BENTLEY CONTINENTAL 重量級でスポーティでエレガント英国の自動車業界において変化を拒みいつまでも変わらない存在がベントレーだそう思うことで安心感を覚える人もいるだろうクリケットの打球音や古びたパブの匂い教会の鐘の音と同じようにベントレーは不変であるとだが実際にはベ

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ゆずさかくはり
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No 5057 BENTLEY CONTINENTAL ベントレーの物腰柔らかなコンバーティブルが新たに手に入れたこのV8エンジンは

photo: Stuart Price( スチュアートプライス ) ベントレーコンチネンタル MODEL TESTED テスト車輌概要

0 万円日本発売時期 :2012 年 4 月 6 日最高出力 :507ps/6000rpm 最大トルク :67.

素晴らしいエンジンとギヤボックスの組み合わせ快適な室内燃費に改善の余地ありエルゴノミクス上のちょっとした問題点重い車重標準は 20

1 No 5057 BENTLEY CONTINENTAL ベントレーの物腰柔らかなコンバーティブルが新たに手に入れたこのV8エンジンは最上級モデル用として君臨するW12を果たして不要のものにできるのだろうか? photo: Stuart Price( スチュアートプライス ) ベントレーコンチネンタル MODEL TESTED テスト車輌概要モデル名 :GTC V8 車両本体価格 : 万円日本発売時期 :2012 年 4 月 6 日最高出力 :507ps/6000rpm 最大トルク :67.3kgm/1700rpm 0-97km/h 加速 :4.5 秒 113-0km/h 制動距離 :44.5m 最大求心加速度 :0.96G テスト平均燃費 :6.6km/l 二酸化炭素排出量 :254g/km WE LIKE WE DON T LIKE 優れた乗り心地と洗練度素晴らしいエンジンとギヤボックスの組み合わせ快適な室内燃費に改善の余地ありエルゴノミクス上のちょっとした問題点重い車重標準は 20 インチホイールだがテスト車両はオプションの 21 インチダイアモンドブラックの 6 本スポークタイプを装着していたコンチネンタルシリーズを決定づける特徴である大型でふたつが並べられたツインヘッドライトには LED ランプによる縁取りが追加されたボンネットリリース機構をバッジにしまい込むベントレーの慣習は姿を消した室内のスイッチでポップアップする一般的な方法となった光沢のあるブラックのメッシュグリルが V8 の存在感をもっとも特徴づけているパートだそれとエンジンサウンドだ 100 AUTOCAR 10/2012

BENTLEY CONTINENTAL 重量級でスポーティでエレガント英国の自動車業界において変化を拒み

教会の鐘の音と同じようにベントレーは不変であるとだが実際にはベントレーもほかの文化的ベンチマークと同様 21

が登場したようにベントレーも時代とともに進んでいるドイツの親会社であるフォルクスワーゲンの助力も得て彼らは 2008 年に予告した

排出量が 40% 向上しているというがそれだけの削減を達成しても搭載するエンジンはなおもツインターボ 4.

