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ピクトの独り言 フーリエ変換の話し _ その 4 株式会社アイネット

スペクトルの用語 1 スペクトル図表は フーリエ変換の終着駅です スペクトル 正確には パワースペクトル ですね この図表は 非常に重要な情報を提供してくれます この内容をきちんと解明しなければいけません まず 用語を検討してみましょう 用語では パワー と スペクトル に分けましょう 次に その意味なり特徴なりを解明しましょう そこでは 4 つのポイントに留意してください

スペクトルの用語 2 パワーは 力 (Force) ではありません パワーは 2 乗 とか 単位仕事量 と言う意味です ここでの単位とは 時間当たりの量 = 率 のことです スペクトルは 光の分布状況 と言う意味でしょう これを併せると 仕事率の分布状況を二乗計算したもの でしょう 画像フーリエの場合はどうでしょう パワーは 色値と色配置 を 二乗計算 したもの スペクトルは その分布状況 です だから 色値と色置の分布状況を二乗計算したもの ですかね 多分 ( 笑 )

二乗計算 次は スペクトルの特徴です これには 4 つのポイントがあります 最初の 2 つは 簡単です 第 1 のポイントは 面積計算です 二乗計算をしているため 面積計算 となっています x も y も 計算結果は面積となっています 第 2 のポイントは 絶対値計算です 二乗計算のために すべて正の符号になっています

色値の並び 1 第 3 のポイントは 色値の配置順 ( 並び ) にあります 色値の並びが一緒であれば 同じパワーになります A B C D と C D A B は 同じ値です 反対の D C B A と B A D C も同じです 同じ大きさで 向きが違う楕円形があると考えてください 同じ大きさですから 全体の面積は常に一定です これが 色値の並び ( 配置順 ) の特徴です これを パワーは同じで 位相は異なる と言います 位相の 位 は配置 ( 位置 ) 相 は姿 ( 向き ) ですね

画像 18 パワーは同じで 位相は異なる y y 方向は異なる 大きさは同じ x x

色値の並び 2 x と y の計算で 縦の合計を思い出してください 中央の色値だけが 8 回分 重複合計されました ですから 中央値を基準にしていたことが分かります では 他の色値を基準にした場合には どうか どの色値を基準にしても パワー値は必ず一致します 同じ面積だからです でも 二乗する前の x と y の計算結果は異なります そのため 位相が異なるということになります 第 3 のポイントは このことを示しています

色値の並び 3 具体的に計算してみましょう 色 No の 6 番と 7 番を 頭に持ってきてみましょう これまでの 0 番 ~5 番は 2 番以降に繰り下がります 色 No 0 1 2 3 4 5 6 7 色値 120, 130, 200, 210, 220, 230, 100, 110 二乗する前の x と y の合計値は異なっていますね これは 基準となる色値が異なることを意味します しかしどうですか パワーは同じ値でしょう どの色値を頭に持ってきても パワーは同じなのです

画像 19 色値の配置順修正後データ 修正前データ 色 No cos sin 合計 平方根 cos sin 合計 平方根 色値 1,320 1,320 1,320 1,320 1,320 1,320 1,320 1,320 4 40.0 0.0 1,600 40.0 40.0 0.0 1,600 40.0 5 41.4 100.0 11,714 108.2 100.0 41.4 11,714 108.2 6 40.0 40.0 3,200 56.6 40.0 40.0 3,200 56.6 7 241.4 100.0 68,274 261.3 100.0 241.4 68,274 261.3 0 1,320.0 0.0 1,742,400 1,320.0 1,320.0 0.0 1,742,400 1,320.0 1 241.4 100.0 68,274 261.3 100.0 241.4 68,274 261.3 2 40.0 40.0 3,200 56.6 40.0 40.0 3,200 56.6 3 41.4 100.0 11,714 108.2 100.0 41.4 11,714 108.2 合計 960.0 0.0 1,910,376 2,212.2 1,600.0 0.0 1,910,376 2,212.2

