腎炎症例研究 25 巻 2009 年 自己免疫性膵炎に合併した IgG4 関連腎炎の 1 例 藤 井朋子 梅園朋也 呉 瓊 宮 内雅晃 山本直之 豊田雅夫 鈴 木大輔 谷亀光則 遠藤正之 症例症例 :59 歳女性主訴 : 下腿皮疹 1989 年より橋本病にて近医通院 2004 年黄疸, 肝障害を発見

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1 自己免疫性膵炎に合併した IgG4 関連腎炎の 1 例 藤 井朋子 梅園朋也 呉 瓊 宮 内雅晃 山本直之 豊田雅夫 鈴 木大輔 谷亀光則 遠藤正之 症例症例 :59 歳女性主訴 : 下腿皮疹 1989 年より橋本病にて近医通院 2004 年黄疸, 肝障害を発見され,3 月当院外科に入院 ERCP で下部膵内総胆管, 左肝管起始部に狭窄像あり, 膵体部 ~ 尾部に膵管の壁不整像を認めた 数回の細胞診にて膵癌が否定され自己免疫性膵炎と診断された その後, 無治療で経過観察されたが黄疸は自然軽快した 2006 年 7 月高 γグロブリン血症, 抗核抗体陽性, リウマチ因子陽性でシェーグレン症候群の疑いとされたが確定診断されていない 2007 年 1 月自己免疫性好中球減少症の診断にて近医入院し,G-CSF の投与を受けた 2007 年 6 月 25 日両下腿に点状紫斑と血疱を認め, 当院皮膚科にて皮膚生検しアレルギー性血管炎と診断されたが, 自然軽快した その際, 腎機能障害を指摘され当科へ紹介され7 月 19 日入院 既往歴 :41 才橋本病家族歴 : 特記すべきことなし生活歴 : タバコなし, アルコールなし, アレルギーなし内服薬 : レボチロキシンナトリウム 50 μ g 隔日投与,100 μ g 隔日投与職業 : ビル清掃業入院時身体所見 : 身長 157cm, 体重 50kg, 体温 35.9, 意識清明, 血圧 157/87mmHg, 脈拍 62/ 分, 貧血 黄疸なし, 蝶形紅斑なし, 舌 咽頭異常なし, 甲状腺腫脹なし, 表在リンパ節触知せず, 心音純, 肺野清, 腹部平坦 軟, Raynaud 現象あり, 関節痛 変形なし, 下腿浮腫なし 図 1 C3 図 2 東海大学医学部付属病院腎内分泌代謝内科 Key Word: 自己免疫性膵炎,IgG4 関連腎炎, IgG4 related plasmacytic disease 52