頭の去勢馬に務まるのかどうかだ HISTO RY 分割後のベントレー VW 傘下のベントレーに未来があることを示したコンチネンタル GT

どちらのメーカーのキャラクターも生き残れない恐れがあったその危機を和らげたのが 2003 年強力な走行能力と堂々としたルックスで現れた

限定版モデルとして 2009 年に投入した 630ps のスーパースポーツにより

そうしたモデルを生産できる能力を持っていることを世に示した GTC は GT に比べてわずかに膨らみが増したリヤスポイラーを備えている

2 BENTLEY CONTINENTAL 重量級でスポーティでエレガント英国の自動車業界において変化を拒みいつまでも変わらない存在がベントレーだそう思うことで安心感を覚える人もいるだろうクリケットの打球音や古びたパブの匂い教会の鐘の音と同じようにベントレーは不変であるとだが実際にはベントレーもほかの文化的ベンチマークと同様 21 世紀の誘惑に抗えないでいるクリケットに投球数制限が導入されたりパブに酒だけでなく美味しい食事を提供する新たなスタイル ( ガストロパブ ) が登場したようにベントレーも時代とともに進んでいるドイツの親会社であるフォルクスワーゲンの助力も得て彼らは 2008 年に予告したコンチネンタル GTCのグリーンで快適な仕様を導入したもちろん変わらないものもあるベントレーによればこの最新モデルは経済性と CO₂ 排出量が 40% 向上しているというがそれだけの削減を達成しても搭載するエンジンはなおもツインターボ 4.0l のV8ガソリンである問題は移動する円形劇場のごときこの GTCを引く役割が農耕馬に代わって 4つの輪を付けた 507 頭の去勢馬に務まるのかどうかだ HISTO RY 分割後のベントレー VW 傘下のベントレーに未来があることを示したコンチネンタル GT 1998 年ベントレーとロールスロイスが BMW と VW によって分割されてしまったときどちらのメーカーのキャラクターも生き残れない恐れがあったその危機を和らげたのが 2003 年強力な走行能力と堂々としたルックスで現れたコンチネンタル GT である続く 2005 年には 4 ドアのフライングスパーとドロップトップの GTC が登場するそして限定版モデルとして 2009 年に投入した 630ps のスーパースポーツによりあり得ないほど速いマッシブなクルマを造るメーカーとして知られていたベントレーが依然としてそうしたモデルを生産できる能力を持っていることを世に示した GTC は GT に比べてわずかに膨らみが増したリヤスポイラーを備えているこれがドロップトップの輪郭をすっきりとさせているパーキングセンサーを標準装備する後方モニターはオプションだ後方モニターがなくてもトップを下ろせばドライバー自身の目で確認できる 8 の字型のエグゾーストは事情通の人たちに V8 エンジンを搭載していることを示唆する羽根の付いた赤い B のエンブレムこれはベントレーの小排気量モデルを示す象徴だがこの V8 の場合より経済的なモデルであることを示している 101

ON THE INSIDE ブライトリング製のクロックポリッシュ仕上げのウッドパネルそして世界でもっとも上品 (?

真ん中のそれは GTC のみのものだこれを押し続けるとファブリック製トップが自動的に開閉作業のすべてを代行してくれる

操作感はどっしりとしているが位置が高すぎまた指を伸ばして操作するにはステアリングホイールから離れすぎている

故障箇所が増えるという意味では信頼性の点でハンディキャップになるかもしれないが機能的にはおおむね文句はない

ベントレーブランドだけの装備に触りたい人向けのプライバシーハンドセットが付属するそうでなければ

SYSTEM エンターテインメントここでもこの GTCはフォルクスワーゲンの上級車用に用意されたもの流用している

3 ON THE INSIDE ブライトリング製のクロックポリッシュ仕上げのウッドパネルそして世界でもっとも上品 (?) なエアベントベントレー車でなければ拝めない光景であるこれらのボタンはすべて重要な機能を担当しているが真ん中のそれは GTC のみのものだこれを押し続けるとファブリック製トップが自動的に開閉作業のすべてを代行してくれるギヤセレクターは流麗と形容するにはほど遠い形状だがパドルシフターはずいぶんましだ操作感はどっしりとしているが位置が高すぎまた指を伸ばして操作するにはステアリングホイールから離れすぎている NAVIGATION GPSナビゲーション驚くにはあたらないが GPSナビはフォルクスワーゲン製である故障箇所が増えるという意味では信頼性の点でハンディキャップになるかもしれないが機能的にはおおむね文句はない COMMUNICATION SYSTEM コミュニケーションシステム Bluetooth 電話システムを選択するとベントレーブランドだけの装備に触りたい人向けのプライバシーハンドセットが付属するそうでなければ分割されたセンターコンソールの助手席側に自分自身の携帯電話を収納することができる ENTERTAINMENT SYSTEM エンターテインメントここでもこの GTCはフォルクスワーゲンの上級車用に用意されたもの流用しているテレビチューナーはオプションリストから選択できる標準の CDチューナーは風切り音にかき消されないだけのクオリティを備えているだがボンネットの下から発せられるサウンドのほうもなかなか飽きない 102 AUTOCAR 10/2012

BENTLEY CONTINENTAL HOW BIG IS IT? サイズはどれくらい?