画像 20 x の計算表 = フーリエ計算した x の色値 色 No 4 5 6 7 0 1 2 3 合計 色値 220 230 100 110 120 130 200 210 1,320 4 220.0 230.0 100.0 110.0 120.0 130.0 200.0 210.0 40.0 5 220.0 162.6 0.0 77.8 120.0 91.9 0.0 148.5 41.4 6 220.0 0.0 100.0 0.0 120.0 0.0 200.0 0.0 40.0 7 220.0 162.6 0.0 77.8 120.0 91.9 0.0 148.5 241.4 0 220.0 230.0 100.0 110.0 120.0 130.0 200.0 210.0 1,320.0 1 220.0 162.6 0.0 77.8 120.0 91.9 0.0 148.5 241.4 2 220.0 0.0 100.0 0.0 120.0 0.0 200.0 0.0 40.0 3 220.0 162.6 0.0 77.8 120.0 91.9 0.0 148.5 41.4 合計 0.0 0.0 0.0 0.0 960.0 0.0 0.0 0.0 960.0

画像 21 y の計算表 = フーリエ計算した y の色値 色 No 4 5 6 7 0 1 2 3 合計 色値 220 230 100 110 120 130 200 210 1,320 4 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 5 0.0 162.6 100.0 77.8 0.0 91.9 200.0 148.5 100.0 6 0.0 230.0 0.0 110.0 0.0 130.0 0.0 210.0 40.0 7 0.0 162.6 100.0 77.8 0.0 91.9 200.0 148.5 100.0 0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 1 0.0 162.6 100.0 77.8 0.0 91.9 200.0 148.5 100.0 2 0.0 230.0 0.0 110.0 0.0 130.0 0.0 210.0 40.0 3 0.0 162.6 100.0 77.8 0.0 91.9 200.0 148.5 100.0 合計 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0

イメージ 1 第 4 のポイントは スペクトル図表の理解の仕方です この図表は イメージで理解すべきものなんです 確かに スペクトル図表は 数式で計算できます 数式もパソコンを使用すれば瞬時に計算できます でも 数式だけではスペクトル図表を真に理解できません 正確でなくても結構 大雑把で結構です イメージ的にスペクトル画像を考える そう言う姿勢が重要ではないかと思います 私は画像補正ソフトですが 科学より直感 です ( 笑 )

画像 22 イメージ _ 科学より直感

イメージ 2 では 図形的 直感的に理解できることを目指しましょう そのためには グラフを使用する必要があります 先の計算結果は そのままではグラフになりません 中央値だけが異常に突出してしまうからです そこで ログ (Log= 対数関数 ) を使用します 対数関数と聞くと 腰が砕けそうですかね 数学の教科書を開きたくなる方も居られるかもぉ ( 笑 ) ですが フーリエ変換で使用する Log は簡単です ここでは 数値を滑らかにする方法 でしかありません

ログ計算 エクセルを使用して =LOG( パワー値 ) を計算しましょう ここで 2 つだけ注意すべきことがあります Log を使うときは 平方根計算をしません 無駄な計算を避けるためです そして Log で計算した値の最大値を 100.0% とします 最大値を 100.0% にするのは 画像を見易くするためです ここでは 10.0 に正規化しています Log 自体が 計算を丸めるためのものです あくまでも図表を綺麗に表示すること これが重要です そのように割り切りましょう ( 笑 )

画像 23 Log を使用して表示 色 No cos sin cos^2 sin^2 合計 Log 正規化 色値 1,320 1,320 1,320 1,320 1,320 1,320 1,320 4 40.0 0.0 1,600 0 1,600 3.2 5.1 5 100.0 41.4 10,000 1,714 11,714 4.1 6.5 丸 6 40.0 40.0 1,600 1,600 3,200 3.5 5.6 め 7 100.0 241.4 10,000 58,274 68,274 4.8 7.7 ら 0 1,320.0 0.0 1,742,400 0 1,742,400 6.2 10.0 れ 1 100.0 241.4 10,000 58,274 68,274 4.8 7.7 た 2 40.0 40.0 1,600 1,600 3,200 3.5 5.6 値 3 100.0 41.4 10,000 1,714 11,714 4.1 6.5 合計 1,600.0 0.0 1,787,200 123,176 1,910,376 34.3 54.9

画像パターン 直感的な分析のため 画像をパターン分けしましょう 1 滑らかな画像 2 凹凸ある画像 3 対照的な画像 4 歪 ( いびつ ) な画像 具体的には 次のような画像にしましょう 1 100, 110, 120, 130, 140, 150, 160, 170 2 140, 120, 150, 100, 140, 150, 100, 120 3 100, 110, 120, 130, 100, 110, 120, 130 4 130, 120, 140, 110, 150, 100, 140, 100

