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A6/25 アンモニウム ( インドフェノールブルー法 ) 測定範囲 : 0.20~8.00 mg/l NH 4-N 0.26~10.30 mg/l NH ~8.00 mg/l NH 3-N 0.24~9.73 mg/l NH 3 結果は mmol/l 単位でも表示できます 1. 試料の

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血球数算定 ( 血算 ) NTT 東日本関東病院臨床検査部 栗原正博

実施方法 配布試料 K-1 K-2 単一ヒト新鮮血液試料 (ACD EDTA-2K 加血液 ) 測定項目 ヘモグロビン濃度 (Hgb) 赤血球数 (RBC) 白血球数 (WBC) 血小板数 (PLT) 平均赤血球容積 (MCV) 白血球 5 分類 参考調査 ( 好中球 リンパ球 単球 好酸球 好塩基球 )

試料作製方法 1ACD 自己血採血バッグに 2 自己血採血と同様に採血 EDTA-2K 溶液 (75mg/ml) を 8ml 注入 K-1 男性 1 約 ml 採血 K-2 男性 2 約 35ml 採血 3 血液をビーカーに移し連続分注器にてスクリュー キャップ式試験管に約 1.5ml 分注 4 ランダムにサンプルの測定を行ないバラツキがない事を確認 塗抹標本を作製し血小板凝集などを確認 5 保冷材に触れないように梱包し送付

参加施設内訳 施設数 病院 検査センター 16 施設 血算機器メーカー 5 社計 165 施設 使用機器メーカー内訳 エイアンドティー.6% 堀場製作所 2.4% 日本光電 1.8% シーメンス 4.8% アボット 9.7% シスメックス 69.1% XE 37.6% XT 18.8% ベックマン コールター 11.5% ほか 4.2% XS 4.8% KX 3.6%

評価方法について 基幹施設及び委員会施設 14 施設の平均を目標値とし 昨年同様の許容幅を用いて評価を行なった 平成 23 年度血球数算定目標値および評価範囲 項目 ( 単位 ) 試料目標値 Hgb(g/dl) RBC( 6 /μl ) WBC( 3 /μl ) PLT( 3 /μl ) MCV(fl) A 評価範囲 C 評価範囲 % % K-1 13.34 12.8~13.9 12.2~14.5 ±4% ±8% K-2 12.67 12.1~13.2 11.6~13.7 K-1 4. 3.99~4.42 ±5% ±% 3.78~4.63 K-2 3.95 3.75~4.15 3.55~4.35 K-1 4.9 3.6~4.5 3.2~4.9 ±% ±% K-2 4.91 4.4~5.4 3.9~5.9 K-1 32.4 266~339 ±12% ±24% 229~375 K-2 216.4 19~243 164~269 K-1 93.73 89.~98.5 ±5% ±% 84.3~3.1 K-2 97.91 93.~2.8 88.1~7.7

ヘモグロビン濃度 (Hgb) ヒストグラム ツインプロット 5 K-1 47 目標値 :13.34 12.8~13.9 3 35 29 16 16 7 1 1 3 5 4 1 12.7 12.8 12.9 13. 13.1 13.2 13.3 13.4 13.5 13.6 13.7 13.8 13.9 5 K-2 48 36 36 3 1 1 9 16 5 1 2 12.1 12.2 12.3 12.4 12.5 12.6 12.7 12.8 12.9 13. 13.1 13.2 K-2 (g/dl) 目標値 :12.67 12.1~13.2 n=165 K-1 (g/dl) 除外施設なし

ヘモグロビン濃度 (Hgb) 試料 参加施設数 除外 平均値 (g/dl) C.V(%) K-1 165 13. 1.3 K-2 165 12.7 1.3 1) 今年度の調査では入力ミスや値の入力間違いはみられなかった 2) 全体のCVはK-1 K-2 共に1.3% であり 非常に収束度合いが高かった 3) 目標値 ±4% を外れた施設はK-1において1 施設みられた

赤血球数 (RBC) 6 5 3 8 7 6 5 3 2 4. 2 6 4.5 ヒストグラム 11 4. 6 4.15 K-1 K-2 14 19 4. 47 4.25 22 56 4.3 69 12 4.35 31 目標値 :4.21 3.99~4.42 3 3 4. 5 4.45 目標値 :3.95 3.75~4.15 2 K-2( 6 /μl) ツインプロット 4. 4. 4. 3.9 3.8 3.7 3.9 4. 4. 4. 4.3 4. 4.5 K-1( 6 /μl) n=165 除外施設なし 3.75 3.8 3.85 3.9 3.95 4. 4.5 4. 4.15 エイアンドティーシスメックス 堀場製作所 ベックマンコールターシーメンス アボット 日本光電