後席はそれほど広いわけではないが 730mm のレッグルームはアストンマーティンヴィラージュヴォランテに比べれば第一級の数値である WHEEL AND PEDAL ALIGNMENT ステアリングホイールとペダルの配置 A/T 車の多くがそうであるようにペダルは若干右側にオフセットしているステアリングホイールは中央の正しい位置にある幅 :780-1250mm 高さ

このクルマは魅惑的とはいえない VWフェートンとシャシーを共用している手を加えられた 6.

4 BENTLEY CONTINENTAL HOW BIG IS IT? サイズはどれくらい? 前席のレッグルームに不満はない長い全長のおかげでまずまずの空間だ VISIBILITY TEST 視認性テスト FRONT 試験施設が閉鎖されていたため厳密な計測はできなかったがこの手のクルマとしては視界は優秀だまた全方向にセンサーを備える標準的なシート位置での足元スペース :730mm HEADLIGHTS 夜を昼に変えるほど明るいとくにハイビームが秀逸だ後席はそれほど広いわけではないが 730mm のレッグルームはアストンマーティンヴィラージュヴォランテに比べれば第一級の数値である WHEEL AND PEDAL ALIGNMENT ステアリングホイールとペダルの配置 A/T 車の多くがそうであるようにペダルは若干右側にオフセットしているステアリングホイールは中央の正しい位置にある幅 : mm 高さ : mm 奥行き :820mm 358l のトランクスペースはたいていのファミリーハッチバックにおよばないサイズだ巨大なウィンドディフレクターバッグも災いしている DESIGN&ENGINEERING 意匠と技術コンチネンタルは共用化という点に関してはこれまでずっと流用先となるモデルだったプラットフォームのリサイクルによる利益追求に熱心な VWグループの製品らしくこのクルマは魅惑的とはいえない VWフェートンとシャシーを共用している手を加えられた 6.0lW12 エンジンはコストダウン策の一部として導入され今日まで 575psの最上級モデルであり続けているしかしその 12 気筒から 384g/kmもの CO₂ が吐き出される現実を考えれば経営陣が自慢する環境性能を満たすためにはエンジニアたちが VWグループのパーツ倉庫を調べに戻らなければならなくなるのははじめから明白だったもはや伝統となった実効性のあるダウンサイジング戦略を受けエンジニアたちが倉庫から持ち帰ったのは W12 には気筒 4つと排気量が 2.0l が足りないアウディのテクノロジーを満載した V8 過給ユニットだったすでに S8 に搭載されているこのエンジンでもっとも目を引くのは排気量可変 ( 気筒休止 ) 機能である巡航あるいは緩やかな加速時にスロットルが開かれたことを電子制御システムが検知すると 8 気筒のうちの 4 気筒のバルブを閉じ実質的にV4 として動作する休止した気筒の再稼働は瞬時に行われるベントレーオリジナルの 6.75lV8 はすでに同様な機能の恩恵に預かっているが新しい 4.0l ユニットはそれに加え改良されたサーマルマネジメント最適化されたオンデマンド電制システム低転がり抵抗のタイヤそして効率が 6% 高められた ZF 製 8 段 A/T が組み合わされているこれらの特徴のほとんどはアウディが開発したものだが自社製ではないもののクルーにおいて専用の構成に仕上げられているとベントレーでは強調するスペックは出力は 13ps 下がるが 1kgm 大きいトルクを 1700rpmで発生するこの V8 エンジンを搭載した GTCは W12 モデルと差別化するため外観上に軽微な変更が加えられている赤いエナメル地に羽根の付いた B バッジは過去の小排気量モデルへの賛同の意である光沢ある黒いメッシュの新しいラジエターグリルとエアインテークもこのモデル専用だリヤでは左右それぞれに 8 の字型のエグゾーストパイプが顔をのぞかせそれがフロントに積まれたエンジンのシリンダー数を表している INTERIOR 室内 V8 のハードウェアについては VWファミリーのメンバーから供給を受けたかもしれないが 103

