PoincareDisk-3.doc

Similar documents
20~22.prt

2018年度 筑波大・理系数学

2015-2017年度 2次数学セレクション(複素数)解答解説

p tn tn したがって, 点 の 座標は p p tn tn tn また, 直線 l と直線 p の交点 の 座標は p p tn p tn よって, 点 の座標 (, ) は p p, tn tn と表され p 4p p 4p 4p tn tn tn より, 点 は放物線 4 p 上を動くこと

2018年度 東京大・理系数学

2011年度 東京工大・数学

Math-quarium 練習問題 + 図形の性質 線分 は の二等分線であるから :=:=:=: よって = = = 線分 は の外角の二等分線であるから :=:=:=: よって :=: したがって == 以上から =+=+= 右の図において, 点 は の外心である α,βを求めよ α β 70

2013年度 九州大・理系数学

2017年度 千葉大・理系数学

重要例題113

【】 1次関数の意味

複素数平面への誘い

2015年度 金沢大・理系数学

<8D828D5A838A817C A77425F91E6318FCD2E6D6364>

. 角の二等分線と調和平均 平面上に点 を端点とする線分 と を重ならないようにとる, とし とする の二等分線が線分 と交わる点を とし 点 から に垂直に引いた直線が線分 と交わる点 とする 線分 の長さを求めてみよう 点 から に垂直な直線と および との交点をそれぞれ, Dとする つの直角三

2011年度 筑波大・理系数学

数学 Ⅲ 無限等比級数の問題解答 問 1 次の無限級数の和を求めよ (1) (5) (2) (6) (7) (3) ( 解 )(1) 初項 < 公比 < の無限等比級数より収束し (4) (2) (3) その和は ( 答 ) であるから 初項 < 公比 となっている よって 収束し その和は よって

2017年度 長崎大・医系数学

2017年度 金沢大・理系数学

2011年度 大阪大・理系数学

mobius1

2014年度 センター試験・数学ⅡB

2016年度 筑波大・理系数学

2014年度 千葉大・医系数学

代数 幾何 < ベクトル > 1 ベクトルの演算 和 差 実数倍については 文字の計算と同様 2 ベクトルの成分表示 平面ベクトル : a x e y e x, ) ( 1 y1 空間ベクトル : a x e y e z e x, y, ) ( 1 1 z1

スライド タイトルなし

< BD96CA E B816989A B A>

1999年度 センター試験・数学ⅡB

学習指導要領

2014年度 名古屋大・理系数学

4STEP 数学 B( 新課程 ) を解いてみた 平面上のベクトル 6 ベクトルと図形 59 A 2 B 2 = AB 2 - AA æ 1 2 ö = AB1 + AC1 - ç AA1 + AB1 3 3 è 3 3 ø 1

Microsoft Word - 断面諸量

2015年度 岡山大・理系数学

<4D F736F F D F90948A F835A E815B8E8E8CB189F090E05F8E6C8D5A>

数学 Ⅲ 微分法の応用 大学入試問題 ( 教科書程度 ) 1 問 1 (1) 次の各問に答えよ (ⅰ) 極限 を求めよ 年会津大学 ( 前期 ) (ⅱ) 極限値 を求めよ 年愛媛大学 ( 前期 ) (ⅲ) 無限等比級数 が収束するような実数 の範囲と そのときの和を求めよ 年広島市立大学 ( 前期

2016年度 九州大・理系数学

< D8C6082CC90AB8EBF816989A B A>

相加平均 相乗平均 調和平均が表す比 台形 の上底 下底 の長さをそれぞれ, とするとき 各平均により 台形の高さ はどのように比に分けられるだろうか 相乗平均は 相似な つの台形になるから台形の高さ を : の 比に分ける また 相加平均は は : の比に分けます 調和平均は 対角線 と の交点を

平成 25 年度京都数学オリンピック道場 ( 第 1 回 ) H 正三角形 ABC の外接円の,A を含まない弧 BC 上に点 P をとる. このとき, AP = BP + CP となることを示せ. 解説円周角の定理より, 4APC = 4ABC = 60, であるから, 図のよ

