特集 インクレチンをめぐる新知見 4.GLP-1 受容体作動薬による糖尿病治療 宮川潤一郎美内雅之難波光義 はじめに経口摂取により食物が消化管内に流入すると, ブドウ糖や脂質等の刺激により消化管から膵 b 細胞のインスリン分泌を促進する因子が放出されることが古くから知られており, そのような作用を有

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1 特集 インクレチンをめぐる新知見 4.GLP-1 受容体作動薬による糖尿病治療 宮川潤一郎美内雅之難波光義 はじめに経口摂取により食物が消化管内に流入すると, ブドウ糖や脂質等の刺激により消化管から膵 b 細胞のインスリン分泌を促進する因子が放出されることが古くから知られており, そのような作用を有する因子をインクレチン (incretin) と称している. その後, インクレチンの本態が消化管吸収上皮細胞の間に点在する内分泌細胞である K 細胞および L 細胞がそれぞれ産生する消化管ホルモン GIP(glucose-dependent insulinotropic polypeptide) および GLP-1(glucagon-like peptide-1) であることが明らかにされ, 糖尿病治療への応用が模索されてきた. しかし, 両ホルモンとも蛋白分解酵素の一種, DPP4(dipeptidyl peptidase 4,T リンパ球抗原として CD-26 とも呼ばれる ) により速やかに分解されて血中半減期が極めて短いため, そのままの形では薬剤としての臨床応用は不可能であった. 最近, 血中半減期の長い GLP-1 受容体作動薬が相次いで開発され, いわゆる インクレチン効果 による血糖改善作用以外にも有用と考えられる複数の薬理作用を有することから新たな糖尿病薬として注目されている. 一方,DPP4 を阻害することにより内因性 GLP-1 濃度を増加させる DPP4 阻害薬も開発され,GLP-1 enhancer として治療効果が期待されている. 両者による糖尿病治療はインクレチン関連糖尿病治療 (incretin-based therapy for diabetes) といわれるが, 本稿では GLP-1 受容体作動薬の現状について概説する. ともに, 治験ないし臨床成績の報告は最も多い. エクセナチドはわが国においても申請予定であり, リラグルチドは申請中である. これらの GLP-1 受容体作動薬は,GLP-1 そのものの単回投与や持続皮下投与による検討などにより明らかにされたマルチポテンシャルな生理活性ないし薬理作用を同様に発揮しうると考えられており, 実際,GLP-1 受容体作動薬においても多くの作用が証明されているが, 血中半減期や構造の違いにより薬効に微妙な差が出てくる可能性も否定できない. 詳細については別項を参照されたいが, GLP-1 の生理ないし薬理活性の多くは糖尿病治療に有効と考えられ, 膵 b 細胞に対するインクレチン作用としてのグルコース濃度依存性インスリン分泌増強作用やグルカゴン分泌抑制作用に加え,IL-1b, TNF-a などの炎症性サイトカインや脂質毒性 (lipotoxicity) による b 細胞死 ( アポトーシス ) に対する抑制作用を有し, 実験動物による検討では既存 b 細胞に対する増殖促進作用, 膵組織内幹細胞ないし内分泌前駆細胞からの b 細胞分化 新生誘導作用なども確認されている 1, 2). 膵外作用としては, 中枢性に作用して食欲 ( 摂食 ) を抑制し, 胃 ( 排出 ) 運動を抑制するほか, 肝臓, 脂肪組織, 筋組織などにおけるグルコース取り込み促進作用も報告されている 3). 最近では, 心筋虚血や虚血再灌流後における心筋細胞のアポトーシス抑制作用なども報告され, 大血管症 ( 障害 ) のリスクを低下させる可能性も存在し, 今後の長期投与による検証が必要である. GLP-1 受容体作動薬の種類と開発状況 GLP-1 受容体作動薬は文献等により検索可能な範囲で 10 種類近く存在し, 投与経路は皮下注射であるが, 経鼻粘膜, 経肺投与製剤の開発も試みられている (Table). エクセナチド (exenatide=exendin-4, Byetta ) はすでに 2 型糖尿病に対する治療薬として米国で市販されており, リラグルチド (liraglutide) と GLP-1 受容体作動薬による臨床成績 1. エクセナチド (exenatide=exendin-4, Byetta ) GLP-1 受容体アゴニストであるエクセナチド (Amylin Pharmaceuticals, Inc. and Eli Lilly and Co.) は, アメリカ毒トカゲ (Gila monster) の唾液腺から見出された exendin-4 という GLP-1 活性を有するペプチドを人工合成したものである.GLP-1 受容体に結 兵庫医科大学内科学糖尿病科 ( 兵庫県西宮市武庫川町 1-1) 受付日 :2009 年 4 月 16 日 糖尿病 52(6): ,