TRACK NOTES サーキットテスト室内の雰囲気に関してはベントレーはほかに類を見ない仕事をしているこれは古くからのドライサーキットベントレーコンチネンタル GTC V8 ラップタイム :1 分 17 秒 7 アストンマーティンヴィラージュヴォランテ参考タイム :1 分 16 秒 2 スタビリティコントロールシステムは繊細な制御で能力が高いがそれをオフにしたほうがこの GTC

5t 以上のクルマとしては立派なものである T2 T5 T6 T1 Start/finish トラクションはどこにおいても完璧であるもっともタイトなヘアピンの立ち上がりでさえ不足はなかった T7 英国車メーカーだけが持つ伝統と熟練の技によるところもあるがそれ以上にいつものように仕事を進めれば特別な苦労なく成果が得られるからだ GTCの室内を見て

ヴォランテ参考タイム :1 分 15 秒 1 ウェットサーキットでも安定していたが滑りはじめると止まるまでしばらくかかったそれにもかかわらず走っていて愉しいクルマだ T2 ストレートではぴたりと安定しメインストレートエンドでも姿勢は崩れなかった T3 T1 T4 Start/finish T5 T6 T8 ヘアピンの立ち上がりのフロントホイールが駆動力を伝えにくい状況で

色から選べるソフトタッチのレザーがふんだんに使われているヘッドライニングは発進加速テストトラック条件 : 乾燥路面 / 気温 11 0-402m 発進加速 : 13.1 秒 ( 到達速度 :177.5km/h) 0-1000m 発進加速 : 23.5 秒 ( 到達速度 :230.

5 TRACK NOTES サーキットテスト室内の雰囲気に関してはベントレーはほかに類を見ない仕事をしているこれは古くからのドライサーキットベントレーコンチネンタル GTC V8 ラップタイム :1 分 17 秒 7 アストンマーティンヴィラージュヴォランテ参考タイム :1 分 16 秒 2 スタビリティコントロールシステムは繊細な制御で能力が高いがそれをオフにしたほうがこの GTC を振り回しやすいのは事実である T3 T4 ブレーキは 3 ラップまではフェードに耐えた 2.5t 以上のクルマとしては立派なものである T2 T5 T6 T1 Start/finish トラクションはどこにおいても完璧であるもっともタイトなヘアピンの立ち上がりでさえ不足はなかった T7 英国車メーカーだけが持つ伝統と熟練の技によるところもあるがそれ以上にいつものように仕事を進めれば特別な苦労なく成果が得られるからだ GTCの室内を見て贅沢さとたくましさが自然に共存しているように思うかもしれないがそうではない確かな技量と巧みで大胆な筆致卓越した仕上げ普遍的な素材の選択がこのコンバーティブルが不格好な駄作に終わることを防いでくれているのだほかのモデルと区別するための微妙な変更ウェットサーキットベントレーコンチネンタル GTC V8 ラップタイム :1 分 12 秒 9 アストンマーティンヴィラージュヴォランテ参考タイム :1 分 15 秒 1 