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たかとしくだら
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1 < 海外事情調査 > ミャンマー国のコンテナ事情座間味康喜 1. はじめにミャンマー国では昨年 11 月 7 日に年ぶりとなる総選挙が行われ軍事政権が組織した連邦団結発展党 (USDP) が圧勝しまた同月 13 日には民主化運動指導者のアウンサンスーチー女史の自宅軟禁が解除されるなどメディアに取り上げられることが多かったミャンマー国はイギリス植民地時代やクーデターによる軍政の誕生などの出来事を経て現在に至っているがそれら時代の変化の中でラングーン港 ( 現ヤンゴン港 ) も長い歴史を歩んできているミャンマー国を巡る国際情勢に変化の兆しも見える中で港湾も新たな要請に応えていくことが求められている SITTWE KYAUKPYU THANDWE PATHEIN MAWLAMYINE DAWEI 本稿は JICA ASEAN 戦略的な海運インフラ整備のための優先取組み課題に関する情報収集確認調査の業務でミャンマー国を訪問しヤンゴン港及びティラワ港並びにこれら港湾のアプローチ航路についての調査の機会に得た資料等をもとにミャンマー国の港湾事情について紹介するものである 2. ミャンマー国の港湾ミャンマー国の港湾は運輸省傘下のミャンマー港湾公社 (MPA:Myanmar Port Authority) が管理しており現在下図に示す 9 港湾が MPA の管理下にあるこの MPA の権限義務役割等はヤンゴン港湾法 (195 年制定以降適宜改正 ) 及び運輸通信省 (Ministry Transports and Communications) による MPA の義務と権限に関する命令 (1976 年 8 月 4 日 ) により定められている MPAの資料によるとミャ Classifi cation International Port International Export Port Domestic Coastal Traffi c Port 出典 :MPA 資料図 1 MYEIK KAWTHOUNG Port Yangon Port Sittwe Port, Pathein Port, Mawlamyine Port, Myeik Port Kyaukpyu Port, Thandwe Port, Dawei Port, Kawthaung Port 港湾の位置図及び港湾の分類ンマー国の港湾は輸出入港湾輸出港湾国内沿岸海運港湾の 3 種類に分類されているミャンマー国の年間の港湾取扱貨物量 ( 表 1) は近年着実な増加傾向を示し 8/9 年には前年比表 1 ミャンマー国港湾の貨物取扱量の推移 Item Unit Cargo 1 3 M-ton (1.2) (1.3) (1.6) (1.9) (1.18) Container 1 3 M-ton (1.) (1.) (1.21) (1.1) (1.14) (Share of Container) % 出典 : MPA 資料 34

OCDI QUARTERLY 81 表2 Item Vessel (Foreign) Vessel (Domestic) Vessel () ためヤンゴン市の南方約 25 の地点ミャンマー国港湾の寄港船舶数の推移 3-4 1761 158 73 2885 1319 1566 4646 2377 2269-4-5 2325 (1.32) 1523 (1.44) 82 (1.