滑らかな画像 滑らかな画像は 隣との色差が少ないのが特徴です色差が小さく 輪郭とノイズが少ないことが分かります 画像にも この手のものはよく見受けられます ノイズが多く見辛い画像は 敬遠されますからね ( 笑 ) 1 行と 7 行は サインの符号が連続しています 3 行と 5 行は サインの符号が飛び飛びです 正負が入り乱れると 色値が打ち消し合います そのため 中央の方が色値合計が大きくなるのです 滑らかな画像は 中央部に色値が集中します

画像 24 滑らかな画像 _ 計算結果 色値情報 180 160 140 120 100 80 色値情報 パワースペクトル 60 40 20 200 4 10.0 4 0 4 5 6 7 0 1 2 3 2 3 150 100 50 0 5 6 2 3 8.0 6.0 4.0 2.0 0.0 5 6 12.0 10.0 スペクトル 8.0 6.0 1 7 1 7 4.0 2.0 0 0 0.0 4 5 6 7 0 1 2 3

画像 25 滑らかな画像 _ 計算資料 No 色値 cos sin cos^2 sin^2 total log 正規化 4 140 40.0 0.0 1600 0 1600 3.2 5.3 5 150 40.0 16.6 1600 275 1875 3.3 5.4 6 160 40.0 40.0 1600 1600 3200 3.5 5.8 7 170 40.0 96.6 1600 9325 10925 4.0 6.7 0 100 1080.0 0.0 1166400 0 1166400 6.1 10.0 1 110 40.0 96.6 1600 9325 10925 4.0 6.7 2 120 40.0 40.0 1600 1600 3200 3.5 5.8 3 130 40.0 16.6 1600 275 1875 3.3 5.4 1080 800.0 0.0 1177600 22400 1200000 30.9 50.9

凹凸ある画像 凹凸ある画像は 輪郭が多く ノイズも多い画像です ここでは 隣との色値の差が激しい画像と仮定します 図で 凹凸が多く 隣との色差が多いことが分かります スペクトルの周縁部の色値が大きいことも理解できます 凹凸のある画像を滑らかな画像と比較してください 二つの違いは 符号の連続か断続 ( 非連続 ) にあります 位相を変えれば 違う角度から確認できるでしょう 位相を変えて 自分で確認してね ( 笑 )

画像 26 凹凸のある画像 _ 計算結果 色値情報 160 140 120 100 80 色値情報 パワースペクトル 60 40 20 150 4 10.0 4 0 4 5 6 7 0 1 2 3 3 100 5 3 8.0 6.0 5 スペクトル 2 50 0 6 2 4.0 2.0 0.0 6 12.0 10.0 8.0 6.0 1 7 1 7 4.0 2.0 0 0 0.0 4 5 6 7 0 1 2 3

画像 27 凹凸のある画像 _ 計算資料 No 色値 cos sin cos^2 sin^2 total log 正規化 4 140 40.0 0.0 1600 0 1600 3.2 5.3 5 150 7.1 85.4 50 7286 7336 3.9 6.4 6 100 30.0 50.0 900 2500 3400 3.5 5.9 7 120 7.1 14.6 50 214 264 2.4 4.0 0 140 1020.0 0.0 1040400 0 1040400 6.0 10.0 1 120 7.1 14.6 50 214 264 2.4 4.0 2 150 30.0 50.0 900 2500 3400 3.5 5.9 3 100 7.1 85.4 50 7286 7336 3.9 6.4 1020 1120.0 0.0 1044000 20000 1064000 28.9 48.0

対照的な画像 対照的な画像は 180 度の反対側の色値が近似する画像です 正対照的画像は 反対側の色値がすべて同じ値になります このような画像は 現実には少ないかもしれません 正対照的画像の図は 均整が取れて綺麗です 輪郭もノイズも存在していることが分かります 正負を入れ替えようとしている色値が近い値です その結果 1 行と 3 行 5 行と 7 行の値が小さくなります 正対照的画像は x 軸と y 軸以外の値がゼロに近づきます スペクトル補正で 最も効果が期待できる画像でしょう