赤血球数 (RBC) 試料参加施設数除外平均値 ( 6 /μl) C.V(%) K-1 165 4.232 1.9 K-2 165 3.956 1.9 1) 今年度の調査では入力ミスや値の入れ違いはみられなかった 2) 全体の CV は K-1 K-2 共に 1.9% であり 非常に収束度合いが高かった 3) 目標値 ±5% を外れた施設は K-1 において 1 施設みられた 4) ベックマン コールター社は低値傾向 シスメックス社やアボットジャパン社は高値傾向とメーカー間差がみられた これは昨年と同様の傾向であった

白血球数 (WBC) ヒストグラム ツインプロット 6 5 3 K-1 目標値 :4.1 3.6~4.5 41 55 23 13 4 6 8 1 1 1 1 3.2 3.3 3.4 3.5 3.6 3.7 3.8 3.9 4. 4.1 4.2 4.3 K-2( 3 /μl) 5.4 5.2 5. 4.8 4.6 4.4 エイアンドティ シスメックス 堀場製作所 ベックマンコールター シーメンス K-2 目標値 :4.9 4.4~5.4 4.2 3 14 17 37 31 31 1 6 3 6 5 3 4.2 4.3 4.4 4.5 4.6 4.7 4.8 4.9 5. 5.1 5.2 アボット 4. 3. 3.2 3.4 3.6 3.8 4. 4.2 4.4 K-1( 3 /μl) 日本光電 n=154 11 施設除外 ( 報告桁数間違い )

白血球数 (WBC) 試料参加施設数除外平均値 ( 3 /μl) C.V(%) K-1 154 11 4.1 4.4 K-2 154 11 4.81 4.1 1) 11 施設で報告桁数間違いがみられた為 統計上からは除外した 2) 全体の CV は K-1 が 4.4% K-2 が 4.1% であった 3) 目標値 ±% を外れた施設は K-1 では 6 施設 K-2 では 7 施設であった外れた施設はアボットジャパン社 シーメンス社でやや目立った この 2 社は平均値もやや低値傾向にあるため外れ値が目立ったと思われる

血小板数 (PLT) ヒストグラム ツインプロット 6 K-1 59 目標値 :32.4 266~339 27 エイアンドティ 5 3 3 28 9 29 3 3 3 34 3 13 33 5 6 3 35 2 36 K-2( 3 /μl) 25 23 2 19 シスメックス 堀場製作所 ベックマンコールター シーメンス 5 3 27 45 37 1 6 4 1 18 19 2 2 23 2 25 K-2 目標値 :216.4 19~243 17 15 25 27 29 3 33 35 37 K-1( 3 /μl) アボット日本光電 n=161 4 施設除外 ( 報告桁数間違い )

血小板数 (PLT) 試料参加施設数除外平均値 ( 3 /μl) C.V(%) K-1 161 4 38.5 4.8 K-2 161 4 211.5 5.7 1) 4 施設で報告桁数間違いがみられた為 統計上からは除外した 2) 全体の CV は K-1 が 4.8% K-2 が 5.7% であり K-2 で若干バラツキが大きかったが昨年度よりも少し改善された 3) 目標値 ±12% を外れた施設は K-1 では 8 施設 K-2 では 6 施設であった 4) アボット ジャパン社はやや高値傾向を示していた なかでも光学的検出法にて結果を報告している施設では C 評価がやや目立った

平均赤血球容積 (MCV) ヒストグラム ツインプロット 6 5 3 7 6 5 3 1 3 29 K-1 58 88. 9. 92. 94. 96. 98.. 1 2 K-2 69 92. 94. 96. 98.. 2. 4. 6. 56 5 19 目標値 :93.7 89.~98.5 21 5 1 目標値 :97.9 93.~2.8 1 K-2(fl) 6. 4. 2.. 98. 96. 94. 92. 9. 84. 86. 88. 9. 92. 94. 96. 98.. K-1(fl) n=163 1 施設 ( 未入力 ) 1 施設 ( 入力ミス?) エイアンドティ シスメックス 堀場製作所 ベックマンコールター シーメンス アボット 日本光電

平均赤血球容積 (MCV) 試料 参加施設数 除外 平均値 (fl) C.V(%) K-1 163 2 93.68 2.1 K-2 163 2 98.23 2. 1) 明らかな極外値を報告した1 施設 未入力が1 施設あり統計上からは除外した 2) 全体のCVはK-1が2.1% K-2が2.% であり 収束度は高かった 3) 目標値 ±5% を外れた施設は K-1では2 施設 K-2では3 施設であった

まとめ 今年度も報告桁数間違えが目立った 必ず報告単位をチェックすること! 今年度はK-1 K-2ともに男性ボランティアによる試料であったためにあまり差が出なかったに差が出来るように工夫を 適切なサンプル容器の選定が必要

白血球 5 分類 ( 参考調査 )

目的 従来より 新鮮血による血球数算定は様々な精度管理調査にて行なわれているが白血球 5 分類については行なわれていない 今年度は 参考調査として白血球 5 分類について集計し 評価が可能であるかどうか 調査を行なった