ウェットサーキットでも安定していたが滑りはじめると止まるまでしばらくかかったそれにもかかわらず走っていて愉しいクルマだ T2 ストレートではぴたりと安定しメインストレートエンドでも姿勢は崩れなかった T3 T1 T4 Start/finish T5 T6 T8 ヘアピンの立ち上がりのフロントホイールが駆動力を伝えにくい状況でトラクションコントロールが作動した T7 もエクステリア同様加えられている新しいダークフィドルバックユーカリプタス ( 間違いなく繰り返して名を出す価値がある ) のウッドパネルが広い範囲でフェイシアとトリムを覆いダッシュボードとスイッチギヤに使われたテクスチャー調のメタリックフィニッシュがアクセントを添える仕上げだほかの場所にはシングルトーンの 8 色から選べるソフトタッチのレザーがふんだんに使われているヘッドライニングは発進加速テストトラック条件 : 乾燥路面 / 気温 m 発進加速 : 13.1 秒 ( 到達速度 :177.5km/h) m 発進加速 : 23.5 秒 ( 到達速度 :230.0km/h) ベントレーコンチネンタル GTC V8 Eliade クロスだフルオートで動作するトップにも8 色が用意されているが 4 層構造のそれは完璧なまでの仕事をするアイドリング時の騒音はわずか 42dBにとどまりそれでいて 79dBで叫ぶ V8 エンジンの声を曇らせたりはアストンマーティンヴィラージュヴォランテしないもちろんこのクルマを真に味わう最高の方法はトップを下ろして走ることだこの GTC 制動距離 97-0km/h 制動時間 :2.82 秒は風を加えたほうが見た目もサウンドも刺激もより魅力的になるしかるべきオプションを選択すれば適応範囲は驚くほど幅広く外気温は気にならない当然ながらシートにはヒーターを標準装備しているがネックウォーマーを追加すれば 3 月でもオープンで快適に過ごせるようになるそしてシートバックベンチレーショ ON THE LIMIT 限界時の挙動重量 2.5t の屋根のないベントレーだがドライバーに心構えさえできていればスポーツカーのようにとまではいかないにしてもスポーティモデルとして操れる運動性能には驚かされる振り回すように走らせてもこの GTC V8 はその命令にしっかりと応えてくれるステアリングはまずまずダイレクトだロックトゥロックは 2.5 回転だがコーナーの進入でノーズに荷重をかけステアリングを大きく操作するとこのクルマは鋭く向きを変えしっかりとターンする 21 インチホイールと 35 扁平のタイヤはサイドウォールが大きく潰れたりはしないコーナーに進入して以降はコーナリングスタンスは主としてフロントタイヤによって決定される緩やかにスロットル操作をすればコーナリングスピードの限界はアンダーステアによってドライバーに通知されるウェット路面ではきわめて低速のコーナーではアグレッシブなグレーキングでピッチングさせて信号を送ればニュートラルあるいはオーバーステアに持ち込むことも可能だが全般的に見ればこの GTC V8 は長距離を安全にしかもハイペースで走れるクルマである 104 AUTOCAR 10/2012