2 OCDI QUARTERLY 81 表2 Item Vessel (Foreign) Vessel (Domestic) Vessel () ためヤンゴン市の南方約 25 の地点ミャンマー国港湾の寄港船舶数の推移 (1.32) 1523 (1.44) 82 (1.14) 2899 (1.) 14 (1.6) 1499 (.96) 5224 (1.12) 2923 (1.23) 23 (1.) (.93) 1258 (.83) 96 (1.13) 2664 (.92) 15 (.86) 1459 (.97) 4828 (.92) 2463 (.84) 2365 (1.3) (.99) 1226 (.98) 923 (1.2) 3225 (1.21) 1142 (.95) 83 (1.43) (.96) 36 (1.3) (1.) 1535 (1.25) 137 (1.12) 3314 (1.3) 999 (.88) (1.1) 2534 (1.7) ヤンゴン川河口より上流 16 に新た 2956 にティラワ港が計画された現在計画 (1.15) バースのうち 1 バースが供用中 5 (1.14) バースが建設中平成 22 年 11 月末現在 1213 であるまた後背地には SEZ が設定 (1.17) 2899 されており港と一体的となった発展が (.88) 期待されるなおヤンゴン市とティラ 812 ワ港の間の道路の状態は大型車の通行に (.81) 87 は十分とは言えず鉄道も敷設されてい (.9) るが定期的な運行はなされていない 5855 (.96) ヤンゴン港及びティラワ港の取扱貨物 2555 (1.) 量及び入港船舶数の推移をそれぞれ図 33 3 図 4 に示すがヤンゴン港及びティ (.98) ラワ港の 9/1 年の取扱貨物量は 1,472 出典 : MPA 資料 18% 増の 1,578 万トン余となっているその内コンテナ貨物は約 394 万トンで概ね 25 の貨物がコンテナ化している寄港船舶数表 2 は内航船については横ばいであるが外航船については増加万トン入港船舶数は 1,586 隻であり貨物取扱量と同様に近年増加傾向にある (2) 主なターミナルヤンゴン港では Sule Pagoda Whaeves ターミナル傾向を示し 8/9 年には 2,956 隻と前年比 15% 増であったヤンゴン港なおこの他にヤンゴン川などに沿って旅客桟橋は MIP じめ多くの小規模な港湾施設が立地している 3. ヤンゴン港ティラワ港インナーバー (1) 概観ティラワ港 MPA が管理する港湾の取扱貨物の大半がヤンゴン川河岸に立地するヤンゴン港及びティラワ港で取り扱われている現在ヤンゴン港の入港可能船舶は 15,DWT 喫水 9m 全長 167m ティラワ港については,DWT 喫水 9m 全長 2m とされているなお MPA は両港をひとつの港湾とみなして管理運営しているヤンゴン港はヤンゴン川河口より上流 32 ミャアウターバーンマー国のかつての首都で現在も経済活動の中心であるヤンゴン市の中心部に隣接しミャンマー国の経済を支えてきているしかしながら用地の制約から貨物取扱量増加への対応には限界があるとともに入港船舶の船型の制約があること等からこの地域における将来の港湾貨物需要の拡大に対応する出典 : Asia World Port Terminal パンフレットに加筆図2 ヤンゴン港ティラワ港位置図 35

② Sule Pagoda Wharves ターミナル (1ton) 16, 14, 12, Sule Pagoda Wharves ターミナルは Bo Aung Kyaw Wharves ターミナルの上流側に隣接して位置し MPA が直接管理運営している一般貨物埠頭である岸壁延長は 1,27m 7 バースである主な Import Export 1, 8, 6, 4, 2,

Aung Gyaw Wharves ターミナルなど 4 ターミナルがティラワ港では Myanmar International Terminal Thilawa ターミナルなど 2 ターミナルが国際ターミナ Sule Pagoda Wharves ターミナル ③ Myanmar Industrial Port MIP ターミナルクターに移行しつつあり現在 MPA が自ら運営す

のみと壁クレーンは無くシップクレーンによる荷役を行っなっている以下に各ターミナルについて紹介するている主な取扱貨物は輸入がセメント輸出がルとして利用されているミャンマー国では民営化の政府方針の下港湾のターミナルの開発運営は民間セ原木である ① Bo Aung Kyaw Wharves ターミナル Bo Aung Kyaw Wharves ターミナルはヤンゴン