2 第 49 回神奈川腎炎研究会 表 1 入院時検査所見 WBC 7400 /μl Neutro 58.2 % Lymph 34.1 % Mono 5.6 % Eosino 1.5 % Baso 0.6 % RBC 357 万 /μl Hb 10.0 g/dl Ht 32.1 % Plt 17.8 万 /μl APTT 27 s APTT 比 0.7 PT% 98 % PT-INR 0.98 Fib 298 mg/dl 赤沈 1h 18.0 mm CRP < 0.09 mg/dl T.Bil 0.3 mg/dl GOT 30 IU/L GPT 18 IU/L LDH 172 IU/L ALP 644 IU/L γ-gtp 14 IU/L ChE 192 IU/L Amy 97 IU/L リパーゼ 16 U/L エラスターゼ1 <50 ng/dl TP 9.7 g/dl Alb 2.8 g/dl A/G 比 0.68 T.Cho 163 mg/dl TG 74 mg/dl LDL-Cho 98 mg/dl BUN 24 mg/dl Cr 1.6 mg/dl UA 5.1 mg/dl Na 138 meq/l CL 107 meq/l K 4.1 meq/l Ca 8.8 meq/l IP 3.5 mg/dl Fe 57 μg/dl TIBC 252 μg/dl UIBC 195 μg/dl フェリチン 99 μg/ml CPK 30 IU/L Glu 97 mg/dl HbA1c 5.3 % TSH μu/ml ft ng/dl ft ng/dl IgG 4401 mg/dl IgG mg/dl IgA 155 mg/dl IgM 79 mg/dl IEP M 蛋白 (-) BJP (-) クリオゲロブリン (-) β2-mg 6.97 mg/l 梅毒 TP-Ab (-) HBs-Ag (-) HCV-Ab (-) CEA 1.1 ng/ml CA U/mL C mg/dl C4 <1.0 mg/dl CH50 <10 U/mL C1q-IC 13.3 mg/dl ANA >2560 倍 (diffuse) 抗 ss-dna 抗体 7 EIU 抗 ds-dna 抗体 3.8 EIU 抗 Sm 抗体 (-) 抗 RNP 抗体 (-) 抗 SS-A 抗体 (-) 抗 SS-B 抗体 (-) RF 95 IU/mL LE 細胞 (-) 抗 TPO 抗体 7 U/mL 抗 Tg 抗体 26 U/mL CL-β2.GPI (-) 抗 CL 抗体 12 U/mL PR3-ANCA <10 EU MPO-ANCA <10 EU AMA (-) 抗平滑筋抗体 (-) 蓄尿検査 Ccr 34 ml/min 尿蛋白 0.85 g/day 尿生化検査尿 β2-mg 7.86 mg/l 尿 NAG 15.6 U/L 尿定性 沈渣比重 ph 6.0 蛋白 (1+) 糖 (-) ケトン (-) 潜血 (±) (RBC 1-4 /HPF) 硝子円柱 (2+) 顆粒円柱 (2+) 上皮円柱 (1+) 53

3 図 3 図 6 図 4 図 7 図 5 図 8 54

4 第 49 回神奈川腎炎研究会 ブクラスを染色したところ,IgG4 陽性細胞が多数観察された 臨床経過, 検査成績および腎生検所見からIgG4 関連腎炎と診断し, 経口ステロイド治療を開始したところ腎機能,IgG 値および補体価もすみやかに改善した (1 月 11 日現在 S-Cr 1.0 mg/dl,igg 1078 mg/dl,igg4 416 mg/l(9 月 7 日 ),CH U/mL,C mg/dl,c mg/dl) 考 察 図 9 図 1: 糸球体の PAS 染色像 右のようにほぼ正常の糸球体と左のように軽度の管内性増殖を認める糸球体が一部観察された 図 2: 蛍光抗体法では, 比較的少量の IgG, IgAおよび C3 が糸球体メサンギウム領域を中心に顆粒状に沈着しているのが観察された 図 3: 間質領域の PAS 染色像 左図のように単核球浸潤が認められる部位もあったが, 右図のように広範に線維化している像が特徴的な所見と思われる 図 4: 同じく間質領域の PAM 染色像 銀染色陽性の膠原線維の増加と考える 図 5: マッソン トリクローム染色像 間質の著しい線維化が観察された 図 6:IgGのサブクラスを染色した組織像 IgG1 陽性細胞とIgG3 陽性細胞はわずかであったが,IgG2 陽性細胞および IgG4 陽性細胞の浸潤が多い事がわかった 図 7:IgG4 染色像 間質領域に多量の IgG4 産生形質細胞が観察された 経過 7 月 20 日に腎生検 ( 針 ) を施行した 糸球体はごく軽度の変化であるが IgG,IgA,C3 の沈着を認めた 間質には広範に線維化と単核球浸潤を認めた 形質細胞も多数みられるため,IgG サ 近年, 全身諸臓器に CD4ないし CD8 陽性の T リンパ球と IgG4 陽性の形質細胞の密な浸潤を呈し, 膵, 胆道系, 唾液腺, 後腹膜などに線維化をおこす IgG4 関連硬化性疾患という新しい全身疾患の概念が提唱されている 自己免疫性膵炎はこの疾患の膵病変であり, 自己免疫性膵炎にしばしば合併する膵外病変は, この全身性疾患の諸臓器の病変だという考えがある ( 神澤輝実氏 : 医学界新聞 ) 1982 年にヨハンミクリッツが涙腺と唾液腺の対称性腫脹のある症例を報告し, これを Mikulicz 病と呼ぶようになったが, その後 Mikulicz 病は Sjogren 症候群の一部にすぎないと考えられるようになった Mikulicz 病は自己免疫性膵炎や間質性腎炎など特異な自己免疫性病変やアレルギー性疾患を合併しやすく, 血清の IgG4が高値で, 腺組織でIgG4 産生形質細胞浸潤が認められる そのため最近とくに日本で,Mikulicz 病は Sjogren 症候群と異なると考えられるようになってきた そうした流れの中,2004 年 9 月に日本 Sjogren 症候群研究会で,Mikulicz 病もしくは自己免疫性膵炎として報告されている一群を, リンパ増殖性多臓器疾患 (Multi-organ lymphoproliferative syndrome: MOLPS) という新たな疾患群ととらえるべきとの意見が生まれた IgGのサブクラスは 1 から 4まであり,IgG4 は一番少ないサブクラスである IgG4 に補体古典経路活性化能はないにもかかわらず,IgG4 関連腎炎で血清補体価が下がる機序は分かって 55

