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ダンゴムシの 交替性転向反応に 関する研究 3A15 今野直輝

1. 研究の動機 ダンゴムシには 右に曲がった後は左に 左に曲がった後は右に曲がる という交替性転向反応という習性がある 数多くの生物において この習性は見受けられるのだが なかでもダンゴムシやその仲間のワラジムシは その行動が特に顕著であるとして有名である そのため図 1のような道をダンゴムシに歩かせると 前の突き当りでどちらの方向に曲がったかを見ることによって 次にどちらの方向に曲がるのかを予測できるのである ( 図 1の場合は その前に右に曲がっているので 次は左に曲がると考えられる ) そこで 今回の実験ではこのような予測を発展させ より一般的な条件のもとで ダンゴムシが壁にぶつかったときに左右のどちらに曲がるのか を数式によって定量的に予測した これからそのために行った 2 つの研究を説明し そのあとにその 2 つの研究で得た結果から ダンゴムシの行動を予測する式を考察する 図 1 2. 研究 研究 1 道の角度 とダンゴムシの 曲がった角度 の関係 動機前述のとおりダンゴムシは 右 左 右 左 という風に前に曲がった方向と逆の方向に曲がるという習性を持っている それでは図 2 のように 曲がる角度が 90 ( 図 1の場合 ) でなかったら ダンゴムシはどのような行動を示すのか おそらく曲がる角度が小さいほど 交替性転向反応はより起こりづらくなると考えられる ( 曲がる角度が 図 2

0 度になってしまったら右左に曲がる確率は 50% ずつになると考えられるため ) そこでこ の実験ではこのように曲がる角度が 90 度よりも小さい条件でダンゴムシを歩かせ その行 動を記録した 名前の定義ここで これ以降出てくるたびに 説明するのが面倒臭い事柄を 以下のように一言で表すことにする 開けた場所 ダンゴムシが左右を壁に囲まれた道から抜け出して出てきた領域 道の角度 ダンゴムシが左右を壁に囲まれた道の中で強制的に曲がる角度 曲がった角度 ダンゴムシが開けた場所に出たときに曲がる角度 方法 (1) 写真のような 道の角度 を自由に変えられる装置を作った (2) 道の角度 を 10 度ずつ変え それぞれの場合について 10~12 匹の別々のダンゴムシを 5 回ずつ歩かせて 曲がった角度 を計測した (3) 道の角度 と 曲がった角度 の相関関係を調べた 結果方法 (2) で計測した 各 道の角度 でのダンゴムシが 曲がった角度 の平均を散布図に表すと右の図のようになった (t 検定により母集団の平均を推定しグラフ上に表している ) このグラフを見てもわかるが 道の角度 と 曲がった角度 の間には強い相関関係がある ( 相関係数は 0.84 で 1% の危険率で優位な相関関係があることが分かった ) なお下表に散布図を書くときに用いた統計量

をまとめておく 曲がった角度 ( ) の統計的要素 曲がった角度 ( ) の統計的要素 道の角度 ( ) 標本の大きさ平均値最大値最小値中央値最頻値 分散 s 2 標準偏差 s 自由度不遍分散 u 2 標準偏差 u 標準誤差 1.96* 標準誤差母集団の平均値 (95%) 0 59 99.133 158.2 30.96 107.35 90 1429.8 37.81308 58 1454.48158 38.137666 4.965101 9.731598385 89.40101 <μ< 109 10 50 98.075 165.26 36.87 102.53 124.992 1231.8 35.09684 49 1254.59932 35.420324 5.00919 9.818012796 88.25702 <μ< 108 20 59 110.77 161.57 24.23 124.38 131.6335 1140.2 33.76655 58 1159.83796 34.056394 4.433765 8.690179057 102.0778 <μ< 119 30 59 97.326 164.48 4.086 101.31 153.4349 1756.5 41.91012 58 1786.74206 42.269872 5.503069 10.78601441 86.53968 <μ< 108 40 60 127.56 167.91 49.4 137.75 140.1944 941.64 30.68616 59 957.600114 30.945115 3.994997 7.830194331 119.7276 <μ< 135 50 58 113.53 166.76 29.74 115.64 129.2894 1088.2 32.98834 57 1107.32209 33.276449 4.369412 8.564047273 104.967 <μ< 122 60 60 128.84 181.97 70.56 131.76 123.6901 674.48 25.97067 59 685.907228 26.189831 3.381093 6.626941487 122.2143 <μ< 135 70 60 117.68 165.96 45 121.48 111.8014 843.89 29.04976 59 858.191662 29.294908 3.781956 7.412634583 110.2687 <μ< 125 80 60 130.26 170.54 21.8 138.19 156.0375 1013.8 31.83982 59 1030.95694 32.108518 4.145192 8.124576082 122.1376 <μ< 138 90 50 134.39 180 93.01 136.51 135 421.1 20.52064 49 429.690527 20.728978 2.93152 5.745779544 128.6454 <μ< 140 考察 相関図に書かれた近似直線から 曲がった角度 道の角度 *0.3986+97.819 であると考えられる このことから 初めに右に曲がる度合いが大きいほど 次に左に曲がる度合いが大きくな ると考えられる なおこれはダンゴムシが右足と左足の運動量を同じにするように動くとい う習性を持っているためであると考えられる また 道の角度 によって 曲がった角度 は変化したことから ダンゴムシは突き当 りの壁にぶつかってから左右どちらに曲がるのかを判断しているのではなく 開けた場所 に出た時点で左右のどちらに曲がるのかを判断しているのだと考えられる 研究 2 壁の角度 とダンゴムシの 右に曲がる確率 の関係 動機研究 1から 道の角度 と 曲がった角度 の関係すなわち はじめにどれくらい急激に右に曲がったら 次にどれくらい急激に左に曲がるのか が定量的に示せた このことはダンゴムシでの行動 ( 動きのパタ-ン ) を一部分だけ予測できた ということである しかし実際に自然界では一つの障害物にあたって それをよけてもすぐにまた次の障害物があり 研究 1のような 開けた場所 はほとんどない そこで より自然界に近いダンゴムシの動きを予測するために ダンゴムシが障害物 ( 壁 ) にあたる角度と その後ダンゴムシが右に曲がる確率の関係を調べた 名前の定義ここで これ以降出てくるたびに 説明するのが面倒臭い事柄を 以下のように一言で表すことにする 壁の角度 ダンゴムシの進行方向に対す

