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切片 ( 定数項 ) ダミー 以下の単回帰モデルを考えよう これは賃金と就業年数の関係を分析している : ( 賃金関数 ) ここで Y i = α + β X i + u i, i =1,, n, u i ~ i.i.d. N(0, σ 2 ) Y i : 賃金の対数値, X i : 就業年数. (

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仮説検定を伴う方法では 検定の仮定が満たされ 検定に適切な検出力があり データの分析に使用される近似で有効な結果が得られることを確認することを推奨します カイ二乗検定の場合 仮定はデータ収集に固有であるためデータチェックでは対応しません Minitab は近似法の検出力と妥当性に焦点を絞っています

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布に従う しかし サイコロが均質でなく偏っていて の出る確率がひとつひとつ異なっているならば 二項分布でなくなる そこで このような場合に の出る確率が同じであるサイコロをもっている対象者をひとつのグループにまとめてしまえば このグループの中では回数分布は二項分布になる 全グループの合計の分布を求め

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F = 0 F α, β F = t 2 + at + b (t α)(t β) = t 2 (α + β)t + αβ G : α + β = a, αβ = b F = 0 F (t) = 0 t α, β G t F = 0 α, β G. α β a b α β α β a b (α β)

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評価点の差と選択率 実際には ほとんど評価点が同じときは, どちらも選択される可能性がある 評価点の差が大きいときは, 片方しか選ばれない. A が圧倒的に劣る A が選ばれることはほとんどない 選択肢 A が選ばれる可能性 0 つは同じ魅力 0% ずつ A が圧倒的に良いほとんど A だけが選ばれ

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Transcription:

Validation of TASHA: A 24-h activity scheduling microsimulation model Roorda, M. J., Miller,E. J., Habib, M. N. K. Transportation Research Part A, Vol.42, pp.360-375, 2008. 2008/10/28( 水 ) 論文ゼミ #15 M1 山田孝太郎

内容 はじめに モデル概要 利用データ 基本年 (1996) でのモデルVerification 活動頻度, 活動開始時間, 活動継続時間, 移動距離 予測年 (2001) でのモデル Validation 活動頻度, 活動開始時間, 活動継続時間, 移動距離 まとめ 1

はじめに Travel Activity-based シミュレーションモデル TASHA のトロント都市圏への適用 Travel/Activity のスケジューリングにおける一連の意思決定を表現 Activity を発生させ, 時間的に妥当になるようスケジューリング Tour-based な交通手段選択モデル 2

モデル概要 TASHA =Travel/Activity Scheduler for Household Agents 特徴 Activity-based: 移動は活動の派生需要 Household-based: 世帯内の相互作用を考慮 Agent-based microsimulation: 個人 世帯を離散的に表現 Bottom-up プロセス 活動発生 スケジューリング cf. Top-down プロセス : 活動パターンを選択 3

モデル概要 活動発生 活動のタイプと時間帯 活動場所選択 内生モデル 出入力データ 活動のタイプと時間帯, 場所 スケジューリング 活動のスケジュール / ツアー 世帯単位での交通機関選択 トリップとその交通手段 旅行時間 トリップ配分 既存のパッケージ EMME/2 を利用 4

モデル概要 活動発生 a) 活動発生するかを頻度分布から求める b) 開始時刻を求める c) 開始時刻から活動の継続時間を求める 活動のタイプ 1. Work business 2. Work-at-home business 3. Primary work 4. Secondary work 5. Return home from work 6. School 7. Joint other 8. Joint shopping 9. Individual other 10. Individual shopping 5

モデル概要 活動場所選択 自宅, 勤務地 / 学校の場所はインプットデータとする ゾーン j の選択確率は以下の式であらわされる. P j i = exp( k exp( δ jk δ [ α k [ α + β log( E k + β log( E ) + φ log( P ) + φ log( P ) + γ d ) + γ d j' k j' k k k j' k j' k ij' j k j k ij ]) ]) δ E P d k jk j j ij α, β, φ, γ k ゾーン j がゾーンアクティビティカテゴリ k に属するとき 1, そうでないとき 0 ゾーン j の従業人口 ゾーン j の居住人口 ゾーン i からゾーン j への距離 k k k パラメータ ゾーンが都心部なら 1 従業人口密度 >3000 人 /km 2 (work), 小売面積 >100,000sq.ft.(shopping), なら 2 小売店舗数 >50 軒 /km 2 (other) その他なら 3 6

モデル概要 スケジューリング 得られた活動を先述の決められた順 (Doherty et al. 2004) に並べる. その間を移動活動でつなぐ. もし並べる際に他の活動と齟齬があれば, 活動時間を短くする, 開始時刻を遅らせるなど, アルゴリズム (Rooda and Miller, 2003) で処理する. 7