5 いない 寄生虫感染のときなどに IgG4が上昇する (UpToDate on line 15.3,2007) 2007 年 Saeki Tらが報告した IgG4 関連腎炎の3 例には, 血清 IgGおよび IgG4 値が高値で, CH50,C3およびC4 値が低値で, 抗核抗体が陽性という本症例との共通点があった (Saeki T. et al. Clin Exp Nephrol 11: ,2007) 2007 年日本臨床免疫学会誌で山本らは IgG4 related plasmacytic disease という全身性疾患として40 例を報告している ミクリッツ病 33 例, キュットナー腫瘍 ( 顎下腺の無痛性の硬い腫瘤を生じる慢性硬化性唾液腺炎 )3 例,IgG4 関連涙腺炎 4 例 間質性腎炎はそのうち 6 例に認められた ( 山本元久他日本臨床免疫学会誌 30:273,2007.) 血中 IgGサブクラス濃度 : IgG1:60-70% IgG2:20-30% IgG3:5-8% IgG4:1-4% 補体古典経路活性化能 : IgG1,IgG3: 強い IgG2: 弱い IgG4: なし 抗体産生 : IgG1,IgG3: 蛋白抗原, ウイルス IgG2: 多糖体抗原 ( 肺炎球菌 ) IgG4: 寄生虫 討論座長では引き続きまして演題 2 に移ります 自己免疫性膵炎に合併した IgG4 関連腎炎の 1 例 東海大学医学部付属病院腎内分泌代謝内科, 藤井先生, お願い致します 藤井今回, われわれは自己免疫性膵炎に合併したIgG4 関連腎炎の 1 例を経験しましたので報告します 症例は 59 歳, 女性 主訴は下腿の皮疹です 現病歴です 1989 年より橋本病にて近医に通院していました 2004 年黄疸, 肝障害を発見され,3 月当院外科に入院しました ERCP で下部膵内総胆管, 左肝管起始部に狭窄像あり, 膵体部から尾部に膵管の壁不整像を認めました 数回の細胞診にて膵癌が否定され, 自己免疫性膵炎と診断されました その後, 無治療で経過観察をされましたが, 黄疸は自然軽快しました 2006 年 7 月高 γグロブリン血症, 抗核抗体陽性, リウマチ因子陽性で, シェーグレン症候群の疑いとされましたが, 確定診断はされていません 2007 年 1 月, 自己免疫性好中球減少症の診断にて近医に入院し,G-CSF 剤の投与を受けました 2007 年 6 月 25 日, 両下腿に点状紫斑と血疱を認め, 当院皮膚科にて皮膚生検し, アレルギー性血管炎と診断されましたが, 自然軽快しました その際, 腎機能障害を指摘され, 当科へ紹介され 7 月 19 日入院となりました 既往歴は 41 歳, 橋本病 生活歴はたばこ, アルコールは嗜好しません アレルギーもありません 内服薬はレボチロキシンナトリウムを 50μg と 100 μ g を隔日投与です 入院時身体所見です 身長 157cm, 体重 50kg, 血圧 157/87 と高く, 脈拍 62, 貧血, 黄疸なし, 表在リンパ節, 触知せず レイノー現象あり, 下腿浮腫なし, ほかに特記すべき所見はありませんでした 入院時検査所見です 赤血球 357 万, ヘモグロビン 10.0, ヘマトクリット 32.1 万, 正球性正 56

