3. みせかけの相関単位根系列が注目されるのは これを持つ変数同士の回帰には意味がないためだ 単位根系列で代表的なドリフト付きランダムウォークを発生させてそれを確かめてみよう yと xという変数名の系列をを作成する yt=0.5+yt-1+et xt=0.1+xt-1+et 初期値を y は 10

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(3) 検定統計量の有意確率にもとづく仮説の採否データから有意確率 (significant probability, p 値 ) を求め 有意水準と照合する 有意確率とは データの分析によって得られた統計値が偶然おこる確率のこと あらかじめ設定した有意確率より低い場合は 帰無仮説を棄却して対立仮説

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象になっていた 構造的為替レートモデルの予測精度の悪さに大きな衝撃が集まったために その後の多くの研究者が多大な時間と労力をかけてさまざまな挑戦を行ってきた 3 逆に時系列モデルの予測精度の悪さにはあまり注目が集まらなかった 機械的ではあるが長い歴史と経験が蓄積されている時系列モデルは それなりの有

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第 10 章 くさりのない犬 はじめにこの章では 単位根検定や 共和分検定を説明する データが単位根を持つ系列の場合 見せかけの相関をする場合があり 推計結果が信用できなくなる 経済分析の手順として 系列が定常系列か単位根を持つ非定常系列かを見極め 定常系列であればそのまま推計し 非定常系列であれば階差をとって推計するのが一般的である 1. ランダムウオーク 最も簡単な単位根を持つ系列としてランダムウオークがある ランダムウォークとは 次のような式であらわされる系列である y + e t = yt -1 t AR(1) モデルで y t-1 の係数が1の場合と考えられる 2. 時系列データの種類ランダムウォークのほか 時系列分析でよく使う概念を整理すると次の表のようになる 表でみるように 実際には同義ではないが 最初にあまり混乱しないためには次のようにまず考えるほうがよい 非定常系列 = 単位根系列 =I(1)= ランダムウオーク 時系列の種類 定常系列 平均 分散が一定 ARMAモデル I(0) ホワイトノイズ 階差をとらずに定常 非定常系列 平均または分散が一定でない発散系列経済変数にはあまりない単位根系列時間とともに分散が拡大 I(1) 階差を1 回とると定常ランダムウォークドリフト付きランダムウォークトレンド ドリフト付きランダムウオーク I(2) など階差を2 回とると定常 1

3. みせかけの相関単位根系列が注目されるのは これを持つ変数同士の回帰には意味がないためだ 単位根系列で代表的なドリフト付きランダムウォークを発生させてそれを確かめてみよう yと xという変数名の系列をを作成する yt=0.5+yt-1+et xt=0.1+xt-1+et 初期値を y は 10 x は 100 とし e は標準正規分布 ( 平均ゼロ 標準偏差 1) をする誤差 項とする 次に y に x を回帰する つまり次式を推計する yt=a+bx t+e t 推計した推計結果は誤差項の発生値が違うため 以下の結果と同じならないが 1 決定係数が高い2t 値が有意 3ダービン ワトソン比が低い--といった症状を示すはずである xとyはランダムに発生された系列であり 本来関係のない系列である それにもかかわらず 最小二乗法の推定では ダービン ワトソン比以外は満足のいく結果となる 2

これらの系列が本来関係がないことは 両者の階差をとるとわかる 次の式を推計する ことだ y t =a+b x t +e t 4. 単位根検定 単位根検定は ある系列が定常か非定常かについて検討するものである 変数 X が次式 で表される場合 単位根を持つ系列となる Xt=Xt-1+et 単位根のある系列 (I(1)) は 階差をとると定常になる 単位根検定メニューに行くには 2 種類の方法がある ここでは実質 GDP( 系列 名 GDP95 ) の単位根検定を例にする ワークファイルで [Quick] [Series Statistics] [Unit Root Test] を選んで 系列名を入力する または GDP95 をダブルクリックして 以下のメニューを選ぶ [View ] [Unit Root Test] 次のような画面となる 3

画面にあるオプションの内容は次の通りである Test type 単位根検定にはさまざまな種類があるが ここでは代表的なディッキーフラーテストを行う 検定する式の誤差項にラグを想定しない場合がディっキーフラーテストで ラグを想定した場合が ADF( 拡張されたディッキー フラー ) テストと呼ばれる Test for unit root in 何階の階差で定常になるかを調べる まず level で単位根検定し 定常であればその系列は I(0) である 次に 1st Difference で調べ 定常になれば I(1) となる 金利は I(0) トレンドを持つようなほかの変数は I(1) になる可能性が高い Include in equation test 検定する式の形を決める trend and intercept Intercept None yt=c+(α-1)yt-1+βtrend+e yt=c+(α-1)yt-1+e yt=(α-1)yt-1+e Laglength 誤差項のラグを何期とるかを決める ゼロの場合がディッキーフラーテストになる ラ グが 1 の場合 2 の場合は次のように書ける 4