問 題

2019年度 千葉大・理系数学

Chap2.key

2016年度 広島大・文系数学

Microsoft Word - 201hyouka-tangen-1.doc

補足 中学で学習したフレミング左手の法則 ( 電 磁 力 ) と関連付けると覚えやすい 電磁力は電流と磁界の外積で表される 力 F 磁 電磁力 F li 右ねじの回転の向き電 li ( l は導線の長さ ) 補足 有向線分とベクトル有向線分 : 矢印の位

学習指導要領

Math-Aquarium 例題 図形と計量 図形と計量 1 直角三角形と三角比 P 木の先端を P, 根元を Q とする A 地点の目の位置 A' から 木の先端への仰角が 30,A から 7m 離れた AQB=90 と なる B 地点の目の位置 B' から木の先端への仰角が 45 であ るとき,

公式集 数学 Ⅱ B 頭に入っていますか? 8 和積の公式 A + B A B si A + si B si os A + B A B si A si B os si A + B A B os A + os B os os A + B A B os A os B si si 9 三角関数の合成 si

2014年度 筑波大・理系数学

全都道府県 公立高校入試 数学 単元別

測量試補 重要事項

2018年度 神戸大・理系数学

断面の諸量

Microsoft Word - 町田・全 H30学力スタ 別紙1 1年 数学Ⅰ.doc

2015年度 京都大・理系数学

Microsoft PowerPoint - 9.pptx

Microsoft PowerPoint - 9.pptx

vecrot

PowerPoint プレゼンテーション

【FdData中間期末過去問題】中学数学1年(比例と反比例の応用/点の移動/速さ)

FdData中間期末数学2年

PowerPoint Presentation

機構学 平面機構の運動学

二等辺三角形の性質 (2) 次の図の の大きさを求めなさい () = P=Q P=R Q 68 R P (2) (3) 五角形 は正五角形 = F 50 F (4) = = (5) === = 80 2 二等辺三角形の頂角の外角を 底角を y で表すとき y を の式で表しなさい y 2-5-2

座標軸以外の直線のまわりの回転体の体積 ( バウムクーヘン分割公式 ) の問題の解答 立体の体積の求め方 図 1 の立体の体積 V を求める方法を考えてみる 図 1 図 1 のように 軸の から までの長さを 等分する そして とおく とすると となる 図 1 のように のときの 軸に垂直な平面 に

" 01 JJM 予選 4 番 # 四角形 の辺 上に点 があり, 直線 と は平行である.=,=, =5,=,= のとき, を求めよ. ただし,XY で線分 XY の長さを表すものとする. 辺 と辺 の延長線の交点を, 辺 と辺 の延長線の交点を G とする. 5 四角形 は直線 に関して線対称な

DEF ABC の外接円に内接する種々の DEF について, の値 ABC 点 P を ABC 内の点とし,AP,BP,CP をそ れぞれ延長し, ABC の外接円との交点をそ れぞれ D,E,F とする また,AD と BC,BE と CA,CF と AB との交点をそれぞれ L,M, DEF N

学習指導要領

1 対 1 対応の演習例題を解いてみた 微分法とその応用 例題 1 極限 微分係数の定義 (2) 関数 f ( x) は任意の実数 x について微分可能なのは明らか f ( 1, f ( 1) ) と ( 1 + h, f ( 1 + h)

テレビ講座追加資料1105

S02 1 図において = =とする このとき = であることを証明せよ と において = 1 = 2 辺 は共通 より 3 辺 (3 組の辺 ) がそれぞれ等しい よって 合同な三角形の対応する角の大きさは等しい ゆえに = である

2018年度 岡山大・理系数学

二次関数 1 二次関数とは ともなって変化する 2 つの数 ( 変数 ) x, y があります x y つの変数 x, y が, 表のように変化するとき y は x の二次関数 といいます また,2 つの変数を式に表すと, 2 y x となりま

1 1. はじめに ポンスレの閉形定理 Jacobi の証明 June 5, 2013 Akio Arimoto ヤコビは [2] においてポンスレの閉形定理に初等幾何を用いた証明を与え ている 大小 2つの円があり 一方が他方を完全に含んでいるとする 大小 2 円の半径をそれぞれ Rr, とする

