線 法線 接線
2 の についての 次方程式の実数解の個数の問題と考えればよい 2の方程式で とおく ところで 2は という実数解を つもつので あとは が の解を何個もつかの問題となる ところで の判別式を とおくと となっているので は異なる つの実数解をもつ そこで の解の つが であれば もう つの解は が異なる つの実数解をもつことより であることは間違いない ゆえに条件を満たすためには を満たしていればよい これを解いて よって 点 の座標は 答 -7-