NISSAN LEAF ROAD TEST ベントレーミュルザンヌはいわば 8 0 年がかりで仕上げられたモデルだ前回ベントレーがビスポークモデルを一から開発したのは W.O. ベントレーがまだ在籍していた頃の話である当時世界は重大な経済的危機の瀬戸際にありまたベントレー自身もロール

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たしろうはしかわ
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ROAD TEST No 00 BENTLEY MULSANNE ベントレーミュルザンヌベントレーは21 世紀になってもなお貴族階級のためのベストなサルーンであり続けているのか?

0 万円日本発表時期 :2010 年月 16 日最高出力 :12ps/200rpm 最大トルク :10.0kgm/170-20rpm 0-97km/h 加速 :.7 秒 11-0km/h 制動距離 :8.m 最大求心加速度 :0.

km/l 二酸化炭素排出量 :9g/km WE LIKE WE DON T LIKE 魅力的で上質な内装のキャビンドライビングの満足度強力なパフォーマンスあまり優れていない高周波振動の吸収性能介入頻度が煩わしい ESP CO₂

ターンシグナルライトが組み込まれている 2 FRONT LIGHTS ヘッドライト大型のヘッドライトは 190 年代のベントレー S タイプをイメージしたものだメインビームはツインバイキセノンランプで補助として LED

1 ROAD TEST No 00 BENTLEY MULSANNE ベントレーミュルザンヌベントレーは21 世紀になってもなお貴族階級のためのベストなサルーンであり続けているのか? 伝統のV8OHVを引き継ぐ最後の本物のベントレーであるミュルザンヌでそれを確かめる photo: Stan Papior MODEL TESTED テスト車輌概要 BENTLEY MULSANNE 車両本体価格 :80.0 万円日本発表時期 :2010 年月 16 日最高出力 :12ps/200rpm 最大トルク :10.0kgm/170-20rpm 0-97km/h 加速 :.7 秒 11-0km/h 制動距離 :8.m 最大求心加速度 :0.9G テスト平均燃費 :6.km/l 二酸化炭素排出量 :9g/km WE LIKE WE DON T LIKE 魅力的で上質な内装のキャビンドライビングの満足度強力なパフォーマンスあまり優れていない高周波振動の吸収性能介入頻度が煩わしい ESP CO₂ 排出量の多さ DOOR MIRRORS ドアミラーミュルザンヌのドアミラーは熱線の入った電動格納式でクルマが後退するときには鏡面が自動的に下を向くさらにふた通りのポジションメモリーと自動防眩機能を備えターンシグナルライトが組み込まれている 2 FRONT LIGHTS ヘッドライト大型のヘッドライトは 190 年代のベントレー S タイプをイメージしたものだメインビームはツインバイキセノンランプで補助として LED ライトを備えている POLISHED STAINLESS STEEL 鏡面仕上げベントレーの光り物といえばそれはポリッシュ仕上げのステンレスを意味するトレッドプレートメイングリルドアハンドル窓枠 B ピラープレートなどがそうだベントレーいわくこの光り物を使っている自動車メーカーは世界中で同社だけだという FLYING B MASCOT フードマスコット標準で備え付けられるのはベントレーの羽の付いた B ロゴだがオプションとしてフライング B マスコットが用意されている 66 AUTOCAR 02/2012

ベントレーがまだ在籍していた頃の話である当時世界は重大な経済的危機の瀬戸際にありまたベントレー自身もロールスロイスに買収されようとしていた現在の状況はそんな 1 9 1 年にやや似ているがベントレーは今少なくとも自らが健全な状態にあると考えているようだ

追加も計画されているそうして拡大していくラインナップの頂点に立つのがこのミュルザンヌというわけであるこの新しいフラッグシップは差し当たってふたつのことを証明しなければならないまず第一にフォルクスワーゲンがベントレーに 000

かの価格で実現されるようになった現代のマーケットにおいてそういうハイクオリティに慣れてしまった顧客が相手でもベントレーが依然としてアピールを HISTORY 最後の切り札初代ミュルザンヌがベントレーを蘇らせた速くて重いクルマを造るベントレーの評判が高まったのはロールス