BENTLEY CONTINENTAL ロープロファイルのタイヤを履いているが乗り心地は損なわれていないンがあれば 8 月でも日陰に待避しなくていい PERFORMANCE 動力性能 4 つの気筒が取り去られたことでコンチネンタルならではのスロットルペダルを停止位置からカーペットまで踏み込んだときのパフォーマンスが魅力を失ってしまっているのではないかと不安視する人もいるかもしれない

8 秒で 161km/hに到達した実測値で 2530kgというかなりの車重を考慮すればこれは立派なタイムであるベントレーがこのクルマに込めた狙いは燃費の低減だったがどうやら必ずしもそれと軽量化を結びつけなかったようであるちなみにこの重量はわれわれが 2006 年にテストした W12 の GTCよりも15kg 軽いだけだしかし加速タイム以上にわれわれが感銘を受けたのは V8

6 BENTLEY CONTINENTAL ロープロファイルのタイヤを履いているが乗り心地は損なわれていないンがあれば 8 月でも日陰に待避しなくていい PERFORMANCE 動力性能 4 つの気筒が取り去られたことでコンチネンタルならではのスロットルペダルを停止位置からカーペットまで踏み込んだときのパフォーマンスが魅力を失ってしまっているのではないかと不安視する人もいるかもしれないわれわれのテスト結果ではこの GTCは静止状態から 4.5 秒で 97km/hにまで加速し 10.8 秒で 161km/hに到達した実測値で 2530kgというかなりの車重を考慮すればこれは立派なタイムであるベントレーがこのクルマに込めた狙いは燃費の低減だったがどうやら必ずしもそれと軽量化を結びつけなかったようであるちなみにこの重量はわれわれが 2006 年にテストした W12 の GTCよりも15kg 軽いだけだしかし加速タイム以上にわれわれが感銘を受けたのは V8 GTCの振る舞いである羽根の付いた B のエンブレムを鼻先に飾るクルマにふさわしくこの GTC のキャラクターには二面性がある低速度と低回転ではゆったりと走り 8 段 A/T がほとんど完璧なまでのギヤシフトをするそして穏やかだが力強いエグゾーストサウンドは自動車による散歩に心地よい伴奏を添えてくれるところが普通以上のスロットル開度で 2750rpmを超えるとエンジンのキャラクターが変わるまさしく 8 気筒らしいサウンドを発しパフォーマンスも高まるのだでは W12 モデルと比べてどのくらいのパフォーマンスなのだろう? われわれが 2006 年にテストした W12コンバーティブルは静止状態から97km/hに達するまでに 5.0 秒と V8よりも長い時間かかったわれわれの見解としては 6.0l の W12 モデルのエンジニアリングレイアウトにとくに魅了されている人でない限りこの V8 以上のものを求める必要はない経済性を考慮すればなおさらである UNDER THE SKIN アウディ製 V8 に込められたベントレーの主張 W12 モデルは決して遅いクルマではなかったし現在の仕様でもそうだだがフォルクスワーゲングループから供給されるエンジンのリファインにベントレーは一段と手慣れてきたようだクルーにて KKK 製ターボチャージャーを 2 基装着されてまずまずのパワーを発揮する 4.0lV8 はそれほど大がかりなモディファイは必要としなかったがベントレーのエンジニアたちは自分たちのクルマによりふさわしいパワーデリバリーを求めて独自にチューニングし直す道を選びその結果トルクを若干増大させている同様に特筆すべきは彼らが取り去るべきと下した決断である効率アップのためにアウディのアクティブエンジンマウントとノイズキャンセルシステムがベントレーでは省かれたのだまた乗客の快適性が犠牲となる自動ストップスタート機構も省くことを選んだ代わりにこのベントレー用の V8 は注意深く調整された排気および吸気システムを備えそれが低い唸り声とほとんど完全な静寂の両方をもたらす元はアウディ製の 4.0lV8 はベントレーの手でモディファイされ 1kgm 増しの 67.3kgm のトルクを発生するベントレーの再チューニングの結果パワーは 13ps 下がったがそれでもこの V8 は 507ps を発生する 105

