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) a + b = i + 6 b c = 6i j ) a = 0 b = c = 0 ) â = i + j 0 ˆb = 4) a b = b c = j + ) cos α = cos β = 6) a ˆb = b ĉ = 0 7) a b = 6i j b c = i + 6j + 8)

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ディジタル PLL 理論と実践 有限会社 SP システム

目次 - 目次 1. はじめに...3 2. アナログ PLL...4 2.1 PLL の系...4 2.1.1 位相比較器...4 2.1.2 ループフィルタ...4 2.1.3 電圧制御発振器 (VCO)...4 2.1.4 分周器...5 2.2 ループフィルタ抜きの PLL 伝達関数...5 2.3 ループフィルタ...6 2.3.1 ラグフィルタの伝達関数と周波数特性...6 2.3.2 ラグリードフィルタの伝達関数と周波数特性...8 2.4 PLL 全体の周波数特性... 10 2.4.1 ラグフィルタを使った PLL 全体の伝達関数と周波数特性... 10 2.4.2 ラグリードフィルタを使った PLL 全体の伝達関数と周波数特性... 12 2.5 PLL の過渡応答特性... 12 3. ディジタル PLL... 16 3.1 PLL の系のディジタルディジタルでのでの扱い... 16 3.1.1 位相比較器... 16 3.1.2 ディジタルループフィルタ... 17 3.1.3 電圧制御発振器 (VCO)... 17 3.1.4 分周器... 18 3.2 ディジタルループフィルタ... 20 3.2.1 ラグフィルタの z 変換と周波数特性... 20 3.2.2 ラグリードフィルタの z 変換と周波数特性... 22 3.3 ディジタルループフィルタの係数導出... 23 3.4 PLL 全体の特性... 25 3.4.1 ζ=0.05 での特性... 25 3.4.2 ζ=0.317 での特性... 26 4. ディジタル PLL の C 言語によるプログラムでの実現... 28 4.1 PLL の各系各系の実現... 28 4.1.1 位相比較器... 29 4.1.2 ディジタルループフィルタ... 29 4.1.3 電圧制御発振器 (VCO)... 30 4.1.4 分周器... 31 4.2 入力信号の生成... 31 4.3 PLL の実現... 32 4.3.1 分周比 =1(ζ=0.05)... 33 4.3.2 分周比 =1(ζ=0.317)... 33 4.3.3 分周比 =2... 34 2

1. はじめに 1. はじめに PLL とは phase-locked loop の略で 出力波と入力波の位相を比較し その位相差を使って出力波を制御する事により 入力波に同期した安定した出力波を生成する仕組みであり 負帰還技術を応用した回路である 本書では まずアナログ PLL を使って PLL の動作の仕組みを説明し それをディジタルで扱う方法を 数学的観点に基づいて理論的に説明している 本書の特徴として 理論を数学的観点に基づいて説明している事から PLL の動作を理解できると共に その動作の理論も理解できる内容となっている また ディジタルでの PLL を C 言語プログラムで実現する方法を記載しているので これから PLL を学ぶ方は勿論の事 実践で PLL を使用しようとする方にも即効性のある内容となっている 3

2. アナログ PLL 2. アナログ PLL 2.1 PLL の系 PLL の一般的なブロック図を図 2.1-1 に示す.. d (V/rad) F(t) v (rad/sec/v) fi(hz) 位相比較器 ループフィルタ VCO fo(hz) 1/N 図 2.1-1 PLL ブロック図 d : 位相比較器 (V/rad) v : 電圧制御発振器 (rad/sec/v) F(t) : ループフィルタ N : 分周器 2.1.1 位相比較器 fi と fo の位相を比較し 位相差に応じた電圧を出力する ある時点での fi と fo の位相を θi, θo とすると 位相比較器から出力される電圧は d[v/rad] を使い d(θi - θo) [V] となり これが位相比較器からの出力である 2.1.2 ループフィルタローパスフィルタであり 位相比較器の出力を このフィルタに通して 電圧を出力する 位相比較器の出力を x(t), フィルタからの出力を y(t) と y(t)=f(t) x(t) [V] となる 2.1.3 電圧制御発振器 (VCO) 電圧に応じた発振波形 ( 角周波数 [rad/s]) を出力する ループフィルタからの出力 y(t) を使って電圧制御発振器から出力される角周波数は v[rad/s/v] を使い v y(t) [rad/s] となり これを Hz に直した値が PLL から出力される周波数 [fo] となる 4

2. アナログ PLL 2.4 PLL 全体の周波数特性前章迄で PLL の各系毎の特性を記載したので ここでは PLL 全体の周波数特性を記載する PLL は 負帰還回路であるので 負帰還回路と同じように伝達関数を求める PLL の系とループフィルタを総合した伝達関数 ( 開ループ利得 ) を Ao とすると v d 1 Ao( s) = ( s) F ( s) ( s) =, F ( s) = ループフィルタ伝達関数 N s よって 負帰還を考慮した PLL 全体の伝達関数 Ac は c A s となる F s s F s v = = = 1+ s F s s+ F s N 2.4.1 ラグフィルタを使った PLL 全体の伝達関数と周波数特性 F ( s) 1 = なので PLL 全体の伝達関数 Ac は src + 1 A s = RCs + s+ c 2 となり s=jω とすると d となる c ( ω) A j = ( ω RC) 2 2 2 + ω e 1 ω j tan 2 ω RC 1 d =, v = 2 π 60, N = 1, R = 154 k Ω, C = 1 μ F とした周波数特性を図 π 2.4-1 に示す 10

2. アナログ PLL db/ 位相 30 20 10 0-10 -20-30 -40-50 -60-70 -80-90 -100-110 -120-130 -140-150 -160-170 -180-190 0.1 1 10 100 1000 10000 Hz 振幅位相 図 2.4-1 ラグフィルタを使った PLL 全体の周波数特性 11

3. ディジタル PLL 3.2 ディジタルループフィルタ ディジタルループフィルタは主にアナログローパスフィルタの差分方程式を採用するが 主に使われるフィルタについて説明する 3.2.1 ラグフィルタの z 変換と周波数特性 微分方程式は 2.3.1 より dvo t Vi( t) =RC + Vo t dt これを差分方程式にすると o( 1) Vo n V n Vi( n) =RC +Vo( n) T 1 1 Vo n Vo n Vi n T RC 1+ 1+ RC T 1 1 a=, b= として T RC 1+ 1+ RC T V n av n = ( 1) + = ( 1) + bv ( n) o o i ブロック図を図 3.2-1 に示す 20

3. ディジタル PLL V i [n] b + V o [n] Z -1 a 図 3.2-1 ラグフィルタブロック図 さらに z 変換して 1 = + o b = 1 i 1 az V z az V z bv z o o i V z V z となり z=e jωt とすると jωt b = jωt ( 1 cos( ω )) + ( sin( ω )) V e o Vi e a T a T 2 2 e 1 a sin j tan 1 a cos ( ωt) ( ωt) となる R=154kΩ, C=1μF, T=20.8μs(48kHz) とした周波数特性を図 3.2-2 に示す db/ 位相 10 0-10 -20-30 -40-50 -60-70 -80-90 0.01 0.1 1 10 100 1000 10000 Hz 振幅位相 図 3.2-2 ディジタルラグフィルタの周波数特性 グラフからも判るように 周波数特性はアナログとほぼ一致している 位相特性は高域で位相が進んでいるが これはディジタル化に伴う特徴であり 高域では振幅が十分に減衰しているので アナログのディジタル化として使用しても問題無い事がわかる 21