1980 年代末までにロールスロイスの 2 倍の台数を売るようになった 6 8 7 PARKING SENSORS パーキングセンサーパーキングセンサーを標準装備しサウンドとダッシュボードの表示でドライバーに検知結果を知らせる

2 NISSAN LEAF ROAD TEST ベントレーミュルザンヌはいわば 8 0 年がかりで仕上げられたモデルだ前回ベントレーがビスポークモデルを一から開発したのは W.O. ベントレーがまだ在籍していた頃の話である当時世界は重大な経済的危機の瀬戸際にありまたベントレー自身もロールスロイスに買収されようとしていた現在の状況はそんな年にやや似ているがベントレーは今少なくとも自らが健全な状態にあると考えているようだ確かに彼らが先日公表した販売実績は不況後の成長期にあることを示しているし新 C E O のヴォルフガングデュルハイマーの指揮のもとクルーは自分たちの製品のアップデートをこれまでより早いサイクルで行えるよう取り組んでおりたびたび取り沙汰されているとおり S U V 追加も計画されているそうして拡大していくラインナップの頂点に立つのがこのミュルザンヌというわけであるこの新しいフラッグシップは差し当たってふたつのことを証明しなければならないまず第一にフォルクスワーゲンがベントレーに 000 万円以上のスペシャルモデルをクルーで開発する自由と機会を与えたのは正しかったということの証明だそして第二にベントレーが提供するコアバリューすなわち途方もないパフォーマンスを涼しい顔で発揮する能力とハンドメイドによる豪華さがベントレーの何分の1 かの価格で実現されるようになった現代のマーケットにおいてそういうハイクオリティに慣れてしまった顧客が相手でもベントレーが依然としてアピールを HISTORY 最後の切り札初代ミュルザンヌがベントレーを蘇らせた速くて重いクルマを造るベントレーの評判が高まったのはロールスロイスの傘下に入ってからだが少なくとも 1980 年までの 10 年間ベントレーは不況の真っ直中にあったそんな彼らの最後の切り札が初代ミュルザンヌだった幸いこの 2200kg のフラッグシップは人びとの心をとらえ続くターボバージョンのおかげもあってベントレーは 1980 年代末までにロールスロイスの 2 倍の台数を売るようになった PARKING SENSORS パーキングセンサーパーキングセンサーを標準装備しサウンドとダッシュボードの表示でドライバーに検知結果を知らせるこんなセンサーが埋め込まれていないバンパーを好む人もいるだろう 6 REAR SCREEN リヤスクリーンミュルザンヌのリヤウィンドスクリーンは大型ベントレーで初めてのボディパネルに囲まれた縁取りのないタイプである横から見た輪郭では見えないまたこのクルマの流れるようなシルエットにも貢献している 7 CHROME STRIP クロームストリップ安っぽいプラスティックはどこにも使われていないバンパーに備わるクロームのストリップもポリッシュ仕上げのスティールであるこれはトリムではないベントレーはこれを装飾と呼ぶ 8 BOOTLID トランクリッドトランクリッドのパネルには複合プラスティックポリマーの軽量素材が使われている DABオーディオ用のアンテナとテレビ ( 装着車 ) のためのアンテナが組み込まれている AUTOCAR 02/

1 WOOD FASCIA ウッドパネルダッシュボードのウッドパネルがキャビン全体を取り囲む明るい色または暗い色に染められたウォールナットかピアノブラック仕上げが選べる 2 INSTRUMENT インストルメントスピードメーターとタコメーターが通常とは上下が逆に取り付けられた航空機スタイルとされている

トレードマークのブルズアイエアベントは普通のベントに比べると調節がしにくいが見た目は魅力的だ風量の調整はオルガンストップ式のボタンで行う持っているということの証明である DESIGN&ENGINEERING 意匠と技ミュルザンヌの全長は.