2 糖尿病 52 巻 6 号 (2009) Table 主な GLP-1(glucagon-like peptide-1) 受容体作動薬 Byetta (Amylin Pharmac/Eli Lilly & Co.) Liraglutide (Novo Nordisk) Exenatide LAR(long-acting release)(amylin Pharmac./Eli Lilly & Co.) CJC-1134-PC(ConjuChem) R1583/ITM-077/BIM51077(taspoglutide)(Roche) rec.[alb8-35]human GLP-1(7-36 amide) Syncria (albiglutide)(hgs/gsk) rec. GLP-1/albumin conjugate AVE0010(Sanofi Aventis) CNTO736(Centocor R& D, Inc.) rec. GLP-1/IgG-Fc GLP-1/Technosphere Inhalation Powder(Johnson &Johnson) Exenatide 経鼻剤 (Eli Lilly/Amylin Pharmac. /Nastech Pharmac.) 合して GLP-1 活性を発揮し, かつ DPP4 抵抗性を示して半減期は皮下注射で 時間と長い.2005 年に米国で認可され,Byetta として発売されているが,1 日 2 回の皮下注射を要する. 欧米においては, 種々の経口薬で加療中の 2 型糖尿病患者に対し, エクセナチド投与による検討がなされ (vs. 偽薬群, 持効型インスリングラルギン投与群, 混合型インスリン 30 ミックス投与群等 ),HbA1C, 空腹時血糖値, 食後血糖値などの改善のほか, 体重減少作用も認め, 糖尿病治療薬としての有用性が確認されている 4). わが国においても, 最近, 経口糖尿病薬で血糖コントロール不十分な 2 型糖尿病患者に対し, スルホニル尿素 (SU) 薬以外の経口薬を中止した後, エクセナチドを追加する (0,2.5,5,10 mg 2 回 / 日朝夕食前 15 分皮下注, 12 週 ) という第 2 相試験の成績が報告されている. エクセナチド投与群では用量依存的に,HbA1C をそれぞれ前値から 0.9,1.2,1.4% 改善し, 空腹時血糖値も 18.6,25.0,28.9 mg/dl 低下させて血糖コントロールを改善している. 体重の変化はもともと BMI 25 kg/ m 2 とほとんど肥満を認めない 2 型糖尿病患者が対象であり, 欧米での成績と異なり 10 mg 2 回投与群でのみ1.2 kg 低下した程度で 2.5,5 mg 2 回 / 日投与群では不変であった 5). 最近ではインスリン (+ 経口薬 ) にて加療中の 2 型糖尿病患者におけるエクセナチド長期併用 (1 年 ) 症例についての検討も行われている.SU 薬を含む経口薬にインスリンを併用しても血糖コントロールの不十分な 2 型糖尿病患者 ( 罹病歴 :15.5:8.3 年,HbA1C : 8.39:1.54%,BMI : 38.97:6.94kg/m 2 ) にエクセナチドを追加投与した場合, 食前インスリン注射量は減少 (45% で食前のインスリン注射が不要となった ),59% で SU 薬が中止されたにもかかわらず, HbA1C は0.87% 改善している. エクセナチド追加群では体重減少 5.2 kg(4.8%), 脂質代謝の改善も認められた 6). 以上の結果は, 血糖コントロール不十分な2 型糖尿病でインスリン注射の導入を余儀なくされ ている患者において, インスリン量の減少 離脱, 注射回数の減少や SU 薬の減少 中止が期待できることを示している. また, 肥満を伴う 2 型糖尿病患者 (HbA1C :8.2:0.9%, 体重 :99:18 kg,bmi :34:5 kg/m 2 ) に対してエクセナチドを 年にわたり投与すると, 血糖コントロール (HbA1C) の改善 ( 1.0:0.1%), 体重減少作用 ( 5.3:0.4 kg) が維持されるとともに, 脂肪肝に関連した肝機能 (AST, ALT) や脂質代謝プロフィールの改善, 血圧低下作用も認められ, 心血管イベントのリスクを低下させる可能性があることが明らかにされている 7). 