モデル概要 世帯単位での交通機関選択 ランダム効用モデル 世帯内での他の人の活動などを考慮した交通機関選択. 詳しくはRoorda et al. (2006) 個人のツアーの交通機関選択 複数人のツアーの交通機関選択 世帯の自動車の配置 相乗りの機会の探索 トリップ配分 交通配分モデル EMME/2 を利用 シミュレートされた 5% のサンプルをトロント都市圏人口に見合うように拡大 旅行時間を用いて繰り返し計算を収束するまで行う 8

利用データ Transportation Tomorrow Survey(TTS) 世帯単位 平日の24 時間の移動を調査 トロント都市圏の4.9% の世帯を対象 (1996) 活動の発生, 場所選択モデルの推定に利用 Verification 81,554 世帯 21,9773 人の活動を対象 推定された活動スケジュールを1996のTTSデータと比較 Validation 113,608 世帯 315,202 人の活動を対象 2001 年のTTSデータと比較 9

Verification と Validation Verification 検証 入力と出力を比較し, 正しいかを確認する Are we building the product right? Varidation 妥当性確認 ソフトウェアが要求された要件を満たしているか確認する Are we building the right product? cf.calibration 現実の状況をよりよく表現するためのパラメータチューニングを行う. 参考 :http://blues.se.uec.ac.jp/mt/swtest/archives/000055.html 10

基準年 (1996) の verification TASHA の内生モデル ( 活動発生, 活動場所, スケジューリング ) を組み合わせたときの動作について検証する. 個別のシミュレーション結果が集計したときに妥当であるかの確認. 10 回シミュレーションを行い, 平均 標準偏差で検証 以下の指標について verification 活動の頻度 活動開始時刻 活動継続時刻 移動距離 11

基準年 (1996) の verification 活動頻度 活動タイプ平均活動数 活動数標準偏差 観測活動数 活動数の差 活動数の差 (TASHA) (TASHA) (TTS) (#) (%) Work 95,173 224 95,152 21 0.0 School 28,881 60 30,352-1471 -4.8 Shopping 32,891 134 35,469-2578 -7.3 Other 58,998 260 60,741-1743 -2.9 Home 180,796 271 175,966 4830 2.7 Total 396,739 405 397,680-941 -0.2 全体的には比較的よく再現されている. Work 活動の再現性は高い School, Shopping, Other 活動の再現性は低い Work より優先度が低く, スケジューリングのプロセスで棄却されることが多い Home 活動がやや過大なのは Chaining behavior( 後述 ) のため 12

基準年 (1996) の verification 活動開始時刻 Kolmogorov-Smirnov 検定 すべての活動が P>0.97 8:00 am~6:00 pm に School, Shopping, Other がやや過小で, それ以降に過大になる傾向. 9:00 am~4:00 pm の Return Home 活動がやや過大, 5:00 pm~7:00 pm のものが過小. 他の活動の副次的活動のため. 13

基準年 (1996) の verification 活動継続時間 Kolmogorov-Smirnov 検定 Other 活動は信頼水準 90% で帰無仮説が棄却 図に示されている, 全体の 90% トリップが含まれる時間帯は, 比較的再現性が高く,10 分または 10% 以内の差に収まる. 14

基準年 (1996) の verification 移動距離 活動タイプ平均移動距離 移動距離標準偏差 観測平均移動距離 平均距離差 平均距離差 (TASHA)(km) (TASHA)(km) (TTS)(km) (km) (%) Work 12.41 0.02 12.08 0.33 2.7 School 5.58 0.02 5.05 0.53 10.5 Shopping 5.62 0.05 4.85 0.77 15.9 Other 7.64 0.03 7.48 0.16 2.1 Home 8.43 0.02 8.80-0.37-4.2 Total 8.83 0.02 8.74 0.08 0.9 Return Home 活動以外は過大理由 1. Shopping などは職場に近い場所が選択されにくい. 理由 2. トリップチェーンが最適化されない ( 右図 ).2 トリップのツアーが過大になる. 15

モデル Validation(2001) 過去のデータに基づいて構築されたモデルが, 将来 (2001) においても汎用性を保てるのかを検証する. 人口の予測は行なわず,2001 年の人口を入力データに利用する. 同様に以下の指標について validation 活動の頻度 活動開始時刻 活動継続時刻 移動距離 16