スティールモノコックにスーパーフォームプロセスで作られた軽量なアルミ製ドアとフロントフェンダーそれに複合素材製のトランクリッドの組み合わ 2 MMI CONTROLLER M M I コントローラーアウディスタイルの MMI コントローラーはこのクルマと V W グループ製品とのつながりを示す数少ないパーツのひとつである

可変制御されるエアスプリングを採用しており高速走行時には車高を低くして空気抵抗を抑制し積載状態にかかわらず地上高を一定に保つエンジンは旧来の6.7l ツインターボ V8をリフレッシュしたものだ可変カムタイミング気筒休止システム軽量ピストン / コンロッド / カムシャフトなどの新技術が盛り込まれており最高出力 12p s 最大トルクは10.

エッジがクローム仕上げされた引き出しには i P o d コネクターまで備えられているがこうしたディテールはこのクルマの基本理念を縮小サイズで表した部分といえるだろうすなわち最新テクノロジーと究極の快適さを贅沢で優雅な比類なき作法によって顧客に届けるという姿勢だこのクルマのキャビンにふんだんに使われている高級感あふれる皮革と金属とウッドは

ステアリングホイールはかなり大径でリムはウッド製であり好みのポジションに容易に調節できるダッシュボードは光沢のあるウッドとソフトなレザーで覆われポリッシュ仕上げのステンレススティールのトリムがアクセントを添えるこれまでのベントレーのようなブライトリング製の時計はないがお馴染みのオルガンストップ型ベンチレーションコントロールは健在である

3 1 WOOD FASCIA ウッドパネルダッシュボードのウッドパネルがキャビン全体を取り囲む明るい色または暗い色に染められたウォールナットかピアノブラック仕上げが選べる 2 INSTRUMENT インストルメントスピードメーターとタコメーターが通常とは上下が逆に取り付けられた航空機スタイルとされているメーターの針は右上から左上に向かって時計回りに動くからそれらは採用にいたらなかったようだギヤボックスは ZF 社製の最新 8 段 A/Tである驚いたことにベントレーのフラッグシップモデルは 10 年も経たないあいだに前進ギヤの数が段 ( 旧型アルナージレッドラベル ) からその倍になったというわけだ AIR VENTS エアコン吹き出し口 1 トレードマークのブルズアイエアベントは普通のベントに比べると調節がしにくいが見た目は魅力的だ風量の調整はオルガンストップ式のボタンで行う持っているということの証明である DESIGN&ENGINEERING 意匠と技ミュルザンヌの全長は.6m 弱にまで達しておりこれはロングホイールベース仕様のジャガー XJより約 cmも長くベントレー自身の基準からしても大型である前任のアルナージと比べても20c m 近く長いわけだがしかし英国仕様の公称車重は 28kgで同一だ重量増なしにサイズを拡大できたのは軽量化の恩恵だミュルザンヌのボディはスティールモノコックにスーパーフォームプロセスで作られた軽量なアルミ製ドアとフロントフェンダーそれに複合素材製のトランクリッドの組み合わ 2 MMI CONTROLLER M M I コントローラーアウディスタイルの MMI コントローラーはこのクルマと V W グループ製品とのつながりを示す数少ないパーツのひとつであるスイッチ類の見た目と操作感には高級感と特別感がある VOICE OPERATION 音声操作使い手がコマンド ( たとえば GPS ナビの行き先入力 ) の認識方法に慣れれば音声認識はきちんと機能するせで構成されているのであるそのボディの下にあるのはミュルザンヌ専用の新型シャシーでサスペンション形式は前がダブルウィッシュボーン後ろがマルチリンクだ可変制御されるエアスプリングを採用しており高速走行時には車高を低くして空気抵抗を抑制し積載状態にかかわらず地上高を一定に保つエンジンは旧来の6.7l ツインターボ V8をリフレッシュしたものだ可変カムタイミング気筒休止システム軽量ピストン / コンロッド / カムシャフトなどの新技術が盛り込まれており最高出力 12p s 最大トルクは10.0kg mを発生するほかのエンジンも検討されたそうだがオーナーがビッグベントレーに期待する余裕ある強大な低回転トルクを生み出せないという理由 INTERIOR 室内センターコンソール最上部には 8インチの GP Sナビゲーション用スクリーンが組み込まれウッド張りのカバーがほとんど音もなく開くと現れる仕掛けになっている内側が革張りでエッジがクローム仕上げされた引き出しには i P o d コネクターまで備えられているがこうしたディテールはこのクルマの基本理念を縮小サイズで表した部分といえるだろうすなわち最新テクノロジーと究極の快適さを贅沢で優雅な比類なき作法によって顧客に届けるという姿勢だこのクルマのキャビンにふんだんに使われている高級感あふれる皮革と金属とウッドは贅沢な雰囲気だけでなく暖かみのある居心地のよさも醸し出しているサイズ的なスペックだけで見れば同様な室内を備えているリムジンはほかにもあるだがミュルザンヌのように堅苦しい雰囲気を出さずにゆったりとした豪華さを感じさせるクルマはそう多くない前席シートは背が高く快適かつサポート性に優れ 1 2 方向にアジャスト可能だステアリングホイールはかなり大径でリムはウッド製であり好みのポジションに容易に調節できるダッシュボードは光沢のあるウッドとソフトなレザーで覆われポリッシュ仕上げのステンレススティールのトリムがアクセントを添えるこれまでのベントレーのようなブライトリング製の時計はないがお馴染みのオルガンストップ型ベンチレーションコントロールは健在であるわれわれはかつてロールスロイスゴーストのキャビンコンポーネントが B M W7シリーズからの流用であることを批判したけれどこのミュルザンヌについては室内装備の独自性や手に触れる部分のマテリアルの高いクオリティを賞賛しなければなるまいセンターコンソールのほんの小さなツマミ ( 1 個のスピーカーを備えるオーディオシステムの音量調節用 ) にさえ息をのむような美しさがある後部キャビンの贅沢さも同様に素晴らしい 8 方向にアジャスト可能なヒーター付きシートが備えられレッグルームは最大で m m ヘッドルームは 90mmを確保している足元はメルセデスベンツ S クラスやアウディ A 8 より広く頭上 68 AUTOCAR 02/2012