1 の時 et=ρ1et-1+εt 2 の時 et=ρ1et-1+ρ2et-2+εt EViews では ラグを自動的に選択するプログラムを使うことができる (Automatic selection) ラグを選ぶ時の基準となる統計量も選べるようになっている SBIC 基準で選 ぶのが標準だ 5. ディッキーフラーテストの実行 まず 最も単純なディッキーフラーテストを実行してみよう オプションは次のものを 選択する 定数項付きで推計し ラグの長さをゼロとする Test type Augumented Dicky-Fuller Test for unit root in level Include in test equation Intercept Lag length User specified: 0 これは 次の式のαが1かどうかを検定することを目的としている yt=a+αyt-1+e αが1なら単位根を持つことになる αの分布は計算できないので 次のような形に変形して 最小二乗法で推計する yt=(1-α)yt-1+e 1 αがゼロかどうかを検定する この場合もt 分布にはならず 左側に寄った分布になるが 臨界値などは計算されるので 検定を行うことができる 5

この検定は次の式を推計して 係数である -0.008845 がゼロと有意に違うかどうかの検定 だ D(GDP95)=6554.849-0.008845*GDP95(-1) 検定等計量は t 値 (t-statistic) だが 通常の係数の場合と臨界値が違う 10% レベルで 係数がゼロである という帰無仮説を棄却するには t 値が-2.59 よりも小さくならなければならない 推計したt 値は-1.40 であり 係数がゼロである という帰無仮説が棄却できない つまり 実質 GDP は単位根を持つという結論になる 6. コマンドやプログラムでの操作 6

コマンドやプログラムで使う場合は次のような書式となる コマンド uroot( オプション ) 系列名 プログラム系列名.uroot( オプション ) 代表的なオプションには次のようなものがある 検定する式の形 const trend none 検定法 adf pp 誤差のラグ数 lag= 整数標準設定では a ( 自動設定 ) 自動ラグ決定機能を使う場合の基準等計量 info=sic,aic など 結果の保存 save= 行列名 7. 共和分検定単位根を持つ系列同士でも 長期的には関係を持っている系列があり それらの系列を 共和分の関係にある と呼ぶ 共和分の検定には 1グレンジャー アングル検定 2ヨハンセンの検定 などがある 変数同士がエラーコレクションモデルの形で表現できれば共和分の関係にあることも知られている 8. グレンジャー アングル検定 変数 y と x に共和分の関係があるかどうかを調べるには 両者を回帰させた誤差が単位 根を持つかどうかを検定すればよい yt=a+bxt+ut い ut が定常系列であれば共和分の関係にあり 単位根系列であれば 共和分の関係ではな EViews の操作 まず最小二乗法で 推計する [Quick] [Esitmate Equaution] 最小二乗法のウインドウが出てくるので 次の文字列を入力する 7

cp95 c gdp95 [OK] を押す この推計による残差を一つの系列として作成する 方程式オブジェクト :[Proc] [Make Residual Series...] 次のウインドウでは residual type は ordinary のままとし 残差に適当な名前をつける 標準では resid01 があらかじめ入っている [OK] を押すと 残差系列のオブジェクトが表示される この系列に対して単位根検定を行う ワークファイルに戻って系列オブジェクト resid01 をダブルクリックする 系列オブジェクト :[View] [Unit Root Test...] 残差系列は推計されたものなので 通常の単位根系列の臨界値とは異なることに注意す 8

る必要がある 残差の和はゼロになるので ドリフト付きやトレンド付きなどではなく 通常のランダムウォークを選ぶ ラグも考慮しなくてもよい 単位根ウインドウでの設定 Test type Test for unit root in Include in test equation Lag length Augumented Dicky-Fuller level none auto 9

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9. エラーコレクションモデル エラーコレクションモデルは 次のようなモデルを推計するものだ yt=σ xt-γet-1+ut ( 短期的関係 ) et=yt-a-bxt ( 長期的関係 ) 実際の推計では まず長期的関係を推計し その残差を説明変数の一つとする短期的関係を推計する 長期的関係の推計は アングル グレンジャー検定の推計の際の残差の作成法と同じなので省略する 長期的関係の残差が作成できたらそれを説明変数として 短期的関係を推計する 最小二乗法のウインドウで次の文字列を入力する 残差系列の名前は resid01 とする 残差は当期でなく 一期前の変数を使うことに注意する 11

グレンジャー アングル検定では 共和分の関係は否定されたが エラーコレクション モデルは成り立っている 残差項の t 値は -2.5 で 有意にマイナスである プログラム equation eq1.ls cp95 c gdp95 長期的関係の推計 eq1.makeresids res01 上記方程式の残差を res01 という変数として登録 equation eq2.ls d(cp95) d(gdp95) res01(-1) 短期的関係の推計 show eq1 eq2 方程式の表示 12

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