7 DATA LOG 計測テストデータメカニカルレイアウト 3993cc の V8 エンジンをフロントに縦置きした 4 輪駆動だエンジン駆動方式 : 縦置き後輪駆動形式 : V 型 8 気筒, 3993cc 機械過給ブロック / ヘッド : アルミ軽合金ボアストローク : φ mm 圧縮比 : 9.3:1 バルブ配置 : 4バルブ DOHC 最高出力 : 507ps/6000rpm 最大トルク : 67.3kgm/1700rpm 許容回転数 : 6500rpm 馬力荷重比 : 205ps/t トルク荷重比 : 27.2kgm/t 比出力 : 127ps/l 燃料消費率オートカー実測値消費率総平均 6.6km/l ツーリング 9.7km/l 動力性能計測時 2.8km/l メーカー公表値消費率市街地 6.3km/l 郊外 12.5km/l 混合 9.2km/l 燃料タンク容量 90l 現実的な航続距離 865km CO₂ 排出量 254g/km 発進加速実測車速 mph(km/h) 秒 30 (48) (64) (80) (97) (113) (129) (145) (161) (177) (193) (209) (225) (241) (257) - エンジン性能曲線サスペンション前 : ダブルウィッシュボーン / エア + スタビライザー / セルフレベリング後 : マルチリンク / エア + スタビライザー / セルフレベリングステアリング形式 : ラック & ピニオン ( 電動アシスト ) ロックトゥロック : 2.6 回転最小回転半径 : 5.70m ブレーキ前 : 通気冷却式ディスク後 : 通気冷却式ディスク中間加速秒 mph (km/h) 2nd 3rd 4th 5th 6th 7th 8th (32-64) (40-80) (64-97) (80-113) (97-129) ( ) ( ) ( ) ( ) ( ) ( ) ( ) ( ) 一部バックナンバーはに掲載されています注意事項 : 馬力荷重比とトルク荷重比の計算にはメーカー公称車両重量を使用しています Autocar テスト結果は権利者の書面による承諾なしに転用することはできません 90 litres 今月の数字シャシー / ボディ車両重量 : 2470/2530kg( 実測 ) 抗力係数 : 0.32 ホイール : 9.0J 21in タイヤ : 275/35R21 スペアタイヤ : スペースセーバー kg 変速機形式 :8 段オートマティックギヤ比 /1000rpm 時車速 km/h 14.71/ / / / / / / /71.9 最終減速比 :2.84 静粛性アイドリング : 42dB 3 速最高回転時 : 79dB 3 速 48km/h 走行時 : 57dB 3 速 80km/h 走行時 : 63dB 3 速 113km/h 走行時 : 65dB 安全装備 ESP, ABS, EBD, HBA, MSR, アクアプレーン制御 Euro N CAP/ na 最高速ファーストエイドキットと三角停止版の英国価格で邦貨換算すると約 1 万 7000 円おひとついかが? GTC V8 の片側前輪にかかる荷重 RIDE&HANDLING 乗り心地と操縦安定性その車重のせいでハンドリングのパートでの評価よりこちらの評価のほうが高いはずだと予想していた人もいるだろうそして全般的に見てその予想は正しい巨大な 21 インチアルミホイールと 35 扁平で 275 幅のタイヤを考慮してもこの GTC V8 は優れた乗り心地を有しているエアスプリングのレートはコンフォートとスポーツのあいだで幅広い調整が可能だが中間からあまり離れすぎるセッティングにはほとんど意味はない中間あたりであれば十分なバンプの吸収力と優秀なボディコントロールの両方を提供してくれるだが硬いセッティングでも揺さぶられるような乗り心地になったりはしないただほんの少しボディの剛性不足が感じられるだけだもっともそれは本当にひどい路面でのみそれもリヤビューミラーの軽微な振動として現れる程度である GTC V8 が W12 のコンチネンタル GT クーペより 150kg も重いのを不思議に思ったとしてもこのクルマの素晴らしくソリッドなフィールを知りさえすれば納得するだろうしかもその車重がハンドリングに悪影響を与えてはいない最近のベントレーでスポーツカーと呼べるモデルはないしこのクルマも例外ではないだがそれでも不満なく速く走らせることはできるしめざましいほどの機敏性や切れ味があるわけではないが積極的にそして正確に向きを変える制動能力も十分で信頼性もある BUYING&OWNING 購入と維持 2380 万円もするクルマだからといってオーナーがバリューに無関心というわでけではない実際はおそらくその反対だろう GTC V8 の標準装備は充実しており ( そのうえで魅力的なオプションが多数用意されている ) またライバルと同等のリセールバリューを持つ経済性に関しては実測で 6.6km/l という平均燃費は通常なら特筆できる値ではないがわれわれが昨年テストした 6.0l のコンチネンタル GT に比べればコンバーティブル化による重量増にもかかわらず 1.4km/l すなわち 30% 近く向上しているわれわれのテストのハードさも考慮すべきであろうツーリングルートでの 9.7km/l という数字はさらに喜ばしい 106 AUTOCAR 10/2012

BENTLEY CONTINENTAL AUTOCAR VERDICT オートカーの結論 No 5057 BENTLEY CONTINENTAL GTC V8 V8 版 GTC の魅力は W12 に少しも劣らないむしろいろいろ点でさらに魅力的になった TESTERS NOTES テスターのひと言コメント大きな機械式シフトレバーを維持しているのは明らかに意識的なデザインだろう