6 第 49 回神奈川腎炎研究会 色素性貧血を認めました 赤沈 1 時間値が 18 と高値でした アルカリフォスファターゼが644 と高値でした トータルプロテインが 9.7と高値, アルブミンが 2.8と低値でした BUN24, クレアチニン 1.6 と腎機能障害を認めました フェリチンが 99と高値でした TSHが 37.33, FreeT3 が1.78,FreeT4 は0.83 と甲状腺機能低下を認めました IgGが 4401 と高値で,IgG4も 1690 と高値でした IEP では M 蛋白を認めず, Bence-Jones 蛋白も陰性, クリオグロブリンも陰性でした β 2-ミクログロブリンが 6.97 と高値でした 感染症は陰性でした C3が 17.8, C4 が1.0 以下,CH50 が 10 以下と高度の低補体血症を認めました C1q-immunl complex が 13.3 と高値でした ANA が2560 倍以上,diffuseでした リウマチ因子が 95 と高値でした 抗 CL 抗体が12 と軽度高値でした 尿検査のほうですが, クレアチニンクリアランスが34 と低下していました 尿蛋白は 1 日 0.85g, 尿のβ 2-ミクログロブリンは7.86, 尿のNAG が15.6と高値でした 尿蛋白は1 +, 潜血は ±, 硝子円柱が 2 +, 顆粒円柱が 2+, 上皮円柱が1 +でした 糸球体の PAS 染色像です 右のようにほぼ正常の糸球体と左のように軽度の管内性増殖を認める糸球体が一部観察されました 蛍光抗体法では比較的少量の IgG,IgAおよび C3 が糸球体 mesangium 領域を中心に顆粒状に沈着しているのが観察されました 間質領域の PAS 染色像です 左の図のように単核球浸潤が認められる部位もありましたが, 右の図のように広範に線維化している像が特徴的な所見と思われます 同じく間質領域の PAM 染色です 銀染色陽性の膠原線維の増加と考えます Masson trichrome 染色です 間質の著しい線維化が観察されました IgGのサブクラスを染色した組織像です IgG1 陽性細胞と IgG3 陽性細胞はわずかでしたが,IgG2 陽性細胞およびIgG4 陽性細胞の浸潤が多いことが分かりました IgG4 染色です 間質領域に多量の IgG4 産生形質細胞が観察さ れました 経過です 7 月 20 日にお示ししました腎生検 ( 針 ) を施行しました 糸球体はごく軽度の変化でありますが,IgG,IgA,C3 の沈着を認めました 間質には広範に線維化と単核球浸潤を認めました 形質細胞も多数見られるため, IgGサブクラスを染色したところ,IgG4 陽性細胞が多数観察されました 臨床経過, 検査成績および腎生検所見から IgG4 関連腎炎と診断し, 経口ステロイド治療を開始したところ, 腎機能,IgG 値および補体価も速やかに改善しました 今年の 1 月 11 日現在, 血清クレアチニン値 1.0,IgGは 1078,IgG4 は416, これは 9 月 7 日のものですけれども,CH50が 57.0,C3 が 101.4,C4 が 15.1 となりました IgG のサブクラスは 1 ~ 4 までありまして,IgG4 はいちばん少ないサブクラスで 1 ~ 4% となっています IgG4に古典経路活性化能はないにもかかわらず,IgG4 関連腎炎で血清補体価が下がる機序は分かっていません 寄生虫感染のときなどに IgG4が上昇すると言われています 2007 年,Saeki.Tらが報告したIgG4 関連腎炎の 3 例には, 血清 IgG およびIgG4 が高値で, CH50,C3および C4 値が低値, 抗核抗体が陽性という本症例との共通点がありました 2007 年日本臨床免疫学会誌で山本らは IgG4-related plasmacytic disease という全身性疾患として 40 例を報告しています ミクリッツ病 33 例, キュットナー腫瘍, これは顎下腺の無痛性の硬い腫瘤を生じる慢性硬化性唾液腺炎ですが, これは 3 例,IgG4 関連涙腺炎は 4 例でした 間質性腎炎はそのうち 6 例に認められました 近年, 全身諸臓器に CD4ないし CD8 陽性のT リンパ球と IgG4 陽性の形質細胞の密な浸潤を呈し, 膵, 胆道系, 唾液腺, 後腹膜などに線維化を起こす IgG4 関連硬化性疾患という新しい全身疾患の概念が提唱されています 自己免疫性膵炎はこの疾患の膵病変であり, 自己免疫性膵炎にしばしば合併する膵外病変は, この全身性疾患の諸臓器の病変だという考えが言われて 57