NISSAN LEAF ROAD TEST の余裕はあと 0mm でレンジローバーに匹敵するほどの大きさである PERFORMANCE 動力性能動力性能テストは滑りやすいウェット路面というミュルザンヌにとって不利な条件下で行われたまたテスト車両は数々のオプションを装備しておりそれによって 2 7 k g( ベントレーが公称する英国仕様の標準車重より 160kg も重い )

7 秒で 161km/h に到達したこの数値はベントレーの公称より若干遅くまたわれわれが昨年テストしたゴーストと比べても遅いが絶対的に遅いというわけではない何せこの t 近いリムジンがわれわれが 2008 年にテストした三菱ランエボ Ⅹ より鋭く加速するのだ速さの秘密はもちろんチタン製プッシュロッドなどで改良された V8 エンジンにある起源は 192

トが瞬時に 0 0 r p m オーバーまで回りミュルサンヌの巨体を横に揺さぶるのだギヤを入れればこのツインターボ V 8 は強力でターボラグのない加速をもたらす手綱を緩めてやればこの車重にして活発さすら感じられるほどである 00rpm までしか回らないが ZF 製ギヤボックスが的確にギヤを変えてくれるおかげでフレキシビリティに不満を感じることはないどんなときでも 6

0 D より d B も静かだ ( 違いに気づくには十分な差である ) ただしその速度だとゴーストはミュルザンヌよりも 1dB ほど静かであるファントムクーペも同様だ RIDE&HANDLING 乗り心地と操縦安定性走行性能におけるミュルザンヌの最大の長所は適応性だ欠点がないわけではないのだがエアサスペンションシステムのおかげで快