現在, エクセナチドは徐放型エクセナチド LAR (exenatide long-acting release) の開発が進められており,1 週間に 1 回 ( 半減期は約 7 日 ) の皮下注射によるエクセナチド LAR(2.0 mg 1 回皮下注 / 週 ) と,1 日 2 回の皮下注射を要するエクセナチド (10 mg 2 回皮下注 / 日 ) を, 肥満を伴う2 型糖尿病患者 ( 平均年齢 : 55:10 歳, 罹病歴 :7:6 年,HbA1C : 8.3:1.0%, 体重 :102:19 kg,bmi :35:5 kg/m 2 ) に対して 30 週にわたり投与し, 耐糖能, 脂質代謝や体重等の変化や副作用等を比較した成績が報告されている 8). エクセナチド LAR 群はエクセナチド (10 mg 2 回皮下注 / 日 ) 群よりも有意に HbA1C が改善しており ( 1.9:0.1% vs 1.5:0.1%),HbA1C 7.0% 以下への血糖コントロール達成率も有意に高く (77% vs 61%), 空腹時血糖の改善度や体重減少作用も強い ( 4.0:0.5 kg vs 3.8:0.5 kg)(fig. a-c). 一方, 副作用で最も多くみられる悪心 (nausea) はエクセナチド LAR の方が出現率は低い (26.4% vs 34.5%) 8). このような臨床効果の差の一部はおそらく, 活性型 GLP-1 の血中濃度の日内変動およびその結果としてのグルカゴン抑制パターンの差によるものと推測されている (Fig. d). いずれにしても,2 型糖尿病患者に対して 1 週間に 1 回の皮下注射により以上のような血糖改善作用が可能となれば, 糖尿病治療に変革をもたらす可能性がある. 428

3 GLP-1 受容体作動薬による糖尿病治療 Fig. a-d エクセナチド 2 回 / 日皮下注射とエクセナチド LAR1 回 / 週皮下注射の比較 (a)hba1c の変化 (b) 血糖日内変動の変化および差 (c) 体重の変化 (d) 血中グルカゴン濃度の変化および差 ( 文献 8 より ) 2. リラグルチド (liraglutide) GLP-1 アナログとして最も開発が進んでいるのはリラグルチド (liraglutide)(novo Nordisk A/S) である. リラグルチドは GLP-1 の 26 番目のアミノ酸リジンに脂肪酸 ( ミリスチン酸 ) を付加し,34 番目のアミノ酸リジンをアルギニンに置換した構造を有し, 自身が凝集しやすくて血中に移行しにくく, かつ組織液や血中でアルブミンと結合する ( アルブミン 1 分子に対してリラグルチドは 7 分子結合可能 ). その結果, 血中半減期は 時間に延長して,1 日 1 回の皮下注射により血中濃度を維持できる ( 血中濃度が安定するには注射開始後 3 4 日を要する ). 海外においては, 第 3 相の治験プログラムとして LEAD(Liraglutide Effect and Action in Diabetes) が展開されており, 2007 年までに 6 種類の治験 (LEAD1 6) が終了している. 最近報告された LEAD3 においては,2 型糖尿病患者 米国およびメキシコ, 食事 / 運動療法のみ (63.5%) および経口糖尿病薬単剤( 最大処方量の半量まで ) 処方例 (36.5%), 年齢 :53:10 歳, 罹病歴 : 5 6 年,HbA1C :8.2%, 体重 :92.6kg,BMI: 約 33 kg/m 2 ) におけるリラグルチド 1.2 mg,1.8 mg 1 日 1 回皮下注射群とグリメピリド (glimepiride)8 mg 投与群の比較検討 (52 週 ) がなされている. 本検討において, リラグルチド 1.2 mg 群,1.8 mg 群とグリメピリド 8mg 群は HbA1C をそれぞれ 0.84%,1.14%,0.51% 低下させ, リラグルチド群の方がグリメピリド群に比して有意に血糖コントロールを改善し, かつ, リラグルチド 1.8 mg 群の方が 1.2 mg 群より改善度が強かった. また, リラグルチド群では 1.2 mg 群,1.8 mg 群とも体重の減少がみられたのに対し, グリメピリド群では体重が増加しており, リラグルチド群ではインスリン抵抗性の指標 (HOMA-IR) も改善している. 