ポンスレの定理. qution Section 定理 有本彰雄 東京都市大学 平成 年 月 4 日 定義. n 角形 P とは 平面上にあるn 個の点の順序列 ( p, p,, pn - ) のことである 各 pk は P の頂点と呼ばれる 記号法を簡単にするため便宜的に p n とする また 線分 p i i pp, i,,,, n - を P の辺と呼ぶ 定義. すべての頂点 p k が曲線 C の上にあるとき P は曲線 C に内接しているという 定義. すべての線分 pp i i i,,,, n - が曲線 C の接線となっているとき P は曲線 C に外接しているという ポンスレの定理, は平面上にあるつの楕円 ( 曲線 ) で は をその内部に完全に含んでいるとする いまもし 角形がに内接し に外接しているとすると 同様な n 角形が無限個ある n P ( 実際は の 点に対して それを頂点とする角形でに内接し に外接している n ものがちょうどひとつだけ決められる ). アフィン座標変換 平面座標, から平面座標, への変換で次の関係を満たすものをアフィン座標変換と称する p, c d q( d - c ¹ ). 面積ルール : アフィン座標変換により が描く図形が が描く図形に変換されるとき 図形が持つ面積は d,, - c 倍される これは ヤコビアンというもので 面積要素はdd d - c dd などとなる しかし実際は ヤコビアンは符号をもち d - c > は半時計まわり方向の変換 d - c < のときは時計回りの変換に対応する 補題.. 直線と楕円は高々 点で交わる 証明楕円 と直線 c d があるとする c d を楕円の式に代入して ( c d ) なる式を得るが これは についての 次方程式であり 次方程式の実解は高々 つ
しかない 補題. (, ) を楕円 - となる の点とするとき ( ) をとおるこの楕円の接線は, 証明 ) の外部の点 ( h, ) は に注意する (.) ( t) t, h > をみたし 内部の点 ( h, ) は h < を満たすこと (.) ( t) t, - - < t < とすると ( ( t), ( t) ), t は平面上で, ) をとおる直線である また - < < ( ( ) ( ) ( t) ( - t) t t ( ) t > であるから ( ( ), ( )) は, ) の一点を除いて - < t < は (.) ( t) t t ( の外部にある つまり ( ( t), ( t) ), への接線である (.) の両辺に t (.) の両辺に をかけると (.4) ( t) - t を得る (.),(.4) を辺々加えると ( ) ( t) t をかけると が導かれる つまりこれは直線 - が, をとおる所与楕円の接線であることを示し ている ( ) 円 - の外部の点 ( r,) からこの円に 本の接線が引ける
(, h ) r (, ) (,), ) を頂点とする直角三角形を考えることにより 接点 (, h ) は 個あり それぞれ ( h ) r ( h æ r -,, ç r r çè ø ( h ) æ r, - -, ç r r であることが 平方の定理による簡単な計算でわかる çè ø このことから アフィン座標変換を用いて楕円を円に 直線は直線に写せることを考慮すれば楕円の外部の点から接線を引くとき 本あることがわかる 補題. 楕円 の外部の点 p よりp をとおる接線がちょうど 本引ける p をとおる への接線は結果として 個の接点を持つ 次は重要な補題 補題.4 楕円 の中心をC X を の外部の点とするとき X をとおる への接線と, P の 個の接点をとるとき これからできるつの三角形 ( CP,, X) と ( CP,, X) P の面積は同じである P C X P ( ( を上図のような円とすると CP,, X) の面積 CP,, X) の面積が等しいことは図形の合同から明らかで ある 一般の場合は アフィン座標変換することでわかる つまり全体の図形が d - c 倍されるだけで
面積が等しいことは変わらない事実となる. qution Section 射影座標変換 æ ç 4 5 ç çè ø 行列 A ç, があるとき 平面座標 deta ¹ から平面座標 への変換で次の関係を満たすものを射影座標変換と称する,, 4 5, (.) このとき次の補題が成立する 補題. (.) の逆は (.) である ただし B A - とするとき, 4 5 æ B 4 5 ç çè ø とおいた 証明 ) 直接計算でわかる ( ) ( ) ( ) 4 5 と ( ) ( ) ( ) 4 5 æ æ æ æ æ AB ç ç ç ç ç において 4 5 4 5 ç ç ç ç è ø è øè øè ø çè ø を参照すれば 同様に を得る æ æ æ æ * * * 4 5 * * ç ç è øè ç øè ç ø èø ( ) ( ) ( ( ) ( ) ( 4 5 4 5 4 5 ) ) 座標の変換で ポンスレの定理をつぎの場合について証明すればよいことになる : - : -, >,