4 NISSAN LEAF ROAD TEST の余裕はあと 0mm でレンジローバーに匹敵するほどの大きさである PERFORMANCE 動力性能動力性能テストは滑りやすいウェット路面というミュルザンヌにとって不利な条件下で行われたまたテスト車両は数々のオプションを装備しておりそれによって 2 7 k g( ベントレーが公称する英国仕様の標準車重より 160kg も重い ) にまで増加した車重も同様だだがそんな巨体にもかかわらずこのクルマは 0-97k m / h 加速において往復平均.7 秒を記録しわずか 1.7 秒で 161km/h に到達したこの数値はベントレーの公称より若干遅くまたわれわれが昨年テストしたゴーストと比べても遅いが絶対的に遅いというわけではない何せこの t 近いリムジンがわれわれが 2008 年にテストした三菱ランエボ Ⅹ より鋭く加速するのだ速さの秘密はもちろんチタン製プッシュロッドなどで改良された V8 エンジンにある起源は 192 年にまで遡る歴史あるユニットだがミュルザンヌの長いボンネットの下で今なお素晴らしいフィールを感じさせてくれる高い洗練度と力強さを備えこれまで同様に勤勉で特徴的なサウンドにも陰りはないそして現代のギヤボックスにも完璧にマッチしているアイドリング時はとても静かだがニュートラルでスロットルをあおるとこのエンジンが秘めるかすかな野蛮さが垣間見えるクランクシャフトが瞬時に 0 0 r p m オーバーまで回りミュルサンヌの巨体を横に揺さぶるのだギヤを入れればこのツインターボ V 8 は強力でターボラグのない加速をもたらす手綱を緩めてやればこの車重にして活発さすら感じられるほどである 00rpm までしか回らないが ZF 製ギヤボックスが的確にギヤを変えてくれるおかげでフレキシビリティに不満を感じることはないどんなときでも 6 段の選択肢から最適なギヤが選ばれ直ちに強力なパフォーマンスを得ることができる多くのオーナーにとってもっと重要なのがこのクルマが提供する洗練度であろうそしてミュルザンヌはその領域においては非常に秀でているといえるアイドリング時における騒音計の数値はたった 9d B だったがこれはゴーストより d B も小さい 80k m / h 時ではジャガー XJ. 0 D より d B も静かだ ( 違いに気づくには十分な差である ) ただしその速度だとゴーストはミュルザンヌよりも 1dB ほど静かであるファントムクーペも同様だ RIDE&HANDLING 乗り心地と操縦安定性走行性能におけるミュルザンヌの最大の長所は適応性だ欠点がないわけではないのだがエアサスペンションシステムのおかげで快適なリムジンと控えめながらドライビングが魅力的なスポーツサルーンの両方をこのクルマは巧みに演じ分けて見せるこのクルマのドライブダイナミクスコントロールシステムにはつのポジションが用意されて HOW BIG IS IT? サイズはどれくらい? VISIBILITY TEST 視認性テストラボが閉鎖されていたためデータは取れなかったが感覚的にはリーフの視認性は良好である UNDER THE SKIN 伝統の V8 に積み重ねられた技術環境保護に対する貢献度を自動車メーカーがひとつのエンジンから引き出せる商品寿命の長さで評価するならばベントレーは自動車界における小さな熱帯雨林のような存在だといえるかもしれないミュルザンヌのツインターボ 6.7lV8 はその基本的な構造をクルーが 0 年前に作った L シリーズエンジンから受け継いでいるとはいえ当時のエンジニアからすれば現在のエンジンの内部部品は見覚えのないものばかりだろう完全な設計の見直しによってそこには 00 もの新しい部品が使われているからだたとえば 21 世紀に入ってふたつの電子機械コントロールシステムが導入されたカム位相と可変排気量システムである後者は必要のないときには 8 気筒のうちの気筒を休止させ燃料消費を抑えるための装置だベントレーのエンジニアリングでチーフを務めるウルリッヒアイヒホルンによればこのエンジンはきわめて効率が高くベントレーの初代 V8 が出した排ガスに含まれる未燃焼の炭化水素を燃料にしてアイドリングが可能だといういるそのうちのひとつコンフォートは市街地での乗り心地がもっとも優れたモードだそれでいてカントリーロードでもオーナーの多くが満足できるであろうリラックスした走行ペースでなら十分な足捌きを披露する現代のロールスロイスやハイスペックの S クラスといった厳しい基準に照らして評価するとこのサスペンションの提供するなめらかさはそれらの水準にはおよばないミュルザンヌの乗り心地はたいていの状況において文句なしに快適だと思えるが鋭い衝撃を吸収する能力にお豪華装備が整ったキャビンはエレガントで居心地がいい余裕たっぷりの後席には 8 ウェイ調整とヒーターが備わる幅 :970-10mm 奥行き :820mm 高さ :0mm l と十分な大きさがあるリヤシートバックは固定式だミュルザンヌに積まれた改訂版 V8 は気筒休止機構を備える AUTOCAR 02/