7 います 1981 年に Johann Mikuliczが涙腺と唾液腺の対称性腫脹のある症例を報告し, これをミクリッツ病と呼ぶようになりましたが, その後, ミクリッツ病はシェーグレン症候群の一部にすぎないと考えられるようになりました ミクリッツ病は自己免疫性膵炎や間質性腎炎などの特異な自己免疫性病変やアレルギー性疾患を合併しやすく, 血清の IgG4が高値で, 線維組織でIgG4 産生形質細胞浸潤が認められます そのため, 最近, 特に日本でミクリッツ病はシェーグレン症候群と異なると考えられるようになってきました そうした流れの中,2004 年 9 月に日本シェーグレン症候群研究会で, ミクリッツ病もしくは自己免疫性膵炎として報告されている一群をリンパ増殖性多臓器疾患,multi-organ lymphoproliferative syndrome,molpsという新たな疾患群ととらえるべきとの意見が生まれました 以上です 座長どうもありがとうございました では臨床上の経過に関してご質問をお願いします 角田横浜栄共済病院の角田です どうも貴重な症例をありがとうございました 1 点はデータでIgEの値はおっしゃっていたかどうか, 分からなかったんですけれど 藤井 IgEのほうは測っていなかったんですけれども 角田そうですか ステロイドを使用されたということで, どれぐらいの使用量だったか 藤井まず 30mg から始めまして,1 カ月後に 25mg, 次の 1 カ月に 20mg, 次に17.5mg,15mg というふうに漸減しています 角田どうも, ありがとうございます われわれのところも少ない症例ですけれども, かなり少量のステロイドでよく効くという印象を持っているので, 先生のところも同じかなと思いました あとは膵臓は画像的には自己免疫性膵炎の所見はしっかりあったのかと, 後腹膜線維症だとか, あと, 水腎症みたいな所見がなかったのかを教えてください 藤井膵臓のほうは自己免疫性膵炎のほうがび慢性の腫脹と言われていますけれども, 本症例ではむしろ萎縮していまして, 下部胆管のほうで限局性の狭窄が認められまして, これは自己免疫性膵炎に見られることがあると言われていますので, 矛盾しないと思っておりまして, 腫脹じゃなくて, むしろ萎縮していたことに関しましては, 自己免疫性膵炎が 2004 年に起きていたということで 3 年前に起きていて, 炎症のほうが治まって, むしろ萎縮してしまっているのかなという印象を受けています それから後腹膜線維症であるとか, 水腎症のような所見はありませんでした 座長他にいかがでしょうか 守矢湘南厚木病院腎臓内科の守矢といいます いまの自己免疫性膵炎なんですが, 抄録, それから発表だと, 特に無治療にて自然軽快をしたという記載があるんですが, これが一連の自己免疫疾患と考えると, ステロイドを使わないで治るということについて, うちでも 1 回, 自験例でステロイドを使って自己免疫性膵炎を改善した症例を経験しているんですけれども, 何かほかの免疫抑制剤もしくはお薬の治療と, もしくは直接, 何か内視鏡的な処置等をこれではやらずに自然と黄疸も肝酵素も改善したということで, それは自己免疫性膵炎でありうる経過として考えてよろしいのかなと思っております 藤井自己免疫性膵炎で, この症例ではステロイドとか免疫抑制剤を使わずに自然軽快をしてきたんですけれども, 自己免疫性膵炎で自然軽快をするという報告はありまして, 自然軽快したあとに併発する, ほかの全身の臓器の病変が出てくるということもあると言われていまして, 今回の症例と矛盾しないと思います 守矢ありがとうございます 座長他にはいかがでしょうか 皮膚生検ではリンパ球の浸潤所見などは認められましたか 藤井アレルギー性血管炎ということで,IgG4 関連の全身病変とはちょっと関係ないかなと 58