画像 28 対照的な画像 _ 計算結果 色値情報 140 120 100 80 60 色値情報 パワースペクトル 40 20 150 4 10.0 4 0 4 5 6 7 0 1 2 3 3 100 5 3 8.0 6.0 5 スペクトル 2 50 0 6 2 4.0 2.0 0.0 6 12.0 10.0 8.0 6.0 1 7 1 7 4.0 2.0 0 0 0.0 4 5 6 7 0 1 2 3

画像 29 対照的な画像 _ 計算資料 No 色値 cos sin cos^2 sin^2 total log 正規化 4 100 40.0 0.0 1600 0 1600 3.2 5.4 5 110 0.0 0.0 0 0 0 0.0 0.0 6 120 40.0 40.0 1600 1600 3200 3.5 5.9 7 130 0.0 0.0 0 0 0 0.0 0.0 0 100 920.0 0.0 846400 0 846400 5.9 10.0 1 110 0.0 0.0 0 0 0 0.0 0.0 2 120 40.0 40.0 1600 1600 3200 3.5 5.9 3 130 0.0 0.0 0 0 0 0.0 0.0 920 800.0 0.0 851200 3200 854400 16.1 27.2

いびつな画像 いびつ と言う名称ですが 本来の意味は違います 沢山の要素を含んだ画像 と言うのが正解です 沢山の要素を含んでいるため 一言で言い表せないのです 画像の多くがこの類の画像と言っても良いでしょう 複雑なために スペクトル補正が最も苦手とする画像です ランダムノイズも この一形態でしょう スペクトル補正は ランダムノイズには効果が薄いのです いびつな画像はスペクトル補正に向いていない このことが直感で分かれば 十分ではないでしょうか あはっ これは私の負け惜しみですかね ( 笑 )

画像 30 いびつな画像 _ 計算結果 色値情報 160 140 120 100 80 色値情報 パワースペクトル 60 40 20 150 4 10.0 4 0 4 5 6 7 0 1 2 3 3 100 5 3 8.0 6.0 5 スペクトル 2 50 0 6 2 4.0 2.0 0.0 6 12.0 10.0 8.0 6.0 1 7 1 7 4.0 2.0 0 0 0.0 4 5 6 7 0 1 2 3

画像 31 いびつな画像 _ 計算資料 No 色値 cos sin cos^2 sin^2 total log 正規化 4 150 130.0 0.0 16900 0 16900 4.2 7.1 5 100 27.1 21.2 733 450 1183 3.1 5.1 6 140 0.0 10.0 0 100 100 2.0 3.3 7 100 12.9 21.2 167 450 617 2.8 4.7 0 130 990.0 0.0 980100 0 980100 6.0 10.0 1 120 12.9 21.2 167 450 617 2.8 4.7 2 140 0.0 10.0 0 100 100 2.0 3.3 3 110 27.1 21.2 733 450 1183 3.1 5.1 990 1040.0 0.0 998800 2000 1000800 25.9 43.3

画像の周波数 直感的な分析のため 画像をパターン別に 4 区分しました こんな画像パターンなんて無い と思われますよねぇ 確かに その通りです ( あっさり ) でも 特定の部分を考えると そのような箇所があります その分析には 非常に役に立つと思います スペクトル画像の色値いわゆる周波数を眺めてみましょう 特定箇所の周波数は 次のようになっています 1 対照的な画像箇所 周波数に十字が発生する 2 凹凸ある画像箇所 周波数が全体に散在する 3 滑らかな画像箇所 周波数が中央に集中する 4 いびつな画像箇所 周波数の形状が???

画像 32 画像の周波数 対照的な画像部分 凹凸のある画像部分 滑らかな画像部分 いびつな画像部分

後半のまとめ 後半部分の重要な要点をまとめてみましょう 1 スペクトル図表は フーリエ変換の終着駅である 2 パワーは 色値と色配置 を 二乗計算 したもの 3 スペクトルは その分布状況 4 パワースペクトルの4つのポイント 面積計算 絶対値計算 パワーは同じで 位相は異なる イメージでスペクトル画像を考える 5 直感的な分析のため 画像を4パターン化する 6 図表を綺麗に表示するため Logを使用する 7 Log で計算した値の最大値を 100.0% とする