5 TRACK NOTES サーキットテストドライサーキットベントレーミュルザンヌラップタイム :1 分 22 秒ロールスロイスゴースト参考タイム :1 分 19 秒 8 ずっしりと重い体躯にもかかわらずミュルザンヌはドライサーキットでのテストで立派な身のこなしを示したグリップは強力でシャシーはバランスに優れているボディロールは顕著だがブレーキはサーキットでのテストを十分に耐え抜いた高速コーナーの Tではロールが顕著だったがアンダーステアはなく驚くべきスピードを維持したまま駆け抜けた T T T2 T T6 T1 Start/finish T6 と T7 では我慢が美徳である ESP が脱出時にトルクを制御するまでに少し時間がかかる T7 発進加速テストトラック条件 : 天候曇 / 部分湿潤路面 / 気温 m 発進加速 :1. 秒 ( 到達速度 :16.2km/h) m 発進加速 :2.6 秒 ( 到達速度 :21.km/h) ベントレーミュルザンヌロールスロイスゴーストウェットサーキットベントレーミュルザンヌラップタイム :1 分 16 秒 7 ロールスロイスゴースト参考タイム :1 分 1 秒 1 ウェットサーキットの劣化した路面状態を考慮するとミュルザンヌのタイムは悪くない ESP システムが保守的な設定でなおかつ頻繁に介入し 90mph( 約 1km/h) では解除できないような代物でさえなければもっといいタイムが出ていただろうブレーキを残して Tに進入するとシャシーのバランスのよさがわかる長いスライドを保とうとしても ESPがそれを阻む T T2 T T1 T Start/finish T1 に向けて十分に減速するには早めにブレーキングする必要があるトリッキーな T 8 でも落ち着きを失わなかった T6 T8 T7 制動距離乾燥路面湿潤路面 CRUNCHING NUMBERS 計測テストデータ原動機形式 :V 型 8 気筒, 672cc ツインターボ最高出力 :12ps/200rpm 最大トルク :10.0kgm/ rpm 許容回転数 :00rpm 比出力 :7.8ps/l 比トルク :1.kgm/l 馬力荷重比 :189ps/t 駆動方式 : 縦置き後輪駆動ブロック : アルミ軽合金 / ヘッド : アルミ軽合金ボアストローク :φ mm バルブ配置 :2 バルブ OHV 圧縮比 :7.8:1 エンジン性能曲線シャシー / ボディ車両重量 :2710/27kg( 実測 ) 抗力係数 :0. ホイール :9.0J 21in/ アルミ軽合金タイヤ :26/0R21 スペアタイヤ : スペースセーバー変速機形式 :8 段 A/T ギヤ比 /1000rpm 時車速 km/h 1.71/ / / / / / / /72.1 最終減速比 :2.92 調整式エアサスペンションのおかげで運動性能のレパートリーは広い電気消費率メーカー公表値市街地 / 郊外 / 混合モード.0/8./.9km/l オートカー実測値総平均 / ツーリング / 動力性能計測時 6./7./1.9km/l 燃料タンク容量 :96l 現実的な航続距離 :602km CO₂ 排出量 :9g/km サスペンション前 : ダブルウィッシュボーン / エアスプリング + C D C アダプティブダンパー + スタビライザー後 : マルチリンク / エアスプリング +C D C アダプティブダンパー + スタビライザーステアリング形式 : ラック & ピニオン ( 電動油圧アシスト ) ロックトゥロック :. 回転最小回転半径 :6.m ブレーキ前 :φ00mm V ディスク後 :φ70mm V ディスク静粛性アイドリング : 9 d B 速最高回転時 :72dB 速 8km/h 走行時 :db 速 80km/h 走行時 :8dB 速 11km/h 走行時 :6dB 安全装備 ABS, BA, ESC TC Euro N CAP/ na いてもっとも洗練されたリムジンと同じというわけにはいかなかった簡単にいうとバネ下重量が大きい感覚で図らずも車輪の制御と振幅周期の短い揺れを和らげる能力においてエアサスペンションシステムは依然として最高レベルの金属スプリングを使うシャシーにおよばないことの証明となっただがもし貴方自身がステアリングホイールを握るならロータリーコントローラーでベント発進加速乾燥路面実測車速 mph(km/h) 秒 0 (8) 2. 0 (6).2 0 (80). 60 (97).7 70 (11) (129) (1) (161) (177) (19) (209) (22) (21) (27) - 中間加速 mph (km/h) 秒 20-0 (2-6) (0-80) (6-97) (80-11) (97-129) (11-1) ( ) (1-177) (161-19) ( ) (19-22) (209-21) (19-27) - 最高速レーモードを選択すればそうした小さな欠点は許容できるようになるこのモードを選ぶとステアリングは手応えを増しサスペンションプログラムはより引き締まったボディ制御を行うそしてドライバーはこの巨大な英国最高級車で緩やかなカーブが続くカントリーロードを飛ばす楽しさが味わえるステアリングには素晴らしい正確さとフィールが感じられシャシーには落ち着きがあり最大 k g m のトルクの蓄えがいつも身を潜めて待機していてくれるのだ 70 AUTOCAR 02/2012