以上の成績は, 比較的早期ないしは病歴の比較的短い 2 型糖尿病患者に対するリラグルチド単独皮下注射療法の有用性と安全性を示している 9). わが国においても 2 型糖尿病患者 ( 年齢 :57.3:8.1 歳, 罹病歴 :7.6:5.5 年,HbA1C : 8.3:0.9%, 体重 :62 65 kg) において第 2 相の治験成績が報告されているが, 経口糖尿病薬を 1 剤服用ないし服用していない 2 型糖尿病患者をリラグルチド投与群 (0.1,0.3,0.6,0.9 mg/ 日 ) および偽薬群に分けて比較検討 (14 週 ) を行っている. 欧米と同様に用量依存的な血糖改善作用を認めるが欧米の成績 429

4 糖尿病 52 巻 6 号 (2009) に比較してその効果は強く, 日本人に対してはより少用量からの処方が必要かもしれない. 一方, 欧米の成績とは異なり, 体重減少作用はほとんど認められていない. 欧米での成績は対象患者が肥満を伴う症例であるのに対し, わが国の治験における対象患者は BMI 23.9:2.9 kg/m 2 であり, 明らかな体重減少作用を発揮しなかった可能性もある 10). 逆に, 日本人で明らかに肥満を伴う 2 型糖尿病患者における体重減少効果の有無を検討するのも重要な知見が得られるのではなかろうか. 3. その他エクセナチドに類似した構造を有する AVE0010 (Sanofi Aventis),1 週間程度の血中半減期を有する albiglutide(glaxosmithkline), より血中半減期の長い (10 15 日 )GLP-1 アナログ CJC-1131(ConjuChem Inc.) などが開発中であり, これらが市販に至れば, 個々の患者の病態やコンプライアンスに応じた選択も可能となるであろう. GLP-1 受容体作動薬の副作用に関して GLP-1 受容体は膵 b 細胞のみならず, 膵 a 細胞や d 細胞, 肺, 心臓, 腎臓, 胃, 下垂体, 視床下部や脳幹の特定領域, 迷走神経の節神経節ニューロン, 骨格筋, 脂肪組織など種々の細胞 臓器に発現しており ( 後 2 組織における発現については異論もあるが ), GLP-1 受容体作動薬の投与にあたってはその薬理作用を念頭におく必要があろう.GLP-1 受容体作動薬の長期使用における安全性については今後の評価を待たねばならないが, 現在までに明らかな因果関係を有する重篤な副作用は報告されていない. 一般的には投与開始早期に軽度 中等度の悪心が認められ, これによる投与中止例が 5% 程度存在するものの, 用量依存的な面があり少量からの投与で回避可能な場合が多い.GLP-1 のインスリン分泌増強作用はグルコース濃度依存性であり,GLP-1 受容体作動薬単独投与では低血糖に至ることはほぼないが, 経口糖尿病薬 ( 特に SU 薬 ) との併用例では低血糖に注意を要する. また, 一般の糖尿病患者とその頻度に差がないといわれる急性膵炎との関連性, entero-parafollicular axis にもとづく甲状腺 C 細胞 ( カルシトニン産生 ) の機能的 質的変化 ( カルシウム代謝の異常, 腫瘍化など ), 抗体産生などによる薬効低下の可能性等についての長期的な検証は重要と思われる. おわりにこれまでに確立されてきた糖尿病治療薬 治療法のなかで,GLP-1 受容体作動薬が将来いかなるポジションを得るのかは, 今後の糖尿病臨床における評価に かかっているが, 同薬が発揮するマルチポテンシャルな 抗糖尿病作用 は極めて魅力的である. 加えて, これまでの治療成績をみるとインクレチン関連糖尿病治療は日本人でより有効であるように思われる. したがって, 医療制度, 医療経済上の制約はあろうが, 欧米に追随するのではなく, わが国独自の糖尿病治療薬 治療法におけるポジショニングや治療アルゴリズムの確立をめざすべきかもしれない. 文献 1) 宮川潤一郎, 難波光義 (2008) 医学と医療の最前線. インクレチンの糖尿病治療への応用. 