8 第 49 回神奈川腎炎研究会 思っているんですけれども 座長ありがとうございます 平和横浜市大の平和です 非常に珍しい症例をありがとうございました ちょっと教えていただきたいんですが, この方は今回, 腎生検をされたときに IgGがかなり高くて,IgG4 がかなりの部分を占めるということだったんですが, この方は 2006 年のときにも高 γグロブリン血症を指摘されていて, たぶんその前も橋本があるのでずっと高かったのではないかなと思います そのあたりの推移と,IgG4 を測定されていたらどうだったのかを教えていただければと思うんですが 藤井 IgGのほうは他院でIgGが高かったということを言われていまして, そのときの値がちょっと分からないんですけれども,IgG4 というのは今回のことがあるまで測られてはいなかったようでして,IgGと IgG4 は今回のことがあって測りまして, 改善後, ともに低下してきています 平和ありがとうございました 座長他のご質問はよろしいでしょうか 山口先生, どうぞ 山口腎臓のCT 像はどうですか nodularyに出ているとかはないんですか 藤井この方の場合は結節性の病変というのは認めずに, 水腎症もなくて, 特に正常だったんですけれども, 確かにIgG4 関連の間質性腎炎でnodularなものが報告されているというのはあるようです 座長他にはよろしいでしょうか それでは病理側からのコメントをお願い致します 山口先生宜しくお願い致します 山口われわれも IgG4 関連の症例を, 全国的に集めて病理学的に決めていくことを少しずつ始めている スライド 01 弱拡で特徴的で境界明瞭に fibrosisに置き換わって, その中に糸球体が残っている 間質性腎炎はいままで見なかったとは思う 普通の間質性腎炎で, 散在性或いはび漫 型で炎症細胞の浸潤が見られ, 健常なところが帯状に残る, そのほかは別なものに置き換わっているのは少ないです 症例によっては nodular lesionで来る場合, 生検で取れてくればいいですが, 取れていないと診断がつかない可能性もある スライド 02 比較的正常な腎臓の組織が残って境界明瞭です plasma lymphoidがび慢性にあります スライド 03 比較的 fibrosisの少ないところは形質細胞が多いです 尿細管炎がないのが特徴かなと思っている 必ずしもそうでもなくて, リンパ球様が尿細管壁内に入り込んでいる もう 1 つは peritubular capillary が分かりづらくなってしまう スライド 04 パッチワークといいますか, 尿細管の周りから網目状に線維化と思うんです 尿細管基底膜の周囲に,PAM で染まる基底膜様のものが少しずつ増えてきている 基底膜様のものに随伴して,collagenが出てくる, 必ずしも全部が collagen とは言えない スライド 05 尿細管炎が際立っているところで, 二次的にまた動いているのかもしれないですね スライド 06 一部リンパろ胞様の構造を取ってくる場合もあります 動脈の周囲が少し繊維状に引っ張られた感じもあるように思うんです スライド 07 糸球体はendcapillary に単核, 多核球が入り込んで二重化が見られる 通常は膜性腎症の症例が多いようですが, ときどきは paramesangium とかsubendo にdense deposits がある 膜性腎症以外ですと, 増殖性腎炎も合併する例があるということは言われています スライド 08 軽い endocapillaryな増殖性の腎炎を伴っていると思います スライド 09 IF は染まりすぎている 先ほど電顕を見せてもらいましたら, ヘビーな dense deposit はないので, 通常は IgGと C3 ですが, この症例はAも出ている点ではatypical とは思 59

