本日の講義内容 前提 : 微分積分 線形代数が何をしているかはうろ覚え 材料力学は勉強したけど ちょっと 弾性および塑性学は勉強したことが無い ー > ですので 解らないときは質問してください モールの応力円を理解するとともに 応力を 3 次元的に考える FM( 有限要素法 の概略 内部では何を計算しているのか? 3 物が壊れる条件を考える 特に 変形 ( 塑性変形 が発生する条件としてのミーゼス応力とはどのような応力か?
応力歪線図 おもな材料特性 材料 SS4 S45C 耐力 5 365 (N/mm 引張り強さ 4 6 (N/mm 伸び (% 8 引張り強さの 5% 強が降伏応力 金属は切れる ( 破壊する 力の 5% 強の力が作用すると塑性変形が起き機械の機能を満たさなくなる
Nn=N cosθ, Ns=N sinθ, A =A/cosθ 応力とその方向 よって θ 傾いた平面には σ =Nn/A =(P/Acos θ=σcos θ τ =Ns/A =(P/Acosθsinθ= σcosθsinθ 応力は平面が指定されて初めて決まる 応力は A 面では面を離すような引っ張り応力しか働かないが A 面では引っ張りの他 面をこするようなせん断応力も働く 特別な面以外は両方の応力が働く 3
次元応力 Z 方向に力が働いていない 次元応力状態を考える この微小要素の 重さ を無視すると図のような応力が作用する また回転していないことより このことをせん断応力は共役であるという つまり運動を考えない材料力学では 9 度傾きの違う面には大きさの同じせん断力が作用している 4
次元 θ 方向の応力 X 方向での応力が求められているときに面の方向による応力の変化 方向のつり合い σn AB cosθ=τn AB sinθ+σ OB+τ OA 方向のつり合い σn AB sinθ+τn AB cosθ=σ OA+τ OB ここで OA=ABsinθ OB=ABcosθ より σn= σcos θ+σsin θ+τsinθcosθ =(/(σ+σ+ (/(σ-σcosθ+τsinθ τn= (σ-σsinθcosθ+τ(cos θ-sin θ =-(/(σ-σ sinθ+ τcosθ 5
6 θ 方向応力の性質 ( cos sin ( n d d tan,, ( 4 ( ( ( min ma n σn は θ の変化に対し極大極小値を持ち のとき極小極大となり その時の θ はで与えられ この 力 σ σ を主応力という
θ 方向応力の性質 ( 式を絵で表すと左のような絵で表せる O 順次説明するが 応力をうまく説明できる円を書くことができるのである 7
8 θ 方向応力の性質 ( tan より以上より二つの主応力方向は直行する tan tan tan tan or or
tan cos θ 方向応力の性質 (3 ( 4,sin ( 4 をスライド 5 の以下の式に代入すると τn=-(/(σ-σ sinθ+ τcosθ n つまり 主応力方向の面ではせん断力はゼロである ( 主応力面においてはせん断力は働かない=せん断力が働いてないような面を主応力面と言い 面あって それらは直行する 9
スライド 5 においてせん断力 dn d θ 方向応力の性質 (4 cos sin この時スライド 5 の式より τn =-(/(σ-σ sinθ+ τcosθ が極大極小になる θ は tan ( ( n ma, min ( 4 よって ma ( ( ma, 主応力の差の半分が最大せん断力 : 主剪断応力 ( ma O ma ma
tan よって θ 方向応力の性質 (5 tan tan tan, より 4 主応力軸と主せん断応力軸は 45 度の角度をなす スライド5,6より n n 引っ張り応力の合計は不変量となる I
モールの応力円スライド 5 の σ σ を σ σ と読み替えて θ を -θ τ= とすると sin ( cos ( ( cos ( ( 中心は C((σ+σ/, = ((σ+σ/, で半径 (σ-σ/ の円で応力状態を表すことができる
今まで 面のみであったが z 面 z 面でも成り立ち 3 次元で成り立つ その議論は必要になったらやることにする 演習 ( モールの円 上記の左図のような応力状態場合の主応力と主応力方向を求めよ 演習 上図でτ= ならモールの円はどのようになるか? 演習 3 上図でσ= MPa ならどうなるか 3
応力と歪 次元での応力と主応力の関係モールの円に関して説明した 次に この応力と材料の変形 ( 歪 の間の関係を述べる 一軸引張なら引っ張った方向に材料は伸び 横方向は細くなる 式であらわすと または, 通常引っ張ると体積は増える 計算によると体積不変のゴムなどは ν=.5 鉄などは約 ν=.3 である この ν をポアソン比と言う d P d d d 4
一片の長さ :a ここで先ほどの演習でやった問題 3 を思い返すと 軸で同じ力で片方は引っ張り 片方は圧縮の場合 モールの円は原点周りの円となり 45 度傾いた面は単純せん断となる 方向の歪は σ による歪と 軸の圧縮による歪の和となり 方向は歪は σ による歪と 軸の引っ張りによる歪の和となり破線で表される (, ( 5
次にこの歪が単純せん断力で発生したと考える せん断歪は下に示すように γ なので これに OH ' ' 4 より G(,, G G or tan 4 G ( ( O' OH ' a( a( を代入すると が求まる これは弾性係数は 個わかるとほかの弾性係数が計算できるのである 途中 tan 4 sin( / 4 cos( / cos( / 4 sin( / cos( / 4 cos( / sin( / 4 sin( / ( / ( / を用いている 6
ここで記憶にとどめておいていただきたいこと 応力には引っ張りとせん断の 種類がある 応力は作用している面の方向が決まらないと大きさは決まらない 3 主応力方向のせん断応力はゼロである 4 せん断力だけの場合は体積変化が発生しない 5 面に垂直な力はポアソン比を通じ 9 度方向の歪を変化させる 6 弾性定数は 個決まると残りは計算で求められる 7
3 次元での応力と歪と応力の関係 z z z z z z 直方体に図のように応力が働いている 3 軸方向の応力はポアソン比を介して互いに影響しあい 式のようになる つまり z 各軸方向の引っ張り応力により 軸方向の歪量はそれぞれ次のようになり 軸方向の歪はこれらの和となる ほかの 軸も同様に求められ ', '', ''' z z z z z, 8
9 扱いやすいように行列式に書いて z z z z z ( (
また せん断応力に関しては z z z z z z G G G ( ( ( であるからこれを前のページの式に組み込み σ Dε z z z z z z ( ( これが 歪と応力の関係を表す 3 次元での構成方程式である
有限要素法の説明で必要になる平面応力の構成方程式を求めておく 平面応力とは σz= であるので z Εz はゼロではないが 応力の計算には影響ないので 3 本目の式は省略し整理すると平面応力の構成方程式 ( ( せん断成分は τ のみとなり前と同様に入れると ( ( という構成方程式が求まる