NISSAN LEAF ROAD TEST AUTOCAR VERDICT オートカーの結論 ROAD TEST No 00 BENTLEY MULSANNE 十分な豪華装備と少々のドライバーアピールを備えたリムジン TESTERS NOTES テスターのひと言コメントさらに硬いスポーツモードはややハードすぎる印象だシャシーは路面からの衝撃を完全には覆い隠せなくなり

BUYING&OWNING 購入と維持ベントレーの購入と維持は当然ながら安くはないもっとも近しいライバルに比べればミュルザンヌがとくに高いわけではないとわかるが 80 万円のプライスタグは当然ながら膨大なカスタム費用を追加する前のベース価格にすぎないしたがってこのミュルサンヌにファントムを楽に超える金額を費やすことになる場合残念ながらわれわれがミュルザンヌに

6 NISSAN LEAF ROAD TEST AUTOCAR VERDICT オートカーの結論 ROAD TEST No 00 BENTLEY MULSANNE 十分な豪華装備と少々のドライバーアピールを備えたリムジン TESTERS NOTES テスターのひと言コメントさらに硬いスポーツモードはややハードすぎる印象だシャシーは路面からの衝撃を完全には覆い隠せなくなり本来のペースを超えて走らせていることを知らせる警告メッセージとしてステアリングからの反発感と不正確さの高まりがドライバーに伝えられてくるようになるしかしながらそうしたメッセージが伝えられるようになるまでは曲がりくねったカントリーロードで見せるこのクルマの速さは本当に素晴らしいミュルザンヌのドライバーは 9 8 % の状況において満足を得られるはずだ BUYING&OWNING 購入と維持ベントレーの購入と維持は当然ながら安くはないもっとも近しいライバルに比べればミュルザンヌがとくに高いわけではないとわかるが 80 万円のプライスタグは当然ながら膨大なカスタム費用を追加する前のベース価格にすぎないしたがってこのミュルサンヌにファントムを楽に超える金額を費やすことになる場合残念ながらわれわれがミュルザンヌにクラストップの評価を与えることはできないそのシャシーはほかにあるもっと快適なサルーンのような柔らかな乗り心地や威厳のある衝撃吸収能力を備えていないという逃れられない妥協点を抱えていた 000 万円超のリムジンとしてはこれは大きなマイナス要素であるだがミュルザンヌがその妥協の一部として得たものこそ同様なサイズのほかのドアリムジンの大部分とこのクルマを区別する識別点でもあるそれはドライバーズカーとしての信頼性だ下のクラスのジャガー XJ と同様ミュルザンヌはオーナードライバーにステアリングを握る真の喜びを提供するクルマなのだだがこの種のモデルではそのほとんどがドライバーアピールよりも洗練度を重要視するであろうそれを考えればわれわれもミュルザンヌの評価を下げざるを得ないだがもし貴方がどんなタイプのクルマに乗ってもスポーティなドライビングを求める人なのであればミュルザンヌはベストラグジュアリーサルーンになるかもしれない A も十分にあり得るのだもっともそうだとしてもさまざまな点においてこのベントレーのほうがより魅力的なクルマだといえるだろう購入後も出費は続くミュルザンヌの CO₂ 排出量は 9g/kmだから課税枠は最高額の M 区脱着可能な後席用のカップホルダーは芸術作品である家で沸かしたコーヒーが飲めるように魔法瓶を備えるべきだマットプライアークルーズコントロールはオプションで追加しなければならないリヤビューカメラも信じられないくらい高いマットソーンダーズ昔ながらのシガーライターとソリッドメタルの灰皿が備わるこのクルマで煙を立てないと考えられているのはリヤタイヤだけだニックキャケット