3 ② Sule Pagoda Wharves ターミナル (1ton) 16, 14, 12, Sule Pagoda Wharves ターミナルは Bo Aung Kyaw Wharves ターミナルの上流側に隣接して位置し MPA が直接管理運営している一般貨物埠頭である岸壁延長は 1,27m 7 バースである主な Import Export 1, 8, 6, 4, 2, 取扱貨物は輸入がセメント及び鋼材輸出が米及び木材である出典 MPA 資料より作成図3 ヤンゴン港ティラワ港の取扱貨物量の推移出典 MPA 資料より作成図4 ヤンゴン港ティラワ港の入港船舶数の推移 Bo Aung Gyaw Wharves ターミナルなど 4 ターミナルがティラワ港では Myanmar International Terminal Thilawa ターミナルなど 2 ターミナルが国際ターミナ Sule Pagoda Wharves ターミナル ③ Myanmar Industrial Port MIP ターミナルクターに移行しつつあり現在 MPA が自ら運営す Myanmar Industrial Port ターミナルは Sule Pagoda Wharves ターミナルより約 2 上流に位置し Myanmar Industrial Port により BOT 方式で整備され 23 年に供用を開始したコンセッション期間は 25 年である岸壁延長は 31m 2 バースである岸る国際ターミナルは Sule Pagoda Wharves のみと壁クレーンは無くシップクレーンによる荷役を行っなっている以下に各ターミナルについて紹介するている主な取扱貨物は輸入がセメント輸出がルとして利用されているミャンマー国では民営化の政府方針の下港湾のターミナルの開発運営は民間セ原木である ① Bo Aung Kyaw Wharves ターミナル Bo Aung Kyaw Wharves ターミナルはヤンゴン港の最も下流側に位置し岸壁延長は 457m 3 バースを有する最近まで MPA により運営されていたがコンセッションにより 1 年 6 月に Union of Myanmar Economic Holding Limited に運営が移行された Bo Aung Kyaw Wharves ターミナル 36 ④ Asia World Port ターミナル Asia World Port ターミナルは MIP ターミナルより約 2 上流側に位置する Asia World Port Terminal Management Company により BOT 方式で整備されたヤンゴン港初の民営化ターミナルであり 1997 年に Asia World Port ターミナルターミナル事務所内にある模型

OCDI QUARTERLY 81 供用を開始した岸壁延長は 459m 3 バースであり現在フェーズ 4 延長 238m を整備中である MITT ⑤ Myanmar International Terminal Thilawa ターミナル Myanmar International

1998 年に供用を開始した岸壁延長は 198m 1 バースである主な取扱貨物は輸入が肥料で輸出が原木であるルはティラワ港において最初に整備されたターミナルで Myanmar International Terminal Thilawa に (3) アプローチ航路

と船客船バルク船 RORO 船自動車専用船など様々なっているアプローチ航路の途中にはインナーバーなタイプの船舶が入港している RORO 船は日本及びアウターバーと呼ばれる浅海部があるため一部中国韓国とそれぞれ結ばれている取扱貨物は輸の船舶は潮位差大潮 5.

55m を入はセメント及び鉄輸出は原木及び米である 28 利用して入港しているまた安全確保のためイ年 5 月のサイクロンナルギスでガントリークレーンナーバー及びアウターバーにおいて必要に応じてンが倒壊し調査当時はトラッククレーンやシップク一方通行としている

4 OCDI QUARTERLY 81 供用を開始した岸壁延長は 459m 3 バースであり現在フェーズ 4 延長 238m を整備中である MITT ⑤ Myanmar International Terminal Thilawa ターミナル Myanmar International Terminal Thilawa ターミナ Myanmar Integrated Port Limited ターミナルは MITT ターミナルの上流側に隣接し Myanmar Integrated Port Services Pte Ltd により BOT 方式で整備され 1998 年に供用を開始した岸壁延長は 198m 1 バースである主な取扱貨物は輸入が肥料で輸出が原木であるルはティラワ港において最初に整備されたターミナルで Myanmar International Terminal Thilawa に (3) アプローチ航路より BOT 方式で整備され 1997 年に供用を開始しヤンゴン港及びティラワ港へのアプローチ航路の延た岸壁延長は 1,m 5 バース岸壁背後に奥行長はヤンゴン川河口沖合のパイロット乗船区域からき 75m であり広大な用地を有しているコンテナヤンゴン港まで 46 途中のティラワ港まで 3 と船客船バルク船 RORO 船自動車専用船など様々なっているアプローチ航路の途中にはインナーバーなタイプの船舶が入港している RORO 船は日本及びアウターバーと呼ばれる浅海部があるため一部中国韓国とそれぞれ結ばれている取扱貨物は輸の船舶は潮位差大潮 5.85m 小潮 2.55m を入はセメント及び鉄輸出は原木及び米である 28 利用して入港しているまた安全確保のためイ年 5 月のサイクロンナルギスでガントリークレーンナーバー及びアウターバーにおいて必要に応じてンが倒壊し調査当時はトラッククレーンやシップク一方通行としているレーンで荷役を行っていたガントリークレーンは平成 23 年に再設置の予定平成 22 年 11 月末現在であるインナーバーはヤンゴン港手前のヤンゴン川とダゴ川との合流部に位置しているこのエリアは土砂の堆積が激しく現在は延長約 1,85m 幅員 ⑥ Myanmar Integrated Port Limited MIPL ターミナル約 1m の可航区域の水深 14 フィート約 4.27m を確保するため MPA は毎日維持浚渫を実施してい Myanmar International Terminal Thilawa ターミナルインナーバー付近写真中央付近が幅約 1m の航路ティラワ港日本から供与された浚渫船 37