モデル Validation(2001) 活動頻度 活動タイプ平均活動数 活動数標準偏差 観測活動数 活動数の差 活動数の差 (TASHA) (TASHA) (TTS) (#) (%) Work 143,990 329 145,123-1133 -0.8 School 41,987 62 43,930-1943 -4.4 Shopping 46,844 357 53,989-7145 -13.2 Other 84,577 360 93,771-9194 -9.8 Home 265,031 364 264,588 443 0.2 Total 582,429 1131 601,401-18,972-3.2 全体の再現性が落ちている. 過小評価 1 世帯 1 日当たりのトリップの数が 5 年間で増加 5.60 トリップ / 日 (1996) 5.83 トリップ / 日 (2001) TASHA はこうした平均トリップ数の変動を表現できない. 17

モデル Validation(2001) 活動開始時刻 5 年間で活動開始時刻の分布には, 大きな変化がない. Work 活動開始時刻が 9:00am-4:00pm だったものが 5:00am-8:00am のピーク時間に変更されていたり, 学校開始時刻が 8:00am-9:00am だったものがそれ以降の時間に変更されたりすることを TASHA は表現できない. Kolmogorov-Smirnov 検定 すべての活動が P>0.86 18

モデル Validation(2001) 活動継続時間 Other 活動の再現性はやや低下したが, それ以外の再現性はやや向上 Kolmogorov-Smirnov 検定で validation Other 活動は帰無仮説が棄却される 19

モデル Validation(2001) 移動距離 活動タイプ平均移動距離 移動距離標準偏差 観測平均移動距離 平均距離差 平均距離差 平均距離差 平均距離差 (TASHA)(km) (TASHA)(km) (TTS)(km) (km) (%) 01-'96(TASHA)(%) 01-'96(TTS)(%) Work 13.20 0.02 12.78 0.42 3.2 6.3 5.8 School 5.58 0.02 5.30 0.28 5.3 0.0 5.0 Shopping 5.80 0.03 5.40 0.40 7.4 3.2 11.3 Other 7.88 0.03 8.02-0.14-1.8 3.1 7.2 Home 8.92 0.01 9.22-0.30-3.2 5.9 4.8 Total 9.34 0.01 9.26 0.07 0.8 5.8 5.9 5 年間での平均移動距離の変化 全体としてはよく再現できている Work 活動は距離を過大に推計している School,Shopping, Other 活動の距離の推計は過小 1996 年では移動距離を過大推計したので, School,Shopping, Other 活動の距離の2001 年次の推計はより正確なのではないか. 1996 2001 20

まとめ 短期間 (5 年 ) の予測ではあるが, モデルの安定性が検証された Validation によって得られたモデルの改善点 Work 以外の活動場所選択モデルの改良 スケジューリングに対する感度をもった活動発生モデル スケジューリングと交通手段選択の意思決定が同時に行われるようにモデルを統合. Work 以外の活動の表現を詳細にする. 日中の仕事場からの Return home 活動の発生に距離を考慮する. さらに Validation で評価すべき事項 トロント都市圏の場所ごとで異なる移動行動が再現できるか 属性の違うグループ間で異なる移動行動が再現できるか 交通手段選択が正確に再現されているか 配分時のリンク通過交通量が観測値と一致しているか インフラ整備, 土地利用変更,TOD に対し現実的感度が得られるか 21

参考資料

Activity-based: 移動は活動の派生需要とすること. 活動に対する需要 / 欲求と交通システムのモビリティ / アクセシビリティのオプションの相互作用こそが, 移動行動を決定する. Household-based: 個人の移動の意思決定は世帯内の相互作用を考慮してなされる. Agent-based: 人や世帯が intelligent object または agent として表現される. Microsimulation: 離散的な Activity-based アプローチを最大限に発揮する. 23

関連がある 一連の活動 を Activity project としてとらえる. Activity project には目的以外に,project agenda と project task list という属性がある. Project agenda: その project で行われる活動を順に記述したリスト project task list: その project で行われなければならない活動を記述したリスト. 発生させた Activity episodes を目的を同じくする project agenda にアクティビティタイプの定められた順で配置する. 様々な目的の project から定められた順に episode を取り出し, 最終的な個人のスケジュールを決定する. 24

25

参考文献 Doherty, S.T., Nemeth, E., Roorda, M.J., Miller, E.J., 2004. Design and assessment of the Toronto area computerized household activity scheduling survey. Transportation Research Record: Journal of the Transportation Research Board 1894, 140 149. Miller, E.J., Roorda, M.J., 2003. A prototype model of 24-h household activity scheduling for the Toronto Area. Transportation Research Record: Journal of the Transportation Research Board 1831, 114 121. Roorda, M.J., Miller, E.J., Kruchten, N., 2006. Incorporating withinhousehold interactions into a mode choice model using a genetic algorithm for parameter estimation. Transportation Research Record: Journal of the Transportation Research Board 1895, 171 179. 26