JOBS FOR THE FACELIFT マイナーチェンジ時に望むことエアスプリングを備えるシャシーの衝撃吸収特性を改善してほしい ESPを完全解除可能にしてほしいガソリンエンジンとモーターのハイブリッドかディーゼルエンジン搭載グレードを検討してほしい 6.km/l という燃費は社会的に ( 大金持ちにとっても ) 許容されなくなりつつある分となりまたサービス費用も決して安くはない日本だと年間 11 万 1000 円の自動車税がかかるその反面 11km/h 巡航では7.8km/l の燃費が期待できるのでガソリン代は思いのほか抑えられそうだ A TOP FIVE 1st 2nd rd th th 車輌価格最高出力最大トルク 0-97km/h 加速最高速度燃料消費率 ( 混合 ) 車輌重量 ( 公称値 ) CO₂ 排出量われわれはこう考える ROLLS-ROYCE Ghost ロールスロイスゴースト万円 70ps/20rpm 79.kgm/100rpm.9 秒 20km/h( リミッター ) 7.km/l 20kg 17g/km パフォーマンスと魅力の 2 点においてミュルザンヌを僅差で上回る BENTLEY Mulsanne ベントレーミュルザンヌ 80.0 万円 12ps/200rpm 10.0kgm/170-20rpm.8 秒 296km/h.9km/l 2710kg 9g/km 個性的で豪華だ優れたドライバーズカーでありまた独特の魅力を持つ MERCEDES-BENZ S600 L メルセデスベンツ S600 ロング万円 17ps/000rpm 8.6kgm/ rpm.6 秒 (0-100km/h) 20km/h( リミッター ) 7.1km/l 2200kg 29g/km このグループのなかではステータスと輝きに欠けるだが洗練度の点では最高だ ASTON MARTIN Rapide V12 Luxe アストンマーティンラピードリュクス 209. 万円 77ps/6000rpm 61.2kgm/000rpm. 秒 (0-100km/h) 0km/h 6.7km/l 190kg g/km リムジンというよりドア G T に近いハンドリングに優れるがキャビンスペースに不満 MAYBACH 7 マイバッハ 7 1. 万円 1ps/20rpm 91.8kgm/ rpm.2 秒 (0-100km/h) 20km/h( リミッター ).6km/l 27kg 0g/km S クラスのメカニカルコンポーネンツにより上品な装いを与えたクルマ古くさくなりつつある結論 AUTOCAR 02/

MERCEDES-BENZ SLK200 ROAD TEST このクラス初のフォールディングハードトップをひっさげて鳴り物入りで登場したメルセデスベンツ S L K はきわめてシンプルな方程式を用いて成功を収めてきたクルマであるすなわちスタイリッシュなデザインを最大のアピールポイント

MERCEDES-BENZ SLK200 ROAD TEST このクラス初のフォールディングハードトップをひっさげて鳴り物入りで登場したメルセデスベンツ S L K はきわめてシンプルな方程式を用いて成功を収めてきたクルマであるすなわちスタイリッシュなデザインを最大のアピールポイント ROAD TEST No 5022 MERCEDES-BENZ SLK200 メルセデスベンツ SLK200 外観は従来モデルの進化版だがその下には新しい技術基盤が隠されているこの組み合わせはSLKにさらなる魅力をもたらしたのか? photo: Stuart Price MODEL TESTED テスト車輌概要モデル名 :MERCEDES-BENZ SLK200 AMG SPORT(6-SPEED