日内会誌 97: ) Zhang J, Tokui Y, Yamagata K, Kozawa J, Sayama K, Iwahashi H, Okita K, Miuchi M, Konya H, Hamaguchi T, Namba M, Shimomura I, Miyagawa J(2007)Continuous stimulation of human glucagon-like peptide-1(7-36) amide in a mouse model (NOD) delays onset of autoimmune type 1 diabetes. Diabetologia 50 : ) Kim W, Egan JM (2008) Role of incretins in glucose homeostasis and diabetes treatment. Pharmacol Rev 60 : ) Pratley RE, Gilbert M(2008)Targeting Incretins and Type 2 Diabetes :Role of GLP-1 Receptor Agonists and DPP-4 Inhibitors. Rev Diabet Stud 5: ) Kadowaki T, Namba M, Yamamura A, Sowa H, Wolka AM, Brodows RG(2009) Exenatide exhibits dose-dependent effects on glycemic control over 12 weeks in Japanese patients with suboptimally controlled type 2 diabetes. Endocrine J(in press) 6) Sheffield CA, Kane MP, Busch RS, Bakst G, Abelseth JM, Hamilton RA(2008)Safety and efficacy of exenatide in combination with insulin in patients with type 2 diabetes mellitus. Endocrine Pract 14 : ) Klonoff DC, Buse JB, Nielsen LL, Guan X, Bowlus CL, Holcombe JH, Wintle ME, Maggs DG(2008)Exenatide effects on diabetes, obesity, cardiovascular risk factors and hepatic biomarkers in patients with type 2 diabetes treated for at least 3 years. Curr Med Res Opin 24 : ) Drucker DJ, Buse JB, Taylor K, Kendall DM, Trautmann M, Zhuang D, Porter L, for the DURA- TION-1 Study Group (2008) Exenatide once weekly versus twice daily for the treatment of type 2 diabetes : a randomized open-label, non-inferiority study. Lancet 372 : ) Garber A, Henry R, Ratner R, Garcia-Hernandez PA, Rodoriguez-Pattzi H, Olvera-Alvarez I, Hale PM, Zdravkovic M, Bode B, for the LEAD-3(Mono)Study Group(2008)Liraglutide versus glimepiride monotherapy for type 2 diabetes (LEAD-3 Mono): a randomized, 52-week, phase III, double-blind, paral- 430

5 GLP-1 受容体作動薬による糖尿病治療 lel-treatment trial. Lancet Published On Line Sept 25 (DOI : (08) ) 10) Seino Y, Rasmussen MF, Zdravkovic M, Kaku K(2008) Dose-dependent improvement in glycemia with oncedaily liraglutide without hypoglycemia or weight gain : A double-blind, randomized, controlled trial in Japanese patients with type 2 diabetes. Diabetes Res Clin Pract 81 :

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