学習指導要領

教育課程 ( 数学 Ⅲ 数学 C) < ベクトル >( 数 B 数 C) 1 ベクトルの演算 和 差 実数倍については 文字の計算と同様 2 ベクトルの成分表示 平面ベクトル : a x e y e x, ) ( 1 y1 空間ベクトル : a x e y e z e x, y, )

学習指導要領

学習指導要領

<4D F736F F D20824F E B82CC90FC90CF95AA2E646F63>

DVIOUT-17syoze

丛觙形ㆮ隢穓ㆮ亄ç�›å‹ƒç·ı

.( 斜面上の放物運動 ) 目的 : 放物運動の方向の分け方は, 鉛直と水平だけではない 図のように, 水平面から角 だけ傾いた固定した滑らかな斜面 と, 質量 の小球を用意する 原点 から斜面に垂直な向きに, 速さ V で小球を投げ上げた 重力の加速度を g として, 次の問い に答えよ () 小

学習指導要領

2015 年度新中学 3 年数学 春休みの課題 3 年組番氏名

第 4 週コンボリューションその 2, 正弦波による分解 教科書 p. 16~ 目標コンボリューションの演習. 正弦波による信号の分解の考え方の理解. 正弦波の複素表現を学ぶ. 演習問題 問 1. 以下の図にならって,1 と 2 の δ 関数を図示せよ δ (t) 2

STEP 数学 Ⅰ を解いてみた から直線 に下ろした垂線の足を H とすると, H in( 80 ) in より, S H in H 同様にして, S in, S in も成り立つ よって, S in 三角形の面積 ヘロンの公式 in in 辺の長

() () () F において, チェバの定理より, = F 5 F F 7 これと条件より, = よって, = すなわち F:F=7:0 F 7 F 0 FO F と直線 について, メネラウスの定理より, = F O 5 7 FO これと条件および () より, = 0 O FO よって, =

(Microsoft Word - \213\363\212\324\220}\214`_\220\263\216l\226\312\221\314_.doc)

2014年度 九州大・文系数学

Microsoft Word - スーパーナビ 第6回 数学.docx

平成 年 月 7 日 ( 土 第 75 回数学教育実践研究会アスティ 45 ビル F セミナールーム A 札幌医科大学 年 P ab, を正の定数とする 平面上において ( a, を中心とする円 Q 4 C と (, b を中心とする円 C が 原点 O で外接している また P を円 C 上の点と

線形代数とは

2015年度 信州大・医系数学

ポンスレの定理

2013年度 信州大・医系数学

学習指導要領

5. 変分法 (5. 変分法 汎関数 : 関数の関数 (, (, ( =, = では, の値は変えないで, その間の に対する の値をいろいろと変えるとき, の値が極地をとるような関数 ( はどのような関数形であるかという問題を考える. そのような関数が求められたとし, そのからのずれを変分 δ と

竹田式数学 鉄則集

Microsoft PowerPoint - 応用数学8回目.pptx

2010年度 筑波大・理系数学

Transcription:

3. ポアンカレ円盤上の 次分数変換この節以降では, 単に双曲的直線, 双曲的円などといえば, 全てポアンカレ円盤上の基本図形とします. また, 点 と点 B のポアンカレ円盤上での双曲的距離を,[,B] と表します. 3. 双曲的垂直 等分線 ユークリッドの原論 において 円 双曲的円, 直線 双曲的直線 の置き換えを行うだけで, 双曲的垂直 等分線, 双曲的内心, 双曲的外心などを 機械的に ( ユークリッド平面の場合と全く同様に ) 作図できます. ここでは, 双曲的垂直二等分線を調べます. 3. 双曲的垂直二等分線の作図点 を中心とし点 B を通る双曲的円 C と, 点 B を通り点 を通る双曲的円 C の二つの交点 P,Q を通る双曲的直線 を引けば, は 点,B の双曲的垂直二等分線となります. ユークリッド平面の場合と全く同様に作図できます. C P P Q B C B Q - ポアンカレ円盤における双曲的垂直二等分線 ユークリッド平面における垂直二等分線 CabrⅡ による検証,B, を Drag してください.( はつまんで Drag して下さい ) perp_bsector.html