る壁の角度 右に曲がる確率 壁に突き当たったダンゴムシが右に曲がる確率 方法 (1) 下写真のような 道の角度 を自由に変えられる装置を作る (2) 壁の角度 を -24~24 度の間で 3 度ずつ変化させ それぞれの場合について 12~14 匹のダンゴムシを 1 回ずつ歩かせ 壁にぶつかった後 右と左のどちらに曲がったのか記 録した (3)(2) の記録から各場合における 右に曲がる 確率 を算出し その値と 壁の角度 の値を相関図に表して相関関係を調べた 結果まず 各 壁の角度 の場合の試行数 ダンゴムシが右に曲がった回数 ダンゴムシが右に曲がった確率を表すと右表のようになった 次に方法 (3) で算出した 右に曲がる確率 壁の角度 ( ) 試行数 右曲数 右曲確率 (%) -24 14 1 7.142857143-21 14 2 14.28571429-18 14 2 14.28571429-15 14 0 0-12 14 2 14.28571429-9 14 4 28.57142857-6 14 3 21.42857143-3 14 7 50 0 13 5 38.46153846 3 12 6 50 6 13 7 53.84615385 9 12 3 25 12 13 9 69.23076923 15 12 9 75 18 13 10 76.92307692 21 12 8 66.66666667 24 13 11 84.61538462

と 壁の角度 を散布図に表すと下図のようになった この散布図を見ると分かるが 壁 の角度 と 右に曲がる確率 にはきわめて強い相関関係があった ( 相関係数は 0.91 で 相 関係数検定により 0.1% の危険率で優位な相関関係があることが分かった ) 考察結果より 壁の角度 と 右に曲がる確率 には強い相関があると考えられる また 右に曲がる確率 道の角度 *1.6431+40.573 であると考えられる

3. 全体を通しての考察 研究 1より 道の角度 a と 曲がった角度 b の間には b 0.3986a+97.819 1 の関係が成り立っている この時 ダンゴムシが 開けた場所 に出てすぐ先に 壁の角度 c の障害物があると仮定すると ダンゴムシはその壁に対し (c-b+90) の向きでぶつかると考えられる ( 右図参照 ) この時この壁にぶつかったダンゴムシが右に曲がる確率 p% において p (c-b+90)*1.6431+40.573 が成り立つ この式に式 1を代入すると p (c-a*0.3986-97.819+90)*1.6431+40.573 1.6431c-0.65493966a+27.7256011 が導ける このようにして 道の角度 と 壁の角度 を設定すれば ダンゴムシが壁に当たった後に右に曲がる確率 ( 左に曲がる確率は 100-p%) が予想できるのである しかしこのように確率を予想できても この考察だけではこの式がどれだけ正確にダンゴムシの動きを予測できているのかはわからない 実際 ダンゴムシの行動には大きなばらつきがあり 散布図では見かけ上強い相関関係があっても 散布図に乗っているデータは あくまでたくさんのデータの平均値であり ( 研究 1の場合 ) 個々のデータは平均値からかなりばらついているのである そのため 研究 1で 道の角度 と 曲がった角度 の関係からダンゴムシの 曲がった角度 を予測している というのは 本当はダンゴムシの 曲がった角度 の平均を予測しているにすぎず それゆえに研究 2で得られた式と組み合わせても その式のとおりにダンゴムシが動くとは限らないのである また 実験で用いた装置の中で起こした行動と同じように 自然界でもダンゴムシが動いているかはわからない だから今回の研究で導いた ダンゴムシの行動を予測する式はあくまでアバウトな指標に過ぎず もっと精度の高い式を導くためには さらにたくさんの条件 ( 湿度 照度 ) なども厳密に設定したうえでダンゴムシを歩かせてたくさんのデータをとらなくてはならないと考えられる また 結果にばらつきがあった理由として 実験につかった各ダンゴムシの身体上の特徴 ( 触角が片方だけ短い 足が片側だけ 1 本少ないなど ) も大いに影響していると考えられるため 今後の研究では実験に使用するダンゴムシは事前に身体において他個体と異なる点はないか を調べる必要があると考えられる これからもより細かい条件下でデータをとるということに留意しながら 最終的目標である ダンゴムシの行動の一般化 に向けて数多くの実験をしていきたい