4. 角測度とそのほかの測度 ケプラーの第 法則は 惑星は太陽を焦点とする楕円軌道を描く ケプラー第 法則は太陽と惑星を結ぶ直線が同じ時間間隔では一定の面積を占める 楕円形のパイ この考えで n 等分する量を探せないか? 5. qution Section 5 ポンスレの定理へ とというつの楕円があり は の内部にすっぽり含まれているとする q をの任意の点とする をの点であり そのをとおるの接線が q を通るものとする p p q p q p q 図 5- p を通る接線に対して では 点交わるが 上の操作を時計回りの方向に継続していくように番号を つけていくと図のように とを結ぶ直線が 上の点 p をとおるように 通りに点列がきまっていく q i q i i q p q p q p ( 一番最初に p を選んでいる 時計回りという条件で一意に点列がきま る ) このとき ポンスレの定理は次のように述べられる ポンスレの定理とというつの楕円があり は の内部にすっぽり含まれているとする 上のある点に対して 上で求めた数列で q q がなりたてば 任意の点 q に対して 上と q n 同じにとった数列においても q n q となる いいかえれば とというつの楕円があり はの内部にすっぽり含まれているとする に内 接し に外接する多角形は ()() のいずれか一方がおきる () どこを出発点にしようとも n ステップで閉じる () どこを出発しても決してn ステップでは閉じることがない 射影座標変換で一方の楕円は円に変換され 他方は楕円のまま そして中心を共有できるようにできる この特別な場合について定理を証明すれば 一般のポンスレの定理が証明できていることになる
( zw, ) (, ) (, ) O ( zw, ) 図 5- {( ) }, ï í( ), ìï z w ü z, w ý ï >, ï î ïþ, とおく {(,,, ) 4 (, ), (, ), (, ) をとおる直線が(, ) をとおる接線である } S z w Î Î z w Î z w とおく 言い換えれば z w (5.) - - z w - zw (, ) 4 をみたす ( zw,,, ) Î をS と言ってよい 図 5- において (, ) と zw は次の式で結び付けられる (5.) z z t, w w - t ( zw, ) と ( zw, ) をつなぐ線は (, ) に直交する ベクトル (, - ) はベクトル (, ) に直交するので ( ) ( ) ( zw, - zw, t, - ) となる実数 t がとれる これを書きなおしたものが (5.) である (, ) は の点であるから z (5.) を w に代入すると t と (5.) t - ( z / - w / ) ( / / ) ( ), ) zw を得る 図 5- で (, ) とをつなぐ線分は O と ( zw, を結ぶ直線と直交するので 同じ考えで (5.4) sw, - sz となる s がとれるが (, ) が であるという条件から s と (5.5) s - ( w - z ) ( z w ) をえる q p q p q p 次の量が保存される において符号が逆向きになることを除く
補題 5.: (5.) w - z -( w - z ) (5.) z / - w / -( z / - w / ) z 注意 :( w - z ) はベクトルと ( zw, がつくる平行四辺形の面積である w ( ), ) 証明 ) (5.) 最初の式の両辺に w, 番目の式の両辺に z をかける 結果を引き算すると ( ) ( ) ( ) w - z w - z s w z w -z - w - z (5.) も同様である (5.) の微分を行列形式にかきなおすと æd æ æ d z / w / dz çz w è ø çdw è ø çè ø とくに最初の 行をのこして dw に関するものを右辺にもっていくと æ æd æ z / d w / - dw çz w çdz ç è øçè ø è ø - æ æ -zw - z z / z z - z( z w) - z w ç è ø ç ( z - w) è ø をもちいて æ w ç ç- z æd ç ç w d z - ç- - dw - èç dz ø ç z ( z w) ç w ç ( z - w ) よって ç è ø d -d - dz dw z w z w ( / - / ) ( / - / ) w( w -z) z( w -z) を得る あとは となり L ò dq S dq とおくと という invrint な mesure が存在し これが S に向きをつけた正の -form q : S R / L を (5.) q( ) ( zw,,, ) zw,,, ò dq mod L (,, z, w ) とおくことによって q p q p q p の ステップで だけ変換される つまり n ステップで n º mod L となる しかし このことは
出発点 る ) q に無関係である ( 自励系微分方程式のように初期条件を変えても周期であることは保存す Reference [] Roert L. Brnt Poncelet s Theorem from internet