3-. 原点 と点 の垂直二等分線に関する鏡像以下, この後の節で使う 原点 と点 の双曲的垂直二等分線 ( 下図の青色 ) の式を調べます. をポアンカレ円盤, を通り に垂直な直線と の交点の つを C, この点 C において と直交する円を, の中心を D, と線分 D の交点を E とします. このとき CD CD より, D : CD=CD : Dó D D=CD よって, 点 と点 は, 円 に関し互いに鏡像 です. 点 E の に関する鏡像は E だから, 双曲的線分 E の に関する鏡像は線分 E に, また双曲的角 CE の に関する鏡像は CED となります. 故に, C [,E]=[E,] かつ CE=90 E D 即ち, は と の双曲的垂直二等分線となります. C' ところが, 同様に C CD から, 点 と点 D は, 円 に関し互いに鏡像となります. 以上から, がポアンカレ円盤, と ( ) の双曲的 等分線を, その半径を R とすると, の中心は D R, D C = = よって, に関する鏡像を g とすると, R g ( ) = g( ) = + = + = = ( ) ( ) 即ち, と ( ) の双曲的垂直二等分線 に関する鏡像を g とすると, g ( ) = 注 いま を 原点 を通らない任意の双曲的直線 とする時, の に関する鏡像を とすると, は線分 の双曲的垂直 等分線になっています. 即ち, を適当に取ることにより, は を通らない任意の双曲的直線を表わすことができます.

3-3. 原点 を通る直線に関する鏡像複素数平面で原点を通り, 実軸から θ 回転した直線を l, l に関する の鏡像を β とします. このとき, と β のなす角は θ となるので, β (cos sn ) β = θ + θ = e θ θ となります. すなわち, θ θ β y ( tan θ) x 線称 ó β e ó e β とが = について対 = = 3

3-. 次分数変換 3-. 一次分数変換の式 ポアンカレ円盤での 向きを変えない合同変換 T は,H + での 向きを変えない合同変換 T に対応します. 即ち, ポアンカレ円盤上の点 ω を, Mebus-Caley 変換 f の逆変換 : f ( ω) : = ω + T() によって H + 上の点 に移し, それを H + 上の一次分数変換 : a + b T ( ) = c + d ( abcd,,, は実数, ad bc > 0 ) w T(w) で変換し, さらにそれを f によってポアンカレ円盤上の点 ( ) 実際に計算して, T ω に戻す変換が T です. - ( a d b c) ω ( a d b c) T( ω) = f T f ( ω)= + + + + + ( a + d b c ) ω + ( a d + b c ) ここで, p = a d b+ c, q = a+ d + b+ cとおくと, p, q は複素数で pω + q T ( ω) = qω + p. 但し, p q = ( ad bc) > 0 (*) 分母 分子を p で割り, q p p θ =, = (cosθ + sn θ) = e とおくと,, θ p < は実数となり, p p q q ω+ ω+ p p p p p θ ω T ( ω) = = = e ( <, θ R) (**) q ω + p q ω p ω+ p 即ち, ポアンカレ円盤内の任意の点を改めて と表すと, 円盤内の一次分数変換は, p + q T ( ) = ( p > q ) (*) q + p θ T( ) = e ( <, θ R) (* *) (*) と (**) の同値な つの形で表せる事がわかりました.( 鏡像原理 を用いてもできます.)

3--. 一次分数変換の分解 3-. の一次分数変換 : θ T( ) = e ( <, θ R) (**) の図形的な意味を考えます. と ( ) の双曲的垂直二等分線 に関する鏡像を g とすると,より, g = = φ ( ) =e ( 但し φ arg ) θ θ 一方, 実軸正方向からの回転角が arg + = φ+ である原点を通る直線 M に関する対称移動を h とすると 3より, さらに g と h を合成すると, 故に h g = T となります! 即ち, θ φ+ ( φ+ θ) h ( ) = e = e ( φ+ θ) ( φ+ θ) φ ( φ+ θ) φ θ h g( ) = e g ( ) = e e = e e = e = T ( ) θ f : e は, と の双曲的 等分線 に関する鏡像 と, θ 直線 を, 原点の周りに回転した直線 M に関する鏡像 の合成です. 注 右図では, φ M に関する Mに関する 鏡像鏡像 - CabrⅡによる検証,M,, 単位円を Drag してください.( 単位円はつまんで Drag して下さい ). ω = θ となることを確認してください. symmetrcs.html ω = です.