目的と実施方法 目的 新鮮血サーベイにおいて機械値による白血球 5 分類の調査が可能かどうか 白血球 5 分類におけるメーカー 機種間差の有無を調べる 実施方法 血球数算定試料 K-1 K-2 を用い 同時測定が可能な白血球 5 分類 ( 機械値 ) について集計を行なった 今年度は参考調査のため評価は行なわない 参加施設数は :143 施設

目視によるカウント 試料作製日に作製した塗抹標本を カウント n= 好中球リンパ球単球好酸球好塩基球平均 54.4 41.6 2.3 1.3.5 K-1 SD 4.42 3.89 1.18.82.53 C.V% 8.1 9.3 51.4 66. 5.4 平均 58.2 29. 6.1 6.3.6 K-2 SD 3.42 3.33 2.7 1.74.55 C.V% 5.9 11.5 44.2 27.8.

基幹施設の 基幹施設の機械値 ( 極端値除外後 ) n=13 好中球リンパ球単球好酸球好塩基球 平均 55.6 37.8 4.2 1.9.3 K-1 SD.84 1.17.33.19.11 C.V% 1.5 3.1 7.9.3 34.7 平均 59.7 25.3 7.6 7.3.4 K-2 SD.78.86.54.55. C.V% 1.3 3.4 7.1 7.6 23.

好中球 標本平均 ヒストグラム ツインプロット 機械値平均 1 8 6 K-1 9 18 3 1 1 48 51 54 57 6 63 66 69 72 75 78 K-2(%) 84. 76. 68. 6. エイアンドティ シスメックス 堀場製作所 ベックマンコールター シーメンス K-2 アボット 8 92 52.. 48. 56. 64. 72. 8. 日本光電 6 44 3 1 1 1 56 6 64 68 72 76 8 K-1(%) n=142 1 施設入力ミス全体のC.V(%) K-1:4.5 K-2:3.9

リンパ球 標本平均 ヒストグラム ツインプロット 機械値平均 1 8 6 K-1 4 21 1 1 4 1 21 24 27 3 33 36 39 42 45 48 K-2(%) 35. 3. 25.. エイアンドティ シスメックス 堀場製作所 ベックマンコールター 15. シーメンス K-2. アボット 8 6 61 69 5. 15.. 25. 3. 35.. 45. 5. 日本光電 K-1(%) 1 1 2 7 1 13 16 19 22 25 28 31 n=142 1 施設入力ミス全体のC.V(%) K-1:6.7 K-2:9.1

単球 標本平均 ヒストグラム ツインプロット 機械値平均 8 6 45 K-1 68 12.. エイアンドティ シスメックス 17 1 1 3. 4. 5. 6. 7. 8. K-2(%) 8. 6. 4. 堀場製作所 ベックマンコールター シーメンス 8 6 K-2 82 18 23 13 1 1 4 3. 4. 5. 6. 7. 8. 9.. 11. 2. アボット. 日本光電. 2. 4. 6. 8. K-1(%) n=142 1 施設入力ミス全体のC.V(%) K-1:19.4 K-2:13.4

好酸球 標本平均 ヒストグラム ツインプロット 機械値平均 8 7 6 5 3 K-1 72 55 11 2 1 1 1.5 2. 2.5 3. 3.5 4. 4.5 5. K-2(%) 11.. 9. 8. 7. エイアンドティ シスメックス 堀場製作所 ベックマンコールター シーメンス K-2 6. アボット 8 6 7 63 1 6 1 1 6. 7. 8. 9.. 11. 5.. 1. 2. 3. 4. 5. K-1(%) n=142 1 施設入力ミス全体のC.V(%) K-1:17.7 K-2:8.1 日本光電

好塩基球 標本平均 ヒストグラム ツインプロット 機械値平均 1 117 K-1 3.5 3. エイアンドティ 8 6 13 6 4 2..5 1. 1.5 2. 2.5 K-2(%) 2.5 2. 1.5 1. シスメックス 堀場製作所 ベックマンコールター シーメンス 8 6 K-2 99 3 1 8 1 1 1 1..5 1. 1.5 2. 2.5 3. 3.5.5 アボット...5 1. 1.5 2. 2.5 日本光電 K-1(%) n=142 1 施設入力ミス全体のC.V(%) K-1:8.7 K-2:73.6

今後の課題 目標値の設定方法は 基幹施設平均? 標本をカウント? 評価幅の設定はどうすればよいか 健常人検体のため2 試料のに差が出にくい 経時変化の影響はどうか 今回の結果より好中球とリンパ球は評価ができそう?

検体保存による影響 ( 血球形態 ) 採血から 1 日経つとこんなに変わる 好中球 リンパ球 好中球 リンパ球 採血後約 3 分 時間後 (4 保存 )