8 BENTLEY CONTINENTAL AUTOCAR VERDICT オートカーの結論 No 5057 BENTLEY CONTINENTAL GTC V8 V8 版 GTC の魅力は W12 に少しも劣らないむしろいろいろ点でさらに魅力的になった TESTERS NOTES テスターのひと言コメント大きな機械式シフトレバーを維持しているのは明らかに意識的なデザインだろうこの種のクルマの多くはもっと小さなボタン式に移行しているマットプライアー前席に座っているとトップを下ろした状態でも乗員はとても落ち着ける後席は前席よりも風を多く感じるが巡航時なら我慢できる範囲だニックキャケット SPEC ADVICE 購入にあたっての助言 20 インチホイールを装着した GTC は試乗していないが自分の好きなホイールを選べばいいだろう 21 インチでも乗り心地は損なわれない魅力的なオプションが多数あるがリセールバリューには反映されないと考えるべきだこの V8 エンジンは GTC のキャラクターに大きな変化をもたらしてはいない 5 日間にわたって競技が行われる本物のクリケットが数時間で終わる簡略ルールに改められてはいないわけだむしろ新型 V8の登場は薄明かりのなかで行われていた競技に夜間照明をもたらしたようなものである明らかにプレイしやすくなってはいるがゲームの本質は何も変わっていない GTCの基本的な性格は不変なのだこのクルマは依然として重量 2.5tの4 座であり多少燃費を意識して運転したところで平均燃費が 7km/l にしか達しない 4WD のコンバーティブルであるこれがたとえばホンダのクルマであればわれわれは賛同しかねるだがわれわれテスター全員がこの優雅なベントレーとその魅力には惚れ込まずにいられなかった 6 年前われわれはW12 のコンチネンタル GTCをテストしたときフォルクスワーゲン時代のベントレーから登場したもっとも本物の製品だと評価した時代は変わったがその特別感はこれまで同様特別なものであり続けている A JOBS FOR THE FACELIFT マイナーチェンジ時に望むことあと kg は軽量化してほしいギヤシフトパドルの位置を改善してほしい TOP FIVE 1st 2nd 3rd 4th 5th 車両価格最高出力最大トルク 0-97km/h 加速最高速度燃料消費率 ( 混合 ) 車輌重量 ( 公称値 ) CO₂ 排出量われわれはこう考える BENTLEY Continental GTC V8 ベントレーコンチネンタル GTC V 万円 507ps/6000rpm 67.3kgm/1700rpm 4.5 秒 301km/h 9.2km/l 2470kg 254g/km これまでで最高の GTC 素晴らしく洗練されたクルーザーであるただし重い JAGUAR XKR convertible ジャガー XKR コンバーティブル邦貨換算約 1650 万円 510ps/ rpm 63.7kgm/ rpm 4.6 秒 (0-100km/h 公称 ) 250km/h( リミッター ) 8.1km/l 1860kg 292g/km サウンドが魅力的で乗って楽しく運転感覚も素晴らしいが後席の乗降性があまりよくない FERRARI California フェラーリカリフォルニア万円 490ps/7750rpm 51.5kgm/5000rpm 3.8 秒 (0-100km/h 公称 ) 312km/h 7.6km/l 1860kg 299g/km フォールディングハードトップに完璧なエンジンを備えているがハンドリングは平凡だ ASTON MARTIN Virage Volante アストンマーティンヴィラージュヴォランテ万円 497ps/6500rpm 58.1kgm/5750rpm 4.6 秒 299km/h 6.7km/l 1890kg 349g/km コンチネンタルの場合と異なりこのアストンはクーペモデルよりもコンバーティブルのほうが魅力が少ない MASERATI GranCabrio Sport マセラティグランカブリオスポーツ万円 450ps/7000rpm 52.0kgm/4750rpm 5.2 秒 (0-100km/h 公称 ) 285km/h 6.9km/l 2070kg 377g/km 素晴らしいエンジンとルックスだがそれ以外はきわめて平均的だ結論 107

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500_A4pdf_soubi_01_1304_04 Price Equipments & Options 価格には消費税が含まれております税金消費税を除く登録諸費用保険料金搬送費ならびにリサイクル料金は含まれておりません車輛本体価格オプション価格標準装備ならびにメーカーオプション等は 2013 年 4 月現在のもので予告なく変更される場合があります Equipments & Options AM/FM 付 CD/MP3 プレーヤー