3--3. 分解できる理由なぜ ( 原点を通らない円 ) に関する鏡像と M( 原点を通る線分 ) に関する鏡像の合成に分解できるのでしょうか? ポアンカレ上半平面 H + 上の 点 を通る直線 は C Mebus-Caley 変換 : f : + C' により, ポアンカレ円盤上の 原点を通る直線 に移ります. ( f() =, f( ) = ) CabrⅡ による検証 lne through.html - 一方,H + での 向きを変えない双曲的合同変換 = 一次分数変換 ( 合同変換の分子 ) は, 双曲的直線 l, m に関する鏡像 ( 合同変換の原子 ) を合成した変換 です. そして m を 点 を通る直線 に固定しても,l を適当に取ると,l, m に関する鏡像の合成は, 任意の一次分数変換を表せます. したがって,l, m の Mebus-Caley 変換による像を,M とすると, ポアンカレ円盤上の一次分数変換は, に関する鏡像と M に関する鏡像の合成に分解できます. このとき, つの円の位置関係 ( 点で交わる, 接する, 離れる ) は,Mebus-Caley 変換によって変わらないので, H + 上と同様ポアンカレ円盤上でも, が成り立ちます. lm, が点 で交わるólm, の合成はを回転の中心とする楕円的移動 lm, が交点を持たないólm, の合成は双曲的移動 lm, が双曲的平行 ólm, の合成は放物的移動

以下の例 ~3 で, 細線の円弧は H + 上の, 太線の円弧と線分は, ポアンカレ円盤上の双曲的直線です. l に関す m に関す青い細線を l, 緑の細線を m, 青い太線を, 緑の太線を M とします. る鏡像る鏡像 は, H + 上の点列です. 点, k, l, m の Mebus-Caley 変換による像を ω, ω k,,m とすると, 鏡像原理より, に関する Mに関する ω ω ω 鏡像鏡像 です. また, 点 ' のように ' をつけた点は, H + 上の点 を Mebus-Caley 変換で, ポアンカレ円盤上に移した点とします. 例. 楕円的移動 ( 双曲的回転移動 ) H + 上の 点 が中心の θ の双曲的回転 は で θ の角で交わる 本の双曲的直線 l, m に関する鏡像の合成 なので, m として, 点 と点 を通る双曲的直線を取れます. l を適当に取ると l と m が θ の角度で交わるようにできて,l と m の合成は を中心とする θ の回転 となります. また と M は点 で θ の角で交わり, かつ M は線分です. m l w ' w w M - CabrⅡ による検証,B,C,, 単位 を drag してください. rotaton.html

例. 双曲的移動 H + 上の 点 と点 B を固定点とする双曲的移動 は,B からの距離の比が一定なアポロニウスの円 l, m に関する鏡像の合成 で表せます. このようなアポロニウスの円のうち, 点 を通る円を m と取ります. この時, l を適当に取ると,l と m の合成は, 点,B を固定点とする任意の双曲的一次変換を表します. M は線分となり, と M は交わりません. m ' w w w B' l B M - P 注 l 上に点 P を, m 上に点 Q をとり, =R BP R R [, ]= log =log R R Q, =R BQ とすると, と の双曲的距離は となります. よって l を適当に変えると R が変わり,[, ] が任意の値を取 れます. すなわち, l を適当に変えるだけで,,B を固定点とする任意の双曲的一次変換が作れます. CabrⅡ による検証,B,C,, 単位 を drag してください. hyperbolc.html

例 3. 放物的移動 H + 上の 点 で実軸と接する極限円に沿った放物的移動 は 点 で接する 円 l, m に関する鏡像の合成 です. m として, 点 と点 を通る双曲的直線を取ります. この時 l を適当に取れば, l と m の合成は, 点 で接する極限円に沿った任意の放物的移動を表します. M は原点を通る線分で, と M は点 ' で接します. m ' w w w B' l B M - CabrⅡ による検証,B,C,, 単位 を drag してください. parabola.html