る維持浚渫は MPA が所有する 4 隻の浚渫船 2 隻はドイツ 2 隻は日本より供与を使用して低潮時に直営で実施しており浚渫量は年間約 2 万にもなるなお 28 年 5 月のサイクロンナルギスの後 1 日間ほど浚渫できない期間に 1m ほど堆積したとのことであるアウターバーはヤンゴン川の河口付近に位置している

5 る維持浚渫は MPA が所有する 4 隻の浚渫船 2 隻はドイツ 2 隻は日本より供与を使用して低潮時に直営で実施しており浚渫量は年間約 2 万にもなるなお 28 年 5 月のサイクロンナルギスの後 1 日間ほど浚渫できない期間に 1m ほど堆積したとのことであるアウターバーはヤンゴン川の河口付近に位置しているこのエリアの海底状況は概ね 1 年の周期で変動しており水深の状況に応じて Eastern 出典 MPA 資料図５ Dawei Port の位置とネットワークのイメージ Channel Western Channel SPIT Channel と呼ばれる３つの航路を交替で使用でのガスパイプライン敷設計画が進行しているパイしているなおアウターバーのエリアでは維持浚渫プラインが完成すれば Kyaukpyu Port は中国にオはほとんど行っていないイルを供給する中東あるいはアフリカ発タンカーの終着点となる水路情報に関しては MPA はインナーバーについては毎週その他のエリアについては概ね一月に一回また Dawei Por t はベトナムホーチミンからの測量を実施しているパイロット船などに測量機器タイバンコクまでを高規格道路で結ぶ南部経済回を装備して測量したデータを手作業で処理しその廊と接続されれば回廊西側のゲートウェイとして結果を船舶航行関係者に通知しているインドシナ地域とインド洋との間の新しい物流ルート形成に重要な役割を果たすことから近年注目を 4. 深水港プロジェクトヤンゴン港ティラワ港はいずれも河川港であるこ浴びている 5. おわりにとからミャンマー国の更なる経済成長のためには外洋に面する深水港の開発が不可欠であり現在 ASEAN は ASEAN 経済共同体の構築を目指し Kyau k py u Por t K alegau k Por t Dawei Por t Bokpyin Port の地域において深水港プロジェクト様々な取組みを実施しているその際域内の物流開発が検討されているトワークの充実への期待は大きいミャンマー国の経環境の整備は最も重要な事項の一つで海上輸送ネッ済成長とともに ASEAN の一員としてその役割を果 Kyaukpyu Port はヤンゴン港ティラワ港とともに ASEAN ネットワーク港として指定された 47 港湾に位置づけられている Kyaukpyu Port では現在計 5 箇所に桟橋があり 28 年の貨物取扱量は約 22 千たすためにはヤンゴン港及びティラワ港のさらなる機能強化がまず必要であるが併せて深水港の開発整備を着実に進めていくことが重要であると考えられるメトリックトン程度であるが航路泊地はともに水深 24m を確保しており大水深港のポテンシャルを有している Kyaukpyu Port はその立地位置から中国最後に調査実施にあたりご指導ご協力をいただいた J ICA 始め関係の皆様に感謝の意を表します雲南省からベンガル湾への物流ルートとして中国政府が関心を示しており Kyaukpyu Port から雲南省ま 38 ざまみやすき主任研究員

Microsoft PowerPoint - 【資料２－４－１】大阪港0927.pptx

Microsoft PowerPoint - 【資料２－４－１】大阪港0927.pptx 資料 2-4-1 大阪港北港南地区国際海上コンテナターミナル整備事業国土交通省港湾局平成 23 年 9 月 Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism 事業の概要事業の目的大阪港における内航フィーダー貨物の集約と外貿コンテナ貨物需要の堅調な増加に対応するため北港南地区において水深 12mの国際海上コンテナターミナルの整備を行う