9 います G1,G2,G3,G4 を染めますと,G4 もdeposit に一致して出るのがほかの症例では見られて,TBM とか間質に G4 が陽性になってくる スライド 10 細動脈外膜が線維で引っ張られている感じです この電顕を見ますと,dense deposit があります plasma cell,lymphoid が主体で,plasma cellに二核とか異型が出てくる症例もあります スライド 11 太い動脈で, 外膜の束があるが, 線維化に引っ張られた印象です スライド 12 染めたところでは,G2 はほとんど染まらない G1,G3,G4 が有意で G4が陽性細胞の半分ぐらいが一般的な G4の症例の感じです 実は ANCA 関連で G4 陽性のplasma cellもずいぶん出てきて,7 割も8 割も出てくる ANCA 関連の腎炎でも出てきますので, これが染まったからといって G4 関連とは言えないように思います 蛍光で見ますと,G4 がplasma cellだけではなく, 間質あるいは尿細管の基底膜,Massonで見ますと基底膜に沿って赤い赤染するdeposit が光顕でも観察できます スライド13 基本的にはsclerosingで関連腎症と思われます ここから予備テープ 1:02:53 ~ 1:03:10 乳原本症で臓器が腫大しているのは膵臓と腎臓だけだったということですか 藤井はい 乳原 1gG4 関連疾患が提唱されたときに, これまで当院で特完性と診断されていた間質性腎炎 7 例につき TIUNA も含めてその保存血清について, 当時のものを調べてみました 7 例全例がIgG4 は陰性でした 従来の説明できなかった尿細管間質性腎炎を説明できるのかと思ったのですが, そうでもなかった やはりこれはその中で特殊なものだったのかなということを考えられるのではないかと思いました あとは後腹膜線維症を合併しやすいということで, 後腹膜線維症の症例をもう一度見直してみたんですが, そうするとこれが 7 例ぐら いあったんですけれども, やはり半数ぐらいが IgG4がとんでもなく高くなり陽性でした でも尿所見とかは全くなくて, 腎機能は一時的には下がっていたのですけれど治療で後腹膜線維症がよくなると腎機能もよくなりました 佐伯先生達が腎機能がけっこうよく尿所見がない症例でも, 腎生検されています その目安として造影 CT にて, 造影されにくい部分に対して, そこを CT 下で腎生検をすると病理的に証明されたと報告されています 実際, わたしたちの病院での自己免疫性膵炎も二十数例の中で腎臓病変につき検討しました ほとんどが尿所見とか腎機能が正常でした その中で腎機能は全く問題ないんですけれども, 最後はなくなってしまった症例の剖検例が一部ありました 腎臓機能は正常なんですが, 組織的には立派な尿細管間質腎炎の像が見られました どうも病気の場合には臨床像を呈さないが組織としては立派な所見を認めるものがありそうです 最近そういうものも逆に言えば過大評価されてきているということがあるような気がします 座長どうもありがとうございました ほかにいかがでしょうか では藤井先生, どうもありがとうございました 60

10 第 49 回神奈川腎炎研究会 山口先生 _01 山口先生 _06 山口先生 _11 山口先生 _02 山口先生 _07 山口先生 _12 山口先生 _03 山口先生 _08 重松先生 _01 山口先生 _04 山口先生 _09 重松先生 _02 山口先生 _05 山口先生 _10 重松先生 _03 61

11 重松先生 _04 重松先生 _09 重松先生 _05 重松先生 _10 重松先生 _06 重松先生 _07 重松先生 _08 62

1 2 2 ANCA pouci immune IgG C3 ANCA 68 '01 '02 7 UN 14mg/dl, Cr 0.7 mg/dl, -, - ' UN 45mg/dl, Cr 2.4 mg/dl, Ht 29.5%, 4+, cm 61

1 2 2 ANCA pouci immune IgG C3 ANCA 68 '01 '02 7 UN 14mg/dl, Cr 0.7 mg/dl, -, - ' UN 45mg/dl, Cr 2.4 mg/dl, Ht 29.5%, 4+, cm 61 1 2 2 ANCApouci immune IgG C3 ANCA 68 '01 '02 7 UN 14mg/dl, Cr 0.7 mg/dl, -, - '03 2 3 31 UN 45mg/dl, Cr 2.4 mg/dl, Ht 29.5%, 4+, 3+ 4 14 156.0 cm 61.5 kg 36.9 158/92 mmhg 90 1. ANCA 2. 3. IgG4 deposit

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